JP2013193010A - 塗布装置および塗布方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布対象の配列が歪んだ基板に対し、精度良く液滴の吐出が可能な塗布装置および塗布方法を提供する。
【解決手段】基板Wを基板保持部7が保持した状態において、塗布ユニット21と基板保持部7とを特定の走査方向に相対移動させながら塗布ユニット21が基板W上の塗布対象Gに塗布液を塗布するスキャン動作を行う塗布装置1であって、基板保持部7の把持ユニットが基板Wを把持しながら移動することにより基板Wを引っ張り変形させて基板W上の塗布対象Gの配列の矯正を行った後、スキャン動作を行い、塗布対象Gの配列の矯正では、1回のスキャン動作の塗布開始点において所定の吐出ノズル22が塗布する塗布対象Gの位置と塗布終了点において当該吐出ノズル22が塗布する塗布対象Gの位置とを結ぶ線分の方向が塗布ユニット21の走査方向と平行となるようにする。
【選択図】図10

Description

本発明は、基板に形成されている複数の塗布対象に対して、ノズルから塗布液を吐出して塗布する塗布装置に関するものである。
たとえば液晶テレビのような画像表示機器にはカラーフィルタが用いられており、このカラーフィルタの製造方法としては、ガラス上に形成された複数の微細な画素部に対してインクの全面薄膜塗布を行い、フォトリソグラフィ技術を用い、必要部分を残して製造する方法が一般的である。これに対し、さらに生産性を向上させた製造方法として、たとえば、特許文献1に示すような、インクジェット塗布装置によるインクジェット法が提案されている。
特許文献1に示す塗布装置は、たとえば図13に示すような塗布装置90であり、複数のヘッド部92が設けられたキャリッジ91を矢印方向に走査させながら、それぞれのヘッド部92に設けられた複数の吐出ノズル93からインクを吐出し、基板上にマトリクス状に設けられた各塗布対象G内に液滴94を形成させる。また、ヘッド部92を傾斜させる機構を有しており、塗布対象Gの配列方向の吐出ノズル93の間隔が塗布対象Gのサイズと対応するようヘッド部92の傾斜角を調節し、その傾斜角を維持して複数の吐出ノズル93から一斉にインクの吐出を行うことにより、複数の塗布対象Gへ同時に液滴の形成を行っている。
一方、前記画像表示機器では、近年、軽量化、薄型化および耐衝撃性の向上が要求されており、電子ペーパーやフレキシブル液晶ディスプレイ等においては、カラーフィルタを得るための基板の材質として、ガラス以外のものが採用されている背景がある。例えば、電子ペーパーでは樹脂からなる基板があり、この基板上にUV硬化樹脂が設けられ、これに塗布対象Gとなる凹部を形成する処理が施される。
特開2002−273868号公報
しかし、上記特許文献1に記載された塗布装置では、上記の基板に形成された塗布対象Gに正常に塗布できないおそれがあった。具体的には、複数の塗布対象Gは、1つのマトリクス内で等しい間隔で配列されるよう設計されているが、基板が樹脂などのように熱や圧力の影響を受けやすい材質である場合、塗布対象Gを形成する際の熱や圧力等によって基板が変形することがあり、この結果、塗布対象Gの配置が歪み、一部において配列間隔が変化して形成されてしまうことがあった。この場合、塗布対象Gの実際の位置と設計上の位置との間にずれが生じるため、設計上の塗布対象Gの位置に向かってインクを吐出すると、図14に示す通り、インクが各塗布対象Gの中央といった所定の場所には着弾せず、また、隣り合う塗布対象Gと塗布対象Gの間に着弾して液滴94を形成してしまうおそれがあり、これら塗布対象Gの間で混色が発生し、製品にはできない不良品となってしまっていた。
ただし、上記特許文献1に記載された塗布装置であっても、塗布対象Gの配置が歪んだ箇所は別個に塗布することで上記の問題に対応することが考えられる。しかし、この運用方法では、塗布対象Gの配置が歪んだ箇所では、塗布対象Gの間隔と吐出ノズル93の間隔とが異なり、全ての画素部93に一斉にインクを吐出することはできないため、非効率的であった。具体的には、まず走査方向に向かって塗布動作を実施し、中央に吐出できる塗布対象Gにのみ塗布を行い、さらにキャリッジ91の位置を走査方向と直交する方向にたとえば数ミクロンだけシフトさせて再度走査方向に向かって塗布動作を実施し、数ミクロンずらすことで中央に吐出できるようになった画素にのみ塗布を行う。これを何度も繰り返すことでようやく1列分の塗布が可能となるため、連続してインクを塗布することができず非効率的であった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、塗布対象の配列が歪んだ基板に対し、精度良く液滴の吐出が可能な塗布装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明の塗布装置は、直線状に配列された吐出ノズルを有し、前記吐出ノズルから塗布対象へ塗布液を吐出する塗布ユニットと、基板の一部を載置する基板載置面に基板を載置して把持する把持ユニットを複数有し、それぞれの前記把持ユニットが基板を把持することで基板を保持する基板保持部と、を備え、基板を前記基板保持部が保持した状態において、前記塗布ユニットと前記基板保持部とを特定の走査方向に相対移動させながら前記塗布ユニットが基板上の前記塗布対象に塗布液を塗布するスキャン動作を行う塗布装置であって、前記基板保持部は、一部もしくは全ての前記把持ユニットを前記基板載置面と平行な方向に移動させる複数の把持ユニット移動手段を有し、前記把持ユニットが基板を把持しながら移動することにより基板を引っ張り変形させて基板上の前記塗布対象の配列の矯正を行った後、前記スキャン動作を行い、前記塗布対象の配列の矯正では、1回の前記スキャン動作の塗布開始点において所定の前記吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置と塗布終了点において当該吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置とを結ぶ線分の方向が前記塗布ユニットの前記走査方向と平行となるようにすることを特徴としている。
上記塗布装置によれば、塗布対象の配列の矯正では、1回のスキャン動作の塗布開始点において所定の吐出ノズルが塗布する塗布対象の位置と塗布終了点において当該吐出ノズルが塗布する塗布対象の位置とを結ぶ線分の方向が塗布ユニットの走査方向と平行となるようにすることにより、塗布対象の配列もしくは塗布対象の向きを走査方向と平行にして塗布することができるため、走査方向に並んだ塗布対象の所定位置に連続して塗布液を塗布することが可能である。
また、具体的には、前記塗布対象の配列の矯正では、基板上に配置された4つのアライメント対象が形成する四辺形の1組の対辺が前記走査方向と平行となる状態にすることにより、1回の前記スキャン動作の塗布開始点において所定の前記吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置と塗布終了点において当該吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置とを結ぶ線分の方向が前記塗布ユニットの前記走査方向と平行となるようにすると良い。
また、前記基板載置面と直交する方向に回転軸を有し、前記塗布ユニットを回転させる塗布ユニット回転手段をさらに有すると良い。
このように塗布ユニット回転手段をさらに有することにより、走査方向と直交する方向の塗布対象の配列間隔に吐出ノズルの配列間隔を合わせて塗布をすることができる。
