JP5205585B2 - 汚染物質の浄化方法及び浄化施設 - Google Patents

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Description

本発明は、汚染物質の浄化方法及び浄化施設に関する。
従来から、汚染物質を浄化する方法として、鉄を用いた化学処理が広く知られている。しかしながら、化学処理による汚染物質の浄化は、膨大なコストと労力が必要であるという問題点がある。このため、環境汚染の深刻化や環境保護の観点から、化学処理に変わる汚染物質の浄化方法が様々な分野から熱望されている。
特に、ハイテク産業の発展によりテトラクロロエチレン(以下、「PCE」とも言う)やトリクロロエチレン(以下、「TCE」とも言う)等の有機塩素化合物による汚染が広がっており、これらハイテク産業の工場を有する土壌付近の汚染はかなり広範囲に及んでいると考えられている。事実、環境調査等で検出された事例が多数報告されている。更に、これら有機塩素化合物は発ガン性の疑いがあり、環境中でも非常に安定であるため環境中では、ほとんど自然に分解されない。このため、土壌中に残留したこれら有機塩素化合物が雨水等により地下水中に溶解すると、地下水(飲料水)の汚染へと繋がるため、大きな社会問題となっている。
化学処理に代わる汚染物質の浄化方法として、微生物を利用した生物処理による浄化方法が知られている。しかし、生物処理は微生物の処理能力に依存するため、環境汚染物質の浄化効率が、微生物の周辺環境によって大きく依存するという問題点があり、未だ有効な生物処理方法は確立されていない。
例えば、特許文献1には、環境汚染物質及び微生物を微生物が産生する高分子を用いて包括することにより、高濃度の環境汚染物質の共存下でも、微生物の成育が妨げられることを防ぎ、効率よく浄化する方法が記載されている。
特開2001−225095号公報
しかしながら、こうした生物処理方法では、環境汚染物質を適切な量の高分子で包括しなければならず、手間がかかるという問題点がある。特に、この方法で多量の環境汚染物質を処理しようとすると、多量の高分子を準備しなければならない。このことは、特許文献1の段落0028に、1μgの環境汚染物質に対して、10mg〜10gとなるような割合で行うことが好ましいと記載されていることからも明らかである。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、より処理速度が速く、より多様な条件で処理を行うことができる汚染物質の浄化方法を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明者らは、プロテオバクテリアやアクチオバクテリア、クロロフレクサス、メタノロブス、メタノクレウスなどを含む菌叢を用いて環境汚染物質を含む廃液の浄化を行ったところ、顕著な浄化効果が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の汚染物質の浄化方法は、環境汚染物質を浄化する方法であって、少なくとも1種以上の嫌気性細菌と少なくとも1種以上の好気性細菌と少なくとも1種以上の古細菌とが凝集した菌群と、前記環境汚染物質と、を、混合することを特徴とすることを特徴とする。
本発明の汚染物質の浄化方法によれば、従来の生物処理による汚染物質の浄化方法と比較して、処理速度が速く、多様な条件でも処理を行うことができる。この優位性は、汚染物質を含む被浄化物質が大量になればなるほど、従来の生物処理による浄化方法と比較して顕著となる。このような効果が得られる理由は定かではないが、発明者は、菌群の表面側には主として好気性細菌が局在し、菌群の中心側には嫌気性細菌及び古細菌が局在することにより、それぞれの菌が好適に活動する環境が保たれるためであると考えている。こうすることにより、嫌気性細菌は嫌気性環境下に好気性細菌は好気性環境下に配置されることになるため、嫌気処理と好気処理とを同時並行に行うことができる。つまり、従来の一般的な嫌気性細菌と好気性細菌を用いた方法では、好気処理を行った後に嫌気処理を行っていたため、少なくとも二つの処理槽が必要であった。しかし、この方法を用いることで、処理槽を共通にすることができるため、処理設備及び処理工程を低減することができる。
