JP2013190328A - 捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタ - Google Patents

捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタ Download PDF

Info

Publication number
JP2013190328A
JP2013190328A JP2012056814A JP2012056814A JP2013190328A JP 2013190328 A JP2013190328 A JP 2013190328A JP 2012056814 A JP2012056814 A JP 2012056814A JP 2012056814 A JP2012056814 A JP 2012056814A JP 2013190328 A JP2013190328 A JP 2013190328A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radioactive
gas
collection unit
radioactive gas
adsorbent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012056814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5999473B2 (ja
Inventor
Yoshimune Ogata
良至 緒方
Sunao Yamazaki
直 山崎
Ryuji Hanabusa
龍治 花房
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagoya University NUC
Fuji Electric Co Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
Original Assignee
Nagoya University NUC
Fuji Electric Co Ltd
Chubu Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nagoya University NUC, Fuji Electric Co Ltd, Chubu Electric Power Co Inc filed Critical Nagoya University NUC
Priority to JP2012056814A priority Critical patent/JP5999473B2/ja
Publication of JP2013190328A publication Critical patent/JP2013190328A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5999473B2 publication Critical patent/JP5999473B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】放射性ガスが吸着剤を確実に通過し、放射性物質が特定箇所に集中して捕集される捕集ユニット、この捕集ユニットの特定箇所から放射される放射線検出の幾何学的計数効率の改善とバックグラウンドの低減とを実現した放射性ガスモニタ用検出器、この放射性ガスモニタ用検出器を用いて信頼性が高いモニタリングを行う放射性ガスモニタとする。
【解決手段】容器の収容空間内に配置されて放射性ガスに含まれる放射性物質を吸着する吸着剤に対し、開口が容器の底付近に位置する放射性ガス流入路と、吸着剤を通過した放射性ガスを流出するガス流出路と、設けた捕集ユニットとした。この捕集ユニットの吸着剤からの放射線を、ウェル型シンチレータを含む検出ユニットにより、確実に検出する放射性ガスモニタ用検出器とした。また、この放射性ガスモニタ用検出器を搭載する放射性ガスモニタとした。
【選択図】図6

