JP2013185732A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の貯蔵室を一枚扉で覆う冷蔵庫の省エネ性を向上させる。
【解決手段】冷蔵庫本体内を仕切体12によって複数の貯蔵室に区画し、そのうちの二つの貯蔵室の開口を開閉自在に閉塞する一枚の扉8を備え、一枚の扉には各貯蔵室に対応する部分にわたって一枚の真空断熱材を設け、前記扉は一方の貯蔵室に対応する部分の壁厚を他方の貯蔵室と対応する部分の壁厚より厚く形成するとともに、上記真空断熱材は壁厚の薄い貯蔵室と対応する部分は扉の内壁に接触させて配置するとともに、壁厚の厚い部分では扉内壁との間に真空断熱材とは異なる発泡断熱材4を介在させてある。これにより、扉の壁厚の薄い部分に対応する貯蔵室の熱が真空断熱材の外被を介して壁厚の厚い部分に対応する貯蔵室側に熱伝導してきても、この熱を真空断熱材と扉内壁との間の断熱材が断熱するので、省エネ性を向上させることができる。
【選択図】図4
【解決手段】冷蔵庫本体内を仕切体12によって複数の貯蔵室に区画し、そのうちの二つの貯蔵室の開口を開閉自在に閉塞する一枚の扉8を備え、一枚の扉には各貯蔵室に対応する部分にわたって一枚の真空断熱材を設け、前記扉は一方の貯蔵室に対応する部分の壁厚を他方の貯蔵室と対応する部分の壁厚より厚く形成するとともに、上記真空断熱材は壁厚の薄い貯蔵室と対応する部分は扉の内壁に接触させて配置するとともに、壁厚の厚い部分では扉内壁との間に真空断熱材とは異なる発泡断熱材4を介在させてある。これにより、扉の壁厚の薄い部分に対応する貯蔵室の熱が真空断熱材の外被を介して壁厚の厚い部分に対応する貯蔵室側に熱伝導してきても、この熱を真空断熱材と扉内壁との間の断熱材が断熱するので、省エネ性を向上させることができる。
【選択図】図4
Description
本発明は少なくとも二つの貯蔵室を一枚の扉で覆った冷蔵庫の断熱構造に関するものである。
近年、冷蔵庫の大容量化及び設置スペース縮小の需要が高まるにつれて、冷蔵庫断熱壁を薄肉化する、機械室のコンデンサ(冷蔵庫下部に配置される)を冷蔵庫壁面に貼り付けている放熱パイプで置き換えて無効スペースを無くする工夫がなされている。
そして、上記冷蔵庫断熱壁の薄型化と冷蔵庫壁面への放熱パイプの貼り付けによって発生しやすくなった庫内貯蔵室への熱侵入防止のために、最近は真空断熱材が多用され始め、冷蔵庫本体の扉にも真空断熱材を設け、外気温を強力に遮断して一層の省エネ化を進めたものがみられるようになってきた。
そのような中にあって、最近、扉と貯蔵室との間の気密を確保しているパッキン部分が外気と接していて、このパッキン部分から外気熱が入ってきていることに着目し、複数の貯蔵室を一枚の扉で覆うようして上記パッキン部分を少なくし、外気侵入面積を低減すると同時に、この一枚の扉に各貯蔵室と対応する如く真空断熱材を設けて、扉部分からの外気熱の侵入を抑制したものがみられる(例えば、特許文献1参照)。
図9は上記特許文献1に記載された冷蔵庫の正面図であり、101は内・外箱間に発泡断熱材を充填して構成した冷蔵庫本体、102、103、104は上記冷蔵庫本体101内に形成された複数の貯蔵室で、仕切体105、106によって区画してある。107、108は前記各貯蔵室102、103、104の開口を覆う扉で、開閉自在としてある。上記扉107、108のうち、扉107は上二つの貯蔵室102、103を覆う一枚扉構成としてあり、各貯蔵室102、103に対応する部分にそれぞれ真空断熱材109、110が別々に設けてある。また、もう一方の扉108にも真空断熱材111を設けて、外気からの熱侵入を防止するようにしてある。