本発明の汚染物質の浄化方法によれば、前記菌群は、少なくとも1種以上の菌群核物質と少なくとも1種以上の嫌気性細菌と少なくとも1種以上の好気性細菌と少なくとも1種以上の古細菌とが凝集した菌群とを含む菌群であってもよい。こうすることにより、より処理速度を高めることができる。このような効果が得られる理由は定かではないが、本発明者は、菌群核物質が核となり、好気性細菌が菌群の表面側に、嫌気性細菌及び古細菌が菌群の中心側に局在することの一助となっているためであると考えている。
本発明の汚染物質の浄化方法によれば、前記菌群は、少なくとも1種以上の菌群核物質、少なくとも1種以上の嫌気性細菌及び少なくとも1種以上の古細菌が中心付近に位置し、周囲に少なくとも1種以上の好気性細菌が粒状に凝集した共生菌群であってもよい。なお、ここで中心付近とは、粒状形態の内側を意味し、好気性細菌が周囲に位置することにより、嫌気環境となっている部分のことを意味し、粒状体の中心一点及びその周辺のみを意味するものではない。
本発明の汚染物質の浄化方法によれば、前記菌群核物質は、例えば、炭酸カルシウムであってもよく、リン酸カルシウムであってもよい。
本発明の汚染物質の浄化方法によれば、前記菌群の雰囲気を溶在酸素量1mg/L相当以上の雰囲気下で該菌群と前記環境汚染物質とを混合してもよい。こうすることにより、本発明者らは、図1に示すように、菌群の表面側には主として好気性細菌が存在し、菌群の中心側には嫌気性細菌、菌群核物質、古細菌が存在する粒状体(好気性細菌と嫌気性細菌と古細菌とが共存した状態の粒状体)が形成されると考えている。ここで、図1は、粒状に凝集した共生菌群を模式的に示した模式図であり、この図は、菌群核物質3を核とし、表面側に好気性細菌層1が、中心側に古細菌及び嫌気性細菌層2が存在する様子を示している。なお、ここでいう粒状体とは、直径が0.2μm〜5mm程度の大きさのものをいうが、直径の大きさはこれに限定されるものではなく、0.5μm〜2mm程度の大きさのものであっても良く、0.8μm〜1mm程度の大きさのものであっても良い。
本発明の汚染物質の浄化方法において、前記環境汚染物質は、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロエチレン及びこれらのうちの少なくとも1つを含む化合物からなる群より選択される少なくとも1つであってもよい。これらの有機塩素系化合物は土壌中での安定性が高く、また、生物に対する毒性も高いため、本発明の浄化方法を適用する効果が高い。これらの有機塩素系化合物が分解される経路は定かではないが、本発明者は、図2に示すように、トリクロロエチレンがテトラクロロエチレン、ジクロロエチレン、エチレン、酢酸、ギ酸を経て、二酸化炭素と水に分解されると考えている。ここで、図2は、トリクロロエチレンが分解される経路の予想図である。
本発明の汚染物質の浄化方法において、上述したいずれかに記載の汚染物質の浄化方法を用いた後に、脱色処理やフィルターによる濾過処理等、公知の浄化処理を組みあわせても良い。こうすることにより、より汚染物質を浄化することができる。
本発明の浄化施設は、上述したいずれかに記載の汚染物質の浄化方法を備えたものである。本発明の汚染物質の浄化方法を備えた浄化施設は、本発明の汚染物質の浄化方法を備えているため、従来の生物処理による汚染物質の浄化方法と比較して、より処理速度が速く、より多様な条件でも処理を行うことができるものであるから、これを備えた浄化施設も同様の効果が得られる。
粒状に凝集した共生菌群の予想を模式的に示した模式図である。 トリクロロエチレンが分解される経路の予想図である。 ベンゼン及び軽油が分解される経路の予想図である。 菌群が流動担体に支持されている概略を示す説明図である。
本発明の浄化方法において、菌群は、少なくとも1種以上の好気性細菌を含んでいる。ここで、好気性細菌としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクチオバクテリアやクロロフレクサス、メソリビゾウム、パラコッカスなどが挙げられる。
本発明の浄化方法において、菌群は、少なくとも1種以上の嫌気性細菌を含んでいる。ここで、嫌気性細菌としては、特に限定されるものではないが、例えば、プロテオバクテリアやサウエラやクロストリジウム、サーモアナエロバクターなどが挙げられる。
