JP2013193827A - 記録媒体特性検出装置、記録媒体供給装置、画像形成装置、及び記録媒体特性検出方法。 - Google Patents

記録媒体特性検出装置、記録媒体供給装置、画像形成装置、及び記録媒体特性検出方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】必要に応じて検出精度及び検出時期を変更できる記録媒体特性検出装置を提供する。
【解決手段】記録媒体特性検出装置2245は、所定方向に重ねられた複数の記録媒体のうち、該所定方向に関する一端に位置する一の記録媒体に光を照射し、その反射光を受光する第1光センサ装置と、取り出される途中又は取り出された一の記録媒体におけるその他の記録媒体と重ならない部分に光を照射し、その反射光を受光する第2光センサ装置と、を備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、記録媒体特性検出装置、記録媒体供給装置、画像形成装置及び記録媒体特性検出方法に係り、更に詳しくは、所定方向に重ねられ、該所定方向に関する一端に位置するものから順に1つずつ取り出される複数の記録媒体の特性の検出に用いられる記録媒体特性検出装置、該記録媒体特性検出装置を備える記録媒体供給装置、該記録媒体供給装置を備える画像形成装置、及び前記複数の記録媒体の特性を検出する記録媒体特性検出方法に関する。
従来、所定方向(鉛直方向)に重ねられた複数の記録媒体のうち、一端(上端)に位置する記録媒体に光を照射し、その反射光を受光して、その受光量を出力するセンサユニットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されているセンサユニットが例えば画像形成装置に適用された場合には、記録媒体の特性に応じた印刷パラメータ(例えば現像条件、転写条件等に関するパラメータ)の設定を行うことができ、画像品質の向上を図ることができる。
ところで、画像形成装置のスペック(性能)、その使用される状況、目的などによって、各記録媒体の特性の検出に要求される検出精度及び検出時期は、多様である。
しかしながら、特許文献1に記載のセンサユニットでは、検出精度及び検出時期を変更することは困難であり、その多様なニーズに対応することができなかった。
本発明は、所定方向に重ねられ、該所定方向に関する一端に位置するものから順に1つずつ取り出される複数の記録媒体の特性の検出に用いられる記録媒体特性検出装置であって、前記所定方向に重ねられた前記複数の記録媒体のうち、前記一端に位置する一の記録媒体に光を照射し、その反射光を受光する第1光センサ装置と、取り出される途中又は取り出された前記一の記録媒体におけるその他の記録媒体と重ならない部分に光を照射し、その反射光を受光する第2光センサ装置と、を備える記録媒体特性検出装置である。
本発明によれば、必要に応じて検出精度及び検出時期を変更できる。
本発明の一実施形態に係るカラープリンタの概略構成を説明するための図である。 図2(A)〜図2(C)は、図1における記録紙特性検出装置を説明するための図である。 記録紙特性検出装置の制御の構成を示すブロック図である。 面発光レーザアレイを説明するための図である。 図5(A)及び図5(B)は、記録紙特性検出装置により記録媒体の特性を検出する方法を説明するための図(その1及びその2)である。 図6(A)は表面正反射光を説明するための図であり、図6(B)は表面拡散反射光を説明するための図であり、図6(C)は内部拡散反射光を説明するための図である。 記録紙特性検出装置が有する第1及び第2受光素子の記録紙の銘柄毎の出力を示したグラフである。 図8(A)は、記録紙の厚さとS1との関係を示す図であり、図8(B)は、記録紙の密度とS1との関係を示す図である。 S1及びS2と、記録紙の銘柄との関係を説明するための図である。 記録紙特性検出装置の制御の流れを示すフローチャート(その1)である。 記録紙特性検出装置の制御の流れを示すフローチャート(その2)である。 発光部間隔が等間隔ではない面発光レーザアレイを説明するための図である。 変形例の記録紙特性検出装置を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係る画像形成装置としてのカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙装置2052、排紙ローラ2058、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、記録紙特性検出装置2245、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているメモリ、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像情報を光走査装置2010に送る。プリンタ制御装置2090は、給紙制御部2092、画像形成制御部2094などを有している(図3参照)。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転するものとする。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010は、上位装置からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光束を、対応する帯電された感光体ドラムの表面にそれぞれ照射する。これにより、各感光体ドラムの表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。
トナーカートリッジ2034aにはブラックトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033aに供給される。トナーカートリッジ2034bにはシアントナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033bに供給される。トナーカートリッジ2034cにはマゼンタトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033cに供給される。トナーカートリッジ2034dにはイエロートナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033dに供給される。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。すなわち、各ステーションの帯電装置、現像ローラ、トナーカートリッジを含んで、該ステーションの現像装置(画像形成手段の一部)が構成されている。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされて多色のカラー画像が形成される。
