JP2013193427A - 画像表示体、ブランク媒体及び個別情報記録読取システム - Google Patents

画像表示体、ブランク媒体及び個別情報記録読取システム Download PDF

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Abstract

【課題】異なる個別情報を記録する場合でも、予め回折格子パターンとして記録することなく個別情報を簡便に記録でき、より一層の高度な偽造防止効果を発現可能にすることにある。
【解決手段】支持体51bに剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層52,53と、複数の領域で構成され、所定の位置に配置された光源から前記各領域への照明光の照射に基づく回折光の全部または一部が空間上の所定領域に入射するように設定された格子間隔および格子角度を有する回折格子が形成され、熱転写によって前記下地層に転写される回折格子を含む画像80とを備え、前記支持体の下地層に転写された回折格子を含む画像を、個人認証媒体81の基材82上に転写させ、個人情報を含んだ秘匿情報に基づいた画像を表示可能にする画像表示体である。
【選択図】図10

Description

本発明は、個人認証などに利用される画像表示体、ブランク媒体及び個別情報記録読取システムに係り、特に微小な回折格子要素を用いて個人情報を簡便に記録及び再生を行う画像表示体、ブランク媒体及び個別情報記録読取システムに関する。
従来、平板状の基板表面に回折格子を有する微小な回折格子要素(ドット)を画素として複数個配置することで形成される回折格子パターンを有する情報記録媒体が開発され、例えばディスプレイなどに使用されてきている。
このうち、2光束干渉による回折格子パターンを有する情報記録媒体は、2光束干渉による微小な干渉縞(以下、回折格子と指称する)を、そのピッチ、方向及び光強度などを変化させて感光性フィルムに次々と露光するものが作製されている(特許文献1)。
この2光束干渉による回折格子パターンは、具体的には、複数の微小な回折格子要素に分割されていると共に、各回折格子要素の回折格子におけるピッチ、空間周波数、各回折格子要素の並べ方を適宜変化させ、さらに各回折格子要素毎に回折格子要素表面の回折格子の方向を変化させている。
また、回折格子パターンを持った他の情報記録媒体としては、例えば電子ビーム露光装置を用い、コンピュータの制御によって、平面状基板が載置されたXYステージを移動させ、基板表面に複数個の微小な回折格子要素を絵柄状に記録・配置することにより、所定の絵柄の回折格子パターンが形成された情報記録媒体も提案されている(特許文献2)。
ところで、以上のような回折格子を有する情報記録媒体の真贋の判定方法は、検証機を用いて、微小な回折格子要素の配列中に記録してあるパターン情報の部分へレーザー光を照射して回折光を取り出し、その取り出した回折光をセンサーで読み取って記録し、真贋の判定を行う方法がある(特許文献3)。
また、別の情報記録媒体の真贋判定方法としては、肉眼では観察できないパターン、もしくは識別できないパターンとして情報を記憶しておき、レーザー光による読取装置などを用いて、その情報を読み取って真贋を判定する方法も提案されている(特許文献4)。
さらに、別の情報記録媒体の真贋判定方法は、通常の照明光では情報を読み出すことができないが、特定の照明光源を用いて記録情報を読み取ることが可能な情報読出判定方法も提案されている(特許文献5)。
特開平05−72406号公報 米国特許第5058992号明細書 特開平05−50788号公報 特開平10−10956号公報 特許第4770569号公報
しかしながら、以上のような真贋判定方法では、予め情報記録媒体に記録すべき情報を回折格子パターンとして記録しておく必要がある。そのため、異なる情報を記録する場合には、異なる回折格子パターンの原版を用意し、複数の転写箔を作成する必要があり、個別情報を記録するのが困難である。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであって、異なる個別情報を記録する場合でも、予め情報記録媒体に回折格子パターンとして記録する必要がなく、その個別情報を簡便に記録可能であり、より一層の高度な偽造防止効果を発現でき、ディスプレイなどに用いて可視性の向上並びにデザインの自由度を向上させ得る画像表示体、ブランク媒体及び個別情報記録読取システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に対応する発明は、個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体であって、支持体に剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、複数の領域で構成され、所定の位置に配置した光源から前記各領域への照明光の照射に基づく回折光の全部または一部が空間上の所定領域に入射するように設定された格子間隔および格子角度を有する回折格子が形成され、熱転写によって前記下地層に転写される回折格子を含む画像とを備え、前記支持体の下地層に転写された回折格子を含む画像を、個人認証媒体の基材上に転写させることにより、個人情報を含んだ秘匿情報に基づいた画像を表示することを特徴とする画像表示体である。
