JP2013185672A - 変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出装置によって変速段の設定状態を検出する場合において、検出精度を向上させることができ、検出装置の寿命を延ばすことができる変速機を提供する。
【解決手段】変速機1は、クラッチ室72および変速室71を有するミッションケース70と、回転軸11,13,21,23,31上に配置され、1〜8速段を構成する変速ギヤ14〜17,24〜27,33〜38と、変速段を設定するためのシフトフォーク80,90と、クラッチ室72内に配置されたクラッチ50,60と、被検出部83,93を介して変速段の設定状態を検出する磁気センサ200,201と、クラッチ50,60における被検出部83,93側および磁気センサ200,201側の部分を覆うバッフルプレート110,120と、を備え、ミッションケース70の突出壁74aは、クラッチ50に近接した位置でこれを囲むように延び、バッフルプレート110に当接している。
【選択図】図2

Description

本発明は、変速段の設定状態を検出するための検出装置がクラッチの近傍に設けられた変速機に関する。
従来、変速機として、特許文献1に記載されたものが知られている。この変速機は、自動変速機タイプのもので、3つの入力軸、出力軸およびアイドル軸を備えている。これらの4つの軸は互いに平行に配置されており、3つの入力軸上には、1〜6速段用の変速ギヤ列と、1〜6速段用の湿式多板クラッチなどが設けられている。
1〜6速段用の変速ギヤ列の各々は、駆動ギヤおよび従動ギヤを組み合わせたものであり、駆動ギヤは、これが設けられた入力軸に対して相対回転可能になっており、湿式多板クラッチによって入力軸に接続/遮断されることにより、入力軸と一体に回転する状態と、入力軸に対して相対回転が可能な状態とに切り換えられる。また、従動ギヤは、対応する入力軸に固定され、これと一体に回転するように構成されている。
また、この変速機には、バッフルプレートが設けられており、このバッフルプレートは、以上の1〜6速段用の変速ギヤおよび1〜6速段用の湿式多板クラッチなどを下側から覆っている。このバッフルプレートは、変速ギヤや多板クラッチなどから飛散した潤滑油を案内する油路を構成しており、その一部には、シフトフォークを貫通させるための孔が形成されている。
特開2005−308044号公報
従来、変速機として、シフトフォークによってシンクロクラッチを駆動し、その接続/遮断状態を切り換えることで、変速段を設定するタイプのものがある。このような変速機の場合、被検出部をシフトフォークに設け、検出装置によって、被検出部の移動状態を検出することにより、変速段の設定状態を検出する手法が一般的である。このような検出装置を特許文献1の変速機に適用した場合、検出装置を用いてシフトフォークの位置を検出することが考慮されていない関係上、飛散した潤滑油がシフトフォークの被検出部や検出装置にかかってしまうおそれがある。その場合には、潤滑油の影響によって、検出装置の検出精度が低下したり、検出装置の寿命が短くなったりする可能性がある。特に、検出装置が磁気センサの場合には、被検出部として磁性体が用いられる関係上、被検出部の温度が変化すると、被検出部の磁力が変化し、検出特性が変化してしまうので、潤滑油が被検出部にかかるような条件下では、高温の潤滑油が被検出部にかかり、被検出部の磁力が変化することで、磁気センサの検出精度が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、検出装置によって変速段の設定状態を検出する場合において、検出精度を向上させることができ、検出装置の寿命を延ばすことができる変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、原動機(内燃機関3)からの動力を変速しながら被駆動部(駆動輪DW)に伝達する変速機1,1Aであって、仕切壁73によって仕切られたクラッチ室72および変速室71を有するミッションケース70と、ミッションケース70内に互いに平行に設けられ、原動機と被駆動部の間の動力伝達経路を構成する複数の回転軸(第1入力軸11、第1回転軸13、第2入力軸21、第2回転軸23、出力軸31)と、クラッチ室72内に配置され、複数の回転軸のいずれかに連結されるとともに、動力伝達経路を接続/遮断するクラッチ(第1クラッチ50)と、変速室71内の複数の回転軸上に配置され、複数の変速段を構成する複数の変速ギヤ(駆動ギヤ14〜17,24〜27、従動ギヤ33〜36)と、クラッチ室72内に臨むように設けられた被検出部83,93を有し、移動することにより複数の変速段における変速段を設定するための移動部材(2−4速シフトフォーク80、6−8速シフトフォーク90)と、クラッチ室72内に臨むように設けられ、移動部材による変速段の設定状態を被検出部83,93を介して検出する検出装置(2−4速磁気センサ200、6−8速磁気センサ201)と、クラッチ室72内に配置され、クラッチ(第1クラッチ50)における被検出部83,93側および検出装置側の部分を覆うカバー部材(第1バッフルプレート110,210)と、を備え、ミッションケース70は、クラッチ室72の内壁面から内方に突出する突出壁74aをさらに有し、突出壁74aは、クラッチ(第1クラッチ50)に近接した位置でクラッチ(第1クラッチ50)を囲むように延びるとともに、カバー部材(第1バッフルプレート110,210)の一端部に当接していることを特徴とする。
この変速機では、ミッションケースが仕切壁によって仕切られたクラッチ室および変速室を有しており、クラッチがクラッチ室内に配置されているとともに、複数の変速段を構成する複数の変速ギヤが変速室内の複数の回転軸上に配置されている。さらに、移動部材がクラッチ室内に臨むように設けられた被検出部を有しており、移動部材による変速段の設定状態を被検出部を介して検出する検出装置がクラッチ室内に臨むように設けられている。以上のように構成されているので、変速機の動作中、被検出部および検出装置に対しては、変速段から飛散した潤滑油がかかる可能性はなく、クラッチから飛散した潤滑油のみがかかる可能性がある。これに対して、この変速機によれば、クラッチにおける移動部材側および検出装置側の部分を覆うカバー部材が、クラッチ室内に配置され、クラッチ室の内壁面から内方に突出する突出壁が、クラッチに近接した位置でクラッチを囲むように延びるとともに、カバー部材の一端部に当接しているので、これらのカバー部材および突出壁によって、クラッチから飛散した潤滑油が被検出部および検出装置にかかるのを回避することができる。それにより、被検出部および検出装置として、温度変化によって検出特性が変化するものを用いたときでも、潤滑油温度の影響を受けることなく、検出装置の検出動作を実行できる。それにより、検出精度を向上させることができる。さらに、高温の潤滑油が検出装置にかかるのを回避できることで、検出装置の寿命を延ばすことができる。その結果、商品性を向上させることができる(なお、本明細書における「回転軸に連結される」などの「連結」は、回転軸に直接連結されることに限らず、他の部材を介して間接的に連結されることを含む)。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の変速機1,1Aにおいて、突出壁74aは、クラッチ(第1クラッチ50)の上方に配置され、カバー部材(第1バッフルプレート110,210)の一端部である上端部に当接しており、カバー部材(第1バッフルプレート110,210)は、クラッチ(第1クラッチ50)の下側の部分を覆う下側カバー部(基部111,211、カバー部112,212)を有しており、ミッションケース70は、クラッチ室72の底壁から上方に延びる第2突出壁74bをさらに有しており、第2突出壁74bは、その上端部が下側カバー部に当接するように下側カバー部の下方に配置されていることを特徴とする。
この変速機によれば、突出壁が、クラッチの上方に配置され、カバー部材の一端部である上端部に当接しているので、回転中のクラッチからクラッチ室内に飛散した潤滑油が、クラッチの上方から被検出部および検出装置にかかるのを回避することができる。これに加えて、カバー部材が、クラッチの下側の部分を覆う下側カバー部を有しており、ミッションケースが、クラッチ室の底壁から上方に延びる第2突出壁をさらに有しているとともに、この第2突出壁は、その上端部が下側カバー部に当接するように下側カバー部の下方に配置されているので、カバー部材の下側カバー部および第2突出壁によって、飛散した潤滑油が、クラッチの下側からクラッチ室の底壁に沿って、被検出部および検出装置側に流れ込むのを回避することができる。それにより、検出精度をさらに向上させることができ、検出装置の寿命をさらに延ばすことができることで、商品性をさらに向上させることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の変速機1,1Aにおいて、クラッチ室72内に配置され、複数の回転軸のうちの、クラッチ(第1クラッチ50)が連結された回転軸(第1入力軸11、第1回転軸13)以外の回転軸(第2入力軸21、第2回転軸23)に連結されるとともに、動力伝達経路を接続/遮断する第2クラッチ60と、クラッチ室72内に配置され、第2クラッチ60における被検出部83,93側および検出装置(2−4速磁気センサ200、6−8速磁気センサ201)側の部分を覆う第2カバー部材(第2バッフルプレート120)と、をさらに備え、突出壁74aの第2クラッチ60側の端部は、第2カバー部材に当接していることを特徴とする。
この変速機では、動力伝達経路を接続/遮断する第2クラッチがクラッチ室内に配置されているので、変速機の動作中、被検出部および検出装置に対して、第2クラッチから飛散した潤滑油がかかるおそれがある。これに対して、この変速機によれば、第2クラッチにおける被検出部側および検出装置側の部分を覆う第2カバー部材がクラッチ室に配置され、突出壁の第2クラッチ側の端部は、第2カバー部材に当接しているので、これらの第2カバー部材および突出壁によって、第2クラッチから飛散した潤滑油が被検出部および検出装置にかかるのを回避することができる。それにより、2つのクラッチがクラッチ室内に配置されている場合においても、検出精度を向上させることができ、検出装置の寿命を延ばすことができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の変速機1,1Aにおいて、検出装置は、磁気センサ(2−4速磁気センサ200、6−8速磁気センサ201)で構成され、被検出部83,93は、磁性体(永久磁石94〜96)で構成されていることを特徴とする。
この変速機によれば、検出装置が磁気センサで構成され、被検出部が磁性体で構成されている場合において、潤滑油が被検出部および検出装置にかかるのを回避できる。それより、磁性体である被検出部の温度変化に伴う検出特性の変化を回避でき、磁気センサの検出精度を向上させることができるとともに、磁気センサの寿命をのばすことができる。
本発明の第1実施形態に係る変速機およびこれを適用した車両の構成を模式的に示すスケルトン図である。 変速機のミッションケースのケース蓋を取り外した状態を示す正面図である。 2−4速シフトフォークおよび6−8速シフトフォーク周辺の構成を示す斜視図である。 6−8速シフトフォークの被検出部および6−8速磁気センサを示す平面図である。 6−8速シフトフォークの被検出部の左側面図である。 第1バッフルプレートおよび第1クラッチを示す側面図である。 第1バッフルプレートの(a)正面図と(b)側面図である。 第2バッフルプレートの(a)正面図と(b)側面図である。 第2実施形態の変速機におけるミッションケースのケース蓋を取り外した状態を示す正面図である。 第2実施形態の第1バッフルプレートの(a)正面図と(b)側面図である。 第2実施形態の第2バッフルプレートの(a)正面図と(b)側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る変速機1について説明する。図1に示すように、本実施形態の変速機1は、車両Vの駆動系に適用されたものである。この車両Vは、4輪車タイプのものであり、原動機としての内燃機関(以下「エンジン」という)3と、被駆動部としての一対の駆動輪DW(1つのみ図示)と、一対の従動輪(図示せず)などを備えている。
また、変速機1は、デュアルクラッチタイプの自動変速機であり、トルクコンバータ10と、互いに平行に配置された第1入力軸11、第2入力軸21、出力軸31およびリバース軸41と、第1および第2入力軸11,21にそれぞれ連結された第1および第2クラッチ50,60と、これらのクラッチ50,60および軸11,21,31,41を収容するミッションケース70などを備えている。なお、本実施形態では、第1入力軸11、第2入力軸21および出力軸31が複数の回転軸に相当する。
トルクコンバータ10は、エンジン3のクランクシャフト3aと第1入力軸11の間に設けられ、両者を連結している。このトルクコンバータ10は、図示しないロックアップクラッチ付きのものであり、このロックアップクラッチが遮断されているときには、クランクシャフト3aの回転を変速して第1入力軸11に伝達するとともに、ロックアップクラッチが接続されているときには、クランクシャフト3aの回転をそのまま第1入力軸11に伝達するように構成されている。
また、ミッションケース70においては、その内部空間が仕切壁73によって変速室71およびクラッチ室72の2つに仕切られており、この変速室71内には、以下に述べる各種の変速ギヤが収容されている。さらに、ミッションケース70は、側壁74およびケース蓋75を有しており、この側壁74は、仕切壁73からエンジン3と反対側にほぼまゆ形(図2参照)の断面形状で延びており、その端面には、ケース蓋75がねじ止めされている。これらの仕切壁73、側壁74およびケース蓋75によって、クラッチ室72が形成されており、このクラッチ室72内には、第1および第2クラッチ50,60が収容されている。
一方、出力軸31は、2つの軸受7a,7bを介して、ミッションケース70に回転自在に支持されている。この出力軸31には、トルクコンバータ10側から第1クラッチ50側に向かって順に、出力ギヤ32、1−2速従動ギヤ33、3−4速従動ギヤ34、7−8速従動ギヤ36および5−6速従動ギヤ35が配置されている。これらの5つのギヤはいずれも、出力軸31に同心に固定されている。さらに、出力ギヤ32は、終減速装置FGのギヤに常に噛み合っており、それにより、出力軸31の回転は、終減速装置FGを介して、駆動輪DWに連結される。なお、本実施形態では、1−2速従動ギヤ33、3−4速従動ギヤ34、7−8速従動ギヤ36および5−6速従動ギヤ35が変速ギヤに相当する。
また、リバース軸41は、2つの軸受8a,8bを介して、ミッションケース70に回転自在に支持されている。このリバース軸41には、トルクコンバータ10側から第1クラッチ50側に向かって順に、リバース従動ギヤ42、リバースギヤ43およびリバースクラッチ44が設けられている。リバース従動ギヤ42は、リバース軸41に同心に固定されており、後述する第1入力ギヤ12に常に噛み合っている。また、リバースギヤ43は、リバース軸41上に回転自在に設けられているとともに、上述した1−2速従動ギヤ33に常に噛み合っている。さらに、リバースクラッチ44は、図示しないアクチュエータによって接続/遮断されるものであり、リバースクラッチ44が接続状態されたときには、リバースギヤ43をリバース軸41に連結し、これと一体に回転させる。
また、前述した第1入力軸11は、2つの軸受5a,5bを介して、ミッションケース70に回転自在に支持されており、その一端部には、トルクコンバータ10が連結されているとともに、他端部には、第1クラッチ50が連結されている。この第1入力軸11には、第1入力ギヤ12および第1回転軸13(回転軸)が設けられている。この第1入力ギヤ12は、第1入力軸11の、第1回転軸13よりもトルクコンバータ10側の部分に同心に固定されており、上述したように、リバース従動ギヤ42に常に噛み合っている。また、第1回転軸13は、中空のものであり、その内孔で第1入力軸11に回転自在に嵌合しているとともに、軸受5bを介して、ミッションケース70に回転自在に支持されている。
一方、第1回転軸13上には、トルクコンバータ10側から第1クラッチ50側に向かって順に、2速駆動ギヤ14、2−4速シンクロ機構18、4速駆動ギヤ15、8速駆動ギヤ17、6−8速シンクロ機構19および6速駆動ギヤ16が設けられている。これらの4つの駆動ギヤ14〜17は、第1回転軸13と同心の状態で、第1回転軸13に回転自在に嵌合している。なお、本実施形態では、2速駆動ギヤ14、4速駆動ギヤ15、6速駆動ギヤ16および8速駆動ギヤ17が変速ギヤに相当する。
また、2速駆動ギヤ14は上述した1−2速従動ギヤ33に常に噛み合っており、これらのギヤ14,33によって、前進2速段が構成されている。さらに、4速駆動ギヤ15は上述した3−4速従動ギヤ34に常に噛み合っており、これらのギヤ15,34によって、前進4速段が構成されている。これに加えて、6速駆動ギヤ16は上述した5−6速従動ギヤ35に常に噛み合っており、これらのギヤ16,35によって、前進6速段が構成されている。さらに、8速駆動ギヤ17は上述した7−8速従動ギヤ36に常に噛み合っており、これらのギヤ17,36によって、前進8速段が構成されている。
一方、6−8速シンクロ機構19には、後述する6−8速シフトフォーク90(移動部材)が係合している。6−8速シンクロ機構19は、この6−8速シフトフォーク90によって第1入力軸11の軸線方向に駆動されることにより、6速駆動ギヤ16または8速駆動ギヤ17を選択的に第1回転軸13に連結させる。それにより、6速駆動ギヤ16または8速駆動ギヤ17は、第1回転軸13が回転するときに、これと一体に回転する。
また、2−4速シンクロ機構18には、後述する2−4速シフトフォーク80(移動部材)が係合している。2−4速シンクロ機構18は、この2−4速シフトフォーク80によって第1入力軸11の軸線方向に駆動されることにより、2速駆動ギヤ14または4速駆動ギヤ15を選択的に第1回転軸13に連結させる。それにより、2速駆動ギヤ14または4速駆動ギヤ15は、第1回転軸13が回転するときに、これと一体に回転する。
さらに、前述した第2入力軸21は、2つの軸受6a,6bを介して、ミッションケース70に回転自在に支持されており、そのトルクコンバータ10と反対側の端部には、第2クラッチ60が連結されている。この第2入力軸21には、第2入力ギヤ22および第2回転軸23(回転軸)が設けられている。この第2入力ギヤ22は、第2入力軸21の、第2回転軸23よりもトルクコンバータ10側の部位に同心に固定されており、前述した第1入力ギヤ12と常に噛み合っている。さらに、第2回転軸23は、中空のものであり、その内孔で第2入力軸21に回転自在に嵌合しているとともに、軸受6bを介して、ミッションケース70に回転自在に支持されている。
一方、第2回転軸23上には、トルクコンバータ10側から第2クラッチ60側に向かって順に、1速駆動ギヤ24、1−3速シンクロ機構28、3速駆動ギヤ25、7速駆動ギヤ27、5−7速シンクロ機構29および5速駆動ギヤ26が設けられている。これらの4つの駆動ギヤは、第2回転軸23と同心の状態で、第2回転軸23に回転自在に嵌合している。なお、本実施形態では、1速駆動ギヤ24、3速駆動ギヤ25、5速駆動ギヤ26および7速駆動ギヤ27が変速ギヤに相当する。
また、1速駆動ギヤ24は上述した1−2速従動ギヤ33に常に噛み合っており、これらのギヤ24,33によって、前進1速段が構成されている。さらに、3速駆動ギヤ25は上述した3−4速従動ギヤ34に常に噛み合っており、これらのギヤ25,34によって、前進3速段が構成されている。これに加えて、5速駆動ギヤ26は上述した5−6速従動ギヤ35に常に噛み合っており、これらのギヤ26,35によって、前進5速段が構成されている。さらに、7速駆動ギヤ27は上述した7−8速従動ギヤ36に常に噛み合っており、これらのギヤ27,36によって、前進7速段が構成されている。
また、1−3速シンクロ機構28には、1−3速シフトフォーク100(図2参照)が係合しており、この1−3速シフトフォーク100には、図示しないアクチュエータが連結されている。このアクチュエータによって、1−3速シフトフォーク100がその軸線方向に駆動されることにより、1−3速シンクロ機構28は、1速駆動ギヤ24または3速駆動ギヤ25を選択的に第2回転軸23に連結させる。それにより、1速駆動ギヤ24または3速駆動ギヤ25は、第2回転軸23と一体に回転可能になる。
さらに、5−7速シンクロ機構29には、5−7速シフトフォーク101(図2参照)が係合しており、この5−7速シフトフォーク101には、図示しないアクチュエータが連結されている。このアクチュエータによって、5−7速シフトフォーク101がその軸線方向に駆動されることにより、5−7速シンクロ機構29は、5速駆動ギヤ26または7速駆動ギヤ27を選択的に第2回転軸23に連結させる。それにより、5速駆動ギヤ26または7速駆動ギヤ27は、第2回転軸23と一体に回転可能になる。なお、以下の説明では、4つのシンクロ機構18,19,28,29のいずれかによって、8つの駆動ギヤ14〜17,24〜27のいずれかが2つの回転軸13,23のいずれかに連結される動作を「変速段を設定する」という。
一方、第1クラッチ50は、湿式多板クラッチであり、第1入力軸11の一端部に同心に固定された複数のアウタクラッチ板51(2つのみ図示)と、第1回転軸13の一端部に同心に固定された複数のインナクラッチ板52(2つのみ図示)と、これをアウタクラッチ板51から離間させるように付勢するリターンスプリング(図示せず)と、インナクラッチ板52をアウタクラッチ板51側に駆動するアクチュエータ(図示せず)などを備えている。
この第1クラッチ50の場合、アクチュエータが駆動されていないときには、リターンスプリングの付勢力によって遮断状態に保持される。一方、アクチュエータが駆動され、インナクラッチ板52がリターンスプリングの付勢力に抗しながらアウタクラッチ板51側に押し付けられることによって、第1クラッチ50が接続される。それにより、エンジン運転中、その動力が第1入力軸11および第1クラッチ50を介して、第1回転軸13に伝達される。その際、第1クラッチ50は、第1入力軸11と一体に、図2の矢印Y1に示す向き(すなわち反時計回り)に回転する。
また、第2クラッチ60も、第1クラッチ50と同様の湿式多板クラッチであり、第2入力軸21の一端部に同心に固定された複数のアウタクラッチ板61(2つのみ図示)と、第2回転軸23の一端部に同心に固定された複数のインナクラッチ板62(2つのみ図示)と、これをアウタクラッチ板61から離間させるように付勢するリターンスプリング(図示せず)と、インナクラッチ板62をアウタクラッチ板61側に駆動するアクチュエータ(図示せず)などを備えている。
この第2クラッチ60の場合、アクチュエータが駆動されていないときには、リターンスプリングの付勢力によって遮断状態に保持される。一方、アクチュエータが駆動され、インナクラッチ板62がリターンスプリングの付勢力に抗しながらアウタクラッチ板61側に押し付けられることによって、第2クラッチ60が接続される。それにより、エンジン運転中、その動力が第2入力軸21および第2クラッチ60を介して、第2回転軸23に伝達される。その際、第2クラッチ60は、第2入力軸21と一体に、図2の矢印Y2に示す向き(すなわち反時計回り)に回転する。
以上の構成の変速機1では、第1クラッチ50が接続された状態で、2つのシンクロ機構18,19の一方によって4つの奇数変速段(1,3,5,7速段)の1つが設定されている場合、エンジン3から変速機1に入力された動力は、第1入力軸11、第1クラッチ50、第1回転軸13およびシンクロ機構18,19の一方を介して、設定された奇数変速段に伝達され、この奇数変速段によって変速された後、出力軸31、出力ギヤ32および終減速装置FGを介して駆動輪DWに伝達される。
一方、第2クラッチ60が接続された状態で、2つのシンクロ機構28,29の一方によって4つの偶数変速段(2,4,6,8速段)の1つが設定されている場合、エンジン3から変速機1に入力された動力は、第1入力軸11、2つのギヤ12,22、第2入力軸21、第2クラッチ60、第2入力軸21およびシンクロ機構28,29の一方を介して、設定された偶数変速段によって変速され、出力軸31、出力ギヤ32および終減速装置FGを介して駆動輪DWに伝達される。
次に、図2〜5を参照しながら、前述した6−8速シフトフォーク90の構成について説明する。なお、図2は、変速機1をケース蓋75を外した状態で正面から見たものである。図3に示すように、6−8速シフトフォーク90は、第1入力軸11と平行に設けられた円柱状の軸91と、この軸91に一体に固定されたフォーク92などを備えている。
この軸91は、図4に示すように、仕切壁73の孔73aを通って変速室71とクラッチ室72との間で延びているとともに、その軸線方向に摺動自在にミッションケース70に支持されている。また、フォーク92は、変速室71内に配置され、6−8速シンクロ機構19に係合している。さらに、この6−8速シフトフォーク90には、図示しないアクチュエータが連結されており、このアクチュエータによって、6−8速シフトフォーク90はその軸線方向に駆動される。
より具体的には、6−8速シフトフォーク90は、6速段を設定するときには図4に2点鎖線で示す6速位置に駆動され、8速段を設定するときには図4に実線で示す8速位置に駆動される。さらに、6速段および8速段を設定せず、ニュートラル状態にするときには、6−8速シフトフォーク90は、6速位置と8速位置の中間のニュートラル位置に保持される。
さらに、6−8速シフトフォーク90の先端部は、左右両側が切り欠かれた被検出部93になっている。この被検出部93は、クラッチ室72内に配置されており、図4に示すように、6−8速シフトフォーク90は、6速位置と8速位置との間で移動した場合でも、クラッチ室72内で移動するように構成されている。また、この被検出部93には、磁性体としての3つの永久磁石94〜96が設けられている。これらの永久磁石94〜96は、軸線方向に互いに等間隔で並んだ状態でねじ止めされており、永久磁石94,96の極性はN極に、永久磁石95の極性はS極に設定されている。
また、ミッションケース70の側壁74には、被検出部93に近接するように、6−8速磁気センサ201(検出装置)が取り付けられている。この6−8速磁気センサ201は、その中心軸が6−8速シフトフォーク90の軸線と直交するように水平に配置されており、図示しない制御装置に電気的に接続されている。
この6−8速磁気センサ201は、6−8速シフトフォーク90が6速位置と8速位置との間のいずれの位置にあるかを検出するためのものであり、6−8速シフトフォーク90がその軸線方向に移動したときに、被検出部93の永久磁石94〜96との間の磁界変化に伴って起電流を発生する。制御装置は、この起電流の発生状態に基づいて、6−8速シフトフォーク90が6速位置と8速位置との間のいずれの位置にあるかを検出する。
また、図2,3に示すように、2−4速シフトフォーク80は、6−8速シフトフォーク80の下側に配置されており、円柱状の軸81と、この軸81に一体に固定されたフォーク82と、被検出部83などを備えている。これらの軸81、フォーク82および被検出部83は、6−8速シフトフォーク90の軸91、フォーク92および被検出部93と同様に構成されているので、その説明は省略する。
さらに、側壁74の6−8速磁気センサ201の下側の部位には、2−4速シフトフォーク80の被検出部83に近接するように、2−4速磁気センサ200(検出装置)が取り付けられている。この2−4速磁気センサ200は、2−4速シフトフォーク80が、2速段を設定する2速位置と4速段を設定する4速位置との間のいずれの位置にあるかを検出するためのものであり、6−8速磁気センサ201と同様に構成されているので、その説明は省略する。
また、前述した1−3速シフトフォーク100および5−7速シフトフォーク101の各々は、被検出部の配置以外は、6−8速シフトフォーク90と同様に構成されているので、異なる点についてのみ説明する。すなわち、これらのシフトフォーク100,110の場合、動作中、被検出部がクラッチ室72ではなく、変速室71内で軸線方向に移動するように配置されている。そのため、1−3速シフトフォーク100の位置検出用の1−3速磁気センサ202と、5−7速シフトフォーク101の位置検出用の5−7速磁気センサ203はいずれも、その先端部が変速室71内に臨むように側壁74に取り付けられている。なお、これらの磁気センサ202,203は、前述した6−8速磁気センサ201と同様に構成されているので、その説明を省略する。
一方、図2に示すように、クラッチ室72内には、第1クラッチ50および第2クラッチ60をそれぞれ覆うように、第1バッフルプレート110(第1カバー部材)および第2バッフルプレート120(第2カバー部材)が設けられている。これらのバッフルプレート110,120は、回転中のクラッチ50,60からクラッチ室72内に飛散した潤滑油が、2つのシフトフォーク80,90の被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201にかかるのを防止するためのものである。
第1バッフルプレート110は、図6および図7(a),(b)に示すように、基部111およびカバー部112を備えている。基部111(下側カバー部)は、所定厚みの板状のものであり、円弧状に湾曲した断面形状を有しているとともに、第1クラッチ50の外周面を取り囲むように配置されている。この基部111の後端部は、仕切壁73に当接した状態で、図示しない固定具を介して仕切壁73に固定されている。
また、カバー部112(下側カバー部)は、ほぼ半円板状のものであり、基部111の前端部に一体に形成されているとともに、第1クラッチ50の前面の下側部分を覆うように設けられている。以上の基部111およびカバー部112の各々は、その内周面が第1クラッチ50の表面に対して所定間隔を有しており、それにより、第1クラッチ50は、基部111およびカバー部112に当たることなく、回転できるようになっている。
さらに、基部111の右側の上端部には、多数のドレン孔113が形成されており、第1バッフルプレート110と仕切壁73との間に溜まった潤滑油は、これらのドレン孔113から下方に排出される。それより、第1バッフルプレート110では、第1クラッチ50が回転停止状態にあるときに、最下位のドレン孔113よりも下側の内部空間が潤滑油を溜める油溜まりとなる。
一方、第2バッフルプレート120は、図8(a),(b)に示すように、第1バッフルプレート110のカバー部112よりも上側の部分を省略した形状のものであり、基部121およびカバー部122を備えている。この基部121は、第2クラッチ60の下側の外周面を取り囲むように配置されており、図示しないが、その後端部は、仕切壁73に当接した状態で、固定具(図示せず)を介して仕切壁73に固定されている。また、カバー部122は、カバー部112と同様に構成されている。
以上の基部121およびカバー部122の各々は、その内周面が第2クラッチ60の表面に対して所定間隔を有しており、それにより、第2クラッチ60は、基部121およびカバー部122に当たることなく、回転できるようになっている。
さらに、基部121の右側の上端部には、前述したドレン孔113と同様の、多数のドレン孔123が形成されている。それより、第2バッフルプレート120では、第2クラッチ60が回転停止状態にあるときに、最下位のドレン孔123よりも下側の内部空間が潤滑油を溜める油溜まりとなる。
一方、図2に示すように、第1クラッチ50の上方および下方には、突出壁74aおよび突出壁74b(第2突出壁)がそれぞれ設けられている。この突出壁74aは、側壁74および仕切壁73と一体に形成されており、仕切壁73から所定高さで前側に突出しているとともに、その前端部がケース蓋75に当接している。この突出壁74aは、側壁74の6−8速磁気センサ201の上側の部位から、第1クラッチ50に沿って第2クラッチ60側に延びており、その左端部には、前述した第1バッフルプレート110の上端部が当接している。
また、この突出壁74bも、突出壁74aと同様に、側壁74および仕切壁73と一体に形成されており、仕切壁73から所定高さで前側に突出しているとともに、その前端部がケース蓋75に当接している。この突出壁74bは、側壁74の第1クラッチ50の下側の部位から、第1クラッチ50に向かって上方に延びており、その上端部が第1バッフルプレート110に当接している。
2つの突出壁74a,74bおよび第1バッフルプレート110が以上のように構成されているので、回転中の第1クラッチ50から飛散した潤滑油が、2つの被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201に到達するのを阻止できる。すなわち、第1クラッチ50の回転中、潤滑油が被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201にかかるのを回避できる。
また、第2クラッチ60の下方には、突出壁74cが設けられている。この突出壁74cも、突出壁74aと同様に、側壁74および仕切壁73と一体に形成されており、仕切壁73から所定高さ前側に突出しているとともに、その前端部がケース蓋75に当接している。この突出壁74cは、側壁74の第2クラッチ60の下側の部位から、第2クラッチ60に向かって斜め左上がりに延びており、その上端部が第2バッフルプレート120に当接している。さらに、上述した突出壁74の右端部は、第2バッフルプレート120の左端部に当接している。
2つの突出壁74a,74cおよび第2バッフルプレート120が以上のように構成されているので、回転中の第2クラッチ60から飛散した潤滑油が、2つの被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201まで到達するのを阻止できる。すなわち、第2クラッチ60の回転中、潤滑油が被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201にかかるのを回避することができる。
さらに、仕切壁73には、5つのドレン孔73b〜73fが形成されており、2つのクラッチ50,60から飛散し、流れ落ちた潤滑油は、これらのドレン孔73b〜73fを通って変速室71側に流れる。
以上のように、第1実施形態の変速機1によれば、第1および第2クラッチ50,60の一方が回転している場合、2つのバッフルプレート110,120と、3つの突出壁74a〜74cとによって、回転中のクラッチから飛散した潤滑油が被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201にかかるのを回避することができる。それにより、温度変化に伴って磁力が変化する特性の永久磁石を有する被検出部83,93を用いた場合でも、磁力の変化に起因して検出特性が変化するのを回避でき、磁気センサ200,201の検出精度を向上させることができる。同じ理由により、磁気センサ200,201の寿命をのばすことができる。その結果、商品性を向上させることができる。
さらに、第1および第2クラッチ50,60の停止中、潤滑油を2つのバッフルプレート110,120の油溜まりに溜めておくことができ、それにより、エンジン始動時におけるクラッチ50,60の潤滑油切れを回避することができる。その結果、商品性をさらに向上させることができる。
次に、図9〜11を参照しながら、本発明の第2実施形態に係る変速機1Aについて説明する。なお、図9に示すように、この変速機1Aの場合、第1実施形態の変速機1と比べて、第1および第2バッフルプレート110,120に代えて、第1および第2バッフルプレート210,220を備えている点のみが異なっているので、以下、異なる点についてのみ説明するとともに、変速機1と同じ構成については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
図9および図10(a),(b)に示すように、第1バッフルプレート210は、基部211およびカバー部212を備えている。基部211は、所定厚みの板状のものであり、円弧状に湾曲した断面形状を有しているとともに、第1クラッチ50の左側の外周面を取り囲むように配置されている。この基部211の後端部は、図示しないが、仕切壁73に当接した状態で、固定具(図示せず)を介して仕切壁73に固定されている。
また、カバー部212は、基部211の前端部に一体に形成されているとともに、第1クラッチ50の前面の左下側の一部分を覆うように設けられている。以上の基部211およびカバー部212の各々は、その内周面が第1クラッチ50の表面に対して所定間隔を有しており、それにより、第1クラッチ50は、基部211およびカバー部212に当たることなく、回転できるようになっている。
さらに、この第1バッフルプレート210の場合、その上端部が突出壁74aの左側の部位に当接しているとともに、下端部が突出壁74bの上端部に当接している。
2つの突出壁74a,74bおよび第1バッフルプレート210が以上のように構成されているので、回転中の第1クラッチ50から飛散した潤滑油が、2つの被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201に到達するのを阻止できる。すなわち、第1クラッチ50の回転中でも、潤滑油が被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201にかかるのを回避できる。
一方、図9および図11(a),(b)に示すように、第2バッフルプレート220は、基部221およびカバー部222を備えている。この基部221は、所定厚みの板状のものであり、円弧状に湾曲した断面形状を有しているとともに、第2クラッチ60の左下側の外周面を取り囲むように配置されている。この基部221の後端部は、図示しないが、仕切壁73に当接した状態で、固定具(図示せず)を介して仕切壁73に固定されている。
また、カバー部222は、基部221の前端部に一体に形成されているとともに、第2クラッチ60の前面の左下側の一部分を覆うように設けられている。以上の基部221およびカバー部222の各々は、その内周面が第2クラッチ60の表面に対して所定間隔を有しており、それにより、第2クラッチ60は、基部221およびカバー部222に当たることなく、回転できるようになっている。
さらに、この第2バッフルプレート220の場合、その上端部が突出壁74aの右端部に当接しているとともに、下端部が突出壁74cの上端部に当接している。
2つの突出壁74a,74cおよび第2バッフルプレート220が以上のように構成されているので、回転中の第2クラッチ60から飛散した潤滑油が、2つの被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201まで到達するのを阻止できる。すなわち、第2クラッチ60の回転中でも、潤滑油が被検出部83,93および2つの磁気センサ200,201にかかるのを回避できる。
以上のように、第2実施形態の変速機1Aによれば、第1実施形態の変速機1と同様に、被検出部83,93の永久磁石の磁力の変化よる検出特性の変化を回避でき、磁気センサ200,201の検出精度を向上させることができる。同じ理由により、磁気センサ200,201の寿命をのばすことができる。その結果、商品性を向上させることができる。
なお、以上の各実施形態は、突出壁として、仕切壁73および側壁74と一体に形成された突出壁74aを用いた例であるが、本発明の突出壁はこれに限らず、クラッチ室の内壁面から内方に突出するものであればよい。例えば、突出壁として、突出壁74aをケース蓋75の内壁面に一体に形成したものを用いてもよい。
また、各実施形態は、第2突出壁として、仕切壁73および側壁74と一体に形成された突出壁74bを用いた例であるが、本発明の第2突出壁はこれに限らず、クラッチ室の底壁から上方に延びるものであればよい。例えば、第2突出壁として、突出壁74bをケース蓋75の内壁面の底壁に一体に形成したものを用いてもよい。
さらに、各実施形態は、移動部材として、2つのシフトフォーク80,90を用いた例であるが、本発明の移動部材はこれに限らず、被検出部を有し、移動することにより複数の変速段における変速段を設定するためのものであればよい。例えば、移動部材として、変速段の設定変更に伴って回転するタイプのものを用いてもよい。
一方、各実施形態は、原動機として、内燃機関3を用いた例であるが、本発明の原動機はこれに限らず、動力を発生する原動機であればよい。例えば、原動機として、電動機や、電動機および内燃機関を組み合わせたもの、外燃機関などを用いてもよい。
また、各実施形態は、被駆動部として、駆動輪DWを用いた例であるが、本発明の被駆動部はこれに限らず、原動機からの動力が伝達されるものであればよい。例えば、被駆動部として、船舶のスクリューを用いてもよい。
さらに、各実施形態は、本発明の変速機を車両Vに適用した例であるが、本発明の変速機は、これに限らず、船舶や他の産業機器にも適用可能である。
1 変速機
1A 変速機
3 内燃機関(原動機)
DW 駆動輪(被駆動部)
11 第1入力軸(回転軸)
13 第1回転軸(回転軸)
14 2速駆動ギヤ(変速ギヤ)
15 4速駆動ギヤ(変速ギヤ)
16 6速駆動ギヤ(変速ギヤ)
17 8速駆動ギヤ(変速ギヤ)
21 第2入力軸(回転軸)
23 第2回転軸(回転軸)
24 1速駆動ギヤ(変速ギヤ)
25 3速駆動ギヤ(変速ギヤ)
26 5速駆動ギヤ(変速ギヤ)
27 7速駆動ギヤ(変速ギヤ)
31 出力軸(回転軸)
33 1−2速従動ギヤ(変速ギヤ)
34 3−4速従動ギヤ(変速ギヤ)
35 5−6速従動ギヤ(変速ギヤ)
36 7−8速従動ギヤ(変速ギヤ)
50 第1クラッチ(クラッチ)
60 第2クラッチ
70 ミッションケース
71 変速室
72 クラッチ室
73 仕切壁
74a 突出壁
74b 突出壁(第2突出壁)
80 2−4速シフトフォーク(移動部材)
83 被検出部
90 6−8速シフトフォーク(移動部材)
93 被検出部
94 永久磁石(磁性体)
95 永久磁石(磁性体)
96 永久磁石(磁性体)
110 第1バッフルプレート(カバー部材)
111 基部(下側カバー部)
112 カバー部(下側カバー部)
120 第2バッフルプレート(第2カバー部材)
200 2−4速磁気センサ(検出装置)
201 6−8速磁気センサ(検出装置)
210 第1バッフルプレート(カバー部材)
211 基部(下側カバー部)
212 カバー部(下側カバー部)
220 第2バッフルプレート(第2カバー部材)

Claims (4)

  1. 原動機からの動力を変速しながら被駆動部に伝達する変速機であって、
    仕切壁によって仕切られたクラッチ室および変速室を有するミッションケースと、
    当該ミッションケース内に互いに平行に設けられ、前記原動機と前記被駆動部の間の動力伝達経路を構成する複数の回転軸と、
    前記クラッチ室内に配置され、前記複数の回転軸のいずれかに連結されるとともに、前記動力伝達経路を接続/遮断するクラッチと、
    前記変速室内の前記複数の回転軸上に配置され、複数の変速段を構成する複数の変速ギヤと、
    前記クラッチ室内に臨むように設けられた被検出部を有し、移動することにより前記複数の変速段における変速段を設定するための移動部材と、
    前記クラッチ室内に臨むように設けられ、前記移動部材による前記変速段の設定状態を前記被検出部を介して検出する検出装置と、
    前記クラッチ室内に配置され、前記クラッチにおける前記被検出部側および前記検出装置側の部分を覆うカバー部材と、
    を備え、
    前記ミッションケースは、前記クラッチ室の内壁面から内方に突出する突出壁部をさらに有し、
    当該突出壁部は、前記クラッチに近接した位置で前記クラッチを囲むように延びるとともに、前記カバー部材の一端部に当接していることを特徴とする変速機。
  2. 前記突出壁部は、前記クラッチの上方に配置され、前記カバー部材の前記一端部である上端部に当接しており、
    前記カバー部材は、前記クラッチの下側の部分を覆う下側カバー部を有しており、
    前記ミッションケースは、前記クラッチ室の底壁から上方に延びる第2突出壁部をさらに有しており、
    当該第2突出壁部は、その上端部が前記下側カバー部に当接するように当該下側カバー部の下方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の変速機。
  3. 前記クラッチ室内に配置され、前記複数の回転軸のうちの、前記クラッチが連結された前記回転軸以外の回転軸に連結されるとともに、前記動力伝達経路を接続/遮断する第2クラッチと、
    前記クラッチ室内に配置され、前記第2クラッチにおける前記被検出部側および前記検出装置側の部分を覆う第2カバー部材と、
    をさらに備え、
    前記突出壁部の前記第2クラッチ側の端部は、前記第2カバー部材に当接していることを特徴とする請求項1または2に記載の変速機。
  4. 前記検出装置は、磁気センサで構成され、
    前記被検出部は、磁性体で構成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の変速機。
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