また、複数の前記把持ユニット移動手段は、一対の前記把持ユニット移動手段を複数対組み合わせたものであり、対となる前記把持ユニット移動手段は、それぞれ同一の前記把持ユニットを同一の方向に移動させるようにすると良い。
このようにすることにより、少ない個数の把持ユニット移動手段で様々な方向に基板を変形させることが可能である。すなわち、一対の把持ユニット移動手段による把持ユニットの移動距離に差異を持たせることによって、把持ユニットは回転方向にも移動することができ、基板を直線方向だけでなく回転方向にも変形させることが可能である。また、対となる把持ユニット移動手段の設置間隔を大きくするほど、把持ユニットの回転の分解能を細かくすることができ、精密な回転動作をさせることが可能となる。
また、上記課題を解決するために本発明の塗布方法は、直線状に配列された吐出ノズルを有し、前記吐出ノズルから塗布対象へ塗布液を吐出する塗布ユニットと、複数の把持ユニットを有し、それぞれの当該把持ユニットが基板の一部を把持することによって基板を保持する基板保持部と、前記塗布ユニットと前記基板保持部とを、水平方向の一方向である走査方向に相対移動させる駆動装置と、を備えた塗布装置により、基板上の前記塗布対象に塗布液を塗布する塗布方法であって、前記基板保持部が基板を矯正する矯正工程と、前記矯正工程で矯正された基板に対し、前記塗布ユニットと前記基板保持部とが前記走査方向に相対移動しながら、前記塗布ユニットが前記塗布対象に塗布液を塗布する塗布工程と、を有し、前記矯正工程では、前記把持ユニットが基板を把持しながら基板を引っ張って変形させることによって、基板上に配置された4つのアライメント対象が形成する四辺形の1組の対辺が前記走査方向と平行となる状態に矯正することを特徴としている。
上記塗布方法によれば、矯正工程では、把持ユニットが基板を把持しながら基板を引っ張って変形させることによって、基板上に配置された4つのアライメント対象が形成する四辺形の1組の対辺が走査方向と平行となる状態に矯正することにより、上記と同様、塗布対象を走査方向と平行に並ばせて塗布することができるため、走査方向に並んだ塗布対象の所定位置に連続して塗布液を塗布することが可能である。
本発明の塗布装置および塗布方法によれば、塗布対象の配列が歪んだ基板に対しても、精度良く液滴の吐出が可能である。
本発明の一実施形態における塗布装置の概略図である。 本実施形態における塗布ユニットの概略図である。 本実施形態における基板保持部の概略図である。 基板上の塗布対象の配列を表す概略図である。 塗布対象の配列の矯正過程の一部を表す概略図である。 塗布対象の配列の矯正過程の一部を表す概略図である。 塗布対象の配列の矯正過程の一部を表す概略図である。 矯正した後の塗布対象の配列を表す概略図である。 他の実施形態における基板保持部の概略図である。 塗布方法を説明するフロー図である。 他の実施形態における塗布対象の配列を表す概略図である。 他の実施形態における塗布ユニットの概略図である。 従来の塗布装置を示す概略図である。 従来の塗布装置による塗布動作を示す概略図である。
本発明に係る実施の形態を図面を用いて説明する。
本発明の一実施形態における塗布装置を図1に示す。図1(a)は、塗布装置1の上面図、図1(b)は、塗布装置1の正面図である。
塗布装置1は、送り出し装置2、巻き取り装置3、認識部4、塗布部5、基板保持部6、および基板保持部7を有しており、送り出し装置2から送り出され巻き取り装置3によって巻き取られる帯状の基板Wに対し、基板保持部7において固定された基板W上を塗布部5が有する塗布ユニット21が直線状に走査しながら塗布液を吐出することにより、基板Wに形成されている複数の塗布対象Gへの塗布液の塗布を行うものである。また、歪みを含む塗布対象Gの配列は、塗布部5による塗布の前に認識部4によって認識され、その結果に基づいて基板保持部6が基板Wを変形させて塗布対象Gの配列を矯正し、この矯正と同様の矯正を基板保持部7が行った状態で、塗布部5による塗布が行われる。
また、塗布装置1は、コンピュータプログラムを記憶する記憶装置等を有するコンピュータからなる制御部8を備え、この制御部8により、各種計算、塗布装置1が有する駆動機構の動作の制御などが行われる。
なお、以下の説明では、塗布中に塗布ユニット21が走査する方向をX軸方向とする。また、水平面上でX軸方向と直交する方向をY軸方向とし、また、X軸方向およびY軸方向と直交する方向をZ軸方向とする。
基板W上には、塗布対象GがX軸方向およびY軸方向それぞれに並んで複数形成され、四辺形状の各塗布領域Sを形成している。なお、図1では説明を容易とするために塗布対象Gを大きくして記載している。
塗布対象Gは凹部からなり、この凹部に塗布液が塗布される。本実施形態では、基板Wは樹脂製であり、インプリント法などにより、塗布対象Gが形成されている。また、この帯状の基板Wは塗布装置1による塗布工程より後の工程で塗布領域S毎に裁断され、たとえばカラーフィルタとなる。
送り出し装置2は、帯状の基板Wが巻かれた筒状体が取り外し可能な機構を有し、また、巻き取り装置3は、基板Wを巻き取ってゆく筒状体が取り外し可能な機構を有する。これら筒状体を図示しない駆動機構により回転させることにより、基板Wは、送り出し装置2から巻き取り装置3へ送り出される。その間、塗布部5により基板Wへ塗布液の塗布が行われ、巻き取り装置3には、塗布液の塗布処理が完了した基板Wが巻き取られてゆく。
認識部4は、カメラガントリ12に搭載されたカメラ11と、カメラ11をX軸方向およびY軸方向に移動させる駆動装置13とを有している。
カメラ11は、例えばCCDカメラであり、基板Wの塗布対象GおよびアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4を撮像する。駆動装置13は、カメラガントリ12をX軸方向に移動させる機能と、カメラ11をカメラガントリ12に沿ってY軸方向に移動させる機能とを有し、例えばリニアガイドおよびモータ等によって構成される。また、認識部4の下方には、後述の基板保持部6が設けられており、この基板保持部6が基板Wを保持した状態において、塗布対象GおよびアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の撮像が行われる。
また、認識部4は、駆動装置13およびカメラ11と関連して機能する図示しない座標取得部を備えており、この座標取得部は、カメラ11が撮像した画像を処理する機能を有するほか、駆動装置13によって移動したカメラ11のX軸方向およびY軸方向の位置(座標)を制御(管理)する。このため、カメラ11によって取得された画像に基づいて、座標取得部は塗布対象GおよびアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の座標を取得することができ、その座標値をもとに、後述の通り基板保持部6によって塗布対象Gの配列の矯正を行うことができる。なお、座標取得部の機能は、前記制御部8のコンピュータプログラムが実行されることで発揮される。
塗布部5は、塗布ユニット21と、塗布ガントリ23と、塗布ユニット21をX軸方向およびY軸方向に移動させる塗布用の駆動装置24とを有している。塗布ガントリ23には、後述する塗布ユニットが有する基板載置面と直交する方向(Z軸方向)に回転軸を有する回転手段25が取付けられ、この回転手段25の回転軸に塗布ユニット21が取付けられており、塗布ユニット21はこの回転軸を中心に回動することが可能である。
塗布ユニット21には、塗布対象Gに対して塗布液を吐出する吐出ノズル22が一方向に等間隔で複数並んで設けられており、塗布ユニット21が回転手段25によって回動することにより、吐出ノズル22の配列方向を変化させることが可能である。
