JPH0961234A - 赤外線検出素子およびその製造方法 - Google Patents

赤外線検出素子およびその製造方法

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JPH0961234A
JPH0961234A JP21911795A JP21911795A JPH0961234A JP H0961234 A JPH0961234 A JP H0961234A JP 21911795 A JP21911795 A JP 21911795A JP 21911795 A JP21911795 A JP 21911795A JP H0961234 A JPH0961234 A JP H0961234A
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JP
Japan
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dielectric layer
forming
layer
infrared
sacrificial layer
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Application number
JP21911795A
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English (en)
Inventor
Yoshifumi Watabe
祥文 渡部
Koichi Aizawa
浩一 相澤
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高感度で且つ機械的強度が強い赤外線検出素子
を提供する。 【解決手段】 夫々酸化シリコンよりなる第1の誘電体
層3と第2の誘電体層4とで覆われたアモルファス炭化
シリコンよりなる赤外線検出手段2が、第1の誘電体層
3よりなる支持部3b,3cと第2の誘電体層4よりな
る支持部4b,4cとによって、シリコンなどの半導体
基板またはガラスなどの絶縁基板よりなる支持基板1の
上方に空洞9を介して支持されている。赤外線検出手段
2の下面を覆う第1の誘電体層3の下面には、略全面に
亙って厚み方向に複数の凹部5(凹凸)が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線の吸収によ
る温度変化に基づく電気的特性の変化により赤外線を検
出する熱型の赤外線検出素子およびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より赤外線検出素子には、量子型赤
外線検出素子と熱型赤外線検出素子の2種類のタイプが
ある。量子型赤外線検出素子は、非常に高感度であるが
低温に冷却して使用する必要があり、取扱いが難しい。
また、量子型赤外線検出素子は、製造コストが高い、冷
却器を含めたシステムのサイズが大きい、等の問題があ
る。
【0003】一方、熱型赤外線検出素子は、感度の点で
は量子型赤外線検出素子に及ばないものの、使用に際し
て冷却の必要が無く、構造が簡単である。このため、熱
型赤外線検出素子は、量子型赤外線検出素子に比べて、
製造コストが安く、使用時のシステム全体のサイズが小
さいなどの利点を有するので、各種の実用的な用途に広
く使用されている。
【0004】熱型赤外線検出素子としては、焦電素子、
熱電対、抵抗体(サーミスタ)のいずれかが用いられ
る。これら赤外線検出素子は、赤外線の照射による赤外
線検出部の熱的挙動すなわち温度変化に基づく電気的特
性の変化に基づいて赤外線を検出する。これらの構造に
ついては、特開平3−136379号公報に詳しく述べ
られている。
【0005】従来の熱形赤外線検出素子(以下、赤外線
検出素子と略称する)は、図10に示すように、第1の
誘電体層3と第2の誘電体層4とで覆われた赤外線検出
手段2が、第1の誘電体層3よりなる支持部3b,3c
と、第2の誘電体層4よりなる支持部4b,4cとによ
って支持基板1の上方に空洞9を介して支持されてい
る。
【0006】以下、上記赤外線検出素子の製造方法を簡
単に説明する(図10参照)。支持基板1上に表面が平
坦なリン・ケイ酸ガラス等よりなる犠牲層(図示せず)
を形成し、前記犠牲層上に第1の誘電体層3を形成し、
第1の誘電体層3上に赤外線検出手段2を形成し、赤外
線検出手段2上および露出した第1の誘電体層3上に第
2の誘電体層4を形成し、その後、前記犠牲層をエッチ
ングする開口部を形成して、前記犠牲層をエッチングす
ることによって、赤外線検出手段2が支持基板1から熱
的に絶縁された図10に示すような赤外線検出素子を形
成している。図10に示す構造では、赤外線検出手段2
を覆う第1、第2の誘電体層3、4を取り囲む雰囲気を
真空にすることにより、気体による熱伝導が減少し、熱
的な絶縁は更に向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記赤外線
検出素子は、熱的な絶縁を保つために、赤外線検出素子
2を支持基板1に支持する支持部3b,3c,4b,4
cの熱伝導を極力小さくする必要があり、支持部3b,
3c,4b,4cを小さく且つ薄くすることが望まし
い。