給紙装置2052は、給紙トレイ2060、給紙コロ2054、転写前ローラ対2056などを有している。給紙トレイ2060には、複数枚の記録紙が、先端が揃えられて積み重ねられた状態で積載(収容)されている。以下では、給紙トレイ2060における複数枚の記録紙が積載されている位置を用紙紙積載位置と称する。給紙コロ2054は、給紙トレイ2060の近傍に配置されており、給紙トレイ2060に収容された記録紙を最上のものから順に1枚ずつ取り出し、転写前ローラ対2056に搬送する。この転写前ローラ対2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙(以下、転写位置と称する)に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。すなわち、転写ベルト2040及び転写ローラ2042を含んで、転写装置(画像形成手段の一部)が構成されている。ここで転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここで定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次スタックされる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
以上のように構成されるカラープリンタ2000では、上位装置からの要求に応じて、給紙制御部2092により給紙コロ2054、転写前ローラ対2056等が制御されることで、給紙トレイ2060から記録紙が1枚ずつ転写位置に所定速度で搬送され、画像形成制御部2094により各ステーションの現像装置、転写装置等が制御されることで、転写位置に搬送された記録紙に所望のカラー画像が形成される。
記録紙特性検出装置2245は、給紙トレイ2060に収容されている記録紙の特性を判別するために用いられる。なお、記録紙は、銘柄により、例えば光沢度、平滑度、厚さ、密度等の特性が異なる。
以下、XYZ3次元直交座標系において、記録紙の表面に直交する方向をZ軸方向、記録紙の表面に平行な面をXY面として説明する。図2(A)には、記録紙特性検出装置2245のXZ断面図が示されている。図2(B)には、図2(A)のA−A線断面図が示されている。図2(C)には、図2(A)のB−B線断面図が示されている。なお、図2(C)では、図面の錯綜を避ける観点から、光源10及びコリメートレンズ11の図示、並びに筐体16の断面を示すハッチングを省略している。
記録紙特性検出装置2245は、一例として、図2(C)に示されるように、第1光センサ装置2246A、第2光センサ装置2246B、検出制御装置2250(図3参照)、及びこれらが設けられた筐体16を有している。
第1光センサ装置2246Aは、図2(A)に示されるように、光源10、コリメートレンズ11、ハーフミラー12A、2つの反射ミラー(17A、18A)、偏光フィルタ14A、第1受光素子13A、第2受光素子15Aなどを有している。
第2光センサ装置2246Bは、図2(C)に示されるように、3つの反射ミラー(12B、17B、18B)、偏光フィルタ14B、第1受光素子13B、第2受光素子15Bなどを有している。
筐体16は、金属製の箱部材、例えば、アルミニウム製の箱部材から成り、外乱光及び迷光の影響を低減するため、表面に黒アルマイト処理が施されている。なお、筐体16は、他の材料からなるものであっても良い。
光源10は、複数の発光部を有している。各発光部は、同一の基板上に形成された垂直共振器型の面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:VCSEL)である。すなわち、光源10は、面発光レーザアレイ(VCSELアレイ)を含んでいる。ここでは、一例として図4に示されるように、9個の発光部(ch1〜ch9)が2次元配列されている。
光源10は、図2(A)及び図2(B)に示されるように、S偏光の光束を−Z方向に射出するように配置されている。光源10の近傍には、該光源10の光量をモニタするモニタ装置(不図示)が配置されている。
コリメートレンズ11は、光源10から射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光とする。
ハーフミラー12Aは、コリメートレンズ11を介した光束の光路上に配置され、該光束を2つの光束(透過光及び反射光)に分割する。
ハーフミラー12Aを透過した光束は、反射ミラー17Aで反射され、筐体16の底壁に設けられている第1開口部16Aを通過して、給紙トレイ2060の用紙積載位置に先端(−Y側の端)が揃えられた状態で積み重ねられた複数枚の記録紙のうち、最上の記録紙(以下、最上紙とも称する)を照明する(図2(A)参照)。なお、第1開口部16Aは、用紙積載位置にある複数枚の記録紙の+Z側に位置している(図2(B)参照)。以下では、ここでの用紙積載位置における記録紙の表面における照明領域の中心を「第1照明中心」と略述する。また、反射ミラー17Aで反射された光束を「第1照明光」ともいう。
ハーフミラー12Aで反射した光束は、反射ミラー12Bで−Z方向に反射された後、反射ミラー17Bで反射され、筐体16の底壁における第1開口部16Aの−Y側に設けられている第2開口部16Bを通過して、給紙コロ2054により用紙積載位置から−Y方向に取り出された最上紙を照明する。なお、第2開口部16Bは、用紙積載位置にある複数の記録紙の+Z側かつ−Y側の斜め上方に位置している(図2(B)参照)。なお、以下では、ここでの記録紙の表面における照明領域の中心を「第2照明中心」と略述する。また、反射ミラー17Bで反射された光束を「第2照明光」ともいう。
