JP2013188413A - 胃瘻用カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な操作で清潔状態を維持することができる胃瘻用カテーテルを提供する。
【解決手段】本発明の胃瘻用カテーテルは、内腔を有する可撓性チューブと、この可撓性チューブの先端部に設けられた体内固定部と、基端部に設けられた体表固定部と、内腔から挿入して使用され、内腔に残留した栄養剤を除去する清掃部材とを備える。清掃部材は、内腔の基端側開口から挿入されたときに、清掃部材の先端側の部分が可撓性チューブの内面に接触するように構成されている。これにより、キャップの開け閉めという簡便な操作だけで内腔内に残留した栄養剤を除去し、胃瘻用カテーテルを清潔に保つことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、胃瘻用カテーテルに関する。
経口的に栄養を摂取できない患者に対する栄養の投与方法として、経皮内視鏡的胃瘻造設術(以下、「PEG」と略す)による経腸栄養管理が頻繁に行われるようになっている。このPEGを実施するために胃瘻用カテーテルが使用される。
胃瘻用カテーテルはその留置手技、患者の容態、使用期間、介護者の操作性などから様々な種類が存在するが、一般に、栄養剤または薬液等の液状物質を体外から胃内へ導入する内腔を有し瘻孔の壁面に沿って伸びる管状部材と、この管状部材の先端部に付設され、管状部材の径方向外側に拡径された張り出し状の体内留置部から構成されている。(特許文献1参照)
このような胃瘻用カテーテルは通常3ヵ月から6ヶ月にわたり瘻孔に留置され、この間毎日栄養剤の投与に用いられる。このため、胃瘻用カテーテルは毎日のメンテナンスが重要であり、例えば、栄養投与後に内腔に残留した栄養剤を水で洗浄することが推奨されている。また、洗浄用のブラシを併用して洗浄することも行われている。
特開2009−089927号公報
しかしながら、このような洗浄を行う場合、残留した栄養剤を確実に除去するためには大量の水を必要とし、患者の負担となることがある。また、栄養剤の投与のたびに洗浄を行うことは介護者にとって煩雑である。一方で洗浄を怠ると内腔に雑菌が繁殖し、創部感染の原因ともなりうる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、水による洗浄をしなくとも、あるいは、少ない水量での洗浄でも残留した栄養剤を効果的に除去し、介護者の洗浄作業を軽減することができる胃瘻用カテーテルを提供するものである。
このような目的は、下記(1)〜(12)に記載の本発明により達成される。
(1)内腔を有する可撓性チューブと、前記可撓性チューブの先端部に設けられた体内固定部と、前記可撓性チューブの基端部に設けられた体表固定部と、前記可撓性チューブの内腔に挿入して使用され、内腔に残留した栄養剤を除去する清掃部材と、を備える胃瘻用カテーテルであって、前記清掃部材は、前記内腔の基端側開口から挿入されたときに、前記清掃部材の外形が前記可撓性チューブの内面に接触するように構成されている胃瘻用カテーテル。
(2)前記可撓性チューブは、ダックビル弁を有する(1)に記載の胃瘻用カテーテル。
(3)前記清掃部材の先端部は、その横断面積が前記清掃部材の先端に向かって漸減し、前記ダックビル弁と適合するように形成されている(2)に記載の胃瘻用カテーテル。
(4)前記清掃部材の先端部は、凹部または凸部を有する(3)に記載の胃瘻用カテーテル。
(5)前記凹部または凸部は、凹溝または突条である(4)に記載の胃瘻用カテーテル。
(6)前記清掃部材は、その長手方向に沿って形成された通気部を有する(1)ないし(5)のいずれかに記載の胃瘻用カテーテル。
(7)前記通気部は、前記清掃部材の内部を貫通するよう形成されており、その先端は前記清掃部材の先端部に開口しており、基端は前記清掃部材の側面であって前記清掃部材を前記内腔に完全に挿入したときに可撓性チューブ外に露出しない位置に開口している(6)に記載の胃瘻用カテーテル。
