JP2013185553A - ノック検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このため、ノックセンサとカム角センサとクランク角センサと処理装置を備えるノック検出装置において、処理装置は、ノックセンサ波形およびカム角センサ波形、クランク角センサ波形を同時に測定する波形測定手段と、波形測定手段のノックセンサ波形に対して時系列の周波数特性を算出する周波数分析手段と、ノックセンサ波形の時系列の周波数特性に基づいて、ピーク周波数のシフト量またはピーク周波数の比を指標とし、指標が所定の閾値を超えた際にノック発生と判定するノック発生判定手段とを備える。
【選択図】図1
Description
このノックを検出するために、エンジンのシリンダブロックにノックセンサを設置している。
このとき、精度の高いノック検出を行うためには、ノックセンサに関するバンドパスフィルタの通過周波数およびウィンドウの抽出時間帯が重要となっている。
このとき、前記ノックセンサに入力される振動は、様々な機械的振動が混在するため、信号からノックに起因する成分のみを精度良く検出できない場合には、ノックを十分に抑制できず、エンジンの耐久性の低下や運転者にノック音が聞こえることによる製品品質の低下、または機械的振動を誤検知して点火時期をリタードさせてしまうことによる出力および燃費性能の低下や排気温度の過度の上昇を招くという問題がある。
なお、上述の「現象」に関して追記すれば、ノック周波数は時間経過とともに低周波側への周波数シフトを起こすことが知られているためであり、これに対して機械的振動によるノイズ周波数は低周波側への周波数シフトを起こさないものである。
しかし、以下の(1)及び(2)に示す問題がある。
(1)ノック周波数は必ず低周波側ヘシフトするが、ノック発生直後のある期間、周波数シフトが起こらないことがある。
この場合、周波数変化の傾きの算出が困難となるという不都合がある。
(2)上記(1)の場合を含め、ノック周波数変化の傾きが小さくなるとノック発生の判定を行う所定の値(閾値)の設定が難しくなるという不都合がある。
そして、上記(1)及び(2)に対処する方法は、上述の特許文献1および特許文献2には開示されていない。
以上の結果、特許文献1および特許文献2は、ノック検出方策が不十分であり、改良の余地がある。
また、ノックセンサ波形をクランク角ベースの時系列に周波数分析することが可能である。
更に、ノック発生の指標をピーク周波数の変化の傾きとはせず、ピーク周波数のシフト量およびピーク周波数の比とすることで、ノック発生の判定の精度を向上させることができる。
図2において、1はノック検出装置である。
このノック検出装置1は、図2に示す如く、エンジン2に取り付けて振動を検知するノックセンサ3と、前記エンジン2に取り付けてカム角を検出するカム角センサ4と、前記エンジン2に取り付けてクランク角を検出するクランク角センサ5と、これらのノックセンサ3とカム角センサ4とクランク角センサ5とから出力させる検知信号を波形信号として測定し処理してノックの発生の有無を判定する処理装置6とを備えている。
そして、前記ノックセンサ3は、前記エンジン2のシリンダブロック2a表面の振動を検出する。
また、前記カム角センサ4は、カムシャフト(図示せず)の回転角を検出する。
更に、前記クランク角センサ5はクランクシャフト(図示せず)の回転角を検出する。
詳述すれば、前記波形測定手段7は、図示しないパーソナルコンピュータ(「PC」ともいう。)に接続可能なデータレコーダ(図示せず)を使用し、前記ノックセンサ3からのノックセンサ波形および前記カム角センサ4からのカム角センサ波形、前記クランク角センサ5からのクランク角センサ波形を同時に測定する。
また、前記周波数分析手段8は、前記波形測定手段7のノックセンサ波形に対して時系列の周波数特性を算出する。
つまり、前記周波数分析手段8は、燃焼のタイミングで得られたノックセンサ波形を時系列に周波数分析する。
更に、前記ノック発生判定手段9は、前記周波数分析手段8の算出したノック周波数が時間経過とともに低周波側にシフトするノックセンサ波形の時系列の周波数特性に基づいて、ピーク周波数のシフト量またはピーク周波数の比を指標とし、その指標が所定の閾値を超えた際にノックが発生していると判定する。
