JP2006334534A - 粒状汚泥の製造方法及び装置並びに廃水処理方法 - Google Patents
粒状汚泥の製造方法及び装置並びに廃水処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006334534A JP2006334534A JP2005163793A JP2005163793A JP2006334534A JP 2006334534 A JP2006334534 A JP 2006334534A JP 2005163793 A JP2005163793 A JP 2005163793A JP 2005163793 A JP2005163793 A JP 2005163793A JP 2006334534 A JP2006334534 A JP 2006334534A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sludge
- liquid
- treated
- pipe
- granular
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
Abstract
【課題】有機性廃水を処理する活性汚泥法に適した堅牢で、沈降性のよい粒状汚泥を簡単な装置で、安定して製造することが可能な粒状汚泥の製造方法及び装置並びに有機性廃水を効率よく処理できる廃水処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
生物汚泥を含む被処理液を流す汚泥配管を設け、該汚泥配管内に被処理液を供給し、該汚泥配管内を流れる被処理液を、該汚泥配管に接合されたぜん動発生装置によりぜん動させ、被処理液中の生物汚泥を粒状化させるようにした。
また、前記汚泥配管内を流れる生物汚泥を含む被処理液を加熱すること、前記汚泥配管内に供給する生物汚泥を含む被処理液に微粒子を添加することも特徴とする。
上記の方法によって得られる粒状汚泥を、有機性廃水が導入される曝気槽に投入することによって効率よく廃水を処理することが可能である。
【選択図】図1
【解決手段】
生物汚泥を含む被処理液を流す汚泥配管を設け、該汚泥配管内に被処理液を供給し、該汚泥配管内を流れる被処理液を、該汚泥配管に接合されたぜん動発生装置によりぜん動させ、被処理液中の生物汚泥を粒状化させるようにした。
また、前記汚泥配管内を流れる生物汚泥を含む被処理液を加熱すること、前記汚泥配管内に供給する生物汚泥を含む被処理液に微粒子を添加することも特徴とする。
上記の方法によって得られる粒状汚泥を、有機性廃水が導入される曝気槽に投入することによって効率よく廃水を処理することが可能である。
【選択図】図1
Description
本発明は、下水や有機性の産業廃水などを処理する活性汚泥処理法などに使用する粒状汚泥の製造方法及び装置並びにそれを用いる廃水処理方法に関する。
従来、下水、し尿、畜産施設や各種工場などから排出される有機性廃水の処理に汚泥(生物汚泥)を使用する活性汚泥処理方法が広く採用されている。この方法は汚泥が投入された曝気槽に被処理水を導入すると共に、空気などを供給して有機物を分解処理したのち、汚泥と処理水を沈殿槽で分離して処理水を取り出し、また、沈殿分離した汚泥の一部を曝気槽に戻して処理を行っている。
しかし、この方法において、汚泥と処理水を沈殿槽で分離するだけでは、汚泥の沈降性が悪いため、汚泥と処理水を分離する沈殿槽が大きくなること、また、曝気槽に戻す汚泥の濃度が低いため、処理効率が悪く、曝気槽も大きなものを必要とし、廃水処理装置全体が大型化するという問題を有している。
そのため、汚泥の沈降性を改善する方法が種々検討されている。その方法の一つとして、生物自身の凝集機能や集塊機能を利用して汚泥を自己造粒させる方法がある。この方法は生物の自己造粒特性を利用しているため、薬剤等を必要とせずに汚泥を粒状化することができるという利点を有している。
この自己造粒法において嫌気性雰囲気の場合は、菌体が限定されているため、汚泥の自己造粒化が容易である。例えば、メタン発酵処理などでよく利用される嫌気性粒状汚泥が知られている。これに対して、好気性雰囲気においては菌体が多種にわたるため自己造粒化が困難といわれている。
好気性の粒状汚泥の製造方法としては、汚泥を含む被処理液の循環流を形成することにより粒状汚泥を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この方法は、曝気槽の槽内液中に仕切板を設けて循環流路を形成し、仕切板の一方の底部より空気を供給して上昇液流を形成し、他方の側には下降流を形成し、これによって曝気槽内に循環流を形成して粒状汚泥を製造するものである。