この冷蔵庫の構成によると、貯蔵室102、103の開口に設けるパッキン(図示せず)はこれら各貯蔵室102、103の開口に対応させてそれぞれ設ける場合に比べ少なく、すなわち、各貯蔵室102、103を区切る仕切体の前面と対応する部分のパッキンを削除することができて少なくでき、よってこの部分のパッキンから外部の熱が侵入するのを防止し、省エネ化が促進できる。
しかしながら、上記従来の構成によると、各貯蔵室102、103にまたがって設けた一枚の扉107の真空断熱材109,110は別々に設置するため手間がかかり、コスト高となる課題があった。すなわち、上記真空断熱材109,110は扉の内壁にテープ貼り等によって取り付けるのであるが、このテープ貼り作業を2回行わなければならず、組立工数が増加してコスト高となるのである。
そこで、発明者らは上記一枚の扉に設ける真空断熱材を各貯蔵室にまたがる一枚の真空断熱材として、生産コストの上昇を抑制するものを考え、実施してみた。ところが、このタイプの冷蔵庫は省エネ性が思ったほど向上しないことが分かってきた。その理由は、二つの貯蔵室102、103には温度差があって、温度の高い貯蔵室102の熱が真空断熱材の外被を介して温度の高い貯蔵室103側に熱伝導し、その結果、温度の低い貯蔵室103側の消費エネルギーが多くなって省エネ性が向上しないということであった。
この熱伝導は、冷蔵庫内での熱移動であって、その貯蔵室の温度は通常1℃〜5℃程度であるので、外気からの熱伝導に比べるとかなり少ないものであり、省エネ性に与える影響は少ないものではあるが、昨今の電力事情の悪化に伴い、機器側での省エネ性はこれまでの常識を超えるレベルまで高めることが要望され始めており、この様なレベルでの省エネ性の向上も大きな課題となりつつある。
本発明はこのような点に鑑みてなしたもので、一枚扉とした場合の省エネ性を更に向上させた冷蔵庫を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するため本発明は、外箱と内箱と前記外箱及び内箱間に充填される発泡断熱材とから構成される冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内に複数の貯蔵室を区画形成する仕切体と、前記複数の貯蔵室のうち少なくとも二つの貯蔵室の開口を開閉自在に閉塞する一枚の扉とを備えた冷蔵庫であって、前記一枚の扉の各貯蔵室に対応する部分にわたって一枚の真空断熱材を設け、前記扉は一方の貯蔵室に対応する部分の壁厚を他方の貯蔵室と対応する部分の壁厚より厚く形成し、かつ、前記真空断熱材は前記扉の壁厚の薄い部分では扉の内壁に接触させて配置するとともに、壁厚の厚い部分では扉内壁との間に真空断熱材とは異なる断熱材を介在させた構成としてある。
これにより、扉の壁厚の薄い部分に対応する貯蔵室の熱が扉内壁に取り付けた真空断熱材の外皮を介して壁厚の厚い部分に対応する貯蔵室側に熱伝導してきても、この熱は真空断熱材と扉内壁との間に断熱材が位置していて、この断熱材で内部の貯蔵室へと侵入するのを防止することができ、省エネ性が向上する。
本発明は、複数の貯蔵室を一枚の扉で覆い、この扉に一枚の真空断熱材を設けて外気との断熱性を向上させつつ、当該扉の中の真空断熱材を介して生じる各貯蔵室間の熱伝導による熱侵入も防止でき、省エネ性を向上させることができるとともに、真空断熱材を設ける工数も低減できて、省エネ性向上とコストアップ抑制を両立させることができる。
