JP2013184074A - 生物処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機化合物等を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理または有機化合物等で汚染された土壌、地下水等のバイオレメディエーションによる環境浄化に使用することができる新規な生物処理剤、さらに、この生物処理剤を用いる、廃水処理方法または環境浄化方法を提供する。
【解決手段】水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素と、酵母溶解酵素と、グリセリンと、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを含有する生物処理剤、さらにこの生物処理剤を用いる、有機化合物等を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理方法、または有機化合物等で汚染された土壌、地下水等のバイオレメディエーションによる環境浄化方法。
【選択図】なし

Description

本発明は生物処理剤に関する。より詳細には、本発明は、有機化合物を含有する廃水の活性汚泥法による処理および/または有機化合物等で汚染された土壌、地下水等のバイオレメディエーションによる浄化のために使用することができる生物処理剤に関する。
産業廃水や下水等の有機化合物を含有する廃水から有機物を除去する技術として、処理水質が良好で、メンテナンスが容易であるなどの利点から、活性汚泥法が広く用いられている。しかしながら、活性汚泥法では、処理に伴って多量の活性汚泥が発生し、その処分のためのコストが大きいという問題があった。そのため、余剰汚泥発生量の削減は、活性汚泥法におけるローコスト化の重要なテーマとなっている。
例えば、非特許文献1には、無機の酸素系酸化剤を用いて、余剰汚泥中の微生物の細胞を破壊し、微生物の可溶化処理を行う技術が記載されている。
この技術を用いる汚泥減量設備は、汚泥濃縮槽、汚泥貯留槽、薬剤反応槽、薬剤貯留槽等を有する大掛かりなものであり、最終沈殿槽で処理水から沈殿分離された余剰汚泥の一部を汚泥濃縮槽に送り、汚泥濃縮槽で余剰汚泥を濃縮し、汚泥貯留槽で濃縮汚泥を一次的に貯留し、薬剤反応槽で酸化剤による濃縮汚泥の可溶化を行い、薬剤貯留槽で薬剤反応槽に供給する薬剤の貯留を行い、薬剤反応槽で可溶化した汚泥を生物反応槽(曝気槽)に戻すものである。しかし、設備が大掛かりであるため、既存の廃水処理設備にも導入が容易であるとは言い難い。
一方、微生物等の働きを利用して、汚染物質を分解・吸収等することによって、環境汚染の浄化を図る技術として、バイオレメディエーションがよく知られている。環境汚染浄化の技術的手法としては、物理的手法、化学的手法および微生物機能の活用等生物学的手法が存在するが、微生物を利用するバイオレメディエーションは、多様な汚染物質への適用可能性を有し、投入エネルギーが理論的には少なく、一般的に浄化費用も低く済む可能性があり、将来の主要技術の一つと考えられている。
バイオレメディエーションは微生物の活用法により2つに分類される。一つは、バイオスティミュレーション(Biostimulation)といわれ、汚染した土壌、底質等に窒素、リン等の無機栄養塩類、メタン、堆肥等の微生物の増殖に必要なエネルギー源としての有機物、さらに空気や過酸化水素等を導入し、現場に生息している微生物を増殖させて浄化活性を高める方法であり、もう一つはバイオオーグメンテーション(Bioaugmentation)とよばれ、汚染現場に浄化微生物が生息していない場合に、他で培養した微生物を導入して浄化する方法である。汚染した環境を病人に例えると、栄養をとり体力を増強させるのがバイオスティミュレーションに相当し、症状が重い場合に投薬を用いて治療するのがバイオオーグメンテーションに相当する。
バイオレメディエーション法は、他のレメディエーション法に比較してコスト的に有利であるとされ、特に、有機化合物等により汚染された土壌、地下水等の浄化技術として注目が高まっている。しかし、バイオレメディエーションは微生物の働きを利用するため、浄化に時間のかかるのが欠点である。
石田貴、「酸化剤を用いた余剰汚泥削減技術マニュアルの概要」、[online]、平成20年、(財)下水道新技術推進機構、[平成23年7月13日検索]、インターネット<URL:http://www.jiwet.jp/result/technical_manual/pdf/2008_08.pdf>
そこで、本発明は、有機化合物を含有する廃水の活性汚泥法による処理および/または有機化合物等で汚染された土壌、地下水等のバイオレメディエーションによる浄化のために使用することができる新規な生物処理剤を提供すること、さらに、この生物処理剤を用いる、有機化合物を含有する廃水の活性汚泥法による処理方法、または有機化合物等で汚染された土壌、地下水等のバイオレメディエーションによる浄化方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねたところ、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素と、酵母溶解酵素と、グリセリンと、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸と、水とを含有する水系組成物が新規な生物処理剤であること、ならびに、この生物処理剤を用いる、有機化合物を含有する廃水の活性汚泥法による処理方法、および有機化合物等で汚染された土壌、地下水等のバイオレメディエーションによる浄化方法を提供することができることを知得し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下に掲げる(1)〜(14)を提供する。
(1)水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素と、酵母溶解酵素と、グリセリンと、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを含有する生物処理剤。
(2)水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素とを混合し、混合液(A)を調製する工程、
上記混合液(A)と、酵母溶解酵素と、グリセリンとを混合し、混合液(B)を調製する工程、および
上記混合液(B)と、水と、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを混合し、混合液(C)を調製する工程
を含む、上記(1)に記載の生物処理剤の製造方法。
(3)有機化合物および/またはBOD成分を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理方法であって、
上記廃水と、活性汚泥と、上記(1)に記載の生物処理剤と、を混合する混合工程、および
上記混合工程で得られた混合液を曝気する曝気工程
を備える、廃水処理方法。
(4)上記混合工程において、上記生物処理剤を、上記廃水と上記活性汚泥とを含有する混合液に添加する、上記(3)に記載の廃水処理方法。
(5)上記混合工程において、上記生物処理剤を、返送汚泥とともに、上記廃水と上記活性汚泥とを含有する混合液に添加する、上記(3)に記載の廃水処理方法。
(6)上記生物処理剤を添加する際に、上記混合液の溶存酸素量を測定し、その溶存酸素量に基づいて上記生物処理剤の添加量を調節する、上記(4)または(5)に記載の廃水処理方法。
(7)上記廃水が、食品加工廃水、飲料製造廃水、発酵・醸造廃水、製薬工業廃水、化学工業廃水、繊維工業廃水、精練・染色廃水、油脂工業廃水、下水および集落廃水からなる群から選択される少なくとも1つである、上記(3)〜(6)のいずれかに記載の廃水処理方法。
(8)有機化合物および/またはBOD成分を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理を行うための廃水処理設備であって、
上記廃水と、活性汚泥と、上記(1)に記載の生物処理剤とを含有する混合液を曝気するための曝気槽と、
上記生物処理剤を貯留するための薬剤貯留槽と、
上記生物処理剤を上記薬剤貯留槽から上記曝気槽に投入するための投入装置と、
を備える廃水処理設備。
(9)有機化合物および/またはBOD成分を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理を行うための廃水処理設備であって、
上記廃水と、活性汚泥と、上記(1)に記載の生物処理剤とを含有する混合液を曝気するための曝気槽と、
上記曝気槽から流出した処理水から活性汚泥を沈殿分離するための沈殿槽または上記曝気槽から流出する処理水から活性汚泥を分離するための分離膜と、
上記沈殿槽から引き抜いた返送汚泥を曝気槽に返送するための返送汚泥ラインと、
上記生物処理剤を貯留するための薬剤貯留槽と、
上記生物処理剤を上記薬剤貯留槽から上記返送汚泥ラインに投入するための投入装置と、
を備える廃水処理設備。