この方法は、曝気槽の槽内液中に仕切板を設けて循環流路を形成し、仕切板の一方の底部より空気を供給して上昇液流を形成し、他方の側には下降流を形成し、これによって曝気槽内に循環流を形成して粒状汚泥を製造するものである。
しかし、この方法は有機性廃水に直接、又は、非常に低濃度の活性汚泥を添加して空気を吹き込み、かつ、循環流を与えて有機性廃水中の微生物の自己凝集による粒状菌体(粒状汚泥)を生じさせるものであり、粒状汚泥を製造するのに長期間を要しており、また、エアリフトによる循環流速の厳密な調整が必要であって、粒状汚泥を製造することは決して容易ではない。
また、生物汚泥を含む被処理液中に設けた複数の多孔製邪魔板を往復(上下)運動させて被処理液中の液流を遮断し、又は、液流の向きを変化させ、被処理液中に渦流を生じせしめて被処理液を撹拌することにより、粒状汚泥を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この方法は、邪魔板の往復運動によって生じる渦流によって被処理液を撹拌し、被処理液中の汚泥の粒状化を促進させるものであるが、汚泥の粒状化に適した渦流の制御が難しいこと、また、装置が複雑であるという問題を有している。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、下水や有機性の産業廃水などを処理する活性汚泥法に適した堅牢で沈降性のよい粒状汚泥を、簡単な装置で、安定して製造することが可能な粒状汚泥の製造方法及び装置並びに有機性廃水を効率よく処理できる廃水処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、上述した課題を達成するためになされたもので、以下の手段で解決された。粒状汚泥の製造方法であって、生物汚泥(以下、単に汚泥と記す)を含む被処理液(以下、単に被処理液と記す)を流す汚泥配管を設け、該汚泥配管内に被処理液を供給し、該汚泥配管内を流れる被処理液を、該汚泥配管に接合されたぜん動発生装置によりぜん動させ、被処理液中の汚泥を粒状化させるようにした。
また、前記汚泥配管内を流れる被処理液を加熱すること、前記汚泥配管内に供給する被処理液に微粒子を添加することも特徴とする。
また、前記汚泥配管内を流れる被処理液を加熱すること、前記汚泥配管内に供給する被処理液に微粒子を添加することも特徴とする。
粒状汚泥の製造装置であって、被処理液を流す汚泥配管と、該汚泥配管に接合され、汚泥配管内を流れる被処理液をぜん動させるぜん動発生装置と、被処理液を汚泥配管内に供給する流量調整手段を備えるようにした。
また、前記汚泥配管内を流れる被処理液を加熱するための加熱装置を設けたこと、前記汚泥配管内に供給される被処理液に微粒子を添加するための微粒子供給装置を設けたことも特徴とする。
また、前記汚泥配管内を流れる被処理液を加熱するための加熱装置を設けたこと、前記汚泥配管内に供給される被処理液に微粒子を添加するための微粒子供給装置を設けたことも特徴とする。
有機性廃水を処理する廃水処理方法であって、被処理液を流す汚泥配管を設け、該汚泥配管内に被処理液を供給し、該汚泥配管内を流れる被処理液を、該汚泥配管に接合されたぜん動発生装置によりぜん動させ、被処理液中の生物汚泥を粒状化させて得られる粒状汚泥を、有機性廃水が導入される曝気槽に投入して廃水を活性汚泥処理するようにした。
本発明の粒状汚泥の製造方法及び装置によれば、汚泥配管内に供給される被処理液の流れにぜん動を与え、被処理液中の汚泥をぜん動させると共に移動させることにより生ずる汚泥の回転運動などによって、有機性廃水を処理する活性汚泥法に適した堅牢で沈降性のよい粒状汚泥を安定して製造することができる。
特に、本発明によれば、従来粒状汚泥を製造するために利用されている循環流や渦流の流れが厳密に制御することが困難であるのに比べて、汚泥配管内に供給する被処理液の供給量によって、汚泥の移動速度を任意に調整でき、また、ぜん動発生装置の脈動の頻度や振幅を変えることによって汚泥配管内の被処理液中の汚泥のぜん動の強弱を調整できるので、汚泥粒状化の運転条件を容易に制御することが可能である。
そのため、性状の異なる各種の生物汚泥から簡単な装置で粒状汚泥を製造することが可能である。
そのため、性状の異なる各種の生物汚泥から簡単な装置で粒状汚泥を製造することが可能である。
この粒状汚泥を使用することにより、曝気槽内の汚泥濃度を高めて廃水の処理速度を速めることが可能であり、また、粒状汚泥は沈降性がよいので、曝気槽や沈殿槽を小型化でき、効率のよい廃水処理を行うことが可能になる。