第1の発明は、外箱と内箱と前記外箱及び内箱間に充填される発泡断熱材とから構成される冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内に複数の貯蔵室を区画形成する仕切体と、前記複数の貯蔵室のうち少なくとも二つの貯蔵室の開口を開閉自在に閉塞する一枚の扉とを備えた冷蔵庫であって、前記一枚の扉の各貯蔵室に対応する部分にわたって一枚の真空断熱材を設け、前記扉は一方の貯蔵室に対応する部分の壁厚を他方の貯蔵室と対応する部分の壁厚より厚く形成し、かつ、前記真空断熱材は前記扉の壁厚の薄い部分では扉の内壁に接触させて配置するとともに、壁厚の厚い部分では扉内壁との間に真空断熱材とは異なる断熱材を介在させた構成としてある。これにより、扉の壁厚の薄い部分に対応する貯蔵室の熱が扉内壁に取り付けた真空断熱材の外皮を介して壁厚の厚い部分に対応する貯蔵室側に熱伝導してきても、この熱は真空断熱材と扉内壁との間に位置する断熱材が内部の貯蔵室へと侵入するのを防止することになり、省エネ性を向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明の真空断熱材と異なる断熱材は扉全体に発泡充填させる発泡断熱材で構成してあり、扉の壁厚の厚い部分に位置する真空断熱材と扉内壁との間にも簡単かつ確実に断熱材を設けることができ、生産性が向上する。
第3の発明は、第1または第2の発明の扉の壁厚の厚い部分に位置する真空断熱材は扉内壁との間の複数個所に発泡スチロール等からなるスペーサ兼用断熱材を設けた構成としてあり、発泡断熱材を発泡充填する際に壁厚の厚い部分に位置する真空断熱材が位置ずれしたり、扉内壁に接触してしまうなどのことを確実に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による冷蔵庫の正面図、図2は同冷蔵庫の扉を取り除いた時の斜視図、図3は同冷蔵庫の扉を取り除いた時の正面図、図4は同冷蔵庫を説明する図1のA−A断面図、図5は同冷蔵庫を説明する図1のB−B断面図、図6は同冷蔵庫の一枚扉を示し、(a)は一枚扉の正面図、(b)は図6(a)のC−C断面図、図7は同冷蔵庫を説明する図4のX部分の拡大断面図、図8は同冷蔵庫を説明する図4のY部分の拡大断面図である。
図1は本発明の実施の形態1による冷蔵庫の正面図、図2は同冷蔵庫の扉を取り除いた時の斜視図、図3は同冷蔵庫の扉を取り除いた時の正面図、図4は同冷蔵庫を説明する図1のA−A断面図、図5は同冷蔵庫を説明する図1のB−B断面図、図6は同冷蔵庫の一枚扉を示し、(a)は一枚扉の正面図、(b)は図6(a)のC−C断面図、図7は同冷蔵庫を説明する図4のX部分の拡大断面図、図8は同冷蔵庫を説明する図4のY部分の拡大断面図である。
図1から図8において、冷蔵庫本体1は、前方に開口する金属製(例えば鉄板)の外箱2と硬質樹脂製(例えばABS)の内箱3と、外箱2と内箱3の間に発泡充填されたウレタン等の発泡断熱材4からなる断熱箱体で構成されており、この本体内に複数の貯蔵室を区画形成してある。貯蔵室は上から冷蔵室5、冷蔵室5の下に設けられた半冷凍室6、半冷凍室6の下部に設けられた冷凍室7となっている。
冷蔵室5は冷蔵保存のために凍らない温度を下限に設定されており、通常1℃〜5℃の範囲で設定される。半冷凍室6は冷蔵室5と同等もしくは若干低い温度に設定されており、通常−3℃〜1℃の範囲で設定される。冷凍室7は冷凍保存のために冷凍温度帯に設定されており、通常−22℃〜−15℃の範囲で設定される。なお、冷凍室7は、冷凍保存状態の向上のために、例えば−30℃や−25℃の低温で設定されることもある。また、半冷凍室6は、冷凍室に温度帯を切り替えることも可能であり、−18℃まで設定され、貯蔵室よりも低温に設定されて使用されることが多い。
上記冷蔵庫本体1の冷蔵室5と半冷凍室6の前面は図1、図4に示すように1枚の扉8で開閉自在に閉塞され、冷凍室7の前面はこれ専用の扉9により開閉自由に閉塞される。
冷蔵庫本体1は、その背面に冷却室があり、周知の如く、冷気を生成する冷却器(図示
せず)と、冷気を各室に供給する冷気送風ファン(図示せず)とを有し、庫内の温度検知センサー(図示せず)とダンパ等(図示せず)により庫内温度が制御されている。そして、本体下奥部に配置された圧縮機(図示せず)と、コンデンサ(図示せず)と、放熱用の放熱パイプ10と、キャピラリーチューブ(図示せず)と、冷却器(図示せず)とを順次環状に接続してなる冷凍サイクルに冷媒を封入し、冷却運転を行う。なお、前記冷媒には近年、環境保護のために可燃性冷媒を用いることが多い。
