JP2013181652A - スペーサ - Google Patents

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Yasuhiro Shigeta
康博 重田
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Abstract

【課題】組み付け作業時にボルトをスペーサに対して斜めに差し込むことができ、更にスペーサに差し込まれたボルトの先端側を揺動させて、被取付部材の組み付け性を向上すること。
【解決手段】サイドカバー(35)の取付孔(37)に取り付けられた筒状部(42)を有し、筒状部(42)の一端側から筒状部(42)の貫通孔(44)にボルト(51)が差し込まれることで、サイドカバー(35)の取付孔(37)とボルト(51)の軸部(52)との間に介在されるスペーサ(41)において、貫通孔(44)の内径は、少なくとも筒状部(42)の他端側の略半部では、ボルト(51)の差し込み方向に向って広がるように形成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、ボルトと被取付部材との間に介在されるスペーサに関し、特に鞍乗型車両における樹脂製カバーの取り付け用のスペーサに関する。
自動二輪車の鞍乗型車両において、被取付部材としての樹脂製カバーを車体に取り付ける際には、変形防止用に円筒状のスペーサ(カラー)がカバーの取付孔に圧入されている(例えば、特許文献1参照)。スペーサ付きのカバーには、ボルトが差し込まれて、ボルトの締め付けにより車体に固定される。このとき、スペーサの内径はボルトの軸部の外径と略同一に形成されており、ボルトとスペーサとの間に遊びが生じることがなく、締め付け後の車体に対するカバーのガタツキが抑制されている。
特開2009−202803号公報
しかしながら、特許文献1に記載のスペーサでは、スペーサに対して遊びなくボルトが差し込まれるため、カバーの取付孔と車体における固定位置とを位置合わせすることが容易ではない。締付軸を合わせるためにスペーサに対してボルトを斜めにする(こじる)と、スペーサにはカバーの取付孔から引き抜かれる方向に力が作用し、スペーサが車体カバーから脱落する可能性がある。このため、車体に対するカバーの組み付け性が悪化するという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ボルトを斜めに差し込むことができ、更に差し込まれたボルトの先端側を揺動させて、被取付部材の組み付け性を向上できるスペーサを提供することを目的とする。
本発明のスペーサは、被取付部材の取付孔に取り付けられた筒状部を有し、前記筒状部の一端側から前記筒状部の貫通孔にボルトが差し込まれることで、前記被取付部材の取付孔と前記ボルトの軸部との間に介在されるスペーサにおいて、前記貫通孔の内径は、少なくとも前記筒状部の他端側の略半部では、ボルトの差し込み方向に向って広がるように形成されることを特徴とする。
この構成によれば、スペーサの貫通孔に対しボルトを斜めに差し込むことができ、スペーサにボルトが差し込まれた状態でボルトの先端側を揺動できる。このため、被取付部材の取付孔と被取付部材が取り付けられる相手部材の固定位置との位置合わせが容易になる。また、斜めに差し込まれたボルトの軸部が、筒状部の内周面に強く突き当たることがなく、スペーサには被取付部材の取付孔から引き抜かれる方向に強い力が作用することがない。このため、被取付部材の取付孔からスペーサが脱落し難くなり、組み付け性が向上される。
また本発明の上記スペーサにおいて、前記筒状部の厚みは、少なくとも前記筒状部の他端側の略半部では、前記ボルトの差し込み方向に向って薄くなり、前記貫通孔の内径を広げるように形成される。この構成によれば、ボルトの差し込み方向の最奥に位置する筒状部の他端部が、ボルトの締め付けによって座屈して被取付部材の取付孔にカシメ固定される。このため、相手部材から被取付部材を取り外す際に、取付孔からスペーサが脱落して紛失することがない。
