JP2013187166A - コネクタ端子用接触ばね、並びに、雌端子、雄端子、雌コネクタ、及び、雄コネクタ - Google Patents

コネクタ端子用接触ばね、並びに、雌端子、雄端子、雌コネクタ、及び、雄コネクタ Download PDF

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Abstract

【課題】雄端子を挿入孔にスムーズに挿入することができ、電力損失を抑制することができるコネクタ端子用接触ばねを提供することができる。
【解決手段】雄端子40に備え、雌端子20に嵌挿する突状のピン41の外周面と、雌端子20に備え、ピン41の嵌挿を許容する挿入孔22の内周面とのうち、いずれか一方の周面に嵌着するとともに、他方の周面に接触する筒状本体部31を備え、導電性を有して形成したコネクタ端子用接触ばね30であって、筒状本体部31を、ピン41の挿入孔22に対する挿入に伴って、ピン41を挿入孔22に対して挿脱する挿脱方向Dにおいて収縮、或いは伸長のうち、いずれかの長さ変動が発生するよう構成するとともに、筒状本体部31に、該筒状本体部31が伸長するに伴って径内方向へ縮径する縮径手段31、或いは、該筒状本体部が収縮するに伴って径外方向へ拡径する拡径手段31Cを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、電気自動車の充電器やワイヤーハーネス等に適用される大電流に対応したコネクタ、コネクタ端子、及びこれらに備えるコネクタ端子用接触ばねに関する。
例えば、電気自動車用充電器やワイヤーハーネスなどの電気的接続部分に用いられる大電流対応コネクタは、大電流容量に適合可能に電力損失を極力抑えた良好な電気的接続状態を確保する必要がある。そこで、互いに接続するコネクタ端子間の低い接触抵抗を実現するため、例えば、別部材から成る導電性で筒状の接触ばねを雌端子に嵌着し、該接触ばねに雄端子を嵌挿して雌端子と雄端子とを接続している。
特許文献1に開示の「端子」もこのような接触バネ部材(接触ばね)を備えた端子の1つである。
特許文献1に開示の接触バネ部材は、円筒状の両側に配置した円環部と、該円環部と一体に連設された複数のスプリング片とで構成し、該複数のスプリング片のそれぞれは、その長さ方向の中間部分が径方向の内側に突出するよう側面視弓状に形成している。
さらに、接触バネ部材は、嵌挿室から脱落しないように、雄端子を挿入する挿入口の端部にキャップを取り付けることにより、スプリング片を弾性変形させた状態で嵌挿室に嵌着される。
上述した構成の接触バネ部材は、スプリング片の長さ方向の中間部分が径内方向に突出した側面視弓形状に形成しているため、雄端子を嵌挿室に嵌着した状態において、複数のスプリング片のそれぞれは、該スプリング片の長さ方向の中間部分に相当する1箇所が雄端子に対して接触した状態となる。
ところで、例えば、雄端子に対するスプリング片の接圧が弱い場合には、接触面積が小さくなるため、スプリング片と雄端子との電気的な接触抵抗が大きくなり、大電流対応コネクタにおいて電力損失の抑制を十分に図ることができないという課題を有することになる。
しかし、特許文献1の大電流用の端子のように、キャップを挿入口の縁部に取り付けることによって、スプリング片を径内方向に弾性変形させた場合、挿入孔へ雄端子を挿入した状態においては、雄端子に対するスプリング片の接圧を高めることで大きな接触面積を確保できたとしても、雄端子を挿入孔に対して挿入する際に、雄端子が径内方向に突出したスプリング片に引掛かるなどしてスムーズに雄端子を挿入することが困難となり、雄端子の挿入に際して手間を要することや、挿入孔に対する雄端子の電気的な接続状態が中途半端となるおそれがあるといった課題を有していた。
特開平8−31488号公報
そこでこの発明は、雄端子を挿入孔にスムーズに挿入することができ、しかも、大電流対応コネクタにおける接触抵抗の低減を図ることにより、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができるコネクタ端子用接触ばねの提供を目的とする。
本発明は、雄端子に備え、雌端子に嵌挿する突状のピンの外周面と、雌端子に備え、前記ピンの嵌挿を許容する挿入孔の内周面とのうち、いずれか一方の周面に嵌着するとともに、他方の周面に接触する筒状本体部を備え、導電性を有して形成したコネクタ端子用接触ばねであって、前記筒状本体部を、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って、前記ピンを前記挿入孔に対して挿脱する挿脱方向において収縮、或いは伸長のうち、いずれかの長さ変動が発生するよう構成するとともに、前記筒状本体部に、径変動手段を備え、前記径変動手段を、該筒状本体部が伸長するに伴って径内方向へ縮径する縮径手段、或いは、該筒状本体部が収縮するに伴って径外方向へ拡径する拡径手段で構成したことを特徴とする。
上述した構成により、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができる。
詳述すると、上述した構成によれば、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って該筒状本体部の長さが変動し、これに伴って、前記径変動手段としての前縮径手段が径内方向へ縮径する、或いは前記拡径手段が径外方向へ拡径する。
すなわち、前記前縮径手段が径内方向へ縮径する場合、或いは前記拡径手段が径外方向へ拡径する場合のいずれの場合も前記ピンを前記挿入孔に挿入した状態において、径変動した前記筒状本体部を前記他方の周面に対して確実に接触させることができる。
従って、コネクタ端子用接触ばねと前記他方の周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができる。