【0008】しかしながら、上記赤外線検出素子は、上
記構造のため破損しやすく製造が難しい。すなわち、上
記赤外線検出素子は機械的強度が小さい。また、上記赤
外線検出素子において、第1の誘電体層3および第2の
誘電体層4の材質を工夫することで、この種の問題を回
避しようとする場合、赤外線検出の感度を向上させるた
めには、支持部3b,3c,4b,4cの膜厚を薄くす
るか、その断面積を小さくすることが必要である。
【0009】しかし、半導体産業で一般に用いられる誘
電体材料の強度を、複合化などにより向上させるには限
界がある。本発明は上記事由に鑑みて為されたものであ
り、その目的は、高感度で且つ機械的強度が強い赤外線
検出素子を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、赤外線を検出する赤外線検出手
段と、前記赤外線検出手段の全面または下面を覆う誘電
体層と、前記誘電体層を支持する支持基板とを備え、前
記誘電体層の上面あるいは下面の少なくとも一方の面の
略全面に亙って複数の凹凸が形成されて成ることを特徴
とするので、機械的強度が強い。
【0011】請求項2の発明は、誘電体層が、酸化シリ
コン膜または窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜
または前記各膜の複合膜からなることを特徴とするの
で、熱絶縁性を高めるこができ、赤外線の検出感度が向
上する。請求項3の発明は、誘電体層の複数の凹凸に赤
外線吸収層が形成されて成ることを特徴とするので、赤
外線吸収効率が高く、感度が高い。
【0012】請求項4の発明は、表面の略全面に亙って
複数の凹凸を有する犠牲層を支持基板の主表面上に形成
する第1の工程と、前記犠牲層を所定の形状にエッチン
グする第2の工程と、前記犠牲層上に第1の誘電体層を
形成する第3の工程と、第1の誘電体層上に赤外線検出
手段を形成する第4の工程と、前記赤外線検出手段上お
よび露出した前記第1の誘電体層上に第2の誘電体層を
形成する第5の工程と、前記犠牲層を選択的にエッチン
グ除去することによって前記第1の誘電体層の下面に凹
凸を形成し且つ前記第1の誘電体層と前記支持基板との
間に空洞を形成する第6の工程とを含むことを特徴とす
るので、機械的強度が強い赤外線検出素子を作製するこ
とができる。
【0013】請求項5の発明は、第1の誘電体層および
第2の誘電体層が、酸化シリコン膜または窒化シリコン
膜または酸化窒化シリコン膜または前記各膜の複合膜か
らなることを特徴とするので、検出感度が高い赤外線検
出素子を作製することができる。請求項6の発明は、犠
牲層が、支持基板の主表面上に犠牲層材である金属を成
膜し前記金属を湿式エッチングにより粗面化処理するこ
とにより複数の凹凸が形成されることを特徴とするの
で、容易に前記凹凸を形成することができ、検出感度が
高い赤外線検出素子を低コストで作製できる。
【0014】請求項7の発明は、犠牲層が、支持基板の
主表面上に犠牲層材である金属を平坦な金属表面が得ら
れる真空蒸着条件よりも高い支持基板温度または低い真
空度または高い支持基板温度かつ低い真空度の条件で蒸
着することにより複数の凹凸が形成されることを特徴と
するので、1つの工程で表面の略全面に亙って複数の凹
凸を一体的に有する犠牲層が得られ、検出感度が高い赤
外線検出素子を低コストで作製できる。
【0015】請求項8の発明は、犠牲層がアルミニウム
であることを特徴とするので、検出感度が高い赤外線検
出素子を低コストで作製できる。請求項9の発明は、表
面の略全面に亙って複数の凹凸を有する犠牲層を支持基
板の主表面上に形成する第1の工程と、前記犠牲層を所
定の形状にエッチングする第2の工程と、前記犠牲層上
に赤外線吸収層を形成する第3の工程と、前記赤外線吸
収層上に第1の誘電体層を形成する第4の工程と、第1
の誘電体層上に赤外線検出手段を形成する第5の工程
と、前記赤外線検出手段上および露出した前記第1の誘
電体層上に第2の誘電体層を形成する第6の工程と、前
記犠牲層を選択的にエッチング除去することによって前
記赤外線吸収層の下面に凹凸を形成し且つ前記第赤外線
吸収層と前記支持基板との間に空洞を形成する第7の工
程とを含むことを特徴とするので、赤外線吸収層により
検出感度が高められ且つ機械的強度が強い赤外線検出素
子を作製することができる。
【0016】請求項10の発明は、表面の略全面に亙っ
て複数の凹凸を有する犠牲層を支持基板の主表面に設け
た凹部に形成する第1の工程と、前記犠牲層上および露
出した前記支持基板の主表面上に第1の誘電体層を形成
する第2の工程と、前記第1の誘電体層上に赤外線検出
手段を形成する第3の工程と、前記赤外線検出手段上お
よび露出した前記第1の誘電体層上に第2の誘電体層を
形成する第4の工程と、前記支持基板の裏面にダイアフ
ラム形成用マスクを設け前記支持基板を裏面から前記犠
牲層が露出するまでエッチングする第5の工程と、前記
犠牲層を選択的にエッチング除去することによって下面
に凹凸を有する前記第1の誘電体層および前記赤外線検
出手段および前記第2の誘電体層からなるダイアフラム
部を形成する第6の工程とを含むことを特徴とするの
で、機械的強度が強い赤外線検出素子を作製することが
できる。
【0017】請求項11の発明は、第1の誘電体層およ
