JP2013185024A - メタクリル樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温でも優れた熱安定性を有するメタクリル樹脂組成物を、安価に製造する方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るメタクリル樹脂組成物の製造方法は、メタクリル樹脂(A)、ならびに式(I)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種である成分(B)を混合する工程を含む。成分(B)は、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンの塩、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンおよび1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンの塩からなる群より選択される少なくとも1種である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明に係るメタクリル樹脂組成物の製造方法は、メタクリル樹脂(A)、ならびに式(I)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種である成分(B)を混合する工程を含む。成分(B)は、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンの塩、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンおよび1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンの塩からなる群より選択される少なくとも1種である。
【選択図】なし
Description
本発明は、メタクリル樹脂組成物の製造方法に関し、より詳細には、高温でも優れた熱安定性を有するメタクリル樹脂組成物を、安価に製造する方法に関する。
メタクリル樹脂は透明性に優れることから、例えば、光学部品、看板、照明器具、銘板など、屋内外の各種用途に用いられている。しかし、メタクリル樹脂は比較的熱安定性が低く、例えば成形時の加熱溶融により熱分解を起こしやすいという問題がある。このため、メタクリル樹脂にこれを熱安定化するための成分を配合することが種々検討されている。
例えば、特許文献1には、メタクリル酸メチルとジ−t−アルキルジスルフィドとを含有する混合物を重合反応させる方法が開示され、特許文献2には、メタクリル酸メチルとグアニジン系化合物とを含有する混合物を重合反応させる方法が開示されている。
例えば、特許文献1には、メタクリル酸メチルとジ−t−アルキルジスルフィドとを含有する混合物を重合反応させる方法が開示され、特許文献2には、メタクリル酸メチルとグアニジン系化合物とを含有する混合物を重合反応させる方法が開示されている。
特許文献1に開示の方法により得られるメタクリル樹脂組成物は、特に高温での熱安定性が十分でなく、高温で成形を行う場合に樹脂の分解に由来する成形不良が生じやすくなるという問題がある。また、特許文献2に開示の方法では、グアニジン系化合物は高価であり、コスト削減のため、より安価な化合物を用いた方法が望まれている。
本発明の課題は、高温でも優れた熱安定性を有するメタクリル樹脂組成物を、安価に製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)メタクリル樹脂(A)、ならびに下記式(I)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種である成分(B)を混合する工程を含む、メタクリル樹脂組成物の製造方法。
式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表すか、あるいは一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する窒素原子と、該炭素原子および該窒素原子が結合する炭素原子と共に、置換基を有してもよい複素環を形成し、
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表すか、あるいは一緒になって、R3が結合する窒素原子と、R4が結合する窒素原子と、それらの窒素原子が結合する炭素原子と共に、置換基を有してもよい複素環を形成し、
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表す。
(2)前記混合が溶媒中で行われ、混合後、溶媒が除去される、(1)に記載の製造方法。
(3)前記溶媒が、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体、ケトン類、アルコール類およびエーテル類からなる群より選択される少なくとも1種である、(2)に記載の製造方法。
(4)前記溶媒が、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体、アセトンまたはこれらの混合溶媒である、(2)または(3)に記載の製造方法。
(5)前記メタクリル樹脂(A)100質量部に対して、前記成分(B)が0.005〜5質量部の割合で混合される、(1)〜(4)のいずれかの項に記載の製造方法。
(6)前記成分(B)が、下記式(II)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種である、(1)〜(5)のいずれかの項に記載の製造方法。