せず)と、冷気を各室に供給する冷気送風ファン(図示せず)とを有し、庫内の温度検知センサー(図示せず)とダンパ等(図示せず)により庫内温度が制御されている。そして、本体下奥部に配置された圧縮機(図示せず)と、コンデンサ(図示せず)と、放熱用の放熱パイプ10と、キャピラリーチューブ(図示せず)と、冷却器(図示せず)とを順次環状に接続してなる冷凍サイクルに冷媒を封入し、冷却運転を行う。なお、前記冷媒には近年、環境保護のために可燃性冷媒を用いることが多い。
冷蔵庫本体1の両側部1a及び背面部1bそして天面部1cには、放熱用の放熱パイプ10が配設してあり、一本のパイプを折り曲げることで放熱長さを確保している。上記放熱パイプ10は冷蔵庫本体1の外箱2内面にテープ貼り等によって取り付けてあり、この放熱パイプ10を覆う如く必要個所に真空断熱材11が外箱2内面に取り付けてある。また、上記真空断熱材11は前記冷蔵室5、半冷凍室6を覆う一枚の扉8と冷凍室7を覆う扉9にも設けてある。
上記真空断熱材11はその熱伝導率が、0.008から0.0005W/m・Kと断熱性能が非常に優れているため、冷蔵庫本体1や扉8,9の壁厚を薄くしても、貯蔵室内に侵入してくる熱量を有効的に削減することが可能となる。
なお、上記冷蔵庫本体1の外箱2は一枚の板体にあらかじめ放熱パイプ10をテープで貼り付けておき、この板体を折り曲げて左右両側部1aと天面部1cを形成し、その後、背面部1bを取り付けて、形成してある。そしてこの外箱2に内箱3を重ねて両者の間に発泡断熱材4を発泡充填することにより冷蔵庫本体1を形成している。
次に上記貯蔵室5、6の開口部を覆う一枚の扉8部分の構成について説明する。
まず、冷蔵庫本体1内を冷蔵室5と半冷凍室6とに区画する仕切体12の前端面は冷蔵庫本体1の開口部前端面より若干奥側に位置するように設定してある。これは二つの冷蔵室5、半冷凍室6を一枚の扉8で覆う構成とした場合、上記仕切体12の前端面が冷蔵庫本体1の開口部前端面より若干でも前方側に突出していると、扉8周縁部と冷蔵庫本体1の開口部前端面との間に隙間が生じてこの部分のパッキン(図示せず)の密着力が弱くなり、この部分から外気熱が侵入しやすくなるため、必須構成となる。
一方、上記のように仕切体12の前端面を若干奥側に位置させると、図7に示すように扉8の内壁と仕切体12の前端面との間には若干の隙間が生じることになる。このような隙間が生じると、比較的温度が高く設定された冷蔵室5の冷気がこれよりも低く設定された半冷凍室6へと流れ込み、半冷凍室6における消費電力の増加が生じる。
そこで、この実施の形態では一枚の扉8の半冷凍室6と対応する部分はその壁厚を前記冷蔵室5と対応する部分の壁厚より厚く形成して、冷蔵室5の冷気が半冷凍室6に流れ込みにくい構成としてある。
また、上記一枚の扉8に設けた真空断熱材11は、図6(b)に示すように冷蔵室5、半冷凍室6にまたがる一枚物で構成してある。そして、比較的温度の高い冷蔵室5と対応する部分は扉内壁に接着剤等で接着固定し、半冷凍室6と対応する部分は扉内壁から浮かせて、これら両者間には扉8内に発泡充填したウレタン等の発泡断熱材4を介在させた構成としてある。なお、図中、13は発泡スチロール等からなるスペーサ兼用断熱材で、半冷凍室6と対応する部分の真空断熱材11と扉内壁との間の複数個所に接着固定してある。
以上のように構成された冷蔵庫について、以下その動作、作用について説明する。