び第2の誘電体層が、酸化シリコン膜または窒化シリコ
ン膜または酸化窒化シリコン膜または前記各膜の複合膜
からなることを特徴とするので、赤外線検出素子の熱絶
縁性が高く検出感度が高い赤外線検出素子を作製するこ
とができる。請求項12の発明は、犠牲層が、支持基板
の主表面上に犠牲層材である金属を成膜し前記金属を湿
式エッチングにより粗面化処理することにより複数の凹
凸が形成されることを特徴とするので、容易に前記凹凸
を形成でき、検出感度が高い赤外線検出素子を作製でき
る。
【0018】請求項13の発明は、犠牲層が、支持基板
の主表面上に犠牲層材である金属を平坦な金属表面が得
られる真空蒸着条件よりも高い支持基板温度または低い
真空度または高い支持基板温度かつ低い真空度の条件で
蒸着することにより複数の凹凸が形成されることを特徴
とするので、1つの工程で表面の略全面に亙って複数の
凹凸を一体的に有する犠牲層が得られ、検出感度が高い
赤外線検出素子を低コストで作製できる。
【0019】請求項14の発明は、犠牲層がアルミニウ
ムであることを特徴とするので、検出感度が高い赤外線
検出素子を低コストで作製できる。請求項15の発明
は、表面の略全面に亙って複数の凹凸を有する犠牲層を
支持基板の主表面に設けた凹部に形成する第1の工程
と、前記犠牲層上に赤外線吸収層を形成する第2の工程
と、前記赤外線吸収層上および露出した前記支持基板の
主表面に第1の誘電体層を形成する第3の工程と、前記
第1の誘電体層上に赤外線検出手段を形成する第4の工
程と、前記赤外線検出手段上および露出した前記第1の
誘電体層上に第2の誘電体層を形成する第5の工程と、
前記支持基板の裏面にダイアフラム形成用マスクを設け
前記支持基板を裏面から前記犠牲層が露出するまでエッ
チングする第6の工程と、前記犠牲層を選択的にエッチ
ング除去することによって下面に凹凸を有する前記赤外
線吸収層および前記第1の誘電体層および前記赤外線検
出手段および前記第2の誘電体層からなるダイアフラム
部を形成する第7の工程とを含むことを特徴とするの
で、赤外線吸収層により検出感度が高められ且つ機械的
強度が強い赤外線検出素子を作製することができる。
【0020】請求項16の発明は、第2の誘電体層を形
成した後、第2の誘電体層上にピンホールを有する薄膜
を成膜し前記ピンホールを通して前記第2の誘電体層を
所定深さだけエッチングし前記薄膜を除去することによ
り前記第2の誘電体層表面に凹凸を形成することを特徴
とするので、請求項4および請求項10の発明より機械
的強度が強い赤外線検出素子を容易に作製することがで
きる。
【0021】請求項17の発明は、第2の誘電体層の複
数の凹凸に赤外線吸収層を形成することを特徴とするの
で、赤外線吸収層により検出感度が高められる赤外線検
出素子を作製することができる。請求項18の発明は、
表面の略全面に亙って複数の凹凸を有する犠牲層を支持
基板の主表面に設けた凹部に形成する第1の工程と、前
記犠牲層上および露出した前記支持基板の主表面上に第
1の誘電体層を形成する第2の工程と、前記第1の誘電
体層上に赤外線検出手段を形成する第3の工程と、前記
赤外線検出手段上および露出した前記第1の誘電体層上
に第2の誘電体層を形成する第4の工程と、前記第2の
誘電体層上にピンホールを有する薄膜を成膜する第5の
工程と、前記ピンホールを通して前記第2の誘電体層を
所定深さだけエッチングする第6の工程と、前記薄膜を
除去することによって前記第2の誘電体層表面に凹凸を
形成する第7の工程と、凹凸が設けられた前記第2の誘
電体層上に赤外線吸収層を形成する第8の工程と、前記
支持基板の裏面にダイアフラム形成用マスクを設け前記
支持基板を裏面から前記犠牲層が露出するまでエッチン
グする第9の工程と、前記犠牲層を選択的にエッチング
除去することによって下面に凹凸を有する前記第1の誘
電体層および前記赤外線検出手段および前記第2の誘電
体層からなるダイアフラム部を形成する第10の工程と
を含むことを特徴とするので、検出感度が高く且つ機械
的強度が強い赤外線検出素子を作製することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。 (実施の形態1)本発明の実施の形態は、請求項1、2
及び請求項4乃至請求項9の発明に対応するものであ
り、以下、図1乃至図4により説明する。
【0023】本実施の形態の赤外線検出素子の基本構造
は、従来例で示した図10と同じ構造であり、図1に示
すように、夫々酸化シリコンよりなる第1の誘電体層3
と第2の誘電体層4とで覆われたアモルファス炭化シリ
コンよりなる赤外線検出手段2が、第1の誘電体層3よ
りなる支持部3b,3cと第2の誘電体層4よりなる支
持部4b,4cとによって、シリコンなどの半導体基板
またはガラスなどの絶縁基板よりなる支持基板1の上方
に空洞9を介して支持されている。なお、赤外線検出手
段2には受光赤外線量に応じた電気信号を取り出す電極
配線(図示せず)が形成されている。
【0024】本赤外線検出素子の特徴とするところは、
赤外線検出手段2の下面を覆う第1の誘電体層3の下面
の略全面に亙って厚み方向に複数の凹部5つまり凹凸が
形成されていることである。この凹凸は、赤外線検出手
段2および第1の誘電体層3および第2の誘電体層4の
