JP2013187164A - コネクタ端子用接触ばね及び雌端子、雄端子、コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接触ばね40を、雌端子20の挿入孔22内に配設した状態において、ピン31を挿入孔22に挿入する際、ピン31の外周面を、接触ばね40における各弧状突出部42の各鋭角状突出部42aに当接しながら挿入し、各弧状突出部42及び接触ばね40を径外方向に押し広げて、各弧状突出部42の各曲面状突出部42bを挿入孔22の内周面に線接触させるので、ピン31と接触ばね40との接触部分に付与される接圧を分散することができる。また、ピン31と接触ばね40とを多点接触するので、ピン31と接触ばね40との間に生じる電気的な接触抵抗を低くして、大電流を供給する際の電力損失を少なくすることができる。
【選択図】図1
Description
詳述すると、上述のコネクタ端子用接触ばね(以下、「接触ばね」という)を、例えば雌端子の挿入孔内に配設した状態において、雄端子のピンを、雌端子の挿入孔に挿入する際、ピンは、接触ばねの突出部に当接しながら挿入される。その際、突出部に対するピンの当接によって、突出部を、突出部自体の弾性に抗して径外方向に向けて変位させる。
つまり、特許文献1,2のように点接触させると接圧が高くなるが、本発明は、突出部をピンの外周面に対して挿脱方向に線接触させるため、接触部分に付与される接圧が分散されるとともに、一箇所に付与される接圧を低くすることができる。
この結果、雄端子と雌端子との間に生じる電気的な接触抵抗を低くして、電力損失を少なくすることができる。
また、突出部を線接触させて、接触部分に付与される接圧を分散させるので、例えば導電性を有するメッキ等の被膜が剥離するような高い接圧が付与されることを防止できる。
詳述すると、ばね本体の鋭角状突出部を、他方の周面に対して挿脱方向に線接触させるので、接触部分に付与される接圧が確実に分散されるとともに、一箇所に付与される接圧を低くすることができる。
この発明によれば、弧状突出部を、他方の周面に対して適度な接圧にて線接触させた線接触状態に保つことができる。
詳述すると、弧状突出部を、他方の周面に対して線接触させた際、弧状突出部は、該弧状突出部自体の弾性に抗して線接触させた方向とは逆の方向へ変形しようとするが、変位前の状態に復帰しようとする弾性によって、他方の周面に対して挿脱方向に線接触される。
この発明によれば、他方の周面に対して線接触させる接点数を多くして、電気的な接触抵抗を低くすることがきる。
この結果、各突出部を、他方の周面に対して線接触させた状態に安定して保つことができ、電気的な接触不良が起きることを防止できる。
この発明によれば、突出部の線接触状態を保つのに必要な弾性が安定して得られる。
さらに、突出部は、例えばピンの外周面や挿入孔の内周面等に線接触状態で接触するため、該突出部の挿脱方向全長に亘って接触状態を確保できる。
この発明によれば、突出部を、他方の周面に対してほぼ均等に線接触させた線接触状態に保つことができる。
これにより、必要以上に接圧が高くなることを防止でき、線接触させた線接触状態を保つことができる。
また、突出部を線接触させた部分に付与される摩擦抵抗が小さくなるので、ピンを挿脱方向に挿脱する挿脱操作がスムーズに行える。
さらにまた、この発明は、上記雌端子と、該雌端子を保持するハウジングとで雌型コネクタを構成することができる。
上記構成によれば、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きいとされる大電流対応可能な雌端子、雌型コネクタを提供することができる。
詳述すると、雄端子のピンを雌端子の挿入孔に挿入する際、ピンの突出部は挿入孔の内周面に当接しながら挿入される。その際、突出部に対する挿入孔の内周面の当接によって、突出部を、該突出部自体の弾性に抗して径内方向に向けて変位させる。
上述のように変位した突出部は、変位前の状態に復帰しようとする弾性によって、挿入孔の内周面に対して挿脱方向に線接触される。
これにより、突出部を、例えば周方向に2箇所以上配置すれば、雄端子と雌端子とを多点接触することができる。
この結果、雄端子と雌端子との間に生じる電気的な接触抵抗を低くして、電力損失を少なくすることができる。