また、前記縮径動手段が径内方向へ縮径する場合、或いは前記拡径手段が径外方向へ拡径する場合のいずれの場合も、前記筒状本体部を前記他方の周面に対してしっかりと接触させることができる。
このため、前記ピンを前記挿入孔に対して挿入する少なくとも挿入開始直後において挿入力が作用しないようにすることができる、或いは、少なくとも挿入開始直後に作用する挿入力を、例えば、挿入完了直前に作用する挿入力と比較して大幅に低減することができる。
さらに、上述したように、前記ピンを前記挿入孔に挿入するに伴って前記径変動手段と前記他の周面との間に生じる摩擦抵抗は、前記ピンを前記挿入孔に挿入するに伴って徐々に上昇していくことになる。
これにより、前記ピンを前記挿入孔に挿入するために必要となる挿入力は、挿入途中において、急激に大きくなることがなく、徐々に作用させることができる。
以上により、前記ピンを、前記挿入孔に対してスムーズに挿入することができる。また、前記ピンを、前記挿入孔に対して前記挿入孔の奥にまでしっかりと挿入することができるため、雄端子と雌端子とを電気的に確実に接続することができる。
さらに、上述したように、前記ピンを前記挿入孔に挿入するために必要となる挿入力は、挿入途中において、急激に大きくなることがなく、徐々に作用させることができるため、前記ピンを前記挿入孔に挿入する際に、前記ピンと前記雌端子用接触ばねとのうち、少なくとも一方の表面に施したメッキが剥離することを防ぐことができる。
また、上述した長さ変動が発生するよう構成したとは、例えば、前記筒状本体部、又は、前記他方の周面のうち、少なくとも一方の側に、他方の側に対して係合する係合部を備え、該係合部を介して、前記ピンを前記挿入孔に対して挿入する挿入力を、前記筒状本体部の長さを変動させる力として前記筒状本体部側へ伝達する構成であってもよい。
さらに、この構成に限らず、前記ピンを前記挿入孔に対して挿入した際に、前記筒状本体部が前記他方の周面に対して直接、接触したときの互いの摩擦抵抗(接触抵抗)により、長さ変動が発生するよう構成してもよい。
この発明の態様として、前記筒状本体部における、前記挿脱方向の少なくとも一端側に、前記径変動手段を支持する支持部を構成することができる。
上述した構成によれば、前記径変動手段が径方向に径変動する際に、該径変動手段を前記支持部によって支持することができる。
これにより、コネクタ端子用接触ばねを、全体として形崩れすることがなく、所望の形状に保つことができる。よって、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って、前記筒状本体部をスムーズに長さ変動することができ、さらに、長さ変動に伴って径変動した前記径変動手段を、前記他の周面に対して、確実に接触させることができる。
またこの発明の態様として、前記コネクタ端子用接触ばねを、前記挿入孔の内周面に嵌着する雌端子用接触ばねとし、前記径変動手段を、前記挿脱方向における伸長に伴って径内方向へ収縮する縮径手段で構成した雌端子用接触ばねとすることができる。
上述した構成によれば、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って該筒状本体部の長さが伸長し、この伸長に伴って、前記径変動手段が径内方向へ縮径する。
これにより、前記ピンを前記挿入孔に挿入した状態において、径変動した前記径変動手段を前記ピンの外周面に対してしっかりと接触させることができる。
従って、コネクタ端子用接触ばねと前記ピンの外周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができる。
また、前記縮径手段は、上述したように、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って径内方向へ縮径するため、前記他方の周面に対してしっかりと接触させることができる。
このため、前記ピンを前記挿入孔に対して挿入する挿入開始直後における、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入力は、例えば、挿入完了直前における挿入力と比較して低減することができる。
さらに、ピンは、前記径変動手段とピンの外周面との間に生じる摩擦抵抗が、ピンを挿入孔に挿入するに伴って徐々に上昇していくことになるため、挿入孔への挿入に伴って、挿入力が徐々に大きくなるように挿入孔に対して挿入される。
これにより、ピンを挿入孔に挿入するために必要となる挿入力は、挿入途中において、急激に大きくなることなく、徐々に作用させることができる。
以上により、挿入孔に対してピンを、スムーズに挿入することができるとともに、挿入孔の奥にまでしっかりと挿入することができ、雄端子と雌端子とを電気的にしっかりと接続することができる。
またこの発明の態様として、前記挿入孔に挿入した前記ピンに係合するピン係合部を、前記筒状本体部における前記挿入孔の奥側相当部分に形成するとともに、前記挿入孔に対する前記ピンの挿入に伴って前記縮径手段が伸長するよう前記ピンに係合可能に径内方向へ突出して形成した雌端子用接触ばねで構成することができる。
上述した構成によれば、前記ピンを前記挿入孔に挿入する際に、該ピンを、ピン係合部に係合させることができ、該ピン係合部に対して係合状態で前記挿入孔に挿入することができる。
これにより、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って、前記筒状本体部は、前記ピンによって挿脱方向において引っ張られることになるため伸長する。このように係合部を介して、該筒状本体部が伸長するに伴って前記径変動手段を、径内方向へ確実に縮径することができる。
