JP2013193916A - カーボンナノチューブ造粒物の製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ造粒物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粒度分布の均一性に優れるカーボンナノチューブ造粒物を製造する。
【解決手段】本発明のカーボンナノチューブ造粒物の製造方法は、基材の上に配向したカーボンナノチューブ配向集合体に液体を添加する液体添加工程と、上記液体を添加したカーボンナノチューブ配向集合体を上記基材から剥離する剥離工程と、上記基材から剥離したカーボンナノチューブ配向集合体を造粒する造粒工程と、を含む。
【選択図】なし

Description

本発明はカーボンナノチューブ造粒物の製造方法に関する。
繊維状の微小な粉末であるカーボンナノチューブ(以下、「CNT」とも表記する。)を造粒して造粒物とする技術が提案されている。例えば特許文献1には、CNTを、気液又は液液界面を利用して造粒するCNT造粒物の製造方法が記載されている。
特許文献2には、アーク放電法で得られる不純物の多いCNTから粒状のCNT集合体を得ることが記載されている。
ところで、近年になって、CVD法において、原料ガスと共に水などの触媒賦活物質を触媒に接触させることにより、触媒の活性及び寿命を著しく増大させる方法(以下、「スーパーグロース法」という。非特許文献1を参照)が提案されている。
国際公開公報第2009/008516号パンフレット(2009年1月15日公開) 特開2011−190128号公報(2011年9月29日公開)
Kenji Hata et al, Water−Assisted Highly Efficient Synthesis of Impurity−Free Single−Walled Carbon Nanotubes, SCIENCE, 2004.11.19, VOl.30 6, p.1362−1364
CNTは嵩比重が非常に小さく取り扱いが困難な一方、凝集性も有するため、溶剤や樹脂に均一に分散させることは容易ではない。そこで、CNTの取り扱い性を向上させるために、CNTを造粒物とする方法を本発明者らは検討している。
特許文献1に記載された技術では、CNTを粉体状で扱っているが、CNT粉体には凝集して粗大化した粒子や小サイズの粒子が混在しており、造粒したときに粒度分布がばらつく問題がある。
特許文献2にも、粒度分布が不均一であるという問題の解決に資する記載はない。また、特許文献2に記載の方法では、造粒後に凍結乾燥、高純度処理の各工程を行なっており、操作が煩雑であるという問題もある。
また、上記のスーパーグロース法によれば、長さ100μm〜数mmという長いCNTを製造できるが、このように長いCNTは絡み合いやすい。そのため、造粒する前に基材から剥ぎ取るときに絡み合ってしまい、造粒が良好に行なわれず、粒度分布が不均一になりやすい。
本発明はこのような問題に鑑みて成された発明であり、スーパーグロース法のように長いCNTを用いても、粒度分布の均一性に優れるカーボンナノチューブ造粒物を製造することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法は、基材の上に配向したカーボンナノチューブ配向集合体に液体を添加する液体添加工程と、上記液体を添加したカーボンナノチューブ配向集合体を上記基材から剥離する剥離工程と、上記基材から剥離したカーボンナノチューブ配向集合体を造粒する造粒工程と、を含む。
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法では、上記液体添加工程では、上記液体をカーボンナノチューブ配向集合体に噴霧することで上記液体を添加することがより好ましい。
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法では、上記液体が水又はアルコールであることがより好ましい。
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法では、上記液体が高分子化合物からなる結合助剤を含むことがより好ましい。
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法では、上記造粒工程を攪拌造粒で行なうことがより好ましい。
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法では、上記剥離工程では、ブレードを用いて上記基材からカーボンナノチューブを剥離することがより好ましい。
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法では、上記液体添加工程にて添加する液体の量は、カーボンナノチューブ1g当たり10ml以上、30ml以下の範囲であることがより好ましい。
本発明によれば、粒度分布の均一性に優れるカーボンナノチューブ造粒物を製造できるという効果を奏する。本発明の製造方法で得られるカーボンナノチューブ造粒物は、粒度分布の均一性に優れるので、例えば、ポリマーと溶融混練してポリマー/CNT複合体を作製する場合、CNTが均一に複合されて、特性にばらつきが小さい複合体を得ることができる。
本発明の実施例にて用いたCNTの製造装置の構成を示す図である。 本発明の実施例にて得られたCNT配向集合体を示す図である。 本発明の実施例にて得られたCNT配向集合体に液体を添加した後の状態を示す図である。 本発明の実施例にて得られたCNT配向集合体に液体を添加した後に、基材から剥がした後のCNTの状態を示す図である。 本発明の実施例1にて得られたCNT造粒物を示す図である。 本発明の比較例1にて得られたCNT造粒物を示す図である。
以下、本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法について詳細に説明する。
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法は、基材の上に配向したカーボンナノチューブ配向集合体に液体を添加する液体添加工程と、上記液体を添加したカーボンナノチューブ配向集合体を上記基材から剥離する剥離工程と、上記基材から剥離したカーボンナノチューブ配向集合体を造粒する造粒工程と、を含む。
液体がCNT配向集合体に含浸してCNT同士の間に液体が存在することによって、CNT同士が絡み合って凝集することを防ぐ。CNT同士が絡み合って凝集すると、造粒の際に粒子化を阻害するが、これを防ぐことができる。一方で、造粒後には、CNT同士が付着して粒状を維持することを助ける。これらの作用により、造粒が好適に行なわれ、且つ、得られる造粒物の粒度分布の均一性を良好にすることができる。このような作用は、例えば、上述のスーパーグロース法により得られる長さの長いCNTを用いるときにも好適に発揮される。よって、長いCNTを用いても、粒度分布の均一性に優れるCNT造粒物を製造することができる。粒度分布の均一性に優れると、例えば、ポリマーと溶融混練してポリマー/CNT複合体を作製する場合、CNTが均一に複合されて、特性にばらつきが小さい複合体を得ることができる。