また本発明の上記スペーサにおいて、前記筒状部の厚みは、少なくとも前記筒状部の他端側の略半部では、前記ボルトの差し込み方向に向って薄くなり、前記貫通孔の内径の広がりが急になる複数の傾斜角度で前記貫通孔の内周面が傾斜するように形成される。この構成によれば、ボルトの差し込み方向の最奥に位置する筒状部の他端部だけを座屈させて被取付部材の取付孔にカシメ固定できる。これにより、筒状部の他端部以外では筒形状が維持され、スペーサの強度を確保できる。
また本発明の上記スペーサにおいて、前記筒状部には、前記筒状部の一端部に前記ボルトの座面に当接するワッシャ部が設けられる。この構成によれば、ボルトの締め付け時に、被取付部材に対するボルトの座面を安定させることができる。
本発明のスペーサによれば、ボルトを斜めに差し込むことができ、更に差し込まれたボルトの先端側を揺動させて、被取付部材の組み付け性を向上できる。
本実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。 本実施の形態に係る自動二輪車の上面図である。 本実施の形態に係るシート周辺の分解斜視図である。 本実施の形態に係るサイドカバーの取付構造を示す斜視図である。 本実施の形態に係るスペーサの断面図である。 比較例に係るスペーサを用いたサイドカバーの取付作業の説明図である。 本実施の形態に係るスペーサを用いたサイドカバーの取付作業の説明図である。 変形例に係るスペーサの断面図である。
以下、本実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係るスペーサをオフロードタイプの自動二輪車の車体カバーの取付構造に適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、本発明に係るスペーサを、他のタイプの自動二輪車、自動四輪車、船外機等の特殊自動機械のカバーの取付構造に適用してもよい。
図1から図4を参照して、本実施の形態に係る自動二輪車1全体の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る自動二輪車1の左側面図である。図2は、本実施の形態に係る自動二輪車1の上面図である。図3は、本実施の形態に係るシート31周辺の分解斜視図である。図4は、本実施の形態に係るサイドカバー35の取付構造を示す斜視図である。なお、以下の図においては、車体前方を矢印FR、車体後方を矢印RE、車体左側をL、車体右側をRでそれぞれ示す。
図1及び図2に示すように、自動二輪車1は、パワーユニット、電装系等の各部を搭載する鋼製又はアルミ合金製の車体フレーム11を備えている。車体フレーム11のメインフレーム12は、前端に位置するヘッドパイプ13から後方に向けて左右に分岐し、斜め下方に延在している。メインフレーム12の後端部からは、スイングアームブラケット14が下方に向って延在している。また、車体フレーム11のダウンチューブ15は、ヘッドパイプ13から略下方に向って延在している。ダウンチューブ15の下端からは、左右に分岐したロアチューブ16が後方に向って略水平に延在し、スイングアームブラケット14の下端部に連結されている。
車体フレーム11に囲まれる空間には、駆動源となる水冷式のエンジン21が搭載されている。エンジン21の前方には、エンジン21内の冷却水を放熱させるラジエータ22が配置されている。また、エンジン21の上方には燃料が格納される燃料タンク23が配置されており、燃料タンク23の後方にはシート31が配置されている。シート31は、メインフレーム12の後部から後上方に延在するシートレール17によって支持されている。シートレール17の後端部とスイングアームブラケット14との間には、シートレール17を補助的に支持するサブフレーム18が接続されている。
シートレール17とサブフレーム18とによって囲まれる空間には、大気中の空気を濾過するエアクリーナ24が配置されている(図3参照)。エアクリーナ24の両側面は、左右一対のサイドカバー35によって部分的に覆われている。サイドカバー35は、シート31と共にシートレール17に固定される。シート31の下方にはフットレスト55が設けられている。車体左側のフットレスト55の前方にはシフトペダル56が設けられており、車体右側のフットレスト55の前方には後輪61用のブレーキペダル57が設けられている。