しかも、前記ピン係合部を、前記筒状本体部の前記挿脱方向における前記挿入孔の奥側相当部分に形成することにより、前記挿入孔に挿入した前記ピンが前記挿入孔の奥側に達するまでは、前記ピンは、ピン係合部に係合することがないため、前記ピンを前記挿入孔へ挿入してから該ピンが前記挿入孔の奥側に到達するまでの間は、スムーズに挿入することができる、
すなわち、ピンを、挿入孔へ少なくともある程度まで挿入が完了するまでは大きな挿入力を必要とせずともスムーズに挿入孔に挿入することができ、前記挿入孔の奥側に到達してはじめて、ピン係合部に係合することになる。
しかも、ピンは、前記挿入孔の奥側に到達した状態においては、挿入孔に対する挿入が略完了しているため、ピンを挿入孔に強く押し込んでも挿入孔に対するピンの挿入方向がずれるなどのおそれがないため、挿入過程全体においてピンを挿入孔に容易に挿入することができる。
またこの発明の態様として、前記前記縮径手段を、前記挿脱方向に沿った螺旋状である螺旋状体で構成することができる。
上述したように、前記前記縮径手段を、前記螺旋状体で構成することにより、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って、前記挿脱方向において該螺旋状体は、ピンによって、直接、又は、間接的に引張られる。これによって、螺旋状体は、螺旋を構成するピッチが広がるよう前記挿脱方向において伸長し、この伸長に伴って前記螺旋状体を径内方向へ縮径することができる。
従って、コネクタ端子用接触ばねと前記他方の周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記螺旋状体を、第1螺旋状体と、該第1螺旋状体に対して螺旋方向が反対巻方向である第2螺旋状体とで構成し、前記縮径手段を、前記第1螺旋状体と前記第2螺旋状体とを交差させながら互いに編み込んだ編み込み構造で構成することができる。
上述した構成により、第1螺旋状体と、該第1螺旋状体に対して螺旋方向が反対巻方向である第2螺旋状体とは、相互に伸長することが阻害されずに、前記挿入孔に対する前記ピンの挿入に伴って、しっかりと伸長させることができる。
これにより、第1螺旋状体と第2螺旋状体とは、前記挿脱方向における伸長に伴って径内方向へ収縮し、第1螺旋状体と第2螺旋状体との双方で前記挿入孔に挿入した前記ピンに対してしっかりと接触することができる。
従って、コネクタ端子用接触ばねと前記他方の周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができる。
さらに、第1螺旋状体と第2螺旋状体とを前記編み込み構造で構成することにより、前記第1螺旋状体と前記第2螺旋状体とが互いに分離し難くなるため、型崩れし難くなり、耐久性を向上させることができる。
またこの発明の態様として、前記縮径手段を、多数の貫通孔が配設されたメッシュ状であるとともに、前記挿脱方向における伸長に伴って径内方向へ撓み変形可能な肉厚であるメッシュ状シート体で形成することができる。
上述した構成によれば、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って該筒状本体部の長さが伸長し、これに伴って、メッシュ状シート体が径内方向へ撓み変形する。
これにより、前記ピンを前記挿入孔に挿入した状態において、メッシュ状シート体における径内方向へ撓み変形した撓み変形部分を前記ピンの外周面に対してしっかりと接触させることができる。
従って、コネクタ端子用接触ばねと前記ピンの外周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができる。
またこの発明は、雄端子に備えた突状のピンの嵌挿を許容する挿入孔の内周面に、前記雌端子用接触ばねを嵌着した雌端子であることを特徴とし、また、この発明は、該雌端子と、該雌端子を保持するハウジングとで構成した雌型コネクタであることを特徴とする。
上述した構成によれば、雌端子用接触ばねと前記ピンの外周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができる雌端子を提供することができる。
またこの発明は、前記コネクタ端子用接触ばねを、前記雄端子の外周面に嵌着する雄端子用接触ばねとし、前記径変動手段を、前記挿脱入方向における収縮に伴って径外方向へ拡径する前記拡径手段で構成した雄端子用接触ばねであることを特徴とし、この発明は、雌端子に備えた挿入孔へ嵌挿するピンの外周面に、前記雄端子用接触ばねを嵌着した雄端子であることを特徴とし、或いは、この発明は、前記雄端子と、該雄端子を保持するハウジングとで構成した雄型コネクタであることを特徴とする。
上述した構成により、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができる。
詳述すると、上述した構成によれば、前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って筒状本体部の長さが収縮し、これに伴って、前記拡径手段が径外方向へ拡径する。
これにより、前記ピンを前記挿入孔に挿入した状態において、拡径した拡径手段を前記挿入孔の内周面に対してしっかりと接触させることができる。
従って、コネクタ端子用接触ばねと前記挿入孔の内周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができる。
この発明によれば、雄端子を挿入孔にスムーズに挿入することができ、しかも、大電流対応コネクタにおける接触抵抗の低減を図ることにより、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタであっても電力損失を抑制することができるコネクタ端子用接触ばねを提供することができる。
第1実施形態のコネクタの構成説明図。 第1実施形態の接触ばねの外観図。 第1実施形態の接触ばねの作用説明図。 第2実施形態のコネクタに備えた接触ばねの構成説明図。 第3実施形態のコネクタに備えた接触ばねの作用説明図。 第4実施形態のコネクタの作用説明図。 他の実施形態の接触ばねの構成説明図。