(10)上記廃水が、食品加工廃水、飲料製造廃水、発酵・醸造廃水、製薬工業廃水、化学工業廃水、繊維工業廃水、精練・染色廃水、油脂工業廃水、下水および集落廃水からなる群から選択される少なくとも1つである、上記(8)または(9)に記載の廃水処理設備。
(11)有機化合物および/またはBOD成分で汚染された土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水のバイオレメディエーションによる環境浄化方法であって、
バイオレメディエーション栄養剤を混合した上記土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水に上記(1)に記載の生物処理剤と添加し、混合する工程
を備える環境浄化方法。
(12)有機化合物および/またはBOD成分で汚染された土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水のバイオレメディエーションによる環境浄化方法であって、
上記有機化合物および/または重金属を除去する能力を有する微生物およびバイオレメディエーション栄養剤を混合した上記土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水に、上記(1)に記載の生物処理剤を添加し、混合する工程
を備える環境浄化方法。
(13)上記有機化合物および/またはBOD成分が揮発性有機化合物(VOC)である、上記(11)または(12)に記載の環境浄化方法。
(14)上記揮発性有機化合物が、ベンゼン、1,1−ジクロロエチレン、ジクロロメタン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、1,1,2−トリクロロエタン、1,3−ジクロロプロパンおよびテトラクロロエチレンからなる群から選択される少なくとも1つである、上記(13)に記載の環境浄化方法。
本発明によれば、有機化合物等を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理および/または有機化合物で汚染された土壌、地下水等のバイオレメディエーションによる浄化処理に使用することができる新規な生物処理剤を提供することができる。
さらに、本発明は、この生物処理剤を用いる、有機化合物等を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理方法を提供することができる。この廃水処理方法は、既存の廃水処理設備でも導入が容易である。
この処理方法によれば、活性汚泥浮遊物(MLSS)の生成量を削減することができるため、余剰汚泥の減量化をすることができ、余剰汚泥を処分するためのコストおよびエネルギー消費を抑制することができる。また、膜分離活性汚泥法においては、分離膜の目詰まりを減少させることができるため、分離膜の交換頻度を低減することができ、低コスト化に役立つ。
また、この処理方法によれば、活性汚泥浮遊物(MLSS)の生成量を削減するとともに、溶存酸素量(DO)を大きくすることができるため、曝気槽内が嫌気状態になりにくく、好気性微生物の活性が維持され、廃水処理効率を高めることができる。
さらに、本発明は、この生物処理剤を用いる、有機化合物で汚染された土壌、地下水等のバイオレメディエーション(バイオスティミュレーションおよびバイオオーグメンテーションのいずれでもよい。)による環境浄化方法を提供することができる。この環境浄化方法によれば、汚染物質を分解等して環境浄化をするために要する時間を短縮化することができる。
[生物処理剤およびその製造方法]
本発明の生物処理剤は、水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素と、酵母溶解酵素と、グリセリンと、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを含有する生物処理剤である。
上記生物処理剤は、水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素とを混合し、混合液(A)を調製する工程、前記混合液(A)と、酵母溶解酵素と、グリセリンとを混合し、混合液(B)を調製する工程、および前記混合液(B)と、水と、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを混合し、混合液(C)を調製する工程、を含む製造方法によって製造することができる。
上記混合液(C)は、そのまま本発明の生物処理剤として使用してもよいし、水その他の希釈剤で希釈して、本発明の生物処理剤として使用してもよい。
以下、本発明の生物処理剤およびその製造方法について詳細に説明する。
〈混合液(A)〉
上記混合液(A)は、水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素とを混合し、調製することができる。所望により、さらにインキュベートしてもよい。
上記混合液(A)の調製後、直ちに混合液(B)を調製する工程を行うことが望ましいが、すぐに混合液(B)を調製する工程を行わないときは、調製した混合液(A)を、紫外線を避けて0〜5℃で保存してもよい。
《水》
上記水は、特に限定されないが、電気抵抗率1MΩ・cm(25℃)以上、すなわち電気伝導率1μS/cm(25℃)以下であるものが好ましく、電気抵抗率10MΩ・cm(25℃)以上、すなわち電気伝導率0.1μS/cm(25℃)以下であるものがより好ましい。
上記水としては、例えば、日本薬局方精製水、滅菌精製水、注射用水等、JIS K 0557:1998 A2〜A4の水を使用することができ、いわゆる工業用精製水を使用することもできる。また、上記水としては、例えば、水道水、井戸水、地下水等をそのまま、またはそれらを、蒸留、ろ過および/またはイオン交換等の手法で精製した精製水を使用することもできる。
《ヘキサメタリン酸塩》
上記ヘキサメタリン酸塩は、水溶性のものであれば特に限定されないが、水溶性の金属塩が好ましく、アルカリ金属塩がより好ましく、ナトリウム塩またはカリウム塩がさらに好ましく、ナトリウム塩がいっそう好ましい。
上記ヘキサメタリン酸塩としてヘキサメタリン酸ナトリウムを使用する場合、ヘキサメタリン酸ナトリウムは、組成式(NaPOで表されるヘキサメタリン酸ナトリウム(CAS# 10124−56−8)のみに限定されず、化学式(NaPOで表されるものの混合物であってもよい(好ましいn=5.8〜6.2)。また、グレードは特に限定されず、工業用、食品用、試薬用その他各種のグレードのものを使用することができる。
上記ヘキサメタリン酸塩の配合量は、特に限定されないが、上記ヘキサメタリン酸塩としてヘキサメタリン酸ナトリウムを使用する場合には、上記混合液(A)中で、上記水4000質量部に対して、好ましくは800〜1600質量部、より好ましくは900〜1500質量部、さらに好ましくは1000〜1400質量部、いっそう好ましくは1100〜1300質量部である。
上記ヘキサメタリン酸塩として、ヘキサメタリン酸ナトリウム以外のヘキサメタリン酸塩を使用する場合は、モル数が同程度となるように、分子量に基づいて、配合量を調節することが望ましい。
《グルタチオン酸化型》
上記グルタチオン酸化型は、特に限定されず、CAS# 27025−41−8のものを使用することができる。
上記グルタチオン酸化型の配合量は、特に限定されないが、上記混合液(A)中で、上記水4000質量部に対して、好ましくは0.001〜0.100質量部、より好ましくは0.005〜0.050質量部、さらに好ましくは0.010〜0.040質量部、いっそう好ましくは0.015〜0.035質量部である。
《グリセロール脱水素酵素》
上記グリセロール脱水素酵素(グリセロール:NAD 2−オキシドレダクターゼ)は、特に限定されず、EC 1.1.1.6のものを使用することができる。
上記グリセロール脱水素酵素の配合量は、特に限定されないが、上記グリセロール脱水素酵素として単位質量あたりの酵素活性が50U/mgのものを使用する場合には、上記混合液(A)中で、上記水4000質量部に対して、好ましくは0.001〜0.100質量部、より好ましくは0.005〜0.050質量部、さらに好ましくは0.005〜0.030質量部、いっそう好ましくは0.005〜0.020質量部である。
上記グリセロール脱水素酵素として、単位質量あたりの酵素活性(U/mg)が異なるものを使用する場合には、酵素活性が全体として同程度となるように配合量(mg)を調節することが望ましい。
《混合》
上記各成分は、2回以上に分けて、他の成分と混合してもよい。
上記各成分の混合は、ビーカー、三角フラスコ等のガラス製容器、ポリビン等のポリ容器、その他従来公知の容器を使用して行うことができる。
上記各成分の混合中の温度は、特に限定されず、室温(例えば、20±15℃)であってもよいが、15℃以下が好ましく、0〜10℃がより好ましい。
《インキュベート》
さらにインキュベートする場合は、インキュベーション温度は、特に限定されず、作業環境温度または室温(例えば、20±15℃)であってもよいが、0〜8℃が好ましく、0〜5℃がより好ましい。温度の調節は、従来公知の方法により行うことができるが、温度調節機能付きのインキュベーター、恒温槽、冷蔵庫等を使用することが望ましい。