(8)前記清掃部材は、その周囲に前記残留した栄養剤の除去を促進する補助手段を有している(1)ないし(7)のいずれかに記載の胃瘻用カテーテル。
(9)前記補助手段は、前記清掃部材の周囲に形成された少なくとも1つの環状凸部であり、前記環状凸部が前記内面に接触するように構成されている(8)に記載の胃瘻用カテーテル。
(10)前記胃瘻用カテーテルは、前記内腔の基端側開口を封止するキャップをさらに有し、前記体表固定部と前記キャップは、バンドにより連結されている(1)ないし(9)のいずれかに記載の胃瘻用カテーテル。
(11)前記清掃部材は、前記キャップに連結されているかまたは一体として構成されている(1)ないし(10)のいずれかに記載の胃瘻用カテーテル。
(12)前記清掃部材は、前記キャップに着脱自在に連結されている(1)ないし(10)のいずれかに記載の胃瘻用カテーテル。
本発明によれば、清掃部材による簡便な操作で、胃瘻用カテーテルの内腔に残留した栄養剤を除去することができる。したがって、大量の水を要する洗浄を省略あるいは簡略化することができる。また、介護者の洗浄に要する負担を軽減し、長期にわたり胃瘻用カテーテルを清潔に保つことができる。さらに、清掃部材がキャップと一体化されていると、キャップを閉じることで同時に残留した栄養剤を除去でき、操作が一層簡便となる。
本発明の第一実施形態に係る胃瘻用カテーテルの全体図である。 本発明の第一実施形態に係る胃瘻用カテーテルの縦断面図であり、内腔を開放した状態を表した図である。 本発明の第一実施形態に係る胃瘻用カテーテルの縦断面図であり、(a)清掃部材を内腔に挿入途中の状態、(b)完全に挿入した状態を表した図である。 本発明の第二実施形態に係る胃瘻用カテーテルの清掃部材の拡大縦断面図である。 本発明の第二実施形態に係る胃瘻用カテーテルの縦断面図であり、(a)清掃部材を通気部の基端側開口が開放されたところまで内腔に挿入した状態、(b)清掃部材を通気部の基端側開口が閉塞されたところまで内腔に挿入した状態を表した図である。 本発明の第三実施形態に係る胃瘻用カテーテルの清掃部材の拡大断面図である。 本発明の第三実施形態に係る胃瘻用カテーテルの一部の縦断面図であり、(a)清掃部材を内腔に挿入途中の状態、(b)清掃部材を内腔から抜去途中の状態を表した図である。 本発明の第四実施形態に係る胃瘻用カテーテルの清掃部材の拡大断面図である。 本発明の第四実施形態に係る胃瘻用カテーテルの清掃部材の他の変形例を表した拡大断面図である。
<第一実施形態>
以下、本発明の胃瘻用カテーテルの好適な実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る胃瘻用カテーテル1の全体図である。図2は本実施形態の胃瘻用カテーテル1の縦断面図であり、内腔21を開放した状態を表した図である。図3は、本実施形態の胃瘻用カテーテル1の縦断面図であり、(a)清掃部材6を内腔21に挿入途中の状態、(b)完全に挿入した状態を表した図である。
本実施形態の胃瘻用カテーテル1は、胃瘻へ留置され、体外から胃内への栄養剤や薬剤等の投与に用いられる。
図1、図2に示すように、本実施形態の胃瘻用カテーテル1は、内腔21を有する可撓性チューブ2と、可撓性チューブ2の先端部に設けられた体内固定部3と、可撓性チューブ2の基端部に設けられた体表固定部4とを備えている。また、内腔21の基端側開口22を封止するキャップ5と内腔21に残留した栄養剤を除去する清掃部材6を有する。
可撓性チューブ2は、胃瘻用カテーテル1の本体部分であり、瘻孔に留置され体外と胃内とを連通させる。可撓性チューブ2は内腔21を有し、この内腔21を通して栄養剤や薬剤等が胃内へと投与される。
可撓性チューブ2としては、可撓性を有する材料であればいかなる材料を用いることもできる。特に可撓性チューブ2として生体適合性の高いシリコーンやポリウレタンエラストマーを用いることにより、可撓性チューブ2を安全に長期間留置することができるため好ましい。