〔カーボンナノチューブ配向集合体〕
本発明において用いられるCNT配向集合体とは、基材から成長した多数のCNTが特定の方向に配向した構造体をいう。本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法は、様々な長さ及び密度等の性状を有するCNT配向集合体に適用できる。CNT配向集合体の基材上での密度は、好ましくは0.01mg/cm以上、より好ましくは0.02mg/cm以上であり、好ましくは0.10mg/cm以下、より好ましくは0.05mg/cm以下である。
また、CNT配向集合体を構成するCNTは、例えば、単層CNTでも、多層CNTでもよい。なかでも、比表面積が600m/g以上、2600m/g以下であることが好ましい。このようなCNTは、液体バインダーを含浸させやすい、アスペクト比が大きく繊維同士が絡みあいやすい等の特性があり、本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法により適している。このようなCNTも、例えば上述のスーパーグロース法により得ることができる。
また、得られるCNT造粒物の性能をより優れたものとするために、G/D比が2以上、20以下、長さ100μm以上、5000μm以下のCNTを用いることがより好ましい。本発明によれば、このように長いCNTを用いても、粒度分布がより均一なCNT造粒物を得ることができる。このようなCNTは、例えば上述のスーパーグロース法により得ることができる。
〔基材〕
CNT配向集合体を成長させる基材は、その表面にCNTの成長のための触媒を担持することのできるものであればよい。例えば、スーパーグロース法に用いる基材としては、400℃以上の高温でも形状を維持できるものであることが好ましい。その材質としては、例えば、鉄、ニッケル、クロム、モリブデン、タングステン、チタン、アルミニウム、マンガン、コバルト、銅、銀、金、白金、ニオブ、タンタル、鉛、亜鉛、ガリウム、インジウム、ゲルマニウム、及びアンチモンなどの金属、並びにこれらの金属を含む合金及び酸化物;シリコン、石英、ガラス、マイカ、グラファイト、及びダイヤモンドなどの非金属;並びにセラミックなどを例示できる。金属はシリコン及びセラミックと比較して、低コストであるから好ましく、特に、Fe−Cr(鉄−クロム)合金、Fe−Ni(鉄−ニッケル)合金、Fe−Cr−Ni(鉄−クロム−ニッケル)合金等は好適である。
基材の形態は、平板状、薄膜状、ブロック状等が挙げられ、特に体積の割に表面積を大きくとれる平板状がCNT配向集合体を大量に製造する場合において有利である。
〔液体〕
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法において用いる液体の種類としては、特に限定されない。どのような液体を用いてもCNT配向集合体に含浸することによって、造粒を円滑に行なうことができ、粒度分布の均一性に優れるCNT造粒物を得ることができる。
液体の種類の具体例としては、CNTと親和性があり、CNTを湿潤状態とした後、乾燥させたときに残留しないものを使用することがより好ましい。例えば、水、有機溶剤等が挙げられる。有機溶剤としては、アルコール、グリコール、ケトン、エーテル、エステル類、炭化水素類等種々の有機溶剤が挙げられる。
水及びアルコールは取り扱い性が良好であることから好ましい。また、アルコールは後で行なう基材からのCNT配向集合体の剥離を容易に行なうことができることからも好ましい。
アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n‐ブタノール、イソブタノール、オクタノール、n‐プロピルアルコール等が挙げられる。中でも、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が、取り扱い性、保存安定性の観点からより好ましい。
これらの液体は単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
〔結合助剤〕
液体は、高分子化合物からなる結合助剤を含むことがより好ましい。得られるCNT造粒物を崩れにくくすることができる。ただし、CNT造粒物を樹脂等に混ぜる際に、CNT造粒物を速やかに崩して均一にしたい場合など、目的によっては、結合助剤を含まなくてもよい。結合助剤は、CNT造粒物の使用目的等に応じて適宜加えればよい。
また、結合助剤は、造粒物の特性を大幅に向上させることができる。例えば、樹脂マスターバッチや樹脂コンパウンドなどを作る際の樹脂との相溶性を向上することができ、樹脂内での分散性の向上とCNTの高濃度化が可能である。
結合助剤とは、1次粒子を凝集結合させて、より大きな粒子へ成形することを促進する助剤である。結合助剤は、液体に溶解して膨潤する特性、及び粘性を有している。また、結合助剤は、粒子と粒子とを結合させた後に乾燥することにより、粒子を成長させ、また、硬度を付与する。
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法に用いる結合助剤は、結合力のある高分子化合物であればよい。結合助剤の例としては、フェノ−ル樹脂、セルロ−ス樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコ−ル、スチレンブタジェンラバー、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられる。
結合助剤の量は、結合助剤の種類、製造するCNT造粒物に求める性質等によって適宜定めればよいが、例えば、CNT100重量部に対して1〜30重量部が好ましい。また、結合助剤の使用目的はCNT造粒物を略球形に賦形することなので、その目的さえ達成できれば、加えなくてもよい。
〔液体添加工程〕
液体添加工程では、基材の上に配向したCNT配向集合体に液体を添加すればよい。つまり、CNT配向集合体を基材から回収する前に、基材の上にCNT配向集合体がある状態で液体を添加する。回収する前に液体を添加して湿潤状態としておくことで回収するときに凝集することを防ぐことができる。
具体的な添加方法としては、CNT配向集合体に液体が含浸されて、CNT配向集合体が湿潤状態となれば、どのような方法でもよい。
例えば、CNT配向集合体の上部表面に液体を少しずつ滴下し、最終的にはCNT配向集合体全体が液体に含有されるまでその操作を繰り返す方法、液体を蒸発させて、蒸気にCNT配向集合体の一部を晒す方法、霧吹き等を用いてCNT配向集合体の一部に液体を噴霧する方法等を用いることができる。いずれの方法においてもCNT配向集合体により均一に液体を混合させることがより好ましい。