インキュベートする時間は、特に限定されず、混合後、次の工程に進むまでの間に不可避的に発生する短時間であってもよいが、5日間以上が好ましく、7日間以上がより好ましく、7〜10日間がさらに好ましい。
インキュベートする際の他の条件は、特に限定されないが、大気中で行い、直射日光および紫外線を避け、撹拌を行わず、静置することが好ましい。インキュベートする場合には、暗所でインキュベートすることが望ましい。暗所でインキュベートすると、混合液の安定性が向上し、インキュベート時間を概ね半分まで短縮することができる。
〈混合液(B)〉
上記混合液(B)は、上記混合液(A)と、酵母溶解酵素と、グリセリンとを混合し、調製することができる。所望により、さらにインキュベートしてもよい。
上記混合液(B)の調製後、直ちに混合液(C)を調製する工程を行うことが望ましいが、すぐに混合液(C)を調製する工程を行わないときは、紫外線を避けて0〜10℃で保存してもよい。
《酵母溶解酵素》
上記酵母溶解酵素は、酵母細胞壁の(1→3)−β−D−グルカンの(1→3)−β−D−グルコシド結合を加水分解するβ−1,3−グルカナーゼ(EC 3.2.1.39)活性等の酵母細胞壁溶解活性を有するものであれば、特に限定されず使用することができる。
上記酵母溶解酵素の配合量は、特に限定されないが、上記酵母溶解酵素として単位質量あたりの酵素活性が5000U/gのものを使用する場合には、上記混合液(B)中で、上記混合液(A)5200質量部に対して、好ましくは50〜150質量部、より好ましくは70〜130質量部が、さらに好ましくは70〜120質量部、いっそう好ましくは80〜110質量部である。
上記酵母溶解酵素として、単位質量あたりの酵素活性(U/g)が異なるものを使用する場合には、酵素活性が全体として同程度となるように配合量(g)を調節することが望ましい。
上記酵母溶解酵素としては、具体的には、例えば、酵母溶解酵素(関東化学社製,5000U/g)、Zymolyase−20T(MPバイオメディカルズ社製,20000U/g)、Westase(タカラバイオ社製,35000U/g)等を使用することができる。
《グリセリン》
上記グリセリンは、特に限定されず、CAS# 56−81−5のものを使用することができる。また、上記グリセリンは、試薬グレードのものに限定されず、工業用、食品(添加)用等も使用することができる。
上記グリセリンの配合量は、特に限定されないが、上記混合液(B)中で、上記混合液(A)5200質量部に対して、好ましくは800〜1500質量部、より好ましくは900〜1200質量部が、さらに好ましくは950〜1150質量部である。
《混合》
各成分は、2回以上に分けて、他の成分と混合してもよい。
各成分の混合は、ビーカー、三角フラスコ等のガラス製容器、ポリビン等のポリ容器、その他従来公知の容器を使用して行うことができる。
各成分の混合中の温度は、特に限定されないが、室温(例えば、20±15℃)であってもよいし、0〜10℃もしくは0〜5℃の低温であってもよい。
《インキュベート》
さらにインキュベートする場合は、インキュベーション温度は、特に限定されず、作業環境温度または室温(例えば、20±15℃)であってもよいが、35〜42℃が好ましく、37〜40℃がより好ましい。温度の調節は、従来公知の方法により行うことができるが、温度調節機能付きのインキュベーター、恒温槽、冷蔵庫等を使用することが望ましい。
インキュベートする時間は、特に限定されず、混合後、次の工程に進むまでの間に不可避的に発生する短時間であってもよいが、3日間以上が好ましく、5日間以上がより好ましく、5〜7日間がさらに好ましい。
インキュベートする際の他の条件は、特に限定されないが、大気中で行い、直射日光および紫外線を避け、撹拌を行わず、静置することが好ましい。
〈混合液(C)〉
上記混合液(C)は、上記混合液(B)と、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸と、水とを混合し、調製することができる。所望により、さらにインキュベートしてもよい。
上記混合液(C)は、原液のまま、または水で希釈して、本発明の生物処理剤として使用することができる。また、本発明の生物処理剤は、さらに希釈して使用することもできる。
上記混合液(C)を水で希釈する場合は、上記混合液(C)の調製後、直ちに希釈することが望ましいが、すぐに希釈をしないときは、原液のまま、紫外線を避け、常温(20±15℃)で保管することが望ましい。
上記混合液(C)を原液のまま本発明の生物処理剤として使用する場合は、速やかに使用することが望ましいが、紫外線を避け、常温(20±15℃)保管してもよい。
上記混合液(C)を希釈して本発明の生物処理剤として使用する場合は、速やかに使用することが望ましいが、紫外線を避け、常温(20±15℃)保管してもよい。
《ペルオキソ二硫酸塩》
上記ペルオキソ二硫酸塩は、水溶性の塩であれば特に限定されないが、水溶性の金属塩が好ましく、アルカリ金属塩がより好ましく、ナトリウム塩またはカリウム塩がさらに好ましく、ナトリウム塩がいっそう好ましい。
上記ペルオキソ二硫酸塩として、ペルオキソ二硫酸ナトリウムを使用する場合は、ペルオキソ二硫酸ナトリウムは、CAS# 7775−27−1のものが好ましい。また、ペルオキソ二硫酸ナトリウムのグレードは、特に限定されず、各種のグレードのものを使用することができる。
上記ペルオキソ二硫酸塩としてペルオキソ二硫酸ナトリウムを使用する場合、その配合量は、特に限定されないが、上記混合液(C)中で、上記混合液(B)800質量部に対して、好ましくは1000〜4000質量部、より好ましくは1500〜3500質量部、さらに好ましくは1750〜3250質量部、いっそう好ましくは2000〜3000質量部である。
上記ペルオキソ二硫酸塩として、ペルオキソ二硫酸ナトリウムに代えて、ペルオキソ二硫酸カリウム等、ペルオキソ二硫酸ナトリウム以外の水溶性金属塩を使用するときは、分子量に基づいて配合量を調節することが望ましい。
《エチレンジアミン四酢酸》
上記エチレンジアミン四酢酸は、特に限定されず、CAS# 60−00−4のものを使用することができる。
上記エチレンジアミン四酢酸の配合量は、特に限定されないが、上記混合液(C)中で、上記混合液(B)800質量部に対して、好ましくは10〜200質量部、より好ましくは30〜150質量部、さらに好ましくは50〜130質量部、いっそう好ましくは80〜120質量部である。
上記エチレンジアミン四酢酸として、エチレンジアミン四酢酸に代えて、エチレンジアミン四酢酸の水溶性塩を使用してもよく、具体的には、例えば、エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム二水和物、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムマグネシウム水和物等の金属塩(水和物を含む)を使用することができる。
上記エチレンジアミン四酢酸として、エチレンジアミン四酢酸の水溶性塩を使用する場合は、全体的なモル数が同程度となるように、分子量に基づいて、配合量を調節することが望ましい。
《水》
上記水は、特に限定されないが、電気抵抗率1MΩ・cm(25℃)以上、すなわち電気伝導率1μS/cm(25℃)以下であるものが好ましく、電気抵抗率10MΩ・cm(25℃)以上、すなわち電気伝導率0.1μS/cm(25℃)以下であるものがより好ましい。
上記水としては、例えば、日本薬局方精製水、滅菌精製水、注射用水等、JIS K 0557:1998 A2〜A4の水を使用することができ、いわゆる工業用精製水を使用することもできる。また、上記水としては、例えば、水道水、井戸水、地下水等をそのまま、またはそれらを、蒸留、ろ過および/またはイオン交換等の手法で精製した精製水を使用することもできる。
上記水の配合量は、特に限定されず、上記混合液(B)、上記ペルオキソ二硫酸塩、および上記エチレンジアミン四酢酸を溶解できる量であればよい。混合液(C)の全量は、溶質が沈殿しない量であれば特に限定されないが、上記混合液(B)800質量部に対して、好ましくは10000〜100000質量部となる量、より好ましくは10000〜40000質量部となる量、さらに好ましくは10000〜20000質量部となる量である。
《混合》
各成分は、2回以上に分けて、他の成分と混合してもよい。
各成分の混合は、ビーカー、三角フラスコ等のガラス製容器、ポリビン等のポリ容器、その他従来公知の容器を使用して行うことができる。
各成分を混合中の温度は、特に限定されないが、室温(例えば、20±15℃)であってもよいし、0〜10℃もしくは0〜5℃の低温であってもよい。
《インキュベート》
インキュベートする場合は、インキュベーション温度は、特に限定されないが、作業環境温度または室温(例えば、20±15℃)が好ましい。温度の調節は、行わなくてもよいが、従来公知の方法により行ってもよく、温度調節機能付きのインキュベーター、恒温槽、冷蔵庫等を使用することが望ましい。
インキュベートする時間は、特に限定されず、混合後、使用するまでの間であってもよいが、5日間以上が好ましく、7日間以上がより好ましく、7〜14日間がさらに好ましい。
