(A)第1の実施形態
以下、本発明による媒体処理装置及びプログラムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、第1の実施形態では、本発明の媒体処理装置を現金入出金装置に適用した場合の例について説明する。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、この実施形態の現金入出金装置1の機能的構成について示したブロック図である。また、図2は、第1の実施形態の現金入出金装置1の外観斜視図である。なお、図1、図2において括弧内の符号は、後述する第2の実施形態でのみ用いられる符号である。
現金入出金装置1は、金融機関の店舗等で、現金の管理を行うこと等に用いられる装置である。現金入出金装置1は、オペレータの操作に応じて、現金の入金を受付けて収納する入金処理と、オペレータの操作に応じて収納している現金を出金する出金処理を行う。
現金入出金装置1は、制御部10、操作表示部20、プリンタ30、紙幣入出金処理部40、硬貨入出金処理部50、新券支払機61、補充回収機62、施封小束支払機63、棒金支払機64、及び現金外ポスト65を有している。
制御部10は、現金入出金装置1内の各部の動作を制御する機能を担っているものであり、現金処理制御部11を有している。
制御部10は、例えば、プロセッサやメモリ等を含むプログラムの実施構成に実施形態の媒体処理プログラム(現金処理制御部11を含むプログラム)等をインストールすることにより実現することができる。
現金処理制御部11は、オペレータの操作を受け付けるための情報処理(オペレータへの操作画面の提示や操作受付に伴う処理を含む)、オペレータの操作に応じた情報処理、及び現金入出金装置1内の各構成要素の制御処理等の動作制御手段の機能を担っている。
紙幣入出金処理部40は、現金処理制御部11からの制御に応じてオペレータから紙幣の入金を受付けて収納する処理や、現金処理制御部11からの制御に応じて収納している紙幣の出金を行うものであり、紙幣入出金口41、紙幣収納部42、紙幣回収庫43、及び紙幣搬送機構44を有している。また、この実施形態では、紙幣入出金処理部40は、入金処理により収納した現金を出金にも利用する「循環式」の紙幣入出金処理を行うものであるものとする。さらに、紙幣入出金処理部40が入出金する紙幣は、施封されていない、いわゆる「バラ紙幣」であるものとする。
紙幣搬送機構44は、紙幣を搬送する機能を担っている。紙幣搬送機構44は、例えば、図示しない紙幣搬送ベルトやローラ等により構成された紙幣搬送路により実現することができる。
紙幣入出金口41は、オペレータからの紙幣の受け入れ、及び、オペレータへの紙幣の出金(排出)を行うものである。紙幣入出金口41により受け入れられた紙幣は、紙幣搬送機構44を介して紙幣収納庫421に搬送される。また、紙幣入出金口41は、紙幣搬送機構44を介して紙幣収納庫421から搬送されてきた紙幣を出金(排出)する。すなわち、現金入出金装置1では、紙幣入出金口41、紙幣収納部42、及び紙幣搬送機構44により、紙幣に関する現金入金手段(媒体受付手段)及び現金出金手段(媒体排出手段)が構成されている。
紙幣を収納する手段(媒体収納手段)としての紙幣収納部42は、紙幣入出金口41に入金された紙幣等、紙幣搬送機構44から供給される紙幣を収納するものであり、紙幣収納庫421、紙幣繰出機構422、及び紙幣収納機構423を有している。
紙幣収納庫421は紙幣を金種ごとに分けて収納する機能を担っている。紙幣収納庫421は、例えば、金種ごとに対応する紙幣収納カセットを備えるようにしてもよい。
紙幣収納機構423は、紙幣搬送機構44により供給された紙幣を、金種ごとに振り分けて紙幣収納庫421に収納するものである。
紙幣繰出機構422は、紙幣収納庫421に収納された紙幣を1枚ずつ捌いて、紙幣搬送路上(紙幣搬送機構44)に繰り出すものである。この実施形態では、紙幣繰出機構422により、紙幣搬送路上(紙幣搬送機構44)に繰り出された紙幣は、現金処理制御部11の制御に応じて、紙幣入出金口41、又は紙幣回収庫43のいずれかに搬送されることになる。
紙幣回収庫43は、現金処理制御部11からの制御に応じて紙幣収納部42等から搬送されてきた紙幣を保留してオペレータに回収させるための金庫(回収用の現金の排出口)である。すなわち、現金入出金装置1では、紙幣回収庫43及び紙幣搬送機構44により、紙幣を回収処理する際の媒体排出手段が構成されている。
紙幣入出金処理部40において、紙幣が収納又は保留される各金庫(紙幣収納庫421、紙幣回収庫43等の媒体収容部)の開口部には扉(開閉体)が設けられており、開扉しなければ中の紙幣を取り出すことができないように構成されているものとする。また、紙幣入出金処理部40において、各金庫の扉は施錠されていても良く、施錠方法や開錠方法は限定されないものである。紙幣入出金処理部40において、各金庫の扉を施錠する手段については限定されないものであり、例えば、電磁的に施錠しオペレータの操作(例えば、パスワード入力を伴う開錠操作)を受けて開錠する方式や、鍵により施錠及び開錠可能とする方式が挙げられる。また、各金庫の扉には開閉を検知するためのセンサ(開閉検知手段)が備えられており、現金処理制御部11において、各扉の開閉を認識することが可能となっているものとする。