中でも、CNT配向集合体に液体を噴霧する方法がより好ましい。CNT配向集合体に、より均一に液体を添加することができる。
基材上のCNT配向集合体は、密度が0.03g/cm程度の低密度状態で、かつ密度分布が均一である、という特性を有する。この状態で液体を添加することにより、CNT配向集合体と液体とを均一に混合することで、粒度分布の均一なCNT造粒物を得ることができる。
液体の添加量は特に限定されず、CNT配向集合体が含浸して、湿潤状態になる量であればよいが、CNT1g当たり10ml以上、30ml以下の範囲であることがより好ましく、15ml以上、25ml以下がさらに好ましい。この範囲であれば、CNT配向集合体が良好に含浸して、湿潤状態となる。一方で、液体が多すぎることによりCNT同士が集まりすぎて造粒後の粒が大きくなりすぎることを防ぐことができる。
〔剥離工程〕
剥離工程では、液体添加工程により液体が添加されたCNT配向集合体を基材から剥離すればよい。
剥離する方法としては、物理的、化学的又は機械的に基材上から回収する方法があり、例えば電場、磁場、遠心力、表面張力を用いて剥離する方法;機械的に直接、基材から剥ぎ取る方法;圧力、熱を用いて基材より剥離する方法等が挙げられる。また、真空ポンプ、掃除機を用い、基材上より吸引し、剥ぎ取ることも可能である。
機械的な方法の中でも、ブレードを用いて基材からCNTを剥離する方法が簡便であるため好ましい。ブレードとしては、カッターブレード等の薄い刃物を用いればよい。ブレードを用いて基材の上のCNT配向集合体を剥ぎ取るときには、特に長いCNTであると、絡み合って凝集しやすいが、本発明に係るCNT造粒物の製造方法によれば、CNT配向集合体が液体で湿潤していることによりCNT同士の間に液体が存在しているため、凝集することを防ぐことができる。換言すれば、ブレードで剥離するという簡便であるが従来は凝集という問題があった方法も、本発明には好適に用いることができる。
ブレードで剥離する場合の、ブレードと基材のなす角度は、例えば0°より大きく90°以下が好ましく、30°以上、60°以下がより好ましい。また、ブレードと基材のいずれか一方を固定して他方を移動させて剥離してもよいし、両方を同時に移動させて剥離してもよい。ブレードと基材との相対的な移動速度は限定されないが、50mm/s以上、500mm/s以下が好ましい。ブレードを基材に押し付ける力も限定されないが、例えば、8N以上、700N以下が好ましく、15N以上、700N以下がより好ましい。
〔造粒工程〕
造粒工程では、基材から剥離したCNT配向集合体を造粒すればよい。
造粒の具体的な方法としては、例えば、転動造粒、攪拌造粒、流動層造粒が挙げられる。中でも攪拌造粒が簡便であるため好ましい。
攪拌造粒機としては、例えば、ヘンシェル型攪拌造粒機及び高速攪拌造粒機等が挙げられる。高速攪拌造粒機は、2枚の回転ブレード、即ち、水平な回転面を有するメインブレードと、その上にある垂直な回転面を有するチョッパーブレード(クロスブレード)とを用いて、混合及び造粒を行なう装置である。
攪拌造粒機による造粒方法では、液体を添加した上で基材から剥離したCNTを攪拌造粒機に投入して攪拌する。攪拌する過程で、液体を追加してもよく、ジャケット式による加熱で液体を揮発させて、液体の量を減らしてもよい。
造粒時の攪拌のための好適な周速度、回転数及び造粒時間は、使用するCNT及び液体の種類や性状等によって適宜定めてよく、また、製造する造粒物の粒度(粒径)等によっても適宜定めてよい。例えば、ミキサーブレードの半径方向外端部の周速度は1m/秒以上、10m/秒以下の範囲、チョッパーブレードの回転数は800rpm以上、4000rpm以下が好適であり、造粒時間は1分以上、30分以下の範囲がより好適である。この周速度、回転数及び造粒時間の調節(微調節)によって、製造する造粒物の粒度(粒径)を適宜所望の値に変えることができる。このようにして、CNTを均一な粒径の球形の造粒体に造粒することができ、その平均粒径を、例えば、0.1〜10mm程度の範囲に好適に制御することができる。
必要に応じて、造粒後に乾燥を行ない、造粒物に含まれる液体を揮発させてもよい。乾燥方法としては、例えば、室温下での自然乾燥、真空乾燥、及び、乾燥器又はホットプレート等で加熱する方法等が挙げられる。
〔CNT造粒物〕
本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法により得られるCNT造粒物の大きさ及びかさ密度は、所望の用途に応じて、適宜調整できる。CNT造粒物の直径は、作業性等の観点から、より好ましくは0.1mm以上、10mm以下、さらに好ましくは0.2mm以上、3mm以下である。本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法により、工業的な用途に好適な、粒度分布の均一性が高いCNT造粒物を効率よく得ることができる。
また、CNT造粒物のかさ密度は、作業性等の観点から、より好ましくは0.05g/cm以上であり、樹脂等へ混合するときの分散性を良好にする観点からは、より好ましくは、0.2g/cm以下である。基材上のCNT配集合体を単にブレード等を用いて回収してCNT粉体を作製した場合、かさ密度は0.02g/cm程度となり、飛散しやすく、流動性も悪い等、作業性及びハンドリング性の観点から好ましくない。本発明に係るカーボンナノチューブの製造方法により、かさ密度が大きく、飛散しにくく、流動性のよいCNT造粒物を得ることができる。
<参考:CNT製造装置の一例>
ここで、スーパーグロース法を用いたCNT配向集合体の製造装置の一例について、図1を用いて説明する。図1は、CNT配向集合体の製造装置の一例である製造装置100の構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、製造装置100は、入口パージ部1、フォーメーションユニット2、成長ユニット3、搬送ユニット6、ガス混入防止手段11、12、13、接続部7、8、9、冷却ユニット4、出口パージ部5を備えている。
また、製造装置100は、複数のCNT配向集合体製造用基板10上に連続的にCNT配向集合体を製造するものである。
CNT配向集合体製造用基板(カーボンナノチューブ配向集合体の製造用の基板)10は、基材上にCNTの成長反応の触媒を担持している基板である。
(基材)
ここで説明する製造装置に用いる基材についての説明は上述した基材の説明に準ずる。なお、CNTの成長の触媒の層である触媒層を表面に有する基材を、この製造装置の説明において「触媒基板」という。
(浸炭防止層)
基材には、その表面及び裏面の少なくともいずれか一方に、浸炭防止層が形成されてもよい。表面及び裏面の両面に浸炭防止層が形成されていることが望ましい。この浸炭防止層は、カーボンナノチューブの生成工程において、基材が浸炭されて変形してしまうのを防止するための保護層である。