Description

本発明は、放射性物質を含む放射性ガスから放射性物質を捕集する捕集ユニット、この捕集ユニットに捕集された放射性物質から放射される放射線を検出する放射性ガスモニタ用検出器、および、この放射性ガスモニタ用検出器を用いてモニタリングを行う放射性ガスモニタに関する。
原子力発電所、使用済核燃料再処理施設、病院、または、検査機関は、非密封の放射性物質が空気中に飛散するおそれのある施設であり、放射性物質の厳重な管理がなされている(以下、単に管理施設という)。
この管理施設内の空気は、サンプリングされて放射性物質の有無や濃度がモニタリングされる。また、管理施設では各種プロセス中に放射性物質を含むガスが発生することもあり、このようなガスを一部サンプリングし、このガスの放射性物質の有無や濃度がモニタリングされる。以下、明細書中ではこれら空気やガスは放射性ガスであるものとして説明する。
次に、このようなモニタリングを行う放射性ガスモニタについて図を参照しつつ説明する。この従来技術は、具体的にはよう素ガスモニタであり、放射性物質とは放射性よう素であり、放射性ガスとはよう素ガスであるものとして説明する。図11は、従来技術の放射性ガスモニタの要部構成図である。この放射性ガスモニタ100では、管理施設内の空気、または、各種プロセスで発生するガスを、よう素ガスとしてガス流入路101から流入させる。よう素ガスは、ガス流路を経て捕集用カートリッジ102へ流入する。捕集用カートリッジ102はその内部に捕集剤を内包している。捕集剤は、よう素ガス中に存在する放射性よう素を捕集する機能を有している。この捕集用カートリッジ102をよう素ガスが通過すると放射性よう素が捕集される。放射性よう素が捕集された後のよう素ガスはガス流出路103を通じて排出される。捕集用カートリッジ102に捕集された放射性よう素がγ線やβ線を放射するが、この捕集用カートリッジ102の周囲は鉛シールド104で覆われており、外部へγ線やβ線が到達しないようになされている。
捕集用カートリッジ102の上側にはシンチレータ105が配置されている。シンチレータ105は放射性よう素から放出されるγ線やβ線に応じて弱い光を放出する。このシンチレータ105から発せられた光は、光電子増倍管106へ入射される。光電子増倍管106はこの光に応じたパルス状の電流信号を出力する。プリアンプ107はこのパルス状の電流信号を増幅するとともに電圧によるパルス信号へI/V変換する。このパルス信号はA/D変換された上で信号処理演算部108へ入力される。信号処理演算部108は、パルス信号の大きさから放射線のエネルギーを推定することによって、特に放射性よう素からのγ線であるパルス信号を弁別し、このパルス信号を計数することでよう素ガスに含まれる放射性よう素の計数を行い、放射性よう素の濃度を算出する。
なお、放射性ガスモニタ100では、捕集用カートリッジ102が一定期間毎に自動的に交換されるようになされている。この交換機能について説明する。捕集用カートリッジ102は捕集用カートリッジ収納部109に複数個が積層された状態で保管されている。最も下の捕集用カートリッジ102はベルトコンベアのような搬送部110の上に置かれている。交換時期が到来したとき、受け部111が下側へ下降して使用済みの捕集用カートリッジ102を移動自在にした状態で搬送モータ112が搬送部110を稼働させる。搬送部110上に置かれていた新しい捕集用カートリッジ102は搬送部110の上側で搬送されるとともに使用済みの捕集用カートリッジ102は搬送部110の下側で搬送される。そして新しい捕集用カートリッジ102が、シンチレータ105の下の検出位置に設置される。また、搬送部110の下側で搬送された使用済みの捕集用カートリッジ102は、捕集用カートリッジ回収部113へ入れられる。その後に受け部111が上昇してモニタリングが可能な状態となる。このような放射性ガスモニタ100ではモニタリングが長期間にわたり連続して行われる。
また、放射線の検出に係る他の従来技術として、例えば、特許文献1(特開平8−285945号公報、発明の名称「放射線測定装置」)に記載の発明が知られている。特許文献1に記載の放射線測定装置は、シンチレータに穴を形成するウェル型シンチレータを用いる装置であり、試験管内の試料(動物、食物、土壌など)に含まれる放射性物質の検出を行うようになされている。
平8−285945号公報(段落番号[0018]〜[0027],図1)
法令では、管理施設の排気口における排気中および管理施設境界における空気中の放射性物質に関して濃度を算定し、この濃度を、予め定められた排気中濃度限度よりも下回るようにすることが定められている。しかしながら、従来技術の放射性ガスモニタは放射性ガス中に含まれる放射性物質が少なく濃度が低いときには放射線の検出ができない、つまり検出下限濃度が高いというものであり、排気中濃度限度程度まで測定できないという問題があった。
例えば、図11を用いて説明した放射性ガスモニタ100がよう素をモニタリングする場合、検出下限濃度はI−129およびI−125に対して約10−3Bq/cmである。これは排気中濃度限度の500〜1000倍という大きい値である。この理由としては、よう素という核種の排気中濃度限度がきわめて低く設定されており、放射性ガスモニタ100のよう素検出能力が追いつかないことに起因する。現状では放射性よう素の検出下限濃度限度を下回る低い濃度については検出できず、排気中濃度限度を上回るか下回るかが判定できないという致命的な能力の限界がある。
この理由について考察する。図12は放射性物質から放射される放射線のシンチレータへの到達を説明する説明図である。捕集用カートリッジ102に捕集された放射性よう素Aからの放射線が斜線内で放射されたならばシンチレータ105に到達して検出がなされる。放射性よう素Aから放射線がランダム方向に放射されることを考慮すると、斜線の外、例えば、捕集用カートリッジ102の下側方向へ放射されたときなどはシンチレータ105へ到達しないため検出できない。このような幾何学的計数効率の低さのため、検出下限濃度が高いという問題があった。
加えて、捕集用カートリッジ方式では、捕集用カートリッジ交換のために外界と連通しており、鉛シールドを設置できない箇所が多くあり、外界から完全に遮蔽することが困難である。しがたって、バックグラウンドがシンチレータ105の検出面へ進入する。これによっても、放射性よう素Aからの検出信号がバックグラウンドによる検出信号に埋もれて検出できなくなる。この結果、検出下限濃度が高くなるという問題があった。
さらに、捕集用カートリッジを使用する場合にはよう素ガスが捕集用カートリッジ以外の周囲を漏洩しつつ通過することもある。この場合、放射性よう素の捕集ができないという問題もあった。特によう素ガス中の放射性よう素の濃度が低いときは問題となるものであった。従来技術の捕集用カートリッジでは、よう素ガスを捕集剤に確実に通過させることは容易ではなかった。
このような従来技術の放射性ガスモニタがよう素をモニタリングするときに、検出下限濃度限度レベルの放射性よう素の検出ができなかったため、管理施設からの放射性よう素の流出量は、使用量からの推定による計算で行われてきた。計算では、通常、安全率を加味して算定する必要があるため、実際とは異なる値であることが考えられる。
そこで、排気中濃度限度レベルの微量の放射線でも検出できるようにしたいという要請があった。排気中濃度限度を上回らないという評価の確度を高めるためには、検出下限濃度は、その排気中濃度限度の10分の1以下まで検出できることが望ましい。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、放射性ガスが吸着剤を確実に通過するとともに放射性物質を特定箇所で集中して捕集するようにして捕集能力を向上させた捕集ユニットを提供することにある。
また、この捕集ユニットの特定箇所から放射される放射線を検出する際の幾何学的計数効率の改善およびバックグラウンドの低減をともに実現し、検出下限濃度を大幅に低減した放射性ガスモニタ用検出器を提供することにある。
また、この放射性ガスモニタ用検出器を用いて信頼性が高いモニタリングを行う放射性ガスモニタを提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、
有底筒状であって収容空間を有する容器と、
この容器の収容空間内に配置され、放射性ガスに含まれる放射性物質を吸着する吸着剤と、
容器の収容空間内の底であって吸着剤の一端付近に開口が位置する放射性ガス流入路と、
容器の収容空間内であって吸着剤の他端から離れた箇所に開口が位置するガス流出路と、
を備え、
放射性ガス流入路の開口から流入する放射性ガスが吸着剤を通過し、放射性物質の吸着がなされたガスがガス流出路の開口から流出することで放射性物質の捕集を行うことを特徴とする捕集ユニットとした。
また、本発明の請求項2に係る発明は、
請求項1に記載の捕集ユニットにおいて、
ガスが透過する部材で形成されており、前記収容空間内に配置されて前記吸着剤を押圧する吸着剤充填蓋と、
吸着剤充填蓋との間に中間空間が形成されるように前記収容空間内に配置される封止部と、
を備え、
前記ガス流出路の前記開口が中間空間内に配置されており、中間空間内を吸引により負圧空間とし、前記放射性ガス流入路の前記開口から流入する放射性ガスを、前記吸着剤を通過させてから吸着剤充填蓋を介してガスとして排出することを特徴とする捕集ユニットとした。
また、本発明の請求項3に係る発明は、
請求項1または請求項2に記載の前記捕集ユニットと、
前記捕集ユニットが装着されて検出を行う検出ユニットと、
を有する放射性ガスモニタ用検出器であって、
この検出ユニットは、穴を有し、この穴の底に前記捕集ユニットの前記容器の前記底が対向するように設置され、前記捕集ユニットの前記吸着剤に吸着された放射性物質から放出される放射線をシンチレーション光に変換するウェル型のシンチレータと、
シンチレータの外周を多い、バックグラウンドを遮蔽する遮蔽シールドと、
シンチレータから照射されるシンチレーション光を電流信号に変換し増幅する光電子増倍管と、