新券支払機61は、各金種の紙幣(新券)を支払う(出金する)機能を担っている。
補充回収機62は、例えば、金融機関の店舗等に設置される自動取引装置(ATM)に対して、紙幣の補充、回収を行うために使用される一括収納庫への紙 幣の装填、自動取引装置から取り外した一括収納庫内に収納されている紙幣の自動計数等を行って収納する処理を行うものである。また、この補充回収機62には紙幣入出金処理部40からの紙幣を施封小束支払機63へ搬送する搬送路(搬送手段)も設けられている。
施封小束支払機63は、紙幣入出金処理部40から1枚ずつ搬送されてくる紙幣を一定枚数毎に紙の帯で施封して小束にし、その小束紙幣を払出し口から放出する処理、小束紙幣を小束収納庫に収納して入金する入金処理、オペレータの要求により小束収納庫から小束紙幣を取り出して出金口から放出する出金処理等を行うものである。
硬貨入出金処理部50は、現金処理制御部11からの制御に応じてオペレータから硬貨の入金を受付けて収納する処理と、現金処理制御部11からの制御に応じて収納している硬貨の出金を行うものであり、硬貨入出金口51、硬貨収納部52、硬貨回収庫53、及び硬貨搬送機構54を有している。また、この実施形態では、硬貨入出金処理部50は、入金処理により収納した現金を出金にも利用する「循環式」の硬貨入出金処理を行うものであるものとする。さらに、硬貨入出金処理部50が入出金する硬貨は、包装されていない、いわゆる「バラ硬貨」であるものとする。
硬貨搬送機構54は、硬貨を搬送する機能を担っている。硬貨搬送機構54は、例えば、図示しない硬貨搬送ベルトやローラ等により構成された硬貨搬送路により実現することができる。
硬貨入出金口51は、オペレータからの硬貨の受け入れ、及び、オペレータへの硬貨の出金(排出)を行うものである。硬貨入出金口51により、受け入れられた硬貨は、硬貨搬送機構54を介して硬貨収納庫521に搬送される。また、硬貨入出金口51は、硬貨搬送機構54を介して硬貨収納庫521から搬送されてきた硬貨を排出する。すなわち、現金入出金装置1では、硬貨入出金口51、硬貨収納部52、及び硬貨搬送機構54により、硬貨に関する現金入金手段(媒体受付手段)及び現金出金手段(媒体排出手段)が構成されている。
硬貨を収納する手段(媒体収納手段)としての硬貨収納部52は、硬貨入出金口51に入金された硬貨等、硬貨搬送機構54から供給された硬貨を収納するものであり、硬貨収納庫521、硬貨繰出機構522及び硬貨収納機構523を有している。
硬貨収納庫521は、硬貨搬送機構54から供給された硬貨を金種ごとに分けて収納する機能を担っている。硬貨収納庫521は、例えば、硬貨の金種ごとに収納する硬貨収納カセットを用いて構成するようにしてもよい。
硬貨収納機構523は、硬貨を金種ごとに振り分けて硬貨収納庫521に収納する機能を担っている。
硬貨繰出機構522は、硬貨収納庫521に収納された硬貨を1枚ずつ捌いて、硬貨搬送路上(硬貨搬送機構54)に繰り出すものである。この実施形態では、硬貨繰出機構522により、硬貨搬送路上(硬貨搬送機構54)に繰り出された硬貨は、現金処理制御部11の制御に応じて、硬貨入出金口51、又は硬貨回収庫53、のいずれかに搬送されることになる。
硬貨回収庫53は、現金処理制御部11からの制御に応じて硬貨収納部52等から搬送されてきた硬貨を保留してオペレータに回収させるための金庫(回収用の現金の排出口)である。すなわち、現金入出金装置1では、硬貨回収庫53及び硬貨搬送機構54により、硬貨を回収処理する際の媒体排出手段が構成されている。
硬貨入出金処理部50において、硬貨が収納又は保留される各金庫(硬貨収納部52、硬貨回収庫53、硬貨搬送機構54等の媒体収容部を含む)の開口部には扉(開閉体)が設けられており、開扉しなければ中の硬貨を取り出すことができないように構成されているものとする。また、硬貨入出金処理部50において、各金庫の扉は施錠されていても良く、施錠方法や開錠方法は、紙幣入出金処理部40と同様に限定されないものである。また、各金庫の扉には開閉を検知するためのセンサ(開閉検知手段)が備えられており、現金処理制御部11において、各扉の開閉を認識することが可能となっているものとする。
棒金支払機64は、金種毎に一定枚数の硬貨を棒状に包装した棒金を出金するものである。また、棒金支払機64は、硬貨入出金処理部50からバラ硬貨の供給を受けて、包装して棒金として出金する処理も行う。
現金外ポスト65は、現金以外の有価証券、例えば小切手や定期預金証書等の有価証券を受け入れて入金するもので、入金金額等はオペレータにより入力される。
次に、現金処理制御部11が行う処理の詳細について説明する。
現金処理制御部11では、少なくとも紙幣入出金処理部40(紙幣収納庫421)及び硬貨入出金処理部50(硬貨収納庫521)に収納されている現金の金種ごとの枚数(在高)を管理している。すなわち、現金処理制御部11は、媒体管理手段としても機能している。なお、現金処理制御部11において、現金入出金装置1内のその他の現金を管理している構成要素(新券支払機61、補充回収機62、施封小束支払機63、棒金支払機64、及び現金外ポスト65)についても管理制御を行うが、この実施形態では、紙幣入出金処理部40及び硬貨入出金処理部50の管理制御についてのみ説明する。