この発明の一実施形態を、以下図面を用いて説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態におけるコネクタ1は、大電流対応コネクタであり、図1に示すように、雌端子20と雄端子40とを備え、雌端子20は、いずれも導電性材料により形成した端子本体21と雌端子用接触ばね30(以下、「接触ばね30」という。)とで構成している。
なお、図1は、雌端子20の一部を断面で示したコネクタ1の構成説明図である。また、以下の説明において、挿入孔22に対してピン41を挿脱する方向を挿脱方向Dとするとともに、挿入する方向を挿入方向D1として説明する。
雌端子20における端子本体21は、円筒状に形成し、図示しないハウジングに形成した嵌合穴に嵌合保持される。端子本体21は、内部に雄端子40における突状のピン41を嵌挿可能な中空状の挿入孔22を構成している。
挿入孔22は、挿脱方向Dにおける、ピン41を挿入する側の端部に挿入口22Aを構成し、該挿入口22Aを通じて外部と連通している。
挿入口22Aの縁部には、挿入孔22へ挿入するピン41をガイド可能に、挿入孔22の内周径よりも小径としたガイド孔23を形成している。
挿入孔22の内周面における挿脱方向Dの挿入口22Aを有する側端部には、該挿脱方向Dの他の部分と比較して接触ばね30を嵌合状態で保持可能に大径に形成することによって断面視凹段状とした保持段部24を形成している。保持段部24の前記挿脱方向Dにおける両端部は、保持段部24に接触ばね30を嵌着したとき、接触ばね30の端部を係合する接触ばね係止部25(25a,25b)を形成している。
保持段部24は、接触ばね30が弾性変形することによって最長長さまで伸長を許容する前記挿脱方向Dの長さを有して形成している。さらに、保持段部24における前記挿脱方向Dの両側に形成した接触ばね係止部25(25a,25b)のうち、挿入孔22の奥側に有する奥側接触ばね係止部25bは、伸長した接触ばね30の一部分が面接触状態で係合するようテーパ状に形成している。
なお、奥側接触ばね係止部25bは、挿入孔22の内周面の前記挿脱方向Dにおいて、雄端子40のピン41を挿入孔22に完全に挿入したときの、ピン先端部41aの位置に形成している。
端子本体21における、挿脱方向Dの挿入口22Aを有する側に対して他端側は、電線100の長さ方向の一端側において絶縁被覆を露出させた導体露出部分101を圧着接続する圧着部26を連設している。
また、図2(a),(b)に示すように、接触ばね30は、保持段部24に嵌着するとともに、雄端子40のピン41の外周面に接触可能な略円筒状に形成している。
なお、図2(a)は、非伸長状態、図2(b)は、伸長状態における接触ばね30の外観図を示している。
接触ばね30は、縮径筒状部31と支持部32とピン係合部33で構成している。
前記縮径筒状部31は、線状の螺旋状体34を前記挿脱方向Dに沿った螺旋状に配置して、周面をメッシュ状に形成するとともに、前記挿脱方向Dに伸長自在に形成した円筒状に構成している。
縮径筒状部31は、非伸縮状態において、雄端子40のピン41の外径よりも大径に形成するとともに、伸長したとき、前記挿脱方向Dにおける最小内径部分が、前記ピン41の外径よりも小径となる内径で形成している。
螺旋状体34は、第1螺旋状体34Aと、該第1螺旋状体34Aに対して螺旋方向が反対巻方向である第2螺旋状体34Bとで構成し、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bは、前記縮径筒状部31が非伸縮状態において、それぞれ前記挿脱方向Dに対して絶対値が約60度程度のリード角αで形成している。また、縮径筒状部31には、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとを、それぞれ複数本ずつを備えている。
前記縮径筒状部31は、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとを交差させながら互いに編み込んだ編み込み構造で構成している。
前記編み込み構造においては、複数本備えた螺旋状体34とのうち、所定の螺旋状体34に着目すると、該螺旋状体34には、その螺旋方向において他の螺旋状体34と交差する交差部分35が複数形成される。
そして、これら複数の交差部分35は、前記所定の螺旋状体34が前記他の螺旋状体34に対して、径方向の外側に配置される態様の交差部分35aと内側に配置される態様の交差部分35bとが、前記所定の螺旋状体34の螺旋方向に沿って、交互に配置された態様となる。
前記支持部32は、環状に形成し、縮径筒状部31の前記挿脱方向Dの両端部に配置し、該縮径筒状部31に対して一体に連結している。
また、上述したピン係合部33は、接触ばね30の挿入方向D1の先端側、換言すると、縮径筒状部31における挿入孔22の奥側相当部分に備えている。前記ピン係合部33は、接触ばね30の挿脱方向Dの奥側にピン係合面33aを備え、該ピン係合面33aを閉塞した有底円筒状に形成している。前記ピン係合部33の周面は、挿入方向に進むに従って徐々に小径となる円錐状に形成している。但し、ピン係合面33aは、雄端子40のピン先端部41aよりも大径に形成している。
なお、ピン係合部33と支持部32とは、一体に形成してもよく、互いに別部材で形成してもよい。
上述した構成のコネクタ1において、雌端子20の挿入孔22に、雄端子40のピン41を挿入する際に、接触ばね30が奏する際の作用について図2、及び図3を用いて説明する。
なお、図3は、挿入孔22にピン41を挿入した状態における、一部断面で示したコネクタ1の作用説明図である。
