JP2013187687A - 非可逆回路装置及び通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の非可逆回路素子を備える構成において、平面占有面積縮小化、組み立ての容易化、及び、非可逆回路素子間の磁気的分離を図り、個別的特性調整を可能にした非可逆回路装置、及び、これを用いた通信装置を提供すること。
【解決手段】ケース1の収納空間103は、天面部102の内面に起立する外壁部101によって包囲され、天面部102の内面と向き合う側に、開放された開口部を有している。非可逆回路素子3は、収納空間103に収納され、天面部102の内面と、開口部においてケース1に結合される磁性材料でなる蓋部材37との間で拘束されている。天面部1の外面側が第1基板を取り付ける側であり、蓋部材37のある側が、実装用基板である第2基板を取り付ける側である。
【選択図】図1
【解決手段】ケース1の収納空間103は、天面部102の内面に起立する外壁部101によって包囲され、天面部102の内面と向き合う側に、開放された開口部を有している。非可逆回路素子3は、収納空間103に収納され、天面部102の内面と、開口部においてケース1に結合される磁性材料でなる蓋部材37との間で拘束されている。天面部1の外面側が第1基板を取り付ける側であり、蓋部材37のある側が、実装用基板である第2基板を取り付ける側である。
【選択図】図1
Description
本発明は、アイソレータやサーキュレータ等の非可逆回路素子を含む非可逆回路装置、及び、これを用いた通信装置に関する。
アイソレータやサーキュレータ等の非可逆回路素子は、携帯電話、無線機等の移動体通信装置や、その基地局等に用いられており、その一般的な構造は、例えば、特許文献1に記載されているように、収納容器の内部において、その内面上に、磁気回転子及び永久磁石等を積層し、その積層体を収納容器の上面に結合された蓋部材によって押さえるようになっている。
回路基板への実装に当たっては、収納容器の内面側が下側、つまり、回路基板へ接触する側となり、蓋側が上側になるように配置され、底磁気回転子の入出力端子を、回路基板に形成された導体パターンにはんだ付けするようになっている。
ところで、この種の非可逆回路装置の搭載される回路基板においては、平面的な単層基板構成ではなく、段差のある立体的な基板構成を採ることがある。
特許文献1で代表される従来の非可逆回路装置は、回路基板への実装に当たって、収納容器の内面側が下側となり、蓋側が上側になるように配置され、磁気回転子の入出力端子を、回路基板に形成された導体パターンにはんだ付けすることを前提としているので、磁気回転子の入出力端子は、回路基板の導体パターン形成面に対応する平面的な配置をとらざるを得ない。このため、上述した立体的な構造をとる基板配置には対応することができない。
本発明の課題は、立体的な回路基板の配置に対応できる非可逆回路装置、及び、これを用いた通信装置を提供することである。
上述した課題を解決するため、本発明に係る非可逆回路装置は、ケースと、非可逆回路素子とを含む。前記ケースは、磁性体でなり、外壁部と、天面部と、収納空間とを有している。前記収納空間は、前記天面部の内面に起立する前記外壁部によって包囲され、前記天面部の前記内面と向き合う側に、開放された開口部を有している。前記非可逆回路素子は、前記収納空間に収納され、前記天面部の前記内面と、前記開口部において前記ケースに結合される磁性材料でなる蓋部材との間で拘束されており、前記天面部の外面側が第1基板を取り付ける側であり、前記蓋部材のある側が、第2基板を取り付ける側である。
上述したように、本発明に係る非可逆回路装置において、ケースは、外壁部と、天面部と、収納空間とを有している。前記収納空間は、前記天面部の内面に起立する前記外壁部によって包囲され、前記天面部の前記内面と向き合う側に、開放された開口部を有している。したがって、非可逆回路素子は、天面部と向き合う下側の開口部から、ケースの収納部内に収納することができる。非収納空間に収納された可逆回路素子は、天面部の内面と、開口部においてケースに結合される蓋部材との間で、確実に拘束される。
また、ケースは、磁性体でなり、外壁部と、天面部とを有しており、開口部に磁性材料でなる蓋部材が形成されているから、ケース及び蓋部材により、非可逆回路素子に対する磁気回路が形成される。
上述した構成において、前記天面部の外面側が第1基板を取り付ける側となり、前記蓋部材のある側が、第2基板を取り付ける側となる。したがって、高低差のある立体的な回路基板配置にも対応することができる。具体的には、第1基板は、当該非可逆回路素子の入出力端子の少なくとも一つを接続する導体パターンを有する基板であり、第2基板は、当該非可逆回路装置を実装する回路基板である。
本発明に係る非可逆回路装置は、送信部または受信部と組み合わせて、通信装置を構成するために用いられる。この通信装置は、上述した非可逆回路装置の有する利点を全て享有する。
以上述べたように、本発明によれば、立体的な回路基板配置に対応できる非可逆回路装置及びこれを用いた通信装置を提供することができる。
図1〜図5に図示された非可逆回路装置は、ケース1と、非可逆回路素子3とを含む。ケース1は、鉄等の磁性体でなり、外壁部101と、天面部102とを含み、内側に収納空間103を有している。
収納空間103は、外壁部101によって包囲され、天面部102によって終端されている。収納空間103は、天面部102の下方に位置し、天面部102と向き合う下方が開放され開口されている。外壁部101は、非可逆回路素子3の中心導体を引き出すためのスリット104によって、複数に区画されている。実施例において、上方及び下方とは、図1〜図4の配置からみた位置関係または回路基板へ実装した場合の位置関係でもある。
非可逆回路素子3は、収納空間103内において、天面部102の内面上に、永久磁石36、磁気回転子30、及び、下部蓋部材37を順次に積層したものである。
磁気回転子30は、天面部102の内面に配置された永久磁石36に、下部磁極板31、下部フェライト板32、中心導体33、上部フェライト板34及び上部磁極板35を重ねたものである。永久磁石36は、磁気回転子30に直流磁界を印加する。上部磁極板35と下部磁極板31は、厚さ0.1〜0.3(mm)程度の導体板であり、例えば、鉄とニッケルの合金からなる。
下部フェライト板32及び上部フェライト板34は、イットリウム/鉄/ガーネット(YIG)等の軟磁性材料からなる円板状フェライト部321、341と、その外周に設けられた円環板状の誘電体部322、342を有している。もっとも、フェライト板32,34の形状は、これに限定されず、角板等であってもよい。
中心導体33は、好ましくは、厚さが0.05〜1.0mm程度の銅板を加工した導体板あって、中央部分330の外周に、第1〜第3の端子331〜333を突設した周知の形状、構造となっている。中心導体33は、下部フェライト板32と、上部フェライト板34とにより挟持されている。
下部蓋部材37は、磁性材料でなり、磁気回転子30をケース1の天面部102の方向に押圧するもので、ケース1の開口部の内周面に、例えば、ネジ、凹凸の嵌めあい等によって結合されている。下部蓋部材37は、外面がケース1の端面よりは外に出ないようにすることが好ましい。
天面部102の外面には、第1基板5が搭載されており、第1基板5に設けられた導体パターン51に、中心導体33の第1の端子(入出力端子)331が接続されている。中心導体33の第2の端子(入出力端子)332は、スリット104を通して外部に導出されている。また、第3の端子333は、この実施の形態では、アイソレータとして使用することを前提とし、終端抵抗R0に接続されている。
上述したように、本発明に係る非可逆回路装置において、ケース1の収納空間103は、天面部102の内面に起立する外壁部101によって包囲され、天面部102の内面と向き合う側に、開放された開口部を有している。したがって、非可逆回路素子3は、天面部102と向き合う下側の開口部から、図1の矢印F1で示すように、ケース1の収納空間103内に収納される。非可逆回路素子3は、収納空間103に収納され、天面部102の内面と、蓋部材37との間で、確実に拘束される。
ケース1は、磁性体でなり、外壁部101と、天面部102とを有しており、開口部に磁性材料でなる蓋部材37が形成されているから、ケース1、蓋部材37、上部磁極板35及び下部磁極板31により、非可逆回路素子3に対する磁気回路が形成される。
本発明に係る非可逆回路装置は、図5に図示するように、下部蓋部材37を取り付け側として、第2基板7に搭載される。第2基板7には、導体パターン71が形成されており、中心導体33の第2端子332が、この導体パターン71に接続される。
上述した構成において、天面部102の外面側が第1基板5を取り付ける側となり、蓋部材37のある側が第2基板7を取り付ける側となる。したがって、第1基板5及び第2基板7による高低差のある立体的な基板構成にも対応することができる。第1基板5は、当該非可逆回路素子3の入出力端子の少なくとも一つたる第1端子331を接続する導体パターン51を有し、天面部102の外面に、例えば、接着等の手段によって備えられる。第2基板7は、当該非可逆回路装置を実装する回路基板である。
図6は本発明に係る非可逆回路装置を用いた通信装置のブロック図である。この通信装置は、例えば、移動通信システムにおける基地局に備えられるものであって、受信部又は送信部を含む通信部81を含み、通信部81は、本発明に係る非可逆回路装置82を経由して送受信用アンテナ83に接続されている。上述した通信装置において、非可逆回路装置82は終端抵抗器R0を有するアイソレータとして機能する。この通信装置は、上述した非可逆回路装置を含むので、既に述べた内容と同様の作用効果が得られる。
以上、好ましい実施例を参照して、本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の変形態様を採り得ることは自明である。
1 ケース
101 外壁部
103 収納空間
3 非可逆回路素子
30 磁気回転子
101 外壁部
103 収納空間
3 非可逆回路素子
30 磁気回転子
Claims (3)
- ケースと、非可逆回路素子とを含む非可逆回路装置であって、
前記ケースは、磁性体でなり、外壁部と、天面部と、収納空間とを有しており、
前記収納空間は、前記天面部の内面に起立する前記外壁部によって包囲され、前記天面部の前記内面と向き合う側に、開放された開口部を有しており、
前記非可逆回路素子は、前記収納空間に収納され、前記天面部の前記内面と、前記開口部において前記ケースに結合される蓋部材との間で拘束されており、
前記天面部の外面側が第1基板を取り付ける側であり、前記蓋部材のある側が第2基板を取り付ける側である、
非可逆回路装置。 - 請求項1に記載された非可逆回路装置であって、
更に、第1基板を含んでおり、前記第1基板は、前記天面部の外面に備えらており、
前記非可逆回路素子の入力端子又は出力端子の少なくとも一方は、前記第1基板に備えられた導体パターンに接続されている、
非可逆回路装置。 - 請求項1又は2に記載された非可逆回路装置と、送信部または受信部とを含む通信装置であって、
前記非可逆回路装置は、前記送信部または前記受信部と電気的に組み合わされている、
通信装置。
Priority Applications (1)
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JP2012050382A JP2013187687A (ja) | 2012-03-07 | 2012-03-07 | 非可逆回路装置及び通信装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016163109A (ja) * | 2015-02-27 | 2016-09-05 | Tdk株式会社 | 非可逆回路素子及びこれを用いた通信装置 |
CN107845852A (zh) * | 2017-10-20 | 2018-03-27 | 北京无线电测量研究所 | 一种复合基片式微带环行器 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010283774A (ja) * | 2009-06-08 | 2010-12-16 | Mitsubishi Electric Corp | 非可逆回路内蔵多層基板 |
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2012
- 2012-03-07 JP JP2012050382A patent/JP2013187687A/ja active Pending
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