JP2013190239A - 熱型赤外線センサー及びその製造方法 - Google Patents

熱型赤外線センサー及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】赤外線吸収膜の裏面側から赤外線を受光するタイプの熱型赤外線センサーにおいて、赤外線吸収膜の裏面における赤外線の反射率を低減させる。
【解決手段】熱型赤外線センサーは、空洞部7によって半導体基板5とは分離された赤外線吸収膜9と、赤外線吸収膜9の温度変化を検出する温度センサー11とを備えている。赤外線吸収膜9は半導体基板5側の面にサブ波長構造9aからなる赤外線反射防止構造を備えている。空洞部7は半導体基板5に形成された貫通穴によって形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱型赤外線センサー及びその製造方法に関し、特に、基板の裏面側から赤外線を受光する熱型赤外線センサー及びその製造方法に関するものである。
熱型赤外線イメージセンサーなどの熱型赤外線センサーについて、赤外線吸収膜周辺の基板をエッチングで除去するなどしてブリッジ構造を形成し、赤外線吸収膜と基板とを分離し、センサーの感度を上げる技術がある。熱型赤外線センサーとして、断熱支持されている赤外線吸収膜の裏面側(基板側)から赤外線を受光する構成のものが知られている。
例えば特許文献1に、基板から分離されたマイクロブリッジ構造体上に赤外線吸収膜と温度センサーと信号読出し用の配線が形成された熱型赤外線センサーが開示されている。また、この赤外線センサーは基板の裏面側から赤外線を受光する構成になっている。さらに、この赤外線センサーは、基板の裏面側から入射した赤外線の反射を防止する目的で、基板の両面に反射防止膜を備えている。
図18は、従来の熱型赤外線センサーの一例を示す概略的な平面図及び断面図である。図18において、断面図は平面図のX−X’位置に対応している。
センサー部101は梁部102によって半導体基板103に対して中空状に支持されている。センサー部101下及び梁部102下の半導体基板103が除去されて空洞部104が形成されている。このため、センサー部101は半導体基板103に対して分離されており、赤外線センサーとしての感度が高められている。センサー部101は、赤外線吸収膜105と温度センサー106を備えている。
この赤外線センサーは、赤外線が半導体基板103の裏面側から入射する構成となっている。赤外線吸収膜105は空洞部104に露出している。この赤外線センサーは、半導体基板103側から入射した赤外線が赤外線吸収膜105で吸収されることによって生じる温度変化を温度センサー106で捉えることによって赤外線を検出する。温度センサー106からの信号を外部に取り出すために、センサー部101と梁部102に配線107が形成されている。
また、基板の表面側から赤外線を受光するタイプの熱型赤外線センサーで、サブ波長構造による反射防止構造を形成することにより、赤外線の反射を抑制し、センサーの感度を上げる技術が知られている(例えば非特許文献1を参照。)。
非特許文献2には、2次元的に配列された凹凸が反射防止構造となることが開示されている。
図19に示されるように、表面に四角錐様の凹凸201を配列したサブ波長の周期構造202を形成すると、凹凸201が形成される部材203と、周囲の媒質との中間の有効屈折率をもつ薄膜層が存在することと等価となり、この表面での反射が減少する。
また、非特許文献1には、サブ波長構造は赤外線に対しても反射防止効果が得られることが示されている。また、素子表面に形成するサブ波長構造は錐体形状に限らず、柱状形状でも反射防止効果が得られることが示されている。
サブ波長構造について説明する。光学素子表面にサブ波長構造(利用する光の波長より短い周期の構造)を形成した周期格子は、回折波を発生しないが、その構造によって光波の透過特性や反射特性に強く影響する。
サブ波長構造の周期格子は、光波に対して光学素子の基材と周囲の媒質との平均的な屈折率を持った媒質とほぼ等価になる。以下、このような効果によって生じる平均的な屈折率を有効屈折率と称す。つまり、サブ波長構造がない場合には光学素子と周囲の媒質との界面で屈折率の変化が急峻であるのに対して、サブ波長構造を形成した場合には、光学素子と周囲の媒質との界面での屈折率の変化が緩やかになり、反射防止効果が得られる。このように、サブ波長構造をうまく設計することにより、反射防止構造が形成可能となる。
基板の裏面側から赤外線を受光するタイプの赤外線センサーにおいては、基板から分離された赤外線吸収膜の受光面(基板と対向する面)に反射防止構造や反射防止膜が形成されておらず、赤外線吸収膜の裏面側から入射してくる赤外線の一部は反射してしまい、センサー感度が低下するという問題があった。
例えば、図18に示した赤外線センサーで、半導体基板103の裏面側から赤外線が入射したとき、空洞部104と赤外線吸収膜105との界面で反射が生じる。しかし、空洞部104と赤外線吸収膜105との界面に関しては反射防止膜等を形成することが難しく、反射を防止することができない。
例えば、センサー部101を半導体基板103から熱分離するための空洞部104を形成するためにセンサー部101下及び梁部102下の半導体基板103がエッチング除去されるまでは、赤外線吸収膜105の裏面は露出していない。したがって、空洞部104が形成されるまでは赤外線吸収膜105の裏面を加工することができない。