車体フレーム11の前部上側には、ヘッドパイプ13に支持されたステアリングシャフトを介してフロントフォーク72が操舵可能に支持されている。フロントフォーク72には前輪緩衝用のサスペンションが内装されている。ステアリングシャフトの上端にはハンドルバー73が設けられており、ハンドルバー73の両端にはグリップ74が装着されている。車体左側のハンドルバー73にはクラッチレバー75が配置され、車体右側のハンドルバー73には前輪71用のブレーキレバー76が配置されている。フロントフォーク72の下部には、前輪71が回転可能に支持され、またブレーキキャリパー78が固定される。前輪71には、ブレーキディスク77が取り付けられている。前輪71の上方は、フロントフォーク72に取り付けられたフロントフェンダ79によって覆われている。
車体フレーム11のスイングアームブラケット14には、スイングアーム62が上下方向に揺動可能に連結されており、車体フレーム11とスイングアーム62との間には後輪緩衝用のサスペンション63が取り付けられている。スイングアーム62の後部には、後輪61が回転可能に支持され、またブレーキキャリパー(不図示)が固定されている。後輪61の左側には、ドリブンスプロケット64が設けられており、ドリブンスプロケット64とエンジン21側のドライブスプロケット65との間にはドライブチェーン66が架け渡されている。後輪61には、ブレーキディスク(不図示)が取り付けられている。後輪61の上方は、シート31の後方に配置されたリヤフェンダ68により覆われる。
エンジン21は、横置きクランク式の4サイクル単気筒エンジンとトランスミッションとからなる。エンジン21には、インテークパイプ(不図示)を通じて空気が取り込まれ、燃料噴射装置にて空気と燃料とが混合されて燃焼室に供給される。燃焼後の排気ガスは、エンジン21の右側面において後方に延出されたエキゾーストパイプ26(図3参照)を経てマフラ27から排出される。このように構成された自動二輪車1には、各種フレームを覆うカバーが装着されている。これらカバーは、後述するスペーサ41を介してフレーム各部に固定される。
例えば、図4に示すように、サイドカバー35は、取付凹部36に形成された取付孔37(図5B参照)に変形防止用のスペーサ41が圧入される。そして、サイドカバー35は、シートレール17に位置合わせされた後にボルト51によってシートレール17にネジ止めされる。この場合、サイドカバー35は、シート31の下部に設けられたシートブラケット32と一緒にボルト51でシートレール17に共締めされる。ところで、サイドカバー35等の各種カバーは、複数の樹脂製パーツを組み合わせて構成されており、また各種カバーが組み付けられるフレーム各部は自動二輪車1の転倒等によって変形する場合がある。このため、組み付け作業時にはフレーム各部に対する各種カバーの組み付け位置がずれ易くなっている。
そこで、本実施の形態のスペーサ41は、組み付け作業時にボルト51を斜めに差し込むことができ、更に差し込まれたボルト51の先端側を揺動できるように形成されている。このようなスペーサ41を介してフレーム各部にカバーを組み付けることで、フレーム各部に対する各種カバーの組み付け性が向上されている。以下、本実施の形態に係るスペーサ41の詳細構成について説明する。
図5は、本実施の形態に係るスペーサ41の断面図である。なお、以下の説明では、シートレール17にサイドカバー35が取り付けられる構成を例示して説明するが、この構成に限定されない。スペーサ41は、ボルト51によって部材同士がネジ止めされる構成であれば、どの部分にも適用可能である。
図5Aに示すように、スペーサ41は、アルミニウム合金製であり、中空円筒形状の筒状部42と、筒状部42の一端部から径方向外側に広がるワッシャ部43とにより一体に成形されている。筒状部42には、ボルト51の軸部52が差し込まれる貫通孔44が形成されている。貫通孔44の内周面は、筒状部42の一端側では面取り部45を除いてボルト51の軸部52に沿って形成され、筒状部42の他端側ではボルト51の軸部52から離れるようにテーパ状に形成されている。この場合、貫通孔44の内径は、筒状部42の一端側ではボルト51の軸部52の外径と略一致しており、筒状部42の他端側ではボルト51の差し込み方向に向って広がるように形成されている。