まず冷蔵庫の冷却について説明する。例えば冷蔵室5が外気からの侵入熱および扉開閉などにより、庫内温度が上昇して冷凍室センサ(図示せず)が起動温度以上になった場合に、圧縮機(図示せず)が起動し冷却が開始される。圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒は、最終的に機械室(図示せず)に配置されたドライヤ(図示せず)まで到達する間、特に外箱2に設置される放熱パイプ10において、外箱2の外側の空気や庫内の発泡断熱材4との熱交換による放熱で、冷却されて液化する。
液化した冷媒はキャピラリーチューブ(図示せず)で減圧されて、冷却器(図示せず)に流入し冷却器周辺の庫内空気と熱交換する。熱交換された冷気は、近傍の冷気送風ファン(図示せず)により庫内に冷気が送風され庫内を冷却する。この後、冷媒は加熱されガス化して圧縮機に戻る。庫内が冷却されて冷凍室センサ(図示せず)の温度が停止温度以下になった場合に圧縮機の運転が停止する。
ここで上記一枚扉8部分の断熱作用について説明する。この扉8には冷蔵室5から半冷凍室6にまたがってこれらと対応する部分に一枚の真空断熱材11を設けてあるから、この真空断熱材11によって上記冷蔵室5、半冷凍室6を外気温から強力に断熱することになる。
また、上記真空断熱材11は冷蔵室5と対応する部分は扉内壁に接していてこの冷蔵室5の温度とほぼ同じ温度となり、その熱が半冷凍室6と対応する部分へと熱伝導していく。すなわち、真空断熱材11は、ガスの透過を阻止する多層ラミネート構造のアルミフィルム等から成る良熱伝導性の外被袋、シリカ・パーライト等の微粉末もしくは無機繊維等からなる芯材により構成され、芯材を外被袋に封入した後、外被袋内のガス(空気)を排気し、真空状にしてヒートシールにより密封し構成されている。したがって、冷蔵室5と対応する部分の熱はそれよりも低温の半冷凍室6と対応する部分へと外被を介して容易に熱伝導していくのである。
しかしながら、この実施の形態では、半冷凍室6と対応する壁厚の厚い部分に位置する真空断熱材11は扉内壁面に接しておらず、この部分の真空断熱材11と扉内壁面との間には発泡断熱材4が位置している。したがい、冷蔵室5と対応する部分から半冷凍室6に対応する部分に伝導した熱が半冷凍室6側へと放熱してもこの熱を発泡断熱材4が断熱することになる。これにより一枚扉としたことによって生じる冷蔵庫本体1内での熱移動、すなわち、冷蔵室5から、半冷凍室6への熱侵入を防止することができ、半冷凍室6における消費エネルギーの増大を抑制することができる。
また、上記真空断熱材11の半冷凍室6と対応する部分は、扉8全体に発泡充填させた発泡断熱材4が存在しており、半冷凍室6と対応する壁厚の厚い部分の真空断熱材11と扉内壁との間にも簡単かつ確実に断熱材を設けることができ、生産性が向上する。
加えて、上記壁厚の厚い部分に位置する真空断熱材11は扉内壁との間の複数個所に発泡スチロール等からなるスペーサ兼用断熱材13を設け、これを介して扉内壁面に固着してあるので、発泡断熱材4を発泡充填する際に半冷凍室6と対応する壁厚の厚い部分の真空断熱材が位置ずれたり、扉内壁に接触してしまうなどのことを確実に防止することができる。
なお、上記実施の形態における冷蔵庫は、更に一枚扉8で覆った冷蔵室5、半冷凍室6と、扉9で覆った冷凍室7との間の仕切体構成にも工夫を加えて省エネを推進してある。
すなわち、図8は図4のY部分の拡大断面図を示し、冷蔵室5、半冷凍室6と、冷凍室
7との間を仕切る第2仕切体14の前端面14aには、外気の水分が結露するのを防止するための放熱パイプ10が組み込んであり、従来はこの放熱パイプ10が冷蔵室5、半冷凍室6側と、冷凍室7側との2列配置としてあるが、この実施の形態では冷凍室7側の1列配置としてある。
7との間を仕切る第2仕切体14の前端面14aには、外気の水分が結露するのを防止するための放熱パイプ10が組み込んであり、従来はこの放熱パイプ10が冷蔵室5、半冷凍室6側と、冷凍室7側との2列配置としてあるが、この実施の形態では冷凍室7側の1列配置としてある。