式中、Xは、−(CH2)m−を表し、mは2〜8の整数であり、−(CH2)m−の2m個の水素原子のうち、少なくとも1個が置換基で置換されていてもよく、
Yは、−(CH2)n−を表し、nは2〜5の整数であり、−(CH2)n−の2n個の水素原子のうち、少なくとも1個が置換基で置換されていてもよい。
(7)前記成分(B)が、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンの塩、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンおよび1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンの塩からなる群より選択される少なくとも1種である、(1)〜(6)のいずれかの項に記載の製造方法。
(1)メタクリル樹脂(A)、ならびに下記式(I)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種である成分(B)を混合する工程を含む、メタクリル樹脂組成物の製造方法。
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表すか、あるいは一緒になって、R3が結合する窒素原子と、R4が結合する窒素原子と、それらの窒素原子が結合する炭素原子と共に、置換基を有してもよい複素環を形成し、
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表す。
(2)前記混合が溶媒中で行われ、混合後、溶媒が除去される、(1)に記載の製造方法。
(3)前記溶媒が、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体、ケトン類、アルコール類およびエーテル類からなる群より選択される少なくとも1種である、(2)に記載の製造方法。
(4)前記溶媒が、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体、アセトンまたはこれらの混合溶媒である、(2)または(3)に記載の製造方法。
(5)前記メタクリル樹脂(A)100質量部に対して、前記成分(B)が0.005〜5質量部の割合で混合される、(1)〜(4)のいずれかの項に記載の製造方法。
(6)前記成分(B)が、下記式(II)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種である、(1)〜(5)のいずれかの項に記載の製造方法。
Yは、−(CH2)n−を表し、nは2〜5の整数であり、−(CH2)n−の2n個の水素原子のうち、少なくとも1個が置換基で置換されていてもよい。
(7)前記成分(B)が、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンの塩、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンおよび1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンの塩からなる群より選択される少なくとも1種である、(1)〜(6)のいずれかの項に記載の製造方法。
本発明によれば、高温でも優れた熱安定性を有するメタクリル樹脂組成物を、安価に製造することができる。
本発明に係るメタクリル樹脂組成物の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」と記載する場合がある)は、メタクリル樹脂(A)と、上記式(I)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種である成分(B)とを混合する工程を含む。
以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
メタクリル樹脂(A)は、50質量%以上のメタクリル酸メチルを含有する単量体成分を重合させて得られる樹脂であれば、特に限定されない。単量体成分は、メタクリル酸メチルのみであってもよく、メタクリル酸メチル50質量%以上とメタクリル酸メチルと共重合可能な単量体50質量%以下との混合物であってもよい。
単量体成分中には、メタクリル酸メチルが、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%の割合で含有される。
単量体成分中には、メタクリル酸メチルが、好ましくは70〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%の割合で含有される。
メタクリル酸メチルと共重合可能な単量体としては、例えば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ボルニル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸シクロペンタジエニルなどのメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ボルニル、アクリル酸アダマンチル、アクリル酸シクロペンタジエニルなどのアクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和カルボン酸またはその酸無水物;アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸モノグリセロール、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸モノグリセロールなどのヒドロキシル基含有単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチルなどの窒素含有単量体;アリルグリシジルエーテル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有単量体;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体などが挙げられる。