を備えることを特徴とする放射性ガスモニタ用検出器とした。
また、本発明の請求項4に係る発明は、
請求項1または請求項2に記載の前記捕集ユニットと、
前記捕集ユニットが装着されて検出を行う検出ユニットと、
を有する放射性ガスモニタ用検出器であって、
この検出ユニットは、穴を有し、この穴の底に前記捕集ユニットの前記容器の前記底が対向するように設置され、前記捕集ユニットの前記吸着剤に吸着された放射性物質から放出される放射線をシンチレーション光に変換するウェル型の内側シンチレータと、
穴を有し、この穴の底に内側シンチレータの底が対向するように設置されており外界からのバックグラウンドを、内側シンチレータの波形と異なるようなシンチレーション光に変換するウェル型の外側シンチレータと、
内側シンチレータおよび外側シンチレータから照射されるシンチレーション光を電流信号に変換し増幅する光電子増倍管と、
を備えることを特徴とする放射性ガスモニタ用検出器とした。
また、本発明の請求項5に係る発明は、
前記捕集ユニットの前記放射性ガス流入路に放射性ガス供給部が、および、前記捕集ユニットの前記ガス流出路にガス排出部がそれぞれ接続される前記捕集ユニットが前記検出ユニットに装着される請求項3または請求項4に記載の前記放射性ガスモニタ用検出器と、
前記放射性ガスモニタ用検出器の前記検出ユニットの前記光電子増倍管の電流信号を電圧に変換して増幅し電圧波形信号を出力するプリアンプと、
プリアンプの電圧波形信号を弁別してバックグラウンドを除いて放射線波形信号を出力する波形弁別演算部と、
波形弁別演算部からの放射線波形信号に基づいて放射性ガスに含まれる放射性物質の放射能濃度を算出する信号処理演算部と、
を備えたことを特徴とする放射性ガスモニタとした。
また、本発明の請求項6に係る発明は、
請求項5に記載の放射性ガスモニタにおいて、
前記捕集ユニットを複数収納する捕集ユニット収納部と、
前記捕集ユニット収納部から前記捕集ユニットを搬送する搬送部と、
前記捕集ユニットの前記放射性ガス流入路と前記放射性ガス供給部とを、および、前記ガス流出路と前記ガス排出部とをそれぞれ連通させつつ前記捕集ユニットと連結される連結部と、
連結部とともに前記捕集ユニットを前記検出ユニットに配置する装着部と、
を備え、
複数の前記捕集ユニットにより連続してモニタリングを行うことを特徴とする放射性ガスモニタとした。
本発明によれば、放射性ガスが吸着剤を確実に通過するとともに放射性物質を特定箇所で集中して捕集するようにして捕集能力を向上させた捕集ユニットを提供することができる。
また、この捕集ユニットの特定箇所から放射される放射線を検出する際の幾何学的計数効率の改善およびバックグラウンドの低減をともに実現し、検出下限濃度を大幅に低減した放射性ガスモニタ用検出器を提供することができる。
また、この放射性ガスモニタ用検出器を用いて信頼性が高いモニタリングを行う放射性ガスモニタを提供することができる。
本発明を実施するための形態に係る捕集ユニットの構成図である。 本発明を実施するための形態に係る放射性ガスモニタ用検出器の構成図である。 幾何学的計数効率を説明する説明図である。 本発明を実施するための他の形態に係る放射性ガスモニタ用検出器の構成図である。 シンチレーション光の波形を示す図であり、図5(a)は外側シンチレータの波形を示す図、図5(b)は内側シンチレータの波形を示す図である。 本発明を実施するための形態に係る放射性ガスモニタの構成図である。 本発明を実施するための他の形態に係る放射性ガスモニタの構成図である。 放射性ガスモニタの説明図であり、図8(a)は放射性ガスモニタのA−A線断面図、図8(b)は放射線ガスモニタの一部の平面図である。 放射性ガスモニタの説明図であり、図9(a)は連結部が連結された接続部付き捕集ユニットを平面から見た一部断面図、図9(b)は連結部が連結された接続部付き捕集ユニットの側面から見た一部断面図である。 連結部と接続部付き捕集ユニットとの着脱についての説明図であり、図10(a)は連結部と接続部付き捕集ユニットとの固定状態を示す図、図10(b)は連結部と接続部付き捕集ユニットとの離脱動作を示す図、図10(c)は連結部と接続部付き捕集ユニットとの連結動作を示す図である。 従来技術の放射性ガスモニタの要部構成図である。 放射性物質から放射される放射線のシンチレータへの到達を説明する説明図である。
続いて、本発明を実施するための形態について図を参照しつつ以下に説明する。まず捕集ユニットについて説明する。図1は、捕集ユニットの構成図である。なお、本明細書中では説明の具体化のため、本発明の放射性ガスの具体例として空気によう素を含むよう素ガスであるものとして説明する。また、放射性物質とは放射性よう素であるものとして説明する。また、吸着剤を通過した放射性ガスからはよう素が除去されるため単なるガスであるものとして説明する。
本形態の捕集ユニット1は、容器11、放射性ガス流入路12、吸着剤13、吸着剤充填蓋14、封止部15、中間空間16、ガス流出路17を備える。
容器11は、有底筒型であって収容空間を有する。例えば、図1で示すように収容空間は試験管の管内と同様の形状であって、先端が球体の筒体の形状を有している。また、容器11の材質は、放射性物質からの放射線を透過し、充分な強度を有する部材である。本形態では放射性よう素のγ線を透過する物質であり、合成樹脂、アルミニウムなどの薄い金属やガラスなどで形成されている。
放射性ガス流入路12は、充填された吸着剤13の底まで挿入されており、一方の開口12aが容器11の最も端にある底11a(端部)付近、つまり吸着剤13の最も端にある底(端部)に位置している。他方の開口は放射性ガスを供給する放射性ガス供給部に接続される。なお、この放射性ガス供給部は、管理施設内の空気をよう素ガスとして流入させる管、または、プロセス途中のガスをよう素ガスとして流入させる管である。よう素ガスは矢印aのように放射性ガス流入路12を通過し、開口12aから放出されたよう素ガスが、吸着剤13へ流入する。なお、図1では開口12aの下側に吸着材13がないように図示されているが、開口12aの下側に多少の吸着材13が有っても吸着剤13へ流入するため、このような位置としてもよい。開口12aは底11a付近にあれば良い。
吸着剤13は、よう素ガスに含まれる放射性よう素を吸着する機能を有するものであり、例えば、活性炭や添着炭である。添着炭とは、活性炭に添着する添着剤として低温状態においてよう素を効率よく捕集することのできるトリエチレンジアミン(TEDA)やヨウ化錫(SnI)などを使用したものである。活性炭や添着炭は容易かつ安価に入手可能である。よう素ガスは矢印bのように吸着剤13の下側から上側へ向けて流れる。吸着剤13は放射性ガス流入路12から流入したよう素ガスに含まれる放射性よう素が全て吸収されるような適量が充填されたものであるが、例えば使用可能期間の長短に応じて充填量を変更するなど、運用環境なども考慮された量となる。
吸着剤充填蓋14は、吸着剤13の上側に配置され、吸着剤13を移動・散逸させないように押さえる機能を有する。吸着剤充填蓋14は、よう素ガスが透過する部材で形成されており、例えばスポンジ体である。吸着剤充填蓋14は、吸着剤13を通過して放射性よう素が全て吸着された後のガスを通過させる。
封止部15は、吸着剤充填蓋14から少し距離を開けた上側に配置される。ガス圧の変動に耐えられるような部材により強固に固定される。
中間空間16は、吸着剤充填蓋14と封止部15との間に形成される空間である。吸着剤充填蓋14を通過したガスがこの中間空間16を通過する。
ガス流出路17は、一方の開口17aが中間空間16に配置されており、中間空間16と連通している。他方の開口はガス排出部に接続される。なお、ガス排出部は、例えば排気ポンプである。排気ポンプが動作すると、中間空間16内のガスを排気し、中間空間16内が負圧に形成されるため、吸着剤充填蓋14を介して下側の吸着剤13からよう素ガスが吸引される。
捕集ユニット1の構成はこのようなものである。
続いて本形態の捕集ユニット1の捕集原理について説明する。ガス排出部である排気ポンプが動作すると、ガス流出路17を介して中間空間16内のガスを排気する。すると、吸着剤充填蓋14の下側にあって吸着剤13が充填されている収容空間内の気圧が低くなる。そして、放射性ガス流入路12を介して吸着剤13によう素ガスが流入する。よう素ガスは放射性ガス流入路12の開口12aから流入するため、吸着剤13の下側から上側へと流れていき、吸着剤充填蓋14、中間空間16を通過する。
ここに、放射性ガス流入路12の開口12aとガス流出路17の開口17aは、
吸着剤13の両端に位置しているため、吸着剤13の端から端までをよう素ガスが確実に流れるようにし、この結果、吸着剤13を流れるよう素ガス中の放射性よう素は余すことなく吸着剤13に吸収されるように工夫している。また放射性ガス流入路12は、断面で見ると収容空間の中央に位置しており、開口12a付近の外周全てに吸着剤13が取り囲むように位置しているため、やはりよう素ガスが吸着剤13を確実に流れる。また、容器11はよう素ガスを通過させないため、よう素ガスの漏洩は生じない。
このようなよう素ガスの流れにより、吸着剤13は、よう素ガスに含まれる放射性よう素を確実に吸着する。この際、吸着剤13下側の半球状の先端を含む先端領域13aでより多くの放射性よう素が吸着され、上側へ行くにつれて放射よう素の吸着が少なくなり、吸着剤充填蓋14を通過するまでには全ての放射性よう素が吸着される。本発明の捕集ユニット1はこのようなものである。
以上本発明の捕集ユニット1について説明した。この捕集ユニット1では、特に吸着剤13が閉鎖空間である容器11の収容空間内に配置され、この収容空間内の吸着剤13の端から端までをよう素ガスが漏洩なく通過するため、よう素ガス中の放射性よう素が確実に吸着される。
また、放射性よう素は、容器11の収容空間内の吸着剤13、特に先端領域13aという特定箇所に集中して捕集されるようにしており、先端領域13aの周囲でγ線を検出すれば確実な検出がなされるように工夫している。