つまり、前記ノック発生判定手段9では、前記周波数分析手段8で得られた時系列の周波数分析結果から、例えば各ピーク周波数のシフト量を指標とし、その指標が所定の閾値を超えたスペクトルピークが存在すればノックと判定するものである。
このとき、前記処理装置6の前記波形測定手段7により3種のセンサで検出した波形を同時に測定する際に、同時測定した波形の測定条件(エンジン回転数、気筒)を測定波形から判定する必要がある。
なお、エンジン回転数は前記クランク角センサ5により判定することが可能であり、このクランク角センサ5の波形と前記カム角センサ4の波形とにより燃焼している気筒、つまりノックの発生を判定する気筒の判別が可能である。
追記すれば、図9及び図10にノックセンサで検出したノック波形をクランク角度域毎に周波数分析した例を示す。
図9はノック発生直後からノック周波数が低周波側ヘシフトする実例であり、
図10はノック発生後にある時間が経過してからノック周波数が低周波側ヘジフトする実例である。
このとき、図中の実線はノック発生直後のノック周波数を示し、点線はノック周波数シフトの状態を示している。
上述の特許文献1で示されるノックの周波数変化の傾きの算出は、図9に示す場合は比較的容易であるが、図10に示す場合は周波数シフトが起こる領域と起こらない領域があるために困難となる。
仮に、図10の傾きを上述の特許文献2で示されるように最小2乗法等で算出しても、図9の場合より傾きの値が小さくなるため、ノック発生の判定を行う所定の値である所定の閾値の設定が難しくなる。
そこで、これらの問題に対処するため、この発明は、ノック発生の判定の指標をノック周波数のシフト量とする方法を提案している。
この方法によれば、図10においてもノック周波数のシフト量(fmax−fmin)の値は明確であり、所定の閾値の設定も容易となるものである。
更に、ノック周波数のシフト量の算出は、ノック周波数の変化の傾きの算出よりも演算処理が少ない効果も得られる。
前記周波数分析手段8では、燃焼のタイミングで得られたノックセンサ波形を対象に、クランク角センサ波形をもとにクランク角ベースの時系列に周波数分析を行う。
なお、この周波数分析手段8による時系列の周波数分析においては、時系列の周波数分析の時間軸をノック制御で良く用いられるクランク角としたが、例えば時間軸を点火タイミングからの経過時間等としても良い。
図4に示す如く、ノックセンサ波形に対して時系列にウィンドウを設定し(この例ではクランク角10度おきに(a)〜(h)の八つのウィンドウを設定、ウィンドウ幅はクランク角30度)、FFTやDFTを用いてウィンドウ別に周波数特性を求める。
この際、ウィンドウ幅や隣り合うウィンドウの間隔は限定しないが、ノック発生からノックが十分減衰するまでの範囲を考慮する必要がある。
図4に示すウィンドウの設定では、例えば図9及び図10に示したようなクランク角ベースの時系列の周波数分析結果が得られる。
また、前記ノック発生判定手段9では、前記周波数分析手段8で得られた時系列の周波数分析結果から各ピーク周波数のシフト量を指標とし、その指標が所定の閾値を超えたスペクトルピークが存在すればノックと判定する。
そして、前記ノック発生判定手段9は、ピーク周波数の最大値と最小値との差によりピーク周波数のシフト量を算出する一方、N個のピーク周波数に対するn個の指標を算出し、n個の指標のうち少なくとも1つでも所定の閾値を超えた際にノックが発生していると判定する。
つまり、図5に示す如く、N個のピーク周波数f(i)(i=1〜n)が検出されたとする。
そして、ピーク周波数f(i)に関し、全てのウィンドウ(図5では5つのウィンドウ)の中から最大値である最大周波数f(i)maxと最小値である最小周波数f(i)minを求め、ピーク周波数のシフト量f(i)s(f(i)s=f(i)max−f(i)min)を計算する。
但し、ノックに起因するスペクトルピークは時間経過とともに低周波側にシフトするので、スペクトルピークが高周波側にシフトする場合、即ち、最大周波数f(i)maxより最小周波数f(i)minが前のウィンドウで求められた場合には、ピーク周波数のシフト量f(i)sを0(f(i)s=0)とする。