本発明の浄化方法において、菌群は、少なくとも1種以上の古細菌を含んでいる。ここで、古細菌としては、特に限定されるものではないが、例えば、メタノロブスやメタノクレウスなどが挙げられる。
本発明の浄化方法において、菌群は、少なくとも1種以上の菌群核物質を含んでいてもよい。ここで、菌群核物質としては、好気性細菌と嫌気性細菌と古細菌とが凝集することができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、炭酸カルシウムやリン酸カルシウムなどのカルシウム化合物が挙げられる。
本発明の浄化方法において、汚染物質は、例えば、TCEやPCE、ジクロロエチレン等の塩素化合物であっても良く、ベンゼン等の芳香族化合物であっても良く、ポリ塩化ジベンゾパラジオキシンやポリ塩化ジベンゾフランなどのダイオキシン類であっても良く、軽油等であっても良い。本発明の浄化方法は、様々な汚染物質に対して適応することが可能である。ベンゼンや軽油が分解される経路は定かではないが、本発明者は、図3に示すような経路で分解されると考えている。ここで、図3は、ベンゼン及び軽油が分解される経路の予想図である。
本発明の浄化方法では、汚染物質を含む溶液のpHの値を中性領域に調整した後、上記菌群と環境汚染物質とを菌叢共生濃度で混合し、曝気槽で浄化することで、汚染物質を除去し、浄化するものである。ここで、中性領域とは、pH7.0付近であることが好ましいが、これに限定されるものではなく、例えば、pH6.0〜8.0であっても良く、pH6.5〜pH7.5であっても良い。一般に、汚染物質を含む廃液はpHが7.0よりも高いことが多いため、pH6.0以下では、大量の廃液のpH調整のために多くのpH調整剤が必要となるため好ましくなく、pH8.0以上では、菌の活動を阻害する可能性があるため好ましくない。また、菌叢共生濃度とは、活性汚泥浮遊物(以下、「MLSS」とも呼ぶ)が30000mg/L程度であることが好ましいが、これに限定されるものではなく、例えば、1000〜60000mg/L程度であっても良く、1700〜30000mg/L程度であっても良い。MLSSが1000mg/L以下では、処理速度が低下する虞があるため好ましくなく、MLSSが60000mg/L以上では、流動性が低く、好気状態を維持するために多大なエネルギーが必要となるため好ましくない。
本発明の浄化方法では、曝気槽で浄化処理をする際、流動担体を用いても良い。こうすることにより、比較的BOD負荷の少ない廃水や、BOD変動の大きい廃水に対しても、安定的に本発明の浄化方法を適用することができる。また、流動担体の材質としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオレフィンやウレタン、ゴム、ポリエチレン等を用いても良い。
(実施例1)流動担体を用いた汚染物質の浄化方法
まず、被浄化物質を含む廃液(4000L)をpH調整槽(大きさ:400L)に逐次的に移送した。この廃液は、BODが150mg/L、CODが200mg/Lであり、窒素5mg/L、リン2mg/Lをそれぞれ含むものである。なお、ここでBODとは、生物化学的酸素要求量を意味するBiochemical Oxygen Demandの略称であり、CODとは、化学的酸素要求量を意味するChemical Oxygen Demandの略称である。
次に、pH調整槽に10%HCl及び10%NaOHを適宜投入して、廃液のpHが7.0になるようにpHを調整し、pH調整済み廃液を得た。次に、このpH調整済み廃液(800L)を繊維強化プラスチック(以下、「FRP」とも言う)製の曝気槽(大きさ:1x1x1m)に逐次的に移送した。この曝気槽には、曝気槽液量に対して10%の容積の流動担体が予め投入されている。
ここで、流動担体について更に詳しく説明すると、ここで用いた流動担体は、積水アクアシステム製のソフトロンチューブ(大きさ:10x10x10mm、空隙率96%、比表面積:3000m/m、真比重0.99g/cm)であり、担体の表面及び内面に菌叢が付着することになる。このとき、担体に菌叢が付着する様子は明らかではないが、図4に示すように、担体4の表面側にそれぞれ古細菌及び嫌気性細菌層2が形成され、更にその表面側にそれぞれ好気性細菌層1が形成されていると、本発明者は考えている。