また、本発明の吸着剤13では、最大でも3L/minの流速で充分な能力を発揮することが実証されている。容器内の開口の直径を20mmとすると吸着剤に対する面速度は、0.96L/cmとなる。
一方、従来技術のよう素モニタで用いられている活性炭による捕集用カートリッジ102の内径は50mmであり、流速50L/minで作動させた場合の面速度は2.6L/cmである。一般的に吸着剤13の寿命は、基本的に、その吸着剤13を通過したよう素ガスの体積に左右される。従来技術の活性炭の捕集剤による捕集用カートリッジ102の推奨交換時間は8時間である。よう素ガスの面速度で比較した場合、本発明によれば、約3倍の24時間使用可能であることがわかる。
加えて、活性炭による捕集剤のよう素捕集寿命は、よう素ガスの面速度が少ないほど長くなるので、実際には、捕集ユニット1は1日以上使用可能である。捕集ユニット1の交換頻度が少ないことは、ガスモニタとして使用する場合、経済的効果が高いことを表わす。
なお、この捕集ユニット1は、よう素ガス以外の他の放射性ガスに用いても良く、この放射性ガス中の放射性物質が確実に吸着される。
これらの点は従来技術の捕集剤を繊維体で覆う捕集用カートリッジにはない特徴であり、捕集能力を大幅に向上させた捕集ユニット1としている。
続いて、本発明を実施するための形態に係る放射性ガスモニタ用検出器について図を参照しつつ以下に説明する。図2は、本形態の放射性ガスモニタ用検出器の構成図である。
本形態の放射性ガスモニタ用検出器2は、捕集ユニット1、検出ユニット20を備える。この検出ユニット20は、シンチレータ21、光電子増倍管22、遮蔽シールド23を備える。なお、捕集ユニット1については先に図1を用いて説明した捕集ユニット1であり、同じ符号を付すとともに重複する説明を省略する。
シンチレータ21は、例えばタリウム活性化ヨウ化ナトリウムシンチレーション検出器である。このシンチレータ21は、捕集ユニット1の吸着剤13で吸着保持されている放射性よう素から放射されるγ線を検出する。なお、吸着剤13である活性炭・沃着炭はβ線を吸収するため、シンチレータ21には透過性のγ線が入射されることとなる。シンチレータ21は、穴21aを有し、この穴21aの底21bに容器11の底11aが対向するように設置される。このシンチレータ21はウェル(井戸)のような穴21aが形成されており、穴21aで放射性物質からの放射線を検出することからウェル型シンチレータと呼ばれる。シンチレータ21の穴21aは捕集ユニット1の容器11が少しの隙間を形成する程度の形状であり、例えば断面が円状の穴である。そして、シンチレータ21も円柱状の外形を有している。
シンチレータ21の表面にはγ線は透過するがシンチレーション光は透過しない反射層が形成されている。なお、反射層は、光電子増倍管22と接する面には形成されていない。ウェル型のシンチレータ21内で発光したシンチレーション光は、内部で反射を繰り返しながら、光電子増倍管22へ照射される。
光電子増倍管(photomultiplier tube, PMT、フォトマル)22は、シンチレーション光が入射すると電子(光電子)を発生させ、その電子を増幅してパルス状の電流信号として出力する。光電子増倍管22では電子を増幅するために図示しない高電圧電源から高圧電源が供給されている。
遮蔽シールド23は、外界からのγ線によるバックグラウンドを遮蔽する。遮蔽シールド23は、例えば、鉛により形成され、シンチレータ21や光電子増倍管22の外周を確実に覆うようにする。遮蔽シールド23の穴はシンチレータ21が少しの隙間を形成する程度の形状であり、例えば断面が円状の穴である。遮蔽シールド23の外形も例えば円筒状に形成される。なお、遮蔽シールド23は図2ではシンチレータ21の外側を遮蔽しているが、例えば、遮蔽シールド23を上下に長くして、捕集ユニット1や光電子増倍管22も確実に覆うようにしても良い。遮蔽シールド23が長くても捕集ユニット1の交換は容易である。
放射性ガスモニタ用検出器2はこのようなものである。
続いて本形態の放射性ガスモニタ用検出器2による放射線の検出について説明する。ガス排出部である排気ポンプが動作すると、捕集ユニット1の吸着剤13によう素ガスが流れて放射性よう素が捕集されていく。先ほども説明したがよう素ガス中の放射性よう素は、吸着剤13の流入経路に対し、始めに多く吸着され、その後に指数関数的に吸着量が減少していく。
したがって、よう素ガスを吸着剤13の下部から導入することにより、容器11の底11a(図1の先端領域13a)付近に多くの放射性よう素が捕集される。この容器11の先端11aは、ウェル型のシンチレータ21の底21bと接している。容器11の底11a(図1の先端領域13a)付近の多くの放射性よう素から放射されるγ線は、例えば図3で示すように、放射性よう素Aから放射される放射線のうち、吸着剤充填蓋14へ向かう斜線領域24を通過する放射線はシンチレータ21へ到達しないが、それ以外の、下方向や横方向へ放射される放射線は、確実にシンチレータ21へ効率よく入射する。このように放射線がほぼ全方向(容器11の上部の開口は除く)に対して入射するというものであり、幾何学的計数効率が高い。容器11の開口を狭くし、容器11の長さを長くすることでシンチレータ21へ到達する放射線は増加する。このような放射性ガスモニタ用検出器2では、シンチレーション光を効率よく発光することができる。本発明の放射性ガスモニタ用検出器2はこのようなものである。
以上本発明の放射性ガスモニタ用検出器2について説明した。この放射性ガスモニタ用検出器2では、特に吸着剤13の先端領域13a付近により多く集中的に吸着された放射性よう素に対し、その周囲を覆うようにウェル型のシンチレータ21が配置されているため幾何学的計数効率を著しく高めている。この幾何学的計数効率は、吸着剤13の底部ほど高くなる。本発明では吸着剤13の先端領域13a付近により多く放射性よう素が集中的に吸着されており、この点で幾何学的計数効率を高める理由となっている。
図11,図12で示した従来技術の放射性ガスモニタでは捕集カートリッジ102の近傍にシンチレータ105を配置しているが、それでも捕集カートリッジ102内の放射性物質から放出された放射線の内、シンチレータ105に入射する確率は最大でも50%、捕集用カートリッジ102内の捕集剤の形状を加味すると通常確率は20〜30%である。
一方、本発明の放射性ガスモニタ用検出器2は、吸着剤13内の放射性物質から放出された放射線の内、ウェル型のシンチレータ21に入射する確率は90%以上であり、幾何学的計数効率は、従来のものと比較しても3〜5倍となり、優れている。
また、遮蔽シールド23によりバックグラウンドの影響も大幅に排除しており、この点でも検出能力を高めている。
この放射性ガスモニタ用検出器2は、よう素ガス以外の他の放射性ガスに用いても良く、この放射性ガス中の放射性物質が確実に吸着される。
このような放射性ガスモニタ用検出器2では、特にこの捕集ユニット1の特定箇所から放射線が放射されるようにし、その特定箇所をウェル型のシンチレータ21でその周囲を覆うようにしつつ放射線を検出するとともにシンチレータ21を遮蔽シールド23で覆うことで、幾何学的計数効率の改善およびバックグラウンドの低減をともに実現しており、検出下限濃度を大幅に低減した放射性ガスモニタ用検出器を提供することができる。
続いて、本発明を実施するための他の形態に係る放射性ガスモニタ用検出器3について図を参照しつつ以下に説明する。図4は、他の形態の放射性ガスモニタ用検出器の構成図である。
本形態の放射性ガスモニタ用検出器3は、捕集ユニット1、検出ユニット30を備える。この検出ユニット30は、内側シンチレータ31、外側シンチレータ32、光電子増倍管33を備える。なお、捕集ユニット1については先に図1を用いて説明した捕集ユニット1であり、同じ符号を付すとともに重複する説明を省略する。
本形態では先に図2,図3を参照しつつ説明した検出ユニット20と比較するとシンチレータ21に代えて内側シンチレータ31や外側シンチレータ32を配置した点が相違する。この相違点を重点的に説明するとともに同じ構成・機能を有する光電子増倍管33については光電子増倍管23と同じ名称を付すともに重複する説明を省略する。
内側シンチレータ31は、例えばタリウム活性化ヨウ化ナトリウムシンチレーション検出器である。この内側シンチレータ31は、捕集ユニット1の吸着剤13で吸着保持されている放射性よう素から放射されるγ線を検出する。なお、吸着剤13である活性炭・沃着炭はβ線を吸収し、内側シンチレータ31には透過性の良好なγ線が入射されることとなる。また、γ線は内側シンチレータ31を超えて外側シンチレータ32までは到達しないように内側シンチレータ31の肉厚が設定されている。内側シンチレータ31は、穴31aを有し、この穴31aの底31bに容器11の底11aが対向するように設置される。この内側シンチレータ31はウェル(井戸)のような穴が形成されているウェル型のシンチレータである。内側シンチレータ31の穴31aは捕集ユニット1の容器11が少しの隙間を形成する程度の形状であり、例えば断面が円状の穴である。そして、内側シンチレータ31も円柱状の外形を有している。
内側シンチレータ31の表面にはγ線は透過するがシンチレーション光は透過しない反射層が形成されている。なお、反射層は、外側シンチレータ32の穴32aの底32bと接する面には形成されていない。ウェル型の内側シンチレータ31内で発光したシンチレーション光は、内部で反射を繰り返しながら、外側シンチレータ32の底32bを経て光電子増倍管33へ入射される。
外側シンチレータ32は、例えばプラスチックシンチレーション検出器である。この外側シンチレータ32は、外界からのγ線によるバックグラウンドを検出する。また、γ線は外側シンチレータ32を超えて内側シンチレータ31までは到達しないように外側シンチレータ32の肉厚が設定されている。外側シンチレータ32は、穴32aを有し、この穴32aの底32bに内側シンチレータ31の底31bが対向するように設置される。この外側シンチレータ32もウェル(井戸)のような穴が形成されたウェル型シンチレータである。外側シンチレータ32の穴32aは内側シンチレータ31が少しの隙間を形成する程度の形状であり、例えば断面が円状の穴である。そして、外側シンチレータ32も円柱状の外形を有している。