N個のピーク周波数f(i)(i=1〜n)に関し、ピーク周波数のシフト量f(i)s(i=1〜nを計算し、指標f(i)s(i=1〜n)のうち1つでも所定の閾値を超えたらノックと判定する。
図6は、あるエンジン(回転数2400rpm、3番気筒の燃焼)で点火時期を十分遅角してノックが発生していないときのノックセンサ波形を対象に、前記周波数分析手段8によりクランク角ベースの時系列の周波数分析を行った結果である。
図6より、2個のピーク周波数f(1)及びf(2)が検出される。
これらのピーク周波数f(1)及びf(2)は、時間経過ともにスペクトルピークがやや高周波側にシフトしているので、最大周波数f(i)maxより最小周波数f(i)minが前のウィンドウで求められる場合に相当し、ピーク周波数のシフト量f(1)s及びf(2)sはともに0(f(1)s=0、f(2)s=0)となる。
図7は、同エンジン(同条件)で点火時期を十分進角してノックが発生したときのノックセンサ波形を対象に、前記周波数分析手段8によりクランク角ベースの時系列の周波数分析を行った結果である。
図7より、4個のピーク周波数f(1)〜f(4)が検出される。
このとき、ピーク周波数f(1)及びf(2)は、図6で検出されたものと同じであり、定常的に発生しているノイズによるピークである。
従って、図6と同様にピーク周波数のシフト量f(1)s及びf(2)sは、ともに0(f(1)s=0、f(2)s=0)である。
一方、ピーク周波数f(3)及びf(4)は、時間経過とともに低周波側にシフトしており、ノックによるピークであることが分かる。
このとき、ピーク周波数f(3)及びf(4)について、最大周波数f(i)maxと最小周波数f(i)minとの値はそれぞれ、
f(3)max=7.52(kHz)、f(3)min=6.84(kHz)
f(4)max=8.54(kHz)、f(4)min=7.52(kHz)
となる。
従って、ピーク周波数のシフト量f(i)sの値はそれぞれ、
f(3)s=0.68(kHz)
f(4)s=1.02(kHz)
となる。
以上のノック発生の判定の指標となるピーク周波数のシフト量f(i)sの値を、図8に整理して開示した。
図8より、ノック発生を判定する所定の閾値を、0(kHz)より大きく1.02(kHz)より小さく設定すれば、この実施例においては提案する方策によりノックの発生を判定することができる。
但し、所定の閾値については、ピーク周波数の算出時の誤差により、ノイズによるピーク周波数のシフト量f(i)sが0より僅かに大きい値となる可能性、および、ノックによるピーク周波数のシフト量f(i)sが実施例より小さくなる可能性を考慮して設定する必要がある。
この処理(102)は、前記波形測定手段7のノックセンサ波形に対して、前記周波数分析手段8が時系列の周波数分析からピーク周波数f(i)(i=1〜n)を選択するものである。
そして、時系列の周波数分析からピーク周波数f(i)(i=1〜n)を選択する処理(102)の後に、1つのウィンドウのピーク周波数を算出する処理(103)に移行する。
この処理(103)は、前記周波数分析手段8が選択したピーク周波数f(i)の1つのウィンドウのピーク周波数を算出、つまり周波数特性を算出するものである。
また、1つのウィンドウのピーク周波数を算出する処理(103)の後に、全ウィンドウのピーク周波数の算出が完了したか否かの判断(104)に移行する。
この判断(104)がNOの場合には、上述の1つのウィンドウのピーク周波数を算出する処理(103)に戻る。
全ウィンドウのピーク周波数の算出が完了したか否かの判断(104)において、この判断(104)がYESの場合には、ピーク周波数f(i)の最大値である最大周波数f(i)maxと最小値である最小周波数f(i)minとの選定を行う処理(105)に移行する。
そして、この処理(105)の後に、ピーク周波数のシフト量f(i)sを、式
f(i)s=f(i)max−f(i)min
によって計算する処理(106)に移行する。