浸炭防止層は、金属又はセラミック材料によって構成されることが好ましく、特に浸炭防止効果の高いセラミック材料であることが好ましい。金属としては、銅及びアルミニウムなどが挙げられる。セラミック材料としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、シリカアルミナ、酸化クロム、酸化ホウ素、酸化カルシウム、酸化亜鉛などの酸化物、窒化アルミニウム、窒化ケイ素などの窒化物が挙げられ、なかでも浸炭防止効果が高いことから、酸化アルミニウム、酸化ケイ素が好ましい。
(触媒)
CNT配向集合体製造用基板10において、基材上(基材上に浸炭防止層を備える場合には当該浸炭防止層の上)には、触媒が担持されている。触媒としては、CNTの製造が可能であればよく、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、モリブデン、並びに、これらの塩化物及び合金、またこれらが、さらにアルミニウム、アルミナ、チタニア、窒化チタン、酸化シリコンと複合化し、または層状になっていてもよい。例えば、鉄−モリブデン薄膜、アルミナ−鉄薄膜、アルミナ−コバルト薄膜、及びアルミナ−鉄−モリブデン薄膜、アルミニウム−鉄薄膜、アルミニウム−鉄−モリブデン薄膜などを例示することができる。触媒の存在量としては、例えば、CNTの製造が可能な範囲であればよく、鉄を用いる場合、製膜厚さは、0.1nm以上100nm以下が好ましく、0.5nm以上5nm以下がさらに好ましく、0.8nm以上2nm以下が特に好ましい。
基材表面への触媒の形成は、ウェットプロセス又はドライプロセスのいずれを適用してもよい。例えば、スパッタリング蒸着法、金属微粒子を適宜な溶媒に分散させた液体の塗布・焼成による方法などを適用することができる。また周知のフォトリソグラフィー又はナノインプリンティングなどを適用したパターニングを併用して触媒を任意の形状とすることもできる。
〔入口パージ部1〕
入口パージ部1とはCNT配向集合体製造用基板10の入口から製造装置100の有する炉内へ外気が混入することを防止するための装置一式のことである。製造装置100内に搬送されたCNT配向集合体製造用基板10の周囲環境をパージガスで置換する機能を有する。具体的には、パージガスを保持するための炉又はチャンバ、パージガスを噴射するための噴射部などが設けられている。パージガスは不活性ガスが好ましく、特に安全性、コストなどの点から窒素であることが好ましい。ベルトコンベア方式などCNT配向集合体製造用基板10の入口が常時開口している場合は、パージガス噴射部としてパージガスを上下からシャワー状に噴射するガスカーテン装置とし、装置入口から外気が混入することを防止することが好ましい。後述するガス混入防止手段11のみでも炉内への外気混入を防止することは可能であるが、装置の安全性を高めるために入口パージ部1を備えていることが好ましい。
〔フォーメーションユニット2〕
フォーメーションユニット2とは、フォーメーション工程を実現するための装置一式のことであり、CNT配向集合体製造用基板10の表面に形成された触媒の周囲環境を還元ガス環境とすると共に、触媒と還元ガスとの少なくとも一方を加熱する機能を有する。
フォーメーション工程とは、詳しくは後述するが、CNT配向集合体製造用基板10上に担持された触媒の周囲環境を還元ガス環境とすると共に、触媒又は還元ガスの少なくとも一方を加熱する工程である。
フォーメーションユニット2は、具体的には、還元ガスを保持するためのフォーメーション炉2a、還元ガスを噴射するための還元ガス噴射部2b、フォーメーション炉2a内のガスを排気するための排気フード2d、触媒及び還元ガスの少なくとも一方を加熱するためのヒーター2cなどが挙げられる。ヒーター2cとしては400℃から1100℃の範囲で加熱することができるものが好ましく、例えば、抵抗加熱ヒーター、赤外線加熱ヒーター、電磁誘導式ヒーターなどが挙げられる。
(還元ガス)
還元ガスは、一般的には、触媒の還元、触媒のCNTの成長に適合した状態の微粒子化促進、触媒の活性向上の少なくとも一つの効果を持つ、成長温度において気体状のガスである。還元ガスとしては、典型的には還元性を有したガスであり、例えば水素ガス、アンモニア、水蒸気及びそれらの混合ガスを適用することができる。また、水素ガスをヘリウムガス、アルゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガスと混合した混合ガスでもよい。還元ガスは、フォーメーション工程で用いてもよく、適宜成長工程に用いてもよい。
(フォーメーション工程)
フォーメーション工程とは、CNT配向集合体製造用基板10の触媒の周囲環境を還元ガス環境とすると共に、触媒又は還元ガスの少なくとも一方を加熱する工程である。この工程により、触媒の還元、触媒のCNTの成長に適合した状態である微粒子化の促進、触媒の活性向上の少なくとも一つの効果が現れる。例えば、触媒がアルミナ−鉄薄膜である場合、鉄触媒は還元されて微粒子化し、アルミナ層上にナノメートルサイズの鉄微粒子が多数形成される。これにより触媒はCNT配向集合体の製造に好適な触媒に調製される。この工程を省略してもCNTを製造することは可能であるが、この工程を行なうことでCNT配向集合体の製造量及び品質を飛躍的に向上させることができる。
本実施形態のように、フォーメーション工程と成長工程を実現するユニットをそれぞれ別々に設けることは、フォーメーション炉2aの内壁に炭素汚れが付着することを防止することになるので、CNT配向集合体の製造にとってより好ましい。
〔成長ユニット3〕
成長ユニット3は、成長工程を実現するための装置一式のことである。成長工程とは、詳しくは後述するが、CNT配向集合体製造用基板10を成長炉内に搬入し、かつ成長炉内において触媒の周囲環境を原料ガス環境とすると共に触媒及び原料ガスのうち少なくとも一方を加熱して、カーボンナノチューブ配向集合体を成長させる工程である。
成長ユニット3は、CNT配向集合体製造用基板10の周囲の環境を原料ガス環境に保持する炉である成長炉3a、原料ガスをCNT配向集合体製造用基板10上に噴射するための原料ガス噴射部3b、成長炉3a内のガスを排気するための排気フード3d、触媒と原料ガスの少なくとも一方を加熱するためのヒーター3cを含んでいる。
原料ガス噴射部3bからはCNT配向集合体製造用基板10上に原料ガスが噴射される。
原料ガス噴射部3b及び排気フード3dはそれぞれ少なくとも1つ以上備えられており、全ての原料ガス噴射部3bから噴射される全ガス流量と、全ての排気フード3dから排気される全ガス流量は、同量又はほぼ同量であることが好ましい。このようにすることが、原料ガスが成長炉3a外へ流出すること、及び成長炉3a外のガスを成長炉3a内に流入させることを防止する。
ヒーター3cとしては400℃から1100℃の範囲で加熱することができるものが好ましく、例えば、抵抗加熱ヒーター、赤外線加熱ヒーター、電磁誘導式ヒーターなどが挙げられる。
(原料ガス)