また、突出部を線接触させて、接触部分に付与される接圧を分散するので、例えば導電性を有するメッキ等の被膜が剥離するような高い接圧が付与されることを防止できる。
詳述すると、ピンの鋭角状突出部を、挿入孔の内周面に対して挿脱方向に線接触させるので、接触部分に付与される接圧が確実に分散されるとともに、一箇所に付与される接圧を低くすることができる。
この結果、ピンと挿入孔との間に生じる電気的な接触抵抗を低くして、電力損失を少なくすることができる。
この発明によれば、弧状突出部を、挿入孔の内周面に対して線接触させた線接触状態に保つことができる。
詳述すると、弧状突出部を、挿入孔の内周面に対して線接触させた際、弧状突出部は、該弧状突出部自体の弾性に抗して線接触させた方向とは逆の方向へ変形しようとするが、変位前の状態に復帰しようとする弾性によって、挿入孔の内周面に対して挿脱方向に線接触される。
この発明によれば、挿入孔の内周面に対して線接触させる接点数を多くして、電気的な接触抵抗を低くすることがきる。
この結果、雄端子と雌端子とを、上述の接触ばねを介して電気的に並列接続することができ、該端子間に生じる電気的な接触抵抗を低くして、電力損失を少なくすることができる。
この発明によれば、ピンの突出部を、挿入孔の内周面に対してほぼ均等に線接触させた線接触状態に保つことができる。
これにより、必要以上に接圧が高くなることを防止でき、線接触させた線接触状態を保つのに必要な接圧が得られる。
また、突出部と挿入孔との接触部分に付与される摩擦抵抗が小さくなるので、ピンを挿脱方向に挿脱する挿脱操作がスムーズに行える。
上記構成によれば、大電流対応コネクタにおける電気的な接触抵抗の低減を図ることができ、電力損失の影響が大きいとされる大電流対応可能な雄型コネクタを提供することができる。
また、端子本体21の他端側に形成した圧着部24には、被覆電線25を圧着接続している。
なお、鋭角状突出部42aと弧状窪み部42bの配置数は、接触ばね40Xの径の大きさ等の条件に応じて適宜設定されるものである。
鋭角状突出部42aは、ばね本体41の周方向Cにおける隣り合う弧状窪み部42b同士の間に配置され、上述の挿脱方向Bに連続して形成している。また、弧状窪み部42bの径外側は、挿入孔22の内周面に向けて弧状に突出する滑らかな曲面形状に形成している。
また、接触ばね40Xは、加工時において金属片や切削屑がほとんど発生せず、板材を無駄なく有効に活用することができるので、安価に製造することができる。
先ず、雄端子30のピン31を、雌端子20の挿入孔22に挿入する際、ピン31の先端側に形成したテーパ部32から、挿入孔22内に嵌着した接触ばね40Xに挿入する(図1[a],[b]参照)。
そのピン31の当接によって、鋭角状突出部42aを径外方向に向けて押し広げるとともに、弧状窪み部42bを、挿入孔22の内周面に対して挿脱方向Bに線接触させる(図3[b]参照)。
この結果、ピン31と接触ばね40Xとの間に生じる電気的な接触抵抗を低くして、大電流を供給する際の電力損失を少なくすることができる。
この結果、上述と同様に、雌端子20と雄端子30との間に生じる電気的な接触抵抗を低くして、電力損失を少なくすることができる。
図4は図2に示す接触ばね40Xにスリット41aを形成した斜視図、図5は接触ばね40Xの拡縮状態説明図である。詳述すると、図5[a]は縮径状態に変位した接触ばね40Xの説明図、図5[b]は拡径状態に変位した接触ばね40Xの説明図である。
上述の接触ばね40Xは、スリット41aを、ばね本体41の一部周面に前記挿脱方向Bに連続して形成し、接触ばね40X全体の拡縮変形が許容されるように構成している。
しかし、スリット41aによって、接触ばね40X全体の拡縮変形が許容されるので、鋭角状突出部42aに付与される応力を分散させることができる。
また、ピン31と鋭角状突出部42aとの接触部分に付与される摩擦抵抗が小さくなるので、ピン31を挿脱方向Bに挿脱する挿脱操作がスムーズに行える。
図6は第2実施形態の接触ばね40Yの斜視図、図7は図6に示す接触ばね40Yの拡縮状態説明図である。詳述すると、図7[a]は縮径状態に変位した接触ばね40Yの説明図、図7[b]は拡径状態に変位した接触ばね40Yの説明図である。
なお、第2実施形態において、前記第1実施形態と同一構成の部分は同一の符号を記してその詳細な説明を省略する。