この処理(106)は、前記ノック発生判定手段9によって、ピーク周波数のシフト量f(i)sを、式
f(i)s=f(i)max−f(i)min
によって計算し、指標とするものである。
更に、ピーク周波数のシフト量f(i)sを、式
f(i)s=f(i)max−f(i)min
によって計算する処理(106)の後に、N個のピーク周波数に対するn個の指標の計算が完了したか否かの判断(107)に移行する。
この判断(107)は、N個のピーク周波数f(i)(i=1〜n)に対して、n個のピーク周波数のシフト量である指標f(i)s(i=1〜n)の計算が完了しているか否かを判断するものである。
そして、判断(107)がNOの場合には、上述の時系列の周波数分析からピーク周波数f(i)(i=1〜n)を選択する処理(102)に戻る。
また、N個のピーク周波数に対するn個の指標の計算が完了したか否かの判断(107)において、判断(107)がYESの場合には、指標f(i)s(i=1〜n)のうち1つでも所定の値である閾値を超えているか否かの判断(108)に移行する。
この判断(108)は、前記ノック発生判定手段9において、計算した指標f(i)s(i=1〜n)のうち少なくとも1つでも所定の閾値を超えているか否かを判断するものである。
そして、この判断(108)がYESの場合には、前記ノック発生判定手段9によって、「ノックである」、つまりノックが発生していると判定する処理(109)に移行する。
また、指標f(i)s(i=1〜n)のうち1つでも所定の値である閾値を超えているか否かの判断(108)において、判断(108)がNOの場合には、前記ノック発生判定手段9によって、「ノックではない」、つまりノックが発生していないと判定する処理(110)に移行する。
従って、ノックセンサ波形とカム角センサ波形とクランク角センサ波形との3種類の波形を同時測定することにより、燃焼している気筒(ノック発生)の判定を行うことが可能である。
また、ノックセンサ波形をクランク角ベースの時系列に周波数分析することが可能である。
更に、ノック発生の指標をピーク周波数の変化の傾きとはせず、ピーク周波数のシフト量およびピーク周波数の比とすることで、ノック発生の判定の精度を向上させることができる。
従って、ピーク周波数のシフト量からN個のピーク周波数に対するn個の指標を算出するとともに、n個の指標のうち少なくとも1つでも所定の閾値を超えた際にノック発生と判定するため、ノックの発生を正確に判定することが可能となり、判定の信頼性の向上に寄与し得る。
この第2実施例において、上述第1実施例のものと同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
このとき、ピーク周波数の比f(i)Rは、式
f(i)R=f(i)max/f(i)min
によって計算する。
なお、ピーク周波数の比を指標として用いること以外は、上述の第1実施例に記載した説明と同様の処理を実施するため、記載は省略する。
この第2実施例について追記すると、図11に示す如く、ノックに起因するスペクトルピークは低周波のものほどピーク周波数の変化の傾きが小さくなる。
このため、従来技術を用いた場合、最も低周波のピーク周波数f(1)のみしか検出されないケースを考慮して、ノック判定の所定の値である閾値は、最も低周波のピーク周波数f(1)の傾きSl(1)よりやや小さく設定する必要がある。
ここで、図12に示す如く、最も低周波のピーク周波数f(1)よりも高周波側でピーク周波数のばらつき等により、最も低周波のピーク周波数f(1)と同等の傾きをもつノイズに起因するピーク周波数f(noise)が出現したと仮定する。
この場合、最も低周波のピーク周波数f(1)及びf(2)が出現しないノック非発生状態でも、ピーク周波数f(noise)によりノックと誤判定される問題が生じる。
そこで、ノック発生判定の指標をピーク周波数の比f(i)Rとすると、この問題を回避することが可能である。
まず、ノックに起因するピーク周波数の比(f(1)R、f(2)R、……)は、基本的にそれぞれ同じ値αをとる。
一方、最も低周波のピーク周波数f(1)と同等の傾きをもつf(noise)に関するピーク周波数の比f(noise)R(f(noise)max/f(noise)min)は、以下の式より明らかにαより小さい値をとる。
