JP2013182864A - ターゲット供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】EUV光を放射する位置の安定性を向上する。
【解決手段】このターゲット供給装置は、液体のターゲット物質を内部に収容するための容器と、容器に収容された液体のターゲット物質に電気的に接続された第1電極と、容器に収容された液体のターゲット物質を放出するための貫通孔が形成されたノズル部と、第1電極に第1の電位を印加するための第1電源と、第1電極に電気的に接続され、前記第1電極の電位変動を抑制するように構成された回路と、ノズル部の前記貫通孔に対向して配置された第2電極と、第2電極に、前記第1の電位と異なる第2の電位を印加するための第2電源と、を備えてもよい。
【選択図】図3A

Description

本開示は、ターゲット供給装置に関する。
近年、半導体プロセスの微細化に伴って、半導体プロセスの光リソグラフィにおける転写パターンの微細化が急速に進展している。次世代においては、70nm〜45nmの微細加工、さらには32nm以下の微細加工が要求されるようになる。このため、例えば32nm以下の微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度の極端紫外(EUV)光を生成するための装置と縮小投影反射光学系とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
EUV光生成装置としては、ターゲット物質にレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)式の装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)式の装置と、軌道放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)式の装置との3種類の装置が提案されている。
米国特許第7067832号明細書
概要
本開示の1つの観点に係るターゲット供給装置は、液体のターゲット物質を内部に収容するための容器と、容器に収容された液体のターゲット物質に電気的に接続された第1電極と、容器に収容された液体のターゲット物質を放出するための貫通孔が形成されたノズル部と、第1電極に第1の電位を印加するための第1電源と、第1電極に電気的に接続され、前記第1電極の電位変動を抑制するように構成された回路と、ノズル部の前記貫通孔に対向して配置された第2電極と、第2電極に、前記第1の電位と異なる第2の電位を印加するための第2電源と、を備えてもよい。
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
図1は、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。 図2は、第1の実施形態に係るターゲット供給装置を含むEUV光生成装置の構成を示す一部断面図である。 図3Aは、図2に示すターゲット供給装置及びその周辺部を示す一部断面図である。 図3Bは、図2に示すターゲット供給装置において電極に印加する電位を示す波形図である。 図4は、第1の実施形態に係るターゲット供給装置において用いられる電位変動抑制回路の1つの例を示す等価回路図である。 図5は、第1の実施形態に係るターゲット供給装置において用いられる電位変動抑制回路の他の例を示す等価回路図である。 図6Aは、第2の実施形態に係るターゲット供給装置及びその周辺部を示す一部断面図である。 図6Bは、図6Aに示すターゲット供給装置において電極に印加する電位を示す波形図である。 図7は、第3の実施形態に係るターゲット供給装置及びその周辺部を示す一部断面図である。 図8は、第4電極を用いたターゲットの方向制御について説明するための図である。 図9は、第4の実施形態に係るターゲット供給装置を含むEUV光生成装置の構成を示す一部断面図である。
実施形態
<内容>
1.概要
2.極端紫外光生成システムの全体説明
2.1 構成
2.2 動作
3.電位変動抑制回路を有するターゲット供給装置
3.1 構成
3.2 動作
3.3 電位変動抑制回路の例
4.第3電極を含むターゲット供給装置
5.リザーバの全体を遮蔽するカバーが設けられたターゲット供給装置
5.1 構成
5.2 動作
6.電位変動抑制回路をリザーバに接続したターゲット供給装置
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。以下に説明される実施形態は、本開示のいくつかの例を示すものであって、本開示の内容を限定するものではない。また、各実施形態で説明される構成及び動作の全てが本開示の構成及び動作として必須であるとは限らない。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、重複する説明を省略する。
1.概要
LPP式のEUV光生成装置においては、ターゲット供給装置がターゲットを出力し、プラズマ生成領域に到達させてもよい。ターゲットがプラズマ生成領域に到達した時点で、ターゲットにパルスレーザ光を照射することで、ターゲットがプラズマ化し、このプラズマからEUV光が放射され得る。