ピン41を挿入孔22に対しての挿入を開始した挿入開始直後においては、上述したように、非伸縮状態における接触ばね30の内径は、雄端子40のピン41の外径よりも大径に形成しているため、ピン41を挿入孔22に対して真直ぐに挿入することで、ピン41は、接触ばね30に対して接触することがなく、ピン41を挿入孔22に対して挿入することができる。
これにより、ピン41を挿入孔22に対して挿入開始直後からピン先端部41aがピン係合部33に達するまでの間、ピン41をスムーズに挿入することができる。
そして、挿入孔22に挿入したピン41がピン係合部33に達すると、該ピン係合部33の係合面33aに係合(当接)する。さらに、ピン41を挿入孔22に押し込むと、ピン係合部33に係合したピン41は、接触ばね30とともに、挿入方向の奥側に移動しようとする。これにより、縮径筒状部31は、図2(a)に示した状態から図2(b)に示した状態となるようにピン41を挿入孔22に挿入するに伴って伸長する。
換言すると、ピン41がピン係合部33に係合されることによって、挿入孔22に挿入しようとピン41を押し込む力、すなわち、ピン41の挿入力を、縮径筒状部31の伸長力として接触ばね30に伝達することができる。
図3に示すように、接触ばね30の縮径筒状部31が挿脱方向Dに伸長するに伴って、縮径筒状部31は、徐々に縮径し、ピン41外周面に対して接触する。最終的にピン41の挿入孔22に対する挿入が完了したとき、図3中のX1部分拡大図に示すように、縮径筒状部31をピン41外周面に対してしっかりと接触させることができる。
上述した接触ばね30は、以下の効果を奏することができる。
接触ばね30は、前記挿脱方向Dにおける伸長に伴って径内方向へ収縮する縮径筒状部31を備えた構成であるため、ピン41の前記挿入孔22に対する挿入に伴って該縮径筒状部31の長さが伸長し、この伸長に伴って、縮径筒状部31が径内方向へ縮径する。
これにより、ピン41を挿入孔22に挿入した状態において、縮径した縮径筒状部31をピン41の外周面に対してしっかりと接触させることができる。
従って、接触ばね30とピン41の外周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタ1における電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタ1であっても電力損失を抑制することができる。
また、縮径筒状部31は、前記挿脱方向Dに伸長しない限り縮径しないため、少なくとも挿入開始直後からピン41がピン係合面33aに係合するまでの間は、ピン41は、縮径筒状部31からの接触抵抗(摩擦抵抗)を受けることなく挿入孔22へスムーズに挿入することができる。
そして、挿入孔22へ挿入したピン41がピン係合面33aに係合した後は、ピン41の挿入に伴って縮径筒状部31が伸長し、これに伴って該縮径筒状部31は、縮径するが、一気に縮径せずに徐々に縮径する。
すなわち、挿入完了直前においては、ピン41の外周面には、縮径筒状部31との接触抵抗(摩擦抵抗)が作用するが、この接触抵抗は、ピン41を挿入孔22に挿入するに伴って徐々に上昇していくことになるため、ピン41を挿入孔22に挿入する挿入途中において、急激に大きな挿入力を要することがない。
さらに、挿入完了直前においては、ピン41は、ガイド孔23の周面にガイドされた状態であるため、挿入する際にガタつくなどせず、ピン41に対して挿入孔22へ挿入するための挿入力を付与し易くなる。
以上により、挿入孔22に対してピン41を、スムーズに挿入することができるとともに、挿入孔22の奥にまでしっかりと挿入することができ、雄端子40と雌端子20とを電気的に確実に接続することができる。
加えて、上述したように、ピン41を挿入孔22に挿入するために必要となる挿入力は、挿入途中において、急激に大きくなることがなく、徐々に作用させることができるため、ピン41を挿入孔22に挿入する際に、ピン41と接触ばね30とのうち、少なくとも一方の表面に施したメッキが剥離することを防ぐことができる。
また、接触ばね30は、上述したように、挿入孔22に挿入したピン41に係合するピン係合部33を、縮径筒状部31の前記挿入方向D1の先端側部分に形成している。さらに、接触ばね30は、挿入孔22に対するピン41の挿入に伴って、縮径筒状部31が伸長するようピン41に係合可能に径内方向へ突出して形成している。
この構成により、ピン41を挿入孔22に挿入する際に、該ピン41を、ピン係合部33に確実に係合させることができ、ピン41の挿入力をしっかりと受け止めて縮径筒状部31に伝えることができる。
これにより、ピン41の挿入孔22に対する挿入に伴って、縮径筒状部31は、ピン41によって挿入方向D1に引っ張られることになるため伸長する。
従って、縮径筒状部31は、ピン係合部33を介して、該縮径筒状部31が伸長するに伴って径内方向へ確実に縮径することができる。
しかも、ピン係合部33を、縮径筒状部31の前記挿入方向D1の先端側部分に形成することにより、挿入孔22に挿入したピン41が挿入孔22の奥側に達するまでは、ピン41は、ピン係合部33に係合することがないため、ピン41を挿入孔22へ挿入してから該ピン41が挿入孔22の奥側に到達するまでの間は、スムーズに挿入することができる、
すなわち、ピン41を、ある程度まで挿入が完了するまで大きな挿入力を加えることなくスムーズに挿入孔22に対して挿入することができ、挿入孔22の奥側に到達してはじめて、ピン係合部33に係合することになる。
しかも、ピン41は、挿入孔22の奥側に到達した状態においては、上述したように、ガイド孔23の周面にピン41の外周面がガイドされた状態となり、ピン41を挿入孔22に押し込んでも挿入孔22に対するピン41の挿入方向がずれるなどのおそれがないため、ピン41を挿入孔22に対して力強く押し込み易くなり、スムーズに挿入することができる。