インキュベートする際の他の条件は、特に限定されないが、大気中で行い、直射日光および紫外線を避け、撹拌を行わず、静置することが好ましい。インキュベートする場合には、暗所でインキュベートすることが望ましい。暗所でインキュベートすると、混合液の安定性が向上し、インキュベート時間を概ね半分まで短縮することができる。
なお、本明細書において、精製水4000gに、ヘキサメタリン酸ナトリウム1200gと、グルタチオン酸化型20mgと、グリセロール脱水素酵素10mgとを添加して撹拌・混合し、さらに0〜5℃、常圧(概ね1013hPa)で、7日間、インキュベートして混合液(A)を調製し、当該混合液(A)5200gに、酵母溶解酵素100gと、グリセリン1020gとを添加して撹拌・混合し、さらに、37〜40℃、常圧(概ね1013hPa)で、5日間、インキュベートして混合液(B)を調製し、精製水10000gに、当該混合液(B)800gと、ペルオキソ二硫酸ナトリウム2500gと、エチレンジアミン四酢酸100gとを添加して撹拌・混合し、常温(概ね20℃)常圧(概ね1013hPa)で、紫外線を避け、インキュベートして混合液(C)を調製し、当該混合液(C)の全量を水で20000質量部として製造される生物処理剤を、特に、「標準生物処理剤」という場合がある。
[廃水処理方法]
本発明の廃水処理方法は、有機化合物等を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理方法であって、上記廃水と、活性汚泥と、本発明の生物処理剤と、を混合する混合工程、および上記混合工程で得られた混合液を曝気する曝気工程を備えるものである。
本発明の廃水処理方法および廃水処理設備において、「有機化合物等」は「有機化合物および/またはBOD成分」をいう。
上記有機化合物は、炭素原子を構造の基本骨格にもつ化合物(グラファイト、ダイヤモンド等の炭素の同素体;一酸化炭素、二酸化炭素;炭酸カルシウム等の金属炭酸塩;青酸、金属青酸塩、金属シアン酸塩、金属チオシアン酸塩等のシアン化合物;その他の炭素原子を有する無機化合物を除く。)であれば特に限定されない。
上記有機化合物としては、具体的には、例えば、パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン、EPNその他の有機燐化合物、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,3−ジクロロプロペン、チウラム、シマジン、チオベンカルブ、ベンゼン、フェノール類などが挙げられる。
上記BOD成分は、JIS K 0102:2008の項目21に定める方法でBOD成分として測定されるものであれば特に限定されず、有機系BOD成分または無機系BOD成分のいずれであってもよい。
上記有機系BOD成分としては、具体的には、例えば、糖類、有機酸、デンプン、タンパク質、脂質等が挙げられる。
上記無機系BOD成分としては、具体的には、例えば、硫化物、亜硫酸イオン、シアン化合物その他還元性物質等が挙げられる。
上記有機化合物等を含有する廃水は、特に限定されないが、食品加工廃水、飲料製造廃水、発酵・醸造廃水、製薬工業廃水、化学工業廃水、繊維工業廃水、精練・染色廃水、油脂工業廃水、下水および集落廃水からなる群から選択される少なくとも1つが好ましい。
上記混合工程においては、上記生物処理剤を、上記廃水と上記活性汚泥とを含有する混合液に添加してもよいし、連続式活性汚泥法にあっては、上記生物処理剤を、返送汚泥とともに、上記廃水と上記活性汚泥とを含有する混合液に添加してもよい。
上記生物処理剤を曝気槽内の廃水と活性汚泥とを含有する混合液に添加する方法は、特に限定されないが、連続的または間欠的に、ポンプ等を用いて曝気槽に注入することが望ましい。
本発明の生物処理剤の添加量は、特に限定されないが、上記混合液(C)を希釈しないで本発明の生物処理剤とした場合で、添加濃度として、5〜10000ppmが好ましく、5〜2000ppmがより好ましく、10〜1000ppmがさらに好ましく、10〜100ppmがいっそう好ましい。
本発明の生物処理剤を曝気槽内の廃水と活性汚泥とを含有する混合液に添加すると、混合液の溶存酸素量(濃度)が上昇する。
溶存酸素量(濃度)は、本発明の生物処理剤の添加量に依存し、添加濃度を高くすると、溶存酸素量(濃度)も大きくなる。
また、本発明の生物処理剤を用いると、溶存酸素量(濃度)が大きい状態を長時間にわたって維持できる。
すなわち、生物処理剤を添加する量(濃度)を調節することによって、曝気混合液中の溶存酸素量(濃度)を調節することができ、しかも、長時間にわたって維持することができる。
溶存酸素量(濃度)の測定方法は、特に限定されないが、例えば、市販の溶存酸素計(DO計)等を用いて測定することができる。
溶存酸素量(濃度)は、特に限定されないが、5mg/L以上とすることが好ましく、10mg/L以上とすることがより好ましい。
上記有機化合物を含有する廃水は、特に限定されないが、食品加工廃水、飲料製造廃水、発酵・醸造廃水、製薬工業廃水、化学工業廃水、繊維工業廃水、精練・染色廃水、油脂工業廃水、下水および集落廃水からなる群から選択される少なくとも1つが好ましい。
溶存酸素量(濃度)が増大するため、曝気槽における曝気量を増やすことなく活性汚泥中の好気性微生物の活性が上昇し、本発明の生物処理剤を添加しない場合に比べて、より低いBOD濃度を達成することができる。すなわち、本発明の廃水処理方法は、曝気量を増やす必要がないため、エネルギー消費が抑制され、省エネルギー効果に優れる。
本発明の廃水処理方法によれば、余剰汚泥発生量を、本発明の廃水処理剤を添加しない場合と比べて、10質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは25質量%以上減少することができる。余剰汚泥を処理するためには、大量のエネルギーを消費するが、本発明の廃水処理方法は、余剰汚泥生産量を減少することによって、それを処理するためのエネルギー消費量も減少し、省エネルギー効果に優れる。
[廃水処理設備]
本発明はまた、本発明の生物処理剤を使用するための廃水処理設備を提供する。
本発明が提供する好ましい廃水処理設備は、有機化合物等を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理をするための廃水処理設備であって、上記廃水と、活性汚泥と、本発明の生物処理剤とを含有する混合液を曝気するための曝気槽と、上記生物処理剤を収容するための薬剤貯留槽と、上記生物処理剤を上記薬剤貯留槽から上記曝気槽に投入するための投入装置と、を有するものである。
本発明が提供する好ましい廃水処理設備は、また、有機化合物等を含有する廃水を活性汚泥法によって処理するための廃水処理設備であって、上記廃水と、活性汚泥と、本発明の生物処理剤とを含有する混合液を曝気するための曝気槽と、上記曝気槽から流出した処理水から活性汚泥を沈殿分離するための沈殿槽または上記曝気槽から流出する処理水から活性汚泥を分離するための分離膜と、上記沈殿槽から引き抜いた返送汚泥を曝気槽に返送するための返送汚泥ラインと、上記生物処理剤を貯留するための薬剤貯留槽と、上記生物処理剤を上記薬剤貯留槽から上記返送汚泥ラインに投入するための投入装置と、を有するものである。
上記分離膜は、通常膜分離活性汚泥法(膜式活性汚泥法)で用いられる、処理水と活性汚泥とを分離できるものであれば特に限定されないが、精密ろ過(MF)膜または限外ろ過(UF)膜を使用することが好ましい。また、分離膜の形態は、平膜、チューブラー、中空糸等のものを使用することができ、これらの中でもチューブラーまたは中空糸が好ましい。さらに、分離膜を振動させる等、従来公知の方法を用いて、ファウリングを防止することが望ましい。
既設の廃水処理設備に、薬剤貯留槽と、投入装置と、これらに付随する配管とを追加すればよく、導入が容易である。投入装置は、本発明の生物処理剤を、曝気槽または返送汚泥ラインに投入することができるものであれば特に限定されず、例えば、ポンプと配管とから構成することもできる。
[バイオレメディエーションによる汚染浄化方法]
本発明は、有機化合物等で汚染された土壌、地下水等のバイオレメディエーションによる環境浄化方法を提供する。
本発明のバイオレメディエーションによる環境浄化方法は、バイオレメディエーション栄養剤を混合した上記有機化合物等で汚染された土壌、地下水等に、本発明の生物処理剤を添加し、混合する工程を含むものが好ましい。
本発明のバイオレメディエーションによる環境浄化方法は、また、上記有機化合物等を除去する能力を有する微生物およびバイオレメディエーション栄養剤を混合した上記有機化合物等で汚染された土壌、地下水等に、本発明の生物処理剤を添加し、混合する工程を含むものも好ましい。
上記汚染された土壌、地下水等は、原位置で上記環境浄化方法を行ってもよいし、採取したものについて上記環境浄化方法を行ってもよい。
上記汚染された土壌、地下水等に、本発明の生物処理剤を添加し、混合する方法は、特に限定されず、当業者が知る任意の方法によって行うことができる。
本発明の環境浄化方法において、「有機化合物等」は「有機化合物および/またはBOD成分」をいう。