請求項2に対応する発明としては、請求項1に対応する発明に記載する秘匿情報に基づいた画像は、二次元コードの画像であって、前記複数の領域の各領域に転写された回折格子を含む画像の大きさは、前記二次元コード画像の全体の大きさより小さいことを特徴とする。
また、請求項3に対応する発明は、請求項2に対応する発明に記載する複数の領域の各領域の境界線は、前記二次元コードを構成する画素の境界線と異なることを特徴とする。
さらに、請求項4に対応する発明は、支持体に剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、複数の領域で構成され、所定の位置に配置された光源から前記各領域への照明光の照射に基づく回折光の全部または一部が空間上の所定領域に入射するように設定された格子間隔および格子角度を有する回折格子が形成され、熱転写によって前記下地層に転写される回折格子を含む画像とを備えたことを特徴とするブランク媒体である。
さらに、請求項5に対応する発明は、請求項1ないし請求項3の何れか一項に対応する発明に記載された構成の画像表示体と、この画像表示体から転写された個人認証媒体の基材と、前記所定の位置に配置された光源と、この光源からの照明光の照射に基づく各領域からの回折光の全部または一部を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記各領域からの回折光の再生情報和の情報に基づいて真贋の判定を行う判定手段とを備えた個別情報記録読取システムである。
請求項1に対応する発明によれば、異なる個別情報を記録する場合でも、予め情報記録媒体の回折格子パターンとして記録しておく必要がなく、個別情報を簡便に記録することが可能であると共に、通常の照明光では所定の個別情報を記録した領域を判別することが困難であり、特殊な条件の照明光源のみで情報を読み取ることが可能となり、改竄が困難で、より一層高度な偽造防止効果を発現でき、ディスプレイなどとしての可視性の向上、ならびにデザインの自由度を向上させることができる画像表示体を提供できる。
請求項1に対応する発明によれば、前記秘匿情報に基づいた画像を、二次元コードの画像とすることで、個別情報を簡便に記録し、読み取ることが可能となる。また、複数の領域の各領域の大きさは、二次元コードの全体の大きさより小さくすることで、特殊な条件の照明光源以外で照射すると、二次元コードからの回折光の一部が回折しなくなり、二次元コードの全体を観察できなくなり、個別情報を記録した領域を判別することがより困難にすることができる。
また、請求項3に対応する発明によれば、複数の領域の各領域の境界線を、前記二次元コードを構成する画素の境界線と異なるようにすることで、特殊な条件の照明光源以外で照射すると、二次元コードの全体を観察できなくなり、二次元コードと認識できなくなる。さらに、二次元コードを熱転写によって下地層上に転写する際に、厳密に位置合わせを行う必要がなく、個別情報を簡便に記録することが可能となる。
また、請求項4に対応する発明によれば、個別情報を簡便に記録読み取りが可能であるブランク媒体を提できる。
さらに、請求項5に対応する発明によれば、異なる個別情報を記録する場合でも、予め情報記録媒体の回折格子パターンとして記録しておく必要がなく、個別情報を簡便に記録読み取りが可能であると共に、改竄が困難で、より一層高度な偽造防止効果を発現でき、ディスプレイなどとしての可視性の向上、ならびにデザインの自由度を向上させ得る個別情報記録読取システムを提供できる。
本発明に係るブランク媒体を概略的に示す断面図。 図1に示すブランク媒体の回折格子配置の一例を示す平面図。 図2に示すブランク媒体の回折格子配置の設定条件を説明する概略図。 ブランク媒体を含む転写リボンの概略構成を示す図。 ブランク媒体を用いて、画像表示体を作成しているときの一例を説明する概略断面図。 本発明に係る画像表示体を説明する図であって、詳細には秘匿情報に基づいた二次元コード画像の平面図。 本発明に係る画像表示体を説明する図であって、図2に示ブランク媒体と図6に示す二次元コード画像との関係を説明する平面図。 本発明に係る画像表示体を説明する図であって、詳細にはサーマルヘッドを用いた熱転写によって転写された二次元コード画像を示す平面図。 図8に示す転写された二次元コード画像を単一の照明光で観察した画像を示す平面図。 図5に示す中間転写媒体に転写した画像表示体の一例を概略的に示す断面図。 図10に示す中間転写媒体を個人認証媒体に転写した一例を概略的に示す断面図。 本発明に係る個別情報記録読取システムの一実施の形態を示す概略的な構成図。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において、同一または類似した機能を発揮する構成要素には全て同一の参照符号を付し、相互に重複する説明は省略する。