なお、鋭角状窪み部43aと弧状突出部43bの配置数は、接触ばね40Xの径の大きさ等の条件に応じて適宜設定されるものである。
弧状突出部43bは、ばね本体41の周方向Cにおける隣り合う鋭角状窪み部43a同士の間に配置され、上述の挿脱方向Bに連続して形成している。また、弧状突出部43bの径内側は、ピン31の外周面に向けて弧状に突出する滑らかな曲面形状に形成している。
しかし、本発明の弧状突出部43bの径内側は滑らかな弧状に形成しているので、角部を有する形状に形成するよりも柔軟性が高く、線接触させた際に付与される応力を分散させることができる。
図8は図6に示す接触ばね40Yにスリット41aを形成した斜視図、図9は図8に示す接触ばね40Yの拡縮状態説明図である。詳述すると、図9[a]は縮径状態に変位した接触ばね40Yの説明図、図9[b]は拡径状態に変位した接触ばね40Yの説明図である。
なお、他の例において、前記第1,2実施形態と同一構成の部分は同一の符号を記してその詳細な説明を省略する。
しかし、スリット41aによって、接触ばね40Y全体の拡縮変形が許容されるので、弧状突出部43bに付与される応力を分散させることができる。
図10は接触ばね50Xを雄端子30に設けた第3実施形態のコネクタ10の構成説明図である。詳述すると、図10[a]は接触ばね50Xを雄端子30のピン31に嵌着したコネクタ10の縦断側面図、図10[b]はコネクタハウジング8a,9aを除いて、接触ばね50Xにより雌端子20と雄端子30とを接続したコネクタ10の縦断側面図である。
なお、第3実施形態において、前記第1実施形態と同一構成の部分は同一の符号を記してその詳細な説明を省略する。また、接触ばね50Xは、第1実施形態の接触ばね40Xとほぼ同一形状である。
先ず、雄端子30のピン31を、雌端子20の挿入孔22に挿入する際、ピン31に嵌着した接触ばね50Xの弧状突出部52bを、挿入孔22の内周面に当接しながら挿入する(図10[a],[b]参照)。
この結果、雌端子20と接触ばね50Xとの間に生じる電気的な接触抵抗を低くして、大電流を供給する際の電力損失を少なくすることができるので、前記第1実施形態と略同等の作用及び効果を奏することができる。
詳述すると、図12[a]は図10に示す接触ばね50Xの一部周面に、前記挿脱方向Bに向けてスリット51aを形成した説明図、図12[b]は挿入孔22と接触ばね50Xとの間にスリット付き筒状接触ばね54を配置した説明図である。
なお、他の例において、前記第1実施形態と同一構成の部分は同一の符号を記してその詳細な説明を省略する。
筒状接触ばね54は、挿入孔22内の保持段部23に対して拡縮可能で円筒状をなすように保持している。また、筒状接触ばね54の挿脱方向Bの両端を、保持段部23の段部23aにそれぞれ係止して、端子本体21に対して電気的に接続している。
この結果、雌端子20と雄端子30との間に生じる電気的な接触抵抗を低くして、電力損失を少なくするので、前記第1及び第3実施形態と略同等の作用及び効果を奏することができる。
図14は図13に示す接触ばね50Yの他の例における線接触状態の説明図である。詳述すると、図14[a]は図13に示す接触ばね50Yの一部周面に、前記挿脱方向Bに向けてスリット51aを形成した説明図、図14[b]は挿入孔22と接触ばね50Yとの間にスリット付き筒状接触ばね54を配置した説明図である。
なお、他の例において、前記第3実施形態と同一構成の部分は同一の符号を記してその詳細な説明を省略する。
詳述すると、上述のピン31を挿入孔22に挿入する際、ピン31に嵌着した接触ばね50Yの鋭角状突出部53aを筒状接触ばね54の内周面に当接しながら挿入する際、その当接によって、筒状接触ばね54の全体が、該筒状接触ばね54自体の弾性に抗して径方向に向けて押し広げられる。
なお、突出部42a,42b,52a,52bの配置数は、接触ばね40X,50Xの径の大きさ等の条件に応じて適宜設定されるものである。
この発明のコネクタ端子用接触ばねは、実施形態の接触ばね40X,40Y,50X,50Yに対応し、
以下同様に、
一方の周面と他方の周面は、ピン31の外周面と、挿入孔22の内周面に対応し、
窪み部は、弧状窪み部42b,53bと、鋭角状窪み部43a,52aに対応し、
コネクタは、コネクタ10及び雌型コネクタ8と、雄型コネクタ9に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