厚み方向に働く応力に対して、一点に集中する応力を緩
和する働きと、ハニカム構造の垂直方向加重に対する強
度が高いのと同様の形状効果により機械的強度を向上さ
せる働きがある。従って、前記凹凸(凹部5)を形成す
ることにより赤外線検出素子の機械的強度が向上する。
【0025】また、本赤外線検出素子は、複数の凹凸
(凹部5)を設けることにより、図10に示す凹凸のな
い平坦な誘電体層を持つ従来の赤外線検出素子と比べる
と、第1の誘電体層3の熱伝導度を小さくすることがで
きるので、熱絶縁性が良く且つ機械的強度が強い。とこ
ろで、前記凹凸は第1の誘電体層3の下面の略全面に形
成されることが望ましく、その数も多いほど効果が大き
い。また、この凹凸は、規則的な配列でも不規則な配列
でもよいし、凹凸のサイズも、同サイズ、或いは種々の
サイズが混ざったものでもよい(図2、図3参照)。こ
の凹凸は、赤外線検出手段2を覆う第2の誘電体層4の
上面、第1の誘電体層3の下面の少なくとも一方に形成
されていれば効果があり、機械的強度は凹凸のサイズや
分布状態、凹凸形状等に依存する。このため、凹凸のサ
イズや分布状態、凹凸形状等は、要求される機械的強度
によって決定される。
【0026】また、複数の凹凸(凹部5)を設けること
により、凹凸のない平坦な層と比べると、熱伝導を小さ
くすることができるので、熱絶縁性が良く機械的強度が
強い赤外線検出素子が得られる。以下、上記赤外線検出
素子の製造方法を図4により説明する。まず、支持基板
1上に、アルミニウムなどの金属膜を蒸着装置によって
高温(例えば、アルミニウムをEB蒸着する条件として
は支持基板温度を略200℃にすればよい)または低真
空度(平坦な金属膜表面が得られる真空度よりも大気圧
に近い真空度)または高温かつ低真空度の成膜条件で蒸
着することにより、表面に複数の凹凸(凸部21a)を
有する金属膜が形成される。その後、前記金属膜の不要
部分をエッチングすることにより、前記金属膜よりなる
犠牲層21が形成され、図4(a)に示す構造が得られ
る。
【0027】次に、CVD装置などによって、犠牲層2
1の上に第1の誘電層3を成膜することにより図4
(b)に示す構造が得られる。その後、第1の誘電層3
の(天井部の)上部に赤外線検出手段2を形成するこに
より図4(c)に示す構造が得られる。なお、ここで、
犠牲層21と第1の誘電体層3との間に赤外線吸収層を
形成したものが、請求項9の発明に対応するものであ
る。
【0028】続いて、赤外線検出手段2を覆うように、
赤外線検出手段2上および露出した第1の誘電体層3上
に第2の誘電体層4を形成することにより図4(d)に
示す構造が得られる。その後、犠牲層21を選択的に除
去することにより図4(e)に示す構造が得られる。と
ころで、表面に複数の凹凸(凸部21a)を有する犠牲
層21を形成する方法として、(1)支持基板1上に表
面が平坦なアルミニウム(アルミニウムに限定するもの
ではない)を蒸着などにより成膜した後、アルミニウム
表面を湿式エッチングにより粗面化処理することにより
形成する方法、(2)支持基板1上に第1の金属層およ
び第2の金属層を順次形成し第2の金属層のみをパター
ニングして第2の金属層のみをエッチングすることによ
り第1の金属層および第2の金属層からなり凹凸を有す
る犠牲層21を形成する方法、などがある。
【0029】ここで、犠牲層21としてアルミニウムを
用いたのは、アルミニウムが安価であり、加工性に優れ
ているからである。なお、赤外線検出手段2はサーミス
タ抵抗、焦電材料等からなり、サーミスタ抵抗には、ア
モルファス半導体等の抵抗温度係数の大きな材料を用い
る。また、本赤外線検出素子では、第1、第2の誘電体
層3、4の厚さを夫々700nmとし、クロムよりなる
電極配線の厚さを150nmとし、アモルファス炭化シ
リコンよりなる赤外線検出手段2の厚さを700nmと
した。また、本実施の形態では、第1、第2のの誘電体
層3、4として酸化シリコンを用いたものについて説明
したが、窒化シリコンまたは酸化窒化シリコンまたはこ
れらの複合膜を用いてもよい。例えば、熱伝導度が比較
的大きい窒化シリコンを用いた場合は、機械的強度が強
まるのは勿論、凹凸により熱絶縁性を高めることができ
る。
【0030】(実施の形態2)本実施の形態は、請求項
1及び請求項2及び請求項16の発明に対応するもので
あり、以下、図5及び図6により説明する。図1に示す
赤外線検出素子では、第1の誘電体層3の下面に複数の
凹部5が形成されているが、本実施の形態の赤外線検出
素子は、図5に示すように、第2の誘電体層4の上面に
複数の凹部5(凹凸)が形成されている。
【0031】以下、上記赤外線検出素子の製造方法を図
6により説明する。まず、支持基板1上に蒸着装置など
によって表面に複数の凸部21を有する犠牲層21を形
成し、その後、CVD装置などによって犠牲層21上に
酸化シリコンからなる第1の誘電体層3を形成し、続い
て、赤外線検出手段2を形成し、赤外線検出手段2を覆
うように赤外線検出手段2上および露出した第1の誘電
体層3上に酸化シリコンからなる第2の誘電体層4を形
成することにより図6(a)に示す構造が得られる。こ
の時、表面の略全面に亙って複数の凸部21a(凹凸)
を有する犠牲層21の形成方法は実施の形態1で説明し