また、接触ばね30は、縮径筒状部31を、前記挿脱方向Dに沿った螺旋状である螺旋状体34で構成しているため、ピン41の挿入孔22に対する挿入に伴って、ピン係合部33を介して該螺旋状体34は、前記挿入方向D1に引張られる。これによって、螺旋状体34は、螺旋を構成するピッチが広がるよう前記挿脱方向Dにおいて伸長し、この伸長に伴って螺旋状体34を径内方向へ縮径することができる。
特に、螺旋状体34を、第1螺旋状体34Aと、該第1螺旋状体34Aに対して螺旋方向が反対巻方向である第2螺旋状体34Bとで構成し、縮径筒状部31を、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとを交差させながら互いに編み込んだ編み込み構造で構成しているため、縮径筒状部31は、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとが互いの伸長を阻害することなく、挿入孔22に対するピン41の挿入に伴って、双方をしっかりと伸長させることができる。
これにより、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとは、前記挿脱方向Dにおける伸長に伴って径内方向へ収縮し、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとの双方により挿入孔22に挿入したピン41に対して確実に接触することができる。
従って、接触ばね30とピン41の外周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタ1における電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタ1であっても電力損失を抑制することができる。
さらに、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとを編み込み構造で構成することにより、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとが互いに分離し難くなるため、縮径筒状部31全体として型崩れし難くなり、接触ばね30の耐久性を向上させることができる。
続いて、他の実施形態におけるコネクタ1について説明する。
但し、以下で説明するコネクタ1A,1B,1Cの構成のうち、上述した第1実施形態におけるコネクタ1と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
(第2実施形態)
第2実施形態におけるコネクタ1Aに備えた接触ばね30Aの構成について図4(a),(b)を用いて説明する。
なお、図4(a)は、非伸長状態における第2実施形態の接触ばね30Aの外観図を示している。図4(b)は、伸長状態における第2実施形態の接触ばね30Aを模式的に示した外観図である。
第2実施形態における接触ばね30Aは、図4に示すように、縮径筒状部31Aは、円筒状の周面に多数の菱形形状の貫通孔36が配設されたメッシュ状に形成するとともに、前記挿脱方向Dにおける伸長に伴って径内方向へ撓み変形可能な肉厚で形成している。
詳しくは、接触ばね30Aは、その周面に多数の貫通孔36を形成することによって、貫通孔36以外の肉部分を幅小となり、さらに、薄肉であるため、径内方向へ撓み変形し易く構成している。
接触ばね30Aは、平面視長方形状をした薄肉の板金で形成し、該板金を、支持部32に相当する挿脱方向Dの両端部を除いた部分を格子状に打ち抜いたメッシュ状板金39で形成している。接触ばね30Aは、前記メッシュ状板金39を、円筒状に丸めるなどして円筒状に形成している。
これにより、接触ばね30Aは、支持部32と縮径筒状部31Aとを一枚の薄板により一体に形成することができる。
接触ばね30Aは、上述したように、多数の貫通孔36が配設されたメッシュ状であるとともに、前記挿脱方向Dにおける伸長に伴って径内方向へ撓み変形可能な肉厚の板金で形成している。このため、縮径筒状部31Aは、ピン41がピン係合部33に係合した状態において、ピン41の挿入孔22に対する挿入に伴って該縮径筒状部31Aの長さが伸長しようとし、これに伴って、径内方向へ撓み変形する。
これにより、ピン41を挿入孔22に挿入した状態において、縮径筒状部31Aにおける径内方向へ撓み変形した撓み変形部分をピン41の外周面に対してしっかりと接触させることができる。
従って、接触ばね30Aとピン41の外周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタ1における電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタ1であっても電力損失を抑制することができる。
加えて、ピン41を挿入孔22に挿入するために必要となる挿入力は、挿入途中において、急激に大きくなることがなく、徐々に作用させることができるため、ピン41を挿入孔22に挿入する際に、ピン41と接触ばね30Aとのうち、少なくとも一方の表面に施したメッキが剥離することを防ぐことができる。
(第3実施形態)
第3実施形態におけるコネクタ1Bに備えた接触ばね30Bの構成について図5を用いて説明する。
なお、図5(a)は、第3実施形態の接触ばね30Bの外観図であり、図5(b)は、非伸縮状態の接触ばね30Bの中央縦断面図であり、図5(c)は、伸長状態の接触ばね30Bを中央縦断面で示した作用説明図である。また、図5(b),(c)中においては、雌端子20を省略している。
第3実施形態における接触ばね30Bも、第1実施形態における接触ばね30と同様に、図5(a)に示すように、縮径筒状部31Bを螺旋状体34により形成しているが、第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとの2種類の螺旋状体34で形成せずに、全体を第1螺旋状体34Aと第2螺旋状体34Bとのうち、いずれか一方の螺旋状体34のみを1本備え、該1本の螺旋状体34を、螺旋巻きしてスプリング状に形成している。