上記有機化合物は、炭素原子を構造の基本骨格にもつ化合物(グラファイト、ダイヤモンド等の炭素の同素体;一酸化炭素、二酸化炭素;炭酸カルシウム等の金属炭酸塩;青酸、金属青酸塩、金属シアン酸塩、金属チオシアン酸塩等のシアン化合物;その他の炭素原子を有する無機化合物を除く。)であれば特に限定されない。
上記有機化合物としては、具体的には、例えば、パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン、EPNその他の有機燐化合物、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,3−ジクロロプロペン、チウラム、シマジン、チオベンカルブ、ベンゼン、トルエン、フェノール類、重質油等の油分などが挙げられる。
上記BOD成分は、JIS K 0102:2008の項目21に定める方法でBOD成分として測定されるものであれば特に限定されず、有機系BOD成分または無機系BOD成分のいずれであってもよい。
上記有機系BOD成分としては、具体的には、例えば、糖類、有機酸、デンプン、タンパク質、脂質等が挙げられる。
上記無機系BOD成分としては、具体的には、例えば、硫化物、亜硫酸イオン、シアン化合物その他還元性物質等が挙げられる。
上記有機化合物等としては、揮発性有機化合物(VOC)が好ましく、ベンゼン、1,1−ジクロロエチレン、ジクロロメタン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、1,1,2−トリクロロエタン、1,3−ジクロロプロパンおよびテトラクロロエチレンからなる群から選択される少なくとも1つがより好ましい。
「除去する」は、分解すること、沈殿(不溶化)すること、吸収(固定化)すること等をいうが、主として、分解することをいう。
上記微生物と、上記汚染された土壌、地下水等とを混合する方法は、特に限定されず、当業者が知る任意の方法によって行うことができる。
「土壌、地下水等」とは、土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水をいい、好ましくは、土壌、地下水または湖沼水をいい、より好ましくは土壌または地下水をいい、さらに好ましくは土壌をいう。
上記バイオレメディエーション栄養剤は、土壌中の微生物、または土壌に混合した微生物の活性を高める成分を含有するものであれば特に限定はされず、市販品を使用してもよい。
上記バイオレメディエーション栄養剤と、上記汚染された土壌、地下水等とを混合する方法は、特に限定されず、当業者が知る任意の方法によって行うことができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されないことを確認的に記載する。
[生物処理剤の製造]
1.原材料
(1)ヘキサメタリン酸ナトリウム(CAS# 10124−56−8)
(2)グルタチオン酸化型(CAS# 27025‐41‐8)
(3)グリセロール脱水素酵素(EC 1.1.1.6;50U/mg)
(4)酵母溶解酵素(5000U/g;関東化学社製,#360954−N)
(5)グリセリン(CAS# 56−81−5)
(6)ペルオキソ二硫酸ナトリウム(CAS# 7775−27−1)
(7)エチレンジアミン四酢酸(CAS# 60−00−4)
(8)精製水(イオン交換水、電気抵抗率1MΩ・cm)
2.製造方法
(1)精製水4000gと、ヘキサメタリン酸ナトリウム1200gと、グルタチオン酸化型20mgと、グリセロール脱水素酵素10mgとを配合して撹拌・混合し、さらに0〜5℃に温度制御した冷蔵庫内で、7日間、インキュベートした。この混合液を混合液(A)とした(表1の「混合液(A)」の欄を参照)。
(2)その後、混合液(A)5200gに、酵母溶解酵素100gと、グリセリン1020gとを添加して撹拌・混合し、さらに37〜40℃に温度制御したインキュベーター内で、5日間、インキュベートした。この混合液を混合液(B)とした(表1の「混合液(B)」の欄を参照)。
(3)その後、精製水16600gに、混合液(B)800gと、ペルオキソ二硫酸ナトリウム2500gと、エチレンジアミン四酢酸100gとを添加して撹拌・混合し、さらに室温(20±15℃)で、紫外線を避けながら、7日間、インキュベートした。この混合液を混合液(C)とした(表1の「混合液(C)」の欄を参照)。
(4)混合液(C)を、そのまま、生物処理剤とした。以下の実施例では、このようにして製造した生物処理剤を「生物処理剤X」ということとする。
[活性汚泥法による排水処理の改善]
食品製造工場から排出される廃水の性状と排水量は製品の種類と製造方法の違いによって、それぞれ異なっている。また、惣菜工場や飲料工場のように作られる製品が季節により変わったり、製造量が変動するために廃水の性状、排水量が大きく変わったりする場合もある。しかし、食品製造工場の廃水を処理する場合には、そのほとんどで活性汚泥法による生物処理を行っている。
食品製造工場廃水は、概して、高いBOD値の炭水化物や脂肪・蛋白質などが含まれるという特徴がある。
本実施例は、本発明の生物処理剤を使用した場合(添加例)と使用しなかった場合(不添加例)とについて、廃水処理後のBOD濃度およびMLSS濃度を比較したものである。
1.廃水試料
(1)食品製造工場廃水(BOD濃度:780mg/L)
2.処理剤等
(1)生物処理剤X(実施例1で製造したもの)
(2)食品製造工場廃水処理装置の曝気液(MLSS濃度:5200mg/L)
3.試験方法
(1)食品製造工場廃水処理装置の曝気液4000mLをバッフル式の実験装置に入れ、空気ブロアーを用いて、0.5L/minで通気撹拌を1時間行った。
(2)この曝気液に、廃水試料2000mLを投入し、さらに生物処理剤Xを終濃度20ppmとなるように添加したもの(添加例)と、廃水試料2000mLを投入したが、生物処理剤Xを添加しなかったもの(不添加例)とを準備した。
(3)上記添加例および不添加例のそれぞれについて、さらに時間通気撹拌を行った。
(4)撹拌を止め、廃水の処理を終了した後、生物化学的酸素消費量(BOD)を標準希釈法(JIS K 0102:2008の項目21)により測定した。さらに、混合浮遊物(MLSS)濃度を、JIS K 0102:2008の項目14.1に定める方法により、懸濁物質として測定した(JIS B 9944:1987の項目5.6(1))。
4.試験結果
下記表2に、BOD濃度およびMLSS濃度の測定結果を示す。

4.まとめ
(1)BOD濃度
不添加例の42mg/Lに対し、添加例は18mg/Lであった。すなわち、生物処理剤Xを添加することにより、BOD濃度を約57%低下させることができた。
撹拌速度の増加やエアレーションの追加等をすることなく、BOD濃度を低下させることができるので、処理効率および省エネルギー効果に優れている。
(2)MLSS濃度
生物処理剤Xの不添加例の5220mg/Lに対し、添加例は3820mg/Lであった。すなわち、本発明の生物処理剤を添加することにより、MLSS濃度を約27%低下させることができた。
MLSS濃度が低下することにより、余剰汚泥発生量の減少をすることができ、余剰汚泥処理のためのエネルギー消費およびコストを削減することができる。また、中空糸膜等を用いる膜分離活性汚泥法等では、浮遊活性汚泥によるろ過膜の目詰まりが減少することにより、処理効率を改善することができる。
[溶存酸素量と生物処理剤添加量との関係]
1.材料と方法
(1)使用試料
食品工場廃水の曝気槽混合液(MLSS濃度:4500mg/L)
化学工場廃水の曝気槽混合液(MLSS濃度:3350mg/L)
(2)試験方法
ビーカーに試料混合液1000mLをとり、マグネットスターラーを用いて、300rpmで撹拌しながら、実施例1で製造した生物処理剤(生物処理剤X)を、表4に示す濃度となるように添加して、3分間撹拌し、溶存酸素計を用いて溶存酸素量を測定した。このとき、水温に変動はなかった。
2.結果と考察
食品工場排水および化学工場排水のそれぞれについて溶存酸素量の測定結果を表4に示す。
生物処理剤Xの添加量を増加すると、添加量に依存して溶存酸素量も増加すること、廃水の種類によって得られる溶存酸素量が変化することがわかる。
[溶存酸素量の経時的変動]
1.材料と方法
(1)廃水試料
食品工場廃水(BOD濃度:480mg/L)
(2)処理剤等
食品工場曝気槽混合液(MLSS濃度:4300mg/L)
生物処理剤X(実施例1で製造したもの)
2.試験方法
(1)食品工場曝気槽混合液60Lをバッフル式の実験装置に入れ、空気ブロアーを用いて、4.0L/minで通気攪拌を2時間行った。
これに、生物処理剤X(終濃度20ppm)と、廃水試料20Lとを投入し、ブロワーによる通気をせず、撹拌(本実施例において「無通気撹拌」という。)を8時間行った。
(2)通気撹拌開始から1時間後および2時間後と、無通気撹拌開始時(0時間)、無通気撹拌開始から2時間後およびその後1時間ごとに開始8時間後まで、溶存酸素計を用いて溶存酸素量の測定を行った。
2.結果と考察
溶存酸素量の測定値を表4に示す。