第1照明光及び第2照明光それぞれの記録紙への入射角θ(図2(A)参照)は、60°〜80°であることが好ましく、ここでは、一例として80°に設定されている。
ところで、光が媒質の境界面に入射するとき、入射光線と入射点に立てた境界面の法線とを含む面は「入射面」と呼ばれている。そこで、入射光が複数の光線からなる場合は、光線毎に入射面が存在することとなるが、ここでは、便宜上、照明中心に入射する光線の入射面を、記録紙における入射面ということとする。すなわち、照明中心を含みXZ面に平行な面が記録紙における入射面である。
偏光フィルタ14Aは、第1照明中心の+Z側に配置されている。偏光フィルタ14Bは、第2照明中心の+Z側に配置されている。ここでは、2つの偏光フィルタ(14A、14B)は、実質的に同一の構成を有しているので、以下、特に区別する必要がない場合は、偏向フィルタ14と総称する。偏光フィルタ14は、P偏光を透過させ、S偏光を遮光する偏光フィルタである。なお、偏光フィルタ14に代えて、同等の機能を有する偏光ビームスプリッタを用いても良い。
第1受光素子13Aは、一例としてフォトダイオードであり、偏光フィルタ14Aの+Z側に配置されている。ここでは、図2(A)に示されるように、第1照明中心と偏光フィルタ14A及び第1受光素子13Aの中心とを結ぶ線L1と、記録紙の表面とのなす角度は90°である。
第1受光素子13Bは、一例としてフォトダイオードであり、偏光フィルタ14Bの+Z側に配置されている。ここでは、図示は省略されているが、第2照明中心と偏光フィルタ14B及び第1受光素子13Bの中心とを結ぶ線と、記録紙の表面とのなす角度は90°である。
第2受光素子15Aは、X軸方向に関して、照明中心の+X側に配置されている。
光源10の中心と、第1照明中心と、偏光フィルタ14Aの中心と、第1受光素子13Aの中心と、第2受光素子15Aの中心は、ほぼ同一平面上に存在する。
第2受光素子15Bは、X軸方向に関して、照明中心の+X側に配置されている。
第2照明中心と、偏光フィルタ14Bの中心と、第1受光素子13Bの中心と、第2受光素子15Bの中心は、ほぼ同一平面上に存在する。
なお、ここでは、2つの第1受光素子(13A、13B)は、実質的に同一の構成を有しているので、以下、特に区別する必要がない場合は、第1受光素子13と総称する。また、ここでは、2つの第2受光素子(15A、15B)は、実質的に同一の構成を有しているので、以下、特に区別する必要がない場合は、第2受光素子15と総称する。
ところで、記録紙を照明したときの記録紙からの反射光は、記録紙の表面で反射された反射光と、記録紙の内部で反射された反射光に分けて考えることができる。また、記録紙の表面で反射された反射光は、正反射された反射光と拡散反射された反射光に分けて考えることができる。以下では、便宜上、記録紙の表面で正反射された反射光を「表面正反射光」、拡散反射された反射光を「表面拡散反射光」ともいう(図6(A)及び図6(B)参照)。
記録紙の表面は、平面部と傾面部とで構成され、その割合で記録紙表面の平滑性が決定される。平面部で反射された光は表面正反射光となり、斜面部で反射された光は表面拡散反射光となる。表面拡散反射光は、完全に散乱反射された反射光であり、その反射方向は等方性があるとみなせる。そして、平滑性が高くなるほど表面正反射光の光量が増加する。
一方、記録紙の内部からの反射光は、該記録紙が一般の印刷用紙である場合、その内部の繊維中で多重散乱するため拡散反射光のみとなる。以下では、便宜上、記録紙の内部からの反射光を「内部拡散反射光」ともいう(図6(C)参照)。この内部拡散反射光も、表面拡散反射光と同様に、完全に散乱反射された反射光であり、その反射方向は等方性があるとみなせる。
表面正反射光及び表面拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向と同じである。ところで、記録紙の表面で偏光方向が回転するには、入射光がその光軸に対して該回転の向きに傾斜した面で反射されなくてはならない。ここでは、光源の中心と照明中心と各受光素子の中心とが同一平面上にあるため、記録紙の表面で偏光方向が回転した反射光は、いずれの受光素子の方向にも反射されない。
一方、内部拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向に対して回転している。これは、繊維中を透過し、多重散乱される間に旋光し、偏光方向が回転するためと考えられる。
そこで、偏光フィルタ14Aには、第1照明光の表面拡散反射光及び内部拡散反射光が入射する。この表面拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向と同じS偏光であるため、該表面拡散反射光は、偏光フィルタ14Aで遮光される。一方、この内部拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向に対して回転しているため、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が、偏光フィルタ14Aを透過する。すなわち、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が第1受光素子13Aで受光される。
また、偏光フィルタ14Bには、第2照明光の表面拡散反射光及び内部拡散反射光が入射する。この表面拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向と同じS偏光であるため、該表面拡散反射光は、偏光フィルタ14Bで遮光される。一方、この内部拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向に対して回転しているため、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が、偏光フィルタ14Bを透過する。すなわち、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が第1受光素子13Bで受光される。
内部拡散反射光に含まれるP偏光成分の光量は、記録紙の厚みや密度に相関を持つことが発明者らによって確認されている。これは、該P偏光成分の光量が、記録紙の繊維中を通過する際の経路長に依存するためである。
