JP2013192846A - 成分測定装置及び医療機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池の内部抵抗が大きくなった場合であっても、バックアップ電源を用いることがなく、回路が正常に動作する電力を可及的に確保することができる成分測定装置及び医療機器を提供する。
【解決手段】成分測定装置は、体液の所定成分を測定する測定部88と、少なくとも測定部88で測定された測定値を示す音声信号をスピーカ58に出力する音出力制御部108と、測定部88及び音出力制御部108に電力を供給する電源と、電源の電圧値Vbを検出する電圧検出部90とを備え、音出力制御部108は、電圧検出部90が検出した電圧値Vbが電源の初期電圧値から低下するに従って、音声信号の電圧レベルL´を低下させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、体液中の所定成分又はバイタルサインを測定し、測定された測定値をスピーカから出力する成分測定装置及び医療機器に関する。
糖尿病の治療においては、日々の血糖値を測定することによる日常的な管理が推奨されており、患者自身が血糖計を用いて血糖値を測定している。
しかし、糖尿病患者は、合併症によって弱視になったり失明している場合や、また、合併症でなくても高齢によって視力が低下している場合があり、このような場合は、血糖計のディスプレイに表示される測定値等の情報を読むことは困難である。
下記特許文献1〜3には、音声で情報を報知する機能を搭載することで、測定値等の情報を視覚に頼らずに知ることができる血糖計や血糖計を用いたシステムが記載されている。
また、下記特許文献4には、主電池の電圧が閾値より低くなるとバックアップ電池を用いることが記載されている。
特開2003−58359号公報 特開2007−41920号公報 特許第4395146号公報 特表2009−540783号公報
電池を使用する場合、電池の内部抵抗による電圧降下が回路の動作に大きな影響を与えてしまう。例えば、上記特許文献1〜3に記載のように、瞬間的に大電力を必要とするスピーカを用いる場合は、この電圧降下の影響が無視できない。従って、電池の内部抵抗による電圧降下が大きくなった場合に、スピーカに大電力を供給すると、他の回路に供給する電力が少なくなり、他の回路が正常に動作しなくなる虞がある。例えば、測定値を検出したり、測定値を算出したりする回路が正常に動作しないと、間違った測定値が検出又は測定され、正確な情報が得られなくなる。
また、特許文献4には、主電池の電圧が閾値より低くなるとバックアップ電池を用いることが記載されているが、バックアップ電池を内蔵すると、機器が大型化するとともに、高コストになってしまう。
そこで、本発明は、係る従来の問題点に鑑みてなされたものであり、電池の内部抵抗が大きくなった場合であっても、バックアップ電源を用いることなく、回路が正常に動作する電力を可及的に確保することができる成分測定装置及び医療機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、体液の所定成分を測定する測定部と、少なくとも前記測定部で測定された測定値を示す音声信号をスピーカに出力する音出力制御部と、前記測定部及び前記音出力制御部に電力を供給する電源と、前記電源の電圧値を検出する電圧検出部と、を備える成分測定装置であって、前記音出力制御部は、前記電圧検出部が検出した電圧値が前記電源の初期電圧値から低下するに従って、前記音声信号の電圧レベルを低下させることを特徴とする。
このように、前記電源の電圧値の低下に伴い前記音声信号の電圧レベルを低下させるので、前記電源の内部抵抗による電圧降下が大きくなっても、前記測定部に供給する電力を可及的に確保することができる。これにより、バックアップ電源を用いなくても、誤った測定値が測定されたり、測定値の測定ができないという事態を防ぐことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の成分測定装置であって、前記音出力制御部は、前記電圧検出部が検出した電圧値が前記初期電圧値から低下するに従って、前記音声信号の電圧レベルを段階的に低下させることを特徴とする。
このように、前記電源の電圧値の低下に伴って前記音声信号の電圧レベルを段階的に低下させていくので、前記音声信号の電圧レベルを安定した状態で下げることができる。例えば、前記電源の電圧値に応じてリニアに電圧レベルを変えてしまうと、温度変化等の環境変化等によって前記電源の電圧値が変わるため、電圧レベルも大きく変動する虞があるが、段階的に低下させていくので電圧レベルを安定した状態で下げることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の成分測定装置であって、前記音出力制御部は、前記電圧検出部が検出した電圧値が閾値以下の場合は、前記測定部による測定を禁止することを特徴とする。
このように、前記電源の電圧値が閾値以下の場合は測定を禁止するので、無駄に測定を行うことがない。
請求項4に係る発明は、前記スピーカから出力される音量を切り換えるための音量切換スイッチを有し、前記音出力制御部は、前記音量切換スイッチによって選択された音量と前記電圧検出部が検出した電圧値とに応じて、前記音声信号の電圧レベルを変更することを特徴とする。
これにより、患者の要求を考慮した音量で前記スピーカから音声を出力することができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の成分測定装置であって、前記音量切換スイッチは、前記スピーカから出力される音声を、囁き音量と前記囁き音量より大きい通常音量とに切り換えることが可能なスイッチであって、前記音量切換スイッチにより前記囁き音量に切り換えられ、且つ、前記電源の電圧値が前記初期電圧値の場合に、前記音出力制御部が前記スピーカに出力する前記音声信号の電圧レベルは、無響音室において、前記成分測定装置と騒音計のマイクとの距離が3cmの時に、前記騒音計により計測される騒音レベルが36dB〜53dBの範囲内の音量となる電圧レベルであることを特徴とする。
