JP5625233B2 - 赤外線検出素子及びその製造方法 - Google Patents

赤外線検出素子及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5625233B2
JP5625233B2 JP2008280061A JP2008280061A JP5625233B2 JP 5625233 B2 JP5625233 B2 JP 5625233B2 JP 2008280061 A JP2008280061 A JP 2008280061A JP 2008280061 A JP2008280061 A JP 2008280061A JP 5625233 B2 JP5625233 B2 JP 5625233B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared
temperature
substrate
incident
infrared rays
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008280061A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010107374A (ja
Inventor
最実 太田
最実 太田
廣田 正樹
正樹 廣田
康弘 福山
康弘 福山
貴文 福本
貴文 福本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2008280061A priority Critical patent/JP5625233B2/ja
Publication of JP2010107374A publication Critical patent/JP2010107374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5625233B2 publication Critical patent/JP5625233B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Description

本発明は、赤外線を検出する赤外線検出素子及びその製造方法に関する。
従来より、赤外線用窓を通過して赤外線検出素子に入射する赤外線のうち、検出対象エリアからの赤外線のみを検出し、検出対象エリア外からの赤外線(以下、迷光と表記)の検出量を削減するべく、迷光が赤外線検出素子に入射することを遮断するための遮光板を赤外線検出素子用パッケージの内部に設ける技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2007−71761号公報
従来技術によれば、検出対象エリア外から赤外線検出素子に入射する赤外線は遮断することができるが、赤外線の受光面以外の素子領域で反射した赤外線が赤外線用窓の裏面側で再度反射して赤外線検出素子に入射することは防止できない。このため従来技術によれば、反射によって赤外線検出素子に入射した赤外線に起因するノイズが発生し、赤外線検出素子の検出精度が低下する可能性がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は受光面以外の素子領域で反射した赤外線に起因するノイズを抑制し、検出精度が低下することを防止可能な赤外線検出素子及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、受光面以外の素子領域の赤外線の入射面側に、入射する赤外線の波長よりも短いピッチで配列されている複数の凸状構造体を備える。
本発明によれば、受光面以外の素子領域に入射した赤外線が複数の凸状構造体によって分散されることにより受光面以外の素子領域における赤外線の反射量が低減されるので、受光面以外の素子領域で反射した赤外線に起因するノイズを抑制し、赤外線検出素子の検出精度が低下することを防止できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態となる赤外線検出素子の構成及びその製造方法について説明する。
〔赤外線検出素子の構成〕
始めに、図1(a)〜(c)を参照して、本発明の実施形態となる赤外線検出素子の構成について説明する。なお図1(a)は赤外線検出素子の上面(赤外線の入射面側)図,図1(b)は図1(a)に示す線分AA’における赤外線検出素子の断面図,図1(c)は図1(a)に示す線分BB’における赤外線検出素子の断面図を示す。
本発明の実施形態となる赤外線検出素子は、基板1と、メインブレン2と、メインブレン2の赤外線入射面側表面上に形成された受光部3と、メインブレン2表面上に形成され、受光部3と基板1とを接続する複数の感温抵抗体4を有する。基板1は矩形形状のSi(シリコン)基板により形成され、その赤外線入射面側表面にはp-Si(ポリシリコン)膜1aが形成されている。基板1の赤外線入射面側表面にはp-Si膜1aと基板1をエッチング加工することにより四角錐形状の空隙1bが形成されている。メインブレン2は、SiN(窒化シリコン)やSiO2(二酸化珪素)により形成されている。本実施形態では、メインブレン2は、十字形状を有し、その中心部表面上に受光部3が形成されている。受光部3と基板1との間のメインブレン2の表面上には複数の感温抵抗体4が形成されている。メインブレン2は、表面に感温抵抗体4が形成されている領域の端部において基板1と接続することにより空隙1b上に架設されている。これにより、メインブレン2の下部は空隙1bによって基板1から熱分離された状態になっている。
受光部3は、金黒膜,ニッケル黒膜,樹脂等の赤外線を吸収する材料により形成されている。本実施形態では、各感温抵抗体4は、p型のp-Siからなるp型サーモパイル4aと、n型のp-Siからなるn型サーモパイル4bとを有する。p型サーモパイル4a及びn型サーモパイル4bは、基板1上に形成されたコンタクト5及びアルミニウム配線6を介して隣接するp型サーモパイル4a及びn型サーモパイル4bと直列接続されている。p型サーモパイル4a及びn型サーモパイル4bの直列配線の両端部にあるコンタクタ5はそれぞれ出力点7及びバイアス点8として機能する。感温抵抗体4と表面に感温抵抗体4が形成されているメインブレン2領域は、基板1と受光部3との間に架設され、冷点としての基板1と温点としての受光部3の温度差を検出する温度検出部9として機能する。なお本実施形態では、感温抵抗体4としてサーモパイル(熱電対)を用いたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えばボロメータ式や強誘電体式の赤外線検出素子であってもよい。
〔動作原理〕
このような構成を有する赤外線検出素子では、入射した赤外線は受光部3において吸収される。この結果、赤外線の光エネルギーによって受光部3が温められ、受光部3の温度は上昇する。一方、基板1の温度は、基板1が受光部3の大きさ(例えば100μm2)と比較して非常に大きく(例えば数mm2)、ヒートシンクとして機能するために変化しない。このため受光部3と基板1との間に温度差が生じる。受光部3と基板1との間に温度差が生じると、受光部3と基板1とを接続する感温抵抗体4にはゼーベック効果により熱起電力が発生し、出力点7とバイアス点8間に電位差が生じる。従って、出力点7とバイアス点8の電位差を検出することにより受光部3に入射した赤外線を検出することができる。
〔凸状構造体〕
受光部3は赤外線を吸収する材料により形成されているので、赤外線に対する反射率は極めて小さい。しかしながら、温度検出部9や基板1表面はSi,SiO2,SiN等のSi系材料により形成されていることから、赤外線に対する反射率は赤外線の波長(例えば8-12μm)に対し4割程度(波長によっては7割程度)と高い。このため温度検出部9や基板1表面で反射した赤外線が図示しない赤外線用窓の裏面側で再度反射して受光部3に入射することにより、ノイズが発生し、赤外線検出素子の検出精度が低下する可能性がある。なおこのような問題を解決するために、赤外線吸収率が高い材料により温度検出部9を被覆することにより温度検出部9表面の反射率を小さくする方法が考えられる。ところがこの方法を用いた場合、温度検出部9の熱伝導率が上昇することによって出力点7とバイアス点8間の電位差が小さくなることにより赤外線検出素子の感度が低下する可能性がある。また図示しない赤外線用窓の裏面側に反射防止用のコーティングを施す方法も考えられるが、この方法を用いたとしても赤外線の反射を完全に抑えることはできない。そこで本実施形態の赤外線検出素子では、基板1と温度検出部9の赤外線が入射する側の表面に赤外線の波長以下のピッチで凸状の構造体を設ける。このような構成によれば、赤外線は凸状構造体によって分散,吸収されるので、温度検出部9や基板1表面における赤外線の反射量を低減することができる。以下、この凸状構造体によって赤外線が分散される原理について説明する。
光が空気(屈折率ni=1)からバルク材(屈折率ns)に入射する際、バルク材の表面が平坦である場合は、バルク材表面の反射率Rは理論上以下の数式1のように表される。一方、バルク材の表面に反射防止膜(AntiReflection Coating : ARC)を形成した場合には、空気と反射防止膜の界面における反射光と反射防止膜とバルク材の界面における反射光の強さが同じで位相がπずれた時に、反射光が互いに干渉し打ち消し合うことにより反射を低減することができる。従って反射防止膜が反射を最も低減できる条件は、反射防止膜の屈折率n0と膜厚dが以下の数式2,3を満足することである。また反射防止膜がなくバルク材だけである時よりも反射率を下げる条件は、光路差を表す数式3の左辺(2*n0*d)が以下の数式4を満足することである。すなわち数式4から明らかなように、m=0である場合は以下の数式5に示す条件が満たされなければ反射防止膜がなくバルク材だけである時よりも反射率を下げることができない。このため単相の薄膜を反射防止膜として用いる場合には、バルク材によって反射防止膜として利用可能な材料が限定されてしまう。
Figure 0005625233
Figure 0005625233
Figure 0005625233
Figure 0005625233
Figure 0005625233
これに対して、反射防止膜として赤外線の波長程度のピッチで配列された凹凸構造を形成することにより材料によらず反射率を低減することができる。凹凸構造を形成することは空気とバルク材の間に屈折率neff(ni<neff<ns)の仮想層を形成することと光学的に同じ意味となる。以下、バルク材の表面に2次元状にドットを形成した場合と1次元状にラインの繰り返し構造を形成した場合とに分けてその原理について説明する。
バルク材の表面に2次元状にドットを周期的に形成した場合、単位格子あたりに占めるドットの面積の割合を開口率f、空気の誘電率をε1、材料の誘電率をε2とすると、バルク材の誘電率εeffはTE(Transverse Electric)波,TM(Transverse Magnetic)波に関係なく以下の数式6に示すようになることから、バルク材の正味の屈折率neffは以下の数式7に示すようになる。従って、バルク材の正味の屈折率effが数式2に等しくなるように開口率fを設定し、且つ、ドットの高さを数式3に示す条件を満たす値とすれば2次元状のドットは反射防止膜として機能する。なおこの場合、ドットは2次元状に構成されていることからTE波,TM波に関係なく反射防止膜として機能する。
Figure 0005625233
Figure 0005625233
一方、バルク材の表面に1次元状にラインの繰り返し構造を形成した場合、ピッチPで開口bが高さdで形成されているとして開口率f=b/Pであるとすると、バルク材の誘電率εeffはラインと平行に振動するTE波については以下の数式8,ラインと垂直に振動するTM波については以下の数式9に示すようになるので、バルク材の屈折率はTE波については以下の数式10,TM波については以下の数式11に示すようになる。このことから、TE波に対しては、バルク材の屈折率が数式10を満たすように開口率fを設定し、高さdを数式3に示す条件を満たす値とすればラインを反射防止膜として機能させることができる。また同様に、TM波に対しては、バルク材の屈折率が数式11を満たすように開口率fを設定し、高さdを数式3に示す条件を満たす値とすればラインを反射防止膜として機能させることができる。従ってこの場合には、TE波とTM波のどちらか、換言すれば一方向に対して反射防止膜として機能させることができる。
Figure 0005625233
Figure 0005625233
Figure 0005625233
Figure 0005625233
以下、凸状構造体の幾つかの実施例について説明する。
〔実施例1〕
始めに、図2(a)〜(c)を参照して、実施例1の凸状構造体の構成について説明する。なお図2(a)は温度検出部9の斜視図、図2(b)は図2(a)に示す線分CC’における断面図、図2(c)は温度検出部9の上面図を示す。
本実施例では、図2(a)に示すようにxy軸を設定すると、入射する赤外線の中心波長は10μmであることから、図2(a),(b)に示すように、p型サーモパイル4aとn型サーモパイル4b上にピッチ1μmで高さ1μmの矩形の凸部10を凸状構造体としてy方向に沿って複数形成する。この結果、y方向に赤外線の波長10μm以下のピッチPyで凹凸構造が形成されるために、y方向に振動する赤外線の電場成分が分散,吸収され、赤外線の反射量が低減される。またp型サーモパイル4aとn型サーモパイル4bが波長10μm以下のピッチPxでx方向に配列されていると、図2(c)に示すように、赤外線の波長以下の凹凸構造がx方向にも形成されることになるので、x方向に振動する赤外線の電界成分も分散,吸収され、赤外線の反射量が低減される。この結果、xy方向の直交する2次元方向に振動する赤外線の反射量を低減できるので、入射する赤外線の偏向状態に関係なく反射を低減することができる。なお本実施例では凸部10のピッチPyを1μmとしたが、本発明はこれに限定されることはなく10μm以下であればよい。また凸部10の高さも任意の値でよい。
以上の説明から明らかなように、本実施例1では、温度検出部9として機能するメインブレン2と感温抵抗体4(p型サーモパイル4aとn型サーモパイル4b)の表面上にそれぞれ感温抵抗体4により構成される凹凸構造と凸部10により構成される凹凸構造が形成されている。そしてこの凹凸構造のピッチPx,Pyは入射する赤外線の波長よりも短い値に設定されているので、温度検出部9に入射した赤外線が凹凸構造によって分散されることにより温度検出部9における赤外線の反射が抑制される。従って本実施例1によれば、温度検出部9で反射した赤外線に起因するノイズを抑制し、赤外線検出素子の検出精度が低下することを防止できる。
〔実施例2〕
次に、図3を参照して、実施例2の凸状構造体の構成について説明する。なお図3は温度検出部9の上面図を示す。
感温抵抗体4は、ゼーベック効果により熱起電力を発生するものであるので、電気抵抗を有する。従って赤外線検出素子の感度を上げるために低抵抗化が求められる場合、感温抵抗体4の断面積を大きくすればよい。しかしながら感温抵抗体4の断面積を大きくした場合には、感温抵抗体4の幅やピッチが10μm以上になることによって、赤外線の波長よりも大きいピッチで感温抵抗体4が配列され、赤外線の反射量を低減できなくなる可能性がある。そこで本実施例2では、感温抵抗体4を構成するp型サーモパイル4aとn型サーモパイル4bは、図3に示すように、基板1と受光部3間のメインブレン2上において入射する赤外線の波長よりも短いピッチで櫛歯状に分岐している。このような構成によれば、p型サーモパイル4aとn型サーモパイル4bを並列接続することにより、感温抵抗体4の断面積を大きくすることなく低抵抗化を実現することができる。なおこの場合、隣り合うサーモパイルは、赤外線の波長以下のピッチPxでx方向に並んでいる。このため仮にコンタクト5のピッチPcが赤外線の波長より大きい場合であっても温度検出部9内ではサーモパイルが細かいピッチPxで並ぶためにx方向に振動する赤外線の電場成分が分散,吸収されることによって赤外線の反射量は低減される。また実施例1と同様にy方向に凸部10を赤外線の波長以下のピッチPyで形成することにより、y方向に振動する赤外線の電場成分が分散,吸収され、赤外線の反射量を低減することができる。
以上の説明から明らかなように、本実施例2では、感温抵抗体4(p型サーモパイル4aとn型サーモパイル4b)が、基板1と受光部3間において入射する赤外線の波長よりも短いピッチで櫛歯状に分岐しているので、上記実施例1による技術的効果と合わせて、感温抵抗体4の断面積を大きくすることなく赤外線検出素子の感度を向上できるという技術的効果を得ることができる。
〔実施例3〕
次に、図4(a)〜(c)を参照して、実施例3の凸状構造体の構成について説明する。なお図4(a)は温度検出部9の斜視図、図4(b)は図4(a)に示す線分DD’における断面図、図4(c)は温度検出部9の上面図を示す。
p型サーモパイル4a及びn型サーモパイル4bが例えば幅0.3μm,高さ0.3μmのような微細な形状である場合、赤外線の波長10μmと比較して小さいために、赤外線の反射を低減する効果が小さくなる。しかしながらメインブレン2に凸状構造体を形成した場合には、メインブレン2の熱容量が増加することによりメインブレン2に熱が蓄積され、結果として、基板1と受光部3の温度差が正確に検出できなくなる可能性がある。そこで本実施例3では、図4(a)〜(c)に示すように、メインブレン2のy方向に入射する赤外線の波長よりも短いピッチPyで凹凸構造を蛇腹状に形成することにより、凸部構造の内部に空洞部11を形成している。そして複数の感温抵抗体4は凹凸構造が形成されたメインブレン2上をy方向に延出する形で形成されている。
以上の説明から明らかなように、本実施例3では、メインブレン2に形成された凸状構造体の内部に空洞部11を形成することによりメインブレン2の熱伝導率を低下させているので、上記実施例1による技術的効果と合わせて、基板1と受光部3の温度差を正確に検出できるという技術的効果を得ることができる。また本実施例3では、メインブレン2に蛇腹状の凹凸構造を形成することにより凸状構造体を形成しているので、上記実施例1による技術的効果と合わせて、メインブレン2の実質的な長さが長くなることによって熱抵抗が上昇して赤外線検出素子の感度が向上するという技術的効果を得ることができる。
〔赤外線検出素子の製造方法〕
次に、図5(a)〜(f),図6(a),(b)を参照して、実施例3に示す赤外線検出素子の製造方法について説明する。なお図5(a)〜(f),図6(a),(b)は実施例3の赤外線検出素子の図1(a)に示す線分EE’における断面図を示す。
実施例3に示す赤外線検出素子を製造する際は、始めに、図5(a)に示すようにSi基板1の表面に1.5μm程度の膜厚のp-Si膜1aを形成した後、図5(b)に示すようにメインブレン2の凸部に対応する位置以外の領域のp-Si膜1aをドライエッチングにより1.0μm程度除去する。これによりp-Si膜1aの表面にはピッチPで配列された高さHの凸部が形成される。次に、図5(c)に示すようにp-Si膜1aの表面上に0.15μm程度の膜厚のSiN膜2を形成する。このSiN膜2はメインブレン2として機能する。次に、SiN膜2の表面上にポリシリコン膜を形成した後、p型サーモパイル4a及びn型サーモパイル4bに対応するポリシリコン領域にそれぞれボロン及びリンを注入する。次に、基板全体を900℃でアニールすることによりボロン及びリンを活性化した後、ドライエッチングによってポリシリコン膜をパターンニングすることにより、図5(d)に示すようにSiN膜2の表面上にp型サーモパイル4a及びn型サーモパイル4bを形成する。
次に、図示しないコンタクトとアルミニウム配線によりp型サーモパイル4a及びn型サーモパイル4bを直列に接続し、p型サーモパイル4a及びn型サーモパイル4b上に保護膜としてのSiN膜12を形成した後、図5(e)に示すように基板表面上にSiO2膜13を形成する。次に、受光部に対応する領域以外のSiO2膜13を除去した後、図5(f)に示すようにSiO2膜13表面に0.2μm程度の膜厚の保護膜としてのSiN膜12を形成する。次に、図6(a)に示すように受光部に対応するSiN膜12の表面上に赤外線を吸収する吸収膜3を形成する。この吸収膜3は受光部3として機能する。そして最後に、ドライエッチングにより基板表面の所定部位にエッチングスリットを開口してp-Si膜1aを露出させた後、TMAH,KOH,ヒドラジン等の強アルカリ性溶液を用いてp-Si膜1a及びSi基板1に対し結晶異方性エッチングを施すことにより空隙1bを形成する。これにより、一連の製造工程は終了する。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。例えば上記実施例3では図4(a)に示すようにメインブレン2の凹凸構造がx方向に周期的に配列されているために赤外線のx方向の電場成分しか分散,吸収することができないが、例えば図7(a)〜(c)に示すようにメインブレン2表面上にx方向及びy方向に周期的に配列された凸部10を形成することによりx方向,y方向に振動する赤外線の電場成分を分散,吸収できるようにしてもよい。また変形例として、図8(a)〜(c)に示すようにメインブレン2表面上にx方向及びy方向に周期的に配列された凹部10を形成することによりx方向,y方向に振動する赤外線の電場成分を分散,吸収できるようにしてもよい。また本実施形態では、凹凸形状は直方体であったが、円錐台や四角錐台等の直方体以外の形状であってもよい。また赤外線検出素子の形状は、図1に示す形状に限定されることはなく、図9に示すような温度検出部を構成するメインブレン2が屈曲している形状にも適用できる。このように、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
本発明の実施形態となる赤外線検出素子の(a)上面図,(b)線分AA’における断面図,及び(c)線分BB’における断面図である。 実施例1の凸状構造体の(a)斜視図,(b)線分CC’における断面図,及び(c)上面図である。 実施例2の凸状構造体の上面図である。 実施例3の凸状構造体の(a)斜視図,(b)線分DD’における断面図,及び(c)上面図である。 実施例3の赤外線検出素子の製造方法を示す断面工程図である。 図5に示す製造方法の続きを示す断面工程図である。 実施例3の凸状構造体の変形例の(a)斜視図,(b)線分FF’における断面図,及び(c)線分GG’における断面図である。 実施例3の凸状構造体の変形例の(a)斜視図,(b)線分HH’における断面図,及び(c)線分II’における断面図である。 本発明の実施形態となる赤外線検出素子の変形例の上面図である。
符号の説明
1:基板
1a:p-Si(ポリシリコン)膜
1b:空隙
2:メインブレン
3:受光部
4:感温抵抗体
4a:p型サーモパイル
4b:n型サーモパイル
5:コンタクト
6:アルミニウム配線
7:出力点
8:バイアス点

Claims (5)

  1. 冷点として機能する基板と、入射された赤外線を吸収して熱に変換し、温点として機能する受光部と、前記基板と前記受光部を熱分離した状態で支持し、且つ前記冷点と前記温点の温度差を検出する温度検出部とを備え、前記温度検出部により検出された温度差に基づいて赤外線を検出する赤外線検出素子であって、前記基板及び前記温度検出部のうち少なくともいずれか一方の赤外線の入射面側に、前記温度検出部を用いて複数の凸状構造体を形成し、当該複数の凸状構造体は前記受光部に入射する赤外線の波長よりも短いピッチで配列され、
    前記温度検出部は、前記基板と前記受光部の間に架設された梁部と、前記梁部の赤外線の入射面側表面上に形成され、前記冷点と前記温点を接続する感温抵抗体とを備え、前記複数の凸状構造体は前記感温抵抗体の表面上に形成されている
    ことを特徴とする赤外線検出素子。
  2. 請求項1に記載の赤外線検出素子において、前記感温抵抗体は、前記受光部に入射する赤外線の波長よりも短いピッチで前記梁部の表面上に形成されることにより前記凸状構造体として機能することを特徴とする赤外線検出素子。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の赤外線検出素子において、前記感温抵抗体は、入射する赤外線の波長よりも短いピッチで前記冷点と前記温点間において櫛歯状に分岐していることを特徴とする赤外線検出素子。
  4. 請求項1乃至請求項3のうち、いずれか1項に記載の赤外線検出素子において、前記凸状構造体の内部に空洞が形成されていることを特徴とする赤外線検出素子。
  5. 冷点として機能する基板と、入射された赤外線を吸収して熱に変換し、温点として機能する受光部と、前記基板と前記受光部を熱分離した状態で支持し、且つ前記冷点と前記温点の温度差を検出する温度検出部とを備え、前記温度検出部により検出された温度差に基づいて赤外線を検出し、前記温度検出部は、前記基板と前記受光部の間に架設された梁部と、前記梁部の赤外線の入射面側表面上に形成され、前記冷点と前記温点を接続する感温抵抗体とを備え、前記複数の凸状構造体は前記感温抵抗体の表面上に形成されている赤外線検出素子の製造方法であって、
    前記基板及び前記温度検出部のうち少なくともいずれか一方の赤外線の入射面側に、前記温度検出部を用いて、前記受光部に入射する赤外線の波長よりも短いピッチで複数の凸状構造体を形成する工程を有することを特徴とする赤外線検出素子の製造方法。
JP2008280061A 2008-10-30 2008-10-30 赤外線検出素子及びその製造方法 Active JP5625233B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008280061A JP5625233B2 (ja) 2008-10-30 2008-10-30 赤外線検出素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008280061A JP5625233B2 (ja) 2008-10-30 2008-10-30 赤外線検出素子及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010107374A JP2010107374A (ja) 2010-05-13
JP5625233B2 true JP5625233B2 (ja) 2014-11-19

Family

ID=42296958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008280061A Active JP5625233B2 (ja) 2008-10-30 2008-10-30 赤外線検出素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5625233B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8927934B2 (en) * 2010-09-13 2015-01-06 Ricoh Company, Ltd. Thermal infrared sensor and manufacturing method thereof
JP5884568B2 (ja) * 2012-03-12 2016-03-15 株式会社リコー 熱型赤外線センサーの製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04116432A (ja) * 1990-09-07 1992-04-16 Nec San-Ei Instr Co Ltd 赤外線検出装置
JP2656145B2 (ja) * 1990-09-21 1997-09-24 浜松ホトニクス株式会社 赤外線撮像装置
JP3728916B2 (ja) * 1998-03-10 2005-12-21 日産自動車株式会社 赤外線検出素子の製造方法
JP2002340668A (ja) * 2001-05-18 2002-11-27 Denso Corp サーモパイル式赤外線センサおよびその検査方法
JP2003207391A (ja) * 2002-01-17 2003-07-25 Nissan Motor Co Ltd 赤外線検知素子とその製造方法及びその製造装置
JP2004170516A (ja) * 2002-11-18 2004-06-17 Canon Inc マイクロ構造体
JP2005241457A (ja) * 2004-02-26 2005-09-08 Hamamatsu Photonics Kk 赤外線センサ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010107374A (ja) 2010-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4792980B2 (ja) 赤外線検出素子
KR101910575B1 (ko) 적외선 검출기 및 적외선 이미지 센서
EP1378733B1 (en) Infrared sensor
US8927934B2 (en) Thermal infrared sensor and manufacturing method thereof
US6552344B1 (en) Infrared detector and method of making the infrared detector
EP2762845B1 (en) Infrared detector
US8598528B2 (en) Infrared detector based on suspended bolometric micro-plates
JP5964543B2 (ja) ボロメータ型テラヘルツ波検出器
US10585002B2 (en) Micromechanical device for electromagnetic radiation sensing
JP5283825B2 (ja) 熱型赤外線検出器
JP2013044703A (ja) 光センサー
JP2009210312A (ja) ファブリペロー干渉計およびその製造方法
JP5625233B2 (ja) 赤外線検出素子及びその製造方法
US10234332B2 (en) Bolometer and method for measurement of electromagnetic radiation
US20110198720A1 (en) Thermal-type infrared solid-state imaging element
US9612159B2 (en) Infrared sensor and infrared sensor array
JP5790001B2 (ja) 赤外線検出素子
US20140264022A1 (en) Infrared sensor of rear surface irradiation type
CN114739519B (zh) 探测器的封装盖板及其制备方法、探测器
CN110023725B (zh) 光检测器
JP6726087B2 (ja) 光検出器
JP5884568B2 (ja) 熱型赤外線センサーの製造方法
JPH06137943A (ja) 熱型赤外線センサ
JP2010101675A (ja) 赤外線撮像素子およびその製造方法
JP2015143707A (ja) 光センサー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130702

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140415

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140902

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140915

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5625233

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151