50質量%以上のメタクリル酸メチルを含有する単量体成分には、必要に応じて、連鎖移動剤、光拡散剤、着色剤、補強剤、充填剤、離型剤、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤などの各種添加剤を添加してもよい。添加剤は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。なお、上記の添加剤のうち連鎖移動剤以外の添加剤は、重合後に得られるメタクリル樹脂(A)に添加してもよい。
50質量%以上のメタクリル酸メチルを含有する単量体成分は、重合反応に供されるが、重合方法は特に限定されず、例えば、塊状重合法(バルク重合法)、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、注型重合法などが挙げられる。懸濁安定剤や乳化剤のような重合のための添加剤を使用することなく容易に重合させることができ、不純物が少なく、透明性に優れたメタクリル樹脂(A)が容易に得られる点で、塊状重合法、溶液重合法または注型重合法が好ましい。
塊状重合法を採用する場合、例えば、50質量%以上のメタクリル酸メチルを含有する単量体成分に重合開始剤を加えて塊状重合に供し、未反応の単量体成分を脱揮してメタクリル樹脂(A)を得ればよい。
溶液重合法を採用する場合、例えば、溶媒に50質量%以上のメタクリル酸メチルを含有する単量体成分および重合開始剤を加え、溶液重合に供して重合組成物を得、この重合組成物から未反応の単量体成分および溶媒を脱揮してメタクリル樹脂(A)を得ればよい。溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノールなどのアルコール類;ベンゼン、トルエン、アニソールなどの芳香族化合物;クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類;アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
溶液重合法を採用する場合、例えば、溶媒に50質量%以上のメタクリル酸メチルを含有する単量体成分および重合開始剤を加え、溶液重合に供して重合組成物を得、この重合組成物から未反応の単量体成分および溶媒を脱揮してメタクリル樹脂(A)を得ればよい。溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノールなどのアルコール類;ベンゼン、トルエン、アニソールなどの芳香族化合物;クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類;アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
重合開始剤としては、一般的に、ラジカル重合開始剤が用いられる。ラジカル開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)のようなアゾ化合物や、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドのような過酸化物などが挙げられ、また必要に応じて、アミン類のような促進剤を併用してもよい。この重合反応の温度は、使用するラジカル開始剤の種類などによって、適宜設定されるが、一般的に、常温〜200℃の範囲で適宜設定され、また、必要に応じて多段階の温度条件で重合を行ってもよい。
成分(B)は、以下の式(I)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種である。
式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表すか、あるいは一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する窒素原子と、該炭素原子および該窒素原子が結合する炭素原子と共に、置換基を有してもよい複素環を形成し、
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表すか、あるいは一緒になって、R3が結合する窒素原子と、R4が結合する窒素原子と、それらの窒素原子が結合する炭素原子と共に、置換基を有してもよい複素環を形成し、
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表す。
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表すか、あるいは一緒になって、R3が結合する窒素原子と、R4が結合する窒素原子と、それらの窒素原子が結合する炭素原子と共に、置換基を有してもよい複素環を形成し、
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表す。
炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基などが挙げられる。なお、炭素数3〜8のアルキル基の場合は、全ての構造異性体を含む。例えば、プロピル基の場合は、n−プロピル基およびイソプロピル基を含み、ブチル基の場合は、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基およびtert−ブチル基を含む。