原料ガスは、CNTの原料となる物質であればよく、例えば、成長温度において原料炭素源を有するガスである。なかでもメタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、プロピレン、及びアセチレンなどの炭化水素が好適である。この他にも、メタノール、エタノールなどの低級アルコールでもよい。これらの混合物も使用可能である。またこの原料ガスは、不活性ガスで希釈されていてもよい。
(不活性ガス)
不活性ガスは、CNTが成長する温度で不活性であり、触媒の活性を低下させず、且つ成長するカーボンナノチューブと反応しないガスであればよい。例えば、ヘリウム、アルゴン、窒素、ネオン、及びクリプトンなど、並びにこれらの混合ガスを例示でき、特に窒素、ヘリウム、アルゴン、及びこれらの混合ガスが好適である。
(触媒賦活物質)
成長工程において、CNTの成長反応が行なわれる雰囲気中に触媒賦活物質を存在させることがより好ましい。触媒賦活物質の添加によって、カーボンナノチューブの生産効率や純度をより一層改善することができる。
触媒賦活物質としては、酸素を含む物質がより好ましく、CNTの成長温度でCNTに多大なダメージを与えない物質であることがさらに好ましい。例えば、水;酸素、オゾン、酸性ガス、酸化窒素、一酸化炭素及び二酸化炭素などの低炭素数の含酸素化合物;エタノール、メタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフランなどのエーテル類;アセトンなどのケトン類;アルデヒド類;エステル類;並びにこれらの混合物が有効である。この中でも、水、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、エーテル類が好ましく、特に水及び二酸化炭素が好適である。
触媒賦活物質の添加量に格別な制限はないが、触媒の周囲環境中の濃度で、水蒸気の場合には、好ましくは10ppm以上10000ppm以下、より好ましくは50ppm以上1000ppm以下、さらに好ましくは200ppm以上700ppm以下の範囲とするとよい。
触媒賦活物質の機能のメカニズムは、現時点では以下のように推測される。CNTの成長過程において、副次的に発生したアモルファスカーボン及びグラファイトなどが触媒に付着すると触媒は失活してしまいCNTの成長が阻害される。しかし、触媒賦活物質が存在すると、アモルファスカーボン及びグラファイトなどを一酸化炭素及び二酸化炭素などに酸化させることでガス化するため、触媒層が清浄化され、触媒の活性を高め且つ活性寿命を延長させる作用(触媒賦活作用)が発現すると考えられている。
なお、例えばアルコール類及び一酸化炭素などのような炭素及び酸素を含有する化合物は、原料ガスとしても触媒賦活物質としても作用し得る。例えば、これらをエチレンなどの分解して炭素源となりやすい原料ガスと併用する場合は触媒賦活物質として作用し、また水等の活性が高い触媒賦活物質と併用する場合は原料ガスとして作用するものと推測される。さらに、一酸化炭素などは、分解して生じる炭素原子がCNTの成長反応の炭素源となる一方で、酸素原子がアモルファスカーボン及びグラファイト等を酸化してガス化する触媒賦活物質としても作用するものと推測される。
(高炭素濃度環境)
高炭素濃度環境とは、全流量に対する原料ガスの割合が2〜20%程度の成長雰囲気のことをいう。特に触媒賦活物質存在下においては、触媒活性が著しく向上するため、高炭素濃度環境化においても、触媒は活性を失わず、長時間のCNTの成長が可能となると共に、成長速度が著しく向上する。しかしながら、高炭素濃度環境では低炭素濃度環境に比べ、炉壁などに炭素汚れが大量に付着しやすい。また、CNT配向集合体の先端部のG/D比低下の原因となる場合がある。このCNT配向集合体の製造装置によれば、CNT配向集合体の先端部にアモルファスカーボン等の炭素汚れが付着することを防止でき、先端部のG/D比と根元部のG/D比との差がより小さいCNT配向集合体を製造することができる。
(成長工程)
成長工程とは、上述のように、複数の基材を成長炉内に連続的に搬入し、かつ成長炉内において触媒の周囲環境を原料ガス環境とすると共に触媒及び原料ガスのうち少なくとも一方を加熱して、カーボンナノチューブ配向集合体を成長させる工程である。すなわち、成長工程では、化学気相成長法(CVD)法により基材上にカーボンナノチューブ配向集合体を成長させる。本製造方法における成長工程は、このようなCNT配向集合体を成長させる際に、成長炉3aからCNT配向集合体製造用基板10が出る出口を、成長炉3aの外から加熱しながら、行なえばよい。
また、成長工程では、例えば、複数の基材が連続的に搬入されている成長炉に、原料ガスを供給した後に、又はCNTの原料ガスを供給しながら、CVD法により基材上にCNT配向集合体を成長させればよい。
成長炉3a内でCNT配向集合体製造用基板10上にCNT配向集合体を成長させるときの、成長炉3a内の圧力としては10Pa以上、10Pa(100大気圧)以下が好ましく、10Pa以上、3×10Pa(3大気圧)以下がさらに好ましい。
また、成長炉3aにおいて、CNTを成長させる反応温度は、金属触媒、原料炭素源、及び反応圧力などを考慮して適宜定められる。触媒失活の原因となる副次生成物を排除するために触媒賦活物質を添加する工程を含む場合は、その効果が十分に発現する温度範囲に設定することが望ましい。つまり、最も望ましい温度範囲としては、アモルファスカーボン及びグラファイトなどの副次生成物を触媒賦活物質が除去し得る温度を下限値とし、主生成物であるCNTが触媒賦活物質によって酸化されない温度を上限値とすることである。
具体的には、好ましくは400℃以上、1100℃以下であり、より好ましくは600℃以上、900℃以下である。特に触媒賦活物質を添加する場合には、上記温度範囲であれば、触媒賦活物質の効果を充分に発現させることができ、かつ触媒賦活物質がCNTと反応することを抑制できる。
〔搬送ユニット6〕
搬送ユニット6とは、少なくともフォーメーションユニット2から成長ユニット3までCNT配向集合体製造用基板10を搬送するために必要な装置一式のことである。具体的には、ベルトコンベア方式におけるメッシュベルト6a、減速機付き電動モータを用いたベルト駆動部6bなどが挙げられる。
本実施形態では、搬送ユニット6は、図1に示すように複数のCNT配向集合体製造用基板10を連続的に製造装置100内の各ユニットに搬送するものであるが、このCNT配向集合体の製造装置が備える搬送ユニットは、成長炉の中から外に基材を搬出するものであればよい。
〔接続部7、8、9〕
接続部7、8、9とは、各ユニットの炉内空間を空間的に接続し、CNT配向集合体製造用基板10がユニットからユニットへ搬送される時に、CNT配向集合体製造用基板10が外気に曝されることを防ぐための装置一式のことである。具体的には、CNT配向集合体製造用基板10の周囲環境と外気を遮断し、CNT配向集合体製造用基板10をユニットからユニットへ通過させることができる炉又はチャンバ等が挙げられる。
〔ガス混入防止手段11、12、13〕