一方、第1照明光の表面正反射光と、第1照明光の表面拡散反射光及び内部拡散反射光のごく一部が、反射ミラー18Aを介して第2受光素子15Aに入射する。すなわち、第2受光素子15Aには、主として、第1照明光の表面正反射光が入射する。
また、第2照明光の表面正反射光と、第2照明光の表面拡散反射光及び内部拡散反射光のごく一部が、反射ミラー18Bを介して第2受光素子15Bに入射する。すなわち、第2受光素子15Bには、主として、第2照明光の表面正反射光が入射する。
第1及び第2受光素子13、15は、それぞれ受光量に対応する電気信号(光電変換信号)を、検出制御装置2250に出力する。検出制御装置2250は、該電気信号に基づき、前述したモニタ装置を用いて、光源10からの光束の光量を一定に制御する。なお、以下では、光源10からの光束が記録紙に照射されたときの、受光素子13の出力信号における信号レベルを「S1」、受光素子15の出力信号における信号レベルを「S2」という。
図7には、記録紙の種類(一例としてグロスコート紙、マットコート紙及び普通紙の3種類)に応じたS1とS2の値がグラフにて示されている。図7より、S1とS2の値に基づいて、同じ種類の記録紙間の特性の違いを細かく判別できることが分かる。
ここで、S1は、主に記録紙の厚さ及び密度に関連し、S2は、主に記録紙の光沢度及び平滑度に関連する。図7から分かるように、S2の値が大きいほど、記録紙の光沢度及び平滑度が高い。図8(A)には、S1と記録紙の厚さとの関係がグラフにて示されており、図8(B)には、S1と記録紙の密度との関係がグラフにて示されている。図8(A)から分かるように、S1の値が大きいほど、記録紙の厚さが大きい。図8(B)から分かるように、S1の値が大きいほど、記録紙の密度が小さい。
結果として、S1及びS2の値に基づいて、光沢度、平滑度、厚さ、及び密度の少なくとも1つが異なる複数の記録紙の銘柄を特定できる。
また、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙に関して、予め調整工程等の出荷前工程で記録紙の銘柄毎にS1及びS2の値が計測され、該計測結果が「記録紙判別テーブル」としてメモリ2252(図3参照)に格納されている。図9には、国内で販売されている30銘柄の記録紙について、S1及びS2の計測値が示されている。なお、図9における枠は、同一銘柄のばらつき範囲が示されている。例えば、S1及びS2の計測値が「◇」であれば、銘柄Dと特定される。また、S1及びS2の計測値が「■」であれば、最も近い銘柄Cと特定される。また、S1及びS2の計測値が「◆」であれば、銘柄Aあるいは銘柄Bのいずれかである。このときは、例えば、銘柄Aでの平均値と計測値との差、及び銘柄Bでの平均値と計測値との差を演算し、その演算結果が小さいほうの銘柄に特定される。また、銘柄Aであると仮定して該計測値を含めてばらつきを再計算するとともに、銘柄Bであると仮定して該計測値を含めてばらつきを再計算し、再計算されたばらつきが小さいほうの銘柄を選択しても良い。上記演算は、検出制御装置2250によって実行される。
また、予め調整工程等の出荷前工程で、現像条件及び転写条件に関するパラメータである印刷パラメータが、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙の銘柄毎に各ステーションでの最適な値に決定され、該決定結果が「印刷パラメータテーブル」としてメモリ2252に格納されている。また、メモリ2252には、印刷パラメータのデフォルト値(初期設定値)も格納されている。印刷パラメータは、印刷パラメータテーブルに格納されたいずれかの銘柄に対応する値又はデフォルト値に設定され、その設定値が、メモリ2252に対して、随時、書き換え可能となっている。
ここで、検出制御装置2250は、給紙トレイ2060に記録紙が積載されているときに印刷パラメータ設定処理を行う。以下に、この印刷パラメータ設定処理の手順を、図10及び図11のフロチャートに基づいて説明する。印刷パラメータ設定処理は、積み重ねられた複数の記録紙のうちの最上紙に対して行われる仮設定処理(図10参照)と、搬送中の最上紙に対して行われる本設定処理(図11参照)とで構成されている。
《仮設定処理》
先ず、ステップS1において、給紙中であるか否かが判断される。この判断が肯定された場合には、フローは終了する。一方、ステップS1での判断が否定された場合には、光源10が駆動されて(ステップS3)、給紙トレイ2060に積み重ねられた複数の記録紙に上方から第1照明光が照射される(図5(A)参照)。照射された第1照明光は、複数枚の記録紙のうち、最上の記録紙を含む少なくとも1枚の記録紙で反射される。
その反射光は、第1光センサ装置2246Aの第1及び第2受光素子13A、15Aで受光され、それぞれの受光量に応じた電気信号(信号レベルS1及びS2)が検出制御装置2250に送られる(ステップS5)。
そして、ステップS7において、第1及び第2受光素子13A、15Aの信号レベルS1及びS2に基づいて、最上の記録紙がメモリ2252に格納された銘柄であるか否かが判断される。この際、必要に応じて前述した演算が行われる。ステップS7での判断が肯定された場合には、印刷パラメータがメモリに格納されたその銘柄に対応する値に設定され(ステップS9)、フローは終了する。
一方、ステップS7での判断が否定された場合には、印刷パラメータがデフォルト値(初期設定値)に設定され(ステップS11)、フローは終了する。
そして、画像形成制御部2094は、検出制御装置2250から印刷パラメータの設定値を取得し、該設定値に応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を制御する。例えば、転写電圧やトナー量を制御(調整)する。
《本設定処理》
ユーザからの印刷ジョブ要求、すなわち給紙要求があると、ステップS23において、画像形成制御部2094からの情報に基づいて、現像装置及び転写装置が印刷パラメータの設定値(印刷パラメータテーブルの値又はデフォルト値)に応じて調整済みであるか否かが判断される。この判断が否定された場合には、同じ判断が繰り返される。一方、ステップS23での判断が肯定された場合には、給紙制御部2092に給紙開始信号が送られて給紙が開始される(ステップS25)。