炭素数5〜12のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基などが挙げられる。
炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基としては、例えば、メチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、メチルシクロオクチル基、メチルシクロドデシル基などが挙げられる。
炭素数7〜12のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、トリルメチル基、フェニルブチル基などが挙げられる。
炭素数5〜12のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基などが挙げられる。
炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基としては、例えば、メチルシクロペンチル基、メチルシクロヘキシル基、メチルシクロオクチル基、メチルシクロドデシル基などが挙げられる。
炭素数7〜12のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、トリルメチル基、フェニルブチル基などが挙げられる。
R1およびR2が一緒になって複素環を形成する場合、その環は好ましくは4〜10員環、より好ましくは5〜7員環である。このような複素環としては、例えば、ヘキサメチレンイミン環、ピロリジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、モルホリン環などが挙げられる。なお、この複素環は、置換基を有していてもよい。
また、R3およびR4が一緒になって複素環を形成する場合、その環は好ましくは5〜8員環、より好ましくは5または6員環である。このような複素環としては、例えば、イミダゾリン環、イミダゾール環、ジヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリミジン環などが挙げられる。なお、この複素環は、置換基を有していてもよい。
R1およびR2が一緒になって形成される複素環およびR3およびR4が一緒になって形成される複素環は、他の環と縮合していてもよい。
また、R3およびR4が一緒になって複素環を形成する場合、その環は好ましくは5〜8員環、より好ましくは5または6員環である。このような複素環としては、例えば、イミダゾリン環、イミダゾール環、ジヒドロピリミジン環、テトラヒドロピリミジン環などが挙げられる。なお、この複素環は、置換基を有していてもよい。
R1およびR2が一緒になって形成される複素環およびR3およびR4が一緒になって形成される複素環は、他の環と縮合していてもよい。
さらに、式(I)で示される化合物としては、R1およびR2ならびにR3およびR4のうちの少なくとも一方が、一緒になって複素環を形成するものが好ましい。
特に、式(I)で示される化合物としては、メタクリル樹脂(A)と均一に混合されやすく、得られる樹脂組成物の熱安定性をより高める点で、以下の式(II)で示される化合物が好ましい。すなわち、成分(B)としては、式(II)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種を用いることが好ましい。
式(II)においてXは、−(CH2)m−を表し、mは2〜8の整数であり、−(CH2)m−の2m個の水素原子のうち、少なくとも1個が置換基で置換されていてもよい。Yは、−(CH2)n−を表し、nは2〜5の整数であり、−(CH2)n−の2n個の水素原子のうち、少なくとも1個が置換基で置換されていてもよい。
置換基としては、例えば、上述の炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基、アミノチオカルボニル基などが挙げられる。
置換基としては、例えば、上述の炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基、アミノチオカルボニル基などが挙げられる。
Xとしては、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基などが挙げられ、トリメチレン基の場合はピロリジン環を形成し、テトラメチレン基の場合はピペリジン環を形成し、ペンタメチレン基の場合はヘキサメチレンイミン環を形成する。
Yとしては、エチレン基、トリメチレン基などが挙げられ、エチレン基の場合はイミダゾリン環を形成し、トリメチレン基の場合はテトラヒドロピリミジン環を形成する。
式(I)および(II)で示される化合物としては、好ましくは、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンなどが挙げられる。
1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンは、以下の構造を有する化合物である。
これは、式(I)において、R1およびR2は一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する窒素原子と、該炭素原子および該窒素原子が結合する炭素原子と共に、ヘキサメチレンイミン環を形成しており、R3およびR4は一緒になって、R3が結合する窒素原子と、R4が結合する窒素原子と、それらの窒素原子が結合する炭素原子と共に、テトラヒドロピリミジン環を形成している化合物である。
