JP2013184390A - スクリーン印刷装置及びその吸着ステージ - Google Patents

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善己 古川
Masahiro Mizuno
雅裕 水野
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Abstract

【課題】打ち抜き穴を有する薄いテープ状フレキシブル基板などからなる基板へのスクリーン印刷工程において、強力かつ平坦に基板を固定することができる安価なスクリーン印刷装置及びその吸着ステージを提供する。
【解決手段】基板10をスクリーン印刷位置に搬送し、その位置で基板10を固定して基板上にスクリーン印刷するためのスクリーン印刷装置において、表面に粘着層14aが形成された裏打ちシート14がループ状に形成され、そのループに沿って裏打ちシート14を繰り返し循環する粘着ベルト13と、粘着ベルト13の前部に搬送された基板10を、粘着ベルト13の裏打ちシート14に押し付けて貼り合わせる貼付部22と、印刷位置に搬送され、裏打ちシート14に粘着保持された基板10を、裏打ちシート14毎吸着して基板10を吸着固定する吸着板20とを備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、TAВテープなどのテープ状フレキシブル基板の製造工程における、ソルダーレジストの印刷工程に使用されるスクリーン印刷装置及びその吸着ステージに関するものである。
スクリーン印刷装置では、真空吸着により、TAВ(Tape Automated Bonding)テープからなるテープ状フレキシブル基板などの基板を固定した後、その基板にスクリーン印刷している。スクリーン印刷装置に搬送されるテープ状フレキシブル基板は、スプロケットホールやデバイスホールなど種々の打ち抜き穴が形成されており、真空吸着の際に、基板の打ち抜き穴よりエアーが漏れると、基板の保持力低下による印刷ズレやインクの吸引による吸着孔の目詰まりなどの不具合が生じる。
そのため吸着板は、基板の打ち抜き穴に対応する部分に吸着孔が存在しないような構造にする必要があるが、基板のレイアウト毎に吸着板が必要となるため、コストがかかってしまう。
特許文献1では、吸着板を各々吸着孔を塞ぐことができる構造とすることにより、吸着板を交換することなく吸引態様を任意に変更できることが提案されている。
また、材料となる基板は非常に薄いため、吸引による基板の変形がしばしば問題となる。
特許文献2では、打ち抜き穴のない粘着材を基板の反印刷面に貼り合わせ、接着材を介して基板を吸着することにより強力に基板を固定することが提案されている。この粘着材の補強により、基板の変形が抑制され、基板が平坦な状態で固定される。
特開平07−137226号公報 特開平11−123809号公報 実開平05−74835号公報 特開平04−155889号公報 特開昭59−158258号公報
ところで、高精細なパターンを印刷するためには、基板を強めに保持することにより印刷ズレを抑制することが求められるが、従来の方法では吸着部の面積が限定されるため、必ずしも十分に基板を保持することができないという問題がある。
また、薄い基板の場合には、吸引口付近に吸引力により凹凸ができてしまい、レジストの厚みのムラの原因となる。
さらに、特許文献2では、粘着材の再利用ができないためコストがかかってしまう問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、打ち抜き穴を有する薄いテープ状フレキシブル基板などからなる基板へのスクリーン印刷工程において、強力かつ平坦に基板を固定することができる安価なスクリーン印刷装置及びその吸着ステージを提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、基板をスクリーン印刷位置に搬送し、その位置で基板を固定して基板上にスクリーン印刷するためのスクリーン印刷装置において、表面に粘着層が形成された裏打ちシートがループ状に形成され、そのループに沿って裏打ちシートを繰り返し循環する粘着ベルトと、前記粘着ベルトの前部に搬送された前記基板を、前記粘着ベルトの前記裏打ちシートに押し付けて貼り合わせる貼付部と、印刷位置に搬送され、裏打ちシートに粘着保持された前記基板を、前記裏打ちシート毎吸着して前記基板を吸着固定する吸着板とを備えたことを特徴とするスクリーン印刷装置である。