ガス混入防止手段11、12、13とは、外気と製造装置100の炉内のガスとが相互に混入すること、又は製造装置100内の炉(例えば、フォーメーション炉2a、成長炉3a、冷却炉4a)間でガス同士が相互に混入することを防止する装置一式のことであり、CNT配向集合体製造用基板10の搬送のための出入口近傍、又は製造装置100内の空間と空間とを接続する接続部7、8、9に設置される。このガス混入防止手段11、12、13は、各炉におけるCNT配向集合体製造用基板10の入口及び出口の開口面に沿ってシールガスを噴出するシールガス噴射部(シールガス噴射手段)11b、12b、13bと、主に噴射されたシールガス(及びその他近傍のガス)を各炉内に入らないように吸引して製造装置100の外部に排気する排気部(排気手段)11a、12a、13aとを、それぞれ少なくとも1つ以上を備えている。シールガスが炉の開口面に沿って噴射されることで、シールガスが炉の出入り口を塞ぎ、炉外のガスが炉内に混入することを防ぐ。また、当該シールガスが成長炉3a等の炉の出口から当該炉の中に入らないように吸引して製造装置100の外部に排気することにより、当該シールガスが炉内に混入することを防ぐ。シールガスは不活性ガスであることが好ましく、特に安全性、コストなどの点から窒素であることが好ましい。シールガス噴射部11b、12b、13bと排気部11a、12a、13aの配置としては、1つのシールガス噴射部に隣接して1つの排気部を配置してもよいし、メッシュベルトを挟んでシールガス噴射部に対面するように排気部を配置してもよいが、ガス混入防止手段の全体の構成が、炉長方向に対称な構造となるようにシールガス噴射部及び排気部を配置することが好ましい。例えば、図1に示すように、1つの排気部の両端にシールガス噴射部を2つ配置し、排気部を中心にして炉長方向に対称な構造とするとよい。また、シールガス噴射部11b、12b、13bから噴射される全ガス流量と排気部から排気される全ガス流量はほぼ同量であることが好ましい。これによって、ガス混入防止手段11、12、13を挟んだ両側の空間からのガスが相互に混入することを防止するとともに、シールガスが両側の空間に流出することも防止することが可能になる。このようなガス混入防止手段12、13を成長炉3aの両端に設置することで、シールガスの流れと成長炉3a内のガスの流れが相互に干渉することを防止できる。また、シールガスの成長炉3a内流入によるガス流れの乱れも防止されている。よって、CNT配向集合体の連続製造に好適な製造装置100を実現できる。
ガス混入防止手段11、12、13によって防止されるガス混入の程度としては、CNT配向集合体の製造を阻害しない程度であることが好ましい。特に、フォーメーション工程を行なう場合は、フォーメーション炉2a内還元ガス環境中の炭素原子個数濃度を5×1022個/m以下、より好ましくは1×1022個/m以下に保つように、原料ガスがフォーメーション炉2a内へ混入することを、ガス混入防止手段11、12が防止することが好ましい。
(炭素原子個数濃度)
原料ガスがフォーメーション炉2a内空間に混入すると、CNTの成長に悪影響を及ぼす。フォーメーション炉2a内還元ガス環境中の炭素原子個数濃度を5×1022個/m以下、より好ましくは1×1022個/m以下に保つように、ガス混入防止手段11、12により原料ガスのフォーメーション炉2a内への混入を防止すると良い。ここで炭素原子個数濃度は、還元ガス環境中の各ガス種(i=1、2、・・・)に対して、濃度(ppmv)をD、D・・・、標準状態での密度(g/m)をρ、ρ・・・、分子量をM、M・・・、ガス分子1つに含まれる炭素原子数をC、C・・・、アボガドロ数をNとして下記数式(1)で計算している。
フォーメーション炉2a内における還元ガス環境中の炭素原子個数濃度を5×1022個/m以下に保つことによって、CNTの製造量及び品質を良好に保つことができる。炭素原子個数濃度が5×1022個/m以上となるとフォーメーション工程において、触媒の還元、触媒のCNTの成長に適合した状態の微粒子化促進、触媒の活性向上の少なくとも一つの効果が阻害され、成長工程におけるCNTの製造量減少、品質の劣化を引き起こす。
〔加熱部13c〕
加熱部(加熱手段)13cは、シールガス噴射部13bから噴射されるシールガスを加熱するためのものである。つまり、本製造装置を用いるCNT配向集合体の製造方法では、加熱部13cによってシールガスを加熱しながら成長工程を行なう。
加熱されたシールガスが、成長炉3aからCNT配向集合体製造用基板10が出る出口及びその付近を加熱することによって、出口及びその付近の温度が上昇する。これにより、先端部のG/D比と根元部のG/D比との差が小さく、品質の安定したCNT配向集合体を得ることができる。
加熱部13cの具体的な構成としては、例えば、シールガスを搬送する管の周囲にヒーターを取り付けて、管を介してシールガスを加熱する構成、シールガスの噴射口の付近にヒーター等で加熱したバッファタンクを設けて、シールガスを加熱する構成、及び接続部9全体をヒーターで加熱する構成などが挙げられる。
加熱部13cによる加熱温度としては、目的とするCNT配向集合体の品質、CNTの成長反応のための温度等に応じて適宜設定すればよく、例えば、シールガスを300℃以上、800℃以下に加熱することがより好ましい。この範囲の温度であれば、根元部のG/D比を低下させることなく、先端部のG/D比と根元部のG/D比の差を小さくすることができる。したがって、安定して高品質のCNT配向集合体を製造できる。
本実施形態では、加熱手段の具体的な構成として、シールガスを加熱する加熱部を例に説明したが、加熱手段の具体的な構成は、成長炉から基材が出る出口を、成長炉外から加熱するものであればよい。また、本実施形態のように成長ユニットから冷却ユニットのような別のユニットに接続部を介して基材を搬送する形態においては、当該接続部の内部空間を加熱するものであればよい。
〔冷却ユニット4〕
冷却ユニット4とは、CNT配向集合体が成長したCNT配向集合体製造用基板10を冷却するために必要な装置一式のことである。成長工程後のCNT配向集合体、触媒、基材の酸化防止と冷却とを実現する機能を有する。具体的には、冷却ガスを保持するための冷却炉4a、水冷式の場合は冷却炉内空間を囲むように配置した水冷冷却管4c、空冷式の場合は冷却炉内空間に冷却ガスを噴射する冷却ガス噴射部4bなどが挙げられる。また、水冷方式と空冷方式とを組み合わせてもよい。
(冷却工程)
冷却工程とは、成長工程後にCNT配向集合体、触媒、基材を冷却ガス下に冷却する工程である。成長工程後のCNT配向集合体、触媒、基材は高温状態にあるため、酸素存在環境下に置かれると酸化してしまうおそれがある。それを防ぐために冷却ガス環境下でCNT配向集合体、触媒、基材を例えば400℃以下、さらに好ましくは200℃以下に冷却する。冷却ガスとしては不活性ガスが好ましく、特に安全性、コストなどの点から窒素であることが好ましい。
〔出口パージ部5〕