この曝気槽にpH調整済み廃液を移送した後、栄養剤として、マグネシウム190mg/L/d、二酸化ケイ素5mg/L/d、DL−アラニン5mg/L/d、ニュートリエントブロス5mg/L/d、リン酸二アンモニウム600g/D、硫酸アンモニウム600g/Dをそれぞれ逐次投入し、24時間曝気処理を行った。なお、処理中の曝気槽は、pHが7.0、溶在酸素濃度(以下、「DO」とも言う)が2.0mg/L、温度が20℃、SV30が19%、MLSSが3000mg/L、MLVSSが1500mg/Lで処理を行った。
この結果、所定量の処理水を得た。この処理水を分析したところ、BOD5mg/L、COD20mg/Lであり、窒素8mg/L、リン4mg/Lを含むものであることが分かった。この結果から明らかなように、流動担体を用いた曝気処理により、BODを約93%、CODを約90%低下させることができたため、廃水の浄化に有効であると言える。
(実施例2)流動担体を用いない汚染物質の浄化方法
まず、被浄化物質を含む廃液(4000L)をpH調整槽(大きさ:400L)に逐次的に移送した。この廃液は、BOD5800mg/L、COD5200mg/L、TOCが3400mg/Lであり、窒素5mg/L、リン2mg/Lをそれぞれ含むものである。なお、ここでTOCとは、全有機炭素を意味するTotal Organic Carbonの略称である。
次に、pH調整槽に10%HCl及び10%NaOHを適宜投入して、廃液のpHが6.5になるようにpHを調整し、pH調整済み廃液を得た。次に、このpH調整済み廃液(800L)をFRP製の曝気槽(大きさ:1x1x1m)に逐次的に移送した。
この曝気槽にpH調整済み廃液を移送した後、栄養剤として、マグネシウム10mg/L/d、二酸化ケイ素10mg/L/d、DL−アラニン20mg/L/d、ニュートリエントブロス4mg/L/d、活性汚泥調整剤(すいじん有限会社製、キラオー)90g/d、リン酸水素二アンモニウム720g/D、エタノール480ml/dをそれぞれ逐次投入し、24時間曝気処理を行った。なお、処理中の曝気槽は、pHが6.8、DOが2.0mg/L、温度が25℃、SV30が97%、MLSSが25000mg/L、MLVSSが12000mg/Lで処理を行った。
この結果、所定量の処理水を得た。この処理水を分析したところ、BODが50mg/L、CODが120mg/L、TOCが70mg/Lであり、窒素は20mg/L未満、リンは1mg/L未満を含むものであることが分かった。この結果から明らかなように、曝気処理により、BODを約99%、CODを約98%、TOCを約98%低下させることができたため、廃水の浄化に有効であると言える。
(実施例3)TCEを含む土壌の浄化方法
まず、被浄化物質としてTCE100mg/Lを含む土壌(0.5L)を水(0.5L)に懸濁し、FRP製の振とう槽(容積:1L)に逐次的に移送した。
次に、栄養剤として、ニュートリエントブロス4mg/L/d、リン酸水素二アンモニウム720g/D、エタノール480ml/dをそれぞれ逐次投入し、共生汚泥と被浄化物質の容量が50%となるように密封し、30℃に保ったまま、200rpmで48時間振とう処理を行った。なお、処理中の振とう槽は、DOが2.0mg/L、温度が30℃、MLSSが30000mg/L、MLVSSが15000mg/Lで処理を行った。
この結果、所定量の処理水を得た。この処理水を分析したところ、TCE濃度が8mg/Lであることが分かった。この結果から明らかなように、振とう処理によりTCE濃度を約92%低下させることができたため、TCEの浄化に有効であると言える。
(実施例4)PCEを含む土壌の浄化方法
土壌に含まれる被浄化物質がPCEであること以外は、実施例3と同様にして、振とう処理を行い、所定量の処理水を得た。この処理水を分析したところ、PCE濃度が15mg/Lであることが分かった。この結果から明らかなように、振とう処理によりPCE濃度を約85%低下させることができたため、PCEの浄化に有効であると言える。
(実施例5)ベンゼンを含む土壌の浄化方法
土壌に含まれる被浄化物質がベンゼンであること以外は、実施例3と同様にして、振とう処理を行い、所定量の処理水を得た。この処理水を分析したところ、ベンゼン濃度が2mg/Lであることが分かった。この結果から明らかなように、振とう処理によりベンゼン濃度を約98%低下させることができたため、ベンゼンの浄化に有効であると言える。