た方法に準ずる。
【0032】次に、第2の誘電体層4上に例えばクロム
よりなる非常に薄く且つピンホールを有する金属膜22
を形成することにより図6(b)に示す構造が得られ
る。次に、金属膜22のピンホールを通してフッ酸(H
F)によって第2の誘電体層4をエッチングして第2の
誘電体層4に凹部5を形成することにより図6(c)に
示す構造が得られる。
【0033】その後、金属膜22を選択的にエッチング
除去し(図6(d))、続いて、犠牲層21を選択的に
エッチング除去することにより図6(e)に示す構造が
得られる。なお、前記凹部5(凹凸)は、第2の誘電体
層4上に通常のフォトリソグラフィ技術によるパターニ
ングを行って第2の誘電体層4を所定の深さまでエッチ
ングすることでも形成できる。また、本実施の形態で
は、第1、第2のの誘電体層3、4として酸化シリコン
を用いたものについて説明したが、窒化シリコンまたは
酸化窒化シリコンまたはこれらの複合膜を用いてもよ
い。例えば、熱伝導度が比較的大きい窒化シリコンを用
いた場合は、機械的強度が強まるのは勿論、凹凸により
熱絶縁性を高めることができる。
【0034】(実施の形態3)本実施の形態は、請求項
10乃至請求項15及び請求項18の発明に対応するも
のであり、以下、図7および図8により説明する。本実
施の形態の赤外線検出素子は、図7に示すように、支持
基板30上の第1の誘電体層3の下面且つ赤外線検出手
段2の下方に凹所39を設けることにより第1の誘電体
層3および赤外線検出手段2および第2の誘電体層4に
よりダイアフラム部を形成ししている。
【0035】以下、上記赤外線検出素子の製造方法を図
8により説明する。まず、支持基板30上にフォトレジ
スト層をスピン塗布乾燥し、通常のフォトリソグラフィ
技術によりレジストからなるマスク(図示せず)を形成
し、その後、前記マスクで覆われていない基板30の主
表面を所定深さエッチングすることにより支持基板30
の主表面に犠牲層21成膜用の凹部31を形成し、その
後、前記マスクを除去することにより図8(a)に示す
構造が得られる。
【0036】次に、支持基板30の凹部31を埋め込む
ように表面に凸部21a(凹凸)を有する犠牲層21を
形成することにより図8(b)に示す構造が得られる。
この時、表面の略全面に亙って複数の凸部21a(凹
凸)を有する犠牲層21の形成方法は実施の形態1で説
明した方法に準ずる。次に、犠牲層21上および露出し
た支持基板30上に第1の誘電体層3を形成し(図8
(c))、その後、犠牲層21上の第1の誘電体層3上
に赤外線検出手段2を形成し、続いて、第2の誘電体層
4を形成することにより図8(d)に示す構造が得られ
る。
【0037】次に、支持基板30の裏面にダイアフラム
形成用のマスク(図示せず)を形成し、支持基板30を
裏面から犠牲層21の底部が露出するまでエッチング
し、その後、前記マスクを除去し、更に、犠牲層21を
選択的にエッチング除去することにより図8(e)に示
す構造が得られる。なお、本実施の形態では、第1、第
2のの誘電体層3、4として酸化シリコンを用いたもの
について説明したが、窒化シリコンまたは酸化窒化シリ
コンまたはこれらの複合膜を用いてもよい。例えば、熱
伝導度が比較的大きい窒化シリコンを用いた場合は、機
械的強度が強まるのは勿論、凹凸により熱絶縁性を高め
ることができる。
【0038】(実施の形態4)本実施の形態は、請求項
3および請求項17の発明に対応するものであり、図9
により説明する。本実施の形態の赤外線検出素子は、図
9に示すように、ニケッル・クロム等からなる赤外線吸
収膜10を実施の形態2で図5に示した構造の第2の誘
電体層4の上部に形成したものであり、その製造方法は
実施の形態2に準ずる。
【0039】本赤外線検出素子では、図9に示すよう
に、第2の誘電体層4表面の凹凸(凹部5)の形状が赤
外線吸収膜10の形状に反映されて赤外線吸収膜10に
も凹部11(凹凸)が形成されるので、赤外線吸収効率
が向上する。なお、赤外線吸収膜10は、図1に示すよ
うに凹凸形状が第1の誘電体層の下部に設けられている
場合、第1の誘電体層3の下部に形成すればよい。
【0040】このような赤外線吸収効率の向上は、赤外
線に対する赤外線検出素子の温度上昇率を向上させ、高
感度化に効果がある。なお、本実施の形態では、第1、
第2のの誘電体層3、4として酸化シリコンを用いたも
のについて説明したが、窒化シリコンまたは酸化窒化シ
リコンまたはこれらの複合膜を用いてもよい。例えば、
熱伝導度が比較的大きい窒化シリコンを用いた場合は、
機械的強度が強まるのは勿論、凹凸により熱絶縁性を高
めることができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明は、誘電体層の上面ある
いは下面の少なくとも一方の面の略全面に亙って複数の
凹凸が形成されているので、機械的強度が強い。請求項
2の発明は、誘電体層が、酸化シリコン膜または窒化シ
リコン膜または酸化窒化シリコン膜または前記各膜の複
合膜であるので、熱絶縁性を高めるこができ、赤外線の
検出感度が向上する。
【0042】請求項3の発明は、誘電体層の複数の凹凸
に赤外線吸収層が形成されているので、赤外線吸収効率
が高く、感度が高い。請求項4の発明は、表面の略全面