さらに、接触ばね30Bには、螺旋方向における一方の端部、すなわち、挿入方向D1の先端部に、ピン係合片33Bを備えている。ピン係合片33Bは、螺旋状体34の螺旋方向における挿入孔22の奥側の端部を、径内方向へ突出した突出部分で形成している。
なお、縮径筒状部31Bの内径、換言すると、螺旋状に形成した螺旋状体34の内径は、図5(b),(c)に示すように、ピン41の外径よりも大径に形成するとともに、伸長状態において、ピン41の外径よりも小径となるまで縮径可能に形成している。
上述した構成によれば、雄端子40のピン41を挿入孔22に挿入し、ピン41が挿入孔22における所定の挿入深さにまで達すると、図5(c)に示すように、ピン先端部41aがピン係合片33Bに係合する。
これにより、ピン41の挿入孔22に対する挿入に伴って、接触ばね30Bは、ピン41によって挿脱方向Dにおいて引っ張られることになるため、螺旋状体34の螺旋のリード角が大きくなるよう伸長する。このようにピン係合片33Bを介して、螺旋状体34が伸長するに伴って、縮径筒状部31Bを径内方向へ確実に縮径させることができ、縮径筒状部31Bは、1本の螺旋状体34のみからなるが、挿入したピン41の外周面41aにしっかりと接触した状態に保つことができる。
また、接触ばね30Bは、第1,2実施形態における接触ばね30,30Aと同様に、ピン41を、ある程度の深さまで挿入が完了するまで大きな挿入力を加えることなくスムーズに挿入孔22に対して挿入することができ、挿入孔22の奥側に到達してはじめて、ピン先端部41aがピン係合片33Bに係合することになるため、ピン41を挿入孔22にスムーズに挿入することができる。
加えて、ピン41を挿入孔22に挿入するために必要となる挿入力は、挿入途中において、急激に大きくなることがなく、徐々に作用させることができるため、ピン41を挿入孔22に挿入する際に、ピン41と接触ばね30Bとのうち、少なくとも一方の表面に施したメッキが剥離することを防ぐことができる。
(第4実施形態)
第4実施形態におけるコネクタ1Cに備えた接触ばね30C(以下、「接触ばね30C」という。)の構成について図6を用いて説明する。
なお、図6(a)は、接触ばね30Cを嵌着した雄端子40Cを雌端子20Cの挿入孔22に挿入する前における第4実施形態におけるコネクタ1Cを一部断面で示した構成説明図であり、図6(b)は、接触ばね30Cを嵌着した雄端子40Cを雌端子20Cの挿入孔22に挿入した状態の第4実施形態におけるコネクタ1Cを一部断面で示した構成説明図である。
第4実施形態におけるコネクタ1Cは、接触ばね30Cとして円筒状の接触ばね30Cを備え、該接触ばね30Cは、雄端子40Cのピン41の外周面に挿嵌されている。
なお、第4実施形態における雌端子20Cについては、保持段部24やその他の部分において、接触ばねを備えていない。
雄端子40Cのピン41の外周面には、該外周面に対して周方向全体が突状の接触ばね位置決め突部42を形成している。接触ばね位置決め突部42は、ピン41を挿入孔22に挿入した状態において、ピン41に嵌挿接触ばね30Cがピン41の根元部分に移動しないように位置決めしている。
ここで、接触ばね30Cは、ピン41を挿入方向D1の先端側の端部に被係合部37を形成している。
一方、雌端子20Cの挿入孔22の内周面であって、挿入孔22の奥側には、ピン41を挿入孔22へ完全に挿入した状態において、接触ばね30Cにおける被係合部37に係合する段状のばね係合部27を形成している。
また、接触ばね30Cの拡径筒状部31Cには、収縮(圧縮)するに伴って、径外方向へ突状に撓み変形する複数の撓み変形片38を、周方向に所定間隔を隔てて複数配設している。なお、撓み変形片38は、支持部32によって両端部を支持されている。また、撓み変形片38は、例えば、予め僅かに径外方向へ突状に変形させて形成するなどして、拡径筒状部31Cが収縮(圧縮)するに伴って、径内方向へ突状に撓み変形せずに、確実に径外方向へ突状に撓み変形するように形成してもよい。
上述した構成によれば、ピン41を挿入孔22へ完全に挿入し、ピン41が所定の挿入深さにまで達すると、ピン41に嵌合した接触ばね30Cの被係合部37が雌端子20Cのばね係合部27に係合する。
これにより、ピン41の挿入孔22へのさらなる挿入は規制されるが、ピン41の押し込み力(挿入力)によって、接触ばね位置決め突部42とばね係合部27との間で接触ばね30Cは、圧縮され、拡径筒状部31Cが収縮する。
拡径筒状部31Cの収縮に伴って、該拡径筒状部31Cにおける複数の撓み変形片38のそれぞれが、径外方向へ突状に撓み変形することで拡径筒状部31Cは、樽状に拡径する。
これにより、ピン41を挿入孔22に挿入した状態において、拡径した拡径筒状部31Cを挿入孔22の内周面に対してしっかりと接触させることができる。
従って、接触ばね30Cと雌端子20Cの内周面との間の接触面積を確保することができるため、大電流対応コネクタ1Cにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きい大電流対応コネクタ1Cであっても電力損失を抑制することができる。
加えて、ピン41を挿入孔22に挿入するために必要となる挿入力は、挿入途中において、急激に大きくなることがなく、徐々に作用させることができるため、ピン41を挿入孔22に挿入する際に、ピン41と接触ばね30Cとのうち、少なくとも一方の表面に施したメッキが剥離することを防ぐことができる。
この発明の構成と、上述した実施形態との対応において、筒状本体部は、縮径筒状部31,31A,31B、又は拡径筒状部31Cに対応し、以下同様に、
径変動手段は、螺旋状体34(第一螺旋状体34A、第二螺旋状体34B)、メッシュ状板金39、又は、撓み変形片38に対応し、