一方、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンは、以下の構造を有する化合物である。
これは、式(I)において、R1およびR2が一緒になって、R1が結合する炭素原子と、R2が結合する窒素原子と、該炭素原子及び該窒素原子が結合する炭素原子と共にピロリジン環を形成しており、R3およびR4が一緒になって、R3が結合する窒素原子と、R4が結合する窒素原子と、それらの窒素原子が結合する炭素原子と共に、テトラヒドロピリミジン環を形成している化合物である。
また、式(I)で表される化合物の塩としては、例えば、ギ酸塩、フェノール塩、酢酸塩、オクチル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩などが挙げられる。式(I)で表される化合物は、予め塩の形態にしてメタクリル樹脂(A)と混合してもよく、メタクリル樹脂(A)と混合した後で塩の形態にしてもよい。
成分(B)は、メタクリル樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.005質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上、特に好ましくは0.1質量部以上の割合で含まれ、好ましくは5質量部以下、より好ましくは1質量部以下の割合で含まれる。なお、成分(B)として2種以上の化合物を併用する場合、合計量が好ましくは上記範囲となるように含むようにすればよい。
メタクリル樹脂(A)と成分(B)との混合方法は特に限定されない。例えば、メタクリル樹脂(A)に成分(B)を添加して混合してもよく(例えば、溶融混練など)、溶媒にメタクリル樹脂(A)と成分(B)と溶解させて混合し、混合後、溶媒を除去してもよい。
溶融混練を行う場合、メタクリル樹脂(A)が溶融する温度であれば、混練温度は限定されないが、温度が高すぎる場合は、メタクリル樹脂(A)が分解するおそれがある。これらを考慮すると、混練温度は、好ましくは150〜350℃程度、より好ましくは180〜320℃である。さらに、溶融混練を行う際の剪断速度についても、特に限定されない。例えば、樹脂を分解させずに十分に混練させるためには、好ましくは10〜5000sec-1、より好ましくは30〜1000sec-1の剪断速度で混練を行うのがよい。
溶融混練に用いる機器としては、通常の混合機や混練機を用いることができる。具体的には、一軸混練機、二軸混練機、多軸押出機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールミルなどが挙げられる。また、剪断速度を上記範囲内で大きくする場合には、高剪断加工装置などを使用してもよい。高剪断加工装置としては、例えば、(株)ニイガタマシンテクノ製の「NHSS2−28」などが市販されている。溶融混練は、必要に応じて、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどの不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。
さらに、溶融混練は、射出成形、押出成形、プレス成形など、溶融加工操作中に直接混練する方法であってもよい。
さらに、溶融混練は、射出成形、押出成形、プレス成形など、溶融加工操作中に直接混練する方法であってもよい。
溶媒としては、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−メチル−2−プロパノールなど)、芳香族化合物(例えば、ベンゼン、トルエン、アニソールなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、クロロホルム、塩化メチレンなど)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなど)、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アルコールと水との混合溶媒などが挙げられる。また、必要に応じて、これらの溶媒は、2種以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体、ケトン、アルコールまたはエーテルが好ましく、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体、アセトンまたはこれらの混合溶媒がより好ましい。特に、溶媒として、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体を少なくとも使用することが好ましい。
溶媒として、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体を用いる場合、例えば、以下の(i)および(ii)のような混合方法によって、メタクリル樹脂組成物を得てもよい。
(i)メタクリル樹脂(A)および成分(B)をこの単量体中で混合した後、該単量体を除去することによりメタクリル樹脂組成物を得る。
(ii)この単量体に成分(B)を添加し、該単量体の一部を重合反応に供して部分重合物(単量体と重合物とが共存するシロップ)を得、そこにメタクリル樹脂(A)を加えて混合した後、該単量体を除去することによりメタクリル樹脂組成物を得る。なお、該単量体の一部を重合させる方法は、上述のメタクリル樹脂(A)の重合方法と同様の方法が挙げられる。
(i)メタクリル樹脂(A)および成分(B)をこの単量体中で混合した後、該単量体を除去することによりメタクリル樹脂組成物を得る。