外側シンチレータ32の表面には放射線は透過するがシンチレーション光は透過しない反射層が形成されている。なお、反射層は、光電子増倍管33および内側シンチレータ31の底31bと接する面には形成されていない。ウェル型の外側シンチレータ32内で発光したシンチレーション光は、内部で反射を繰り返しながら、光電子増倍管33へ入射される。
続いて本形態の放射性ガスモニタ用検出器3による放射線の検出について説明する。ガス排出部である排気ポンプが動作すると、捕集ユニット1の吸着剤13によう素ガスが流入し、放射性よう素が捕集されていく。先ほども説明したがよう素ガス中の放射性よう素は、吸着剤13の流入経路に対し、始めに多く吸着され、その後に指数関数的に吸着量が減少していくことが知られている。
したがって、よう素ガスを吸着剤13の下部から導入することにより、容器11の底11a(図1の先端領域13a)付近に多くの放射性よう素が捕集される。この容器11の先端11aは、ウェル型の内側シンチレータ31の底31aと接している。容器11の底11a(図1の先端領域13a)付近の多くの放射性よう素から放射されるγ線は、例えば図3で示すように、放射性よう素Aから放射される放射線のうち、吸着剤充填蓋14へ向かう斜線領域24を通過する放射線は内側シンチレータ31へ到達しないが、それ以外の、下方向や横方向へ放射される放射線は、確実に内側シンチレータ31へ効率よく入射する。このように放射線が全方向(容器11の上部の開口は除く)に対して入射する。容器11の開口を狭くし、容器11の長さを長くすることで内側シンチレータ31へ到達する放射線は増加する。このような放射性ガスモニタ用検出器3では、シンチレーション光を効率よく発光することができる。
一方で、外側シンチレータ32は、外界から入射するバックグラウンドに応じたシンチレーション光を生成する。
しかしながら、このような内側シンチレータ31と外側シンチレータ32とではシンチレーション光の発光の立上り時間と立下り時間が異なるように設定されている。例えば、内側シンチレータ31でのシンチレーション光の波形は図5(b)で示すような急峻なパルス波形となり、外側シンチレータ32でのシンチレーション光の波形は図5(a)で示すような、緩やかなパルス波形となる。従って、内側シンチレータ31および外側シンチレータ32から発光波形の異なるシンチレーション光が一つの光電子増倍管33で受光され、波形が異なる電流信号に変換し出力される。しかしながら、波形弁別処理を行えば内側シンチレータ31からの急峻な波形の電流信号のみ抽出することができ、バックグラウンドを除去することができるようになる。
更に、図11,12で示した従来技術の放射性ガスモニタ100のシンチレータ105と捕集用カートリッジ102の配置では、構造上、捕集用カートリッジ102の下側から上方向へ入射してシンチレータ105へ到達するバックグラウンドの遮蔽が困難であったが、本発明では外側シンチレータ32が、バックグラウンドを内側シンチレータ31へ到達させないようにするとともに、バックグラウンドを識別可能な信号に変換することで、ほとんどのバックグラウンドを波高弁別で除去できるようにしたというものであり、これにより、バックグラウンドによる影響を大幅に低減することが可能となり、結果として検出下限濃度を下げることができる。
なお、本形態でも外側シンチレータ32の外側に円筒形状の鉛製の遮蔽シールドを配置してバックグラウンドの影響をさらに少なくするようにしても良い。本発明の放射性ガスモニタ用検出器3はこのようなものである。
以上本発明の放射性ガスモニタ用検出器3について説明した。この放射性ガスモニタ用検出器3でも、特にこの捕集ユニット1の特定箇所から放射線が放射されるようにし、その特定箇所をウェル型の内側シンチレータおよび外側シンチレータで覆うようにしつつ放射線を検出することで、特にバックグラウンドを弁別除去できるようにして、幾何学的計数効率の改善およびバックグラウンドの低減をともに実現しており、検出下限濃度を大幅に低減した放射性ガスモニタ用検出器を提供することができる。
続いて、本発明の放射性ガスモニタ4について図を参照しつつ説明する。図6は本形態に係る放射性ガスモニタの構成図である。先に図4,図5を参照しつつ説明した放射性ガスモニタ用検出器3を用いる放射性ガスモニタ4である。放射性ガスモニタ4は、図4,図5を用いて説明した放射性ガスモニタ用検出器3、プリアンプ41、波形弁別演算部42、信号処理演算部43、出力装置44、放射性ガス流入管45(放射性ガス供給部の具体例である。)、排気ポンプ46(ガス排出部の具体例である。)を備える。
プリアンプ41は、光電子増倍管33から出力される光に応じたパルス状の電流信号を増幅するとともに電圧による電圧波形信号へI/V変換する。
波形弁別演算部42は、電圧による電圧波形信号の立上り時間と立下り時間とから内側シンチレータ31が検出した信号であるか、外側シンチレータ32が検出した信号であるか、を判定し、内側シンチレータ31の検出による電圧波形信号のみ抽出して新たに放射線波形信号として信号処理演算部43へ出力し、外側シンチレータ32の検出による電圧波形信号を破棄する。
信号処理演算部43は、この弁別された放射線波形信号をA/D変換し、入力する。信号処理演算部43は、放射線波形信号の波高スペクトルピークから放射線のエネルギーを推定することによって、特に放射性よう素からのγ線である放射線波形信号を弁別し、この放射線波形信号を計数することで、よう素ガスに含まれる放射性よう素からの放射線を計数し、この計数に基づいて放射性物質の濃度を算出する。
出力装置44は、例えば、ディスプレイ装置であり、放射性物質の濃度、または、この濃度を用いて演算した各種値(例えば核種ごとの値(濃度)など)を表示することによって、事故等緊急時の計測を可能にする。
放射性ガス流入管45は、放射性ガス供給部の具体例であり、例えば管理施設内空間まで連通するパイプである。放射性ガス流入管45は、捕集ユニット1の放射性ガス流入路12に接続される。
排気ポンプ46は、ガス排出部の具体例であり、排気により捕集ユニット1内をよう素ガスが通過するようにする。排気ポンプ46は、捕集ユニット1のガス流出路17に接続される。
続いて、この放射性ガスモニタ4によるモニタリングについて説明する。放射性ガスモニタ4は、管理施設内の空気をよう素ガスとしてサンプリングする。ガス排出部である排気ポンプ46が中間空間16内を排気すると、捕集ユニット1内をよう素ガスが通過し、放射性よう素を捕集する。特に先端領域13aでほとんどの放射性よう素が捕集される。
検出ユニット30では内側シンチレータ31および外側シンチレータ32がシンチレーション光を発し、光電子増倍管33がこのシンチレーション光に応じた電流信号を出力する。プリアンプ41はこの電流信号を電圧に変換するとともに増幅して、電圧波形信号へI/V変換する。この電圧波形信号は波形弁別演算部42へA/D変換された上で入力される。波形弁別演算部42は、電圧波形信号の立上り時間と立下り時間とから内側シンチレータ32が検出した信号のみ抽出した放射線波形信号を信号処理演算部43へ出力する。信号処理演算部43は、放射線波形信号の波高スペクトルピークから放射線のエネルギーを推定することによって、特に放射性よう素からのγ線である放射線波形信号を弁別し、この放射線波形信号を計数し、よう素ガスに含まれる放射性よう素の数から放射性よう素の濃度を検出する。そして、出力装置44に濃度、または、この濃度を用いて演算した各種値(例えば核種ごとの値(濃度)など)を出力させる。モニタリングはこのようなものとなる。
続いて本発明による放射性ガスモニタ4の性能について説明する。
気体状のよう素ガスから吸着剤13に放射性よう素を吸着させ、検出下限濃度を測定した。I−125に対しては、1l/minの場合、計測時間2分で空気中濃度限度の10分の1以下、60分で排気中濃度限度の10分の1以下まで測定できた。I−129に対しては、計算によって、1l/minの場合、計測時間5分で空気中濃度限度の10分の1以下、流量3l/minの場合、130分で排気中濃度限度の10分の1以下まで測定できることを確認した。本発明の放射性ガスモニタ4はこのようなものである。
本発明の放射性ガスモニタ4では、リアルタイムで濃度限度の10分の1まで測定でき、検出下限濃度付近でも充分な精度で濃度を測定することが可能である。これにより、作業環境の安全を確保でき、また、周辺環境の安全に有用なデータを提供することができ、放射線管理上、きわめて有効である。
なお、本実施形態では、検出器として放射性ガスモニタ用検出器3を用いるものとして説明したが、図2,図3を参照しつつ説明した放射性ガスモニタ用検出器2を採用しても良い。入力されるバックグラウンドもエネルギーの相違などから波形が異なる場合には波形弁別が可能である。このような構成を採用しても良い。
以上本発明の放射性ガスモニタ4について説明した。この放射性ガスモニタ4では、特にこの捕集ユニット1の特定箇所から放射される放射線の幾何学的計数効率の改善およびバックグラウンドの低減をともに実現し、検出下限濃度を大幅に低減した放射性ガスモニタ用検出器を用いることで、信頼性が高いモニタリングを行う放射性ガスモニタを提供することができる。また、放射性物質の濃度、または、この濃度を用いて演算した各種値(例えば核種ごとの値(濃度)など)を表示することによって、事故等緊急時の計測を可能とすることができる。
続いて、本発明の放射性ガスモニタ5について図を参照しつつ説明する。図7〜図10は他の形態に係る放射性ガスモニタの構成図である。この放射性ガスモニタ5は、特に 捕集ユニットの連結、捕集ユニットの検出ユニットへの装着、使用前の捕集ユニット供給、および、使用済みの捕集ユニットの回収を自動的に行うようにする自動交換機能を備え、連続運転を可能にする放射性ガスモニタ5とする。