ターゲット供給装置は、ターゲットの材料となるターゲット物質を溶融させて保持するリザーバと、溶融したターゲット物質に電気的に接続された第1電極と、第1電極に第1の電位を印加する第1電源と、を含んでもよい。さらに、ターゲット供給装置は、ノズル部の貫通孔に対向して配置された第2電極と、第2電極に第1の電位と異なる第2の電位を印加する第2電源と、を含んでもよい。
ノズル部の貫通孔から出力されるターゲットは、第1電極及び第2電極によって電荷が付与され、帯電したドロップレットの状態とされてもよい。ノズル部からプラズマ生成領域に至る経路において、電位勾配が調整されることにより、出力されたターゲットの速度及び軌道が制御されてもよい。
しかしながら、EUV光を生成するためのプラズマには荷電粒子(電子及びターゲット物質のイオン)が含まれている。この荷電粒子がターゲット供給装置のノズル部付近に到達したときに、第1電極の電位が、意図せずに変動する場合がある。第1電極の電位が変動したときに、ターゲットに付与される電荷が変動し、ターゲットの速度及び軌道が不安定となる場合がある。これにより、EUV光を放射する位置が、意図せずに変動する場合がある。
本開示の1つの観点によれば、ターゲット供給装置は、第1電極に電気的に接続されて第1電極の電位変動を抑制するように構成された回路を備えてもよい。これにより、ターゲットに付与される電荷のばらつきが抑制され、EUV光を放射する位置の安定性が向上し得る。
2.極端紫外光生成システムの全体説明
2.1 構成
図1に、例示的なLPP式のEUV光生成システムの構成を概略的に示す。EUV光生成装置1は、少なくとも1つのレーザ装置3と共に用いられてもよい。本願においては、EUV光生成装置1及びレーザ装置3を含むシステムを、EUV光生成システム11と称する。図1に示し、かつ、以下に詳細に説明するように、EUV光生成装置1は、チャンバ2、ターゲット供給装置26を含んでもよい。チャンバ2は、密閉可能であってもよい。ターゲット供給装置26は、例えば、チャンバ2の壁を貫通するように取り付けられてもよい。ターゲット供給装置26から供給されるターゲット物質の材料は、スズ、テルビウム、ガドリニウム、リチウム、キセノン、又は、それらの内のいずれか2つ以上の組合せを含んでもよいが、これらに限定されない。
チャンバ2の壁には、少なくとも1つの貫通孔が設けられていてもよい。その貫通孔には、ウインドウ21が設けられてもよく、ウインドウ21をレーザ装置3から出力されるパルスレーザ光32が透過してもよい。チャンバ2の内部には、例えば、回転楕円面形状の反射面を有するEUV集光ミラー23が配置されてもよい。EUV集光ミラー23は、第1及び第2の焦点を有し得る。EUV集光ミラー23の表面には、例えば、モリブデンとシリコンとが交互に積層された多層反射膜が形成されていてもよい。EUV集光ミラー23は、例えば、その第1の焦点がプラズマ生成領域25に位置し、その第2の焦点が中間集光点(IF)292に位置するように配置されるのが好ましい。EUV集光ミラー23の中央部には貫通孔24が設けられていてもよく、貫通孔24をパルスレーザ光33が通過してもよい。
EUV光生成装置1は、EUV光生成制御部5、ターゲットセンサ4等を含んでもよい。ターゲットセンサ4は、撮像機能を有してもよく、ターゲット27(ターゲット物質のドロップレット)の存在、軌道、位置、速度等を検出するよう構成されてもよい。
また、EUV光生成装置1は、チャンバ2の内部と露光装置6の内部とを連通させる接続部29を含んでもよい。接続部29内部には、アパーチャが形成された壁291が設けられてもよい。壁291は、そのアパーチャがEUV集光ミラー23の第2の焦点位置に位置するように配置されてもよい。
さらに、EUV光生成装置1は、レーザ光進行方向制御部(ビームステアリング装置)34、レーザ光集光ミラー22、ターゲット27を回収するためのターゲット回収部28等を含んでもよい。レーザ光進行方向制御部34は、レーザ光の進行方向を規定するための光学素子と、この光学素子の位置、姿勢等を調整するためのアクチュエータとを備えてもよい。
2.2 動作
図1を参照に、レーザ装置3から出力されたパルスレーザ光31は、レーザ光進行方向制御部34を経て、パルスレーザ光32としてウインドウ21を透過してチャンバ2内に入射してもよい。パルスレーザ光32は、少なくとも1つのレーザ光経路に沿ってチャンバ2内を進み、レーザ光集光ミラー22で反射されて、パルスレーザ光33として少なくとも1つのターゲット27に照射されてもよい。
ターゲット供給装置26は、ターゲット27をチャンバ2内部のプラズマ生成領域25に向けて出力するよう構成されてもよい。ターゲット27には、パルスレーザ光33に含まれる少なくとも1つのパルスが照射されてもよい。パルスレーザ光が照射されたターゲット27はプラズマ化し、そのプラズマから放射光251が放射され得る。放射光251に含まれるEUV光252は、EUV集光ミラー23によって選択的に反射されてもよい。EUV集光ミラー23によって反射されたEUV光252は、中間集光点292で集光され、露光装置6に出力されてもよい。なお、1つのターゲット27に、パルスレーザ光33に含まれる複数のパルスが照射されてもよい。