出口パージ部5とはCNT配向集合体製造用基板10の出口から装置炉内へ外気が混入することを防止するための装置一式のことである。CNT配向集合体製造用基板10の周囲環境をパージガス環境にする機能を有する。具体的には、パージガス環境を保持するための炉又はチャンバ、パージガスを噴射するための噴射部などが挙げられる。パージガスは不活性ガスが好ましく、特に安全性、コストなどの点から窒素であることが好ましい。ベルトコンベア方式などCNT配向集合体製造用基板10の出口が常時開口している場合は、パージガス噴射部としてパージガスを上下からシャワー状に噴射するガスカーテン装置とし、装置出口から外気が混入することを防止することが好ましい。ガス混入防止手段13のみでも炉内への外気混入を防止することは可能であるが、装置の安全性を高めるために出口パージ部5を備えていることが好ましい。
〔還元ガス又は原料ガスに曝される装置部品の材質〕
製造装置100におけるフォーメーション炉2a、還元ガス噴射部2b、フォーメーションユニット2の排気フード2d、成長炉3a、原料ガス噴射部3b、成長ユニット3の排気フード3d、メッシュベルト6a、ガス混入防止手段11、12、13のシールガス噴射部11b、12b、13b及び排気部11a、12a、13a、接続部7、8、9の炉、排気流量安定化部20などの各部品は還元ガス又は原料ガスに曝される。それら部品の材質としては、高温に耐えられ、加工の精度と自由度、コストの点から耐熱合金が好ましい。耐熱合金としては、耐熱鋼、ステンレス鋼、ニッケル基合金などが挙げられる。Feを主成分として他の合金濃度が50%以下のものが耐熱鋼と一般に呼ばれる。また、Feを主成分として他の合金濃度が50%以下であり、Crを約12%以上含有する鋼は一般にステンレス鋼と呼ばれる。また、ニッケル基合金としては、NiにMo、Cr及びFeなどを添加した合金が挙げられる。例えば、SUS310、インコネル600、インコネル601、インコネル625、インコロイ800、MCアロイ、Haynes230アロイなどが耐熱性、機械的強度、化学的安定性、低コストなどの点から好ましい。
耐熱合金を用いる際に、その表面を溶融アルミニウムめっき処理、又は、その表面が算術平均粗さRa≦2μmとなるように研磨処理すると、高炭素環境下でCNTを成長させたときに壁面などに付着する炭素汚れを低減することができる。これらの処理はCNT配向集合体の製造にとってより好ましい。
以上、CNT配向集合体の製造装置の好ましい実施の形態を説明したが、様々な変形及び変更が可能である。
例えば、ガス原料、加熱温度などの製造条件を変更することにより、この製造装置で生産されるCNTを単層のもの又は多層のものに変更することも可能であるし、両者を混在生産させることも可能である。
また、本実施形態の製造装置100においては、製造装置100とは別の成膜装置によってCNT配向集合体製造用基板10の表面への触媒の形成を行なうものとしたが、フォーメーションユニット2の上流側に触媒成膜ユニットを設け、フォーメーションユニット2に先立って触媒成膜ユニットをCNT配向集合体製造用基板10が通過するように製造装置100を構成してもよい。
また、本実施形態の製造装置100においては、フォーメーションユニット2、成長ユニット3、冷却ユニット4の順に各ユニットを設けて、接続部7、8、9にて各炉内空間を空間的に接続しているが、フォーメーション工程、成長工程、冷却工程以外の他の工程を実現するユニットをどこかに複数追加して、接続部にて各ユニットの炉内空間を空間的に接続してもよい。
また、本実施形態の製造装置100においては、フォーメーションユニット2、成長ユニット3、及び冷却ユニット4の各ユニットの配置について、直線状配置で説明したが、それに制限されるものではなく、例えば環状に配置してもよい。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明における評価は以下の方法に従って行った。
〔比表面積測定〕
比表面積は、BET比表面積測定装置((株)マウンテック製HM model−1210)を用いて測定した。
〔G/D比〕
G/D比とは、ラマン分光で観測されるCNT固有のラマンバンドであるGバンドと、欠陥由来のDバンドとの強度比をいう。本実施例においては、顕微レーザラマンシステム(サーモフィッシャーサイエンティフィック(株)製NicoletAlmega XR)を用い、基材中心部付近のCNTのG/D比を測定した。
〔CNTの平均外径〕
CNTを透過型電子顕微鏡で観察して、得られた画像から50本のCNTの外径を測定して、算術平均値を平均外径とした。
〔炭素純度〕
炭素純度は、熱重量分析装置(TG)を用いて、CNTを空気中で800℃まで1℃/分で昇温して、(800℃に到達するまでに燃えて減少した重量/初期重量)×100を炭素純度(%)とした。
〔CNT配向集合体の合成〕
本実施例では図1に示す製造装置を用いた。
まず、CNT配向集合体製造用基板10の製作条件を以下に説明する。基材として100mm角、厚さ0.3mmのFe−Ni−Cr合金YEF426(日立金属株式会社製、Ni42%、Cr6%)を使用した。レーザー顕微鏡を用いて表面粗さを測定したところ、算術平均粗さRa≒2.1μmであった。この基材の表裏両面にスパッタリング装置を用いて厚さ20nmのアルミナ膜を製膜して、次いで表面のみにスパッタリング装置を用いて厚さ1.0nmの鉄膜(触媒層)を製膜した。
このようにして作製したCNT配向集合体製造用基板10を製造装置のメッシュベルトに載置して、フォーメーション工程、成長工程、冷却工程の順に処理を行ない、CNT配向集合体を製造した。
製造装置の入口パージ部1、フォーメーションユニット2、ガス混入防止手段11、12、13、成長ユニット3、冷却ユニット4、出口パージ部5の各条件は以下のように設定した。
入口パージ部1
・パージガス:窒素60000sccm
フォーメーションユニット2
・炉内温度:830℃
・還元ガス:窒素11200sccm、水素16800sccm
・処理時間:28分
ガス混入防止手段11
・排気部11a排気量:20sLm
・シールガス噴射部11b:窒素20sLm
ガス混入防止手段12
・排気部12a排気量:25sLm
・シールガス噴射部12b:窒素25sLm
ガス混入防止手段13
・排気部13a排気量:20sLm
・シールガス噴射部13b:窒素20sLm
成長ユニット3
・炉内温度:830℃
・原料ガス:窒素16040sccm、エチレン1800sccm、
水蒸気含有窒素160sccm(水分量16000ppmv)
・処理時間:11分
加熱部13c
・加熱温度:600℃
冷却ユニット4
・冷却水温度:30℃
・不活性ガス:窒素10000sccm
・冷却時間:30分
出口パージ部5
・パージガス:窒素50000sccm
フォーメーションユニット2及び成長ユニット3の炉及び噴射部、ガス混入防止手段の排気部11a、12a、13a、メッシュベルト、接続部7、8、9の各材質はSUS310とし、その表面は溶融アルミニウムめっき処理を施した。