筒状部42の一端側には、ボルト51の軸部52に沿った扁平状の空間S1が形成される。扁平状の空間S1では、貫通孔44の内径と軸部52の外径とが略一致しているため、貫通孔44に対してボルト51が僅かな遊びを設けて差し込まれる。このため、スペーサ41の貫通孔44とボルト51の軸部52とのクリアランスが狭くなり、ボルト締結後における部材同士のガタツキが防止される。
一方、筒状部42の他端側には、貫通孔44のテーパ面によって略円錐台状の空間S2が形成される。円錐台状の空間S2では、差し込み方向に向って軸部52と貫通孔44との隙間が大きくなっている。このため、スペーサ41にボルト51を斜めに差し込むことができ、更にスペーサ41に差し込まれた状態でボルト51の先端側の揺動が許容される。よって、サイドカバー35とシートレール17の固定位置がずれて配置されても、ボルト51を揺動させることで位置合わせが容易となる。このように、スペーサ41は、ボルト締結前にはボルト51の揺動を許容して位置合わせさせ易くし、ボルト締結後にはボルト51の遊びを規制して部材同士の位置ズレを防止している。
また、筒状部42の他端側は、差し込み方向に向って厚みが薄くなるように形成されている。この場合、筒状部42の外径は一様の大きさに形成され、筒状部42の内径だけが差し込み方向に向って広がるように形成されている。よって、筒状部42の強度は、差し込み方向奥側で低下し、特に差し込み方向の最奥部分が座屈変形し易くなっている。図5Bに示すように、サイドカバー35がシートブラケット32を挟んでシートレール17に取り付けられる際には、差し込み方向の最奥に位置する筒状部42の他端部46がシートブラケット32に突き当たって座屈変形する。
この場合、筒状部42の他端部46は、シートレール17のナット部34に対してボルト51が締め付けられることで、シートブラケット32に突き当てられる。そして、筒状部42の他端部46は、シートブラケット32との突き当てによって座屈し、径方向外側に放射状に広がってサイドカバー35の取付孔37にカシメ固定される。このような構成により、シートレール17からサイドカバー35を取り外す際に、サイドカバー35の取付孔37からスペーサ41が脱落して紛失することがない。
ワッシャ部43は、ボルト51の締結時にサイドカバー35とボルト51の頭部53との間に介在する。この構成により、サイドカバー35に対するボルト51の座面が安定すると共に、ボルト51の頭部53によりサイドカバー35の表面が陥没することが抑制される。
図6及び図7を参照して、サイドカバー35の取付作業について説明する。図6は、比較例に係るスペーサ81、85を用いたサイドカバー35の取付作業の説明図である。図7は、本実施の形態に係るスペーサ41を用いたサイドカバー35の取付作業の説明図である。
図6Aに示すように、比較例に係るスペーサ81は、貫通孔83の内径がボルト51の軸部52の外径に略一致し、この貫通孔83の内径がボルト51の差し込み方向に向って一様に形成されている。スペーサ81は、サイドカバー35の取付孔37に圧入されており、取付孔37の内周面とボルト51のネジ山との間に介在される。スペーサ81が圧入されたサイドカバー35は、シートレール17の所定位置に配置される。この場合、サイドカバー35の取付凹部36とシートレール17の取付位置との間には、シート31に固定されたシートブラケット32が挟まれている。
このため、サイドカバー35の位置合わせ時には、スペーサ81の貫通孔83の中心とシートブラケット32の貫通孔33の中心とを、シートレール17の固定孔19の中心に合わせる必要がある。上記したようにサイドカバー35は複数の樹脂製パーツで構成され、シートブラケット32もシート31の下面に別部材として固定されているため、シートレール17に対する組み付け位置がずれ易い。このため、スペーサ81の貫通孔83、シートブラケット32の貫通孔33、シートレール17の固定孔19を位置合わせした状態で、ボルト51を真直ぐに差し込むことが困難である。