に亙って複数の凹凸を有する犠牲層を支持基板の主表面
上に形成し、前記犠牲層上に第1の誘電体層を形成し、
前記犠牲層を選択的にエッチング除去したので、第1の
誘電体層の下面の略全面に亙って複数の凹凸を形成する
ことができ、機械的強度が強い赤外線検出素子を作製す
ることができる。
【0043】請求項5の発明は、第1の誘電体層および
第2の誘電体層が、酸化シリコン膜または窒化シリコン
膜または酸化窒化シリコン膜または前記各膜の複合膜か
らなるので、検出感度が高い赤外線検出素子を作製する
ことができる。請求項6の発明は、犠牲層が、支持基板
の主表面上に犠牲層材である金属を成膜し前記金属を湿
式エッチングにより粗面化処理することにより複数の凹
凸が形成されるので、容易に前記凹凸を形成することが
でき、検出感度が高い赤外線検出素子を低コストで作製
できる。
【0044】請求項7の発明は、犠牲層が、支持基板の
主表面上に犠牲層材である金属を平坦な金属表面が得ら
れる真空蒸着条件よりも高い支持基板温度または低い真
空度または高い支持基板温度かつ低い真空度の条件で蒸
着することにより複数の凹凸が形成されるので、1つの
工程で表面の略全面に亙って複数の凹凸を一体的に有す
る犠牲層が得られ、検出感度が高い赤外線検出素子を低
コストで作製できる。
【0045】請求項8の発明は、犠牲層がアルミニウム
であるので、検出感度が高い赤外線検出素子を低コスト
で作製できる。請求項9の発明は、表面の略全面に亙っ
て複数の凹凸を有する犠牲層を支持基板の主表面上に形
成し、前記犠牲層上に赤外線吸収層を形成し、前記赤外
線吸収層上に第1の誘電体層を形成し、前記犠牲層を選
択的にエッチング除去したので、前記赤外線吸収層およ
び第1の誘電体層の下面に複数の凹凸が形成され、赤外
線吸収層により検出感度が高められ且つ機械的強度が強
い赤外線検出素子を作製することができる。
【0046】請求項10の発明は、表面の略全面に亙っ
て複数の凹凸を有する犠牲層を支持基板の主表面に設け
た凹部に形成し、前記犠牲層上および露出した前記支持
基板の主表面上に第1の誘電体層を形成し、前記犠牲層
を選択的にエッチング除去することによって下面に凹凸
を有する前記第1の誘電体層および前記赤外線検出手段
および前記第2の誘電体層からなるダイアフラム部を形
成したので、機械的強度が強い赤外線検出素子を作製す
ることができる。
【0047】請求項11の発明は、第1の誘電体層およ
び第2の誘電体層が、酸化シリコン膜または窒化シリコ
ン膜または酸化窒化シリコン膜または前記各膜の複合膜
であるので、赤外線検出素子の熱絶縁性が高く検出感度
が高い赤外線検出素子を作製することができる。請求項
12の発明は、犠牲層が、支持基板の主表面上に犠牲層
材である金属を成膜し前記金属を湿式エッチングにより
粗面化処理することにより複数の凹凸が形成されること
を特徴とするので、容易に前記凹凸を形成でき、検出感
度が高い赤外線検出素子を作製できる。
【0048】請求項13の発明は、犠牲層が、支持基板
の主表面上に犠牲層材である金属を平坦な金属表面が得
られる真空蒸着条件よりも高い支持基板温度または低い
真空度または高い支持基板温度かつ低い真空度の条件で
蒸着することにより複数の凹凸が形成されるので、1つ
の工程で表面の略全面に亙って複数の凹凸を一体的に有
する犠牲層が得られ、検出感度が高い赤外線検出素子を
低コストで作製できる。
【0049】請求項14の発明は、犠牲層がアルミニウ
ムであるので、検出感度が高い赤外線検出素子を低コス
トで作製できる。請求項15の発明は、表面の略全面に
亙って複数の凹凸を有する犠牲層を支持基板の主表面に
設けた凹部に形成し、前記犠牲層上に赤外線吸収層を形
成し、前記赤外線吸収層上および露出した前記支持基板
の主表面に第1の誘電体層を形成し、前記犠牲層を選択
的にエッチング除去することによって下面に凹凸を有す
る前記赤外線吸収層および前記第1の誘電体層および前
記赤外線検出手段および前記第2の誘電体層からなるダ
イアフラム部を形成するので、赤外線吸収層により検出
感度が高められ且つ機械的強度が強い赤外線検出素子を
作製することができる。
【0050】請求項16の発明は、第2の誘電体層表面
に凹凸を形成するので、請求項4および請求項10の発
明より機械的強度が強い赤外線検出素子を容易に作製す
ることができる。請求項17の発明は、第2の誘電体層
の複数の凹凸に赤外線吸収層を形成するので、赤外線吸
収層により検出感度が高められる赤外線検出素子を作製
することができる。
【0051】請求項18の発明は、表面の略全面に亙っ
て複数の凹凸を有する犠牲層を支持基板の主表面に設け
た凹部に形成し、前記犠牲層上および露出した前記支持
基板の主表面上に第1の誘電体層を形成し、第2の誘電
体層表面に凹凸を形成し、凹凸が設けられた前記第2の
誘電体層上に赤外線吸収層を形成し、前記支持基板の裏
面にダイアフラム形成用マスクを設け前記支持基板を裏
面から前記犠牲層が露出するまでエッチングし、前記犠
牲層を選択的にエッチング除去することによって下面に
凹凸を有する前記第1の誘電体層および前記赤外線検出
手段および前記第2の誘電体層からなるダイアフラム部
を形成するので、検出感度が高く且つ機械的強度が強い
赤外線検出素子を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)実施の形態1の赤外線検出素子の上面図
である。 (b)同上をA−A’で破断した側面図である。
【図2】同上の要部の構造の一例を示す下面図である。
【図3】同上の要部の構造の他の例を示す下面図であ
る。
【図4】実施の形態1の赤外線検出素子の工程断面図で
ある。
【図5】実施の形態2の赤外線検出素子を示し、一部破
断した側面図である。
【図6】実施の形態2の赤外線検出素子の工程断面図で
ある。
【図7】実施の形態3の構造断面図である。
【図8】実施の形態3の工程断面図である。
【図9】実施の形態4の赤外線検出素子を示し、一部破
断した側面図である。
【図10】従来例を示し、一部破断した側面図である。
【符号の説明】
1 支持基板 2 赤外線検出手段 3 第1の誘電体層 4 第2の誘電体層 3b,3c,4b,4c 支持部 5 凹部 9 空洞

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線を検出する赤外線検出手段と、前
    記赤外線検出手段の全面または下面を覆う誘電体層と、
    前記誘電体層を支持する支持基板とを備え、前記誘電体
    層の上面あるいは下面の少なくとも一方の面の略全面に
    亙って複数の凹凸が形成されて成ることを特徴とする赤
    外線検出素子。
  2. 【請求項2】 誘電体層が、酸化シリコン膜または窒化
    シリコン膜または酸化窒化シリコン膜または前記各膜の
    複合膜からなることを特徴とする請求項1記載の赤外線
    検出素子。
  3. 【請求項3】 誘電体層の複数の凹凸に赤外線吸収層が
    形成されて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の赤外線検出素子。
  4. 【請求項4】 表面の略全面に亙って複数の凹凸を有す
    る犠牲層を支持基板の主表面上に形成する第1の工程
    と、前記犠牲層を所定の形状にエッチングする第2の工
    程と、前記犠牲層上に第1の誘電体層を形成する第3の
    工程と、第1の誘電体層上に赤外線検出手段を形成する
    第4の工程と、前記赤外線検出手段上および露出した前
    記第1の誘電体層上に第2の誘電体層を形成する第5の
    工程と、前記犠牲層を選択的にエッチング除去すること
    によって前記第1の誘電体層の下面に凹凸を形成し且つ
    前記第1の誘電体層と前記支持基板との間に空洞を形成
    する第6の工程とを含むことを特徴とする赤外線検出素
    子の製造方法。
  5. 【請求項5】 第1の誘電体層および第2の誘電体層
    が、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜または酸化窒
    化シリコン膜または前記各膜の複合膜からなることを特
    徴とする請求項4記載の赤外線検出素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 犠牲層は、支持基板の主表面上に犠牲層
    材である金属を成膜し前記金属を湿式エッチングにより
    粗面化処理することにより複数の凹凸が形成されること
    を特徴とする請求項4記載の赤外線検出素子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 犠牲層は、支持基板の主表面上に犠牲層
    材である金属を平坦な金属表面が得られる真空蒸着条件
    よりも高い支持基板温度または低い真空度または高い支
    持基板温度かつ低い真空度の条件で蒸着することにより
    複数の凹凸が形成されることを特徴とする請求項4記載
    の赤外線検出素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 犠牲層がアルミニウムであることを特徴
    とする請求項7記載の赤外線検出素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 表面の略全面に亙って複数の凹凸を有す
    る犠牲層を支持基板の主表面上に形成する第1の工程
    と、前記犠牲層を所定の形状にエッチングする第2の工
    程と、前記犠牲層上に赤外線吸収層を形成する第3の工
    程と、前記赤外線吸収層上に第1の誘電体層を形成する
    第4の工程と、第1の誘電体層上に赤外線検出手段を形
    成する第5の工程と、前記赤外線検出手段上および露出
    した前記第1の誘電体層上に第2の誘電体層を形成する
    第6の工程と、前記犠牲層を選択的にエッチング除去す
    ることによって前記赤外線吸収層の下面に凹凸を形成し
    且つ前記第赤外線吸収層と前記支持基板との間に空洞を
    形成する第7の工程とを含むことを特徴とする赤外線検
    出素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 表面の略全面に亙って複数の凹凸を有
    する犠牲層を支持基板の主表面に設けた凹部に形成する
    第1の工程と、前記犠牲層上および露出した前記支持基
    板の主表面上に第1の誘電体層を形成する第2の工程