可撓性チューブ2の先端には、ダックビル弁23が設けられている。ダックビル弁23は、可撓性チューブ2の基端側から先端側への液体等の流入は許容するが、先端側から基端側への液体等の流出は阻止するように形成されている。このため、胃瘻用カテーテル1を介しての胃内容物の体外への漏出が良好に防止される。
なお、本実施形態ではダックビル弁23を可撓性チューブ2の先端に設けたが、設置位置は先端に限られず、基端側や中央部等どこに設けてもよい。また、弁の形状もダックビル弁に限られず、一方向への液体流入のみを許容する機能を有するものであればいかなる形態のものを使用してもよい。
体内固定部3は、可撓性チューブ2の先端部に設けられている。図1に示すように、体内固定部3は、自然状態では4片の板片31が可撓性チューブ2の軸に直交する方向に四方に張り出し先端部で接合されたマレコット形状となっている。このため、瘻孔に挿入された後は4片の板片31が胃壁に引っかかり、胃瘻用カテーテル1が体外に引き抜かれるのを防止する。また、胃瘻用カテーテル1の挿入時には、体内固定部3は内腔21に挿入される棒状の伸展具(図示せず)によって最先端を押すことで軸方向に伸展され、外径が瘻孔を通過可能な大きさにまで縮径される。
体内固定部3としては伸展性がある材料であればいかなる材料を用いることができる。具体的には前述した可撓性チューブ2と同様の材料が挙げられる。特に体内固定部3としてシリコーンを用いると生体適合性が良好であり好ましい。
なお、本実施形態ではマレコット形状の体内固定部について説明をしたが、本発明における体内固定部の形状はこれに限られない。胃瘻造設時に伸展して縮径される体内固定部(非バルーン型)では、例えば、ピラミッド型、ドーム型、T字型のような形状としてもよい。また、体内固定部はバルーン型のものを用いてもよい。
体表固定部4は、可撓性チューブ2の基端部に設けられている。図1に示すように、体表固定部4は、可撓性チューブ2の軸に対して反対方向に突設された2片の板状片で形成されている。体表固定部4は、胃瘻用カテーテル1が胃内に脱落しなければいかなる形状、大きさとしてもよいが、留置時に患者の動きを妨げることがないように、厚みを薄くすることが好ましい。
体表固定部4としてはいかなる材料を用いることもでき、例えば、前述した可撓性チューブ2と同様の材料が挙げられる。特に生体適合性のシリコーンやポリウレタンエラストマーを用いると、体表との接触部分での炎症等を抑制できるため好ましい。
ここで、胃瘻用カテーテル1の代表的な寸法について説明する。まず、可撓性チューブ2は、全長を20〜60mm程度、外径を5〜10mm程度とすることが好ましい。また、内腔21の直径は2〜7mm程度であることが好ましい。また、体内固定部3は自然状態での全長が10〜18mm程度、マレコット部分の外径が18〜26mm程度であることが好ましい。さらに、体表固定部4は、長辺が28〜36mm程度、短辺が8〜16mm程度であり、厚さが2〜6mm程度の板状であることが好ましい。したがって、胃瘻用カテーテル1は全長が32〜84mm程度となる。
可撓性チューブ2と体内固定部3、体表固定部4は一体的に成形されることが好ましい。一体的に成形されることで、一般的に行われている接着よりも強度を確保でき、長期的な使用に優れる。また、段差を無くすことができるため、留置中の患者の不快感を低減できる。その成形方法は特に限定しないが、二色成形などが実用的であり、接着剤で形成されるものに比較して安価に製造することが可能となる。
図3に示すように、キャップ5は可撓性チューブ2の基端側開口22を封止する。キャップ5は、バンド7を介して体表固定部4に接続されている。
バンド7は可撓性を有する板状(帯状)の部材である。バンド7は体表固定部4とキャップ5を分離不能に接続している。バンド7は基端側開口22をキャップ5で封止するときに、二つ折りにされるため、折り曲げ可能な程度に十分な長さと可撓性を有することが望ましい。
なお、本実施形態ではキャップ5はバンド7を介して体表固定部4と一体に構成したが、キャップ5は体表固定部4から分離して構成されていてもよい。このように構成すると、基端側開口22を封止するときに、開口の真上からキャップ5を挿入することができ、作業がしやすくなる。