また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、それらの実施の形態に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施の形態に係るブランク媒体を概略的に説明する断面図である。
ブランク媒体10は、画像表示体を形成するための媒体であって、例えば転写リボンの一部であって、支持体11、剥離層12、画像表示層13、反射層14及び接着層15を含む構成である。
支持体11は、例えば、樹脂フィルムやシートなどが用いられる。支持体11は、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどの耐熱性に優れた材料からなる。支持体11の画像表示層13と対峙する主面には、例えばフッ素樹脂又はシリコーン樹脂を含んだ離型層を設けてもよく、この場合には後記する剥離層12は不要となる。
支持体11と画像表示層13が剥離層12によって剥離可能に支持されている。剥離層12は、光透過性を有しており、典型的には透明である。剥離層12は、例えば熱可塑性樹脂からなる。
画像表示層13は剥離層12の上面に形成される。画像表示層13は、表面に回折構造としてレリーフ構造の回折格子が設けられた透明層が施される。透明層の材料としては、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂などの樹脂を使用することができる。
反射層14は、画像表示層13のレリーフ構造の回折格子上に形成されている。反射層14は省略することができるが、反射層14を設けることにより、回折構造が表示する画像の視認性が向上する。
反射層14としては、透明反射層又は不透明な金属反射層を使用することができる。反射層14は、例えば、真空蒸着やスパッタリングなどの真空成膜法によって形成することができる。
透明反射層としては、例えば、画像表示層13とは屈折率が異なる透明材料を使用することができる。透明材料を用いた透明反射層は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。後者の多層構造を有する透明反射層は、繰り返し反射干渉を生じるように設計されていてもよい。この透明材料としては、硫化亜鉛及び二酸化チタンなどの透明誘電体を使用することができる。
透明反射層の厚さは、20nm未満の金属層を使用してもよい。金属層の材料としては、例えばクロム、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、銀、金及び銅などの単体金属又はそれらの合金を使用することができる。
一方、不透明な金属反射層としては、より厚いこと以外は透明反射層について上述したのと同様の金属層を使用することができる。
接着層15は、反射層14上に形成される。接着層15は、サーマルヘッド加熱により支持体11と剥離層12の界面で剥離し、画像表示層13、反射層14とともに中間転写媒体に接着するもので、サーマルヘッドの加熱により溶融する材料である例えば熱可塑性樹脂などが用いられる。
図2は図1に示すブランク媒体10の回折格子の配置例を説明する平面図である。
ブランク媒体10は、回折格子要素21、回折格子要素22、回折格子要素23をそれぞれ含み、互いに回折格子角度が異なる3種類の回折格子要素群によって構成される。
各回折格子要素21〜23の大きさは、Xサイズ203、Yサイズ204であり、画像表示体20の全体の大きさは、Xサイズ201、Yサイズ202である。図2に示す画像表示体20の例では、回折格子要素の大きさは、Xサイズ203=Yサイズ204=0.3mm、全体の大きさは、Xサイズ201=Yサイズ202=1.8mmである。
図3は図2に示すブランク媒体10の回折格子配置の設定条件を説明する概略図である。
ブランク媒体10は、回折格子要素21、回折格子要素22、回折格子要素23の格子角度から構成され、部分的に回折格子要素21〜23を選択して照射する場合、ブランク媒体10に対して所要の距離を隔てて例えば歯車状にくり抜いた照明光源マスク30を配置し、照明光源マスク30を挟んでブランク媒体10とは反対側から円形の照明光を照射する。