次いで、給紙が開始されてから所定時間(例えば0.01秒〜2秒)が経過したとき、光源10が駆動される(ステップS27)。このとき、最上の記録紙は、給紙トレイ2060から所定速度で搬送され、積み重ねられた他の複数の記録紙に対して−Y方向に所定距離ずれた状態、すなわち第2開口部16Bの−Z側に差し掛かった状態となり、第2照明光は、最上の記録紙のみに照射される(図5(B)参照)。
その反射光は、第2光センサ装置2246Bの第1及び第2受光素子13B、15Bで受光され、それぞれの受光量に応じた電気信号(信号レベルS1及びS2)が検出制御装置2250に送られる(ステップS29)。
そして、ステップS31において、第1及び第2受光素子13B、15Bの信号レベルS1及びS2に基づいて、最上の記録紙がメモリ2252に格納された銘柄であるか否かが判断される。この際、必要に応じて前述した演算が行われる。ステップS31での判断が肯定された場合には、印刷パラメータがその銘柄に応じた値に既に設定されているか否かが判断される(ステップS33)。一方、ステップS31での判断が否定された場合には、印刷パラメータがデフォルト値に既に設定されているか否かが判断される(ステップS35)。
ステップS33での判断が肯定された場合には、フローは終了する。一方、ステップS33での判断が否定された場合には、印刷パラメータがその銘柄に応じた値に設定された(ステップS37)後、フローは終了する。
ステップS35での判断が肯定された場合には、フローは終了する。一方、ステップS35での判断が否定された場合には、印刷パラメータがデフォルト値に設定された(ステップS39)後、フローは、終了する。
結果として、本設定処理では、フローが終了した時点で、印刷パラメータは、最上の記録紙に最適な値に設定されているか、又はデフォルト値に設定される。
そして、画像形成制御部2094は、検出制御装置2250から印刷パラメータの設定値を取得し、該設定値に応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を制御する。例えば、転写電圧やトナー量を制御(調整)する。
以上説明した本実施形態の記録紙特性検出装置2245は、所定方向(Z軸方向)に重ねられた複数の記録紙のうち、所定方向(Z軸方向)の一端(+Z側の端)に位置する一の記録紙に光を照射し、その反射光を受光する第1光センサ装置2246Aと、取り出される途中の記録紙におけるその他の記録紙と重ならない部分に光を照射し、その反射光を受光する第2光センサ装置2246Bと、を備えている。
この場合、積み重ねられた複数枚の記録紙のうち、最上の一の記録紙を含む少なくとも1枚の記録紙で反射された光の受光量に基づいて一の記録紙の特性を検出した後、取り出し中の一の記録紙で反射された光の受光量に基づいて一の記録紙の特性を精度良く検出できる。
この場合、一の記録紙の印刷パラメータを、一の記録紙の給紙開始前に仮設定した後、一の記録紙の給紙中に本設定することができる。
そして、一の記録紙の給紙前に、仮設定された印刷パラメータに応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を一の記録紙に適した状態に調整することができる。
そこで、印刷パラメータが仮設定時と本設定時とで異なる場合は、印刷パラメータを仮設定時のものから本設定時のものに変更し、本設定時の印刷パラメータに応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を一の記録紙に最適な状態に調整することができる。但し、一の記録紙が転写位置に搬送される前に、現像装置及び転写装置の再調整を終了させる必要がある。
ここでは、各ステーションの現像装置及び転写装置は、既に一の記録紙に適した状態に調整されているため、仮に一の記録紙に適していない状態から調整する場合に比べて、再調整の際の調整時間を短くすることができる。
また、印刷パラメータが仮設定時と本設定時とで同じの場合は、仮設定時の印刷パラメータを維持し、各ステーションの現像装置及び転写装置を一の記録紙に最適な状態に維持することができる。
結果として、記録紙特性検出装置2245は、記録紙を給紙トレイ2060から転写位置まで供給するのに要する時間、すなわち給紙に要する時間を極力長くすることなく、各記録紙の特性を精度良く検出することができる。なお、「給紙に要する時間を極力長くすることなく」とは、例えば、給紙装置2052による記録紙の搬送速度を極力遅くすることなく、又は仮に記録紙を一時停止させた場合に停止時間を極力長くすることなくという意味である。
また、第1及び第2光センサ装置2246A、2246Bは、一の記録紙に照射され一の記録紙の内部で反射された光を受光する第1受光素子と、一の記録紙に照射され一の記録紙の表面で反射された光を受光する第2受光素子とを有している。
この場合、記録紙の種類のみならず、銘柄を特定することが可能である。
ここで、第1光センサ装置2246Aを用いることで、一の記録紙の特性のうち、光沢度及び平滑度は精度良く検出できるが、例えば一の記録紙とその下側の記録紙との密着状態などにより、特に一の記録紙の厚さ及び密度を精度良く検出できないおそれがある。そこで、第1光センサ装置2246Aに加えて、第2光センサ装置2246Bを用いることで、記録紙の銘柄を確実に特定できる。
また、本実施形態では、光源10からの光をハーフミラー12Aで2つの光に分割し、分割された2つの光をそれぞれ記録紙に照射することとしているため、部品点数の削減、装置構成の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
本実施形態に係るカラープリンタ2000によれば、本実施形態の記録紙特性検出装置2245を備えているため、結果として、スループットの低下を抑制しつつ、各記録紙に高品質な画像を形成できる。
また、光源として面発光レーザアレイを用いているため、照射光を直線偏光にするための偏光フィルタが不要である。また、照射光を容易に平行光にすることができるとともに、小型化で複数の発光部を有する光源を実現できるため、第1及び第2の光センサ装置2246A、2246Bの小型化及びコスト削減を図ることができる。