このように吐出ノズル22の配列方向を変化させることにより、図2に示すように吐出ノズル22のY軸方向の間隔と、塗布対象GのY軸方向の間隔とを等しくすることができるため、それぞれの塗布対象Gのたとえば中心といった所定位置の上方を、それぞれの吐出ノズル22を通過させることが可能である。
そして、塗布動作中、塗布ユニット21がX軸方向に走査する際に、それぞれの吐出ノズル22が吐出目標とする塗布対象Gの所定位置の上方に差し掛かったときに塗布液を吐出することにより、それぞれの塗布対象Gの所定位置へ液滴26を形成することが可能である。なお、吐出ノズル22がそれぞれの塗布対象Gの所定位置の上方に差し掛かるタイミングは、それぞれの塗布対象Gの座標と、それぞれの吐出ノズル22の位置とを制御部8が管理しておくことにより、算出することが可能である。
また、図1の駆動装置24は、塗布ガントリ23をX軸方向に移動させる機能と、塗布ユニット21および回転手段25をY軸方向に移動させる機能とを有し、例えばリニアガイドおよびモータ等によって構成される。これにより、塗布動作中、塗布ユニット21を基板Wに対してX軸方向に移動させることができ、また、塗布ノズル22と塗布対象Gとの位置を合わせるために塗布ユニット21をY軸方向に移動させることができる。
また、塗布部5の下方には、後述の基板保持部7が設けられており、この基板保持部7が基板Wを保持した状態において、塗布ユニット21から塗布対象Gへの塗布液の塗布が行われる。
なお、この塗布部5においても、認識部4と同様に、カメラがたとえば塗布ガントリ23に設置されていてもよく、この場合、基板保持部7に保持された基板Wに対して当該カメラを用いて塗布対象GおよびアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の撮像が行われ、その結果に応じて、適宜、基板保持部7によって塗布対象Gの配列の矯正が行われる。
塗布部5は、基板保持部7に保持された基板Wの塗布対象Gそれぞれに対して、塗布ユニット21の吐出ノズル22から塗布液を吐出させて塗布する各種動作の制御を行う塗布動作制御部を備えている。また、塗布動作制御部は、各吐出ノズル22のX軸方向およびY軸方向の位置(座標)を制御(管理)することができる。この塗布動作制御部の機能は、前記制御部8のコンピュータプログラムが実行されることで発揮される。
なお、塗布領域Sには、Y軸方向に並ぶ複数の塗布対象Gの列が、X軸方向に複数列並んでいることから、塗布動作制御部は、駆動装置24によって塗布ユニット21を基板Wに対してX軸方向に1回走査させる間に、複数の吐出ノズル22から連続的に塗布液を吐出させる。以降、この塗布ユニット21をX軸方向に走査させる間に吐出ノズル22から連続的に塗布液を吐出させる動作を、「スキャン動作」と呼ぶ。
ここで、Y軸方向の塗布対象Gの配列数が塗布ユニット21の吐出ノズル22の数より多い場合は、1回のスキャン動作では、Y軸方向について全ての塗布対象Gに塗布液の塗布を行うことはできない。そこで、塗布動作制御部は、X軸方向の各列の塗布対象Gに対して塗布動作を行うスキャン動作を終える毎に、基板Wに対して塗布ユニット21をY軸方向に移動させるシフト移動を行い、次のスキャン動作を実行する機能を有している。この機能により、スキャン動作を繰り返すことによって塗布領域Sのすべての塗布対象Gに塗布液を塗布することが可能となる。
基板保持部6は、複数の把持ユニットと、これら把持ユニットの一部もしくは全部を把持ユニットの基板載置面と平行な方向に移動させる把持ユニット移動手段を有しており、これら把持ユニットが基板Wを把持した状態で基板Wを保持し、また、把持ユニット移動手段によって把持ユニットが移動することにより、基板Wを引っ張り、変形させる。
本実施形態における基板保持部6を図3に示す。図3(a)は、基板保持部6の上面図、図3(b)は、正面図、図3(c)は、側面図である。
本実施形態では、複数の把持ユニットとして、矩形平板状の中央把持ユニット31と、この中央把持ユニット31に対してX軸方向に互いに対向する位置に近接して設けられている矩形平板状のX1把持ユニット33およびX2把持ユニット35と、中央把持ユニット31に対してY軸方向に互いに対向する位置に近接して設けられている矩形平板状のY1把持ユニット32およびY2把持ユニット34とを有している。なお、本実施形態では、中央把持ユニット31とX1把持ユニット33とは連結されている。
中央把持ユニット31は、基板Wと対向し、基板Wを載置する面である基板載置面の面積が塗布領域Sの面積とほぼ等しくなるように形成されている。したがって、基板保持部6に基板Wが載置されると、塗布領域Sは中央把持ユニット31に載置され、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35には、塗布領域Sを形成する各辺の近傍部が載置される。
また、中央把持ユニット31、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35には、吸着部が設けられている。すなわち、それらの基板載置面にはそれぞれ複数の図示しない吸引孔が設けられており、これら吸引孔が図示しない真空源と配管を通じて接続されている。したがって、真空源を作動させることによりそれぞれの基板載置面において吸引力が発生し、基板Wが中央把持ユニット31、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35に吸着されて把持されるようになっている。また、図示しないバルブなどの制御により、中央把持ユニット31、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35の吸引のオンオフが個別で切り替わることが可能となっている。
また、基板Wを平坦に把持できるよう、中央把持ユニット31、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35の上面は、面一となっている。
ここで、本実施形態では、中央把持ユニット31をX軸方向に移動させることができるよう、把持ユニット移動手段36および把持ユニット移動手段37が中央把持ユニット31の下面に設けられており、また、Y1把持ユニット32をY軸方向に移動させることができるよう、把持ユニット移動手段38および把持ユニット移動手段39がY1把持ユニット32の下面に設けられている。
把持ユニット移動手段36および把持ユニット移動手段37は、たとえばリニアガイドおよびモータ等によって構成され、それぞれ中央把持ユニット31および中央把持ユニット31に連結されたX1把持ユニット33のX軸方向の移動量を制御することができる。
また、把持ユニット移動手段36および把持ユニット移動手段37は中央把持ユニット31との間にZ軸方向に回転軸を有するベアリング40が設けられており、中央把持ユニット31は把持ユニット移動手段36および把持ユニット移動手段37に対してそれぞれのベアリング40の回転軸を中心とした回転動作をすることが許容されている。
また、中央把持ユニット31と把持ユニット移動手段37との間には、載置物をY軸方向に移動させることが可能なスライダ41が設けられており、中央把持ユニット31は把持ユニット移動手段37に対してY軸方向へ移動することが許容されている。
ここで、把持ユニット移動手段36および把持ユニット移動手段37による移動量が等しい場合、中央把持ユニット31およびX1把持ユニット33はX軸方向にのみ移動するが、把持ユニット移動手段36および把持ユニット移動手段37による移動量が異なる場合、中央把持ユニット31およびX1把持ユニット33は、この移動量の差に基づき、Z軸を回転軸とする回転方向の移動も伴う。