その結果、円形の照明光が照明光源マスク30に形成された歯車形状のくり抜き部分を通って各回折格子要素21〜23に照射される。
すなわち、照明光源マスク30を通過する選択照明光31aは、回折格子要素21によって回折され、回折光32aとして所定領域33の近傍に回折するように出力される。また、照明光源マスク30の他のくり抜き部分を通る選択照明光31b,31cは、対応する回折格子要素22,23によって回折され、回折光32b,32cとして所定領域33の近傍に回折するように出力される。
図4は本発明の一実施の形態に係るブランク媒体を含む転写リボン40を示す概略図である。
転写リボン40は、ブランク媒体10を含み、赤用パネル41、緑用パネル42、青用パネル43が順次繰り返しながら連続的に配置され、ロール状に巻き取り可能な状態で作製される。
44は位置決めマークである。この位置決めマーク44は、当該位置決めマーク44のもとに各パネル41〜43の位置を調整し、必要な情報が的確に印字できるような役割を持っている。
赤用パネル41は、全面に回折格子が配置されており、この赤用パネル41からサーマルヘッドで転写した画像は、上方45度方向から照明光を入射して正面付近で観察したとき、赤色で観察できるような回折格子間隔と格子角度に設定されている。同様に、緑用パネル42、青用パネル43においても、正面付近で観察したとき、それぞれ緑色と青色で観察できるように回折格子間隔と格子角度に設定されている。
このように転写リボン40では、例えばカラー画像による赤、緑、青に色分解した画像を、赤用パネル41、緑用パネル42、青用パネル43の順序に従ってそれぞれパネルを変えながら、同一箇所に転写することで、フルカラーの画像を印字することができる。
図5は画像表示体を作成している段階を示す図であって、具体的には図4に示す転写リボン40を中間転写媒体50に転写する一例を説明する断面図である。
中間転写媒体50は、転写前支持体51aに剥離層52、受像層53の順序で積層された構成である。
転写前支持体51aには、例えば樹脂フィルムやシートなどが用いられる。支持体51aは、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどの耐熱性に優れた材料からなる。支持体51aの受像層53を支持している主面には、例えばフッ素樹脂又はシリコーン樹脂を含んだ離型層52が施されてもよい。
受像層53は、転写前支持体51aに施される剥離層52によって剥離可能に支持されている。剥離層52は、光透過性を有しており、典型的には透明である。剥離層52は、例えば熱可塑性樹脂からなる。
転写リボン40を中間転写媒体50に転写する場合、転写リボン40の接着層15とロール状に巻かれた中間転写媒体50の外側層となる受像層53とが密着した状態に設定した後、転写リボン40の接着層15とは反対側の支持体11側から、サーマルヘッド54を加圧、加熱して転写しながら、ロールを回転することで画像の印字を行う。
よって、転写リボン40の画像表示体20のパネル41〜43を用いて、秘匿情報に基づいた二次元コード画像を中間転写媒体50に熱転写よりすることで、情報を記録することができる。
図6は本発明に係る画像表示体を説明する図であって、詳細には秘匿情報に基づいた二次元コード画像の平面図である。ここで、二次元コード60は、10×10ドットのDataMatrixの規格に基づく二次元コードが用いられる。二次元コードには、規格化された二次元コードを用いてもよく、その他にQRコード(登録商標)、PDF417、マイクロPDFなどを用いてもよい。また、1次元のバーコードを用いてもよい。
規格化された一般的な二次元コードを用いる場合、エンコードやデコードには一般的な装置やプログラムを転用することができることから、比較的容易にシステムを構築することが可能である。また、規格化されていない特殊なフォーマットの二次元コードを用いてもよい。
このような特殊な二次元コードを用いた場合、エンコードやデコードに必要な装置やプログラムなどが一般に入手困難であり、解析することも不可能となり、より一層セキュリティ性を向上させることが可能となる。
二次元コード60の構成ドットの大きさは、Xサイズ603、Yサイズ604であり、二次元コード60の全体の大きさは、Xサイズ601、Yサイズ602である。図6に示す二次元コード60の構成ドットの大きさの例は、Xサイズ603=Yサイズ604=0.1mm、全体の大きさは、Xサイズ601=Yサイズ602=1mmである。
二次元コード60の構成ドットの大きさXYの範囲としては、サーマルヘッド54の解像度より大きくする必要があり、0.02mmから1mmが適当である。ここで、サーマルヘッド54の解像度より小さくすると、印字することが困難となる。また、0.02mmより小さくすると、回折光が弱くなり読取装置での検出が難しくなる。1mmより大きい場合は、二次元コード60として認識されてしまい、秘匿情報の記録には向かなくなる。