(ii)この単量体に成分(B)を添加し、該単量体の一部を重合反応に供して部分重合物(単量体と重合物とが共存するシロップ)を得、そこにメタクリル樹脂(A)を加えて混合した後、該単量体を除去することによりメタクリル樹脂組成物を得る。なお、該単量体の一部を重合させる方法は、上述のメタクリル樹脂(A)の重合方法と同様の方法が挙げられる。
溶媒を除去する方法は、特に限定されず、乾燥によって溶媒を蒸発させる方法、押出機を用いて溶媒を揮発させる方法など、公知の方法が挙げられる。
乾燥によって溶媒を蒸発させる方法は、乾燥時間および乾燥温度は、用いた溶媒に応じて適宜設定される。通常、乾燥温度は、室温(20℃)〜170℃程度、好ましくは50〜140℃程度で、乾燥時間は、数時間〜数日間(例えば、1時間〜5日間、好ましくは3時間〜3日間)である。また、乾燥は、常圧下で行ってもよく、減圧下で行ってもよい。
押出機を用いて溶媒を揮発させる場合、溶媒を放出するためのベントを1つ以上有するベント式押出機が好ましく、二軸押出機がより好ましい。押出機は1台であってもよく、複数の押出機を連結して用いてもよい。
また、メタクリル樹脂組成物を、例えば基材上に塗工するような用途に用いる場合、溶媒を除去する前に塗工し、塗工後に溶媒を除去してもよい。
押出機を用いて溶媒を揮発させる場合、溶媒を放出するためのベントを1つ以上有するベント式押出機が好ましく、二軸押出機がより好ましい。押出機は1台であってもよく、複数の押出機を連結して用いてもよい。
また、メタクリル樹脂組成物を、例えば基材上に塗工するような用途に用いる場合、溶媒を除去する前に塗工し、塗工後に溶媒を除去してもよい。
本発明の製造方法により得られるメタクリル樹脂組成物は、高温でも熱安定性に優れており、溶融成形時に熱分解し難いため、光学部品をはじめとする各種用途に好適に用いることができる。
本発明の製造方法によって得られるメタクリル樹脂組成物を溶融成形する場合、例えば、この組成物を混練機により加熱し溶融混練したのち、成形機にて成形すればよい。成形方法としては、成形機として射出成形機を用い、成形型内に射出して成形する射出成形法や、成形機として押出成形機を用い、ダイから押し出して成形する押出成形法などが挙げられる。一般的に、成形は通常230〜290℃程度で行われる。しかし、本発明の製造方法によって得られるメタクリル樹脂組成物は、高温でも優れた熱安定性を有することから、例えば290℃を超える成形においても用いることができる。
本発明の製造方法によって得られるメタクリル樹脂組成物は、例えば、光学部品、自動車部品、看板、照明器具、銘板など、屋内外の各種用途に用いることができる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例において、熱安定性評価は以下の方法で行った。
<熱安定性の評価>
TG−DTA装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製、「TG/DTA6300」)を用いて、窒素流量200mL/分、昇温速度2℃/分で、40℃から510℃までメタクリル樹脂組成物を昇温しながら重量変化を測定し、270〜330℃の単位時間あたりの熱分解速度(質量%/分)を求めた。この値が小さいほど、熱安定性が良好であることを示す。また、熱分解速度が最大になる温度(ピークトップ温度)を読み取った。この値が大きいほど、優れた熱安定性を有することを示す。
TG−DTA装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製、「TG/DTA6300」)を用いて、窒素流量200mL/分、昇温速度2℃/分で、40℃から510℃までメタクリル樹脂組成物を昇温しながら重量変化を測定し、270〜330℃の単位時間あたりの熱分解速度(質量%/分)を求めた。この値が小さいほど、熱安定性が良好であることを示す。また、熱分解速度が最大になる温度(ピークトップ温度)を読み取った。この値が大きいほど、優れた熱安定性を有することを示す。
(実施例1)
単量体としてメタクリル酸メチルを使用し、メタクリル酸メチル100質量部に対して、重合開始剤として0.012質量部の1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンを混合して、小型SUS製圧力容器(オーエムラボテック(株)製)に封入し、容器内部を窒素置換した。次いで、190℃に調節したオイルバスにこの圧力容器を浸漬して10分間加熱し、その後、氷水に浸漬して30分間冷却して、単量体と重合体との混合物を得た。この混合物の重合体含有率は15質量%(重合率15%)であった。得られた混合物を、500mLのメタノール中へ滴下して再沈殿法により精製した後、60℃で一晩真空乾燥を行って溶媒を揮発させ、メタクリル樹脂(A1)を得た。
次いで、95質量部のアセトンに5質量部のメタクリル樹脂(A1)を溶解させて、メタクリル樹脂(A1)溶液を調製した。これとは別に、99質量部のアセトンに1質量部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(以下、成分(B1)と記載する)を溶解させた成分(B1)溶液を調製した。次いで、メタクリル樹脂(A1)100質量部に対して成分(B1)が0.75質量部となるように、メタクリル樹脂(A1)溶液と成分(B1)溶液とを混合した。混合物を120℃で一晩真空乾燥させて溶媒を揮発させ、メタクリル樹脂組成物を得た。得られたメタクリル樹脂組成物の熱安定性を評価した結果を表1に示す。