このように、同一の把持ユニット(中央把持ユニット31)を同一の方向(X軸方向)に移動させる一対の把持ユニット移動手段(把持ユニット移動手段36および把持ユニット移動手段37)が設けられていることにより、少ない個数の把持ユニット移動手段で様々な方向に基板Wを変形させることが可能である。また、把持ユニット移動手段36と把持ユニット移動手段37との間隔を大きくするほど、中央把持ユニット31およびX1把持ユニット33の回転の分解能を細かくすることができ、精密な回転動作をさせることが可能となる。
ここで、中央把持ユニット31が回転方向に移動した場合であっても、上記の通りベアリング40が設けられていることにより、中央把持ユニット31と把持ユニット移動手段36および把持ユニット移動手段37との間にねじれの負荷がかからないようになっている。
また、中央把持ユニット31における把持ユニット移動手段36への取付け位置と把持ユニット移動手段37への取付け位置とを結ぶ線分は、中央把持ユニット31が回転方向に移動するにしたがって傾く。したがって、把持ユニット移動手段36と把持ユニット移動手段37の間隔は不変であるのに対して、中央把持ユニット31における両取付け位置のY軸方向の間隔は中央把持ユニット31が回転方向に移動するにしたがって変化する。これに対し、上記の通り片方の把持ユニット移動手段(本実施形態では把持ユニット移動手段37)にはスライダ41が設けられており、中央把持ユニット31の回転方向の移動にしたがってスライダ41が作用し、上記取付け位置のY軸方向の座標が変化することが許容されている。
把持ユニット移動手段38および把持ユニット移動手段39はたとえばリニアガイドおよびモータ等によって構成され、それぞれY1把持ユニット32のY軸方向の移動量を制御することができる。
また、把持ユニット移動手段38および把持ユニット移動手段39はY1把持ユニット32との間にZ軸方向に回転軸を有するベアリング40が設けられており、Y1把持ユニット32は把持ユニット移動手段38および把持ユニット移動手段39に対してそれぞれのベアリング40の回転軸を中心とした回転動作をすることが許容されている。
また、Y1把持ユニット32と把持ユニット移動手段39との間には、載置物をX軸方向に移動させることが可能なスライダ41が設けられており、Y1把持ユニット32は把持ユニット移動手段39に対してX軸方向へ移動することが許容されている。
ここで、把持ユニット移動手段38および把持ユニット移動手段39による移動量が等しい場合、Y1把持ユニット32はY軸方向にのみ移動するが、把持ユニット移動手段38および把持ユニット移動手段39による移動量が異なる場合、Y1把持ユニット32は、この移動量の差に基づき、Z軸を回転軸とする回転方向の移動も伴う。
ここで、Y1把持ユニット32が回転方向に移動した場合であっても、上記の通りベアリング40が設けられていることにより、Y1把持ユニット32と把持ユニット移動手段38および把持ユニット移動手段39との間にねじれの負荷がかからないようになっている。
また、Y1把持ユニット32における把持ユニット移動手段38への取付け位置と把持ユニット移動手段39への取付け位置とを結ぶ線分は、Y1把持ユニット32が回転方向に移動するにしたがって傾く。したがって、把持ユニット移動手段38と把持ユニット移動手段39の間隔は不変であるのに対して、Y1把持ユニット32における両取付け位置のX軸方向の間隔はY1把持ユニット32が回転方向に移動するにしたがって変化する。これに対し、上記の通り片方の把持ユニット移動手段(本実施形態では把持ユニット移動手段39)にはスライダ41が設けられており、Y1把持ユニット32の回転方向の移動にしたがってスライダ41が作用し、上記取付け位置のX軸方向の座標が変化することが許容されている。
このような基板保持部6によって基板Wを変形させることで、基板W上の塗布領域Gの配列を矯正させることが可能である。そして、認識部4によりアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の座標を確認しながら基板保持部6が基板Wを変形させることにより、歪み傾いていた塗布領域Gの配列を、塗布に適した配列に矯正することが可能である。たとえば、アライメントマークAM1とアライメントマークAM2の配列およびアライメントマークAM3とアライメントマークAM4が塗布対象Gの配列と平行であるようにアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4が設計上配置されている場合、後述の通り、アライメントマークAM1とアライメントマークAM2とを結ぶ線分およびアライメントマークAM3とアライメントマークAM4とを結ぶ線分が塗布ユニット21の走査する方向(X軸方向)と平行になるように基板Wを変形させることにより、塗布対象Gの配列をこの走査方向と平行にすることができる。
基板保持部7は、基板Wを把持し、引っ張って変形させるものであり、基板保持部6と同じ構成を有している。すなわち、図3は、基板保持部7の構成も示している。
ここで、基板Wを吸着把持した状態で中央把持ユニット31とX1把持ユニット33、およびY1把持ユニット32が移動することで基板保持部6が基板Wの引っ張り変形を行ったのと同様に、基板保持部7においても中央把持ユニット31とX1把持ユニット33、およびY1把持ユニット32が移動することにより、基板保持部6が行った基板Wの変形と同様の変形を基板Wに与えることができる。すなわち、認識部4によりアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の座標を確認しながら基板保持部6が行った塗布対象Gの配列の矯正状態に対し、塗布部5で塗布を行う際に基板保持部7が基板Wを変形させることで、同じ矯正状態にすることができる。
本実施形態のように、塗布部5および基板保持部7より上流側に認識部4および基板保持部6が設けられていることにより、塗布部5が一つ前の塗布領域Sへ塗布動作を行っている間に、認識部4で次の塗布領域Sの塗布対象Gの配列の歪みを把握し、塗布に適した配列となるような基板Wの変形の条件(すなわち、中央把持ユニット31とX1把持ユニット33、およびY1把持ユニット32の移動量)を確認しておくことができる。そのため、次の塗布領域Sへの塗布を行う際に、即座に塗布対象Gの配列を塗布に適した配列へ矯正することができ、基板保持部7が基板Wを把持した時に初めて塗布対象Gの配列の歪みを把握する場合に比べてタクトを短縮することができる。
次に、上記の構成を有する基板保持部6による塗布対象Gの配列の矯正の過程について、図4乃至図7を用いて説明する。
図4は、基板W上の塗布対象Gの配列について示している。図4(a)は、設計上の塗布対象Gの配列である。ここでは、図示し易いよう、塗布対象Gは実際より大きく示している。本説明で示す塗布対象Gは、X軸方向およびY軸方向に並んでおり、これら塗布対象Gの集合である塗布領域Sは、図4(a)で鎖線で示している通り、2組の対辺がそれぞれX軸方向およびY軸方向を向いた長方形となっている。
しかし、樹脂などの基板Wに実際に設けられた塗布対象Gは、塗布対象Gを形成する際の熱や圧力等の影響で配置が歪み、図4(b)に示す通り、一部において配列間隔が変化して形成されているおそれがある。この場合、塗布領域Sが形成する四辺形は、もはや長方形ではなくなっている。