本実施例によって製造される、CNT配向集合体の特性は、生産量1.8mg/cm、G/D比8.0、密度:0.03g/cm、BET−比表面積:1100m/g、平均外径:2.9nm、半値幅2nm、炭素純度99.9%、ヘルマンの配向係数0.7であった。得られたCNT配向集合体を図2に示す。本実施例にて得られたCNT配向集合体を示す図である。
〔実施例1〕
蒸留水1000mLを用意し、結合助剤としてカルボキシメチルセルロース1.0gを溶解して、1.0g/Lのカルボキシメチルセルロース水溶液を作製し、液体バインダー(本発明に係るカーボンナノチューブ造粒物の製造方法で用いる液体に相当するものを本実施例では「液体バインダー」と表記する。)とした。
上述の方法で合成した100mm角基板上のCNT配向集合体(CNT重量0.18g)に、アトマイザーを用いて液体バインダー3.6gを噴霧することによってCNT配向集合体に液体バインダーを添加した。これにより、CNT配向集合体と液体バインダーとを混合した(CNTと蒸留水とカルボキシメチルセルロースとの重量比、1:20:0.02)。液体バインダーを添加した後のCNT配向集合体を図3に示す。図3は本実施例にて得られたCNT配向集合体に液体を添加した後の状態を示す図である。
次に、基材上のCNT配向集合体と液体バインダーとの混合物を、ブレードを用いて基板から剥離して、CNTと液体バインダーとの混合物を回収した。
同様の操作を複数枚の基材について行ない、CNTと液体バインダーの混合物100gを作製した。得られたCNTと液体バインダーとの混合物の状態を図4に示す。図4は、本実施例にて得られたCNT配向集合体に液体を添加した後に、基材から剥がした後のCNTの状態を示す図である。
次に、CNTと液体バインダーとの混合物100gを高速攪拌造粒機(株式会社ダルトン社製、SPG−2)に投入し、チョッパー回転数3000rpm、ミキサー回転数200rpmの条件で6分間、攪拌造粒処理を行なった。造粒機の造粒槽の直径は170mmであり、ミキサーの周速度は1.8m/秒であった。
高速攪拌造粒機から処理物を回収し、加熱乾燥機で150℃、18時間加熱乾燥して、CNT造粒物を得た。得られたCNT造粒物を図5に示す。図5は本実施例にて得られたCNT造粒物を示す図である。
CNT造粒物のかさ密度は、0.09g/cmであった。得られたCNT造粒物を、カメラにて撮影し、造粒物100個の直径を測定した。平均粒径(個数平均粒径)Dと標準偏差σをそれぞれ算出し、CV値は標準偏差σ/平均粒径Dとして算出した。この結果、CNT造粒物の平均粒径はD=1.9mm、粒径の標準偏差はσ=0.6mm、CV値は(σ/D)=0.32であった。
〔実施例2〕
蒸留水0.5Lを用意し、結合助剤としてポリビニルアルコール1.0gを溶解し、続いてエタノール0.5Lを追加して、1.0g/Lのポリビニルアルコール溶液を作製し、液体バインダーとした。当該液体バインダーを用いた以外は実施例1と同じ操作を行なって造粒処理を行ない、CNT造粒物を得た。
CNT造粒物のかさ密度は、0.11g/cmであった。得られたCNT造粒物を、カメラにて撮影し、造粒物100個の直径を測定した。平均粒径(個数平均粒径)Dと標準偏差σをそれぞれ算出し、CV値は標準偏差σ/平均粒径Dとして算出した。この結果、CNT造粒物の平均粒径はD=1.8mm、粒径の標準偏差はσ=0.5mm、CV値は(σ/D)=0.28であった。
〔実施例3〕
液体バインダーとして結合助剤を含まない蒸留水を用いたほかは、実施例1と同様にしてCNT造粒物を得た。CNT造粒物のかさ密度は、0.07g/cmであった。得られたCNT造粒物を、カメラにて撮影し、造粒物100個の直径を測定した。平均粒径(個数平均粒径)Dと標準偏差σをそれぞれ算出し、CV値は標準偏差σ/平均粒径Dとして算出した。この結果、CNT造粒物の平均粒径はD=1.9mm、粒径の標準偏差はσ=0.6mm、CV値は(σ/D)=0.32であった。
〔比較例1〕
上述の方法で合成した基材上のCNT配向集合体を、ブレードを用いて基材上から剥離して、CNT粉体5.0gを作製した。得られた粉体のかさ密度は、0.02g/cmであった。
CNT粉体5.0gと、実施例1で作製した液体バインダー100mLを高速攪拌造粒機(株式会社ダルトン社製、SPG−2)に投入し、チョッパー回転数3000rpm、ミキサー回転数200rpmの条件で6分間、攪拌造粒処理を行なった。
高速攪拌造粒機から処理物を回収し、加熱乾燥機で150℃、18時間加熱乾燥して、CNT造粒物を得た。得られたCNT造粒物を図6に示す。図6は本比較例にて得られたCNT造粒物を示す図である。
CNT造粒物のかさ密度は、0.11g/cmであった。得られたCNT造粒物を、カメラにて撮影し、造粒物100個の直径を測定した。平均粒径(個数平均粒径)Dと標準偏差σをそれぞれ算出し、CV値は標準偏差σ/平均粒径Dとして算出した。この結果、CNT造粒物の平均粒径はD=1.8mm、粒径の標準偏差はσ=0.8mm、CV値は(σ/D)=0.44であった。
本発明の製造方法で得られるカーボンナノチューブ造粒物は、電子デバイス材料、光学素子材料、導電性材料などの分野に好適に利用できる。

Claims (7)

  1. 基材の上に配向したカーボンナノチューブ配向集合体に液体を添加する液体添加工程と、
    上記液体を添加したカーボンナノチューブ配向集合体を上記基材から剥離する剥離工程と、
    上記基材から剥離したカーボンナノチューブ配向集合体を造粒する造粒工程と、
    を含む、カーボンナノチューブ造粒物の製造方法。
  2. 上記液体添加工程では、上記液体をカーボンナノチューブ配向集合体に噴霧することで上記液体を添加する、請求項1に記載のカーボンナノチューブ造粒物の製造方法。
  3. 上記液体が水又はアルコールである、請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブ造粒物の製造方法。
  4. 上記液体が高分子化合物からなる結合助剤を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ造粒物の製造方法。
  5. 上記造粒工程を攪拌造粒で行なう、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ造粒物の製造方法。
  6. 上記剥離工程では、ブレードを用いて上記基材からカーボンナノチューブを剥離する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ造粒物の製造方法。
  7. 上記液体添加工程にて添加する液体の量は、カーボンナノチューブ1g当たり10ml以上、30ml以下の範囲である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ造粒物の製造方法。

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