図7は画像表示体20と図6に示す二次元コード画像との関係を示す平面図である。
ここで、画像表示体20の回折格子要素の大きさを表すXサイズ203、Yサイズ204は、二次元コード60の全体の大きさを表すXサイズ601、Yサイズ602より小さくする必要がある。つまり、二次元コード60は複数の回折格子要素で構成しなければならない。
図8はサーマルヘッドを用いた熱転写によって転写された二次元コード画像を示す平面図であって、さらに詳しくは、図7で示す画像表示体20と二次元コード60の位置関係を有する状態にて中間転写媒体50に転写させた状態を示している。
二次元コード印字画像80は、画像表示体20の回折格子要素21、回折格子要素22、回折格子要素23の回折格子を含む、3種の回折格子角度をもった回折格子要素群で構成される。ここでは、画像表示体20の回折格子要素と二次元コード60との構成ドットの大きさが異なるので、画像表示体20の回折格子要素の境界を観察することができる。
図9は画像表示体を説明する図であって、さらに詳しくは図8に示す転写された二次元コード画像を、単一の照明光で観察したときの画像を示す平面図である。回折格子要素21の回折格子を含む、回折格子要素群のみが回折するような照明条件とすると、図9に示すような画像が観察できる。
従って、図9に示す画像の状態では、二次元コードと認識することが難しくなり、周囲に同様なパターンを配置することで、情報を記録した部分の隠蔽が容易となる。また、二次元コードと、赤色、緑色、青色の3色で印字したカラー画像を並べて配置し、この二次元コードの回折格子要素21の回折光を観察できる照明光を、カラー画像を観察できる照明光の条件と同じにすることで、通常のカラー画像を観察する際には、二次元コードは観察されなくなる。
すなわち、二次元コードの全体を認識する場合には、二次元コード印字画像80の回折格子要素21、回折格子要素22、回折格子要素23の回折格子を含む、3種の回折格子角度をもった回折格子要素群すべてが回折するような照明光でなければならず、通常の環境下ではこのような特殊な照明光の条件で観察されることは殆ど無いといえる。
図10は図5に示す中間転写媒体50に転写した画像表示体の一例を概略的に示す断面図である。
すなわち、中間転写媒体50は、転写後の支持体51b上に剥離層52、受像層53の順序で積層されているが、その受像層53側に二次元コード印字画像80が転写された状態となっている。
転写された二次元コード印字画像80の剥離層12、画像表示層13、反射層14は、接着層15を介して中間転写媒体50の受像層53に接着されている。
図11は図10に示す中間転写媒体50を、個人認証媒体81に転写した一例を概略的に示す断面図である。個人認証媒体81の被転写体82に接着層83を転写し、そこに中間転写媒体50の二次元コード印字画像80が転写している側を密着させ、加熱加圧して接着する。その後、中間転写媒体50の支持体51bを剥離する。
ここで、個人認証媒体81としては、パスポート,査証、IDカードなどの各種カードに適用でき、これらの個人認証媒体81の顔写真の印字とともに個別情報を記録することが可能となる。
次に、以上のように作製された個人認証媒体81から、記録情報を読み取る例について説明する。
図12は本発明の一実施の形態に係る個別情報記録読取システムの構成を示す概略図である。
図5で示す情報記録手段により情報を二次元コード印字画像80として記録した個人認証媒体81に対して、所要の距離を隔てて例えば歯車形状にくり抜いた照明光源マスク30を配置し、照明光源マスク30を挟んで個人認証媒体81とは反対側から円形の照明光を照射することにより、部分的に選択した照明光を照射する。
その結果、選択照明光31aは、回折格子要素21により回折され、回折光32aとして所定領域33の近傍に回折される。
また、回折格子要素22からの回折光32bも所定領域33の近傍に回折され、同様に回折格子要素23からの回折光32cも所定領域33の近傍に回折される。
さらに、所定領域33の近傍に撮像素子85を配置すれば、回折格子要素21〜23群から所定領域33の近傍に回折してくる回折光を撮像し、回折光の再生情報和となる画像から、個別情報を読み取ることができる。
すなわち、回折格子要素21〜23群に対して、中空である円形の照明光を照射する際に、照明光源マスク30を介して部分的に選択した円形状となる照明光を照射するようにしたことで、回折格子要素群から選択的に回折光を再生することが可能となり、照明光が円形の照明光以外の領域から照射された場合には、正確な再生情報和は得られない。