具体的には、現金処理制御部11では、紙幣入出金処理部40及び硬貨入出金処理部50に収納している現金に関する情報を含む現金管理テーブル111を管理している。ただし、紙幣入出金処理部40及び硬貨入出金処理部50では、現金を機械的に収納したり繰出したりしているが、例えばジャム処理等で実際に収納されている現金の在高と、現金管理テーブル111でデータとして管理している内容とが相違する場合がある。
図3は、現金管理テーブル111に記憶される情報の例についてテーブル形式で表したものである。
図3に示すように、現金管理テーブル111では、金種ごとの在高と、当該金種に関する収納状況を示す情報が管理されている。この実施形態では、現金管理テーブル111で管理される金種ごとの収納状況を示す情報としてエンドフラグというフラグ情報が管理されているものとする。エンドフラグはON又はOFFのいずれかの値で示される。エンドフラグがONとなっている金種については、既に紙幣入出金処理部40又は硬貨入出金処理部50で、当該金種の現金の繰出しができない(繰出し可能な現金が収納されていない)状態(以下、「エンド状態」と呼ぶ)であることを示している。また、エンドフラグがOFFとなっている金種については、エンド状態であることが検出されていない状態であることを示している。
図3に示すように、現金管理テーブル111では、4種類の紙幣(1万円紙幣、5千円紙幣、2千円紙幣、1千円紙幣)と、6種類の硬貨(500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨、1円硬貨)の情報について管理しているが、現金管理テーブル111で管理する対象となる金種(媒体)の種類及び組み合わせは限定されないものである。
この実施形態の現金入出金装置1では、回収処理(機械回収処理、及び、手回収処理)を行う場合、収納庫(紙幣収納庫421、硬貨収納庫521)に収納された現金を、繰出機構(紙幣繰出機構422、硬貨繰出機構522)により繰り出して回収庫(紙幣回収庫43、硬貨回収庫53)に搬送した後、回収庫からオペレータは現金を取り出すことが可能であるものとする。なお、現金入出金装置1において、現金の回収処理は、金種単位で行うことが可能であるものとする。そして、この実施形態の現金入出金装置1では、第1の媒体回収処理モードとしての「機械回収処理」において、一部又は全部の金種について全て回収する回収動作(収納庫から繰出して回収庫に搬送する動作)を行う際に、現金処理制御部11で管理されている在高が0となる前に、収納庫からの現金の繰出しが中止した場合(繰出し可能な現金が無くなった場合)には、装置を停止させるエラーを発生させない。そして、現金入出金装置1では、在高と回収実績の不一致(以下、「管理不一致状態」と呼ぶ)が発生した金種を検出する処理を行うものとする。
具体的には、現金処理制御部11は、「機械回収処理」において、一部又は全部の金種で管理不一致状態が確認された場合には、即時に装置エラーとして装置の停止(入金処理及び出金処理の停止)をせずに、その時点では、管理不一致状態が確認された金種についてエンドフラグをONにする更新する処理を行う。すなわち、現金処理制御部11は、管理不一致状態を検出する検出手段と、金種(媒体の種類)ごとの管理不一致状態を管理する媒体収納状態管理手段としても機能している。
そして、この実施形態の現金処理制御部11は、第2の媒体回収処理モードとしての「手回収処理」が行われたときに、オペレータに手回収処理に係る全ての金庫内(紙幣収納庫421、紙幣回収庫43、硬貨収納庫521、硬貨回収庫53を含む)の確認を誘導するものとする。そして、現金処理制御部11は、手回収処理が行われた場合、各金種のエンドフラグについても初期化(ONに更新)する。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態の現金入出金装置1の動作を説明する。
まず、現金入出金装置1(現金処理制御部11)で機械回収処理が行われる場合の動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。以下では、例として、硬貨入出金処理部50に収納された全金種の硬貨について機械回収が行われる場合の動作を説明するが、紙幣入出金処理部40に収納された紙幣の機械回収が行われる場合でも、処理対象が紙幣に置き換わるだけで、ほぼ同様の動作となるので、詳しい説明を省略する。
まず、ここではオペレータにより、機械回収処理を開始するための画面(機械回収処理画面)を表示させる操作が行われ、現金管理テーブル111の処理により、タッチパネル画面(操作表示部20)に図5に示すような構成の画面が表示されたものとする(S101)。現金処理制御部11において、機械回収処理画面を表示するまでの操作方法については限定されないものであり、例えば、タッチパネル画面(操作表示部20)のメニュー選択画面等で機械回収処理を開始するためのボタンが押下された場合に、機械回収処理画面を表示するようにしても良い。
図5は、操作表示部20のタッチパネル画面上に表示される機械回収処理画面の初期状態の例について示した説明図である。図5に示すように、機械回収処理画面では、オペレータからの操作を受付けるためのボタン(図5では、ボタンB101)が配置されるものとする。また、図5に示す機械回収処理画面では、オペレータへのメッセージを表示するためのフィールドF101と、回収動作により回収した回収実績や在高を表示するためのフィールドF102が配置されている。
図5に示す機械回収処理画面において、「動作開始」と表示されたボタンB103が押下されると、現金処理制御部11は、硬貨入出金処理部50を制御して回収動作を開始する。
また、図5に示す機械回収処理画面では、硬貨入出金処理部50に収納されている全金種の硬貨(500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨、1円硬貨)について機械回収を行うための構成となっているが、上述の通り、現金入出金装置1において機械回収を行う金種の組み合わせについては限定されないものであり、オペレータの操作に応じた任意の組み合わせの金種で、機械回収処理を行うようにしても良い。
そして、オペレータの操作により、図6に示す機械回収処理画面で、「動作開始」と表示されたボタンB101が押下されたものとする(S102)。
そして、現金処理制御部11は、硬貨入出金処理部50を制御して、回収動作を実行させる(S103)。具体的には、現金処理制御部11は、硬貨入出金処理部50に対して、硬貨収納庫521に収納されている硬貨を繰出させて、硬貨収納庫521に搬送させ、さらに搬送した硬貨(繰出された硬貨)の数を金種ごとに計数を行うように制御を行う。そして、第1の実施形態では、現金処理制御部11は、硬貨入出金処理部50で、硬貨繰出機構522が一定時間以上繰出し動作を行っても繰出されない金種については、硬貨収納庫521からの繰出しが完了し、エンド状態となったものと判断するものとする。そして、現金処理制御部11は、金種ごとに、このとき計数した枚数を回収実績として保持する。
そして、現金処理制御部11は、上述のステップS103の処理で、エンド状態を検出した金種(すなわち、回収対象となっている金種)について、現金管理テーブル111のエンドフラグをONに更新する(S104)。
次に、現金処理制御部11は、ステップS103の処理の結果、管理不一致状態となった金種の有無を確認し(S105)、管理不一致状態の金種があった場合には、後述するステップS106の処理から動作し、そうでない場合には後述するステップS107の処理から動作する。現金処理制御部11は、例えば、回収前の在高と今回回収した回収実績が一致しない金種について管理不一致状態を検出する。
上述のステップS105で、不一致状態となった金種があった場合には、現金処理制御部11は、不一致状態が発生している旨をオペレータに出力する処理を行う(S106)。現金処理制御部11が、管理不一致状態が発生したことを出力する方式や内容については限定されないものであるが、例えば、図6に示すように、フィールド101に管理不一致状態が発生した金種の情報(例えば、図6では、「1円硬貨の回収で不一致が発生しました」)を出力するようにしても良い。
次に、現金処理制御部11は、上述のステップS104で保持した回収実績を、現金管理テーブル111に反映(現在の在高から回収実績の分を減算する)する更新処理(登算処理)を行う(S107)。なお、在高よりも回収実績の方が多い場合には、現金処理制御部11に登録する在高をマイナス表示するようにしても良い。
そして、現金処理制御部11は、今回の機械回収処理に関する情報(例えば、金種ごとの回収実績、回収した現金の合計額、回収時刻、オペレータのID等)の記録(S108)や、伝票印字(プリンタ30による印字処理)を行って(S109)処理を終了する。
次に、現金入出金装置1(現金処理制御部11)で手回収処理が行われる場合の動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
以下では、例として、硬貨入出金処理部50に収納された全金種の硬貨について手回収が行われる場合の動作を説明するが、紙幣入出金処理部40に収納された紙幣の手回収が行われる場合でも、処理対象が紙幣に置き換わるだけで、ほぼ同様の動作となるので、詳しい説明を省略する。
まず、ここではオペレータにより、手回収処理を開始するための画面(手回収処理画面)を表示させる操作が行われ、現金管理テーブル111の処理により、タッチパネル画面(操作表示部20)に図8に示すような画面が表示されたものとする(S201)。現金処理制御部11において、手回収処理画面を表示するまでの操作方法についても限定されないものである。
図8は、操作表示部20のタッチパネル画面上に表示される手回収処理画面の例について示した説明図である。図8に示すように、手回収処理画面では、オペレータからの操作を受付けるためのボタン(図8では、ボタンB201)が配置されるものとする。また、図8に示す手回収処理画面では、オペレータへのメッセージを表示するためのフィールドF201と、回収実績を表示するためのフィールドF202が配置されている。
また、図8に示す手回収処理画面では、硬貨入出金処理部50に収納されている全金種の硬貨(500円硬貨、100円硬貨、50円硬貨、10円硬貨、5円硬貨、1円硬貨)について手回収を行うための構成となっているが、上述の通り、現金入出金装置1において手回収を行う金種の組み合わせについては限定されないものであり、オペレータの操作に応じた任意の組み合わせの金種で、手回収処理を行うようにしても良い。
図7に示す手回収処理画面において、「動作開始」と表示されたボタンB201が押下されると、現金処理制御部11は、手回収処理の動作を開始する(S202)。
そして、「動作開始」と表示されたボタンB201が押下されると、現金処理制御部11は、まず、現金管理テーブル111を参照し、手回収処理に係る全ての金種(全ての硬貨の金種)についてエンドフラグがONとなっているか否かを確認する(S203)。ステップS203の処理で、全ての金種についてエンドフラグがONになっていると確認された場合には、現金管理テーブル111は、後述するステップS204の処理から動作し、そうでない場合(一部又は全部の金種についてエンドフラグがOFFになっている場合には)には、現金処理制御部11は、後述するステップS205の処理から動作する。
上述のステップS203の処理で、全ての金種についてエンドフラグがONになっていると確認された場合には、現金処理制御部11は、図9に示すようなダイアログボックス(サブウィンドウ)を、手回収処理画面の上に重ねて表示(ポップアップ)して、オペレータに回収動作を行うか否かを選択させる処理を行う(S204)。図9に示すダイアログボックスでは、「全金種エンドです。回収動作を行いますか?」という全金種についてエンドフラグがONになっている旨を示すメッセージと共に、「はい」と表示されたボタンB301と、「いいえ」と表示されたボタンB302が配置されている。オペレータが、回収動作を行うことを選択する場合には、「はい」と表示されたボタンB301を押下し、回収動作を行わずにスキップすることを選択する場合には「いいえ」と表示されたボタンB302を押下することになる。なお、ボタンB301、B302の押下後は、図9に示すダイアログボックスは、タッチパネル画面から消去される。なお、この実施形態では、図9に示すようにダイアログボックスを用いて、オペレータへのメッセージ通知及び選択受付をおこなっているが、ダイアログボックスを用いる方式に限定されずその他の処理(例えば、手回収処理画面を遷移させて同様の処理を行う画面を表示させても良い)を適用するようにしても良い。
そして、図9に示すダイアログボックスで、オペレータが回収動作を行うと選択した場合(ボタンB301が押下された場合)には、現金処理制御部11は、後述するステップS205から動作する。一方、オペレータが回収動作を行わずスキップすると選択した場合(ボタンB302が押下された場合)には、現金処理制御部11は、後述するステップS206の処理から動作する。
そして、上述のステップS204でオペレータが回収動作を行うと選択した場合、又は、上述のステップS203で一部又は全部の金種についてエンドフラグがOFFになっていると判定された場合には、現金処理制御部11は、機械回収処理と同様に、硬貨入出金処理部50に対して、硬貨収納庫521に収納されている現金を繰り出させて、硬貨回収庫53に搬送させる回収動作を実行させる(S205)。
そして、上述のステップS205の回収動作が終了した後、又は、上述のステップS204で回収動作がスキップされた場合には、現金処理制御部11は、オペレータに対して、手回収処理に係る全金庫を開けて現金を取り除くことを誘導する出力を行う(S206)。具体的には、現金処理制御部11は、例えば、フィールドF201に、硬貨入出金処理部50の全金庫を開けて現金を取り除くことを誘導するためのメッセージとして、「硬貨入出金ユニット(硬貨入出金処理部)の全ての金庫を開けて現金を回収してください」というメッセージを表示するようにしてもよい。なお、ここでは、手回収処理の対象となっているのは硬貨のみであるため、手回収処理に係る金庫は、手回収処理に係る硬貨入出金処理部50内のものだけとなっている。したがって、紙幣が手回収処理の対象となっている場合には、現金処理制御部11は、紙幣入出金処理部40の全金庫を開けて現金を取り除くことを誘導するための出力を行うことになる。
そして、現金処理制御部11は、硬貨入出金処理部50の全ての金庫の扉(金庫以外にも、現金が残留している可能性のある部分に配置された扉を含むようにしても良い)を開閉したことを検知するまで待機する(S207)。なお、ここでは、上述の通り、手回収処理の対象となっているのは硬貨のみであるため、手回収処理に係る金庫は、手回収処理に係る硬貨入出金処理部50内のものだけとなっている。したがって、紙幣が手回収処理の対象となっている場合には、現金処理制御部11は、紙幣入出金処理部40の全金庫を開閉したことを検知するまで待機することになる。
現金処理制御部11は、上述のように、硬貨入出金処理部50の全ての金庫等の扉を開閉したことを検知した場合、オペレータにより装置内の現金の残留確認(例えば、金庫に残留が無いか、繰り出し部に異物が詰まったりしていないか等の確認)が行われたとみなすものとする。すなわち、現金処理制御部11は、オペレータにより装置内の現金の残留確認が終了したとみなすことができない間は、次のステップS208の動作には移行しない。
そして、次に、現金処理制御部11は、手回収処理に伴って、現金管理テーブル111の内容を更新する処理(登算処理)を行う(S208)。具体的には、現金処理制御部11は、手回収処理に伴って、現金処理制御部11における全ての金種について、在高の初期化(0にクリア)及びエンドフラグの初期化(ONに変更)を行う。
そして、現金処理制御部11は、今回の手回収処理に関する情報の記録(S209)や、伝票印字(プリンタ30による印字処理)を行って(S210)処理を終了する。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
従来の現金入出金装置において、現金を全回収する方法は、繰出機構等により装置外に排出させる「機械回収処理」と、直接オペレータが収納庫から取り出す「手回収処理」の2種類がある。従来の現金入出金装置において、機械回収処理が行われる場合、装置外(又は回収庫)に現金を排出しながら計数を行い、在高との一致を確認する処理が行われる。一方、従来の現金入出金装置において、手回収が行われる場合には、オペレータが直接収納庫を開けて現金を回収し、オペレータの操作により当該装置で管理される在高が0にリセットされる。
しかし、特許文献1の硬貨入出金機のように、入金された現金を出金にも用いる循環式の装置では、現金の収納庫に繰出機構が備えられているので、オペレータが直接収納庫から現金を取り出すことは想定されていない。そのため、従来の循環式の現金入出金装置では、手回収処理の場合でも収納庫に収納された現金を、繰出機構により繰り出して回収庫に搬送した後、回収庫からオペレータは現金を取り出すことになる。その場合でも、従来の現金入出金装置で管理される在高の更新は計算結果(処理結果)によらず、手動で0クリアする方式で行われる。上述の通り、特許文献1等に記載された従来の循環式の現金入出金装置から機械回収で硬貨を回収する場合、包装されていないバラ硬貨を収納庫から繰出して回収するが、なんらかの要因で、管理されている在高のデータより、実際に回収された回収実績の方が少ない場合がある。現金入出金装置で、繰出機構により収納庫から硬貨の繰出し動作を行っても、繰出機構で硬貨の繰出を認識できない場合には、硬貨収納庫が空であるとみなされ、回収動作(繰出動作)を打ち切る場合がある。
しかし、回収実績が在高よりも少ない場合には、データ管理上では、硬貨収納庫にまだ硬貨が残っている状態となる。このような場合、現金入出金装置では、装置内に硬貨が残留しているか否かを確認する必要があるが、従来の現金入出金装置では、在高が0になる前に硬貨収納庫から硬貨の回収動作(繰出動作)が打ち切られた場合には、装置エラーとして、障害処理の中で金庫を開けて残留を確認させていた。しかし、従来の現金入出金装置では、装置エラーとして処理した場合、装置エラーを解消して復旧するまでに時間がかかる。また、上述のように装置エラーとした場合、従来の現金入出金装置では、装置内に残留している硬貨を取り出したり、残留硬貨がなかった場合には、管理上の在高を0に設定する操作等を行った上でなければ、装置エラーを解消することができない。すなわち、従来の循環式の現金入出金装置では、機械回収処理の実行時に、上述のような装置エラーが発生した場合には、在高を0に設定する手動の操作をオペレータに実行させる必要がある。また、従来の循環式の現金入出金装置では、手回収でも繰出し動作を行った後に、管理している在高のデータを0に初期化するため、時間がかかるという問題があった。
そこで、第1の実施形態の現金入出金装置1では、機械回収処理の実行時に、管理不一致状態が発生した場合でも、装置の動作を停止させずに、管理不一致状態が発生した金種に関するエンドフラグをONにする処理を行っている。これにより、現金入出金装置1では、従来の現金入出金装置のように、装置エラーとして装置を停止させないため、復旧処理が不要となり、利便性を高めることができる。
また、現金入出金装置1では、金種ごとのエンドフラグの状態に応じて、オペレータに回収動作を行うかスキップするかを選択させている。これにより、現金入出金装置1では、オペレータの選択により回収動作をスキップすることができるので、復旧時間(オペレータの作業時間)を短縮させることができる。
特に、従来の循環式の現金入出金装置では、手回収処理であっても、機械による搬送動作で収納庫は空になるはずなので、収納庫をオペレータに開けさせるという想定がされていない。したがって、従来の現金入出金装置では、回収動作の後に残留している現金の確認は、収納庫以外の金庫(例えば、回収庫や、手作業で抜きとることしかできない汚染貸庫等)についてのみオペレータに行わせる構成となっていた。しかし、この実施形態の現金入出金装置1では、収納庫を含む全ての金庫についてオペレータに確認させるようにしているので、より確実に装置内に残留した現金の除去を誘導することができる。
さらに、現金入出金装置1では、手回収処理において、各金庫が開けられたことで、オペレータにより各金庫の中が確認されたとみなして、金種ごとの在高を初期化(0に更新)するので、オペレータが手動で在高を更新する処理を省略し、復旧時間(オペレータの作業時間)を短縮させることができる。
(B)第2の実施形態
以下、本発明による媒体処理装置及びプログラムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、第2の実施形態では、本発明の媒体処理装置を現金入出金装置に適用した場合の例について説明する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態の現金入出金装置1Aも図1を用いて示すことができる。
第2の実施形態の現金入出金装置1Aでは、制御部10が制御部10Aに置き換わっている点で第1の実施形態とことなっている。また、第2の実施形態の制御部10Aでは、現金処理制御部11及び現金管理テーブル111が、現金処理制御部11A及び現金管理テーブル111Aに置き換わっている点で第1の実施形態と異なっている。
図10は、現金管理テーブル111Aの内容例について示した説明図である。
図10に示すように、現金管理テーブル111Aでは、金種ごとに残留フラグが追加されている点で、第1の実施形態と異なっている。残留フラグは、当該金種について管理上収納庫に残留していることを示している。具体的には、残留フラグは、当該金種について収納庫に現金が収納された時(入金された時)にONに設定され、在高が0になった時点でOFFに設定されるものとする。
そして、現金処理制御部11Aは、回収動作を行った金種について、エンド状態を検出した後に、残留フラグがONとなっている場合には、オペレータに当該金種について残留の可能性がある旨を通知する出力を行い、各金庫(紙幣収納庫421、紙幣回収庫43、硬貨収納庫521、硬貨回収庫53を含む)の扉開を必須とするものとする。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態の現金入出金装置1Aの動作を説明する。
まず、現金入出金装置1A(現金処理制御部11A)で機械回収処理が行われる場合の動作について、説明する。
現金処理制御部11Aの機械回収処理の動作についても、図4のフローチャートを用いて説明することができるため、以下では第1の実施形態との差異についてのみ説明する。
第2の実施形態の現金処理制御部11Aでは、ステップS107において、現金管理テーブル111Aの内容を更新する際、在高が0となった金種があった場合には、当該金種の残留フラグについてOFFに更新する処理を行う。それ以外の機械回収処理の動作については、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
次に、現金入出金装置1A(現金処理制御部11A)で手回収処理が行われる場合の動作について、図11のフローチャートを用いて説明する。
以下では、第1の実施形態の説明と同様に、例として、硬貨入出金処理部50に収納された全金種の硬貨について手回収が行われる場合の動作を説明するが、紙幣入出金処理部40に収納された紙幣の手回収が行われる場合でも、処理対象が紙幣に置き換わるだけで、ほぼ同様の動作となるので、詳しい説明を省略する。
まず、第1の実施形態のステップS201、S202と同様に、オペレータの操作によりタッチパネル画面(操作表示部20)に図8に示すような手回収処理画面が表示され、オペレータの操作(ボタンB201が押下)により、手回収処理が開始したものとする(S301、S302)。
手回収処理が開始すると、現金処理制御部11Aは、まず、硬貨入出金処理部50に対して、硬貨収納庫521に収納されている現金を繰り出させて、硬貨回収庫53に搬送させる回収動作を実行させる。また、現金処理制御部11Aは、回収動作による回収実績を集計して、現金管理テーブル111Aを更新する処理も行う(S303)。このとき、現金処理制御部11Aは、現金管理テーブル111Aについて金種ごとに在高から回収実績を減算する処理を実行すると共に、在高が0となった金種の残留フラグをOFFに更新するものとする。
そして、次に、現金処理制御部11Aは、回収実績が回収動作前の在高を下回っている金種の有無を確認する(S304)。具体的には、現金処理制御部11Aは、残留フラグがONとなっている金種の有無を確認することにより、回収実績が回収動作前の在高を下回っている金種の有無を確認するものとする。言い換えると、この処理は、硬貨入出金処理部50内に残留している現金の有無を推定しているといえる。
そして、現金処理制御部11Aは、回収実績が回収動作前の在高を下回っている金種があると確認した場合(装置内に残留している現金があると推定される場合)には、後述するステップS305の処理から動作し、そうでない場合(残留フラグがONの金種がない場合)には、後述するステップS307から動作する。
そして、上述のステップS304で、回収実績が回収動作前の在高を下回っている金種が無いと確認した場合(装置内に残留している現金が無いと推定される場合)には、現金処理制御部11Aは、オペレータに対して、硬貨入出金処理部50において、硬貨収納庫521以外の金庫の扉(硬貨回収庫53を含む)を開けて、現金を回収することを誘導する出力を行う(S305)。具体的には、現金処理制御部11Aは、例えば、フィールドF201に、硬貨収納庫521以外の金庫の扉(硬貨回収庫53を含む)を開けて、現金を回収することを誘導するためのメッセージとして、「硬貨回収庫を開けて現金を回収してください」というメッセージを表示するようにしてもよい。