単量体としてメタクリル酸メチルを使用し、メタクリル酸メチル100質量部に対して、重合開始剤として0.012質量部の1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンを混合して、小型SUS製圧力容器(オーエムラボテック(株)製)に封入し、容器内部を窒素置換した。次いで、190℃に調節したオイルバスにこの圧力容器を浸漬して10分間加熱し、その後、氷水に浸漬して30分間冷却して、単量体と重合体との混合物を得た。この混合物の重合体含有率は15質量%(重合率15%)であった。得られた混合物を、500mLのメタノール中へ滴下して再沈殿法により精製した後、60℃で一晩真空乾燥を行って溶媒を揮発させ、メタクリル樹脂(A1)を得た。
次いで、95質量部のアセトンに5質量部のメタクリル樹脂(A1)を溶解させて、メタクリル樹脂(A1)溶液を調製した。これとは別に、99質量部のアセトンに1質量部の1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(以下、成分(B1)と記載する)を溶解させた成分(B1)溶液を調製した。次いで、メタクリル樹脂(A1)100質量部に対して成分(B1)が0.75質量部となるように、メタクリル樹脂(A1)溶液と成分(B1)溶液とを混合した。混合物を120℃で一晩真空乾燥させて溶媒を揮発させ、メタクリル樹脂組成物を得た。得られたメタクリル樹脂組成物の熱安定性を評価した結果を表1に示す。
(実施例2)
上記成分(B1)溶液を調製する際に、アセトンの代わりにメタクリル酸メチルを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順でメタクリル樹脂組成物を得た。得られたメタクリル樹脂組成物の熱安定性を評価した結果を表1に示す。
上記成分(B1)溶液を調製する際に、アセトンの代わりにメタクリル酸メチルを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順でメタクリル樹脂組成物を得た。得られたメタクリル樹脂組成物の熱安定性を評価した結果を表1に示す。
(実施例3)
上記メタクリル樹脂(A1)溶液を調製する際に、アセトンの代わりにメタクリル酸メチルを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順でメタクリル樹脂組成物を得た。得られたメタクリル樹脂組成物の熱安定性を評価した結果を表1に示す。
上記メタクリル樹脂(A1)溶液を調製する際に、アセトンの代わりにメタクリル酸メチルを用いたこと以外は、実施例1と同様の手順でメタクリル樹脂組成物を得た。得られたメタクリル樹脂組成物の熱安定性を評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1で得られたメタクリル樹脂(A1)の熱安定性を評価した結果を表1に示す。
実施例1で得られたメタクリル樹脂(A1)の熱安定性を評価した結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜3で得られたメタクリル樹脂組成物は、270〜330℃の範囲において、320〜330℃程度にならないと熱分解速度が1質量%/分を超えず、分解されにくいのに対し、メタクリル樹脂(比較例1)は、より低い温度で熱分解速度が1質量%を超えており、分解されやすいことがわかる。
また、実施例1〜3で得られたメタクリル樹脂組成物は、メタクリル樹脂(比較例1)と比べて、ピークトップ温度も高く、優れた熱安定性を有することがわかる。
また、実施例1〜3で得られたメタクリル樹脂組成物は、メタクリル樹脂(比較例1)と比べて、ピークトップ温度も高く、優れた熱安定性を有することがわかる。
Claims (7)
- メタクリル樹脂(A)、ならびに下記式(I)で示される化合物およびその塩の少なくとも1種である成分(B)を混合する工程を含む、メタクリル樹脂組成物の製造方法。
R3およびR4は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表すか、あるいは一緒になって、R3が結合する窒素原子と、R4が結合する窒素原子と、それらの窒素原子が結合する炭素原子と共に、置換基を有してもよい複素環を形成し、
R5およびR6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基、フェニル基またはアミノチオカルボニル基を表す。 - 前記混合が溶媒中で行われ、混合後、溶媒が除去される、請求項1に記載の製造方法。
- 前記溶媒が、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体、ケトン類、アルコール類およびエーテル類からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の製造方法。
- 前記溶媒が、メタクリル酸メチルを50質量%以上含有する単量体、アセトンまたはこれらの混合溶媒である、請求項2または3に記載の製造方法。
- 前記メタクリル樹脂(A)100質量部に対して、前記成分(B)が0.005〜5質量部の割合で混合される、請求項1〜4のいずれかの項に記載の製造方法。
- 前記成分(B)が、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンの塩、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンおよび1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネンの塩からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれかの項に記載の製造方法。
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