これは冷蔵室5、半冷凍室6よりも更に温度の低い冷凍室7側は結露が生じやすいため放熱パイプ10を設けることが必須要件となるが、冷蔵室5、半冷凍室6側は冷凍室7側と比較すると設定温度が高くて使用される地域によっては結露が生じにくい。そのため、冷蔵室5、半冷凍室6側の放熱パイプは廃止して、放熱パイプの熱が半冷凍室6へ侵入する度合いを極小化し、半冷凍室6の消費エネルギーの増加を抑制するようになっている。
また、冷凍室7側は、放熱パイプ10からの熱の侵入が懸念されるが、この実施の形態では、放熱パイプ10と冷凍室7との間にウレタン等の補助断熱材15を設けて冷凍室7までの距離を稼ぐとともに、放熱パイプ10より冷凍室7側にパッキン16を設けて、第2仕切体14の前端面と扉9との間に生じる微妙な隙間が放熱パイプ10の対向面までつながるのを阻止してある。これにより、放熱パイプ10の熱が冷凍室7に侵入するのを低減することができ、冷凍室7での消費エネルギーの増加も抑制するようことができるようになる。
なお、上記実施の形態で説明した具体構成は本発明を実現する一例として示したものであり、本発明の目的を達成する範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば一枚扉8によって開閉される貯蔵室は冷蔵室5と半冷凍室6ではなく、冷蔵室と野菜室等他の組み合わせであってもよく、また、扉8の発泡断熱材4はあらかじめ成型した断熱材でもよく、ウレタン以外の材料であってもよいものである。
以上のように、本発明は、複数の貯蔵室を一枚の扉で覆い、この扉に一枚の真空断熱材を設けて外気との断熱性を向上させつつ、当該扉の中の真空断熱材を介して生じる各貯蔵室間の熱伝導による熱侵入も防止でき、省エネ性向上とコストアップ抑制を両立させることができて、冷凍機器全般に好適である。
1 冷蔵庫本体
1a 両側部
1b 背面部
1c 天面部
2 外箱
3 内箱
4 発泡断熱材
5 冷蔵室(貯蔵室)
6 半冷凍室(貯蔵室)
7 冷凍室(貯蔵室)
8,9 扉
10 放熱パイプ
11 真空断熱材
12 仕切体
13 スペーサ兼用断熱材
14 第2仕切体
14a 前端面
15 補助断熱材
16 パッキン
1a 両側部
1b 背面部
1c 天面部
2 外箱
3 内箱
4 発泡断熱材
5 冷蔵室(貯蔵室)
6 半冷凍室(貯蔵室)
7 冷凍室(貯蔵室)
8,9 扉
10 放熱パイプ
11 真空断熱材
12 仕切体
13 スペーサ兼用断熱材
14 第2仕切体
14a 前端面
15 補助断熱材
16 パッキン
Claims (3)
- 外箱と内箱と前記外箱及び内箱間に充填される発泡断熱材とから構成される冷蔵庫本体と、前記冷蔵庫本体内に複数の貯蔵室を区画形成する仕切体と、前記複数の貯蔵室のうち少なくとも二つの貯蔵室の開口を開閉自在に閉塞する一枚の扉とを備えた冷蔵庫であって、前記一枚の扉の各貯蔵室に対応する部分にわたって一枚の真空断熱材を設け、前記扉は一方の貯蔵室に対応する部分の壁厚を他方の貯蔵室と対応する部分の壁厚より厚く形成し、かつ、前記真空断熱材は前記扉の壁厚の薄い部分では扉の内壁に接触させて配置するとともに、壁厚の厚い部分では扉内壁との間に真空断熱材とは異なる断熱材を介在させた冷蔵庫。
- 真空断熱材と異なる断熱材は扉全体に発泡充填させた発泡断熱材で構成した請求項1記載の冷蔵庫。
- 扉の壁厚の厚い部分に位置する真空断熱材は扉内壁との間の複数個所に発泡スチロール等からなるスペーサ兼用断熱材を設けてある請求項1または2記載の冷蔵庫。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A711 | Notification of change in applicant |
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