請求項2の発明は、前記粘着ベルトは、表面に粘着層が形成されたループ状の裏打ちシートの内側に配置されると共にその裏打ちシートを繰り返し循環する搬送ローラ群を備えた請求項1記載のスクリーン印刷装置である。
請求項3の発明は、搬送ローラ群は、スクリーン印刷位置の前後に位置した搬送ローラを備え、前記貼付部は、前部の搬送ローラの上方に設けられ、前部の搬送ローラとの間で、裏打ちシートに基板を圧着させる圧着ローラからなる請求項2記載のスクリーン印刷装置である。
請求項4の発明は、前記粘着ベルトの搬送側の後端には、裏打ちシートに粘着された基板を剥離する剥離部が設けられる請求項1記載のスクリーン印刷装置である。
請求項5の発明は、前記裏打ちシートは、アクリル系の再剥離・再粘着テープである請求項1〜4いずれかに記載のスクリーン印刷装置である。
請求項6の発明は、表面に粘着層が形成された裏打ちシートがループ状に形成され、そのループに沿って裏打ちシートを繰り返し循環する粘着ベルトと、裏打ちシートに粘着保持された前記基板を、前記裏打ちシート毎吸着して前記基板を吸着固定する吸着板とを備えたことを特徴とする吸着ステージである。
本発明は、打ち抜き穴を有する薄いテープ状フレキシブル基板などの基板をスクリーン印刷位置に搬送して固定する際に、基板の打ち抜き穴のレイアウトによらず強力かつ平坦に基板を固定することができるという優れた効果を発揮する。
本発明の一実施の形態を示す図である。
以下、本発明の好適な一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1において、10は、TAВテープなどテープ状の基板で、図には示していないが、基板巻出部と基板巻取部で構成される基板搬送装置で、図示の矢印方向に間欠的に移動されて順次スクリーン印刷位置となる吸着ステージ11に搬送される。
吸着ステージ11上には、基板10にスクリーン印刷するためのスクリーンマスク12が昇降自在に設けられる。基板10は、基板搬送装置で、吸着ステージ11上に間欠的に搬送され、吸着ステージ11に吸着固定され、その状態で、スクリーンマスク12で、ソルダーレジストがスクリーン印刷で塗布され、その後、吸着ステージ11から搬出され、図示しない乾燥部でソルダーレジストが乾燥され、以後順次間欠的に搬送される間に、基板10にスクリーン印刷と乾燥が行われて基板搬送装置の基板巻取部に巻き取られるようになっている。
吸着ステージ11は、基板10の幅より大きな幅で、かつ基板10の厚さより厚く、また抜き穴などのない帯状のベルトでループ状に形成され、繰り返し粘着・剥離が可能な粘着層14aが表面に形成された裏打ちシート14と、その裏打ちシート14をループ状に移送させて繰り返し循環させるための搬送ロール群15、16、17、18からなる粘着ベルト13と、搬送ロール群15、16、17、18のうちスクリーンマスク12の前後に配置された搬送ロール15、16間の裏打ちシート14の下部に設けられ、裏打ちシート14に粘着された基板10を裏打ちシート14毎吸着して固定する吸着板20とから構成される。
裏打ちシート14は、基板10の厚さより厚いアクリル系の再剥離・再粘着テープなど形成され、粘着層14aを定期的にアルコール洗浄を行うことにより繰り返し使用しても粘着力を保持できるようになっている。
吸着板20は、その表面20aがスクリーンマスク12による印刷面積より大きく形成されると共にその表面20aに多数の吸着孔21が形成され、また図には示していないが真空ポンプに接続され、真空ポンプで吸着孔21を負圧にして基板10を粘着した裏打ちシート14を吸引固定できるようになっている。
搬送ロール群15、16、17、18は、例えば、粘着ベルト13の搬送側前部の搬送ロール15が駆動モータに連結されて駆動ロールとされ、他の搬送ロール16、17、18は、従動ロールとされる。
この前部の搬送ロール15の位置の上方には、基板10を、裏打ちシート14を介して搬送ロール15に押し付けてその粘着層14aに貼り付けるための貼付部22が設けられる。この貼付部22は、圧着ロール23と、その圧着ロール23を搬送ロール15に押し付けるためのエアシリンダ24から構成される。