本形態の放射性ガスモニタ5では、図7,図8(a),(b)で示すように、接続部付き捕集ユニット6、接続部付き捕集ユニット収納部51、搬送部52、接続部付き捕集ユニット回収部53、連結部54、シャフト55、装着部56、回転軸57、搬送用モータ58を備える。
接続部付き捕集ユニット6は、特に自動交換用に捕集ユニット1の構成が追加されたものであり、詳しくは、図7,図8,図9,図10で示すように、捕集ユニット1、接続部61を備え、これらは一体構成として扱われる。接続部付き捕集ユニット6の捕集ユニット1は、図1を参照しつつ説明したものと同じである。捕集ユニット1の開口端では、図9,図10(a)で示すように、接続部61が強固に固着されている。接続部61は立方体状の接続部本体611を有し、この接続部本体611の内部では捕集ユニット1の放射性ガス流入路12と連通する放射性ガス流入路612、ガス流出路17と連通するガス流出路613が、形成され、それぞれ開口612a,613aが開けられている。また、角状の磁性体614が固定されている。
この開口612a,613aの周囲にはシール体が設けられており、図9(b),図10(a)で示すように接続部61の端面と連結部54の端面とが密着した状態で連結すると、シールにより封止された状態で放射性ガス流入路542と放射性ガス流入路612とが連通し、および、ガス流出路543とガス流出路613とが連通し、流路が形成されるようになっている。また、磁性体614が角穴に嵌め込まれて位置決めされるようになっている。
続いて、装置全体について説明する。
図7で示すように、接続部付き捕集ユニット収納部51は、複数の接続部付き捕集ユニット6を積層した状態で収納する。なお、上下方向に積層する構成としたが、例えば横置きに並べて収納するような構成としても良い。接続部付き捕集ユニット収納部51の詳細は適宜選択される。
搬送部52は、接続部付き捕集ユニット収納部51から供給された接続部付き捕集ユニット6を搬送する。例えば、ベルトコンベアなどである。
接続部付き捕集ユニット回収部53は、所定期間にわたりよう素ガスが通過して放射性よう素の捕集がなされた使用済みの接続部付き捕集ユニット6を回収する容器である。なお、上下方向に積層する構成としたが、例えば横置きに並べて回収するような構成としても良い。接続部付き捕集ユニット回収部53の詳細は適宜選択される。
連結部54は、接続部付き捕集ユニット6の接続部61と連結されるように構成されており、さらに、図10で示すように、連結部本体541、放射性ガス流入路542、ガス流出路543、電磁石544、内側ばね545、外側ばね546、シャフト支持部547、コネクタ548(図9(b)参照)、チューブ549を備える。
連結部本体541は、図10(a)で示すように、立方体状の部材であり、この連結部本体541には放射性ガス流入路542、ガス流出路543が形成されている。連結部54と接続部61とが連結されたとき、放射性ガス流入路542は接続部61の放射性ガス流入路612と連通し、ガス流出路543は接続部61のガス流出路613と連通する。放射性ガス流入路542、ガス流出路543の上側には、図9(b)で示すようにコネクタ548を介してチューブ549が接続されており、これらチューブ549を介して放射性ガス供給部やガス排出部と接続されることとなる。
電磁石544は、図10(a)で示すように、連結部本体541に対して内側ばね545により矢印d方向に付勢され、また、鉄心544aに外側ばね546が挿入され後述するが外側ばね546が磁性体614を押すようになされている。連結部本体541には、電磁石544の周囲を覆うシャフト支持部547が連結固定されている。連結部54はこのようなものである。
シャフト55は、その一端がシャフト支持部547に固定されており、図7,図8で示すように他端が装着部56に挿通されており、装着部56により移動するようになされている。
装着部56は、例えば、エアシリンダであり、シャフト55および連結部54とともに接続部付き捕集ユニット6を検出ユニット30に装着する。装着部56のシャフト移動範囲は予め決定されており、機械的な衝突もなく、検出に最適な位置となるように接続部付き捕集ユニット6が検出ユニット30に装着される。
回転軸57は、搬送部52の回転ローラと連結されている。
搬送用モータ58は、回転軸57を介して搬送部52へ搬送力を付与し、搬送部52上で接続部付き捕集ユニット6を搬送させる。
続いて、放射性ガスモニタ5の動作について説明する。まず、接続部付き捕集ユニット6の交換について説明する。放射性ガスモニタ5の図示しない管理制御部が、接続部付き捕集ユニット6の交換時期であると判定したものとする。この場合、装着部56が接続部付き捕集ユニット6を引き出し、接続部付き捕集ユニット6を搬送部52上に位置させる。この場合、図10(a)に示すように連結された状態であるものとする。
図10(a)で示すような状態で、電磁石544の磁力を消失させると、図10(b)で示すように、内側ばね545が電磁石544の本体をシャフト側の矢印e方向へ移動させ、また、外側ばね546が磁性体614を矢印f方向へ押して接続部付き捕集ユニット6を検出ユニット側の矢印g方向へ移動させて、連結部54から接続部付き捕集ユニット6を切り離し、図8(b)で示すような状態とする。
そして、搬送モータ58が搬送部52を移動させる。すると、未使用の接続部付き捕集ユニット6が連結部54の前に設置されるとともに使用済みの接続部付き捕集ユニット6が接続部付き捕集ユニット回収部53に回収される。この場合も図8(b)で示すような状態となる。
図10(b)で示すような状態で、電磁石544の磁力を発生させつつ連結部54を接続部61へ近づけると、図10(c)で示すように、鉄心544aが磁性体614を吸着する。この力は強力であり、内側ばね545および外側ばね546に抗して吸着される。そして、内側ばね545が電磁石544の本体をシャフト側の矢印h方向へ移動させて連結部54側へ接続部61を引っ張り、強固に固定する。この際に、放射性ガス流入路12,542,612が連通し、また、ガス流出路17,543,613が連通して流路が形成される。
続いて、装着部56がシャフト55を押し出して、連結部61に連結されている接続部付き捕集ユニット6を移動させ、検出ユニット30の内側シンチレータ31の穴31a内へ接続部付き捕集ユニット6を挿入し、図7,図9(a),(b)で示すような状態とする。続いて、排気ポンプ46を稼働させてよう素ガスを流入させる。検出処理は、先に説明した放射性ガスモニタ4と同様の動作である。このような検出を所定期間行い、接続部付き捕集ユニット6の交換時期が到来したときにはこの説明の先頭まで戻り同様の動作を繰り返す。以下、複数の接続部付き捕集ユニット6を交換しつつ、連続してモニタリングを行う。放射性ガスモニタ4はこのようなものである。
なお、本形態では、図9,図10で示すような連結部54、装着部56により接続部付き捕集ユニット6を交換する構成を採用した。しかしなら、交換機構はこれら構成に限定されるものではないことはいうまでもなく、例えば、装着部として市販のロボットハンドを採用し、このロボットハンドにより使用済みの接続部付き捕集ユニット6を、接続付き捕集ユニット回収部53へ廃棄し、その後に接続付き捕集ユニット収納部51から未使用の接続部付き捕集ユニット6を取り出して連結部54に連結するとともに検出ユニット30へ装着するような構成としても良い。接続部付き捕集ユニット6の交換機構は各種選択することができる。
また、本実施形態では、検出器として放射性ガスモニタ用検出器3を用いるものとして説明したが、図2,図3を参照しつつ説明した放射性ガスモニタ用検出器2を採用しても良い。
このような本発明の放射性ガスモニタによれば、捕集ユニットを交換しながら連続して放射性物質のモニタリングを行うようにしたので、作業員の保守の手間を大幅に低減できる。また、本発明の放射性ガスモニタ用検出器を採用しており、バックグラウンドの影響も受けにくくしている。
上記した捕集ユニットや放射性ガスモニタ用検出器を用いて上記した効果を奏するようにしており信頼性が高いモニタリングを行う放射性ガスモニタを提供することができる。
以上、本発明の捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタについて説明した。
なお、本発明では放射性物質の具体例が放射性よう素であり、また、放射性ガスの具体例がよう素ガスであるものとして説明した。加えて、放射性よう素の吸着剤の具体例が活性体・沃着炭であるものとして説明した。
しかしながら、活性炭・沃着炭に限定するものではなく、同様の機能と性能を有する吸着剤を用いることができる。さらには、よう素以外の他の放射性物質でもその吸着が可能な各種の吸着剤を用いることで、その放射性物質の捕集・検出が可能になる。これにより、放射性よう素・よう素ガスに限定するものではなく、各種の放射性物質・放射性ガスの検出に用いることができる。
このように各種の放射性物質に対応する捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタとすることができる。
本発明に係る捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタは、原子力発電施設、核燃料再処理施設、核燃料施設、粒子線利用施設、放射性同位元素使用施設、病院・検査機関などの医療施設、固体廃棄物の焼却・溶融施設というような各種施設で使用されるものであり、施設の空気中および施設から環境に放出される排気ガス中に含まれる放射性物質(例えば、放射性よう素やその化合物)の放出管理や漏洩検知のためのモニタリング用途に適している。さらに、これ以外にも微量の放射線の検出に適しており、その用途は広い。
1:捕集ユニット
11:容器
11a:底
12:放射性ガス流入路
12a:開口
13:吸着剤
13a:先端領域
14:吸着剤充填蓋
15:封止部
16:中間空間
17:ガス流出路
17a:開口