溶存酸素量は、通気撹拌2時間後に2.45mg/L、無通気撹拌0時間に12.2mg/Lであったが、6時間経過時に最大となり、その後やや低下したが、12mg/L以上を維持していた。生物処理剤Xを投入したことにより、溶存酸素量が急激に増加したことがわかる。
また、8時間経過時のMLSS濃度は、3100mg/Lであり、25%以上の低下がみられた。
[バイオレメディエーション処理期間の短縮]
トリクロロエチレン(TCE)は、ドライクリーニングのシミ抜き、金属・機械等の脱脂洗浄剤等に使われていた実績があり、洗浄剤・溶剤として優れている反面、環境中に排出されても安定で、土壌吸着力が弱いため、地下水に浸透して地下水を汚染しやすく、長い間、残留する可能性がある。
本実施例では、トリクロロエチレンで汚染された土壌のバイオレメディエーション処理において、本発明の生物処理剤を添加すると、添加しなかった場合に比べて、土壌汚染に係る環境基準(検液1Lにつき0.03mg以下;平成3年環境庁告示第46号)を満たす程度までに処理をするために要する期間を短縮できることを示す。
1.土壌試料
(1)羊毛加工工場跡地から採取した土壌試料
2.処理剤等
(1)生物処理剤X(実施例1で製造したもの。)
3.試験方法
(1)5000mLビーカーに、バイオレメディエーション栄養剤を添加した土壌試料3000mgを入れ、これに、生物処理剤Xを100ppm(添加例1)もしくは300ppm(添加例2)の濃度となるように添加し、または生物処理剤Xを添加しないで(不添加例)、室温で撹拌を開始した。
(2)撹拌開始時を基準(0日)として、撹拌開始時、撹拌開始後5日、10日、15日および20日の時点で、検体を採取した。
(3)採取した検体について、以下のとおり、指定された検液調製方法(平成3年8月環境庁告示第46号付表)に従って検液を調製した。
3.1)採取した土壌の取扱い
トリクロロエチレンは揮発性が高いので、採取した検体は密封できるガラス製容器又は測定の対象とする物質が吸着しない容器に空げきが残らないように収めた。原則として、試験は土壌採取後直ちに行った。試験を直ちに行えない場合には、4℃以下の冷暗所に保存し、できるだけ速やかに試験を行った。
3.2)試料の作成
採取した土壌からおおむね粒径5mmを超える中小礫、木片等を除く。
3.3)試料液の調製
あらかじめかくはん子を入れたねじ口付三角フラスコに試料(単位:g)と溶媒(純水に塩酸を加え、水素イオン濃度指数が5.8以上6.3以下となるようにしたもの)(単位:ml)とを重量体積比10%の割合となるようにとり、速やかに密栓した。このとき、混合液が500ml以上となるようにし、かつ、混合液に対するねじ口付三角フラスコのヘッドスペースができるだけ少なくなるようにした。
3.4)溶出
調製した試料液を常温(おおむね20℃)常圧(おおむね1気圧)に保ちマグネチックスターラーで4時間連続してかくはんした。
3.5)検液の作成
上記3.1)から3.4)の操作を行って得られた試料液を10分から30分程度静置後、ガラス製注射筒に静かに吸い取り、孔径0.45μmのメンブランフィルターを装着したろ紙ホルダー(用いるメンブランフィルターの直径に適合するものであってステンレス製又はこれと同等以上の材質によるもの)を接続して注射筒の内筒を押し、空気及び始めの数mlを排出し、次に共栓付試験管にろ液を分取し、定量に必要な量を正確に計り取って、これを検液とした。
(4)調製した検液について、指定された測定方法(平成3年8月環境庁告示第46号別表)に従って、パージ・トラップ−ガスクロマトグラフ質量分析法(JIS K 0125:1995 5.1)により、検液中のトリクロロエチレン量(単位:ng)を測定した。アプライした検体量(単位:μL)と測定値(ng)とから、検体1Lあたりのトリクロロエチレン量(単位:mg)、すなわち検液中のトリクロロエチレンの濃度(単位:mg/L)を算出した。
3.試験結果
下記表5に、検液中のトリクロロエチレン濃度(mg/L)を示す。

4.まとめ
本発明の生物処理剤を添加しなかった不添加例では、バイオレメレディエーション処理を開始してから20日の時点でも、土壌環境基準(0.03mg/L)を達成することができなかった。
これに対して、本発明の生物処理剤を添加した添加例1(100ppm添加)および添加例2では、バイオレメディエーション処理を開始してから15日(添加例2)または20日(添加例1)の時点で、土壌環境基準(0.03mg/L)を大幅に下回っており、不添加例に比べて大幅な処理期間の短縮ができることが期待される。しかも、測定値が0.003mg/L未満であることから、将来的に規制強化され、例えば、基準値が0.01mg/Lとなった場合であっても、十分に対応することができる。
以上より、本発明の生物処理剤を土壌のバイオレメレディエーション処理に用いると、処理期間を大幅に短縮することができることがわかった。
本実施例では、上記実施例1の化学処理剤Xの製造方法において、ヘキサメタリン酸ナトリウム、グルタチオン酸化型、グリセロール脱水素酵素、酵母溶解酵素、グリセリン、ペルオキソ二硫酸ナトリウムまたはエチレンジアミン四酢酸の配合量を変更した例について、BOD濃度減少率とMLSS濃度減少率とから、総合的な性能を評価した。
1.評価基準
(1)BOD濃度減少率に基づく仮評価
BOD濃度減少率は大きいほど良い。減少率75%以上を、優(Excellent)として、「A」と評価し、減少率50%以上75%未満を、良(Good)として、「B」と評価し、減少率40%以上50%未満を、可(Fair)として、「C」と評価し、減少率40%未満を、不可(Poor)として、「D」と評価した。
(2)MLSS濃度減少率に基づく仮評価
MLSS濃度減少率は大きいほど良い。減少率15%以上を、優(Excellent)として、「A」と評価し、減少率6%以上15%未満を、良(Good)として、「B」と評価し、減少率3%以上6%未満を、可(Fair)として、「C」と評価し、減少率3%未満を、不可(Poor)として、「D」と評価した。
(3)総合評価
BODの評価とMLSSの評価とが同じ場合には、その評価をもって、異なる場合には、低い方の評価をもって、その生物処理液の総合評価とした。
2.生物処理液の製造と、BOD濃度減少率およびMLSS濃度減少率の測定
(1)ヘキサメタリン酸ナトリウムの配合量を変更した例
〈生物処理剤の製造〉
実施例1の表1に示す各成分の配合量のうち、ヘキサメタリン酸の配合量を下記表6に記載したとおりに変更した点を除き、実施例1の化学処理剤Xの製造方法に従って製造した。
〈BOD濃度減少率およびMLSS濃度減少率の測定〉
上記のとおり製造した化学処理剤を、乳製品製造廃水と活性汚泥との混合液(乳製品製造曝気混合液)(BOD濃度4100mg/L、MLSS濃度2800〜2860mg/L、SS濃度120mg/L、T−P4.2mg/L)に、30ppmの濃度となるように点添加し、その後、120分間曝気を続けた。なお、ブランクは、生物処理剤を添加しなかった例である。
曝気の前後におけるBOD濃度およびMLSS濃度を測定した。BOD濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目14.2に記載された方法によって、MLSS濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目21に記載された方法によって、それぞれ行った。
曝気開始前のBOD濃度およびMLSS濃度を基準に、曝気後のBOD濃度およびMLSS濃度の減少率を求めた。
〈評価〉
上記した基準に従って、各生物処理剤の性能を評価した。
(2)グルタチオン酸化型の配合量を変更した例
実施例1の表1に示す各成分の配合量のうち、グルタチオン酸化型の配合量を下記表7に記載したとおりに変更した点を除き、実施例1の化学処理剤Xの製造方法に従って製造した。
〈BOD濃度減少率およびMLSS濃度減少率の測定〉
上記のとおり製造した化学処理剤を、乳製品製造廃水と活性汚泥との混合液(乳製品製造曝気混合液)(BOD濃度4100mg/L、MLSS濃度2800〜2860mg/L、SS濃度120mg/L、T−P4.2mg/L)に、30ppmの濃度となるように点添加し、その後、120分間曝気を続けた。なお、ブランクは、生物処理剤を添加しなかった例である。
曝気の前後におけるBOD濃度およびMLSS濃度を測定した。BOD濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目14.2に記載された方法によって、MLSS濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目21に記載された方法によって、それぞれ行った。
曝気開始前のBOD濃度およびMLSS濃度を基準に、曝気後のBOD濃度およびMLSS濃度の減少率を求めた。
〈評価〉
上記した基準に従って、各生物処理剤の性能を評価した。
(3)グリセロール脱水素酵素の配合量を変更した例
実施例1の表1に示す各成分の配合量のうち、グリセロール脱水素酵素の配合量を下記表8に記載したとおりに変更した点を除き、実施例1の化学処理剤Xの製造方法に従って製造した。
〈BOD濃度減少率およびMLSS濃度減少率の測定〉
上記のとおり製造した化学処理剤を、乳製品製造廃水と活性汚泥との混合液(乳製品製造曝気混合液)(BOD濃度4100mg/L、MLSS濃度2800〜2860mg/L、SS濃度120mg/L、T−P4.2mg/L)に、30ppmの濃度となるように点添加し、その後、120分間曝気を続けた。なお、ブランクは、生物処理剤を添加しなかった例である。
曝気の前後におけるBOD濃度およびMLSS濃度を測定した。BOD濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目14.2に記載された方法によって、MLSS濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目21に記載された方法によって、それぞれ行った。
曝気開始前のBOD濃度およびMLSS濃度を基準に、曝気後のBOD濃度およびMLSS濃度の減少率を求めた。
〈評価〉
上記した基準に従って、各生物処理剤の性能を評価した。
(4)酵母溶解酵素の配合量を変更した例
実施例1の表1に示す各成分の配合量のうち、酵母溶解酵素の配合量を下記表9に記載したとおりに変更した点を除き、実施例1の化学処理剤Xの製造方法に従って製造した。
〈BOD濃度減少率およびMLSS濃度減少率の測定〉
上記のとおり製造した化学処理剤を、乳製品製造廃水と活性汚泥との混合液(乳製品製造曝気混合液)(BOD濃度4100mg/L、MLSS濃度2800〜2860mg/L、SS濃度120mg/L、T−P4.2mg/L)に、30ppmの濃度となるように点添加し、その後、120分間曝気を続けた。なお、ブランクは、生物処理剤を添加しなかった例である。
曝気の前後におけるBOD濃度およびMLSS濃度を測定した。BOD濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目14.2に記載された方法によって、MLSS濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目21に記載された方法によって、それぞれ行った。
曝気開始前のBOD濃度およびMLSS濃度を基準に、曝気後のBOD濃度およびMLSS濃度の減少率を求めた。
〈評価〉
上記した基準に従って、各生物処理剤の性能を評価した。
(5)グリセリンの配合量を変更した例
〈生物処理剤の製造〉
実施例1の表1に示す各成分の配合量のうち、グリセリンの配合量を下記表10に記載したとおりに変更した点を除き、実施例1の化学処理剤Xの製造方法に従って製造した。
〈BOD濃度減少率およびMLSS濃度減少率の測定〉
上記のとおり製造した化学処理剤を、乳製品製造廃水と活性汚泥との混合液(乳製品製造曝気混合液)(BOD濃度4100mg/L、MLSS濃度2800〜2860mg/L、SS濃度120mg/L、T−P4.2mg/L)に、30ppmの濃度となるように点添加し、その後、120分間曝気を続けた。なお、ブランクは、生物処理剤を添加しなかった例である。
曝気の前後におけるBOD濃度およびMLSS濃度を測定した。BOD濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目14.2に記載された方法によって、MLSS濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目21に記載された方法によって、それぞれ行った。
曝気開始前のBOD濃度およびMLSS濃度を基準に、曝気後のBOD濃度およびMLSS濃度の減少率を求めた。
〈評価〉
上記した基準に従って、各生物処理剤の性能を評価した。
(6)ペルオキソ二硫酸ナトリウムの配合量を変更した例
〈生物処理剤の製造〉
実施例1の表1に示す各成分の配合量のうち、ペルオキソ二硫酸ナトリウムの配合量を下記表11に記載したとおりに変更した点を除き、実施例1の化学処理剤Xの製造方法に従って製造した。
〈BOD濃度減少率およびMLSS濃度減少率の測定〉
上記のとおり製造した化学処理剤を、食品製造廃水と活性汚泥との混合液(食品製造曝気混合液)(BOD濃度5200mg/L、MLSS濃度4200〜4300mg/L、SS濃度160mg/L、COD 3200mgT−P4.2mg/L)に、30ppmの濃度となるように点添加し、その後、200分間曝気を続けた。なお、ブランクは、生物処理剤を添加しなかった例である。
曝気の前後におけるBOD濃度およびMLSS濃度を測定した。BOD濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目14.2に記載された方法によって、MLSS濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目21に記載された方法によって、それぞれ行った。
曝気開始前のBOD濃度およびMLSS濃度を基準に、曝気後のBOD濃度およびMLSS濃度の減少率を求めた。
〈評価〉
上記した基準に従って、各生物処理剤の性能を評価した。
(7)エチレンジアミン四酢酸の配合量を変更した例
〈生物処理剤の製造〉
実施例1の表1に示す各成分の配合量のうち、エチレンジアミン四酢酸の配合量を下記表12に記載したとおりに変更した点を除き、実施例1の化学処理剤Xの製造方法に従って製造した。
〈BOD濃度減少率およびMLSS濃度減少率の測定〉
上記のとおり製造した化学処理剤を、食品製造廃水と活性汚泥との混合液(食品製造曝気混合液)(BOD濃度5200mg/L、MLSS濃度4200〜4300mg/L、SS濃度160mg/L、COD 3200mgT−P4.2mg/L)に、30ppmの濃度となるように点添加し、その後、200分間曝気を続けた。なお、ブランクは、生物処理剤を添加しなかった例である。
曝気の前後におけるBOD濃度およびMLSS濃度を測定した。BOD濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目14.2に記載された方法によって、MLSS濃度の測定は、JIS K 0102:2008の項目21に記載された方法によって、それぞれ行った。
曝気開始前のBOD濃度およびMLSS濃度を基準に、曝気後のBOD濃度およびMLSS濃度の減少率を求めた。
〈評価〉
上記した基準に従って、各生物処理剤の性能を評価した。
3.まとめ
表1〜12に示した結果からわかるように、本発明の生物処理剤は、いずれも、総合評価C以上であり、廃水処理のために有用である。
(1)水4000質量部と、ヘキサメタリン酸ナトリウム800〜1600質量部と、グルタチオン酸化型0.001〜0.100質量部と、50U/mgのグリセロール脱水素酵素0.001〜0.100質量部に相当するユニット数のグリセロール脱水素酵素とを混合し、さらに5日間以上インキュベートして混合液(A)を調製し調製した混合液(A)5200質量部と、5000U/gの酵母溶解酵素50〜150質量部に相当するユニット数の酵母溶解酵素と、グリセリン800〜1500質量部を混合しさらに3日間以上インキュベートして混合液(B)を調製し、調製した混合液(B)800質量部と、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1000〜4000質量部と、エチレンジアミン四酢酸10〜200質量部に相当するモル数のエチレンジアミン四酢酸またはその水溶性塩、前記混合液(B)、前記ペルオキソ二硫酸ナトリウムおよび前記エチレンジアミン四酢酸またはその水溶性塩を溶解できる量の水を混合し、さらに5日間以上インキュベートして混合液(C)を調製し、調製した混合液(C)をそのままで、または水で希釈して得られる生物処理剤。
(2)水4000質量部と、ヘキサメタリン酸ナトリウム800〜1600質量部と、グルタチオン酸化型0.001〜0.100質量部と、50U/mgのグリセロール脱水素酵素0.001〜0.100質量部に相当するユニット数のグリセロール脱水素酵素とを混合し、さらに5日間以上インキュベートして混合液(A)を調製する工程、
調製した混合液(A)5200質量部と、5000U/gの酵母溶解酵素50〜150質量部に相当するユニット数の酵母溶解酵素と、グリセリン800〜1500質量部とを混合し、さらに3日間以上インキュベートして混合液(B)を調製する工程、ならびに
調製した混合液(B)800質量部、ペルオキソ二硫酸ナトリウム1000〜4000質量部と、エチレンジアミン四酢酸10〜200質量部に相当するモル数のエチレンジアミン四酢酸またはその水溶性塩、前記混合液(B)、前記ペルオキソ二硫酸ナトリウムおよび前記エチレンジアミン四酢酸またはその水溶性塩を溶解できる量の水を混合し、さらに5日間以上インキュベートして混合液(C)を調製する工程
を備える、生物処理剤の製造方法。
(3)有機化合物および/またはBOD成分を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理方法であって、
上記廃水と、活性汚泥と、上記(1)に記載の生物処理剤と、を混合する混合工程、および
上記混合工程で得られた混合液を曝気する曝気工程
を備える、廃水処理方法。
(4)上記混合工程において、上記生物処理剤を、上記廃水と上記活性汚泥とを含有する混合液に添加する、上記(3)に記載の廃水処理方法。
(5)上記混合工程において、上記生物処理剤を、返送汚泥とともに、上記廃水と上記活性汚泥とを含有する混合液に添加する、上記(3)に記載の廃水処理方法。