このように塗布対象Gの配列が歪み、図4(b)に距離lで示したように塗布対象GのY軸方向の位置にずれが生じると、スキャン動作において塗布ユニット21がX軸方向に走査しながら連続的に塗布対象Gへの塗布を行う際に、全ての塗布対象Gの所定位置に塗布液を吐出することができない。そして、このずれが大きいと、塗布対象Gからずれた位置に塗布液が吐出され、隣接する塗布対象に吐出された塗布液と混じってしまうおそれもある。
そこで、本発明では、以下の過程を経て塗布対象Gの配列の矯正を基板保持部6が行い、全ての塗布対象Gの所定位置に塗布液を吐出できるようにしている。なお、矯正の条件は、基板W上に配置されたアライメント対象の座標により、決定される。
このアライメント対象として、本実施形態では、アライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4が塗布領域Sの四隅近傍に設けられている。これらアライメントマークは、アライメントマークAM1とアライメントマークAM2とが塗布対象Gの配列方向と平行に設計上配置されており、また、アライメントマークAM3とアライメントマークAM4は、アライメントマークAM1とアライメントマークAM2の配列方向と平行に設計上配置されている。
これらアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の座標を認識部4のカメラ11で撮像した画像から確認することにより、塗布対象Gの配列の矯正を実施している。
なお、別途アライメントマークを設けることなく、たとえば塗布領域S内の四隅の塗布対象Gをアライメント対象とする、といったように塗布対象G自身をアライメント対象としても良い。
塗布対象Gの配列、すなわち塗布領域Sの形状の矯正を行うにあたり、まずは、図5に示すアライメントマークAM1とアライメントマークAM2とを結ぶ線分である辺L1とX軸との角度を求める。
具体的には、基板W上の塗布領域Sが基板保持部6の上方に位置している状態において、まずは中央把持ユニット31、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35の吸着をオンにし、基板Wを固定する。次に、認識部4のカメラ11にてアライメントマークAM1およびアライメントマークAM2の画像を取得し、そこから認識部4の画像取得部がそれぞれの座標を算出する。
ここで、アライメントマークAM1の座標が(X1、Y1)であり、アライメントマークAM2の座標が(X2、Y2)であったとする。このとき、アライメントマークAM1とアライメントマークAM2とを結ぶ線分とX軸との角度θ1は、以下の式(1)を満たしている。
tanθ1=(Y1−Y2)/(X1−X2) ・・・(1)
次に、辺L1の向きをX軸方向と平行にする。具体的には、把持ユニット移動手段36(以降、TX1軸36と呼ぶ)および把持ユニット移動手段37(以降、TX2軸37と呼ぶ)を駆動させることにより、X軸に対して式(1)の通りの角度θ1を有する辺L1を回転方向に移動させ、X軸方向と平行にする。
このとき、Y2把持ユニット34の吸着をオフにし、辺L1の固定を解除しておく。本実施形態では、中央把持ユニット31以外の把持ユニットの吸着をオフにし、中央把持ユニット31のみで基板Wを把持するようにしている。こうすることにより、塗布領域Sが形状を維持したまま回転する。
なお、Y1とY2とが等しかった場合、辺L1はすでにX軸方向と平行であると考えられるため、この動作は不要である。
ここで、TX1軸36とTX2軸37との間隔がdTXであるとすると、塗布領域Sをθ1だけ回転させるために必要な、TX1軸36の移動量とTX2軸37の移動量との差d1は、次の式(2)で表される。
d1=dTX×tanθ1 ・・・(2)
式(1)を式(2)に代入することで、d1は、アライメントマークAM1およびアライメントマークAM2の座標から次の式(3)により求められる。
d1=dTX×{(Y1−Y2)/(X1−X2)} ・・・(3)
式(3)で求められたd1の値にしたがって移動量に差を持たせて、TX1軸36およびTX2軸37を移動させた後の様子を図6に示す。アライメントマークAM1およびアライメントマークAM2のY座標が等しくなり、辺L1の向きがX軸と平行になる。これにより、辺L1近傍の塗布対象Gの配列がX軸と平行になる。
ここで、TX1軸36とTX2軸37との移動量にd1の差を持たせるにあたり、片方のTX軸のみを移動させても良く、また、両方のTX軸を移動させても良い。
なお、上記の式(2)において、d1が同じ値であった場合、dTXの値、すなわちTX1軸36とTX2軸37との間隔が大きいほど、得られる角度θ1の値は小さくなる。すなわち、先述の通り、TX1軸36とTX2軸37の移動量の差によって得られる回転移動の分解能が細かくなる。ここで、たとえば、TX1軸36とTX2軸37とをそれぞれ中央把持ユニット31のY軸方向の両端に設けた場合、dTXが大きく、回転移動の分解能が細かくなるため、精密な回転制御が可能となる。この場合、通常用いられる回転ステージよりも精密な回転制御が可能となることもある。
次に、アライメントマークAM3とアライメントマークAM4とを結ぶ線分である辺L2とX軸との角度を求める。
具体的には、まずは中央把持ユニット31、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35の吸着が全てオンになるようにし、基板Wを固定する。次に、認識部4のカメラ11にてアライメントマークAM3およびアライメントマークAM4の画像を取得し、そこから認識部4の画像取得部がそれぞれの座標を算出する。
このとき、先の矯正動作によってアライメントマークAM1およびアライメントマークAM2の座標を調節することにより、アライメントマークAM3およびアライメントマークAM4の位置も変動している。この移動量が大きければ、基板Wを変形させない場合にアライメントマークAM3およびアライメントマークAM4が存在していたであろう位置から大きく外れ、各アライメントマークがカメラ11の視野から外れるおそれがある。
そこで、本実施形態では、辺L1の矯正を行う際にアライメントマークAM1およびアライメントマークAM2の座標を取得するときに、そのときのアライメントマークAM3およびアライメントマークAM4の座標もあらかじめ取得している。そして、辺L1の矯正を行った後、上記の式(3)に基づく基板Wの変形によりアライメントマークAM3およびアライメントマークAM4の座標がどの程度変化するかを計算し、その座標の変化分を加味してカメラ11を移動させ、あらためてアライメントマークAM3およびアライメントマークAM4座標取得を行うようにしている。また、このときに、アライメントマークAM3およびアライメントマークAM4だけでなくアライメントマークAM1およびアライメントマークAM2の座標も取得し、辺L1の向きがX軸方向と平行になっていることを確認しても良い。
こうすることによって得られた、辺L1の矯正後のアライメントマークAM3の座標が(X3、Y3)であり、アライメントマークAM4の座標が(X4、Y4)であったとする。このとき、アライメントマークAM3とアライメントマークAM4とを結ぶ線分とX軸との角度θ2は、以下の式(4)を満たしている。
tanθ2=(Y3−Y4)/(X3−X4) ・・・(4)
次に、辺L2の向きをX軸方向と平行にする。具体的には、把持ユニット移動手段38(以降、TY1軸38と呼ぶ)および把持ユニット移動手段39(以降、TY2軸39と呼ぶ)を駆動させることにより、X軸に対して式(4)の通りの角度θ2を有する辺L2を回転方向に移動させ、X軸方向と平行にする。
このとき、Y2把持ユニット34の吸着はオンの状態を維持し、辺L1の向きは変わらないように固定しておく。本実施形態では、Y1把持ユニット32およびY2把持ユニット34の吸着のみをオンとし、その他の吸着をオフにしている。こうすることにより、辺L1の向きは変わらないように固定されたまま、辺L2の向きおよび塗布領域Sの形状が矯正される。