また、空洞部104が形成された後に半導体基板103の裏面に写真製版技術によってレジストを形成するのは困難である。特に複数のセンサー部101が同一半導体基板103に形成されている場合には、半導体基板103に複数の空洞部104が形成されるので、半導体基板103の裏面へのレジストの形成はより困難になる。
このように、センサー部101の赤外線吸収膜105の裏面に選択的に反射防止構造を形成することはほぼ不可能であった。
本発明は、赤外線吸収膜の裏面側から赤外線を受光するタイプの熱型赤外線センサーにおいて、赤外線吸収膜の裏面における赤外線の反射率を低減させることを目的とする。
本発明にかかる熱型赤外線センサーは、空洞部によって半導体基板とは分離された赤外線吸収膜と、赤外線吸収膜の温度変化を検出する温度センサーとを備えた熱型赤外線センサーであって、上記赤外線吸収膜は上記半導体基板側の面にサブ波長構造からなる赤外線反射防止構造を備え、上記空洞部は上記半導体基板に形成された貫通穴によって形成されているものである。
本発明にかかる熱型赤外線センサーの製造方法は、空洞部によって半導体基板とは分離された赤外線吸収膜と、赤外線吸収膜の温度変化を検出する温度センサーとを備えた熱型赤外線センサーの製造方法であって、以下の工程(A)から(E)をその順に含む。
(A)写真製版技術及びエッチング技術によって、熱型赤外線センサーのセンサー部の形成予定位置の上記半導体基板の表面にサブ波長構造形成用の凹部パターンを形成する工程、
(B)熱酸化処理を施して、上記半導体基板の表面に、上記凹部パターンから形成されたサブ波長構造をもつ酸化シリコン膜からなる上記赤外線吸収膜を形成する工程、
(C)上記赤外線吸収膜上に上記温度センサーを形成する工程、
(D)上記温度センサーの電位をとるために、層間絶縁膜、配線及び保護膜を形成する工程、
(E)写真製版技術及びエッチング技術によって、上記半導体基板の裏面側から上記赤外線吸収膜に到達するまで上記赤外線吸収膜の直下の部分の上記半導体基板を除去して、上記赤外線吸収膜の下に上記空洞部を形成する工程。
本発明の熱型赤外線センサーは、赤外線吸収膜の半導体基板側の面(裏面)にサブ波長構造からなる赤外線反射防止構造を備え、本発明の製造方法は、赤外線吸収膜の半導体基板側の面にサブ波長構造からなる赤外線反射防止構造をもつ熱型赤外線センサーを形成するようにしたので、赤外線吸収膜の裏面側から赤外線を受光するタイプの熱型赤外線センサーにおいて、赤外線吸収膜の裏面における赤外線の反射率を低減させることができ、熱型赤外線センサーの感度を向上させることができる。
熱型赤外線センサーの一実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。 熱型赤外線センサーの他の実施例を説明するための概略的な断面図である。 製造方法の一実施例を説明するための工程断面図である。 同実施例の工程(1)で形成されるサブ波長構造形成用の凹部パターン、及びこの実施例の工程(2)で形成される赤外線吸収膜となる酸化シリコン膜の一例を示す図である。 同実施例の工程(1)で形成されるサブ波長構造形成用の凹部パターン、及びこの実施例の工程(2)で形成される赤外線吸収膜となる酸化シリコン膜の他の例を示す図である。 同実施例の工程(1)で形成されるサブ波長構造形成用の凹部パターン、及びこの実施例の工程(2)で形成される赤外線吸収膜となる酸化シリコン膜のさらに他の例を示す図である。 同実施例の工程(1)で形成されるサブ波長構造形成用の凹部パターン、及びこの実施例の工程(2)で形成される赤外線吸収膜となる酸化シリコン膜のさらに他の例を示す図である。 熱型赤外線センサーの他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。 熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な断面図である。 製造方法の他の実施例を説明するための工程断面図である。 熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な断面図である。 熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な断面図である。 熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。 、熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な断面図である。 熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。 熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。 熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な断面図である。 従来の熱型赤外線センサーの一例を示す概略的な平面図及び断面図である。 2次元的に配列された凹凸が反射防止構造となることを説明するための概略的な斜視図である。
図1は、熱型赤外線センサーの一実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。図1において、断面図は平面図のA−A’位置に対応している。
センサー部1は梁部3によってシリコン基板(半導体基板)5に対して中空状に支持されている。センサー部1下及び梁部3下の半導体基板5が除去されて空洞部7が形成されている。すなわち、空洞部7は半導体基板5に形成された貫通穴によって形成されている。
センサー部1に赤外線吸収膜9、温度センサー11、配線13、層間絶縁膜15、保護膜17が形成されている。梁部3に、赤外線吸収膜9、配線13、層間絶縁膜15、保護膜17が形成されている。
赤外線吸収膜9は酸化シリコン膜によって形成されている。赤外線吸収膜9は空洞部7によってシリコン基板5とは分離されている。赤外線吸収膜9は裏面(シリコン基板5側の面)にサブ波長構造9aからなる赤外線反射防止構造を備えている。この実施例の熱型赤外線センサーでは、梁部3における赤外線吸収膜9は
温度センサー11は赤外線吸収膜9上に形成されている。本発明において、温度センサーとしては、例えばPN接合ダイオード、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、サーミスタ、ボロメータ、サーモパイル、焦電体等の方式が使用できる。この実施例では、温度センサー11は赤外線吸収膜9上に形成されたポリシリコン膜に形成されたPN接合ダイオードによって形成されている。なお、センサー部1に配置される温度センサー11は、1個であってもよいし、複数個であってもよい。
センサー部1及び梁部3とは異なる位置でシリコン基板5表面に酸化シリコン膜19が形成されている。酸化シリコン膜19は、赤外線吸収膜9と同時に形成されたものであるが、サブ波長構造9aを備えていない。ただし、酸化シリコン膜19は、シリコン基板5との接合面に赤外線吸収膜9と同様にサブ波長構造9aを備えていてもよい。酸化シリコン膜19上にも層間絶縁膜15及び保護膜17が形成されている。
保護膜17、層間絶縁膜15、赤外線吸収膜9及び酸化シリコン膜19に開口部21が形成されている。開口部21によってセンサー部1及び梁部3の形成位置が画定されている。梁部3に関しては、少なくとも配線13とセンサー部1を支持しうるだけの構造部があればよい。また、梁部3における赤外線吸収膜9は、図2に示されるように、サブ波長構造9aを備えていてもよい。
この実施例の熱型赤外線センサーには、シリコン基板5の裏面側から赤外線が入射される。この実施例の熱型赤外線センサーは、赤外線吸収膜9の裏面にサブ波長構造9aからなる赤外線反射防止構造を備えているので、赤外線吸収膜9の裏面における赤外線の反射率を低減させることができる。これにより、熱型赤外線センサーの感度を向上させることができる。
また、図18に示されたように赤外線吸収膜105の裏面に反射防止構造が形成されていない場合には、赤外線吸収膜105の厚みを厚くして赤外線吸収率を高くする必要があった。その場合、センサー部101の厚みが厚くなって熱容量が増加するので、熱型赤外線センサーの応答速度が遅くなるという不具合もあった。
このような不具合に対し、この実施例の熱型赤外線センサーは赤外線吸収膜9の裏面にサブ波長構造9aを備えているので、赤外線吸収膜9の裏面での赤外線の反射が抑制される。これは、赤外線吸収膜9は、従来技術の赤外線吸収膜105に比べて厚みが薄くされても、赤外線吸収膜105と同等の赤外線吸収量を得ることができることを意味する。したがって、この実施例の熱型赤外線センサーは、センサー部1の熱容量を従来技術のセンサー部101の熱容量に比べて低減させて、熱型赤外線センサーの性能を向上させることが可能である。
図3は、製造方法の一実施例を説明するための工程断面図である。図3の断面図は図1のA−A’位置に対応している。図4〜図7は、この実施例の工程(1)で形成されるサブ波長構造形成用の凹部パターン、及びこの実施例の工程(2)で形成される赤外線吸収膜となる酸化シリコン膜の例をそれぞれ示す図である。図4〜図7で、(A)はサブ波長構造形成用の凹部パターンの平面図、(B)はそのX−X’位置での断面図、(C)は赤外線吸収膜となる酸化シリコン膜の断面図を示す。
(1)写真製版技術及びエッチング技術により、熱型赤外線センサーのセンサー部1の形成予定位置のシリコン基板5の表面に、後記工程(2)での熱酸化処理を考慮してサブ波長構造形成用の凹部パターン9bを形成する。この実施例では、センサー部1の形成予定位置のみに凹部パターン9bが形成されているが、センサー部1の形成予定位置以外の位置にも凹部パターン9bが形成されていてもよい。例えば、梁部3の形成予定位置や開口部21の形成予定位置にも凹部パターン9bが形成されていてもよい。また、同一シリコン基板5上に複数のセンサー部1が形成される場合には、各センサー部1の形成位置に対応してシリコン基板5に凹部パターン9bが形成される。
凹部パターン9bの一例を図4〜図7を参照して説明する。
図4(A),(B)では、正四角錐の凹部パターン9bが格子状に配置されている。図5(A),(B)では、正四角錐台の凹部パターン9bが格子状に配置されている。図6(A),(B)では、底面が正方形の直方体の凹部パターン9bが千鳥状に配置されている。図7(A),(B)では、円錐の凹部パターン9bが千鳥状に配置されている。
凹部パターン9bのピッチAは、対象とする赤外線の波長以下にする必要がある。例えば、人体から放出される赤外線を対象とする場合には、その波長は7〜15μm(マイクロメートル)程度なので、凹部のピッチAは少なくとも7μm以下にする必要がある。これらの凹部パターン9bの形状は異方性ドライエッチングで形成することができ、エッチングの条件を変えることにより錐形状の凹部や垂直形状の凹部を形成することが可能である。なお、凹部パターン9bの形状及び配置は図4〜図7のものに限定されない。例えば、凹部パターン9bは円錐台や、底面が四角形以外の角錐や角錐台であってもよい。
図3に戻って製造工程の説明を続ける。
(2)熱酸化処理を施して、シリコン基板5の表面に酸化シリコン膜19を形成する。酸化シリコン膜19とシリコン基板5の界面には、凹部パターン9bからサブ波長構造9aが形成される。この実施例では、センサー部1及び梁部3の酸化シリコン膜19は赤外線吸収膜9を構成する(図4(C)、図5(C)、図6(C)及び図7(C)も参照。)。
(3)赤外線吸収膜9上に温度センサー11を形成する。温度センサー11としては、例えば、PN接合ダイオード、MOSFET、サーミスタ、ボロメータ、サーモパイル、焦電体等の方式が使用できる。一例としては、ポリシリコン膜を堆積し、そのポリシリコン膜にイオン注入処理や不純物拡散処理を行なって、PN接合ダイオードからなる温度センサー11を形成する。これにより、温度センサー11を容易に形成できる。
(4)温度センサー11の電位をとるために、通常の半導体装置製造プロセスに沿って、層間絶縁膜15の形成、コンタクトホールの形成、配線13の形成及び保護膜17を形成する。層間絶縁膜15及び保護膜17はBPSG(Boro-phospho silicate glass)、NSG(None-doped Silicate Glass)、PSG(phospho silicate glass)、TEOS(tetra ethyl ortho silicate)等の一般的な半導体装置製造プロセスで使用されるCVD(Chemical Vapor Deposition)酸化膜でよい。保護膜17はCVD窒化膜やCVD酸化膜とCVD窒化膜の積層膜であってもよい。
(5)写真製版技術及びエッチング技術によって、保護膜17及び層間絶縁膜15に、センサー部1及び梁部3の形成位置を画定するための開口部21を形成する。開口部21は例えば異方性ドライエッチング技術によって形成される。開口部21の底はシリコン基板5に到達している。
(6)図1を参照して説明する。写真製版技術及びエッチング技術によって、センサー部1下、梁部3下及び開口部21下のシリコン基板5の部分をシリコン基板5の裏面側から赤外線吸収膜9に到達するまで除去する。これにより、空洞部7が形成される。例えば、エッチング技術として、ICP(Inductively Coupled Plasma)エッチングなどの異方性ドライエッチング技術が用いられる。このとき、シリコンと酸化シリコン膜との選択比が大きいエッチングガスが用いられる。
空洞部7の形成にともなって、サブ波長構造9aが空洞部7に露出する。サブ波長構造9aは酸化シリコン膜で形成されているため、シリコンと比較してエッチングされる量が少ないので、予め形成しておいた凹凸形状のサブ波長構造9aが赤外線吸収膜9の表面に現れる。
このように、本発明の製造方法によれば、赤外線吸収膜9のシリコン基板5と対向する面にサブ波長構造9aからなる赤外線反射防止構造をもつ熱型赤外線センサーを形成することができる。
図8は、熱型赤外線センサーの他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。図8において、断面図は平面図のB−B’位置に対応している。図8において、図8において、図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号が付されている。
この実施例では、空洞部7は、シリコン基板5に対する結晶異方性ウェットエッチングによって形成されたものである。図3(5)に図示されたシリコン基板5に対して、写真製版技術及び結晶異方性ウェットエッチング技術により、シリコン基板5の裏面側からシリコン基板5がエッチングされることにより、空洞部7が形成される。
エッチング液として、例えば、KOH(水酸化カリウム)水溶液やTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液のようなアルカリ溶液が用いられる。シリコン基板5の裏面は(100)面である。空洞部7に露出するシリコン基板5の側面は、シリコン基板5の裏面に対して約55°の角度をもっている。
このように、空洞部7は結晶異方性ウェットエッチングによって形成されたものであってもよい。
図1、図2又は図8に示された実施例の構成においては、温度センサー11の方式がダイオードやMOSFETの場合に、単結晶シリコンを使用することができない。図1、図2又は図8に示された実施例は温度センサー11としてポリシリコン膜にダイオード等のデバイスが形成された例である。これに対し、単結晶シリコンに形成されたデバイスは、ポリシリコンに形成されたデバイスと比較すると、リーク電流が少ないことや、均一性が良いなどの長所がある。したがって、温度センサーが単結晶シリコンに形成されていれば、赤外線センサーのS/N比(Signal-Noise ratio)の改善や安定性、均一性の向上が得られる。
図9は、熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な断面図である。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号が付される。
この実施例では、シリコン基板からなる支持基板23、酸化シリコン膜からなるBOX層25、及び単結晶シリコン層をもつSOI基板27が用いられている。温度センサー29はSOI基板の単結晶シリコン層に形成されている。例えば、温度センサー29は、SOI基板の単結晶シリコン層に形成されたPN接合ダイオードによって形成されている。温度センサー29の形成位置とは異なる位置のSOI基板の単結晶シリコン層は、素子分離のために例えばLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法によって酸化されて、素子分離酸化膜31が形成されている。
センサー部1及び梁部3の形成位置のBOX層25は赤外線吸収膜9を構成する。赤外線吸収膜9の裏面(支持基板23側の面)にサブ波長構造9aが形成されている。空洞部7は支持基板23に形成された貫通穴によって形成されている。
図10は、製造方法の他の実施例を説明するための工程断面図である。図10の断面図は図9に対応している。
(1)写真製版技術及びエッチング技術により、熱型赤外線センサーのセンサー部1の形成予定位置の支持基板23の表面に、後記工程(2)での熱酸化処理を考慮してサブ波長構造形成用の凹部パターン9bを形成する。この実施例では、センサー部1の形成予定位置のみに凹部パターン9bが形成されているが、例えば、梁部3の形成予定位置や開口部21の形成予定位置などの他の位置にも凹部パターン9bが形成されていてもよい。また、同一基板上に複数のセンサー部1が形成される場合には、各センサー部1の形成位置に対応して支持基板23に凹部パターン9bが形成される。
(2)熱酸化処理を施して、支持基板23の表面にBOX層25を形成する。このとき、支持基板23の裏面も酸化されて酸化シリコン膜35が形成される。BOX層25と支持基板23の界面には、凹部パターン9bからサブ波長構造9aが形成される。この実施例では、センサー部1及び梁部3のBOX層25は赤外線吸収膜9を構成する。BOX層25の表面に研磨処理を施して、凹部パターン9bに起因してBOX層25の表面に形成された凹凸を除去する。これにより、BOX層25の表面が平坦化される。
(3)BOX層25上に単結晶シリコン層33を貼り付ける。単結晶シリコン層33に研磨処理を施して、単結晶シリコン層33を所望の厚みに研磨する。支持基板23の裏面の酸化シリコン膜35を除去する。これにより、支持基板23、BOX層25及び単結晶シリコン層33からなるSOI基板27が形成される。
(4)温度センサー29の形成位置を画定するために、例えばLOCOS法によって単結晶シリコン層33に素子分離酸化膜31を形成する。センサー部1の形成予定位置の単結晶シリコン層33にイオン注入処理や不純物拡散処理を行なって温度センサー29を形成する。ここでは、例えばPN接合ダイオードからなる温度センサー29を形成する。また、さらにゲート酸化膜及びゲート電極を形成する工程を加えて、MOSFETからなる温度センサーを形成してもよい。その後、温度センサー29の電位をとるために、通常の半導体装置製造プロセスに沿って、層間絶縁膜15の形成、コンタクトホールの形成、配線13の形成及び保護膜17を形成する。
(5)図3を参照して説明した上記工程(5)と同様にして、開口部21を形成する。
(6)図9を参照して説明する。図3を参照して説明した上記工程(6)と同様にして、異方性ドライエッチング技術によって、センサー部1下、梁部3下及び開口部21下の支持基板23の部分を支持基板23の裏面側から赤外線吸収膜9に到達するまで除去する。これにより、空洞部7が形成される。なお、図8を参照して説明した結晶異方性ウェットエッチングによる空洞部7の形成工程をこの実施例に適用することもできる。
このように、この実施例によれば、赤外線吸収膜9の裏面にサブ波長構造9aからなる赤外線反射防止構造をもち、かつ温度センサー29が単結晶シリコン層に形成された、図9に示された熱型赤外線センサーを形成することができる。
図11は、熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な断面図である。この実施例におけるセンサー部1及び梁部3の構造は図1に示したものと同じである。
この実施例は、シリコン基板5にCMOS(Complementary MOS)回路部37をさらに備えている。CMOS回路部37はPチャネルMOSFET39とNチャネルMOSFET41を備えている。例えばシリコン基板5がP型シリコン基板の場合、PチャネルMOSFET39はシリコン基板5に形成されたN型ウエル43に形成され、NチャネルMOSFET41はシリコン基板5又はシリコン基板5に形成されたP型ウエル(図示は省略)に形成される。MOSFET39,41の形成位置は例えばLOCOS酸化膜からなる素子分離用の酸化シリコン膜19によって画定されている。
PチャネルMOSFET39は、N型ウエル43に形成された、ソース及びドレインを構成する2つのP型不純物拡散層45,45と、P型不純物拡散層45,45の間のN型ウエル43上にゲート酸化膜(図示は省略)を介して形成されたポリシリコンゲート電極47を備えている。
NチャネルMOSFET41は、シリコン基板5に形成された、ソース及びドレインを構成する2つのN型不純物拡散層49,49と、N型不純物拡散層49,49の間のシリコン基板5上にゲート酸化膜(図示は省略)を介して形成されたポリシリコンゲート電極51を備えている。
不純物拡散層45,49及びゲート電極47,51の電位をとるための配線13が形成されている。層間絶縁膜15上及び配線13上に形成された保護膜17は第2層間絶縁膜を構成する。保護膜17上に第2層目の配線53が形成されている。配線53は、保護膜17に形成されたビアホールを介して、MOSFET39,41に接続された配線13に接続されている。センサー部1及び梁部3には配線53は形成されていない。
保護膜17上及び配線53上に最終保護膜55が形成されている。最終保護膜55はCVD窒化膜やCVD酸化膜とCVD窒化膜の積層膜によって形成されている。センサー部1及び梁部3には最終保護膜55は形成されていない。
MOSFET39,41の形成領域を画定するためにLOCOS法によって素子分離用の酸化シリコン膜19を形成する時に、センサー部1及び梁部3の赤外線吸収膜9及びサブ波長構造9aを形成することができる。このとき、LOCOS酸化の処理時間や膜厚はCMOS回路部37の製造プロセスによって決まるので、大幅な変更は難しい。よって、LOCOS酸化の条件で、センサー部1及び梁部3のサブ波長構造9aが問題なく形成できるように、シリコン基板5に形成する凹凸構造のサイズやピッチを考慮しなければならない。特に、赤外線吸収膜9の表面(サブ波長構造9a形成面とは反対側の面)の凹凸が大きい場合は、その後に形成される温度センサー11を形成するためのポリシリコンの堆積時に不具合が生じる可能性がある。つまり、LOCOS工程の酸化時間で赤外線吸収膜9の表面がある程度平坦となるように凹凸構造のサイズとピッチを小さくしておくことが好ましい。
LOCOS酸化で酸化シリコン膜19及び赤外線吸収膜9を形成した後は、MOSFET39,41のゲート酸化膜(図示は省略)を形成し、さらにポリシリコンを堆積する。センサー部1の温度センサー11を形成するためのポリシリコンと、MOSFET39,41のポリシリコンゲート電極47,51を形成するためのポリシリコンは同じ工程で形成することができる。この後、ポリシリコンゲート電極47,51には、イオン注入処理や不純物拡散処理が行なわれるが、温度センサー11の形成もこれらの工程を兼用して形成することも可能である。
また、センサー部1は応答速度を向上させるために熱容量を低減させることが好ましい。そこで、この実施例では、センサー部1の形成位置では、最終保護膜55を除去し、CMOS回路部37よりも薄膜化して、熱容量を低減させる構成なっている。CMOS回路部37では層間絶縁膜として機能する保護膜17がセンサー部1の保護膜として機能する。
このように、熱酸化によりサブ波長構造の基礎を形成する工程は、CMOSプロセスのLOCOS工程と兼用することが可能であるため、特別にCMOSプロセスへの影響を考慮する必要がなく、シリコン基板に凹凸形状(サブ波長構造を形成するための凹部パターン)を形成する工程のみを追加することで比較的容易にサブ波長構造9aを形成することができる。
図12は、熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な断面図である。この実施例におけるセンサー部1及び梁部3の構造は図9に示されたものと同じである。
この実施例は、SOI基板27にCMOS回路部37をさらに備えている。CMOS回路部37はPチャネルMOSFET39とNチャネルMOSFET41を備えている。PチャネルMOSFET39はSOI基板27の単結晶シリコン層に形成されたN型単結晶シリコン層57に形成され、NチャネルMOSFET41はSOI基板27の単結晶シリコン層に形成されたP型単結晶シリコン層59に形成されている。MOSFET39,41の形成位置は、SOI基板27の単結晶シリコン層に形成された、例えばLOCOS酸化膜からなる素子分離用の酸化シリコン膜31によって画定されている。
PチャネルMOSFET39は、N型単結晶シリコン層57に形成された、ソース及びドレインを構成する2つのP型不純物拡散層45,45と、P型不純物拡散層45,45の間のN型単結晶シリコン層57上にゲート酸化膜(図示は省略)を介して形成されたポリシリコンゲート電極47を備えている。
NチャネルMOSFET41は、P型単結晶シリコン層59に形成された、ソース及びドレインを構成する2つのN型不純物拡散層49,49と、N型不純物拡散層49,49の間のP型単結晶シリコン層59上にゲート酸化膜(図示は省略)を介して形成されたポリシリコンゲート電極51を備えている。
配線13、層間絶縁膜15、保護膜17、第2層目の配線53及び最終保護膜55の構成は図11に示したものと同様である。この実施例でもセンサー部1及び梁部3には最終保護膜55は形成されていない。
この実施例のように、SOI基板27を使用する場合は、SOI基板27の形成時にサブ波長構造9aを形成しているため、CMOS回路37の形成時に特に注意する点はない。図11に示したようにシリコン基板5を使用する場合は、LOCOS酸化膜厚とセンサー部1の赤外線吸収膜9のサブ波長構造9aの形状等を考慮する必要があったが、SOI基板27を使用する場合はこの心配もない。SOI基板27を使用すると、センサー部1とCMOS回路部37のモノシリック化が非常に容易となる。
また、温度センサー29を形成する際のイオン注入処理や不純物拡散処理と、MOSFET39,41のソースやドレイン、ポリシリコンゲート電極を形成するときのイオン注入処理や不純物拡散処理を共用してもよい。
図11に示した実施例及び図12に示した実施例では、空洞部7は異方性ドライエッチングによって形成されているが、空洞部7は結晶異方性ウェットエッチングで形成されたものであってもよい。
図13は、熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。図13において、断面図は平面図のC−C’位置に対応している。図13において、図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号が付されている。
この実施例の赤外線センサーは、図1に示された赤外線センサーと比較して、梁部3及び開口部21を備えていない。すなわち、シリコン基板5の表面側から開口部21を形成する工程(図3を参照して説明した上記(5)を参照。)が行なわれずに形成されたものである。これにより、センサー部1は薄膜(ダイアフラム)形状になっている。
図14は、熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な断面図である。図14において、図9と同じ機能を果たす部分には同じ符号が付されている。
この実施例の赤外線センサーは、図9に示された赤外線センサーと比較して、梁部3及び開口部21を備えていない。すなわち、SOI基板27の表面側から開口部21を形成する工程(図10を参照して説明した上記(5)を参照。)が行なわれずに形成されたものである。これにより、センサー部1は薄膜形状になっている。
図13又は図14に示された実施例のように、センサー部1は、薄膜形状に形成されることによってシリコン基板5又は支持基板23とは分離されている構造であってもよい。
また、図13に示した実施例及び図13に示した実施例では、空洞部7は異方性ドライエッチングによって形成されているが、空洞部7は結晶異方性ウェットエッチングで形成されたものであってもよい。
図15は、熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。図15において、断面図は平面図のD−D’位置に対応している。図1と同じ機能を果たす部分には同じ符号が付されている。図15の平面図では層間絶縁膜15及び保護膜17の図示が省略されている。
この実施例は、温度センサーとしてサーモパイルを備えている。サーモパイルは、材料の両端に温度差が与えられることにより起電力が生じるゼーベック効果を利用したものである。この実施例において、サーモパイルは、N型不純物が導入されたN型ポリシリコン11a、P型不純物が導入されたP型ポリシリコン11b、冷接点を構成する金属配線13a,13b、温接点を構成する金属配線13cを備えている。
ポリシリコン11a,11bは、センサー部1及び梁部3の赤外線吸収膜9上並びに酸化シリコン膜19上に形成されている。ポリシリコン11a,11bはセンサー部1から梁部3を介して酸化シリコン膜19上にわたって配置されている。ポリシリコン11a,11bの温接点側の端部はセンサー部1に配置されている。ポリシリコン11a,11bの冷接点側の端部は酸化シリコン膜19上に配置されている。
この実施例では、梁部3の赤外線吸収膜9にサブ波長構造9aからなる赤外線反射防止構造が形成されている。ただし、梁部3の赤外線吸収膜9にサブ波長構造9aは形成されていなくてもよい。
金属配線13a,13b,13cは層間絶縁膜15上に形成されている。金属配線13a,13bは酸化シリコン膜19の上方に配置されている。金属配線13cはセンサー部1に配置されている。金属配線13aは酸化シリコン膜19の上方でN型ポリシリコン11aの冷接点側の端部と電気的に接続されている。金属配線13bはP型ポリシリコン11bの冷接点側の端部と酸化シリコン膜19の上方で電気的に接続されている。金属配線13cはセンサー部1上でN型ポリシリコン11aの温接点側の端部とP型ポリシリコン11bの温接点側の端部を電気的に接続している。
このように、温度センサーはサーモパイルであってもよい。温度センサーとして、正負のゼーベック係数を有する異種の材料が直列に接続されてなるサーモパイルを用いることにより、より高い感度を得ることができる。
また、梁部3上にサーモパイルを形成するための複数本のN型ポリシリコンと複数本のP型ポリシリコンが形成されていてもよい。この場合、各ポリシリコンはセンサー部1から梁部3を介して赤外線吸収膜9上にわたって配置される。さらに、金属配線13a,13b,13cによって、N型ポリシリコンとP型ポリシリコンが交互に直列に接続される。これにより、サーモパイルの感度が増す。
図16は、熱型赤外線センサーのさらに他の実施例を説明するための概略的な平面図及び断面図である。図16において、断面図は平面図のE−E’位置に対応している。図13又は図15と同じ機能を果たす部分には同じ符号が付されている。図16の平面図では層間絶縁膜15及び保護膜17の図示が省略されている。
この実施例は、図13に示された実施例と同様に、梁部を持たないダイアフラム構造のセンサー部1に温度センサーとしてサーモパイルを適用したものである。複数のN型ポリシリコン11aと複数のP型ポリシリコン11bが空洞部7とシリコン基板5上を跨るように配置されている。N型ポリシリコン11aとP型ポリシリコン11bは、交互に配置され、金属配線13cによって直列に接続されている。