粘着ベルト13の搬送側後端には、裏打ちシート14に粘着された基板10を剥離するためのスクレッパーなどからなる剥離部25が設けられる。この剥離部25は、図では粘着ベルト13の後端内側に設ける例を示したが、粘着ベルト13の外側に設けるようにしてもよく、要は粘着ベルト13の後端の裏打ちシート14から基板10を剥離できるものであればよい。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
先ず、粘着ベルト13の駆動ローラとしての搬送ロール15を間欠的に駆動する。この間欠駆動は、スクリーンマスク12の前後長さ分、基板10を搬送できる時間駆動する。
これにより、基板10は、スクリーンマスク12下に間欠的に搬送される。この搬送の際に、貼付部22は、基板10と粘着ベルト13の裏打ちシート14とを搬送ロール15で挟み、これにより基板10は裏打ちシート14の粘着層14aに貼り付けられる。
裏打ちシート14に貼り合わされた基板10が、吸着板20の表面20aまで搬送されたとき、吸着板20に接続された真空ポンプが駆動されて吸着孔21に負圧が作用し、裏打ちシート14をその吸引力で吸着固定する。この状態で、スクリーンマスク12が降下され、スクリーンマスク12によりソルダーレジストが塗布される。
この際、基板10は、裏打ちシート14に粘着され、その裏打ちシート14がスクリーンマスク12より大きな面積で、また裏打ちシート14の幅と同じ幅に形成された吸着板20に吸着保持されるため、広い面積を吸着することが可能となり、強力に基板10を固定することができる。また、裏打ちシート14の厚さは吸着時の変形に耐える厚さに形成されるため、基板10が薄くても吸引力で基板10が変形することがなく、基板10を平坦な状態で固定される。
このスクリーンマスク12よる印刷を終えた後は、スクリーンマスク12が上昇され、同時に吸着板20の吸着も停止され、搬送ロール15が駆動されて基板10が後方に搬送される。この際、粘着ベルト13の後方には剥離部25が設けられているため、基板10は、裏打ちシート14から容易に剥離される。
このように搬送ロール15を間欠的に駆動し、また基板10の搬送停止後に吸着板20による吸着保持を行って印刷を行い、以後これを繰り返すことで基板10へのソルダーレジストの印刷と乾燥が連続して行える。
10 基板
13 粘着ベルト
14 裏打ちシート
14a 粘着層
20 吸着板
22 貼付部

Claims (6)

  1. 基板をスクリーン印刷位置に搬送し、その位置で基板を固定して基板上にスクリーン印刷するためのスクリーン印刷装置において、
    表面に粘着層が形成された裏打ちシートがループ状に形成され、そのループに沿って裏打ちシートを繰り返し循環する粘着ベルトと、
    前記粘着ベルトの前部に搬送された前記基板を、前記粘着ベルトの前記裏打ちシートに押し付けて貼り合わせる貼付部と、
    印刷位置に搬送され、裏打ちシートに粘着保持された前記基板を、前記裏打ちシート毎吸着して前記基板を吸着固定する吸着板とを備えたことを特徴とするスクリーン印刷装置。
  2. 前記粘着ベルトは、表面に粘着層が形成されたループ状の裏打ちシートの内側に配置されると共にその裏打ちシートを繰り返し循環する搬送ローラ群を備えた請求項1記載のスクリーン印刷装置。
  3. 搬送ローラ群は、スクリーン印刷位置の前後に位置した搬送ローラを備え、前記貼付部は、前部の搬送ローラの上方に設けられ、前部の搬送ローラとの間で、裏打ちシートに基板を圧着させる圧着ローラからなる請求項2記載のスクリーン印刷装置。
  4. 前記粘着ベルトの搬送側の後端には、裏打ちシートに粘着された基板を剥離する剥離部が設けられる請求項1記載のスクリーン印刷装置。
  5. 前記裏打ちシートは、アクリル系の再剥離・再粘着テープである請求項1〜4いずれかに記載のスクリーン印刷装置。
  6. 表面に粘着層が形成された裏打ちシートがループ状に形成され、そのループに沿って裏打ちシートを繰り返し循環する粘着ベルトと、
    裏打ちシートに粘着保持された前記基板を、前記裏打ちシート毎吸着して前記基板を吸着固定する吸着板と
    を備えたことを特徴とする吸着ステージ。
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