図1から図3に示すように、清掃部材6はキャップ5と一体として形成されており、軸61とガスケット62とを有している。清掃部材6のガスケット62は外径がほぼ一定の円柱状であり、その外径は可撓性チューブ2の内腔21の径とほぼ同じか僅かに小さい寸法となるよう形成される。したがって、清掃部材6を内腔21に挿入するときに、清掃部材の先端側の部分、すなわちガスケット62の外周面が可撓性チューブ2の内面と接触し、その状態で挿入される。このため、可撓性チューブ2の内腔21に残留した栄養剤は後述するように清掃部材6によって胃内に押し込まれ、可撓性チューブ2の内腔21から除去される。
このように清掃部材6はキャップ5により可撓性チューブ2の基端側開口22を封止するたびに残留した栄養剤を胃内に押し込む。したがって、栄養剤の投与後に特にブラシ等で清掃する必要がなく、介護者の負担を軽減することができる。また、可撓性チューブ2の基端側開口22を封止すると同時に残留した栄養剤を除去できるため、洗浄を怠ったことによる細菌繁殖の可能性も低減できる。
清掃部材6のガスケット62は、可撓性チューブ2の先端に設けられたダックビル弁23に適合するような形状に形成されている。本実施形態では、ダックビル弁23によって形成された空間内にガスケット62が嵌まる。すなわち、先端部62の横断面積が先端に向かって漸減している。したがって、本実施形態では可撓性チューブ2の内腔21は清掃部材6によって閉塞される。
また、清掃部材6のガスケット62には凹溝63が設けられている。このような凹溝63を設けるとガスケット62とダックビル弁23の接触面積が低減される。このため、可撓性チューブ2の内腔21を開放するとき、すなわち、基端側開口22からキャップ5および清掃部材6を取り外すときに、ダックビル弁23が清掃部材6のガスケット62に貼りついて反転することを良好に防止することができる。
なお、本実施形態では凹溝を形成したが、突条としてもよく、また、一連とせず窪みや突起としてもよい。
清掃部材6としては硬質材料、軟質材量などいかなる材料を用いることができる。前述した可撓性チューブ2と同様に生体適合性の高いシリコーンやポリウレタンエラストマーを用いても良い。栄養剤の除去時のトルク性を考慮し、硬度の高い材質とする方がより好ましい。
清掃部材6の大きさは可撓性チューブ2の内腔21の大きさや弁の形状、形成位置によって適宜調整される。本実施形態では、例えば、全長が10〜70mm程度とすればよい。また、外径は内腔21の径とほぼ同じか僅かに小さい寸法となるよう形成され、例えば、2.05〜7.05mm程度である。そして、凹溝または突条63の深さまたは高さは0.05〜1mm程度である。
また、本実施形態では清掃部材6はキャップ5と一体として形成されているが、本発明はこれに限られず、キャップ5と別体として形成してもよい。この場合は、清掃部材6はキャップ5と着脱自在に連結可能となっていると取り扱いがしやすいため好ましい。
次に、胃瘻用カテーテル1の使用方法について説明する。まず、内視鏡で胃内を観察しながら、腹壁側からの触診により瘻孔の形成位置を決定する。次に公知の方法で腹壁と胃壁を固定する。その後、瘻孔の形成位置に穿刺針を刺し、この針管を介して胃内にガイドワイヤを留置する。続いてガイドワイヤを介して公知の拡張器を用いて瘻孔を拡張形成する。
その後、ガイドワイヤおよび拡張器を抜去し、伸展具により体内固定部3を伸展した胃瘻用カテーテル1を瘻孔に挿入する。そして、伸展具による伸展を解除して体内固定部3を自然状態に戻すことで胃瘻用カテーテル1の留置が完了する。
次いで胃瘻用カテーテル1を介した栄養剤の投与方法について説明する。まず、図2に示すように胃瘻用カテーテル1からキャップ5を取り外す。このとき、キャップ5と一体化されている清掃部材6も共に引き抜かれる。
次いで、開放された可撓性チューブ2の基端側開口22に栄養チューブ(図示せず)の一端を接続する。そして、栄養チューブを介して自然落下等によって胃内に栄養剤を投与する。栄養剤の投与終了後、栄養チューブを基端側開口22から取り外す。栄養剤はある程度の粘性を有するため、投与した栄養剤の残渣が胃瘻用カテーテル1の内腔21に残留した栄養剤として残る。
次いで図3(a)に示すように、清掃部材6を基端側開口22から内腔21に挿入し、キャップ5で基端側開口22を封止する。この際に上述したように清掃部材6のガスケット62が可撓性チューブ2の内面と接触し、摺動しつつ挿入される。これにより、可撓性チューブ2の残留した栄養剤は清掃部材6によって胃内に押し込まれる。
清掃部材6の挿入についてより詳細に説明する。清掃部材6のガスケット62の外径は内腔21の内径とほぼ等しいか僅かに小さく形成されている。したがって、清掃部材6は外周面が内腔21の壁面と接触しながら挿入される。このため、ガスケット62の先端付近で内腔21の壁面に残留した栄養剤を図3(a)中の下方に押し込んでいくこととなる。最終的に、図3(b)に示すように清掃部材6が内腔21を閉塞する。
このように本実施形態によれば、清掃部材6によって内腔21内に残留した栄養剤を最終的に胃内に押し出すことができる。このような栄養剤は投与直後のものであるため細菌が繁殖しておらず胃内に押し出しても患者に問題をきたすことはない。したがって、内腔21内での細菌の繁殖を防止でき、胃瘻用カテーテル1を清潔に保つことができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
以下では、第二実施形態について説明するが、第一実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図4は、第二実施形態に係る胃瘻用カテーテル1の清掃部材6の拡大縦断面図である。図5は、本実施形態の胃瘻用カテーテル1の縦断面図であり、(a)清掃部材6を通気部64の基端側開口が開放されたところまで内腔21に挿入した状態、(b)清掃部材6を通気部64の基端側開口が閉塞されたところまで内腔21に挿入した状態を表した図である。第二実施形態では、清掃部材6の構成が異なる以外は第一実施形態と同様である。
図4に示すように、本実施形態では清掃部材6のガスケット62は内部を貫通する通気部64を有している。通気部64はガスケット62の外周面に対し垂直方向に開口を有している。このような通気部64は、清掃部材6の挿入時および抜去時に外気と内腔21内とを連通することができる。
清掃部材6を内腔21へ挿入し始めたときには、図5(a)に示すように通気部64を介して外気と内腔21内とが連通している。したがって、清掃部材6を挿入していくと、残留した栄養剤を押し込みながら内腔21内の空気は通気部64を通って体外に排出される。しかし、図5(b)に示すようにキャップ5が内腔21に嵌合され始めると体外と内腔21内の連通が遮断され、キャップ5が内腔21に完全に嵌合されると同時に、清掃部材6が内腔21を閉塞することになる。こうすることで、栄養剤の胃内への押し込み時に、一緒に入り込んでしまう空気の量を可能な限り抑えることができる。
清掃部材6を内腔21から取り外す際には上記とは逆に清掃部材6は図5(b)に示す状態から図5(a)に示す状態へと動く。抜去し初めには、図5(b)に示すように通気部64の基端側の開口は閉塞されている。したがって、清掃部材64を取り外していくと内腔21内は徐々に陰圧となる。しかし、図5(a)に示すように開口が開放されると外部から内腔21内に空気が流入し陰圧が解除される。このため、内腔21内が過度に陰圧となることはなく、胃内容物を引き込むことが防止できる。
なお、本実施形態では清掃部材6のガスケット62の内部を貫通するように通気部を形成したが、清掃部材6の表面に溝状の通気部等を形成してもよい。
<第三実施形態>
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
以下では、第三実施形態について説明するが、第二実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図6は、第三実施形態に係る胃瘻用カテーテル1の清掃部材6の拡大縦断面図である。図7は、本実施形態の胃瘻用カテーテル1の一部縦断面図であり、(a)清掃部材6を内腔21に挿入途中の状態、(b)清掃部材6を内腔21から抜去途中の状態を表した図である。第三実施形態では、清掃部材6の構成が異なる以外は第二実施形態と同様である。
図6に示すように、本実施形態では清掃部材6の軸61とガスケット62が異なる部材により構成されている。ガスケット62は軸61に対して軸方向に変位可能に係合している。
ガスケット62は、第二実施形態と同様に外径がほぼ一定の円柱状であり、その外径は可撓性チューブ2の内腔21の径とほぼ同じか僅かに小さい寸法となるように形成されている。一方、第二実施形態と異なり軸61の先端は縮径部611とフランジ部612を有している。縮径部611は軸61より外径の小さい円柱状であり、フランジ部612は軸61とほぼ同じ外径を有する円板状である。
先端部62には円柱状の内部空間622が形成されており、内部空間622の開口は円環状の係止部621で覆われている。内部空間622の内径はフランジ部612の外径とほぼ同じであり、内部空間622の高さはフランジ部612の高さより大きい。
軸61とガスケット62は図6に示すように係合して一体となっている。詳細にはフランジ部612が内部空間622内に収納されている。そして、フランジ部612の外径が係止部621の孔6211の径よりも大きいためガスケット62は軸61に対して分離しにくくなっている。また、内部空間622の高さがフランジ部612の高さよりも大きいことから、ガスケット62は軸61に対して変位可能である。
さらに、フランジ部612は基端側から先端側に貫通する第1通孔613を有している。また、ガスケット62は先端側から内部空間622内に貫通する第2通孔623を有している。第1通孔613と第2通孔623は直線的には連通しない位置関係で配置される。上述の通り、ガスケット62は軸61に対して変位可能な構造であるが、第1通孔613と第2通孔623、内部空間622および係止部621の孔6211とで通気部64が形成される。
通気部64の機能について説明する。図7(a)に示すように、清掃部材6の挿入時にはフランジ部612が内部空間622の底面に密着する。したがって、第2通孔623はフランジ部612によって塞がれた状態となるため通気部64は機能しない。このため、清掃部材6を挿入する際、残留した栄養剤が通気部64を通して体外側に漏れることが一切なく、栄養剤を胃内方向にのみ押し込むことが可能である。
清掃部材6を内腔21から取り外す際には図7(b)に示すように、フランジ部612は係止部621に当接する。このとき第2通孔623が開放されるため、第2通孔623、内部空間622、第1通孔613、係止部621の孔6211が連通し通気部64が機能する。このため、清掃部材6を取り外す際、内腔21内に体外から空気が流入し、内腔21が陰圧になることはない。したがって、内腔21内は過度に陰圧にならずダックビル弁23のガスケット62への張り付きや胃内容物の引き込みが防止される。
<第四実施形態>
次に、本発明の第四実施形態について説明する。
以下では、第四実施形態について説明するが、第一実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図8は、第四実施形態に係る胃瘻用カテーテル1の清掃部材6の拡大縦断面図である。第四実施形態では、清掃部材6の構成が異なる以外は第一実施形態と同様である。
図8に示すように、本実施形態では清掃部材6のガスケット62の外周面に環状凸部65を有している。環状凸部65は、フランジ状をなしており、清掃部材6を内腔21に挿入したときに、先端部分が胃瘻用チューブ1の内面に接触することができる大きさに形成されている。すなわち、環状凸部65の外径は内腔21の径とほぼ同じか僅かに大きく形成される。
環状凸部65は残留した栄養剤の押し込みをより確実にするための補助手段である。環状凸部65は、例えばゴムや軟質ポリマーのように柔軟性を有する材料であればいかなる材料を用いてもよい。特に、清掃部材と同様の材料を用いれば一体成型により形成できるため加工が容易であり好ましい。
なお、環状凸部は清掃部材と別に形成して、後で接着や溶着等により一体化してもよい。
本実施形態では、柔軟な環状凸部65が胃瘻用カテーテル1の内面に接触しながら清掃部材6が内腔21に挿入される。このとき、環状凸部65は柔軟なため、内腔21の径よりも大きい外径であっても容易に変形して内面に接触することができる。このため、残留した栄養剤をより効果的に胃内に掻き落すことができる。
なお、本実施形態では第一実施形態の清掃部材に対して環状凸部を設けたが、図9に示すように第三実施形態の清掃部材に対して環状凸部を設けてもよい。また、図示はしないが第二実施形態の清掃部材やその他の構造の清掃部材に対して設けてもよい。
なお、本実施形態では環状凸部を3つ設けたが、環状凸部の数に特に制限はなく、1つでもよいし、2つや4つ以上でもよい。また、環状凸部の形成位置も清掃部材の先端側の部分に限定されるものではなく、どのような位置に形成してもよい。
さらに、本実施形態では補助手段として環状凸部を形成したが、掻き落とし補助手段はこれに限られず、例えばブラシ状のものや突起を形成したものであってもよい。
1 胃瘻用カテーテル
2 可撓性チューブ
21 内腔
22 基端側開口
23 ダックビル弁
3 体内固定部
31 板片
4 体表固定部
5 キャップ
6 清掃部材
61 軸
611 縮径部
612 フランジ部
613 第1通孔
62 ガスケット
621 係止部
6211 孔
622 内部空間
623 第2通孔
63 凹部(突条)
64 通気部
65 環状凸部(補助手段)
7 バンド

Claims (12)

  1. 内腔を有する可撓性チューブと、前記可撓性チューブの先端部に設けられた体内固定部と、前記可撓性チューブの基端部に設けられた体表固定部と、前記可撓性チューブの内腔に挿入して使用され、内腔に残留した栄養剤を除去する清掃部材と、を備える胃瘻用カテーテルであって、
    前記清掃部材は、前記内腔の基端側開口から挿入されたときに、前記清掃部材の外形が前記可撓性チューブの内面に接触するように構成されている胃瘻用カテーテル。
  2. 前記可撓性チューブは、ダックビル弁を有する請求項1に記載の胃瘻用カテーテル。
  3. 前記清掃部材の先端部は、その横断面積が前記清掃部材の先端に向かって漸減し、前記ダックビル弁と適合するように形成されている請求項2に記載の胃瘻用カテーテル。
  4. 前記清掃部材の先端部は、凹部または凸部を有する請求項3に記載の胃瘻用カテーテル。
  5. 前記凹部または凸部は、凹溝または突条である請求項4に記載の胃瘻用カテーテル。
  6. 前記清掃部材は、その長手方向に沿って形成された通気部を有する請求項1ないし5のいずれか一項に記載の胃瘻用カテーテル。
  7. 前記通気部は、前記清掃部材の内部を貫通するよう形成されており、その先端は前記清掃部材の先端部に開口しており、基端は前記清掃部材の側面であって前記清掃部材を前記内腔に完全に挿入したときに可撓性チューブ外に露出しない位置に開口している請求項6に記載の胃瘻用カテーテル。
  8. 前記清掃部材は、その周囲に前記残留した栄養剤の除去を促進する補助手段を有している請求項1ないし7のいずれか一項に記載の胃瘻用カテーテル。
  9. 前記補助手段は、前記清掃部材の周囲に形成された少なくとも1つの環状凸部であり、前記環状凸部が前記内面に接触するように構成されている請求項8に記載の胃瘻用カテーテル。
  10. 前記胃瘻用カテーテルは、前記内腔の基端側開口を封止するキャップをさらに有し、前記体表固定部と前記キャップは、バンドにより連結されている請求項1ないし9のいずれか一項に記載の胃瘻用カテーテル。
  11. 前記清掃部材は、前記キャップに連結されているかまたは一体として構成されている請求項1ないし10のいずれか一項に記載の胃瘻用カテーテル。
  12. 前記清掃部材は、前記キャップに着脱自在に連結されている請求項1ないし10のいずれか一項に記載の胃瘻用カテーテル。
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