(実施例6)軽油を含む土壌の浄化方法
土壌に含まれる被浄化物質が軽油であること以外は、実施例3と同様にして、振とう処理を行い、所定量の処理水を得た。この処理水を分析したところ、軽油濃度が2mg/Lであることが分かった。この結果から明らかなように、振とう処理により軽油濃度を約98%低下させることができたため、軽油の浄化に有効であると言える。
(実施例7)脱色処理
実施例1又は2と同様の方法で浄化して得られた所定量の処理水を、日本テクノ株式会社製の重金属廃水連続電解処理装置(1000型)に逐次投入し、脱色処理を行った。次に、処理開始から10分後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後及び8時間後に処理液をサンプリングした。このサンプリング液の470nmにおける吸光度を測定したところ、以下の表1に示すような結果が得られた。なお、表1は、それぞれの時間におけるサンプリング液の測定結果及びそれぞれの時間における処理条件を表している。この結果から明らかなように、吸光度が初期値の0.851から6時間で0.002まで低下しており、十分な脱色効果があることが分かる。
Figure 0005205585
(実施例8)リサイクル処理
実施例7と同様の方法で脱色して得られた所定量の処理水を、日本テクノ株式会社製のバクテリアブレーカーPC型(12L)に逐次投入し、75W、200Vの条件で5分間滞留させ、滅菌処理を行った。次に、公知のカートリッジフィルターを通し、pH調整槽に逐次的に移送した。
次に、pH調整槽に10%HCl及び10%NaOHを適宜投入して、処理水のpHが6.0〜8.5になるようにpHを調整し、廃水処理用逆浸透膜(東レ株式会社製、SU−720、透過率:50%)を1m3/時間の速度で透過させ、リサイクル水を得た。この処理の結果を次の表2に示す。表2は、リサイクル処理前後の比較表である。表2から明らかなように、リサイクル処理を行うことで、各種不純物を大幅に除去することができた。
Figure 0005205585
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
上述した実施の形態で示すように、汚染物質の浄化分野、特に有機塩素系化合物によって汚染された土壌や廃水を浄化する方法として利用することができる。
1 好気性細菌層、2 古細菌及び嫌気性細菌層、3 菌群核物質、4 流動担体。

Claims (3)

  1. プロテオバクテリア、サウエラ、クロストリジウム、サーモアナエロバクターから選択される少なくとも1種以上の嫌気性細菌と、アクチオバクテリア、クロロフレクサス、メソリビゾウム、パラコッカスから選択される少なくとも1種以上の好気性細菌と、メタノロブス、メタノクレウスから選択される少なくとも1種以上の古細菌とが凝集した菌群と、環境汚染物質と、
    を混合して、曝気処理又は振とう処理によって環境汚染物質を浄化する方法であって、
    前記菌群は、菌群核物質としての炭酸カルシウムと少なくとも1種以上の前記嫌気性細菌と少なくとも1種以上の前記好気性細菌と少なくとも一種以上の前記古細菌とが凝集した菌群とを含む菌群であるとともに、
    前記菌群核物質、少なくとも1種以上の前記嫌気性細菌及び少なくとも1種以上の前記古細菌が中心付近に位置し、周囲に少なくとも1種以上の前記好気性細菌が粒状に凝集した共生菌群であり、
    前記環境汚染物質は、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロエチレン、ベンゼン及びこれらのうちの少なくとも1つを含む化合物からなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする、汚染物質の浄化方法。
  2. 請求項1に記載の汚染物質の浄化方法と、
    メイラード反応により生じた色素を脱色する方法と、
    を、組みあわせること、を特徴とする汚染物質の浄化方法。
  3. 請求項1又は2に記載の汚染物質の浄化方法、
    を備えた浄化施設。
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