(6)上記生物処理剤を添加する際に、上記混合液の溶存酸素量を測定し、その溶存酸素量に基づいて上記生物処理剤の添加量を調節する、上記(4)または(5)に記載の廃水処理方法。
(7)上記廃水が、食品加工廃水、飲料製造廃水、発酵・醸造廃水、製薬工業廃水、化学工業廃水、繊維工業廃水、精練・染色廃水、油脂工業廃水、下水および集落廃水からなる群から選択される少なくとも1つである、上記(3)〜(6)のいずれかに記載の廃水処理方法。
(8)有機化合物および/またはBOD成分を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理を行うための廃水処理設備であって、
上記廃水と、活性汚泥と、上記(1)に記載の生物処理剤とを含有する混合液を曝気するための曝気槽と、
上記生物処理剤を貯留するための薬剤貯留槽と、
上記生物処理剤を上記薬剤貯留槽から上記曝気槽に投入するための投入装置と、
を備える廃水処理設備。
(9)有機化合物および/またはBOD成分を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理を行うための廃水処理設備であって、
上記廃水と、活性汚泥と、上記(1)に記載の生物処理剤とを含有する混合液を曝気するための曝気槽と、
上記曝気槽から流出した処理水から活性汚泥を沈殿分離するための沈殿槽または上記曝気槽から流出する処理水から活性汚泥を分離するための分離膜と、
上記沈殿槽から引き抜いた活性汚泥、または上記分離膜で分離した活性汚泥を曝気槽に返送するための返送汚泥ラインと、
上記生物処理剤を貯留するための薬剤貯留槽と、
上記生物処理剤を上記薬剤貯留槽から上記返送汚泥ラインに投入するための投入装置と、
を備える廃水処理設備。
(10)上記廃水が、食品加工廃水、飲料製造廃水、発酵・醸造廃水、製薬工業廃水、化学工業廃水、繊維工業廃水、精練・染色廃水、油脂工業廃水、下水および集落廃水からなる群から選択される少なくとも1つである、上記(8)または(9に記載の廃水処理設備。
(11)有機化合物および/またはBOD成分で汚染された土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水のバイオレメディエーションによる環境浄化方法であって、
バイオレメディエーション栄養剤を混合した上記土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水に上記(1)に記載の生物処理剤添加し、混合する工程
を備える環境浄化方法。
(12)有機化合物および/またはBOD成分で汚染された土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水のバイオレメディエーションによる環境浄化方法であって、
上記有機化合物および/またはBOD成分を除去する能力を有する微生物およびバイオレメディエーション栄養剤を混合した上記土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水に、上記(1)に記載の生物処理剤を添加し、混合する工程
を備える環境浄化方法。
(13)上記有機化合物および/またはBOD成分が揮発性有機化合物(VOC)である、上記(11)または(12)に記載の環境浄化方法。
(14)上記揮発性有機化合物が、ベンゼン、1,1−ジクロロエチレン、ジクロロメタン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、1,1,2−トリクロロエタン、1,3−ジクロロプロパンおよびテトラクロロエチレンからなる群から選択される少なくとも1つである、上記(13)に記載の環境浄化方法。

Claims (14)

  1. 水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素と、酵母溶解酵素と、グリセリンと、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを含有する生物処理剤。
  2. 水と、ヘキサメタリン酸塩と、グルタチオン酸化型と、グリセロール脱水素酵素とを混合し、混合液(A)を調製する工程、
    前記混合液(A)と、酵母溶解酵素と、グリセリンとを混合し、混合液(B)を調製する工程、および
    前記混合液(B)と、水と、ペルオキソ二硫酸塩と、エチレンジアミン四酢酸とを混合し、混合液(C)を調製する工程
    を備える、請求項1に記載の生物処理剤の製造方法。
  3. 有機化合物および/またはBOD成分を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理方法であって、
    前記廃水と、活性汚泥と、請求項1に記載の生物処理剤と、を混合する混合工程、および
    前記混合工程で得られた混合液を曝気する曝気工程
    を備える、廃水処理方法。
  4. 前記混合工程において、前記生物処理剤を、前記廃水と前記活性汚泥とを含有する混合液に添加する、請求項3に記載の廃水処理方法。
  5. 前記混合工程において、前記生物処理剤を、返送汚泥とともに、前記廃水と前記活性汚泥とを含有する混合液に添加する、請求項3に記載の廃水処理方法。
  6. 前記生物処理剤を添加する際に、前記混合液の溶存酸素量を測定し、その溶存酸素量に基づいて前記生物処理剤の添加量を調節する、請求項4または5に記載の廃水処理方法。
  7. 前記廃水が、食品加工廃水、飲料製造廃水、発酵・醸造廃水、製薬工業廃水、化学工業廃水、繊維工業廃水、精練・染色廃水、油脂工業廃水、下水および集落廃水からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項3〜6のいずれかに記載の廃水処理方法。
  8. 有機化合物および/またはBOD成分を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理を行うための廃水処理設備であって、
    前記廃水と、活性汚泥と、請求項1に記載の生物処理剤とを含有する混合液を曝気するための曝気槽と、
    前記生物処理剤を貯留するための薬剤貯留槽と、
    前記生物処理剤を前記薬剤貯留槽から前記曝気槽に投入するための投入装置と、
    を備える廃水処理設備。
  9. 有機化合物および/またはBOD成分を含有する廃水の活性汚泥法による廃水処理を行うための廃水処理設備であって、
    前記廃水と、活性汚泥と、請求項1に記載の生物処理剤とを含有する混合液を曝気するための曝気槽と、
    前記曝気槽から流出した処理水から活性汚泥を沈殿分離するための沈殿槽または前記曝気槽から流出する処理水から活性汚泥を分離するための分離膜と、
    前記沈殿槽から引き抜いた返送汚泥を曝気槽に返送するための返送汚泥ラインと、
    前記生物処理剤を貯留するための薬剤貯留槽と、
    前記生物処理剤を前記薬剤貯留槽から前記返送汚泥ラインに投入するための投入装置と、
    を備える廃水処理設備。
  10. 前記廃水が、食品加工廃水、飲料製造廃水、発酵・醸造廃水、製薬工業廃水、化学工業廃水、繊維工業廃水、精練・染色廃水、油脂工業廃水、下水および集落廃水からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項8または9に記載の廃水処理設備。
  11. 有機化合物および/またはBOD成分で汚染された土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水のバイオレメディエーションによる環境浄化方法であって、
    バイオレメディエーション栄養剤を混合した前記土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水に請求項1に記載の生物処理剤と添加し、混合する工程
    を備える環境浄化方法。
  12. 有機化合物および/またはBOD成分で汚染された土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水のバイオレメディエーションによる環境浄化方法であって、
    前記有機化合物および/または重金属を除去する能力を有する微生物およびバイオレメディエーション栄養剤を混合した前記土壌、底質、地下水、河川水、湖沼水または海水に、請求項1に記載の生物処理剤を添加し、混合する工程
    を備える環境浄化方法。
  13. 前記有機化合物および/またはBOD成分が揮発性有機化合物(VOC)である、請求項11または12に記載の環境浄化方法。
  14. 前記揮発性有機化合物が、ベンゼン、1,1−ジクロロエチレン、ジクロロメタン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレン、1,1,2−トリクロロエタン、1,3−ジクロロプロパンおよびテトラクロロエチレンからなる群から選択される少なくとも1つである、請求項13に記載の環境浄化方法。
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