EUV光生成制御部5は、EUV光生成システム11全体の制御を統括するよう構成されてもよい。EUV光生成制御部5は、ターゲットセンサ4によって撮像されたターゲット27のイメージデータ等を処理するよう構成されてもよい。また、EUV光生成制御部5は、例えば、ターゲット27が出力されるタイミング、ターゲット27の出力方向等を制御するよう構成されてもよい。さらに、EUV光生成制御部5は、例えば、レーザ装置3の発振タイミング、パルスレーザ光32の進行方向、パルスレーザ光33の集光位置等を制御するよう構成されてもよい。上述の様々な制御は単なる例示に過ぎず、必要に応じて他の制御が追加されてもよい。
3.電位変動抑制回路を有するターゲット供給装置
3.1 構成
図2は、第1の実施形態に係るターゲット供給装置を含むEUV光生成装置の構成を示す一部断面図である。図3Aは、図2に示すターゲット供給装置及びその周辺部を示す一部断面図である。図3Bは、図2に示すターゲット供給装置において電極に印加する電位を示す波形図である。
図2に示すように、チャンバ2の内部には、レーザ光集光光学系22aと、EUV集光ミラー23と、ターゲット回収部28と、EUV集光ミラーホルダ41と、プレート42及び43と、ビームダンプ44と、ビームダンプ支持部材45とが設けられてもよい。
チャンバ2は、導電性を有する材料(例えば、金属材料)からなる部材(導電性部材)を含んでもよい。さらに、チャンバ2は、電気絶縁性を有する部材を含んでもよい。その場合には、例えば、チャンバ2の外壁自体は導電性部材で構成され、外壁の内側に電気絶縁性を有する部材が配置されるように構成されてもよい。
チャンバ2には、プレート42が固定され、プレート42には、プレート43が固定されてもよい。EUV集光ミラー23は、EUV集光ミラーホルダ41を介してプレート42に固定されてもよい。
レーザ光集光光学系22aは、軸外放物面ミラー221及び平面ミラー222と、それらのミラーをそれぞれ保持するためのホルダ223及び224とを含んでもよい。軸外放物面ミラー221及び平面ミラー222は、それぞれのミラーで反射されたパルスレーザ光がプラズマ生成領域25で集光するような位置及び姿勢となるように、それぞれのホルダを介してプレート43に固定されてもよい。
ビームダンプ44は、平面ミラー222により反射されたパルスレーザ光の光路の延長線上に位置するように、ビームダンプ支持部材45を介してチャンバ2に固定されてもよい。ターゲット回収部28は、ターゲット27の軌道の延長線上に配置されてもよい。
チャンバ2の外部には、ビームステアリングユニット34aと、EUV光生成制御部5とが設けられてもよい。ビームステアリングユニット34aは、高反射ミラー341及び342と、それらのミラーをそれぞれ保持するためのホルダ343及び344とを含んでもよい。
図3Aに示すように、チャンバ2には、ターゲット供給装置26が取り付けられてもよい。ターゲット供給装置26は、リザーバ61と、ターゲット制御部52と、圧力調節器53と、不活性ガスボンベ54と、DC高圧電源55と、パルス電圧電源58と、を含んでもよい。ターゲット供給装置26は、さらに、ノズル板62と、第1電極63と、電気絶縁部材65と、第2電極(引出電極)66と、を含んでもよい。
リザーバ61は、ターゲット物質を溶融した状態で内部に貯蔵してもよい。ターゲット物質を溶融させるために、図示しないヒーター及びヒーター電源が用いられてもよい。リザーバ61は、ターゲット物質と反応しにくく、且つ電気絶縁性を有する材料で構成されてもよい。例えば、ターゲット物質としてスズを用いる場合に、リザーバ61は、石英(SiO)、アルミナセラミックス(Al)等の材料で構成されてもよい。チャンバ2の壁には、貫通孔が形成されてもよく、この貫通孔を覆うように、リザーバ61のフランジ部61aが固定されてもよい。
ノズル板62は、リザーバ61の出力側の端部付近に固定されていてもよい。ノズル板62は、導電性を有する材料で構成されてもよいし、電気絶縁性を有する材料で構成されてもよい。ノズル板62には、液体のターゲット物質が通過するための貫通孔が形成されていてもよい。また、ノズル板62は、第1電極63と第2電極66との間に電位差が印加された場合に、ターゲット物質に電界を集中させるために、出力側に突き出た先端部62bを有してもよい。上記貫通孔はこの先端部62bに開口していてもよい。
電気絶縁部材65は、円筒形状を有し、その内側にリザーバ61の出力側の端部を収容するようにして、リザーバ61に固定されてもよい。電気絶縁部材65には、その内側にノズル板62及び第2電極66が保持されていてもよい。電気絶縁部材65によって、ノズル板62と第2電極66との間が電気的に絶縁されてもよい。第2電極66は、ノズル板62に形成された貫通孔からターゲット物質を引き出すために、ノズル板62の出力側の面に対向して配置されてもよい。第2電極66には、ターゲット27を通過させるための貫通孔66aが形成されていてもよい。
ターゲット制御部52は、圧力調節器53、DC高圧電源55及びパルス電圧電源58に、制御信号を出力するよう構成されてもよい。
不活性ガスボンベ54は、不活性ガスを供給するための配管によって圧力調節器53に接続されていてもよい。圧力調節器53は、さらに、不活性ガスを供給するための配管によってリザーバ61の内部と連通してもよい。
DC高圧電源55の出力端子は、高電圧ケーブルに接続されていてもよく、この高電圧ケーブルは、リザーバ61に設けられたフィードスルー57aを介してリザーバ61内の第1電極63に電気的に接続されていてもよい。第1電極63は、リザーバ61に貯蔵されたターゲット物質に接触していてもよい。
パルス電圧電源58の出力端子は、チャンバ2の壁に設けられたフィードスルー58aと電気絶縁部材65の側面に設けられた貫通孔65aとを介して、第2電極66に電気的に接続されてもよい。
3.2 動作
圧力調節器53は、ターゲット制御部52から出力される制御信号に応じて、不活性ガスボンベ54から供給される不活性ガスの圧力を調整してもよい。リザーバ61内部へ導入された不活性ガスは、リザーバ61内の溶融したターゲット物質を加圧してもよい。不活性ガスがターゲット物質を加圧することにより、ノズル板62の貫通孔が開口する先端部62bからターゲット物質を僅かに突出させてもよい。
DC高圧電源55は、ターゲット制御部52から出力される制御信号に応じて、リザーバ61内の第1電極63を介してターゲット物質に電位P1を印加してもよい。パルス電圧電源58は、ターゲット制御部52から出力される制御信号に従って、パルス状の電圧信号(電位P2≠P1)を第2電極66に印加してもよい。これによって、ターゲット物質が帯電し、且つターゲット物質と第2電極66との間に電界が発生し、ターゲット物質と第2電極66との間にクーロン力が発生し得る。
特に、前記したように不活性ガスによって加圧されて先端部62bから突出したターゲット物質の周囲には電界が集中するので、先端部62bから突出したターゲット物質と第2電極66との間には、より強力なクーロン力が発生し得る。このクーロン力により、ターゲット27が、帯電したドロップレットの状態で先端部62bから放出され得る。
なお、チャンバ2の壁は、一定の電位P0に電気的に接続されていてもよい。一定の電位P0は、接地電位(0V)であってもよい。
ターゲット制御部52は、EUV光生成制御部5から与えられるタイミングでターゲット27が出力されるように、圧力調節器53及びパルス電圧電源58を制御してもよい。チャンバ2内に出力されたターゲット27は、チャンバ2内のプラズマ生成領域25に供給されてもよい。
レーザ装置3から出力されるパルスレーザ光は、高反射ミラー341及び342によって反射されて、ウインドウ21を介してレーザ光集光光学系22aに入射してもよい。レーザ光集光光学系22aに入射したパルスレーザ光は、軸外放物面ミラー221及び平面ミラー222によって反射されてもよい。EUV光生成制御部5は、ターゲット供給装置26から出力されたターゲット27がプラズマ生成領域25に到達するタイミングに合わせて、ターゲット27にパルスレーザ光が照射されるように制御を行ってもよい。
図3Bは、ターゲット供給装置の各部に印加される電位の例を示すグラフである。DC高圧電源55は、リザーバ61内のターゲット物質の電位P1を一定電位Ph(例えば、20kV)に維持してもよい。パルス電圧電源58は、第2電極66の電位P2を、最初は電位Ph(例えば、20kV)に維持し、ターゲット27を出力するときには電位P0(例えば、0V)に変化させ、所定の時間(パルス幅)ΔTが経過した後に電位Phに戻してもよい。ここで、電位Ph及び電位P0は、Ph>P0の関係であってもよい。電位P0は、チャンバ2の電位であってもよく、チャンバ2の電位は接地電位(0V)であってもよい。
第2電極66によってターゲット27が放出された後、プラズマ生成領域25に到達したターゲット27にパルスレーザ光が照射されると、プラズマが生成され、EUV光を含む光が生成され得る。プラズマに含まれる荷電粒子がターゲット供給装置26のノズル板62付近に到達すると、ターゲット物質の電位P1が一時的に変化し得る。このときに、次のターゲット27を出力するために第2電極66の電位P2を制御しても、ターゲット物質の電位P1と第2電極66の電位P2との電位差が所望の電位差に制御できない場合があり得る。これにより、ターゲット27の速度及び軌道にばらつきが生じ得る。
そこで、第1電極63に、電位変動抑制回路59を接続してもよい。電位変動抑制回路59は、第1電極63とDC高圧電源55とを接続する配線を介して、第1電極63に接続されていてもよい。電位変動抑制回路59は、第1電極63とDC高圧電源55とを接続する配線のうちで、第1電極63に近い位置に接続されることが望ましい。
3.3 電位変動抑制回路の例
図4は、第1の実施形態に係るターゲット供給装置において用いられる電位変動抑制回路の1つの例を示す等価回路図である。図4において、第1電極63に接触した液体のターゲット物質と、電位P0に接続されたチャンバ2の壁との間が、電気的に絶縁されているので、ターゲット供給装置26は等価回路である1つのコンデンサとして表されている。
電位変動抑制回路59aは、一方の端子が第1電極63に接続され、他方の端子が接地電位に接続されたコンデンサ59cを含んでもよい。コンデンサ59cは、5nF以上、10nF以下の容量値を有してもよい。第1電極63における電位変動を抑制する原理は明確には分かっていない。ここでは推定原理を2種類説明する。第1の推定原理によると、第1電極63の電位が変動しようとすると、電位変動抑制回路59aに含まれるコンデンサ59cが、第1電極63に電荷を供給し、或いは第1電極63から電荷を受け入れ得る。これによって、第1電極63の電位変動が抑制され得る。第2の推定原理によると、コンデンサ59cを含む電位変動抑制回路59aが、第1電極63における電位変動の高周波成分を抑制するローパスフィルターとして機能し得る。
この構成によれば、ターゲット物質の電位P1と第2電極66の電位P2との電位差を所望の電位差に制御できるので、ターゲット27に与えられる電荷のばらつきを低減し得る。従って、ターゲット27の速度及び軌道のばらつきを低減し得る。
図5は、第1の実施形態に係るターゲット供給装置において用いられる電位変動抑制回路の他の例を示す等価回路図である。図5においても、ターゲット供給装置26が、等価回路である1つのコンデンサとして表されている。
電位変動抑制回路59bは、コンデンサ59cの他に、一方の端子が第1電極63に接続され、他方の端子が接地電位に接続された抵抗59rを含んでもよい。抵抗59rは、50kΩ以上、200kΩ以下の抵抗値を有してもよい。抵抗59rを含むことにより、電位変動抑制回路59bの時定数が調整され、第1電極63の電位変動が抑制され得る。
4.第3電極を含むターゲット供給装置
図6Aは、第2の実施形態に係るターゲット供給装置及びその周辺部を示す一部断面図である。図6Bは、図6Aに示すターゲット供給装置において電極に印加する電位を示す波形図である。第2の実施形態においては、リザーバ61が、ターゲット物質と反応しにくく、且つ導電性を有する材料、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の材料によって構成されてもよい。また、第2電極66に対してターゲット27の進行方向下流側の位置に、第3電極(加速電極)67が設けられてもよい。第3電極67は、電気絶縁部材65の内側に保持されてもよい。
チャンバ2の壁には、貫通孔が形成されてもよく、この貫通孔を覆うように、フランジ84が固定されてもよい。フランジ84には貫通孔が形成されてもよく、この貫通孔を貫通するようにターゲット供給装置26のリザーバ61が配置され、フランジ84に固定されてもよい。フランジ84は、電気絶縁性を有してもよい。この構成により、導電性を有するリザーバ61は、導電性を有するチャンバ2の壁との間で電気的に絶縁されていてもよい。
リザーバ61にフィードスルー57a(図3A)は設けられていなくてもよい。リザーバ61が第1電極63を兼ねて、液体のターゲット物質に電気的に接触してもよい。
DC高圧電源55は、リザーバ61内のターゲット物質の電位P1を一定電位Ph(例えば、20kV)に維持してもよい。パルス電圧電源58は、第2電極66の電位P2を、最初は電位Pm(例えば、10kV)に維持し、ターゲット27を出力するときには電位P0(例えば、0V)に変化させ、所定の時間(パルス幅)ΔTが経過した後に電位Pmに戻してもよい。ここで、電位Ph、Pm及び電位P0は、Ph≧Pm>P0の範囲であってもよい。電位P0は、チャンバ2の電位であってもよく、チャンバ2の電位は接地電位(0V)であってもよい。
これによって、正に帯電したターゲット27が、クーロン力を受けてノズル板62から引き出され得る。ターゲット27は、リザーバ61内のターゲット物質に与えられた電位P1より低い電位P2が印加された第2電極66に向かって引き出され、第2電極66の貫通孔66aを通過し得る。
ここで、第3電極67の電位P3は、電位P0に維持されてもよい。従って、電位P2が与えられた第2電極66の貫通孔66aを通過したターゲット27は、さらに低い電位P0が与えられた第3電極67に向かって加速され得る。
このように、ターゲット27は、ノズル板62から第2電極66を経て第3電極67に至る経路上に形成される電位勾配により、加速され、第3電極67の貫通孔67aを通過し得る。第3電極67の貫通孔67aを通過した後のターゲット27の経路上においては、チャンバ2の電位は接地電位(0V)であることから、電位勾配が緩やかであり得る。従って、ターゲット27は、第3電極67の貫通孔67aを通過した後、主に貫通孔67aを通過した時点での運動量によって、チャンバ2内を移動し得る。
第2の実施形態においても、第1電極63に、電位変動抑制回路59が接続されているので、第1電極63の電位変動が抑制され得る。これによれば、ターゲット物質の電位P1と第2電極66の電位P2との電位差を所望の電位差に制御できるので、ターゲット27に与えられる電荷のばらつきを低減し得る。従って、第3電極67によって加速されるターゲット27の速度のばらつきを低減し得る。