    と、前記第1の誘電体層上に赤外線検出手段を形成する
    第3の工程と、前記赤外線検出手段上および露出した前
    記第1の誘電体層上に第2の誘電体層を形成する第4の
    工程と、前記支持基板の裏面にダイアフラム形成用マス
    クを設け前記支持基板を裏面から前記犠牲層が露出する
    までエッチングする第5の工程と、前記犠牲層を選択的
    にエッチング除去することによって下面に凹凸を有する
    前記第1の誘電体層および前記赤外線検出手段および前
    記第2の誘電体層からなるダイアフラム部を形成する第
    6の工程とを含むことを特徴とする赤外線検出素子の製
    造方法。
  11. 【請求項11】 第1の誘電体層および第2の誘電体層
    が、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜または酸化窒
    化シリコン膜または前記各膜の複合膜からなることを特
    徴とする請求項10記載の赤外線検出素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 犠牲層は、支持基板の主表面上に犠牲
    層材である金属を成膜し前記金属を湿式エッチングによ
    り粗面化処理することにより複数の凹凸が形成されるこ
    とを特徴とする請求項10記載の赤外線検出素子の製造
    方法。
  13. 【請求項13】 犠牲層は、支持基板の主表面上に犠牲
    層材である金属を平坦な金属表面が得られる真空蒸着条
    件よりも高い支持基板温度または低い真空度または高い
    支持基板温度かつ低い真空度の条件で蒸着することによ
    り複数の凹凸が形成されることを特徴とする請求項10
    記載の赤外線検出素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 犠牲層がアルミニウムであることを特
    徴とする請求項13記載の赤外線検出素子の製造方法。
  15. 【請求項15】 表面の略全面に亙って複数の凹凸を有
    する犠牲層を支持基板の主表面に設けた凹部に形成する
    第1の工程と、前記犠牲層上に赤外線吸収層を形成する
    第2の工程と、前記赤外線吸収層上および露出した前記
    支持基板の主表面に第1の誘電体層を形成する第3の工
    程と、前記第1の誘電体層上に赤外線検出手段を形成す
    る第4の工程と、前記赤外線検出手段上および露出した
    前記第1の誘電体層上に第2の誘電体層を形成する第5
    の工程と、前記支持基板の裏面にダイアフラム形成用マ
    スクを設け前記支持基板を裏面から前記犠牲層が露出す
    るまでエッチングする第6の工程と、前記犠牲層を選択
    的にエッチング除去することによって下面に凹凸を有す
    る前記赤外線吸収層および前記第1の誘電体層および前
    記赤外線検出手段および前記第2の誘電体層からなるダ
    イアフラム部を形成する第7の工程とを含むことを特徴
    とする赤外線検出素子の製造方法。
  16. 【請求項16】 第2の誘電体層を形成した後、第2の
    誘電体層上にピンホールを有する薄膜を成膜し前記ピン
    ホールを通して前記第2の誘電体層を所定深さだけエッ
    チングし前記薄膜を除去することにより前記第2の誘電
    体層表面に凹凸を形成することを特徴とする請求項4お
    よび請求項10記載の赤外線検出素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 第2の誘電体層の複数の凹凸に赤外線
    吸収層を形成することを特徴とする請求項16記載の赤
    外線検出素子の製造方法。
  18. 【請求項18】 表面の略全面に亙って複数の凹凸を有
    する犠牲層を支持基板の主表面に設けた凹部に形成する
    第1の工程と、前記犠牲層上および露出した前記支持基
    板の主表面上に第1の誘電体層を形成する第2の工程
    と、前記第1の誘電体層上に赤外線検出手段を形成する
    第3の工程と、前記赤外線検出手段上および露出した前
    記第1の誘電体層上に第2の誘電体層を形成する第4の
    工程と、前記第2の誘電体層上にピンホールを有する薄
    膜を成膜する第5の工程と、前記ピンホールを通して前
    記第2の誘電体層を所定深さだけエッチングする第6の
    工程と、前記薄膜を除去することによって前記第2の誘
    電体層表面に凹凸を形成する第7の工程と、凹凸が設け
    られた前記第2の誘電体層上に赤外線吸収層を形成する
    第8の工程と、前記支持基板の裏面にダイアフラム形成
    用マスクを設け前記支持基板を裏面から前記犠牲層が露
    出するまでエッチングする第9の工程と、前記犠牲層を
    選択的にエッチング除去することによって下面に凹凸を
    有する前記第1の誘電体層および前記赤外線検出手段お
    よび前記第2の誘電体層からなるダイアフラム部を形成
    する第10の工程とを含むことを特徴とする赤外線検出
    素子の製造方法。
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