以下、本発明に関する好適な実施形態を添付図面に従って説明するが、本発明は下記の実施の形態になんら限定されるものではなく、適宜変更して実施することが可能である。
図1は本発明による粒状汚泥製造装置100の構成例を模式的に示す概略図である。
図1は本発明による粒状汚泥製造装置100の構成例を模式的に示す概略図である。
1は活性汚泥処理設備の曝気槽内液や沈殿槽引抜汚泥などの汚泥を含む被処理液貯留槽である。2は被処理液貯留槽1に接続され、被処理液が供給され、内部を通過する汚泥配管、3は汚泥配管2内に供給される被処理液の流量を調整する流量調整弁である。4は汚泥配管2内を通過する被処理液を加熱する加熱装置、Aは汚泥配管2内を通る被処理液をぜん動させるためのぜん動発生装置である。
ぜん動発生装置Aには、汚泥配管2に接合された被処理液を一時的に貯留する水槽5と、この水槽5内に備えられた稼動部6を有し、この稼動部6は伝達部7を介して回転駆動体8に接続されている。この回転駆動体8によって稼動部6が往復運動を行うようになっている。
この稼動部6の往復運動により水槽5内の被処理液に脈動が発生し、この脈動は汚泥配管2内へ伝達され、汚泥配管2内の被処理液をぜん動させる。この汚泥配管2内の被処理液のぜん動運動に伴って被処理液中の汚泥もぜん動する。
この稼動部6の往復運動により水槽5内の被処理液に脈動が発生し、この脈動は汚泥配管2内へ伝達され、汚泥配管2内の被処理液をぜん動させる。この汚泥配管2内の被処理液のぜん動運動に伴って被処理液中の汚泥もぜん動する。
9Aは被処理液中の汚泥から製造された粒状汚泥を含む処理液を排出するぜん動発生装置Aに接合された処理液排出配管であり、10は処理液排出配管9Aに接合された粒状汚泥を分離する沈殿槽などの固液分離部、11は粒状汚泥を取り出す開閉弁などの抜出装置である。
12は回収した粒状汚泥を貯留する粒状汚泥貯留槽、13は粒状汚泥貯留槽10内を好気性雰囲気に維持するためのブロアなどの通風装置である。14は粒状汚泥が分離回収された後の廃液を排出する廃液排出配管9Bに挿設されたポンプである。
なお、15は被処理液に微粒子を添加するための微粒子供給装置である。
12は回収した粒状汚泥を貯留する粒状汚泥貯留槽、13は粒状汚泥貯留槽10内を好気性雰囲気に維持するためのブロアなどの通風装置である。14は粒状汚泥が分離回収された後の廃液を排出する廃液排出配管9Bに挿設されたポンプである。
なお、15は被処理液に微粒子を添加するための微粒子供給装置である。
汚泥配管2は、ぜん動発生装置Aで発生した脈動を受け、被処理液をぜん動させて、被処理液中の汚泥の回転運動などを生じせしめる役割を有し、形状としては、断面が円形、角型などのパイプなどを使用することができる。
また、大量の粒状汚泥を製造する場合には、製造量に応じて、複数本の汚泥配管2を使用するか、あるいは大口径の配管内に仕切板(ガイドベーン)を備えたものなどを使用することが可能である。
また、汚泥配管2は、図1の実施形態では傾斜して配置する場合を示したが、水平に設置してもよい。
また、大量の粒状汚泥を製造する場合には、製造量に応じて、複数本の汚泥配管2を使用するか、あるいは大口径の配管内に仕切板(ガイドベーン)を備えたものなどを使用することが可能である。
また、汚泥配管2は、図1の実施形態では傾斜して配置する場合を示したが、水平に設置してもよい。
ぜん動発生装置Aとしては、上述の伝達部7および回転駆動体8を使用する代わりに直接往復運動するピストン駆動装置などを使用することも可能である。
稼動部6としては、一枚あるいは複数枚の平板あるいは多孔板など各種の形状のものを使用することが可能である。また、稼動部6を上下運動させる代わりに左右方向に稼動させるようにしてもよい。
また、回転駆動体8やピストン駆動装置および稼動部6などを使用する代わりに、吸引・吐出が可能なプランジャーポンプなどを使用することも可能である。
稼動部6としては、一枚あるいは複数枚の平板あるいは多孔板など各種の形状のものを使用することが可能である。また、稼動部6を上下運動させる代わりに左右方向に稼動させるようにしてもよい。
また、回転駆動体8やピストン駆動装置および稼動部6などを使用する代わりに、吸引・吐出が可能なプランジャーポンプなどを使用することも可能である。
加熱装置4としては、電熱、スチームなどを用いる外熱式あるいは内熱式のヒータなどを使用することが可能である。
また、被処理液を汚泥配管2内に供給する(吸引する)ポンプ14は、図1においては粒状汚泥製造装置100の最下流側に設置した場合を示したが、汚泥配管2の上流側など適宜の個所に設けることが可能である。