そして、現金処理制御部11Aは、少なくとも硬貨回収庫53の扉が開閉したことを検知するまで待機する(S306)。すなわち、現金処理制御部11Aは、硬貨回収庫53の扉が開けられたことを検知した場合、オペレータにより硬貨入出金処理部50内の現金の回収が行われたとみなすものとする。
一方、上述のステップS304で、収実績が回収動作前の在高を下回っている金種があると確認した場合(装置内に残留している現金があると推定される場合)には、現金処理制御部11Aは、オペレータに対して、硬貨入出金処理部50の全金庫を開けて現金を取り除くことを誘導する出力を行う(S307)。現金処理制御部11Aは、例えば、フィールドF201に、硬貨入出金処理部50の全金庫を開けて現金を取り除くことを誘導するためのメッセージとして、「硬貨入出金ユニット(硬貨入出金処理部)の全ての金庫を開けて現金を回収してください、回収庫以外にも現金が残留している可能性があります」というメッセージを表示するようにしてもよい。
そして、現金処理制御部11Aは、第1の実施形態と同様に、硬貨入出金処理部50の全ての金庫の扉(金庫以外にも、現金が残留している可能性のある部分に配置された扉を含むようにしても良い)が開けられたことを検知するまで待機する(S308)。
そして、オペレータによる現金の回収が完了した場合(上述のステップS306又はステップS308の待機処理(ループ処理)が終了した場合)には、現金処理制御部11Aは、手回収処理に伴って、現金管理テーブル111Aの内容を更新する処理(登算処理)を行う(S309)。具体的には、現金処理制御部11Aは、手回収処理に伴って、全ての硬貨の金種について、在高の初期化(0にクリア)、エンドフラグの初期化(ONに変更)、及び残留フラグの初期化(OFFに変更)を行う。
そして、現金処理制御部11Aは、今回の手回収処理に関する情報(例えば、回収時刻、オペレータのID等)の記録(S310)や、伝票印字(プリンタ30による印字処理)を行って(S311)処理を終了する。
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
現金入出金装置1Aでは、手回収処理における回収動作で、管理不一致状態が検出された場合でも、その旨をオペレータに認知させて、オペレータに装置内の現金の残留を確認させることができる。
(C)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(C−1)第1の実施形態では、手回収処理の動作におけるステップS203で、全金種についてエンドフラグがONになっていると判定された場合に、ステップS204に移行してオペレータに回収動作のスキップを選択させる処理を行っているが。ステップS203で、所定以上の金種についてエンドフラグがONになっている場合に、ステップS204に移行するように変更しても良い。
(C−2)上記の各実施形態では、各フラグ情報(エンドフラグ、残留フラグ)について、回収処理(機械回収処理又は手回収処理)を行っている間に更新を行うことについて説明したが、通常の出金処理(例えば、紙幣入出金口又は硬貨入出金口への出金)においても更新するようにしても良い。
例えば、第1の実施形態において、通常の出金処理で、在高が0になる前に繰出すことができなくなった金種が発生した場合には、当該金種についてエンドフラグをONにするようにしても良い。また、第2の実施形態において、通常の出金処理で、在高が0となった金種があった場合、当該金種について残留フラグをOFFに更新するようにしても良い。
(C−3)第2の実施形態では、残留フラグを用いて、現金入出金装置内に現金が残留しているか否かを判定していたが、現金入出金装置内に現金が残留しているか否かを判定する手段は、これに限定されないものである。例えば、第2の実施形態の現金入出金装置において、手回収処理時に、在高から回収実績(紙幣入出金処理部及び硬貨入出金処理部から通知された回収実績)を差し引いた結果が0以下にならなかった金種があった場合に、当該現金入出金装置内に当該金種の現金が残留していると判定するようにしても良い。
(C−4)上記の各実施形態の現金入出金装置では、現金入出金装置1に、新券支払機、補充回収機、施封小束支払機、棒金支払機、及び現金外ポストを搭載しているが、これらの構成要素を省略するようにしても良い。
(C−5)上記の各実施形態では、本発明の媒体処理装置を現金入出金装置に適用した例について説明したが、上記の各実施形態の現金入出金装置をATM等の現金の入出金を伴う装置に適用するようにしても良い。
また、上記の各実施形態の現金入出金装置では、処理対象(収納対象)の媒体として、紙幣及び硬貨を適用しているが、処理対象とする媒体の種類の数や組み合わせは限定されないものである。例えば、上記の各実施形態の現金入出金装置について、紙幣又は硬貨のいずれかのみを処理対象の媒体とするようにしても良い。
さらに、上記の各実施形態では、本発明の媒体処理装置を、現金入出金装置に適用した例について説明したが、本発明の媒体処理装置が取り扱う媒体は現金に限定されず、その他の媒体を適用するようにしても良い。例えば、本発明の媒体処理装置を、ゲームや遊戯装置等で用いるメダルや金券等の他の媒体を収納する装置に適用するようにしても良い。