また、光源が複数の発光部を有しているため、全ての発光部を同時に点灯させることにより、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分の光量を大きくすることができる。
さらに、面発光レーザアレイを用いているため、より安定した直線偏光の照射が可能となる。これにより、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分の光量を精度良く検出することができる。
また、面発光レーザアレイを用いることにより、発光部が1つの場合よりも高い光量の光を記録紙に照射できるため、反射光量におけるS/Nを向上させ識別精度を高めることができる。
そして、面発光レーザアレイを用いることで、スペックルパターンの発生の影響を低減することができる。
さらに、面発光レーザアレイを用いる場合、従来用いられてきたLED等では困難であった高密度な集積化が可能となる。そこで、コリメートレンズの光軸付近に全てのレーザ光を集中できるため、入射角を一定にして複数の光束を略平行にすることが可能となり、容易にコリメート光学系を実現することができる。
ところで、記録紙の特性を検出する光センサ装置を画像形成装置に用いる場合、例えばスループットの低下を抑制するために、記録紙の特性を検出しその検出結果に応じて現像装置及び転写装置を制御することを極力早く(好ましくは、給紙前に)完了することが望まれる。
また、例えば現像装置及び転写装置の制御に要する時間、記録紙の給紙速度等の画像形成装置の性能(スペック)によっては、記録紙の特性の検出時期が遅くても現像装置及び転写装置の制御を記録紙が転写位置に到達する前に完了させることも可能である。
また、例えば光センサ装置に不具合が発生することを考慮した場合、記録紙の特性を複数の光センサ装置を用いて並行して又は相前後して検出することで、検出精度の信頼性を向上させることが望まれる。
また、例えば記録紙の種類を特定できれば、銘柄までも特定する必要がない場合、すなわち水準以上の画像品質が得られれば良い場合もある。
以上のように、画像形成装置のスペック、その使用される状況、目的などによって、各記録紙の特性の検出に要求される検出精度及び検出時期は、多様である。
本発明の記録媒体特性検出装置では、前述した構成を有しているため、必要に応じて各記録紙の特性を検出する検出精度及び検出時期を変更することができ、このような多様なニーズに対応することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、以下に説明するように、種々の変形が可能である。
上記実施形態では、第1光センサ装置2246Aの受光量に基づく記録紙の特性検出(以下、前者と称する)、及び第2光センサ装置2246Bの受光量に基づく記録紙の特性検出(以下、後者と称する)の双方を行っているが、いずれか一方のみを行っても良い。例えば、記録紙の検出精度がそれほど要求されず(例えば記録紙の種類を特定できれば十分な場合)、記録紙の給紙速度に対して現像装置及び転写装置の制御に要する時間が長い場合には、前者のみを行うことで、結果として、スループットの低下を抑制しつつ記録紙に水準以上の品質の画像を形成することができる。また、例えば、記録紙の検出精度として高い精度が要求され、記録紙の給紙速度に対して現像装置及び転写装置の制御に要する時間が短い場合には、後者のみを行うことで、結果として、記録紙に高品質な画像を形成することができる。
上記実施形態では、仮設定時の印刷パラメータの値(仮設定値)に基づいて現像装置及び転写装置を調整した後、本設定時の印刷パラメータの値(本設定値)が仮設定値と異なる場合に、現像装置及び転写装置の再調整を行うこととしているが、これに代えて、必要に応じて現像装置及び転写装置の再調整(以下、単に再調整と称する)を行うこととしても良い。具体的には、仮設定値と本設定値との差に応じて再調整を行うこととしても良い。この場合、例えば、仮設定値に対応する銘柄と本設定値に対応する銘柄が同一種類である場合に再調整を行わないとすることができる。また、例えば、仮設定値に対応する銘柄と本設定値に対応する銘柄が同一種類であり、かつ近似している場合に再調整を行わないとすることができる。
また、上記実施形態では、給紙トレイが1つの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、給紙トレイが複数あっても良い。この場合は、給紙トレイ毎に記録紙特性検出装置2245を設けても良い。具体的には、給紙トレイ間で、収容する記録紙の銘柄を異ならせ、各銘柄に対応する印刷パラメータの値をメモリに格納する。そして、一の給紙トレイが選択されたときに、本発明の記録紙特性検出装置により、一の給紙トレイに収容された記録紙の銘柄を特定し、印刷パラメータを特定された銘柄に対応する値に設定し、その設定値を画像形成制御部に送る。そこで、現像装置及び転写装置を一の給紙トレイ内の記録紙の銘柄に最適な状態に調整する。この結果、一の給紙トレイから搬送された記録紙に、高品質な画像を形成することができる。なお、仮に一の給紙トレイに銘柄が異なる記録紙が収容されていたとしても、本発明の記録紙特性検出装置を用いることで、各記録紙の銘柄を確実に特定することができ、結果として、該記録紙に高品質な画像を形成することができる。
また、上記実施形態では、第1光センサ装置2246Aを用いて記録紙の特性を検出した後に、第2光センサ装置2246Bを用いて記録紙の特性を検出することとしているが、これらを並行して行っても良い。具体的には、最上紙を、給紙要求を受ける前に、第1開口部16A及び第2開口部16Bの双方に対向する位置に(その下側の記録紙との重なり部分がなくならない範囲内で)搬送し停止させる。この状態で、第1及び第2光センサ装置2246A、2246Bを用いて最上紙の特性を並行して検出し、印刷パラメータの仮設定、本設定を順次行う。そして、給紙要求を受ける前に、本設定された印刷パラメータに応じて現像装置及び転写装置が制御される。この場合、給紙要求を受けた時点で、現像装置及び転写装置が最上の記録紙に最適な状態に調整されているので、最上の記録紙を、給紙要求を受けてからより短時間に搬送すること(例えば搬送速度をより大きくすること)ができ、結果としてスループットの更なる向上を図ることができる。この場合にも、第1及び第2光センサ装置2246A、2246Bを用いることで、検出精度の信頼性を向上させることができる。なお、上述のように記録紙を停止させた後、第1及び第2光センサ装置2246A、2246Bを用いる記録紙の特性の検出を相前後して(並行させず)行っても良い。