この実施例は、温度センサーとしてサーモパイルを備えているので、より高い感度を得ることができる。
温度センサーとしてサーモパイルを備えた構成は他の実施例にも適用できる。
また、一般的には、サーモパイルの材料として、P型ポリシリコンとN型ポリシリコンの組み合わせや、ポリシリコンとアルミニウムの組み合わせが用いられるが、本発明の熱型赤外線センサーの温度センサーとしてのサーモパイルはこれらの材料の組み合わせに限定されない。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施例では、単体の赤外線センサーの形状に関して説明したが、赤外線センサーを一次元アレイ状に形成した赤外線ラインセンサーや、二次元アレイ状に形成した赤外線二次元アレイセンサー、赤外線イメージセンサーにも本発明を適用可能である。
例えば図17に示されたように、半導体基板5に複数のセンサー部1が配置されていてもよい。
また、上記実施例は温度センサーとしてPN接合ダイオード又はサーモパイルを備えているが、本発明の熱型赤外線センサーにおける温度センサーはこれらに限定されない。本発明の熱型赤外線センサーにおける温度センサーは、例えばMOSFET、ボロメータ、サーモパイル、焦電体など、赤外線吸収膜の温度変化を検出できるものであればどのようなものであってもよい。
1 センサー部
3 梁部
5 シリコン基板(半導体基板)
7 空洞部
9 赤外線吸収膜
9a サブ波長構造
9b サブ波長構造形成用の凹部パターン
11 温度センサー
13 配線
15 層間絶縁膜
17 保護膜
21 開口部
23 支持基板
25 BOX層
27 SOI基板
29 温度センサー
33 SOI基板の単結晶シリコン層
37 CMOS回路部
特開平10−288550号公報
第26回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム論文集,pp.622−626,2009 Journal of Optical Society of America, A, Vol.12 ,no.2 pp.333-339, 1995

Claims (8)

  1. 空洞部によって半導体基板とは分離された赤外線吸収膜と、赤外線吸収膜の温度変化を検出する温度センサーとを備えた熱型赤外線センサーにおいて、
    前記赤外線吸収膜は前記半導体基板側の面にサブ波長構造からなる赤外線反射防止構造を備え、
    前記空洞部は前記半導体基板に形成された貫通穴によって形成されていることを特徴とする熱型赤外線センサー。
  2. 前記半導体基板は支持基板、BOX層、単結晶シリコン層がその順に積層されたSOI基板の前記支持基板であり、
    前記赤外線吸収膜は前記BOX層によって形成されており、
    前記温度センサーは前記単結晶シリコン層に形成されており、
    前記空洞部は前記支持基板に形成された貫通穴によって形成されている請求項1に記載の熱型赤外線センサー。
  3. 前記温度センサーはPN接合ダイオードで形成されている請求項1又は2に記載の熱型赤外線センサー。
  4. 前記温度センサーは、P型ポリシリコンとN型ポリシリコンとで構成されるサーモパイルで形成されている請求項1に記載の熱型赤外線センサー。
  5. 前記半導体基板上に複数組の前記赤外線吸収膜及び前記温度センサーの組を備えている請求項1から4のいずれか一項に記載の熱型赤外線センサー。
  6. 前記半導体基板上にCMOS回路をさらに備えている請求項1から5のいずれか一項に記載の熱型赤外線センサー。
  7. 空洞部によって半導体基板とは分離された赤外線吸収膜と、赤外線吸収膜の温度変化を検出する温度センサーとを備えた熱型赤外線センサーの製造方法において、以下の工程(A)から(E)をその順に含む熱型赤外線センサーの製造方法。
    (A)写真製版技術及びエッチング技術によって、熱型赤外線センサーのセンサー部の形成予定位置の前記半導体基板の表面にサブ波長構造形成用の凹部パターンを形成する工程、
    (B)熱酸化処理を施して、前記半導体基板の表面に、前記凹部パターンから形成されたサブ波長構造をもつ酸化シリコン膜からなる前記赤外線吸収膜を形成する工程、
    (C)前記赤外線吸収膜上に前記温度センサーを形成する工程、
    (D)前記温度センサーの電位をとるために、層間絶縁膜、配線及び保護膜を形成する工程、
    (E)写真製版技術及びエッチング技術によって、前記半導体基板の裏面側から前記赤外線吸収膜に到達するまで前記赤外線吸収膜の直下の部分の前記半導体基板を除去して、前記赤外線吸収膜の下に前記空洞部を形成する工程。
  8. 前記半導体基板はSOI基板の支持基板であり、
    前記工程(B)における熱酸化処理は、前記支持基板表面に前記SOI基板のBOX層を形成する処理でもあり、
    前記工程(B)と前記工程(C)との間に、前記BOX層の表面を研磨処理によって平坦化し、さらに前記BOX層上に単結晶シリコン層を貼り付けて前記SOI基板の単結晶シリコン層に形成する工程(B’)を含み、
    前記工程(C)は前記工程(B’)で形成された単結晶シリコン層に前記温度センサーを形成する請求項7に記載の熱型赤外線センサーの製造方法。
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