なお、Y3とY4とが等しかった場合、辺L2はすでにX軸方向と平行であると考えられるため、この動作は不要である。
ここで、TY1軸38とTY2軸39との間隔がdTYであるとすると、辺L2をθ2だけ回転させるために必要な、TY1軸38の移動量とTY2軸39の移動量との差d2は、次の式(5)で表される。
d2=dTY×tanθ2 ・・・(5)
式(4)を式(5)に代入することで、d2は、アライメントマークAM3およびアライメントマークAM4の座標から次の式(6)により求められる。
d2=dTY×{(Y3−Y4)/(X3−X4)} ・・・(6)
ここで、図6においてアライメントマークAM3のX座標であるX3は、アライメントマークAM4のX座標であるX4より大きく、式(6)中の(X3−X4)の値は正である。したがって、アライメントマークAM3のY座標であるY3がアライメントマークAM4のY座標であるY4より大きければ、d2の値は正であり、このとき、TY1軸38の方がTY2軸39よりd2の値だけ多くY軸の正の方向に移動することにより、アライメントマークAM3およびアライメントマークAM4のY座標が等しくなる。逆に、Y3がY4より小さければ、d2の値は負であり、このとき、TY2軸39の方がTY1軸38より(−d2)の値だけ多くY軸の正の方向に移動することにより、アライメントマークAM3およびアライメントマークAM4のY座標が等しくなる。
ここで、TY1軸38とTY2軸39との移動量にd2の差を持たせるにあたり、片方のTY軸のみを移動させることを想定すると、アライメントマークAM3およびアライメントマークAM4は、移動させない方のTY軸を回転中心として枢動することとなるため、一方のアライメントマークは、Y軸の負の方向に移動する。このとき、基板Wがたわんでしまい、平坦に保持することができなくなる。したがって、アライメントマークAM3およびアライメントマークAM4ともにY軸の負の方向に移動しないよう、TY1軸38とTY2軸39とをY軸の正の方向にシフトさせ、引っ張る必要がある。
上記枢動によってアライメントマークがY軸の負の方向に移動する距離を求める。ここで、TY1軸38とTY2軸39の中央のX座標をXcとし、TY1軸38のX座標を(Xc−dTY/2)、TY2軸39のX座標を(Xc+dTY/2)と表す。
まず、Y3<Y4であった場合、TY1軸38を中心に枢動し、アライメントマークAM4がY軸の負の方向に移動する。このときのアライメントマークAM4のY軸方向の移動量d2’は、上記式(4)の角度θ2を用いて式(7)で表される。
d2’={(Xc−dTY/2)−X4}×tanθ2 ・・・(7)
このd2’の距離だけTY1軸38とTY2軸39とをY軸の正の方向にシフトさせることにより、基板Wのたわみを防ぐことができる。したがって、Y軸の正の方向のTY1軸38の移動量をd2’、TY2軸39の移動量を(d2+d2’)として移動させることにより、基板Wがたわむことなく、辺L2の向きがX軸と平行になるよう矯正される。なお、この移動量は、上記式(4)乃至式(7)より、アライメントマークAM3およびアライメントマークAM4の座標より計算することが可能である。
次に、Y3>Y4であった場合、TY2軸39を中心に枢動し、アライメントマークAM3がY軸の負の方向に移動する。このときのアライメントマークAM3のY軸方向の移動量d2’’は、上記式(4)の角度θ2を用いて式(8)で表される。
d2’’={X3−(Xc+dTY/2)}×tanθ2 ・・・(8)
このd2’’の距離だけTY1軸38とTY2軸39とをY軸の正の方向にシフトさせることにより、基板Wのたわみを防ぐことができる。したがって、Y軸の正の方向のTY1軸38の移動量を(d2+d2’’)、TY2軸39の移動量をd2’’として移動させることにより、基板Wがたわむことなく、辺L2の向きがX軸と平行になるよう矯正される。なお、この移動量は、上記式(4)、式(5)、式(6)、および式(8)より、アライメントマークAM3およびアライメントマークAM4の座標より計算することが可能である。
上記の移動量だけTY1軸38およびTY2軸39を移動させた後の様子を図7に示す。辺L1および辺L2の向きを矯正した結果、辺L1に続いて辺L2もX軸方向と平行となり、アライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4を結んでできる四辺形および塗布領域Sの形状は、台形の形状となる。そして、先述の辺L1近傍だけでなく、辺L2近傍の塗布対象Gの配列もX軸と平行になる。この状態にすることをもって、基板保持部6による矯正が完了する。
以上の過程を経て、基板保持部6がアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4を結んでできる四辺形および塗布領域Sの形状を矯正した後の塗布対象Gの配列を図8に示す。辺L1と辺L2とが平行になり、かつ、これらの向きがX軸方向と平行となることによって、1回のスキャン動作の塗布開始点において所定の吐出ノズル22が塗布する塗布対象Gの位置と塗布終了点において当該吐出ノズル22が塗布する塗布対象Gの位置とを結ぶ線分の方向が塗布ユニット21の走査方向と平行となる。すなわち、塗布対象Gが走査方向(X軸方向)に並ぶようになり、Y軸方向の間隔も揃うようになる。
したがって、基板保持部7においても基板Wをこの矯正状態と同じ矯正状態にし、さらに、図2に示した通り、吐出ノズル22のY軸方向の間隔がこの塗布対象GのY軸方向の間隔ΔYと等しくなるように塗布ユニット21の回転角を調節することにより、スキャン動作において全ての塗布対象Gの所定位置へ塗布液を吐出することが可能となる。
一方、塗布対象GのY軸方向の間隔と吐出ノズル22のY軸方向の間隔とを等しくする別の方法として、塗布ユニット21を回動させずに基板WをY軸方向にのみさらに引っ張って変形させ、塗布領域GのY軸方向の間隔を吐出ノズル22のY軸方向の間隔に合わせるようにしてもよい。具体的には、Y1把持ユニット32およびY2把持ユニット34のみ吸着をオンにした状態で、TY1軸38およびTY2軸39を同じ移動量だけY軸の正の方向に引っ張って塗布領域Gの間隔を広げ、吐出ノズル22のY軸方向の間隔に合わせるようにしてもよい。
なお、基板保持部7で基板Wを変形させる際は、必ずしもアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の座標を確認する必要はなく、上流の基板保持部6で行った矯正の条件をそのまま流用し、基板Wを変形させてもよい。また、基板保持部6で行った矯正の条件を流用して基板保持部7で基板Wを変形させ、その状態で塗布部5に取付けた図示しないカメラの画像からアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の座標を確認し、矯正の微調整を実施しても良い。
ここで、本実施形態による矯正では、辺L1および辺L2の向きのみ調節するよう矯正を行い、その他の2辺である辺L3および辺L4に関しては、何ら手を加えていない。したがって、図8で示したΔXのように、塗布対象G同士のX座標にずれは生じたままである。ただし、これは各吐出ノズル22の吐出タイミングを調節すればフォローすることが可能であり、スキャン動作の速度を遅めたり、スキャン動作の回数を増やすことなく、各塗布対象Gの所定位置に塗布することができる。なお、時間はかかるが、さらに辺L3および辺L4に関しても矯正を行い、アライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4を結んでできる四辺形および塗布領域Sの形状を平行四辺形や長方形にして、X軸方向に隣接する塗布対象G同士の間隔を均一にしても、構わない。