2:放射性ガスモニタ用検出器
20:検出ユニット
21:シンチレータ
21a:穴
21b:底
22:光電子増倍管
23:遮蔽シールド
24:斜線領域

3:放射性ガスモニタ用検出器
30:検出ユニット
31:内側シンチレータ
31a:穴
31b:底
32:外側シンチレータ
32a:穴
32b:底
33:光電子増倍管

4:放射性ガスモニタ
41:プリアンプ
42:波形弁別演算部
43:信号処理演算部
44:出力装置
45:放射性ガス流入管
46:排気ポンプ

5:放射性ガスモニタ
51:接続部付き捕集ユニット収納部
52:搬送部
53:接続部付き捕集ユニット回収部
54:連結部
541:連結部本体
542:放射性ガス流入路
543:ガス流出路
544:電磁石
544a:鉄心
544b:電源供給部
545:内側ばね
546:外側ばね
547:シャフト支持部
548:コネクタ
549:チューブ
55:シャフト
56:装着部
57:回転軸
58:搬送用モータ

6:接続部付き捕集ユニット
61:接続部
611:接続部本体
612:放射性ガス流入路
612a:開口
613:ガス流出路
613a:開口
614:磁性体

Claims (6)

  1. 有底筒状であって収容空間を有する容器と、
    この容器の収容空間内に配置され、放射性ガスに含まれる放射性物質を吸着する吸着剤と、
    容器の収容空間内の底であって吸着剤の一端付近に開口が位置する放射性ガス流入路と、
    容器の収容空間内であって吸着剤の他端から離れた箇所に開口が位置するガス流出路と、
    を備え、
    放射性ガス流入路の開口から流入する放射性ガスが吸着剤を通過し、放射性物質の吸着がなされた放射性ガスがガス流出路の開口から流出することで放射性物質の捕集を行うことを特徴とする捕集ユニット。
  2. 請求項1に記載の捕集ユニットにおいて、
    放射性ガスが透過する部材で形成されており、前記収容空間内に配置されて前記吸着剤を押圧する吸着剤充填蓋と、
    吸着剤充填蓋との間に中間空間が形成されるように前記収容空間内に配置される封止部と、
    を備え、
    前記ガス流出路の前記開口が中間空間内に配置されており、中間空間内を吸引により負圧空間とし、前記放射性ガス流入路の前記開口から流入する放射性ガスを、前記吸着剤を通過させてから吸着剤充填蓋を介してガスとして排出することを特徴とする捕集ユニット。
  3. 請求項1または請求項2に記載の前記捕集ユニットと、
    前記捕集ユニットが装着されて検出を行う検出ユニットと、
    を有する放射性ガスモニタ用検出器であって、
    この検出ユニットは、穴を有し、この穴の底に前記捕集ユニットの前記容器の前記底が対向するように設置され、前記捕集ユニットの前記吸着剤に吸着された放射性物質から放出される放射線をシンチレーション光に変換するウェル型のシンチレータと、
    シンチレータの外周を多い、バックグラウンドを遮蔽する遮蔽シールドと、
    シンチレータから照射されるシンチレーション光を電流信号に変換し増幅する光電子増倍管と、
    を備えることを特徴とする放射性ガスモニタ用検出器。
  4. 請求項1または請求項2に記載の前記捕集ユニットと、
    前記捕集ユニットが装着されて検出を行う検出ユニットと、
    を有する放射性ガスモニタ用検出器であって、
    この検出ユニットは、穴を有し、この穴の底に前記捕集ユニットの前記容器の前記底が対向するように設置され、前記捕集ユニットの前記吸着剤に吸着された放射性物質から放出される放射線をシンチレーション光に変換するウェル型の内側シンチレータと、
    穴を有し、この穴の底に内側シンチレータの底が対向するように設置されており外界からのバックグラウンドを、内側シンチレータの波形と異なるようなシンチレーション光に変換するウェル型の外側シンチレータと、
    内側シンチレータおよび外側シンチレータから照射されるシンチレーション光を電流信号に変換し増幅する光電子増倍管と、
    を備えることを特徴とする放射性ガスモニタ用検出器。
  5. 前記捕集ユニットの前記放射性ガス流入路に放射性ガス供給部が、および、前記捕集ユニットの前記ガス流出路にガス排出部がそれぞれ接続される前記捕集ユニットが前記検出ユニットに装着される請求項3または請求項4に記載の前記放射性ガスモニタ用検出器と、
    前記放射性ガスモニタ用検出器の前記検出ユニットの前記光電子増倍管の電流信号を電圧に変換して増幅し電圧波形信号を出力するプリアンプと、
    プリアンプの電圧波形信号を弁別してバックグラウンドを除いて放射線波形信号を出力する波形弁別演算部と、
    波形弁別演算部からの放射線波形信号に基づいて放射性ガスに含まれる放射性物質の放射能濃度を算出する信号処理演算部と、
    を備えたことを特徴とする放射性ガスモニタ。
  6. 請求項5に記載の放射性ガスモニタにおいて、
    前記捕集ユニットを複数収納する捕集ユニット収納部と、
    前記捕集ユニット収納部から前記捕集ユニットを搬送する搬送部と、
    前記捕集ユニットの前記放射性ガス流入路と前記放射性ガス供給部とを、および、前記ガス流出路と前記ガス排出部とをそれぞれ連通させつつ前記捕集ユニットと連結される連結部と、
    連結部とともに前記捕集ユニットを前記検出ユニットに配置する装着部と、
    を備え、
    複数の前記捕集ユニットにより連続してモニタリングを行うことを特徴とする放射性ガスモニタ。
JP2012056814A 2012-03-14 2012-03-14 捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタ Expired - Fee Related JP5999473B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012056814A JP5999473B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012056814A JP5999473B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013190328A true JP2013190328A (ja) 2013-09-26
JP5999473B2 JP5999473B2 (ja) 2016-09-28