その他の点に関しては、第1の実施形態と同様でよい。なお、第3電極67は、第1の実施形態に係るターゲット供給装置に含まれていてもよい。
5.リザーバの全体を遮蔽するカバーが設けられたターゲット供給装置
5.1 構成
図7は、第3の実施形態に係るターゲット供給装置及びその周辺部を示す一部断面図である。第3の実施形態において、ターゲット供給装置26は、カバー85と、第4電極(偏向電極)70と、をさらに含んでもよい。
図7に示すように、ターゲット供給装置26の主要な構成要素(リザーバ61等)は、カバー85と、カバー85の開口部に取り付けられた蓋86とによって構成される遮蔽容器に収容されてもよい。カバー85は、チャンバ2の壁に取り付けられてもよい。カバー85には、ターゲット27を通過させるための貫通孔85aが形成されてもよい。蓋86は、チャンバ2の外部において、カバー85の上記開口部を密封してもよい。リザーバ61は、蓋86を介してカバー85に取り付けられてもよい。
カバー85は、導電性を有する材料(例えば、金属材料)を含むことにより導電性を有してもよい。カバー85は、チャンバ2の導電性部材(壁)に電気的に接続されてもよい。あるいは、カバー85はワイヤ等の導電性接続部材によって、チャンバ2の導電性部材(壁)に電気的に接続されてもよい。チャンバ2の導電性部材は、接地電位(0V)に電気的に接続されてもよい。また、蓋86の材料としては、例えば、ムライト等の電気絶縁材料が用いられてもよい。これにより、カバー85とリザーバ61との間が電気的に絶縁されていてもよい。カバー85は、プラズマ生成領域において生成されるプラズマから放出される荷電粒子から電気絶縁部材65等の電気的な絶縁物をある程度保護してもよい。
第3電極67に対してターゲット27の進行方向下流側の位置には、複数(例えば、2対)の第4電極70が配置されてもよい。第4電極70を構成する各電極は、電気絶縁部材65によって互いに電気絶縁状態で保持されてもよい。
複数の第4電極70の配線は、電気絶縁部材65の貫通孔と、蓋86に設けられた中継端子90aとを介して、第4電極電圧電源57にそれぞれ電気的に接続されてもよい。第3電極67の配線は、電気絶縁部材65の貫通孔を介して、カバー85に電気的に接続されてもよい。
第2電極66の配線は、電気絶縁部材65の貫通孔および中継端子90aを介して、パルス電圧電源58に電気的に接続されてもよい。
導電性を有するリザーバ61は、ターゲット物質に電圧を印加するための第1電極63を兼ねてもよい。ノズル板62が導電性を有する場合には、ノズル板62が第1電極63を兼ねてもよい。一方、第1電極63の配線は、中継端子90aを介して、DC高圧電源55に電気的に接続されていてもよい。
ターゲット供給装置26は、ヒーター64と、ヒーター電源51と、温度センサ73と、温度制御部56と、をさらに含んでもよい。
ヒーター電源51は、2本の配線により、中継端子90cを介してヒーター64に接続されてもよい。温度センサ73は、2本の配線により、中継端子90cを介して温度制御部56に接続されてもよい。
ヒーター64は、リザーバ61の外周に取り付けられて、リザーバ61を加熱してもよい。温度センサ73は、リザーバ61の温度を計測し、計測結果を示す出力信号を出力してもよい。温度センサ73から出力された出力信号は、温度制御部56に入力されてもよい。
温度制御部56には、ターゲット制御部52から出力された制御信号が入力されもよい。温度制御部56は、温度センサ73から出力された出力信号とターゲット制御部52から出力された制御信号とに従い、ヒーター電源51に駆動信号を出力してもよい。ヒーター電源51は、温度制御部56から出力された駆動信号に従って、ヒーター64に電力を供給してもよい。ヒーター64によって、ターゲット物質の融点以上の温度にリザーバ61が加熱されてもよい。これにより、リザーバ61の中にターゲット物質が溶融状態で貯蔵され得る。
ターゲット制御部52、圧力調節器53、第4電極電圧電源57、温度制御部56及びヒーター電源51は、絶縁トランス100の2次側に接続されて、絶縁トランス100から電力を供給されてもよい。絶縁トランス100の1次側は、交流電源101に接続されてもよい。ターゲット制御部52、圧力調節器53、第4電極電圧電源57、温度制御部56及びヒーター電源51は、ターゲット物質の電位と同等の電位に維持され得る。すなわち、ターゲット制御部52、圧力調節器53、第4電極電圧電源57、温度制御部56及びヒーター電源51は、チャンバ2やEUV光生成制御部5との間で、電気的に絶縁され得る。ターゲット制御部52と、EUV光生成制御部5との間には、光ファイバーが接続され、この光ファイバーによって信号の送受信が行われてもよい。
第1電極63とDC高圧電源55とを接続する配線は、温度制御部56と温度センサ73とを接続する2本の配線の一方に接続されてもよい。第1電極63とDC高圧電源55とを接続する配線は、さらに、ヒーター電源51とヒーター64とを接続する2本の配線の一方に接続されてもよい。これにより、配線間の放電を抑制し得る。
図示を省略するが、第1及び第2の実施形態と同様に、不活性ガスボンベが、不活性ガスを供給するための配管を介して圧力調節器53と接続されてもよい。その他の点に関しては、第2の実施形態と同様でよい。
5.2 動作
ターゲット制御部52は、圧力調節器53、DC高圧電源55及びパルス電圧電源58に制御信号を出力するよう構成されてもよい。これにより、ノズル板62から帯電したターゲット27が引き出されて、引き出されたターゲット27が第2電極66の貫通孔66aを通過し得る。第2電極66の貫通孔66aを通過したターゲット27は、第2電極66と接地電位(0V)に接続された第3電極67との間の電界の作用によって加速され、第3電極67の貫通孔67aを通過し得る。
2対の第4電極70は、第3電極67の貫通孔67aを通過した帯電したターゲット27に電界を作用させて、その進行方向を変更してもよい。ターゲット27の進行方向を変更することが必要な場合には、ターゲット制御部52が、第4電極70の各対間での電位差を制御するための制御信号を第4電極電圧電源57に出力するよう構成されてもよい。第4電極電圧電源57は、第4電極70の各対間に電位差を与えるよう構成されてもよい。
ターゲット27の進行方向の変更は、EUV光生成制御部5からの制御信号に基づいて行われてもよい。EUV光生成制御部5とターゲット制御部52との間では、種々の信号が送受信されてもよい。たとえば、EUV光生成制御部5は図示しないターゲットセンサからターゲット27の軌道情報を取得し、理想的な軌道との差分を算出するよう構成されてもよい。また、EUV光生成制御部5は、その差分が小さくなるように第4電極70に印加される電圧を制御するための信号を、ターゲット制御部52に送出するよう構成されてもよい。なお、2対の第4電極70それぞれの間を通過したターゲット27は、カバー85の貫通孔85aを通過してもよい。
図8は、第4電極を用いたターゲットの方向制御について説明するための図である。ここでは、Z軸方向に移動している帯電したターゲット27の進行方向を、一対の平板電極で構成された第4電極を用いて、X軸方向の電界によって変更させる場合について説明する。
電荷Qを有する帯電したターゲット27は、平板電極70aと70bとの間の電界Eによって、次式で表されるクーロン力Fを電界方向に受け得る。なお、平板電極間の電気力線は電極間のどこの場所でもほぼ平行という近似条件の下で以下の説明を行う。
F=QE
ここで、電界Eは、平板電極70aに与えられる電位Paと平板電極70bに与えられる電位Pbとの間の電位差(Pa−Pb)と、それらの電極間のギャップ長Gとによって、次式で表され得る。
E=(Pa−Pb)/G
ターゲット27が初速度Vで電界中に入射すると、X軸方向にクーロン力Fを受けることによって、ターゲット27の進行方向が変更され得る。ターゲット27は、Z軸方向速度成分Vz(Vz=V)でZ軸方向に移動しながら、クーロン力FによってX軸方向に加速され得る。クーロン力Fは、電界中を移動している間中、作用し続け得る。このときのX軸方向の加速度aは、ターゲット27の質量mが既知であれば、次式から導かれ得る。
F=ma (m:ターゲットの質量、a:加速度)
また、ターゲット27が電界から脱出するときのX軸方向速度成分Vxは次式から導かれ得る。
Vx=aL/Vz (L:電極70のZ方向の長さ)
ターゲット27が電界から脱出するときの速度Vは、Z軸方向速度成分VzとX軸方向速度成分Vxとによって、次式で表され得る。
V=(Vz+Vx1/2
このように、電位差(Pa−Pb)を与えてターゲット27の軌道の一部に電界を作用させることによって、ターゲット27の進行方向を変更させてもよい。また、電位差(Pa−Pb)を調節することによって、進行方向の変更量を制御してもよい。この制御により、電界から脱出したターゲット27は、速度Vで移動して、レーザ光が照射される位置に到達し得る。同様に、Y軸方向に関しても、Y軸方向に一対の平板電極を配置し、前記と同様にターゲット27に電界を作用させることによって、ターゲット27の進行方向を制御することが可能である。
第3の実施形態においても、第1電極63に、電位変動抑制回路59が接続されているので、第1電極63の電位変動が抑制され得る。これによれば、ターゲット物質の電位P1と第2電極66の電位P2との電位差を所望の電位差に制御できるので、ターゲット27に与えられる電荷のばらつきを低減し得る。従って、第3電極67によって加速されるターゲット27の速度のばらつきを低減し得る。さらに、第4電極70によって進行方向を変更されるターゲット27を所望の軌道に制御し得る。
その他の点に関しては、第2の実施形態と同様でよい。なお、第4電極70は、第1及び第2の実施形態に係るターゲット供給装置に含まれていてもよい。
6.電位変動抑制回路をリザーバに接続したターゲット供給装置
図9は、第4の実施形態に係るターゲット供給装置を含むEUV光生成装置の構成を示す一部断面図である。第4の実施形態においては、電位変動抑制回路59dの一方の端子が、導電性を有するリザーバ61に接触して、リザーバ61を介してターゲット物質に電気的に接続されてもよい。
電位変動抑制回路59dの一方の端子は、導電性を有するリザーバ61を介して、液体のターゲット物質に電気的に接続されていてもよい。一方、DC高圧電源55に接続された第1電極63も、導電性を有するリザーバ61を介して、液体のターゲット物質に電気的に接続されていてもよい。これにより、電位変動抑制回路59dの上記一方の端子は、DC高圧電源55と第1電極63とを接続する配線を介してではなく、導電性を有するリザーバ61を介して、第1電極63に接続されていてもよい。電位変動抑制回路59dの他方の端子は、カバー85に接続されてもよい。
第4の実施形態においても、第1電極63に、電位変動抑制回路59dが接続されているので、第1電極63の電位変動が抑制され得る。従って、第3電極67によって加速されるターゲット27の速度のばらつきを低減し得る。さらに、第4電極70によって進行方向を変更されるターゲット27を所望の軌道に制御し得る。
その他の点に関しては、第3の実施形態と同様でよい。
上記の説明は、制限ではなく単なる例示を意図したものである。従って、添付の特許請求の範囲を逸脱することなく本開示の実施形態に変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載される修飾句「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。
1…EUV光生成装置、2…チャンバ、3…レーザ装置、4…ターゲットセンサ、5…EUV光生成制御部、6…露光装置、11…EUV光生成システム、21…ウインドウ、22…レーザ光集光ミラー、22a…レーザ光集光光学系、23…EUV集光ミラー、24…貫通孔、25…プラズマ生成領域、26…ターゲット供給装置、27…ターゲット、28…ターゲット回収部、29…接続部、31、32、33…パルスレーザ光、34…レーザ光進行方向制御部、34a…ビームステアリングユニット、41…EUV集光ミラーホルダ、42、43…プレート、44…ビームダンプ、45…ビームダンプ支持部材、51…ヒーター電源、52…ターゲット制御部、53…圧力調節器、54…不活性ガスボンベ、55…DC高圧電源、56…温度制御部、57…第4電極電圧電源、57a…フィードスルー、58…パルス電圧電源、58a…フィードスルー、59、59a、59b…電位変動抑制回路、59c…コンデンサ、59d…電位変動抑制回路、59r…抵抗、61…リザーバ、61a…フランジ部、62…ノズル板、62b…先端部、63…第1電極、64…ヒーター、65…電気絶縁部材、65a…貫通孔、66…第2電極、66a…貫通孔、67…第3電極、67a…貫通孔、70…第4電極、70a、70b…平板電極、73…温度センサ、84…フランジ、85…カバー、85a…貫通孔、86…蓋、90a、90c…中継端子、100…絶縁トランス、101…交流電源、221…軸外放物面ミラー、222…平面ミラー、223、224…ホルダ、251…放射光、252…EUV光、291…壁、292…中間集光点、341、342…高反射ミラー、343、344…ホルダ、E…電界、F…クーロン力、G…ギャップ長、V…速度

Claims (7)

  1. 液体のターゲット物質を内部に収容するための容器と、
    前記容器に収容された液体のターゲット物質に電気的に接続された第1電極と、
    前記容器に収容された液体のターゲット物質を放出するための貫通孔が形成されたノズル部と、
    前記第1電極に第1の電位を印加するための第1電源と、
    前記第1電極に電気的に接続され、前記第1電極の電位変動を抑制するように構成された回路と、
    前記ノズル部の前記貫通孔に対向して配置された第2電極と、
    前記第2電極に、前記第1の電位と異なる第2の電位を印加するための第2電源と、
    を備えるターゲット供給装置。
  2. 前記回路は、一方の端子が前記第1電極に電気的に接続され、他方の端子が前記第1の電位と異なる第2の電位に電気的に接続されたコンデンサを含む、請求項1記載のターゲット供給装置。
  3. 前記回路は、一方の端子が前記第1電極に電気的に接続され、他方の端子が前記第2の電位に電気的に接続された抵抗を更に含む、請求項2記載のターゲット供給装置。
  4. 前記回路は、前記第1電極と前記第1電源とを電気的に接続する配線を介して前記第1電極に電気的に接続された、請求項1記載のターゲット供給装置。
  5. 前記容器は導電性の材料を含み、
    前記第1電極は前記容器を介して液体のターゲット物質に電気的に接続された、請求項1記載のターゲット供給装置。
  6. 前記回路は、前記容器を介して前記第1電極に電気的に接続された、請求項5記載のターゲット供給装置。
  7. 前記ノズル部は導電性の材料を含み、
    前記第1電極は前記ノズル部を介して液体のターゲット物質に電気的に接続された、請求項1記載のターゲット供給装置。
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