また、ポンプ14などを使用する代わりに、被処理液貯留槽2を高所に設けて、被処理液貯留槽2の液面ヘッドを利用して被処理液を送るようにすることも可能である。
また、被処理液を汚泥配管2内に供給する(吸引する)ポンプ14は、図1においては粒状汚泥製造装置100の最下流側に設置した場合を示したが、汚泥配管2の上流側など適宜の個所に設けることが可能である。
また、ポンプ14などを使用する代わりに、被処理液貯留槽2を高所に設けて、被処理液貯留槽2の液面ヘッドを利用して被処理液を送るようにすることも可能である。
以下、図1に従って、粒状汚泥の製造方法について説明する。
活性汚泥処理設備の曝気槽内液や沈殿槽引抜汚泥などの汚泥を含む被処理液が被処理液供給配管L1を介して、被処理液貯留槽1に供給される。次いで、所定量の被処理液が流量調整弁3およびポンプ14などからなる流量調整手段により汚泥配管2に送られ、被処理液は汚泥配管2内を下流側に移動する。
なお、必要に応じて被処理液貯留槽1には内部を好気性雰囲気に維持するためや、被処理液を混合撹拌するために空気が導入される。
活性汚泥処理設備の曝気槽内液や沈殿槽引抜汚泥などの汚泥を含む被処理液が被処理液供給配管L1を介して、被処理液貯留槽1に供給される。次いで、所定量の被処理液が流量調整弁3およびポンプ14などからなる流量調整手段により汚泥配管2に送られ、被処理液は汚泥配管2内を下流側に移動する。
なお、必要に応じて被処理液貯留槽1には内部を好気性雰囲気に維持するためや、被処理液を混合撹拌するために空気が導入される。
汚泥配管2内を流れて移動する被処理液には、ぜん動発生装置A内で発生した脈動が増幅して伝えられ、被処理液中の汚泥は汚泥配管2内を適した振幅の前後運動(ぜん動)と回転運動(被処理液の流れと汚泥の前後運動で生じる)などをしながら下流側へ移動する。
被処理液中の汚泥は汚泥配管2内を転動しながら下流側へ移動する過程で、フロック状汚泥から塊状汚泥や粒状汚泥(以下、二つを含めて粒状汚泥と称する)になり、それがさらに成長していく。
なお、被処理液としては、活性汚泥処理設備の曝気槽内液や沈殿槽引抜汚泥の他に、脱水機汚泥を適宜希釈した液、汚泥を含む廃水、メタン発酵槽などの嫌気性粒状汚泥なども利用することが可能である。
本発明の方法では、被処理液中の汚泥は汚泥配管2内を移動しつつ、かつ、前後にぜん動することによって生じる穏やかな回転運動などによって粒状化されるが、重要なのは汚泥の移動速度とぜん動の制御である。
汚泥の移動速度は汚泥配管2内に供給する被処理液の供給量によって容易に調整でき、また、汚泥のぜん動の強弱はぜん動発生装置の脈動の頻度や振幅を調整することにより任意に変えることができるので、汚泥から堅牢で沈降性のよい粒状汚泥を安定して製造することが可能である。
また、汚泥配管2に被処理液を供給するポンプ14と流量調整弁3などからなる流量調節手段と、簡単なぜん動発生装置Aを用いて汚泥を粒状化することができるため装置が簡単であるという特徴がある。
汚泥の移動速度は汚泥配管2内に供給する被処理液の供給量によって容易に調整でき、また、汚泥のぜん動の強弱はぜん動発生装置の脈動の頻度や振幅を調整することにより任意に変えることができるので、汚泥から堅牢で沈降性のよい粒状汚泥を安定して製造することが可能である。
また、汚泥配管2に被処理液を供給するポンプ14と流量調整弁3などからなる流量調節手段と、簡単なぜん動発生装置Aを用いて汚泥を粒状化することができるため装置が簡単であるという特徴がある。
また、汚泥配管2の途中に1ヶ所または複数ヶ所に加熱装置4を設けて被処理液を加熱することにより、汚泥や粒状汚泥を構成するバクテリアなどの微生物が生産する菌体外ポリマーが一時的に溶解し、冷却と共に汚泥の粒状化に必要なバインダーとして有効に作用するため汚泥や粒状汚泥をより速く、堅牢で沈降性のよい粒状汚泥に成長させることが可能である。
適した加熱温度としては概略30〜100℃ある。30℃以下では加熱の効果が乏しく、また、100℃以上では汚泥や粒状汚泥を損傷させたり、加熱に大きなユーティリティを必要とするので好ましくない。
また、本発明の方法において、被処理液に砂(シリカなど)、アルミナ、酸化鉄、二酸化チタン、フェライト、ゼオライト、燃焼灰(石炭フライアッシュなど)などの無機質の微粒子を添加して汚泥を粒状化させると、それらの微粒子が核となり効率よく粒状汚泥を製造することが可能である。
適した微粒子の添加量としては、被処理液中の汚泥の性質などにもよるが、汚泥1gに対して概略1〜100mg程度である。このようにして製造された粒状汚泥は堅牢であり、かつ、密度が大きいのでより沈降性に優れている。