Family

ID=49390737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012056814A Expired - Fee Related JP5999473B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5999473B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190114428A (ko) * 2018-03-30 2019-10-10 한국원자력연구원 크립톤 포집 장치 및 이를 이용한 크립톤의 포집 방법
KR20190119272A (ko) * 2018-04-12 2019-10-22 한국원자력연구원 방사능 측정장치
FR3111714A1 (fr) * 2020-06-22 2021-12-24 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Système pour corréler des mesures de spectrométrie alpha et gamma pour la caractérisation radiologique in situ d’un échantillon

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6161098A (ja) * 1984-08-31 1986-03-28 株式会社東芝 炭素−14の回収装置
JPS63256898A (ja) * 1987-04-14 1988-10-24 株式会社東芝 ヨウ素捕集装置
US5047634A (en) * 1989-05-30 1991-09-10 Commissariat A L'energie Atomique Method and device to measure the concentration of the various isotopes of radon in a gaseous atmosphere
JPH04132989A (ja) * 1990-09-26 1992-05-07 Toshiba Corp 放射性よう素検出装置
JPH05209996A (ja) * 1992-01-31 1993-08-20 Fuji Electric Co Ltd フィルタの回収装置
JPH06235769A (ja) * 1993-02-09 1994-08-23 Power Reactor & Nuclear Fuel Dev Corp 放射性ガスモニタ
JPH07140251A (ja) * 1993-11-15 1995-06-02 Power Reactor & Nuclear Fuel Dev Corp オフガス中放射性ヨウ素の連続測定方法
JPH08285946A (ja) * 1995-04-17 1996-11-01 Aloka Co Ltd ポジトロン検出装置
JP2002250771A (ja) * 2001-02-26 2002-09-06 Toshiba Corp ダスト放射線モニタ
JP2005127840A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 National Cardiovascular Center 放射性薬剤のための放射線重量測定装置と濃度モニター統合装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6161098A (ja) * 1984-08-31 1986-03-28 株式会社東芝 炭素−14の回収装置
JPS63256898A (ja) * 1987-04-14 1988-10-24 株式会社東芝 ヨウ素捕集装置
US5047634A (en) * 1989-05-30 1991-09-10 Commissariat A L'energie Atomique Method and device to measure the concentration of the various isotopes of radon in a gaseous atmosphere
JPH04132989A (ja) * 1990-09-26 1992-05-07 Toshiba Corp 放射性よう素検出装置
JPH05209996A (ja) * 1992-01-31 1993-08-20 Fuji Electric Co Ltd フィルタの回収装置
JPH06235769A (ja) * 1993-02-09 1994-08-23 Power Reactor & Nuclear Fuel Dev Corp 放射性ガスモニタ
JPH07140251A (ja) * 1993-11-15 1995-06-02 Power Reactor & Nuclear Fuel Dev Corp オフガス中放射性ヨウ素の連続測定方法
JPH08285946A (ja) * 1995-04-17 1996-11-01 Aloka Co Ltd ポジトロン検出装置
JP2002250771A (ja) * 2001-02-26 2002-09-06 Toshiba Corp ダスト放射線モニタ
JP2005127840A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 National Cardiovascular Center 放射性薬剤のための放射線重量測定装置と濃度モニター統合装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190114428A (ko) * 2018-03-30 2019-10-10 한국원자력연구원 크립톤 포집 장치 및 이를 이용한 크립톤의 포집 방법
KR102031004B1 (ko) * 2018-03-30 2019-10-11 한국원자력연구원 크립톤 포집 장치 및 이를 이용한 크립톤의 포집 방법
KR20190119272A (ko) * 2018-04-12 2019-10-22 한국원자력연구원 방사능 측정장치
KR102042277B1 (ko) * 2018-04-12 2019-11-08 한국원자력연구원 방사능 측정장치
FR3111714A1 (fr) * 2020-06-22 2021-12-24 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Système pour corréler des mesures de spectrométrie alpha et gamma pour la caractérisation radiologique in situ d’un échantillon
WO2021260313A1 (fr) * 2020-06-22 2021-12-30 Commissariat A L'energie Atomique Et Aux Energies Alternatives Système pour corréler des mesures de spectrométrie alpha et gamma pour la caractérisation radiologique in situ d'un échantillon

Also Published As

Publication number Publication date
JP5999473B2 (ja) 2016-09-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4462429B2 (ja) 放射線モニタ
US10670738B2 (en) Portable detection apparatus and method
US8039810B2 (en) Scintillation-based continuous monitor for beta-emitting radionuclides in a liquid medium
US5008540A (en) Electret gamma/X-ray low level dosimeter
JP5999473B2 (ja) 捕集ユニット、放射性ガスモニタ用検出器、および、放射性ガスモニタ
JP6139270B2 (ja) α放射能の測定システムおよびその測定方法
JP2011180061A (ja) 放射性ガスモニタ
KR102593685B1 (ko) 원자로 냉각재 누설 감지 장치 및 이를 이용한 감지 방법
JP5669782B2 (ja) 放射能検査装置
CN210222272U (zh) 一种集装箱空箱检测装置
JP5329748B2 (ja) 使用済み燃料の未臨界度測定方法および装置
US3202819A (en) Beta and gamma measuring apparatus for fluids
JP2008032510A (ja) 放射能測定装置および放射能測定方法
CN212965440U (zh) γ-β复合探测装置
JP4709515B2 (ja) 放射性ダストモニタ
CN215375806U (zh) 一种用于探测F-18微粒的β-γ符合探测装置
JP5330489B2 (ja) 使用済み燃料の健全性評価方法および装置
CN111812700A (zh) γ-β复合探测装置
JP2001337167A (ja) 排ガスの放射線モニタ
CN113156486B (zh) 一种用于核电站液体流出物的氚水浓度实时检测系统
JP4197727B2 (ja) αβ検出装置
JP2014167448A (ja) 放射性ガス漏えい検査装置および放射性ガス漏えい検査方法
JPH1062554A (ja) 放射性試料測定装置
JPS62287177A (ja) ヨウ素129モニタ
Arthur et al. BE-7 Cross-talk in RASA Continuous Air Samplers

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160315

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20160328

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160803

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160818

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5999473

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees