JP2013188050A - 需給制御システム、需給制御方法及び需給制御用プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の電力送電線を利用した通信経路により、電力系統全体の電力の需給を制御すること。
【解決手段】電力の需給制御システムであって、発電機と発電機を制御する発電機制御部を有する上位系統と、負荷機器を有する下位系統とを含み、発電機制御部は発電機が発生する電力の周波数を変更することにより電力の需給を制御することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、送電線に接続された需要家への系統電力の制御を行う需給制御システム、需給制御方法及び需給制御用プログラムに関する。
近年、エネルギーセキュリティに対する意識の高まりから、太陽光発電を初めとする自然エネルギーに対する期待が高まっている。電気事業者が運用する大規模な発電装置のほかに、エネルギー供給手段として自然エネルギーを利用した小規模な発電機の重要性が増している。電力需要家側においても、分散型電源として自然エネルギーの導入が進められている。こうした需要家では、自然条件などにより自然エネルギーによる発電量が大きくなった場合に、電力系統に接続して余剰電力を供給する逆潮流が行われる。
このような自然エネルギーの利用などによる分散型電源は、パワーコンディショナーを経由して需要家内の分電盤に接続されている。発生された電力は、パワーコンディショナーによって、発電された電気を適正な電圧及び周波数に整定されて利用可能になる。
電力系統内においては、電力を発生して供給する電気事業者においては中央給電指令所、マイクログリッドにおいては需給制御装置などのような発電機の出力制御を行う機構(以下、発電機制御機構と称する)が必要である。
自然エネルギーを利用した発電機は、供給する電力出力は比較的小規模であるが、天候変化などにより時間的な変動が大きく、供給する電力出力は長時間にわたって安定するものではない。
このため、自然エネルギーを利用した発電機は大規模な発電装置と供給電力を補完しあって、需要家からの電力需要に安定して対応できるよう、電力需給システムを構築する必要がある。
一方、需要家からの電力需要は利用者の生活様式や行動様態に従って時間的に変動する。
すなわち、需要家側でも、供給される電力出力に電力要求値を変更して対応する必要性が増している。
発電機制御機構は系統内の電力の供給と需要のバランスをとる役割を果たす。もし、電力の需要と供給のバランスが崩れると交流電力の周波数の値が変動してしまう。このような性質に対して、系統内の発電機制御機構は、標準となる周波数(以下、標準周波数と称する)から一定の範囲(以下、定格周波数と称する)を維持するために、発電機の出力を調整する。
分散型電源を導入する需要家が増加する状況で、電力系統に接続された分散型電源が大量に導入されると、条件によっては電力供給量が過剰になるおそれがある。例えば、春先の大型連休の期間中は電力需要が小さくなる一方で、自然エネルギーによる発電量が増大する状況が考えられる。このような状況においては、電力の供給過多が発生するおそれがある。
このため、分散型電源の出力抑制や電力需要の創出による電力の需給制御の必要性がますます高まってきている。
電力需要の創出として効果が期待されているものとして、蓄電池やヒートポンプ給湯器などの蓄エネルギー型の負荷機器がある。これらの負荷機器は、供給された電力を、化学的エネルギーに変換して物質の状態の変化として、或いは、熱エネルギーに変換して水などの媒体の温度変化として蓄積する。
現状では、需要家ごとの需給予測に基づいて作成した運転スケジュールに従ってこれらの負荷機器が運転されている。これらの負荷機器の運転時間を適宜シフトして利用することにより、電力系統内で必要とされる時間帯に需要を創出する効果が期待されている。運転時間のシフトは、需要家の需要パターンと整合しない場合は、需要家に不利益を生ずるものとなるが、この不利益は著しく大きいものではない。
このように、需要家による需給制御は回避されることが望ましい。そのため、このような需給制御は時間帯を限定して実施するなどの配慮が必要である。また、上述の電力の需給制御を電力系統内で実施するためには、発電機制御機構から各需要家に需給制御通知を伝送する通信網の整備が必要である。
このような通信網は、発電機制御機構と各需要家を接続する大規模な伝送網であり、新たに構築して敷設するには莫大な費用と期間が必要となる。このため、既存の電力送電線を需給制御通知の伝送に利用することが好ましい。
特許文献1は、電力供給と電力需要が不均衡になった場合に生じる周波数変動を、需要家に通信し、需要家内の負荷機器を調整し、それにより系統電力の周波数を定格周波数内に収まるように制御する周波数制御装置及び系統周波数制御方法を開示する。
特許文献1に開示された周波数制御技術では、電力系統において、電力を供給する側の発電機制御機器は電力需要の時間的変化に対応するため、各発電機に対して出力制御をおこなっている。
一方、需要家側で小規模な発電機による電力供給の逆潮流が生じた場合など、電力を供給する側での発電機調整機構では調整可能な範囲を超えて、需要に対して供給が過剰になることがある。このとき、系統電力の周波数が定格周波数よりも高くなる。一方、供給の方が少なくなれば、周波数は低くなる。このように、周波数変動は需給状況を示す情報として活用できる。
特許文献1の開示する周波数制御方法は、周波数変動により電力の供給過剰を検出したときに、余剰になった供給電力を需要家側で消費するよう、需要家に通知して需要家側の負荷機器を稼動させる。或いは、需要家側で小規模発電機により電力を発生している場合、需要家側で電力の供給過剰を検知したときには、負荷機器を稼動して余剰電力を消費する。
特許文献2は、移動体の非接触給電装置において、供給される交流電流の周波数を変位させることにより情報を伝達する情報伝達装置を開示する。
特開2006−042458号公報 特開平7−61350号公報
しかしながら、電力需給状況に由来する周波数の変動を、そのまま需要家への需給制御通知情報に置き換えては制御に不都合が生じる場合がある。例えば、一部の需要家が需給状況の変化に対応して負荷機器の運転を行って、需要量と供給量が釣り合った場合を考える。このとき、系統電力の周波数は望ましい範囲内で推移している。このため、他の需要家は、需給バランスの安定が、需要家需給制御によってもたらされたのかどうかが判断できない。
このように、需要家側で周波数の変動を検出する場合は、需要家間で周波数変動に対する応答に差が生じ、各需要家側負荷機器を効率的に利用できない。
また、特許文献1が開示する通信手段は、電力供給網とは別個の通信経路と各需要家側で通信手段を設ける必要があり、需給システム全体のコストを引き上げる。
特許文献2の開示する情報伝達装置は、移動体の非接触給電装置で供給される交流電流の周波数を変位させる。特許文献2の開示する移動体は、供給された交流電力を整流して直流変換して利用するため、周波数の変動に対して制限されない。一方、特許文献1の開示する周波数制御方法では、供給電力の周波数を定格周波数になるよう制御するので、電力供給網とは別個に通信網で情報を伝達する。このため、特許文献2の情報伝達方法を特許文献1の周波数制御方法に組み合わせることはできない。
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、既存の電力送電線を利用した通信経路により、上位系統が意図的に系統電力の周波数を変化させて下位系統に通知し、需要家電力制御が必要か否かを示す需給制御システム及び需給制御方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の電力の需給制御システムは、発電機と発電機を制御する発電機制御部を有する上位系統と、負荷機器を有する下位系統とを含み、発電機制御部は発電機が発生する電力の周波数を変更することにより電力の需給を制御することを特徴とする。
また、本発明の需給制御方法は、電力を発生する発電機を有する上位系統と負荷機器を有する下位系統とを含む電力系統の需給制御方法であって、電力の周波数を変更するステップと、周波数の変更を検知して電力の需給を制御するステップとを含むことを特徴とする。
さらに、本発明の需給制御用プログラムは、電力を発生する発電機を有する上位系統と負荷機器を有する下位系統とを含む電力系統の需給制御用プログラムであって、電力の周波数を変更する処理と、周波数の変更を検知して電力の需給を制御する処理とをコンピュータに行わせることを特徴とする。
本発明によれば、上位系統の発電機制御部の指示により、下位系統の需要家全体による、電力系統の需給制御が可能になる。また、既存の電力送電線を利用して需給制御指示を伝送するので、新たに情報伝送経路を設ける必要がなく、需給制御システムの構築のコストを抑制できる。
本発明の第1及び第2の実施形態に係る電力系統の構成の一例を示す。 本発明の第1の実施形態に係る需要家の構成の一例を示す。 本発明の第2の実施形態に係る需要家の構成の一例を示す。 本発明の第1及び第2の実施形態に係る需給制御方法において、系統電力周波数が高い値に変位する場合の周波数値の時間変化の一例を示す。 本発明の第1及び第2の実施形態に係る需給制御方法において、系統電力周波数が低い値に変位する場合の周波数値の時間変化の一例を示す。 本発明の第1及び第2の実施形態に係る需給制御方法において、上位系統の動作の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の第1及び第2の実施形態に係る需給制御方法において、下位系統の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施形態に限定されない。
[第1の実施形態]
[構成]
図1は本発明の第1の実施形態に係る需給制御システムの構成の一例を示す。
図1において、電力系統100は、上位系統200、送電網300、下位系統400を含む。
上位系統200は、発電機制御部210と、発電機220を含む。図1において、上位系統200は、2つの発電機220を含むが、これに限定されず、発電機220は1つでもよいし、3つ以上でもよい。発電機制御部210は、上位系通信網230を介して、発電機220の出力を制御する。
送電網300は、発電機220から出力された電力を下位系統400に供給する。
下位系統400は、需要家410を含み、送電網300から供給された電力を消費する。需要家410は、供給された電力を例えば家庭内で稼働する電気機器などで消費する。
図1において、下位系統は2つの需要家410を含むが、これに限定されず、需要家410は1つでもよいし、3つ以上でもよい。また、需要家410の数は上位系統200の発電機220の数と異なってもよい。
本発明の第1の実施形態に係る需給制御システムでは、発電機制御部210が上位系通信網230を介して発電機220を制御し、周波数の変化を指示、すなわち系統電力の周波数を通常の運転状態とは異なる値に設定する。発電機220が供給する電力の周波数の変化は送電網300に伝達され、下位系統400の全体に通知される。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る需要家410の構成の一例を示す。
需要家410は、周波数検知器420、パワーコンディショナー440、分散型電源450、調整可能負荷機器460、及び、その他負荷機器470を含む。
周波数検知器420は系統電力の周波数を検知し、需要家410に対して需給制御が必要かどうかを判定する。需給制御が必要であると判断すると、周波数検知器420は、パワーコンディショナー440と調整可能負荷機器460に、需要家内通信線430を介して、需要家需給制御通知を送信する。
分散型電源450は、電力を発電する。発電した電力はパワーコンディショナー440を経由して、家庭内に供給される。或いは、発電した電力は、パワーコンディショナー440を介して、送電網300に逆潮流される。
このとき、パワーコンディショナー440は、発電された電力の電圧や周波数などを適正な値に調整し、或いは、発電出力を抑制する(電力変換部)。
また、家庭内で電力を消費する負荷機器は、調整可能負荷460と、その他負荷機器470に分類される。
調整可能負荷機器460は蓄エネルギーが可能である。すなわち、蓄電池或いはヒートポンプ給湯器などを利用して需要家需給制御用としての運転が可能である。需給制御が必要でない場合は、調整可能負荷機器460は、その他負荷機器470と同様に動作する。周波数検知機420から需要家需給制御通知を受信すると、調整可能負荷機器460は、需要を創出する運転を開始して、需給安定化に寄与する動作を行う。
本実施形態においては、説明のため、需要家410には分散型電源450を接続しているが、これに限定されない。例えば、本需給システム内では、全ての需要家410が分散型電源450を具備する必要はない。
[動作]
次に、本実施形態の動作について、図1、2、4乃至7を参照して説明する。
図4及び5は、需給制御時の系統電力の周波数変化を示す。
図6は、上位系統200の動作の一例を示すフローチャートである。
図1において、発電機制御部210は、送電網300に供給されている電力の周波数を検知して、需要家需給制御が必要か否かを判断する(ステップS610)。
需給制御が必要なければ(S610NO)、通常運転を行うように発電機220が制御される(ステップS630)。このとき、系統電力の周波数は定格の範囲内で変動する。
需要家需給制御が必要であると判断された場合(S610YES)、発電機制御部210は、周波数を図4に示されるように変化させる。すなわち、系統内の系統電力の周波数fが、標準周波数fstdよりも有意に高い値をとるように、例えば所定の閾値fth よりも高くなるように、各発電機220を制御する。その結果、系統電力の周波数が通常の状態よりも高い値で推移する。この周波数が高い状態は、需要家需給制御が必要でないと発電機制御部210が判断するまで維持される。
また、図5に示されるような、系統電力の周波数fが標準周波数fstdよりも有意に低い値をとるように、例えば所定の閾値fth よりも低くなるような、各発電機220の制御も考えられる。図4の周波数変化と図5の周波数変化を併用すれば、3段階の系統電力の周波数fについての状態の生成が可能である。
次に、図7を参照して、下位系統400の動作を説明する。
図7は、需要家410内の各機器の動作の一例を示すフローチャートである。
図2において、周波数検知機420は系統電力の周波数fを測定しており、予め定めた閾値fth より高いか否かを判定している。すなわち、周波数検知機420は、系統電力の周波数fが一定時間以上閾値fth を上回る状態が持続するか否かを測定する(ステップS710)。
周波数fが一定時間以上閾値fth を上回る状態が持続すると判定された場合(S710YES)、ステップS720に進み、そうでない場合(S710NO)はステップS710に戻る。
この条件判定は、電力系統100の不安定さに由来する周波数変動を、需要家需給制御指示と誤って検知することを防止する。これにより、発電機制御部210の意図的な周波数変動を検知することが可能になる。
需要家需給制御指示を受けた場合(S710YES)、周波数検知器420は、調整可能負荷機器460とパワーコンディショナー440に対して、需要家需給制御指示を送信する。パワーコンディショナーは、該通知を受けて、分散型電源450の出力を抑制する(ステップS720)。
図4は、系統電力周波数が高い値に変移する場合の周波数値の時間変化を示す。
系統内の系統電力周波数fについて、標準周波数は例えば、50ヘルツまたは60ヘルツである。また、fth は、周波数検知器に設定された閾値である。
周波数fが増加して標準周波数fstdから閾値fth を越える値まで変化した時刻をTとする。また、周波数fが閾値fth を越える値から、標準周波数fstd付近まで変化した時刻をTとする。
から経過した時間を計測し、Tまでにこの時間が所定の値tthよりも長いと判別されると、需要家需給制御指示を受けたと判定し、需要家410に分散型電源450が具備されている場合は、分散型電源450の出力を抑制し、需要家410から送電網300への余剰電力の逆潮流を抑制する。
需要家410はさらに、調整可能負荷機器460を稼動して、需要家410内で余剰電力を消費し、電力系統内での電力の需給の均衡をはかる。この需給抑制指示は、需給抑制解除の指示があるまで持続する。この処理を以下に説明する。
運転中の調整可能負荷機器460の蓄エネルギー状態について判別する(ステップS730)。調整可能負荷機器460が満蓄状態であれば(S730YES)、ステップS760に進み、そうでなければ(S730NO)、ステップS740に進む。
調整可能負荷機器460が満蓄状態である場合(S730YES)は、調整可能負荷機器460を停止する(ステップS760)。
需要家410の調整可能負荷機器460が満蓄状態であると、この需要家410では、電力系統100内の余剰電力をこれ以上消費することができない。送電網300に接続された他の需要家410の調整可能負荷機器460が余剰電力を消費し、或いは、上位系統で発電機制御部210が上位系統の発電機220の出力を抑制するまで待機する。
なお、調整可能負荷機器460が停止するとは、余剰電力を消費する動作を停止する処理であり、その他負荷機器470と同様の動作で運転することを意味する。例えば、蓄電池であれば充電動作を停止して必要に応じて放電する、ヒートポンプ給湯器であれば湯沸し動作を停止して必要に応じて給湯するなどの、動作状態の変更を行う。
発電機制御部210からの需給制御の解除は、系統電力の周波数fが標準周波数fstdから変化してあらかじめ定めた閾値fth よりも低い状態を所定時間以上持続することにより、各需要家410に指示される。
需要家410において、周波数検知器420が系統電力の周波数を検知する。周波数fが所定の閾値fth を下回る状態が一定時間以上持続するか否かを測定する(ステップS770)。
周波数fが一定時間以上閾値fth を下回る状態が持続すると判定された場合(S770YES)、需給制御が解除されたと判定して、需給制御処理を終了し(ステップS780)、そうでない場合(S770NO)は、需給制御が持続すると判定して、ステップS770に戻る。
ステップS780では、周波数検知器420がパワーコンディショナー440に需要家需給制御を解除する指示を送信する。需要家需給制御が解除された後、パワーコンディショナー440は、分散型電源450の出力抑制を解除して、ステップS710に戻る。
図5は、系統電力周波数が低い値に変移する場合の周波数値の時間変化を示す。
系統内の系統電力周波数fについて、fth Lは、周波数検知器に設定された閾値である。
周波数fが減少して標準周波数fstdから閾値fth Lを下回る値まで変化した時刻をTとする。また、周波数fが閾値fth Lを下回る値から、標準周波数fstd付近まで変化した時刻をTとする。
から経過した時間を計測し、Tまでにこの時間が所定の値tthよりも長いと判別されると、需要家需給制御指示が解除されたと判定する。このとき、需要家410に分散型電源450が具備されている場合は、分散型電源450の出力の抑制を解除し、需要家410から送電網300への余剰電力の逆潮流の抑制を解除する。
調整可能負荷機器460が満蓄状態でない場合(S730NO)、発電機制御部210が需給制御を解除するよう指示するまで、調整可能負荷機器460は余剰電力の消費を持続する。
需要家410において、周波数検知器420が系統電力の周波数を検知する。周波数fが所定の閾値fth を下回る状態が一定時間以上持続するか否かを測定する(ステップS740)。
周波数fが一定時間以上閾値fth を下回る状態が持続すると判定された場合(S740YES)、需給制御が解除されたと判定して、ステップS750に進み、そうでない場合(S740NO)は、需給制御が持続すると判定して、ステップS740に戻る。以降、需給制御が解除されるまでステップS730とステップS740が繰り返されるが、調整可能負荷機器460が満蓄状態に到達した場合は、ステップS760に進む。すなわち、この需要家410の調整可能負荷機器460では、これ以上余剰電力を消費できないので、他の需要家410の調整可能負荷機器460に電力を消費させながら、需給制御が解除されるまで待機する。
ステップS750では、周波数検知器420が調整可能負荷機器460とパワーコンディショナー440に、需要家需給制御を解除する指示を送信する。需要家需給制御が解除された後、調整可能負荷機器460は通常の運転を行う。また、パワーコンディショナー440は、分散型電源450の出力抑制を解除し、ステップS710に戻る。
本発明の第1の実施形態に係る需給制御システム100においては、上位系統200における発電機制御部210が発電機220を、周波数が所定時間だけ標準周波数と一定の変位を有するように制御する。この周波数の変化は、送電網300を介して伝送され、送電網300に接続された下位系統400の全て需要家410に、需給制御が指示される。仮に他の需要家が指令に応じていたとしても、あらゆる需要家に、指令を伝えることが可能になる。これにより、全ての需要家410により下位系統の全体の需給制御を実施することが可能になり、迅速に需給安定化をはかることができる。すなわち、余剰の電力供給を各需要家側負荷機器で分散して消費すれば、電力需給の不均衡に迅速に対応できる。
また、需要家410が単独で需給制御指示に対応する場合に比べて、それぞれの需要家410が具備する調整可能負荷機器460にかかる負荷も相対的に軽微になり、需給制御時のそれぞれの需要家410への影響も軽減される。
さらに、上位系統における発電機は大型であるため、可動部分の時定数が長く、上位系統のみでの需給制御は、需給状況の変化に対する遅延が避けられない。本願発明のように、基準周波数に対して所定の値で周波数を変更する動作であれば、周波数変化による発電機にかかる負担は軽微であり、また需給状況の変化に追従可能である。
また、発電機制御部210から各需要家410への需給制御指示は、電力送電網を利用して伝送される。したがって、新たに情報伝送の経路を設ける必要はなく、需給システム構築のコストを抑えることが可能である。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図1及び3を参照して説明する。
図1は、本発明の第2の実施形態に係る需給制御システムの構成の一例を示し、下位系統400に含まれる需要家411の構成の一例を図3に示す。
図3において、周波数検知器内蔵パワーコンディショナー480及び周波数検知器内蔵調整可能負荷機器490のそれぞれは周波数検知器(図示せず)を内蔵する。すなわち、本実施形態の周波数検知器内蔵パワーコンディショナー480及び周波数検知器内蔵調整可能負荷機器490は、それぞれ第1の実施形態に係る需要家410に含まれるパワーコンディショナー440及び調整可能負荷機器460が周波数検知器420の機能を具備したものである。
図3におけるこの他の構成要素は、第1の実施形態と同一であり、発電機制御部210からの指示に対する動作も同一であるので説明を省略する。
また、図1において、下位系統400は、第2の実施形態に係る需要家411と第1の実施形態にかかる需要家410が混在してもよい。
本発明の第2の実施形態に係る需給制御システム100においては、第1の実施形態に係る需要家410における通信線430が不要になり、需要家411の構成が単純になる。これにより、需給システム構築のコストを抑えることができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態及び実施例に限定されない。本発明の構成や詳細については当業者が理解しうる様々な変更を加えることができる。また、本発明には上記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
なお、上述の処理動作を実行させるためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk Read−Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)などのコンピュータ読取可能な記録媒体に格納して配布し、当該プログラムをコンピュータにインストールすることにより、上述の処理動作を実行する装置を構成しても良い。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、送電網を介して接続された上位系統及び下位系統から構成される電力系統における電力の需給制御システムに好適に適用可能である。
本発明は、小規模地域でエネルギー需給調整を行うマイクログリッドや、電力会社管内といった大規模電力系統など、規模の大きさにかかわらず電力需給調整の必要な電力系統に好適に適用可能である。
100 電力系統
200 上位系統
210 発電機制御部
220 発電機
230 上位系通信網
300 送電網
400 下位系統
410 需要家
411 需要家
420 周波数検知器
430 通信線
440 パワーコンディショナー
450 分散型電源
460 調整可能負荷機器
470 その他負荷機器
480 周波数検知器内蔵パワーコンディショナー
490 周波数検知器内蔵調整可能負荷機器

Claims (9)

  1. 電力の需給制御システムであって、
    発電機と、発電機を制御する発電機制御部を有する上位系統と、
    負荷機器を有する下位系統とを含み、
    前記発電機制御部は、前記発電機が発生する電力の周波数を変更することにより、電力の需給を制御する
    ことを特徴とする需給制御システム。
  2. 前記負荷機器は、前記周波数の変化に応じて需要を創出する調整可能負荷機器を含むことを特徴とする請求項1に記載の需給制御システム。
  3. 前記下位系統は、電力を発生する分散型電源をさらに含み、
    前記分散型電源は、前記周波数の変化に応じて電力の発生を抑制することを特徴とする請求項1または2に記載の需給制御システム。
  4. 前記下位系統は、前記分散型電源が発生する電力を変換する電力変換部をさらに含み、
    前記電力変換部と前記負荷機器のそれぞれは、前記周波数を検知する周波数検知部を有することを特徴とする請求項3に記載の需給制御システム。
  5. 電力を発生する発電機を有する上位系統と負荷機器を有する下位系統とを含む電力系統の需給制御方法であって、
    前記電力の周波数を変更するステップと、
    前記周波数の変更を検知して電力の需給を制御するステップと
    を含むことを特徴とする需給制御法方法。
  6. 前記負荷機器が前記周波数の変化に応じて需要を創出するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の需給制御方法。
  7. 前記下位系統は、電力を発生する分散型電源を含み、
    前記分散型電源が前記周波数の変化に応じて電力の発生を抑制するステップを含むことを特徴とする請求項5または6に記載の需給制御方法。
  8. 前記負荷機器と前記分散型電源のそれぞれが前記周波数を検知するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の需給制御方法。
  9. 電力を発生する発電機を有する上位系統と負荷機器を有する下位系統とを含む電力系統の需給制御用プログラムであって、
    前記電力の周波数を変更する処理と、
    前記周波数の変更を検知して電力の需給を制御する処理と
    をコンピュータに行わせることを特徴とする需給制御用プログラム。
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