これにより、周囲の人に測定値を知られたくない場合は、前記音量切換スイッチによって前記スピーカから出力される音声の音量を前記囁き音量に切り換えれば良いので、周囲の人に測定値を示す音声が聞こえることはなく、測定値が周囲の人に漏れることがない。また、前記囁き音量に切り換えた場合は、前記成分測定装置を耳に当てることで、ユーザは周囲が騒がしい場合であっても十分に測定値を聞き取ることができる。また、周囲に人がいない場合、若しくは、測定値を周囲の人に知られても構わない場合は、前記音量切換スイッチによって前記スピーカから出力される音声の音量を前記通常音量に切り換えることで、前記成分測定装置を耳に当てるという動作をせずに、測定値を十分に聞き取ることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか1項に記載の成分測定装置であって、前記スピーカは、前記成分測定装置の筐体内部に設けられており、前記成分測定装置の前記筐体には、前記スピーカからの音声に応じて振動することで前記スピーカからの音声を外部に伝達させる振動領域が設けられ、前記振動領域及び前記音量切換スイッチは、前記成分測定装置の長手方向に対して略同じ位置に設けられていることを特徴とする。
これにより、親指が前記音量切換スイッチに当たるように前記成分測定装置を把持し、親指が耳元に来るように前記成分測定装置を持ってくれば、自然に前記振動領域が右耳に当たるので、簡単に、音が十分に良く聞こえる前記振動領域を耳に当てることが可能となる。
上記目的を達成するために、請求項7に係る発明は、人体のバイタルサインを測定する測定部と、少なくとも前記測定部で測定された測定値を示す音声信号をスピーカに出力する音出力制御部と、前記測定部及び前記音出力制御部に電力を供給する電源と、前記電源の電圧値を検出する電圧検出部と、を備える医療機器であって、前記音出力制御部は、前記電圧検出部が検出した電圧値が前記電源の初期電圧値から低下するに従って、前記音声信号の電圧レベルを低下させることを特徴とする。
このように、前記電源の電圧値の低下に伴い前記音声信号の電圧レベルを低下させるので、前記電源の内部抵抗による電圧降下が大きくなっても、前記測定部に供給する電力を可及的に確保することができる。これにより、バックアップ電源を用いなくても、誤った測定値が測定されたり、測定値の測定ができないという事態を防ぐことができる。
本発明によれば、電源の電圧値の低下に伴い音声信号の電圧レベルを低下させるので、電源の内部抵抗による電圧降下が大きくなっても、測定部に供給する電力を可及的に確保することができる。これにより、バックアップ電源を用いなくても、誤った測定値が測定されたり、測定値の測定ができないという事態を防ぐことができる。
成分測定装置の一例である血糖計の斜視図である。 図1に示す血糖計の平面図である。 図1の血糖計の基端側から見た側面図である。 図1に示すチップの断面図である。 図1に示す音量切換スイッチを示す図である。 図1に示す血糖計の電気的な構成を示すブロック図である。 図6に示す制御部のブロック構成図である。 図6に示す記憶部のブロック構成図である。 図8の補正係数テーブルを示す図である。 電源の電圧値と内部抵抗との関係を示すグラフである。 電源の電圧値が初期電圧値の場合における、音量大、音量小、囁き音量の騒音レベルの計測方法を示す図である。 図1に示す血糖計の測定動作を示すフローチャートである。 アナログ信号の音声データの生成処理の動作を示すフローチャートである。
本発明に係る成分測定装置及び医療機器について、好適な実施の形態を掲げ、添付の図面を参照しながら以下、詳細に説明する。
図1は、成分測定装置及び医療機器の一例である血糖計10の斜視図、図2は、図1に示す血糖計10の平面図、図3は、図1の血糖計10の基端側から見た側面図である。
血糖計10には、先端に試験具としてのチップ12が装着される。血糖計10には、患者自身が操作して血糖計側を行うパーソナルユースの用途として主に用いられるが、医療施設内で医療従事者等が患者に対して使用してもよい。先ず初めに、チップ12について説明する。本実施の形態では、血糖計10を使用する患者、医療従事者等を総称してユーザと呼ぶ場合がある。
図4は、チップ12の断面図である。チップ12は、有底円筒状のベース筒14と、ベース筒14の底部付近から半径方向に突出するフランジ16と、ベース筒14の底部から突出する錘状のノズル18と、ベース筒14の底部内面に設置された試験紙20とを有する。ベース筒14には、複数のスリット14aが設けられている。ノズル18の中心には、先端の点着部22から試験紙20に連通する直線状の血液導入路24が設けられている。血液導入路24は、血液を毛細現象により吸い上げる程度に十分細径に設定されており、点着部22に接触した血液を試験紙20まで導入する。
試験紙20の材質としては、例えば、ポリエーテルスルホンが挙げられる。試験紙20に含浸させる試薬としては、例えば、グルコースオキシダーゼ(GOD)、ペルオキシダーゼ(POD)、4−アミノアンチピリン、N−エチルN−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)等の発色剤が挙げられる。また、試薬には、所定の緩衝剤が含まれていてもよい。
チップ12は、いわゆるディスポーザブル品であり、個包装体としてケース26(図1参照)内に緩く嵌合されて、収納されている。血糖測定を行う際には、ケース26の基端側に貼られたフィルム(不図示)を剥した上で、ケース26ごとチップ装着部28(図1参照)に被せることにより、嵌合力の差によって自動的に且つ手で触れることなく該チップ12をチップ装着部28に装着させることができる。血糖測定後には、イジェクタ30を先端側に押し出すことにより内部のレバーがチップ12に係合して押し出し、チップ12を取り外すことができる。
図1〜図3に戻り、血糖計10は、チップ12が装着されるチップ装着部28と、チップ装着部28の近傍で且つ、血糖計10の筐体10a上面に設けられたイジェクタ30と、筐体10a上面の略中央に設けられた液晶のディスプレイ36と、筐体10a上面の基端側に設けられた操作部38と、筐体10a側面の基端部近傍に設けられた複数段階に音量を切り換えることができる音量切換スイッチ40と、筐体10a側面の基端部(図3参照)に設けられた時間設定ボタン44と、紐で接続されてチップ装着部28を保護するキャップ46とを有する。血糖計10は、片手で把持し易いやや細長い形状であり、先端部は先端方向に向かって細くなるとともにやや下側に屈曲しており、血液の点着が行い易い形状になっている。
血糖計10の上面部は、平面状に形成されており、ディスプレイ36の視認性と操作部38の操作性が良い。ディスプレイ36は、計測した血糖値や、所定の入力操作確認等の情報を表示する。
操作部38は、電源82より電力が供給された制御部80(図6参照)をオン・オフする電源ボタン50と、過去に記憶された測定値を読み出す記憶呼出ボタン52と、直近の音声報知内容を再度報知させる再生ボタン54とを有する。この時間設定ボタン44、電源ボタン50、記憶呼出ボタン52、及び再生ボタン54の表面に、異なるパターンの小突起を設けてもよく、これにより指先の感触でこれらのボタンが識別可能である。電源82には、例えば、直列に接続された2個のアルカリ電池(1.5V)が用いられる。
筐体10aの上面には、振動領域56が設けられており、この振動領域56の裏側に(筐体10aの内部)に、スピーカ58(図6、図7参照)が内蔵されている。振動領域56は、スピーカ58から出力された音に応じて振動することで、スピーカ58から出力された音を、効率よく血糖計10の外部に伝達することができる。振動領域56は、電源ボタン50及び記憶呼出ボタン52と、再生ボタン54との間に設けられている。
図5に示すように、音量切換スイッチ40は、スピーカ58から出力される音の音量を4段に切り換えることができるスイッチであり、血糖計10の先端側が手首側となり、且つ、血糖計10の裏面(ディスプレイ36が設けられた面と反対側の面)を覆うように右手で把持したときに親指で操作し易い位置に設けられている(図1、図2参照)。音量切換スイッチ40は、4段に直線方向に移動(スライド)できるスイッチであり、左(血糖計10の先端側)から順に、「囁き音量」、「消音」、「音量小」、「音量大」をそれぞれ選択することができる。指操作による音量切換スイッチ40のスライド操作を容易にするため、音量切換スイッチ40には、指と係合する複数本の縦突起が設けられている。
音量切換スイッチ40には、三角突起ポインタ40aが設けられている。三角突起ポインタ40aの下には、各段における音量切換スイッチ40の三角突起ポインタ40aに位置に対応して、突起部60、62、64、66が形成されている。突起部60は「囁き音量」の位置を、突起部62は「消音」の位置を、突起部64は「音量小」の位置を、突起部66は「音量大」の位置をそれぞれ示す。また、三角突起ポインタ40aの下であって、突起部60、62、64、66の下には、左から順に、「囁き音量」に対応した「ハート」のマーク、「消音」に対応した「0」の数字、「音量小」及び「音量大」に対応した「楔」と「台形」のマークがそれぞれ表示されている。
三角突起ポインタ40aが突起部60とスライド方向で一致する位置(第1の段)まで音量切換スイッチ40をスライドさせると、スピーカ58から出力される音の音量は囁き音量となる。三角突起ポインタ40aが突起部62とスライド方向で一致する位置(第2の段)まで音量切換スイッチ40をスライドさせると、スピーカ58から出力される音の音量は零(0)となり、スピーカ58から音が出力されない。囁き音量とは、血糖計10に耳を近づけないと(血糖計10と耳との距離が少なくとも15cm以上離れると)、スピーカ58からの音が聞き取れない程度の音量である。
三角突起ポインタ40aが突起部64とスライド方向で一致する位置(第3の段)まで音量切換スイッチ40をスライドさせると、スピーカ58から出力される音の音量は音量小(通常音量、第1音量)となり、三角突起ポインタ40aが突起部66とスライド方向で一致する位置(第4の段)まで音量切換スイッチ40をスライドさせると、スピーカ58から出力される音の音量は音量大(通常音量、第2音量)となる。通常音量(音量小及び音量大)とは、血糖計10に耳を近づけなくても(例えば、血糖計10と耳との距離が少なくとも15cm以上離れている場合であっても)、スピーカ58からの音が聞き取れる程度の音量であり、音量大は、音量小より音量が大きい。
このように、血糖計10のユーザは、音量切換スイッチ40を一番左である第1の段(血糖計10の先端側)に移動することで、スピーカ58から出力される音量を囁き音量に切り換える(選択する)ことができ、囁き音量への切り換えが容易になる。逆に、囁き音量の位置を、端にせずに、左から2番目の位置(第2の段)又は3番目の位置(第3の段)にすると、つまり、中間の位置にすると、中間の位置に音量切換スイッチ40を合わすために微妙な操作が必要となり、手先が不自由になり易い糖尿病患者にとっては、囁き音量に切り換えることが難しくなる。
また、消音の位置(第2の段)を、囁き音量の右隣とするので、音量切換スイッチ40を操作して消音に切り換えることは、一端に位置する囁き音量に切り換えるより難しくなる。しかし、音量切換スイッチ40を音量小又は音量大の位置からスライドさせて消音に切り換えるとき、仮に音量切換スイッチ40を消音の位置で止めることができず、行き過ぎて囁き音量の位置になったとしても、囁き音量は、血糖計10に耳を近づけなければ音が聞こえないので、そのまま消音の代用として使用でき、問題は生じない。従って、上記のような音量切り換えの配置により、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
また、ユーザは、音量切換スイッチ40を一番右である第4の段(血糖計10の基端側)に移動することで、スピーカ58から出力される音量を最も大きくする(音量大にする)ことができるので、一番大きい音量への切り換えが容易になる。逆に、音量大の位置を、端にせずに、右から2番目の位置(突起部62の位置)又は3番目の位置(突起部64の位置)にすると、つまり、中間の位置にすると、中間の位置に音量切換スイッチ40を合わすために微妙な操作が必要となり、手先が不自由になり易い糖尿病患者にとっては、音量大に切り換えることが難しくなる。
また、音量小の位置(第3の段)を、消音の位置(第2の段)と音量大の位置(第4の段)との間にするので、音量切換スイッチ40を操作して音量小に切り換えることは、音量大に切り換えるより難しくはなるが、音量小への切り換えが上手く操作できない場合は、音量大に切り換えれば良い。音が聞こえないよりは音が確実に聞こえた方が良いので、より優先順位の高い音量大を一番右に位置し、音量大より優先順位の低い音量小を一番右から2番目にする。また、消音の位置を基準に右に行くほど音量が大きくなるので、ユーザの直感的な音量調整が可能となる。また、消音の位置を基準に、囁き音量の位置を左側、音量小及び音量大の位置を右側にすることで、ユーザは、囁き音量と、通常の音量調整(音量小及び音量大)との切り換えを直感的且つ容易に行うことができる。
図6は、血糖計10の電気的な構成を示すブロック図である。血糖計10は、ディスプレイ36、音量切換スイッチ40、時間設定ボタン44、電源ボタン50、記憶呼出ボタン52、再生ボタン54、及びスピーカ58に加え、更に、血糖計10の全体を統括的に制御する制御部80、電源82、時計84、記憶部86、測定部88、及び電圧検出部90を備える。
電源82から制御部80に電力が供給され、電源ボタン50の作用下に制御部80は起動し、電源82からの電力を必要に応じてディスプレイ36、時計84、記憶部86、測定部88、電圧検出部90等に供給する。時計84は、時間設定ボタン44の操作によって調整され、現在時刻を制御部80に通知する。時計84には、カレンダー機能が設けられてもよい。
測定部88は、光学式で血糖値を測定するものであって、試験紙20(図4参照)にパルス状の光を照射する発光部88aと、呈色した試験紙20が反射した光を受光する受光部88bと、該受光部88bの受光信号をデジタル値に変換して制御部80に出力するAD変換器88cとを有する。なお、本実施の形態では、光学式で血糖値を求めるようにしたが、アンペロメトリー等を利用した電極式で血糖値を求めてもよい。電圧検出部90は、電源82の電圧値Vbを検出する。
制御部80は、血糖計10全体を制御するものであり、測定部88から送られてきた信号に基づいて血糖値を算出し、算出した血糖値をディスプレイ36に表示させたり、スピーカ58から算出した血糖値を示す音声を出力させたりする。
図7に示すように、制御部80は、電圧レベル出力部100、測定制御部102、血糖値算出部104、表示制御部106、及び、音出力制御部108を有する。
電圧レベル出力部100は、音量切換スイッチ40によって選択された音量に応じた電圧レベルLを音出力制御部108に出力する。電圧レベル出力部100は、音量切換スイッチ40によって「囁き音量」が選択された場合は電圧レベルL1を音出力制御部108に出力し、「音量小」が選択された場合は電圧レベルL2を音出力制御部108に出力し、「音量大」が選択された場合は電圧レベルL3を出力する。電圧レベルL1、L2、L3は、L1<L2<L3の関係を有し、電圧レベルLが高いほどスピーカ58から出力される音の音量は大きくなる。なお、電圧レベル出力部100は、音量切換スイッチ40によって「消音」が選択されている場合は、0(零)の電圧レベルLを出力する。つまり、「消音」の場合は、音出力制御部108に出力される電圧レベルLは0となる。
測定制御部102は、測定部88を制御するものであり、発光部88aの発光制御、受光部88bの受光制御等を行う。血糖値算出部104は、測定部88(詳しくは、AD変換器88c)から供給される受光信号(測定結果)に基づいて血糖値を算出する。
表示制御部106は、ディスプレイ36を制御して、血糖値算出部104が算出した血糖値を示す3桁の数字をディスプレイ36に表示させる。例えば、算出した血糖値が123mg/dLの場合は、図2に示すように、左から順に(血糖計10の先端側から順に)、「1」、「2」、「3」の3桁の数字をディスプレイ36に表示させる。ディスプレイ36は、血糖値算出部104が算出した血糖値の他に、例えば、「電池を交換してください。」、「測定中です。」等の文章や、該文章の内容を示すアイコン等の表示が可能であってもよい。
音出力制御部108は、記憶部86に記憶されている音声データを用いて、血糖値算出部104が算出した血糖値を示す音声データを再生させて、スピーカ58から血糖値を示す音声を出力する。詳しくは、音声データメモリ86cに記憶されているデジタル信号の音声データを、アナログ信号の音声データ(音声信号)に変換し、該アナログ信号の音声データをスピーカ58に出力する。
例えば、算出した血糖値が123mg/dLの場合は、音出力制御部108は、「けっとうちは」、「ひゃく」、「にじゅう」、「さん」、「です」のデジタル信号の音声データをアナログ信号に変換し、該アナログ信号の音声データをスピーカ58に出力する。これにより、スピーカ58からは「血糖値は123です」の音声が出力される。なお、音出力制御部108は、音声データ以外の音データ(例えば、効果音の音データ)を再生させて、スピーカ58から測定開始時や終了時、エラー報知時に注意喚起する音を出力してもよい。
音出力制御部108は、音声データをデジタル信号からアナログ信号に変換する際に、音量切換スイッチ40によって選択された音量及び電圧検出部90が検出した電源82の電圧値Vbに応じて、スピーカ58に出力するアナログ信号の音声データの電圧レベルを変える。詳しくは、音出力制御部108は、電圧レベル出力部100が出力した電圧レベルL(音量切換スイッチ40の操作によって選択された音量に応じた電圧レベルL)に、電源82の電圧値Vbに応じた補正係数kを乗算することで、電圧レベルLを補正し、スピーカ58に出力するアナログ信号の音声データの電圧レベルが補正後の電圧レベルLとなるように、アナログ信号を生成する。便宜上、スピーカ58に出力される音声データの電圧レベル(補正後の音声データの電圧レベル)をL´と呼ぶ。なお、音出力制御部108は、音量切換スイッチ40によって消音が選択されている場合は、音声データをスピーカ58に出力しない。
記憶部86は、図8に示すように、プログラムメモリ86a、ワークメモリ86b、音声データメモリ86c、設定値メモリ86d、及び、補正係数テーブル86eを有する。プログラムメモリ86aには、制御部80が読み込み実行するためのプログラムが記憶されている。ワークメモリ86bには、プログラムを実行する際に所定のデータを記憶するために用いられる。
音声データメモリ86cには、血糖計10の操作の際にアナウンスさせる音声の音声データが記憶されており、例えば、「電源が入りました。」、「電池を交換してください。」、「測定中です。」、「時間を設定します。」等の音声データが記憶されている。また、音声データメモリ86cには、音声以外の音、例えば、警告音(例えば、ブザー音)、効果音等の音データも記憶されている。設定値メモリ86dは、制御部80のオフ時に所定のデータを記憶・保存しておくためのメモリである。例えば、過去に測定された血糖値が記憶される。補正係数テーブル86eには、電源82の電圧値Vbに応じた補正係数kが記憶されている。
図9は、補正係数テーブル86eを示す図である。補正係数テーブル86eには、電源82の電圧値Vbに応じて電圧レベルを補正する補正係数kが格納されている。なお、本実施の形態では、直列に接続された2個のアルカリ電池(1.5V)を電源82とするので、電源82の初期電圧値は、3.0Vとなる。初期電圧値とは、未だ放電がされていない、若しくは、殆ど放電されていないときの電源82の電圧値Vbである。
電源82の電圧値Vbが2.5Vより大きく、3.0V以下の場合は、補正係数kは1.0となる。電源82の電圧値Vbが2.4Vより大きく、2.5V以下の場合は、補正係数kは0.7となる。電源82の電圧値Vbが2.2Vより大きく2.4V以下の場合は、補正係数kは0.45となる。電源82の電圧値Vbが2.0Vより大きく、2.2V以下の場合は、補正係数は0.3となる。
従って、音量切換スイッチ40によって「囁き」が選択されている場合であって、電源82の電圧値Vbが2.8Vの場合はスピーカ58に出力される音声データの電圧レベルL´は「L1×1.0」となり、電源82の電圧値Vbが2.3Vの場合はスピーカ58に出力される音声データの電圧レベルL´は「L1×0.45」となる。音量切換スイッチ40によって「音量小」が選択されている場合であって、電源82の電圧値Vbが2.45Vの場合はスピーカ58に出力される音声データの電圧レベルL´は「L2×0.7」となる。また、音量切換スイッチ40によって「音量大」が選択されている場合であって、電源82の電圧値Vbが2.1Vの場合はスピーカ58に出力される音声データの電圧レベルL´は「L3×0.3」となる。
なお、電源82の電圧値Vbが2.2V(閾値)以下になると、血糖値の測定が禁止され、電源82の電圧値が2.0V(所定値)以下になると、起動しなくなる。つまり、制御部80は強制的にオフとなる。
ここで、電源82の電圧値Vbに応じて音声出力信号の電圧レベルを変える理由について説明する。図10に示すように、電池の内部抵抗は、放電とともに(電池の電圧の低下とともに)増加する傾向にあることが知られている。電源82の内部抵抗が大きくなっている(電圧値Vbが下がっている)にもかかわらず、電源82の電圧値Vbが初期電圧値の時と同様の電圧レベルで音声データをスピーカ58に出力すると、スピーカ58以外の回路、例えば、制御部80や測定部88等を構成する回路に供給できる電力が少なくなってしまい、制御部80や測定部88等が正常に動作しなくなる可能性がある。制御部80が正常に動作しなくなると、誤った血糖値が算出されたり、血糖値の算出を行うことができなくなる場合もある。従って、電源82の電圧値Vbの低下に応じてスピーカ58に出力する音声データの電圧レベルを低下させることで、スピーカ58以外の回路に供給する電力を確保する。なお、音声による測定値等の認識が困難になっても、ディスプレイ36にはそれらが通常通り表示されるので、視認することができる。
次に、電圧レベルL1、L2、L3の大きさについて説明する。音量の測定は、無響音室において、図11に示すように、血糖計10の振動領域56がある側に騒音計120のマイク122を配置して行う。このとき、血糖計10の振動領域56とマイク122との間には、障害物はないものとし、血糖計10の電源82である電池の電圧値Vbは、初期電圧値とする。また、この騒音計120として、ソーテック(旧電子測器)社製の騒音計(型番TYPE1015)を用いた。なお、騒音計120のウエイトスイッチを「A」にし(A特性に設定し)、動特性切換スイッチを「S」にした(動特性をSlowに設定した)。このA特性は、IEC 61672、JIS C1509、の騒音計120の規格で定められている。
音量切換スイッチ40によって「大」(音量大)が選択されたときに、スピーカ58に出力される音声データの電圧レベルL´(このときは、L´=L3×1.0=L3)は、血糖計10の振動領域56とマイク122との距離Lを50cmにしたときに、騒音計120により計測される騒音レベルが60dB±5dBの範囲内の音量となる電圧レベルである。従って、音量大は、ユーザが血糖計10に耳を近づけなくても、十分にスピーカ58からの音が聞こえる音量であり、耳が遠い患者であっても十分に聞こえるものである。
また、音量切換スイッチ40によって「音量小」が選択されたときにスピーカ58に出力される音声データの電圧レベルL´(このときは、L´=L2×1.0=L2)は、血糖計10と騒音計120のマイク122との距離Lを50cmにしたときに、騒音計120により計測される騒音レベルが55db±5dBの範囲内の音量となる電圧レベルである。従って、音量小は、ユーザが血糖計10に耳を近づけなくても、十分にスピーカ58からの音が聞こえる音量である。
また、音量切換スイッチ40によって「音量囁き」が選択されたときにスピーカ58に出力される音声データの電圧レベルL´(このときは、L´=L1×1.0=L1)は、血糖計10と騒音計120のマイク122との距離Lを3cmにしたときに、騒音計120により計測される騒音レベルが36dB〜53dBの範囲内の音量となる電圧レベルである。従って、囁き音量は、ユーザが血糖計10に耳を近づけないと、スピーカ58からの音が聞こえない音量であり、血糖計10に耳を当てることで(血糖計10の振動領域56に耳を当てることで)、十分にスピーカ58からの音が聞こえる音量である。また、周囲が騒がしい場合(周囲の雑音が煩い場合)であっても、血糖計10が耳を塞ぐ状態となるので、患者はスピーカ58からの音が十分に聞こえる。
なお、上述した騒音計120によって測定された音量大、音量小、囁き音量の騒音レベルは、無響音室、すなわち、余計な周囲の雑音がない環境下で測定した騒音レベルである。また、騒音計120の無音時のノイズレベルは34dBであった。
ここで、振動領域56と音量切換スイッチ40とが設けられる位置は、図1に示すように、筐体10aの上面と側面において、血糖計10の長手方向に対して略同じ位置に設けられている。つまり、親指が音量切換スイッチ40に当たるように血糖計10を右手で把持した後、振動領域56を右耳に当てたときに、右手の親指が耳元に来るように、振動領域56及び音量切換スイッチ40が設けられている。これにより、親指が耳元に来るように血糖計10を右耳まで持ってくれば、自然に振動領域56が右耳に当たるので、簡単に振動領域56を右耳に当てることができる。
次に、このように構成される血糖計10の動作について説明する。図12は、血糖計10の測定動作を示すフローチャートであり、図13は、アナログ信号の音声データの生成処理を示すフローチャートである。
まず、図12のフローチャートに従って血糖値の測定動作を説明する。電源82から制御部80に電力が供給され、ユーザが電源ボタン50を押すことにより、制御部80が起動する。そして、音出力制御部108は、電圧検出部90が検出した電源82の電圧値Vbを取得する(ステップS1)。
次いで、音出力制御部108は、取得した電圧値Vbが閾値(本実施の形態では、2.2V)以下であるか否かを判断する(ステップS2)。ステップS2で、電圧値Vbが閾値以下であると判断すると、音出力制御部108は、電圧値Vbが所定値(本実施の形態では、2.0V)以下であるか否かを判断する(ステップ3)。
ステップS3で、電圧値Vbが所定値以下でないと判断すると、音出力制御部108は、スピーカ58から「電池を交換して下さい。」という警告音声を出力する(ステップS4)。つまり、電源82の電圧値Vbが2.0より大きく、2.2V以下の場合は、血糖値の測定が禁止され、警告音声が出力される。また、音出力制御部108は、スピーカ58から警告音を出力するようにしてもよい。なお、アナログ信号の音声データの生成(デジタル信号の音声データのアナログ信号への変換)について後で詳しく説明する。
また、ステップS4において、表示制御部106は、「電池を交換して下さい。」という文章や、電池交換を促すアイコンをディスプレイ36に表示させてもよい。
一方、ステップS3で、電圧値Vbが所定値以下であると判断すると、制御部80は、強制的にオフとなる(ステップS5)。
ステップS2で、電圧値Vbが閾値以下でないと判断すると、音出力制御部108は、スピーカ58から「電源が入りました。」という音声を出力する(ステップS6)。このとき、表示制御部106は、「電源が入りました。」という文章や、電源82が入った旨を示すアイコンをディスプレイ36に表示してもよい。また、音出力制御部108は、注意を喚起する効果音をスピーカ58から出力してもよい。
次いで、音出力制御部108は、スピーカ58から「チップを装着して下さい。」という音声を出力する(ステップS7)。この音声のアナウンスに基づいて、ユーザは、キャップ46を外し、ケース26の基端側に貼られたフィルムを剥して、チップ12をチップ装着部28に装着する。このとき、表示制御部106は、「チップを装着して下さい」という文章や、チップ12の装着を促すアイコンをディスプレイ36に表示してもよい。また、音出力制御部108は、効果音をスピーカ58から出力するようにしてもよい。
次いで、血糖値算出部104は、チップ12が装着されたか否かを判断する(ステップS8)。この判断は、受光部88bが受光した光の光量に基づいて判断する。つまり、ステップS8では、血糖値算出部104は、受光部88bからAD変換器88cを経て送られてきた受光信号に基づいてチップ12の装着を判断する。チップ12が装着されている場合は、発光部88aが発光した光は試験紙20で反射して受光部88bに入射するので、受光部88bが受光する光量は大きくなる。従って、受光部88bが受光した光量が一定値以上の場合は、チップ12が装着されたと判断する。
ステップS8で、チップ12が装着されていないと判断すると、装着されるまでステップS8に留まる。このとき、一定時間以上、チップ12が装着されない場合は、音出力制御部108は、警告音若しくは警告音声をスピーカ58から出力するようにしてもよいし、表示制御部106は、警告表示を行ってもよい。
ステップS8で、チップ12が装着されたと判断すると、音出力制御部108は、スピーカ58から「チップが装着されました。チップに血液を点着して下さい。」という音声を出力する(ステップS9)。この音声アナウンスに基づいて、ユーザは、チップ12の点着部22(図4参照)に血液を点着させる。このとき、表示制御部106は、「チップに血液を点着して下さい。」という文章や、血液の点着を促すアイコンをディスプレイ36に表示してもよい。また、音出力制御部108は、効果音をスピーカ58から出力するようにしてもよい。
血液がチップ12に点着されると、血液中のグルコースと試験紙20に含浸された試薬との反応により呈色が開始される。測定制御部102は、測定部88を制御することで、試験紙20からの反射光を受光部88bで受光して受光信号を得、該得られた受光信号をAD変換器88cがデジタル値に変換する。
次いで、血糖値算出部104は、チップ12が装着されたと判断してから一定時間経過後に、測定部88から送られてきた受光信号に基づいて血糖値を算出する(ステップS10)。音出力制御部108は、血糖値の測定の間(血糖値を算出するまでの間)、スピーカ58から「計測中です。」という音声を出力する。なお、このとき、表示制御部106は、測定終了までの残り時間(秒数)をカウントダウン式に表示する。なお、「計測中です。」という文章や、測定中である旨を示すアイコンをディスプレイ36に表示してもよい。
次いで、音出力制御部108は、スピーカ58から血糖値算出部104が算出した血糖値を示す音声を出力する(ステップS11)。このとき、表示制御部106は、測定された血糖値の数字をディスプレイ36に表示する。また、音出力制御部108は、効果音を出力するようにしてもよい。
次に、図13のフローチャートに従ってアナログ信号の音声データの生成処理の動作を説明する。音出力制御部108は、電圧検出部90が検出した電源82の電圧値Vbを取得する(ステップS21)。