適した微粒子の添加量としては、被処理液中の汚泥の性質などにもよるが、汚泥1gに対して概略1〜100mg程度である。このようにして製造された粒状汚泥は堅牢であり、かつ、密度が大きいのでより沈降性に優れている。
汚泥配管2内で生成した粒状汚泥などはぜん動発生装置Aに接合された処理液排出配管9Aに送られ、粒状汚泥は処理液排出配管9Aに接合された沈殿槽などの固液分離部10および粒状汚泥を排出する排出弁などの抜出装置11により分離回収され、粒状汚泥貯留槽12に回収される。
回収された粒状汚泥は、後述するように、有機性廃水を処理する活性汚泥処理設備の曝気槽などに投入することで、高効率に廃水を処理することが可能になる。
なお、処理液から粒状汚泥を固液分離部10で分離することなく、処理液を直接、曝気槽などに投入してもよい。
なお、処理液から粒状汚泥を固液分離部10で分離することなく、処理液を直接、曝気槽などに投入してもよい。
また、粒状汚泥を粒状汚泥貯留槽12内に長期間保管するような場合には、ブロアなどの通風装置13により空気を供給して粒状汚泥貯留槽12内を好気性雰囲気に維持して粒状汚泥の性状変化を防止することが可能である。
処理液から粒状汚泥が分離回収されたあとの廃液は、廃液排出配管9Bを介してポンプ14により系外へ排出するか、あるいは、被処理液貯留槽1に戻して粒状化に至らない汚泥を再処理することが可能である。
次に、本発明によって製造される粒状汚泥を使用する廃水処理方法を説明する。図2は本発明による廃水処理方法の実施形態の構成例を模式的に示す概略図である。
活性汚泥処理設備200の底部より空気などの酸素含有ガスが散気体21より供給される曝気槽20に下水や有機性の産業廃水などが原水供給配管L10を介して導入される。
一方、曝気槽液又は沈殿槽22の引抜汚泥が粒状汚泥を製造するための被処理液として曝気槽液供給配管L11又は引抜汚泥供給配管L12を介して粒状汚泥製造装置100に供給される。
粒状汚泥製造装置100で製造された粒状汚泥は粒状汚泥供給配管L13を介して、曝気槽20に投入される。曝気槽20内において廃水中の有機物は粒状汚泥などによって炭酸ガスなどに分解されて処理される。
活性汚泥処理設備200の底部より空気などの酸素含有ガスが散気体21より供給される曝気槽20に下水や有機性の産業廃水などが原水供給配管L10を介して導入される。
一方、曝気槽液又は沈殿槽22の引抜汚泥が粒状汚泥を製造するための被処理液として曝気槽液供給配管L11又は引抜汚泥供給配管L12を介して粒状汚泥製造装置100に供給される。
粒状汚泥製造装置100で製造された粒状汚泥は粒状汚泥供給配管L13を介して、曝気槽20に投入される。曝気槽20内において廃水中の有機物は粒状汚泥などによって炭酸ガスなどに分解されて処理される。
曝気槽20で処理された廃水は送液配管L14を介して沈殿槽22に送られ、固液分離処理される。沈殿槽22の上澄液は送液配管L15を介して処理水として排出される。沈殿槽22で分離された粒状汚泥などの一部は余剰汚泥として排出され、残部は返送汚泥供給配管L16及び引抜汚泥供給配管L12を介して曝気槽20や粒状汚泥製造装置100に返送される。
また、図2に示す実施形態では、粒状汚泥製造装置100を活性汚泥処理設備200に付設し、粒状汚泥を供給するようにしたが、他の施設で粒状汚泥を製造し、タンクローリーなどで搬入して曝気槽20に投入するようにしてもよい。
本発明の方法によって製造される粒状汚泥は堅牢で、曝気槽20内でも壊れにくいため、沈殿槽22で分離される濃縮度の高い汚泥を曝気槽20に戻すことが可能である。このため、曝気槽20内の汚泥濃度を従来の方法に比べて約2〜10倍程高く維持することができるので、処理速度を大幅に向上させることが可能である。また、沈降性のよい粒状汚泥なので沈殿槽22も小型化でき、効率よく廃水を処理することができる。
また、本発明の粒状汚泥は、図2で示したBOD(生物化学的酸素消費量)を除去することを主とした通常の活性汚泥処理法の他に、嫌気性処理(無酸素槽)−好気性処理(好気槽)を組合せて生物的脱窒脱リンも行う生物化学的処理法などにも利用することが可能である。
以上、説明したように本発明によれば、生物汚泥を含む被処理液から堅牢で沈降性のよい粒状汚泥を、簡単な装置で安定して製造することができ、かつ、この粒状汚泥を使用することにより廃水を効率よく処理することが可能である。
1 被処理液貯留槽
2 汚泥配管
3 流量調整弁
4 加熱装置
5 水槽
6 稼動部
7 伝達部
8 回転駆動体
9A 処理液排出配管
9B 廃液排出配管
10 固液分離部