また、中空となる円形の照明光を照射する際に、照明光源マスク30を通過する円形の照明光に設け、部分的に選択した照明光がある範囲の面積を持った面光源であるために、回折格子から回折する光は単一方向に回折するのではなくある範囲をもって回折するため、基板表面の表面平滑性が悪い場合でも、所定領域に回折光が到達することになり、回折光を読取ることが可能となる。
従って、以上のような個別情報記録読取システムによれば、二次元コードとして記録された個別情報を、確実に読み取ることが可能となる。これにより、個別情報が簡便に記録することが可能であると共に、通常の照明光では所定の個別情報を記録した領域を判別することが困難であり、特殊な条件の照明光源のみで情報を読み取ることができる。
その結果、改竄が困難となり、より一層高度な偽造防止効果を発現でき、ディスプレイなどに利用して可視性の向上、ならびにデザインの自由度を向上させ得る個別情報記録読取システムを提供できる。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
さらに、上記実施の形態には種々の上位,下位段階の発明が含まれており、開示された複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得るものである。例えば問題点を解決するための手段に記載される全構成要件から幾つかの構成要件が省略されうることで発明が抽出された場合には、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が周知慣用技術で適宜補われるものである。
10…ブランク媒体、11…支持体、12…剥離層、13…画像表示層、14…反射層、15…接着層、20…画像表示体、21、22、23…回折格子要素、201、203…Xサイズ、202、204…Yサイズ、30…照明光源マスク、31a,31b,31c…選択照明光、32a,32b,32c…回折光、33…所定領域、40…転写リボン、41…赤用パネル、42…緑用パネル、43…青用パネル、44…位置決めマーク、50…中間転写媒体、51a…転写前の支持体、51b…転写後の支持体、52…剥離層、53…受像層、54…サーマルヘッド、60…二次元コード、601、603…Xサイズ、602、604…Yサイズ、80…二次元コード印字画像、81…個人認証媒体、82…被転写体、83…接着層、85…撮像素子。

Claims (5)

  1. 個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体であって、
    支持体に剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、複数の領域で構成され、所定の位置に配置された光源から前記各領域への照明光の照射に基づく回折光の全部または一部が空間上の所定領域に入射するように設定された格子間隔および格子角度を有する回折格子が形成され、熱転写によって前記下地層に転写される回折格子を含む画像とを備え、
    前記支持体の下地層に転写された回折格子を含む画像を、個人認証媒体の基材上に転写させることにより、個人情報を含んだ秘匿情報に基づいた画像を表示できるようにしたことを特徴とする画像表示体。
  2. 前記秘匿情報に基づいた画像は、二次元コードの画像であって、前記複数の領域の各領域に転写された回折格子を含む画像の大きさは、前記二次元コード画像の全体の大きさより小さいことを特徴とする請求項1に記載の画像表示体。
  3. 前記複数の領域の各領域の境界線は、前記二次元コードを構成する画素の境界線と異なることを特徴とする請求項2に記載の画像表示体。
  4. 請求項1ないしは請求項3の何れか一項に記載された個人情報を含んだ画像を表示する画像表示体の製造に使用するブランク媒体であって、
    支持体に剥離可能に支持され、光透過性を有している下地層と、複数の領域で構成され、所定の位置に配置された光源から前記各領域への照明光の照射に基づく回折光の全部または一部が空間上の所定領域に入射するように設定された格子間隔および格子角度を有する回折格子が形成され、熱転写によって前記下地層に転写される回折格子を含む画像とを備えたことを特徴とするブランク媒体。
  5. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に対応する発明に記載された構成の画像表示体と、この画像表示体から転写された個人認証媒体の基材と、前記所定の位置に配置された光源と、この光源からの照明光の照射に基づく各領域からの回折光の全部または一部を読み取る読取手段と、この読取手段で読み取った前記各領域からの回折光の再生情報和の情報に基づいて真贋の判定を行う判定手段とを備えたことを特徴とする個別情報記録読取システム。
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