ノックに起因するピーク周波数は、基本的に気体の音速に比例する。
ノック発生後、ピストンの降下とともに気体の温度は低下し、気体の温度の低下とともに気体の音速も低下する。
従って、ノックに起因するピーク周波数は、時間経過とともに低周波側に変化することとなる。
ここで、ノックに起因するピーク周波数が気体の音速に比例することより、図12におけるピーク周波数f(1)maxとf(2)maxとを、例えば、
f(1)max=Av
f(2)max=Bv
(A、B:比例定数、v:(b)における気体の音速)
とおく。
(b)から時間が経過して(f)の状態となったとき、気体の音速vがv/α(1<α)に変化したとすると、ピーク周波数f(1)minとf(2)minは
f(1)min=Av/α
f(2)min=Bv/α
となる。
よって、ピーク周波数の比は
f(1)max/f(1)min=α
f(2)max/f(2)min=α
となり、ノックに起因するそれぞれのピーク周波数の比が同じ値をとることが分かる。
従って、ノックセンサ波形とカム角センサ波形とクランク角センサ波形との3種類の波形を同時測定することにより、燃焼している気筒(ノック発生)の判定を行うことが可能である。
また、ノックセンサ波形をクランク角ベースの時系列に周波数分析することが可能である。
更に、ノック発生の指標をピーク周波数の変化の傾きとはせず、ピーク周波数のシフト量およびピーク周波数の比とすることで、ノック発生の判定の精度を向上させることができる。
そして、前記カム角センサ4は、カムシャフト(図示せず)の回転角を検出する。
また、前記クランク角センサ5はクランクシャフト(図示せず)の回転角を検出する。
このとき、前記処理装置6は、図13に示す如く、波形測定手段7と周波数分析手段8とノック発生判定手段9とを備えている。
そして、前記ノック検出装置1は、図13に示す如く、前記エンジン2の各気筒毎に、例えば4個の第1〜第4筒内圧センサ11a〜11dを設置し、これらの第1〜第4筒内圧センサ11a〜11dによって各気筒の筒内圧波形を測定するものである。
このとき、前記周波数分析手段8や前記ノック発生判定手段9はノックセンサの時と同様に処理すればよい。
また、ノック発生の指標をピーク周波数の変化の傾きとはせず、ピーク周波数のシフト量およびピーク周波数の比とすることで、ノック発生の判定の精度を向上させることができる。
2 エンジン
3 ノックセンサ
4 カム角センサ
5 クランク角センサ
6 処理装置
7 波形測定手段
8 周波数分析手段
9 ノック発生判定手段
Claims (2)
- エンジンに取り付けて振動を検知するノックセンサと、前記エンジンに取り付けてカム角を検出するカム角センサと、前記エンジンに取り付けてクランク角を検出するクランク角センサと、これらのノックセンサとカム角センサとクランク角センサとから出力させる検知信号を波形信号として測定し処理してノックの発生の有無を判定する処理装置とを備えるノック検出装置において、前記処理装置は、前記ノックセンサからのノックセンサ波形および前記カム角センサからのカム角センサ波形、前記クランク角センサからのクランク角センサ波形を同時に測定する波形測定手段と、この波形測定手段のノックセンサ波形に対して時系列の周波数特性を算出する周波数分析手段と、この周波数分析手段の算出したノック周波数が時間経過とともに低周波側にシフトするノックセンサ波形の時系列の周波数特性に基づいて、ピーク周波数のシフト量またはピーク周波数の比を指標とし、その指標が所定の閾値を超えた際にノックが発生していると判定するノック発生判定手段とを備えることを特徴とするノック検出装置。
- 前記処理装置のノック発生判定手段は、ピーク周波数の最大値と最小値との差によりをピーク周波数のシフト量を算出する一方、N個のピーク周波数に対するn個の指標を算出し、n個の指標のうち少なくとも1つでも所定の閾値を超えた際にノックが発生していると判定することを特徴とする請求項1に記載のノック検出装置。
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