11 抜出装置
12 粒状汚泥貯留槽
13 通風装置
14 ポンプ
15 微粒子供給装置
20 曝気槽
21 散気体
22 沈殿槽
100 粒状汚泥製造装置
200 活性汚泥処理設備
A ぜん動発生装置
2 汚泥配管
3 流量調整弁
4 加熱装置
5 水槽
6 稼動部
7 伝達部
8 回転駆動体
9A 処理液排出配管
9B 廃液排出配管
10 固液分離部
11 抜出装置
12 粒状汚泥貯留槽
13 通風装置
14 ポンプ
15 微粒子供給装置
20 曝気槽
21 散気体
22 沈殿槽
100 粒状汚泥製造装置
200 活性汚泥処理設備
A ぜん動発生装置
Claims (7)
- 生物汚泥を含む被処理液を流す汚泥配管を設け、該汚泥配管内に被処理液を供給し、該汚泥配管内を流れる被処理液を、該汚泥配管に接合されたぜん動発生装置によりぜん動させ、被処理液中の生物汚泥を粒状化させることを特徴とする粒状汚泥の製造方法。
- 前記汚泥配管内を流れる生物汚泥を含む被処理液を加熱することを特徴とする請求項1記載の粒状汚泥の製造方法。
- 前記汚泥配管内に供給する生物汚泥を含む被処理液に微粒子を添加することを特徴とする請求項1、請求項2記載の粒状汚泥の製造方法。
- 生物汚泥を含む被処理液を流す汚泥配管と、該汚泥配管に接合され、汚泥配管内を流れる被処理液をぜん動させるぜん動発生装置と、被処理液を汚泥配管内に供給する流量調整手段を備えたことを特徴とする粒状汚泥の製造装置。
- 前記汚泥配管内を流れる生物汚泥を含む被処理液を加熱するための加熱装置を設けたことを特徴とする請求項4記載の粒状汚泥の製造装置。
- 前記汚泥配管内に供給される生物汚泥を含む被処理液に微粒子を添加するための微粒子供給装置を設けたことを特徴とする請求項4、請求項5記載の粒状汚泥の製造装置。
- 生物汚泥を含む被処理液を流す汚泥配管を設け、該汚泥配管内に被処理液を供給し、該汚泥配管内を流れる被処理液を、該汚泥配管に接合されたぜん動発生装置によりぜん動させ、被処理液中の生物汚泥を粒状化させて得られる粒状汚泥を、有機性廃水が導入される曝気槽に投入して廃水を活性汚泥処理することを特徴とする廃水処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005163793A JP2006334534A (ja) | 2005-06-03 | 2005-06-03 | 粒状汚泥の製造方法及び装置並びに廃水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005163793A JP2006334534A (ja) | 2005-06-03 | 2005-06-03 | 粒状汚泥の製造方法及び装置並びに廃水処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006334534A true JP2006334534A (ja) | 2006-12-14 |
Family
ID=37555530
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005163793A Pending JP2006334534A (ja) | 2005-06-03 | 2005-06-03 | 粒状汚泥の製造方法及び装置並びに廃水処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006334534A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007136365A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-07 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 粒状微生物汚泥生成方法 |
JP2007275845A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd | 粒状微生物汚泥生成装置及び粒状微生物汚泥生成方法 |
JP2008221190A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 廃水処理装置 |
JP2008237997A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 廃水処理装置 |
JP2008284427A (ja) * | 2007-05-15 | 2008-11-27 | Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd | 排水処理装置及び排水処理方法 |