上記実施形態における給紙装置は、第1光センサ装置の受光量に基づく記録紙の特性の第1の検出結果及び第2光センサ装置の受光量に基づく記録紙の特性の第2の検出結果に応じて記録紙の転写位置への供給時期(以下、単に供給時期と称する)を調整する供給時期調整手段を有していても良い。この場合、例えば、第1及び第2の検出結果の差が大きい場合に、第2の検出結果に基づく現像装置及び転写装置の制御が完了してから転写が行えるように、供給時期を遅らせることができる。また、第1及び第2の検出結果の差が小さい場合に、スループットを向上させるために供給時期を早めることができる。供給時期調整手段は、例えば、給紙コロ2054、転写前ローラ対2056を制御することにより、記録紙の給紙速度の調整、記録紙の一時停止及びその停止時間の調整等を行うことで、供給時期を調整する。
上記実施形態では、記録紙に照射される第1照明光及び第2照明光それぞれがS偏光の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、第1照明光及び第2照明光の少なくとも一方がP偏光であっても良い。但し、この場合は、2つの偏光フィルタ14A、14Bの少なくとも一方に代えて、S偏光を透過させる偏光フィルタが用いられる。
また、上記実施形態では、偏光フィルタ14A、14Bが設けられているが、少なくとも一方が設けられていなくても良い。なお、第1光センサ装置2246Aを主に記録紙の種類を特定するために用い、第2光センサ装置2246Bを主に記録紙の銘柄を特定するために用いることとする場合は、偏光フィルタ14Aの必要性は、偏光フィルタ14Bの必要性に比べて低いと考えられる。
また、上記実施形態において、面発光レーザアレイにおける複数の発光部は、少なくとも一部の発光部間隔が、他の発光部間隔と異なっていても良い(図12参照)。
また、上記実施形態では、光源10が複数の発光部を有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、光源10が1つの発光部を有していても良い。
また、上記実施形態において、光源10として、面発光レーザアレイに代えて、従来のLD(Laser Diode)、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などを用いても良い。但し、この場合は、図13に示されるように、一例として照射光をS偏光にするための偏光フィルタ14Cが必要となる。なお、図13では、偏光フィルタ14Cは、光源10とコリメートレンズ11との間の光路上に配置されているが、これに代えて、コリメートレンズ11とハーフミラー12Aとの間の光路上に配置されても良い。
また、上記実施形態において、各受光素子の前方に集光レンズが配置されていることがより好ましい。この場合は、検出光量の変化を低減することができる。
上記実施形態では、第1光センサ装置2246Aは、給紙トレイ2060の用紙積載位置近傍に配置されているが、これに限らず、要は、給紙トレイ2060の用紙積載位置(所定位置)に積載された複数枚の記録紙に対向する位置に配置されていれば良い。
上記実施形態では、第2光センサ装置2246Bは、用紙積載位置近傍に配置されているが、これに限らず、要は、最上紙における用紙積載位置から外れた部分、すなわち取り出される途中又は取り出された最上紙におけるその他の記録紙と重ならない部分に対向し得る位置に配置されていれば良い。具体的には、給紙コロ2054と転写前ローラ対2056との間の搬送路に沿って配置されていても良いし、転写前ローラ対2056と転写ローラ2042との間の搬送路に沿って配置されていても良い。
上記実施形態では、第1及び第2光センサ装置2246A、2246Bは、それぞれ第1及び第2受光素子13、15を有しているが、これに限らず、第1及び第2光センサ装置の少なくとも一方は、第1及び第2受光素子13、15の一方のみを有していても良い。例えば、第1光センサ装置が第2受光素子15のみを有し、第2光センサ装置が第1受光素子13のみを有することとした場合、第1光センサ装置は主に記録紙の光沢度及び平滑度を検出するために用い、第2センサ装置は主に記録紙の厚さ及び密度を検出するために用いることができる。結果として、第1及び第2光センサ装置の検出結果から、記録紙の銘柄を特定することができる。
上記実施形態では、光源10からの光を分割する光分割部材としてハーフミラー12Aが用いられているが、これに限らず、例えば、ビームスプリッタ、プリズム、反射率を変更可能な反射率可変ミラーなどを用いても良い。反射率可変ミラーを用いる場合には、第1光センサ装置2246Aを用いて記録紙の特性を検出するときに、第1照明光のパワーが第2照明光のパワーよりも大きくなり、第2光センサ装置2246Bを用いて記録紙の特性を検出するときに、第2照明光のパワーが第1照明光のパワーよりも大きくなるように反射率可変ミラーを制御することとすれば良い。この場合、第1又は第2受光素子での光の受光量を増大させることができ、結果として、検出精度を向上させることができる。
上記実施形態では、第1及び第2受光素子13、15としてフォトダイオードが採用されているが、これに限られない。
上記実施形態では、第1光センサ装置のみが光源を有しているが、これに代えて又は加えて第2光センサ装置が光源を有していても良い。第1及び第2光センサ装置の双方が光源を有する場合は、ハーフミラー12A及び反射ミラー12Bが不要となる。第2光センサ装置のみが光源を有する場合には、ハーフミラー12Aと反射ミラー12Bの位置関係を逆にすれば良い。
上記実施形態における第1及び第2光センサ装置2246A、2246Bのハーフミラー12Aよりも後段の光学系の構成は、適宜変更可能である。
上記実施形態では、記録媒体特性検出装置2245は、Z軸方向に重ねられた(積み重ねられた)複数枚の記録紙に対して適用されたが、これに限らず、Z軸方向以外の方向に重ねられた複数枚の記録紙に対して適用されても良い。
上記実施形態では、記録媒体特性検出装置は、積み重ねられた複数枚の記録紙のうち、最上の記録紙の特性を検出することとしているが、最下の記録紙の特性を検出することとしても良い。この場合、積み重ねられた複数枚の記録紙を、最下のものから順に1枚ずつ搬送することとすれば良い。