次いで、音出力制御部108は、取得した電圧値Vbに応じた補正係数kを補正係数テーブル86eから取得する(ステップS22)。例えば、取得した電圧値Vbが2.4Vの場合は、取得する補正係数kは、「0.45」となる。
次いで、音出力制御部108は、音量切換スイッチ40によって選択された音量の電圧レベルL、つまり、電圧レベル出力部100から出力された電圧レベルLに、ステップS22で取得した補正係数kを乗算する(ステップS23)。ここで、電圧レベル出力部100は、音量切換スイッチ40によって「囁き音量」が選択されている場合は電圧レベルL1を音出力制御部108に出力し、「音量小」が選択されている場合は電圧レベルL2を出力し、「音量大」が選択されている場合は電圧レベルL3を出力する。
次いで、音出力制御部108は、音声データメモリ86cからデジタル信号の音声データを取得する(ステップS24)。音声データメモリ86cから取得するデジタル信号の音声データは、これからスピーカ58から出力しようとする音声の音声データである。例えば、図12のステップS4の場合は、「電池を交換して下さい。」という音声データを取得し、ステップS6の場合は、「電源が入りました。」という音声データを取得し、ステップS11の場合は、算出した血糖値を示す音声データを取得する。なお、必要に応じて、警告音、効果音等の音データも取得してもよい。
次いで、音出力制御部108は、補正係数kが乗算された電圧レベルL、つまり、電圧レベルL´でアナログ信号の音声データを生成する(ステップS25)。つまり、ステップS24で取得したデジタル信号の音声データから、ステップS23で求めた電圧レベルL´のアナログ信号を生成する。例えば、電圧レベル出力部100から電圧レベルL2が出力され、補正係数kが0.45の場合は、生成されるアナログ信号の音声データの電圧レベルL´は「電圧レベルL2×0.45」となる。この電圧レベルL´が大きいほどスピーカ58から出力される音量は大きくなる。ステップS24で、効果音等のデジタル信号の音データを取得した場合も、電圧レベルL´のアナログ信号の音データを生成する。
なお、音量切換スイッチ40によって「消音」が選択されている場合は、音声をスピーカ58から出力しないので、アナログ信号の音データや音声データを生成しなくてもよい。また、警告音、効果音、及び警告音声等は、ユーザに注意を喚起するものなので、音量切換スイッチ40によって「消音」が選択されている場合であっても、スピーカ58から警告音、効果音、及び警告音声等を出力すべく、警告音、効果音、及び警告音声等のアナログ信号の音データを生成するようにしてもよい。この場合、予め決められた電圧レベルでアナログ信号の音声データを生成してもよい。
次いで、音出力制御部108は、該生成したアナログ信号の音声データをスピーカ58に出力する(ステップS26)。これにより、スピーカ58から所望の音声を出力することができるとともに、音量切換スイッチ40によって選択された音量及び電源82の電圧値Vbに応じた音量で音声を出力することができる。ステップS25で効果音等のアナログ信号の音データを生成した場合は、該生成したアナログ信号の音データをスピーカ58に出力する。音量切換スイッチ40によって「消音」が選択されている場合は、音出力制御部108は、アナログ信号の音データや音声データをスピーカ58に出力しない。
なお、音量切換スイッチ40によって「消音」が選択されている場合であっても警告音、効果音、警告音声等のアナログ信号の音声データをスピーカ58に出力してもよい。
このように、周囲の人に測定値を知られたくない場合は、音量切換スイッチ40によってスピーカ58から出力される音声の音量を囁き音量に切り換えれば良いので、周囲の人に測定値を示す音声が聞こえることなく、周囲の人に該測定値が漏れることはない。
また、囁き音量に切り換えた場合は、血糖計10に耳を当てることで、患者等は、周囲が騒がしい場合であっても十分に測定値を聞き取ることができる。また、周囲に人がいない場合は、若しくは、測定値を周囲の人に知られても構わない場合は、音量切換スイッチ40によってスピーカ58から出力される音声の音量を音量小又は音量大に切り換えることで、血糖計10に耳を当てるという動作をせずに、測定値を十分に聞き取ることができる。
また、音量切換スイッチ40によってスピーカ58から出力される音声の音量を、音量小から音量大に切り換えることで、周囲が騒がしい場合や耳の遠い患者であっても、血糖計10を耳に当てるという動作をせずに、測定値を十分に聞き取ることができる。
また、電源82の電圧値Vbの低下に伴いアナログ信号の音声データの電圧レベルL´を下げるので、スピーカ58に供給する電力を抑えることができ、電源82の電圧降下が大きくなった場合であっても、スピーカ58以外の回路に供給する電力を可及的に確保することができる。これにより、バックアップ電源を用いなくても、誤った血糖値が算出されたり、血糖値の算出を行うことができないという事態を防ぐことができ、使い捨てのチップ12を無駄にすることもない。つまり、チップ12は使い捨てであるため、誤った血糖値が算出された場合等は、使用したチップ12が無駄になってしまう。
また、電源82の電圧値Vbの低下に伴いアナログ信号の音声データの電圧レベルL´を段階的に低下させていくので、スピーカ58に出力するアナログ信号の音声データの電圧レベルL´を安定した状態で下げることができる。例えば、電源82の電圧値Vbに応じてリニアに電圧レベルL´を変えてしまうと、温度変化等の環境変化等によって電源82の電圧値Vbが変わるため、電圧レベルL´が変動する虞があるが、本実施の形態では、段階的に低下させていくので電圧レベルを安定した状態で下げることができる。
電源82の電圧値Vbが閾値以下の場合は、測定を禁止するので、無駄に測定することがなく、チップ12も無駄にすることはない。
振動領域56及び音量切換スイッチ40は、血糖計10の長手方向に対して略同じ位置に設けられているので、親指が音量切換スイッチ40に当たるように血糖計10を把持し、親指が耳元にくるように血糖計10を持ってくれば、自然に振動領域56が耳に当たるので、簡単に、音が十分に良く聞こえる振動領域56を耳に当てることが可能となる。