JP2010179213A (ja) * | 2009-02-04 | 2010-08-19 | Eco Earth Engineering Kk | 汚染物質の浄化方法及び浄化施設 |
-
2005
- 2005-06-03 JP JP2005163793A patent/JP2006334534A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007136365A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-07 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 粒状微生物汚泥生成方法 |
JP2007275845A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd | 粒状微生物汚泥生成装置及び粒状微生物汚泥生成方法 |
JP2008221190A (ja) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 廃水処理装置 |
JP2008237997A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 廃水処理装置 |
JP2008284427A (ja) * | 2007-05-15 | 2008-11-27 | Sumitomo Heavy Industries Environment Co Ltd | 排水処理装置及び排水処理方法 |
JP2010179213A (ja) * | 2009-02-04 | 2010-08-19 | Eco Earth Engineering Kk | 汚染物質の浄化方法及び浄化施設 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5160737B2 (ja) | 磁性活性炭を用いた磁気分離廃水処理システム | |
KR101346525B1 (ko) | 폐수 응집 처리장치 | |
KR101409035B1 (ko) | 인공 광원 및 플루 가스를 이용한 미세조류 배양조 및 이를 이용한 하폐수 처리공정 시스템 | |
CN101861286A (zh) | 废水处理方法和包括控制溶解的氧浓度的设备 | |
JP2006334534A (ja) | 粒状汚泥の製造方法及び装置並びに廃水処理方法 | |
CN105731724A (zh) | 一种海上平台高盐生活污水处理回用方法 | |
CN205676312U (zh) | 一种海上平台高盐生活污水处理回用设备 | |
JP2007312609A (ja) | 水処理方法および水処理装置 | |
CN104071952B (zh) | 一种养殖废水生化膜处理方法 | |
CN101200331B (zh) | 膜生物反应器-臭氧联合工艺生产再生水的方法 | |
CN111960512A (zh) | 一种用于难降解废水的类Fenton固相催化剂及其废水处理工艺 | |
JP2006212483A (ja) | 汲み取りし尿などを含んだ下水の処理設備 | |
CN108862907A (zh) | 一种多用途的环保型水处理设备 | |
CN214115294U (zh) | 一种生活污水提标改造处理系统 | |
CN212954766U (zh) | 一种连续模式纳米气泡移动床生物膜反应器系统 | |
CN110642364B (zh) | 一种悬浮催化剂催化氧化煤化工废水的装置 | |
CN108640426B (zh) | 一种水产养殖生态净水系统 | |
KR101997075B1 (ko) | 폐기물 처리를 위한 진공건조기 | |
CN105254129B (zh) | 一种城市污水再生处理装置及其处理方法 | |
CN105060651A (zh) | 一种工业废水深度处理工艺及装置 | |
CN205710329U (zh) | 一种水处理设备 | |
RU2013382C1 (ru) | Способ очистки сточных вод и установка для его осуществления | |
CN104355493A (zh) | 一种一体化好氧深度处理装置 | |
CN204211609U (zh) | 一种一体化好氧深度处理装置 | |
CN221166385U (zh) | 一种水产养殖废水脱氮回用系统 |