上記実施形態では、記録紙特性検出装置2245は、検出制御装置2250を有しているが、有していなくても良い。この場合、例えば、プリンタ制御装置2090を、検出制御装置としても機能させることとすれば良い。
また、本発明の記録媒体特性検出装置によって識別される記録媒体は、記録紙に限定されるものではない。
なお、上記実施形態では、画像形成装置としてのカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、光プロッタやデジタル複写装置であっても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置が4つの感光体ドラムを有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、本発明の記録媒体特性検出装置は、記録紙にインクを吹き付けて画像を形成する画像形成装置にも適用可能である。
10…光源、12A…ハーフミラー(光分割部材)、13A…第1光センサ装置の第1受光素子、13B…第2光センサ装置の第1受光素子、15A…第1光センサ装置の第2受光素子、15B…第2光センサ装置の第2受光素子、2000…カラープリンタ(画像形成装置)、2245…記録紙特性検出装置(記録媒体特性検出装置)、2246A…第1光センサ装置、2246B…第2光センサ装置、2052…給紙装置(記録媒体供給装置)、2054…給紙コロ(供給手段の一部)2056…転写前ローラ対(供給手段の一部)、2250…検出制御装置(制御装置)、2094…画像形成制御部(制御手段)。
特開2006−62842号公報

Claims (11)

  1. 所定方向に重ねられ、該所定方向に関する一端に位置するものから順に1つずつ取り出される複数の記録媒体の特性の検出に用いられる記録媒体特性検出装置であって、
    前記所定方向に重ねられた前記複数の記録媒体のうち、前記一端に位置する一の記録媒体に光を照射し、その反射光を受光する第1光センサ装置と、
    取り出される途中又は取り出された前記一の記録媒体におけるその他の記録媒体と重ならない部分に光を照射し、その反射光を受光する第2光センサ装置と、を備える記録媒体特性検出装置。
  2. 前記第1光センサ装置の受光量に基づいて前記一の記録媒体の特性を検出した後、前記第2光センサ装置の受光量に基づいて前記一の記録媒体の特性を検出する制御装置を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体特性検出装置。
  3. 前記第1及び第2光センサ装置の少なくとも一方は、前記一の記録媒体に照射され該一の記録媒体の内部で反射された光を受光する第1受光素子、及び前記一の記録媒体に照射され該一の記録媒体の表面で反射された光を受光する第2受光素子の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の記録媒体特性検出装置。
  4. 前記第1及び第2光センサ装置の一方は、光源と、該光源からの光を2つの光に分割する光分割部材とを有し、
    前記第1光センサ装置は、前記光分割部材で分割された2つの光のうちの一方を、前記一端に位置する一の記録媒体に導く光学系を有し、
    前記第2光センサ装置は、前記光分割部材で分割された2つの光のうちの他方を、前記取り出される途中又は取り出された一の記録媒体に導く光学系を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の記録媒体特性検出装置。
  5. 前記光分割部材は、反射率を変更可能であり、
    前記一の記録媒体の取り出される方向に関する位置に応じて前記光分割部材の反射率が制御されることを特徴とする請求項4に記載の記録媒体特性検出装置。
  6. 前記光源は、面発光レーザアレイを有することを特徴とする請求項4又は5に記載の記録媒体特性検出装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の記録媒体特性検出装置と、
    所定方向に重ねられた複数の記録媒体を前記所定方向に関する一端に位置するものから順に1つずつ取り出して所定位置に供給する供給手段と、を備える記録媒体供給装置。
  8. 前記供給手段は、重ねされた前記複数の記録媒体のうち、前記一端に位置する一の記録媒体をその他の記録媒体との重なり部分がなくならない範囲内で搬送して停止させ、
    前記第1光センサ装置の受光量に基づく前記一の記録媒体の特性の検出、及び前記第2光センサ装置の受光量に基づく前記一の記録媒体の特性の検出が並行して行われることを特徴とする請求項7に記載の記録媒体供給装置。
  9. 請求項7又は8に記載の記録媒体供給装置と、
    前記記録媒体供給装置の前記供給手段により所定位置に供給された前記記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、を備える画像形成装置。
  10. 前記第1光センサ装置の受光量に基づいて前記一の記録媒体の特性が検出された後、前記第2光センサ装置の受光量に基づいて前記一の記録媒体の特性が検出され、
    前記第1光センサ装置の受光量に基づく第1の検出結果に応じて前記画像形成手段を制御した後、前記第2光センサ装置の受光量に基づく第2の検出結果と前記第1の検出結果とに応じて前記画像形成手段を必要に応じて制御する制御手段を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 所定方向に重ねされ、該所定方向に関する一端に位置するものから順に1つずつ取り出される複数の記録媒体の特性を検出する記録媒体特性検出方法であって、
    重ねされた前記複数の記録媒体のうち、前記一端に位置する一の記録媒体に光を照射し、その反射光を受光する工程と、
    取り出される途中又は取り出された前記一の記録媒体におけるその他の記録媒体と重ならない部分に光を照射し、その反射光を受光する工程と、を含む記録媒体特性検出方法。
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