上記実施の形態は、以下のように変形してもよい。
(変形例1)上記実施の形態では、体液中の血糖を測定する血糖計10を用いて説明したが、血糖以外の体液中の所定成分を測定するものであってもよい。この場合、測定部88は、血糖以外の体液中の所定成分を測定する機能を有する。また、体液成分以外のバイタルサインを測定する医療機器にも適用可能である。この場合、測定部88は、バイタルサインを測定する機能を有する。バイタルサインとしては、体温、血圧、心拍数、呼吸数、酸素飽和度、心電、血流量、皮膚水分量、活動量等も含む。また、ここでいう成分測定装置及び医療機器とは、所謂パーソナルユース品に限らず、例えば、患者のために医療従事者が扱う機器若しくは装置を含むことは勿論である。
(変形例2)上記実施の形態では、音量切換スイッチ40のスライド位置として、囁き音量の位置(第1の段)を一番左、消音の位置(第2の段)を左から2番目、音量大の位置(第4の段)を一番右、音量小の位置(第3の段)を右から2番目にしたが、囁き音量の位置を一番右、消音の位置を右から2番目、音量大の位置を一番左、音量小の位置を左から2番目にしてもよい。つまり、音量切換スイッチ40のスライド可能範囲の一端を囁き音量の位置とし、消音の位置を囁き音量の位置の隣にすればよい。
(変形例3)上記実施の形態では、通常音量は、音量小と音量大との2段階に調整できるようにしたが、通常音量は、3以上の段階に調整できるようにしてもよく、音量の調整をできないようにしてもよい。3以上の段階に音量が調整できる場合であっても、消音の位置に近いほど音量は小さくなり、消音の位置より遠いほど音量は大きくなる。勿論、消音の位置を基準に、通常音量の位置は、囁き音量の位置の反対側に設けられている。
(変形例4)上記実施の形態では、電源82の電圧値Vbが低下するにつれて補正係数を段階的に下げることで、アナログ信号の音声データの電圧レベルを段階的に下げるようにしたが、電源82の電圧値Vbの低下に応じてアナログ信号の音声データの電圧レベルを連続的に下げるようにしてもよい。
(変形例5)上記変形例1〜4を任意に組み合わせた態様であってもよい。
以上、本発明について好適な実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10…血糖計 10a…筐体
12…チップ 20…試験紙
22…点着部 24…血液導入路
26…ケース 28…チップ装着部
36…ディスプレイ 38…操作部
40…音量切換スイッチ 56…振動領域
58…スピーカ 80…制御部
82…電源 84…時計
86…記憶部 88…測定部
90…電圧検出部 100…電圧レベル出力部
102…測定制御部 104…血糖値算出部
106…表示制御部 108…音出力制御部
120…騒音計 122…マイク

Claims (7)

  1. 体液の所定成分を測定する測定部と、
    少なくとも前記測定部で測定された測定値を示す音声信号をスピーカに出力する音出力制御部と、
    前記測定部及び前記音出力制御部に電力を供給する電源と、
    前記電源の電圧値を検出する電圧検出部と、
    を備える成分測定装置であって、
    前記音出力制御部は、前記電圧検出部が検出した電圧値が前記電源の初期電圧値から低下するに従って、前記音声信号の電圧レベルを低下させる
    ことを特徴とする成分測定装置。
  2. 請求項1に記載の成分測定装置であって、
    前記音出力制御部は、前記電圧検出部が検出した電圧値が前記初期電圧値から低下するに従って、前記音声信号の電圧レベルを段階的に低下させる
    ことを特徴とする成分測定装置。
  3. 請求項1又は2に記載の成分測定装置であって、
    前記音出力制御部は、前記電圧検出部が検出した電圧値が閾値以下の場合は、前記測定部による測定を禁止する
    ことを特徴とする成分測定装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の成分測定装置であって、
    前記スピーカから出力される音量を切り換えるための音量切換スイッチを有し、
    前記音出力制御部は、前記音量切換スイッチによって選択された音量と前記電圧検出部が検出した電圧値とに応じて、前記音声信号の電圧レベルを変更する
    ことを特徴とする成分測定装置。
  5. 請求項4に記載の成分測定装置であって、
    前記音量切換スイッチは、前記スピーカから出力される音声を、囁き音量と前記囁き音量より大きい通常音量とに切り換えることが可能なスイッチであって、
    前記音量切換スイッチにより前記囁き音量に切り換えられ、且つ、前記電源の電圧値が前記初期電圧値の場合に、前記音出力制御部が前記スピーカに出力する前記音声信号の電圧レベルは、無響音室において、前記成分測定装置と騒音計のマイクとの距離が3cmの時に、前記騒音計により計測される騒音レベルが36dB〜53dBの範囲内の音量となる電圧レベルである
    ことを特徴とする成分測定装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の成分測定装置であって、
    前記スピーカは、前記成分測定装置の筐体内部に設けられており、
    前記成分測定装置の前記筐体には、前記スピーカからの音声に応じて振動することで前記スピーカからの音声を外部に伝達させる振動領域が設けられ、
    前記振動領域及び前記音量切換スイッチは、前記成分測定装置の長手方向に対して略同じ位置に設けられている
    ことを特徴とする成分測定装置。
  7. 人体のバイタルサインを測定する測定部と、
    少なくとも前記測定部で測定された測定値を示す音声信号をスピーカに出力する音出力制御部と、
    前記測定部及び前記音出力制御部に電力を供給する電源と、
    前記電源の電圧値を検出する電圧検出部と、
    を備える医療機器であって、
    前記音出力制御部は、前記電圧検出部が検出した電圧値が前記電源の初期電圧値から低下するに従って、前記音声信号の電圧レベルを低下させる
    ことを特徴とする医療機器。
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