メッシュ状シート体は、メッシュ状板金39に対応し、
ピン係合部は、ピン係合部33、又はピン係合片33Bに対応するもこの発明は、上述した実施形態に限らず、その他にも様々な実施形態で形成することができる。
例えば、ピン係合部は、上述したピン係合部33、又はピン係合片33Bの構成に限らず、図7(a),(b)に示すように、構成することができる。
なお、図7(a),(b)は、それぞれ他の実施形態に係るピン係合部33D,33Eの外観図である。
ピン係合部33は、図7(a)に示したピン係合部33Dのように、螺旋状体34による編み込み構造で構成した縮径筒状部31と同様に、編み込み構造で構成してもよい。
ピン係合部33は、図7(b)に示したピン係合部33Eのように、円錐状の台形形状で形成するに限らず、例えば、2本の直線状の棒33eを中心部で交差させた正面視十字形状で形成するなど、その他の形状で形成してもよい。
また、第1,3実施形態の支持部32と縮径筒状部31,31Bとは、例えば、縮径筒状部31,31Bを構成する螺旋状体34の長さ方向の端部と支持部32とを溶接する、或いは、螺旋状体34の長さ方向の端部を折り曲げて支持部32に係合するなどして連結することができるが、これら構成に限定しない。
さらに、第1実施形態の接触ばね30は、支持部32を備えずに縮径筒状部31のみで形成する、或いは、縮径筒状部31と係合部とからのみで形成してもよく、又は、支持部32を挿脱方向Dの一端部のみに形成した構成であってもよい。
さらにまた、第1,3実施形態の螺旋状体34は、線状に形成するに限らず、帯状に形成してもよい。
また、接触ばね30,30A,30B,30Cの形状は接続相手によって決まるので、前述のような円筒状のほか、三角筒状や四角筒状に形成することもできる。
さらに、接触ばね30,30A,30B,30Cは、予め円筒状に形成したものに限らず、板状に形成したものを嵌着相手側部分に対して嵌着可能に筒状に丸めた構成であってもよい。
上述したように、本発明は、上述した実施形態に限定せず、様々な実施形態で構成することができる。
1,1A,1B,1C…コネクタ
20,20C…雌端子
22…挿入孔
30,30A,30B,30C,30D,30E…コネクタ端子用接触ばね
31,31A,31B…縮径筒状部
31C…拡径筒状部
32…支持部
33,33D,33E…ピン係合部
33B…ピン係合片
34…螺旋状体
34A…第1螺旋状体
34B…第2螺旋状体
39…メッシュ状板金
40,40C…雄端子
41…ピン
D…挿脱方向

Claims (12)

  1. 雄端子に備え、雌端子に嵌挿する突状のピンの外周面と、
    雌端子に備え、前記ピンの嵌挿を許容する挿入孔の内周面とのうち、いずれか一方の周面に嵌着するとともに、他方の周面に接触する筒状本体部を備え、導電性を有して形成したコネクタ端子用接触ばねであって、
    前記筒状本体部を、
    前記ピンの前記挿入孔に対する挿入に伴って、前記ピンを前記挿入孔に対して挿脱する挿脱方向において収縮、或いは伸長のうち、いずれかの長さ変動が発生するよう構成するとともに、
    前記筒状本体部に、径変動手段を備え、
    前記径変動手段を、
    該筒状本体部が伸長するに伴って径内方向へ縮径する縮径手段、或いは、
    該筒状本体部が収縮するに伴って径外方向へ拡径する拡径手段で構成した
    コネクタ端子用接触ばね。
  2. 前記筒状本体部における、前記挿脱方向の少なくとも一端側に、前記径変動手段を支持する支持部を構成した
    請求項1に記載のコネクタ端子用接触ばね。
  3. 請求項1、又は2に記載のコネクタ端子用接触ばねを、前記挿入孔の内周面に嵌着する雌端子用接触ばねとし、
    前記径変動手段を、
    前記挿脱方向における伸長に伴って径内方向へ収縮する縮径手段で構成した
    雌端子用接触ばね。
  4. 前記挿入孔に挿入した前記ピンに係合するピン係合部を、
    前記筒状本体部における前記挿入孔の奥側相当部分に形成するとともに、前記挿入孔に対する前記ピンの挿入に伴って前記縮径手段が伸長するよう前記ピンに係合可能に径内方向へ突出して形成した
    請求項3に記載の雌端子用接触ばね。
  5. 前記前記縮径手段を、前記挿脱方向に沿った螺旋状である螺旋状体で構成した
    請求項3、又は4に記載の雌端子用接触ばね。
  6. 前記螺旋状体を、第1螺旋状体と、該第1螺旋状体に対して螺旋方向が反対巻方向である第2螺旋状体とで構成し、
    前記縮径手段を、
    前記第1螺旋状体と前記第2螺旋状体とを交差させながら互いに編み込んだ編み込み構造で構成した
    請求項5に記載の雌端子用接触ばね。
  7. 前記縮径手段を、
    多数の貫通孔が配設されたメッシュ状であるとともに、前記挿脱方向における伸長に伴って径内方向へ撓み変形可能な肉厚であるメッシュ状シート体で形成した
    請求項3、又は4に記載の雌端子用接触ばね。
  8. 雄端子に備えた突状のピンの嵌挿を許容する挿入孔の内周面に、請求項3乃至7のいずれかに記載の雌端子用接触ばねを嵌着した
    雌端子。
  9. 請求項8に記載の雌端子と、該雌端子を保持するハウジングとで構成した
    雌型コネクタ。
  10. 請求項1、又は2に記載のコネクタ端子用接触ばねを、前記雄端子の外周面に嵌着する雄端子用接触ばねとし、
    前記径変動手段を、
    前記挿脱入方向における収縮に伴って径外方向へ拡径する前記拡径手段で構成した
    雄端子用接触ばね。
  11. 雌端子に備えた挿入孔へ嵌挿するピンの外周面に、請求項10に記載の雄端子用接触ばねを嵌着した
    雄端子。
  12. 請求項11に記載の雄端子と、該雄端子を保持するハウジングとで構成した
    雄型コネクタ。
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