図9は、他の実施形態における基板保持部6であり、図9(a)は、基板保持部6の上面図、図9(b)は、正面図、図9(c)は、側面図である。図3に示した基板保持部6では、TX1軸36とTX2軸37とを設け、その移動量に差を持たせたときに塗布領域Sが回転するようにしていたが、これを回転ステージ42に置き換えても構わない。また、辺L1と辺L2の角度のみ矯正させ、辺L3および辺L4の角度の矯正は行わないのであれば、中央把持ユニット31のX軸方向の両側にあるX1把持ユニット33およびX2把持ユニット35が中央把持ユニット31と独立して吸着オンオフの切り替えを行う必要は無く、これらをまとめて中央把持ユニット31のみとしても良い。
図9のような簡素化された構成であっても、中央把持ユニット31の吸着をオンにした状態で回転ユニット42で基板Wを回転させて辺L1をX軸方向と平行にし、そしてY2把持ユニット34の吸着をオンにして辺L1を固定した状態でTY1軸38とTY2軸39とで辺L2の角度を矯正することにより、先述と同様に辺L1および辺L2の角度をX軸方向に平行にすることができ、塗布対象GをX軸方向に並べることができる。
次に、本発明における塗布装置1において塗布を行う際の動作フローを、図10に示す。
まず、基板Wを送り出し装置2で送り出し、巻き取り装置3で巻き取ることにより、基板保持部6の上方へ塗布領域Sを移送する(ステップS1)。そして、塗布領域Sを含む基板Wを基板保持部6が把持する(ステップS2)。このとき、中央把持ユニット31、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35の吸着は全てオンとなっている。
次に、アライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の座標を取得する(ステップS3)。具体的には、各アライメントマークが存在するであろう位置へ認識部4のカメラ11が移動し、撮像する。その画像より、座標取得部が各アライメントマークの座標を取得する。
次に、ステップS3で得られたアライメントマークAM1およびアライメントマークAM2の座標に基づき、辺L1の角度の矯正を行う(ステップS4)。このとき、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35の吸着をオフとし、中央把持ユニット31のみが基板Wを吸着把持した状態となっている。そして、TX1軸36およびTX2軸37が移動することにより、塗布領域Sを回転させ、辺L1の向きがX軸方向(走査方向)と平行になるようにする。
次に、あらためてアライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の座標を取得する(ステップS5)。具体的には、ステップS4で矯正を行った後に各アライメントマークが存在するであろう位置へ認識部4のカメラ11が移動し、撮像する。その画像より、座標取得部が各アライメントマークの座標を取得する。このとき、Y1把持ユニット32、X1把持ユニット33、Y2把持ユニット34、およびX2把持ユニット35の吸着を再びオンとし、全ての把持ユニットが基板Wを吸着把持している状態になっている。
次に、ステップS5で得られたアライメントマークAM3およびアライメントマークAM4の座標に基づき、辺L2の角度の矯正を行う(ステップS6)。このとき、中央把持ユニット31、X1把持ユニット33、およびX2把持ユニット35の吸着をオフとしている。Y2把持ユニット34は基板Wを吸着把持した状態となっており、辺L1は固定されている。そして、Y1把持ユニット32で辺L2の部分を吸着把持した状態でTY1軸38およびTY2軸39が移動することにより、辺L2の向きがX軸方向(走査方向)と平行になるようにする。
このステップS2からステップS6までの工程により、辺L1および辺L2の向きがX軸方向と平行となり、塗布対象G同士のY軸方向の間隔が揃う。
次に、各塗布対象Gの座標を確認し(ステップS7)、塗布の際に塗布ユニット21の各吐出ノズル22が塗布液を吐出するタイミングを制御部8が確認する。各塗布対象Gの座標の確認は、各アライメントマークの座標を取得する場合と同様に、座標取得部がカメラ11で撮像した画像をもとに行う。このとき、全ての塗布対象Gの画像を撮像し、それぞれ座標を取得しても構わないが、塗布領域の四隅など代表として設定した塗布対象Gの画像のみを撮像して座標を取得し、その他の塗布対象Gの座標は、この代表として設定した塗布対象Gの座標から推定する方法をとることが、撮像および計算の負荷を少なくすることができるため、望ましい。なお、このとき、全ての把持ユニットの吸着はオンとなっている。
次に、全ての把持ユニットの吸着をオフとした後、基板Wを送り出し装置2で送り出し、巻き取り装置3で巻き取ることにより、基板保持部7の上方へ塗布領域Sを移送する(ステップS8)。そして、基板保持部7の中央把持ユニット31乃至X2把持ユニット35の吸着を全てオンとし、塗布領域Sを含む基板Wを基板保持部7が把持する(ステップS9)。
次に、ステップS4およびステップS6で基板保持部6のTX1軸36、TX2軸37、TY1軸38、およびTY2軸39が移動した移動量と同じ移動量で基板保持部7のTX1軸36、TX2軸37、TY1軸38、およびTY2軸39が移動することにより、基板保持部6が行った矯正と同じ矯正を基板保持部7でも行う(ステップS10)。
次に配列矯正後の塗布対象GのY軸方向の間隔と吐出ノズル22のY軸方向の間隔が等しくなるよう、回転手段25により塗布ユニット21の角度が調節される(ステップS11)。
次に、塗布ユニット21が各塗布対象Gへの塗布動作を実施する(ステップS12)。具体的には、X軸方向に並んだ塗布対象Gへスキャン動作により連続的に塗布液を塗布する作業を1回もしくは複数回実施する。
このように、ステップS1で塗布領域が移送されてから、ステップS2からステップS10の矯正工程およびステップS11からステップS12の塗布工程を経て、配列に歪みを有する塗布対象Gへの塗布液の塗布が完了する。
以上の塗布装置および塗布方法により、塗布対象の配列が歪んだ基板に対し、精度良く液滴を吐出することが可能である。
なお、上記の説明は、塗布対象Gは凹部であるとし、その凹部にインクを塗布することによりカラーフィルタを製造する塗布装置を想定して行っているが、カラーフィルタの製造に限らず、塗布液の塗布によってTFTなどの有機半導体の回路パターンを製造する装置や、基板上へのコンデンサ、抵抗体、配線などを形成する装置に対しても適用可能である。
また、上記の説明では、ロール状の基板Wを送り出し装置2で送り出し、巻き取り装置3で巻き取りながら塗布処理を行う、ロールtoロールの塗布装置をもとに行っているが、枚葉の基板Wに塗布を行う塗布装置に適用することも可能である。この場合、認識部4および基板保持部6は存在しないため、塗布部5にカメラ11が設けられ、塗布部5の下方の基板保持部7が基板Wを把持した状態において、アライメントマークAM1乃至アライメントマークAM4の座標を取得する。その結果に基づいて、辺L1および辺L2を走査方向と平行にするための矯正の条件が求められ、基板保持部7がその矯正を実施することになる。
また、ロールtoロールの塗布装置であっても、認識部4および基板保持部6を省略しても構わない。ただし、先述の通り、認識部4および基板保持部6を設けることにより、塗布部5での塗布工程に先立って基板Wの変形の条件を求めることができるため、タクトを短縮することができる。
また、上記の説明では、塗布対象Gが四辺形状に集合している例をもとに説明を行っているが、図11(a)および図11(b)に示すように塗布対象Gの集合は四辺形でなくても構わない。これらのような塗布対象Gの集合に対しても、塗布対象Gの配列方向と平行に配置されたアライメントマークAM1とアライメントマークAM2の組、およびアライメントマークAM3とアライメントマークAM4の組があるならば、アライメントマークAM1とアライメントマークAM2とを結んだ線分、およびアライメントマークAM3とアライメントマークAM4とを結んだ線分がX軸方向と平行になるように矯正されることにより、先述同様に塗布対象GがX軸方向に並ぶため、スキャン動作で塗布を行うことが可能である。
また、図11(c)に示すように直線状の塗布対象Gが一列に並んだものに対しても、塗布対象Gの向きと平行に配置されたアライメントマークAM1とアライメントマークAM2の組、およびアライメントマークAM3とアライメントマークAM4の組があるならば、アライメントマークAM1とアライメントマークAM2とを結んだ線分、およびアライメントマークAM3とアライメントマークAM4とを結んだ線分がX軸方向と平行になるように矯正されることにより、塗布対象Gの向きがX軸方向に平行になる(この場合は、1個の塗布対象Gの両端が1回のスキャン動作の塗布開始点において所定の吐出ノズル22が塗布する塗布対象Gおよび塗布終了点において当該吐出ノズル22が塗布する塗布対象Gにあたるため、塗布対象Gの向きがX軸方向に平行になることにより、1回のスキャン動作の塗布開始点において所定の吐出ノズル22が塗布する塗布対象Gの位置と塗布終了点において当該吐出ノズル22が塗布する塗布対象Gの位置とを結ぶ線分の方向が塗布ユニット21の走査方向と平行となるものと言える)。このような塗布対象Gに塗布を行う場合、インクジェット塗布だけでなく、線状の塗布膜を描画するストライプ塗布などの手法を利用することも可能である。
また、上記の説明では、塗布ユニット21には吐出ノズル22が等間隔に1列のみ配列されているが、図12に示す通り、塗布ユニット21は等間隔に直線状に配列された吐出ノズル22の列を複数列有していても良い。この場合でも、直線状の配列上で隣接した吐出ノズル22の間隔dを塗布対象の間隔と合わせることにより、全ての塗布対象の所定位置へ塗布液を吐出することが可能となる。
1 塗布装置
2 送り出し装置
3 巻き取り装置
4 認識部
5 塗布部
6 基板保持部
7 基板保持部
8 制御部
11 カメラ
12 カメラガントリ
13 駆動装置
21 塗布ユニット
22 吐出ノズル
23 塗布ガントリ
24 駆動装置
25 回転手段
26 液滴
31 中央把持ユニット(把持ユニット)
32 Y1把持ユニット(把持ユニット)
33 X1把持ユニット(把持ユニット)
34 Y2把持ユニット(把持ユニット)
35 X2把持ユニット(把持ユニット)
36 把持ユニット移動手段(TX1軸)
37 把持ユニット移動手段(TX2軸)
38 把持ユニット移動手段(TY1軸)
39 把持ユニット移動手段(TY2軸)
40 ベアリング
41 スライダ
42 回転ステージ
90 塗布装置
91 キャリッジ
92 ヘッド部
93 ノズル
94 液滴
AM1〜AM4 アライメントマーク(アライメント対象)
G 塗布対象
L1〜L4 辺
S 塗布領域
W 基板

Claims (5)

  1. 直線状に配列された吐出ノズルを有し、前記吐出ノズルから塗布対象へ塗布液を吐出する塗布ユニットと、
    基板の一部を載置する基板載置面に基板を載置して把持する把持ユニットを複数有し、それぞれの前記把持ユニットが基板を把持することで基板を保持する基板保持部と、
    を備え、
    基板を前記基板保持部が保持した状態において、前記塗布ユニットと前記基板保持部とを特定の走査方向に相対移動させながら前記塗布ユニットが基板上の前記塗布対象に塗布液を塗布するスキャン動作を行う塗布装置であって、
    前記基板保持部は、一部もしくは全ての前記把持ユニットを前記基板載置面と平行な方向に移動させる複数の把持ユニット移動手段を有し、
    前記把持ユニットが基板を把持しながら移動することにより基板を引っ張り変形させて基板上の前記塗布対象の配列の矯正を行った後、前記スキャン動作を行い、
    前記塗布対象の配列の矯正では、1回の前記スキャン動作の塗布開始点において所定の前記吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置と塗布終了点において当該吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置とを結ぶ線分の方向が前記塗布ユニットの前記走査方向と平行となるようにすることを特徴とする、塗布装置。
  2. 前記塗布対象の配列の矯正では、基板上に配置された4つのアライメント対象が形成する四辺形の1組の対辺が前記走査方向と平行となる状態にすることにより、1回の前記スキャン動作の塗布開始点において所定の前記吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置と塗布終了点において当該吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置とを結ぶ線分の方向が前記塗布ユニットの前記走査方向と平行となるようにすることを特徴とする、請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記基板載置面と直交する方向に回転軸を有し、前記塗布ユニットを回転させる塗布ユニット回転手段をさらに有することを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の塗布装置。
  4. 複数の前記把持ユニット移動手段は、一対の前記把持ユニット移動手段を複数対組み合わせたものであり、対となる前記把持ユニット移動手段は、それぞれ同一の前記把持ユニットを同一の方向に移動させることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の塗布装置。
  5. 直線状に配列された吐出ノズルを有し、前記吐出ノズルから塗布対象へ塗布液を吐出する塗布ユニットと、
    基板の一部を載置する基板載置面に基板を載置して把持する把持ユニットを複数有し、それぞれの前記把持ユニットが基板を把持することで基板を保持する基板保持部と、
    を備え、
    基板を前記基板保持部が保持した状態において、前記塗布ユニットと前記基板保持部とを特定の走査方向に相対移動させながら前記塗布ユニットが基板上の前記塗布対象に塗布液を塗布するスキャン動作を行う塗布装置により、基板上の前記塗布対象に塗布液を塗布する塗布方法であって、
    前記基板保持部が基板を変形させることにより基板上の前記塗布対象の配列の矯正を行う矯正工程と、
    前記矯正工程で矯正された基板に対し、前記スキャン動作によって前記塗布ユニットが前記塗布対象に塗布液を塗布する塗布工程と、
    を有し、
    前記矯正工程では、1回の前記スキャン動作の塗布開始点において所定の前記吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置と塗布終了点において当該吐出ノズルが塗布する前記塗布対象の位置とを結ぶ線分の方向が前記塗布ユニットの前記走査方向と平行となるようにすることを特徴とする、塗布方法。
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