実施形態で説明した接触ばね40X,40Y,50X,50Yは、板状に打ち抜き加工したものを筒状に丸めた構成であるが、予め円筒状に形成したものであってもよい。
9…雄型コネクタ
10…コネクタ
20…雌端子
21…端子本体
22…挿入孔
30…雄端子
31…ピン
40X,40Y,50X,50Y…接触ばね
41,51…ばね本体
41a,51a…スリット
42a…鋭角状突出部
42b…弧状窪み部
43a…鋭角状窪み部
43b…弧状突出部
52a…鋭角状窪み部
52b…弧状突出部
53a…鋭角状突出部
53b…弧状窪み部
54…筒状接触ばね
54a…スリット
Claims (15)
- 雄端子のピンと、該ピンが挿入される雌端子の挿入孔との対向周面のうち少なくとも一方の周面に嵌着され、他方の周面に対して弾性力をもって接触する筒状のばね本体を備えたコネクタ端子用接触ばねであって、
前記ばね本体の周方向における少なくとも一部分に、他の部分と比較して前記他方の周面に向けて突出する突出部を備え、
前記突出部を、
前記ばね本体の周方向に配置するとともに、前記ピンを前記挿入孔に対して挿脱する挿脱方向に連続して形成した
コネクタ端子用接触ばね。 - 前記他方の周面に対して弧状に窪んだ窪み部を、前記ばね本体の周方向に複数配置し、
前記突出部を、
前記ばね本体の周方向における隣り合う前記窪み部同士の間に、前記他方の周面に向けて鋭角状に突出する鋭角状突出部で構成した
請求項1に記載のコネクタ端子用接触ばね。 - 前記突出部を、
前記他方の周面に向けて弧状に突出する弧状突出部で構成した
請求項1に記載のコネクタ端子用接触ばね。 - 前記突出部を、
前記ばね本体の周方向に2箇所以上配置した
請求項1〜3のいずれか一つに記載のコネクタ端子用接触ばね。 - 前記突出部の突出する側と反対側に、前記他の部分と比較して凹状の空間部を備えた
請求項1〜4のいずれか一つに記載のコネクタ端子用接触ばね。 - 前記ばね本体の周面の一部に、該ばね本体を周方向に分断するスリットを前記挿脱方向に備えた
請求項1〜5のいずれか一つに記載のコネクタ端子用接触ばね。 - 請求項1〜6のいずれかに記載のコネクタ端子用接触ばねを、前記挿入孔の内周面に嵌着する雌端子用接触ばねとし、
前記突出部を、前記ばね本体の径内方向に向けて突出する形状とした
雌端子用接触ばね。 - 請求項7に記載の雌端子用接触ばねを、前記挿入孔の内周面に嵌着して構成した
雌端子。 - 請求項8に記載の雌端子と、該雌端子を保持するハウジングとで構成した
雌型コネクタ。 - 雌端子に構成した挿入孔へ挿入する突状のピンを備え、該雌端子と電気的に接続する雄端子であって、
前記ピンの周方向における少なくとも一部分に、他の部分と比較して径外方向に突出する突出部を備え、
前記突出部を、
前記ピンの周方向に配置するとともに、該ピンを前記挿入孔に対して挿脱する挿脱方向に連続して形成した
雄端子。 - 前記挿入孔の内周面に対して弧状に窪んだ窪み部を、前記ピンの周方向に複数配置し、
前記突出部を、
前記ピンの周方向における隣り合う前記窪み部同士の間に、前記挿入孔の内周面に向けて鋭角状に突出する鋭角状突出部で構成した
請求項10に記載の雄端子。 - 前記突出部を、
前記挿入孔の内周面に向けて弧状に突出する弧状突出部で構成した
請求項10に記載の雄端子。 - 前記突出部を、
前記ピンの周方向に2箇所以上配置した
請求項10〜12のいずれか一つに記載のコネクタ端子用接触ばね。 - 前記ピンの前記突出部が形成されたばね本体の周面に、該ばね本体を周方向に分断するスリットを前記挿脱方向に備えた
請求項10〜13のいずれか一つに記載の雄端子。 - 請求項10〜14のいずれかに記載の雄端子と、該雄端子を保持するハウジングとで構成した
雄型コネクタ。
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JP2012054028A JP2013187164A (ja) | 2012-03-12 | 2012-03-12 | コネクタ端子用接触ばね及び雌端子、雄端子、コネクタ |
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2012
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