図6Bに示すように、スペーサ81に差し込まれたボルト51を斜めに倒す(こじる)ことで無理に位置合わせを行うと、サイドカバー35の取付孔37からスペーサ81が脱落する可能性がある。具体的には、ボルト51の軸部52がスペーサ81の貫通孔83に微小な隙間を空けて差し込まれているため、斜めになったボルト51の軸部52が貫通孔83の内周面に強く突き当てられる。この突き当てによって、スペーサ81には、サイドカバー35から引き抜かれる方向に力が作用し、スペーサ81がサイドカバー35から脱落する場合がある。
この場合、図6Cに示すように、単純にスペーサ85の貫通孔87の内径を大きくして、ボルト51の揺動を許容する構成も考えられる。しかしながら、図6Dに示すように、ボルト51の軸部52とスペーサ85の貫通孔87とのクリアランスが大きいため、ボルト締結後にサイドカバー35が位置ズレする可能性がある。
これに対し、図7Aに示すように、本実施の形態に係るスペーサ41は、筒状部42の他端側では貫通孔44の内径がボルト51の差し込み方向に向って拡がるように形成されている。本実施の形態に係るスペーサ41は、比較例に係るスペーサ81、85と同様に取付孔37の内周面とボルト51のネジ山との間に介在されている。また、スペーサ41が圧入されたサイドカバー35の取付凹部36とシートレール17の取付位置との間には、シート31に固定されたシートブラケット32が挟まれている。
サイドカバー35の組み付け時には、スペーサ41の貫通孔44の中心とシートブラケット32の貫通孔33の中心とを、シートレール17の固定孔19の中心に合わせるようにして、ボルト51が差し込まれる。シートレール17に対するサイドカバー35及びシートブラケット32の組み付け位置がずれる場合、スペーサ41に差し込まれたボルト51の先端側を揺動させて組み付け位置が探り出される。この場合、スペーサ41の貫通孔44は、筒状部42の他端側でテーパ状に形成されており、所定の角度でボルト51を斜めに倒すことが可能になっている。
貫通孔44内では、斜めになったボルト51の軸部52が貫通孔44の内周面に強く突き当たることがないため、スペーサ41にはサイドカバー35から引き抜かれる方向に強い力が作用することがない。よって、貫通孔44に差し込まれたボルト51を斜めに倒して無理に位置合わせしても、サイドカバー35からスペーサ41が脱落することが防止される。
次に、図7Bに示すように、ボルト51がシートレール17のナット部34に締め付けられると、低強度の筒状部42の他端部46がシートブラケット32に突き当てられて座屈変形する。そして、座屈変形した他端部46が径方向外側に放射状に広がることで、スペーサ41がサイドカバー35の取付孔37にカシメ固定される。よって、シートレール17からサイドカバー35を取り外す際に、サイドカバー35の取付孔37からスペーサ41が脱落して紛失することがない。
また、筒状部42の一端側では、スペーサ41の貫通孔44とボルト51の軸部52とのクリアランスが狭くなるように設計されている。このため、ボルト締付後にはサイドカバー35とボルト51との位置ズレが小さくなり、シートレール17に対するサイドカバー35のガタツキが防止される。
このように、本実施の形態に係るスペーサ41では、ボルト51の先端が揺動できるため、シートブラケット32のような他部材を間に挟んで共締めする場合にも、位置合わせが容易となっている。また、複数の樹脂製パーツからなるサイドカバー35のように位置ズレし易い部材についても組み付け性が向上される。さらに、自動二輪車1の転倒等によってシートレール17が変形した場合でも、組み付け性が損なわれることがない。
なお、本実施の形態に係るスペーサ41は、貫通孔44の内周面が、少なくとも筒状部42の他端側の略半部でボルト51の差し込み方向に向って広がるように形成されれば、どのような構成でもよい。例えば、図8に示すスペーサ91のように、筒状部92の他端側で貫通孔94の内径の広がりが急になるように、貫通孔94の内周面が複数の傾斜角度で傾斜してもよい。この変形例に係るスペーサ91では、筒状部92の他端側で貫通孔94の内周面が緩斜面95と急斜面96とで2段階で傾斜している。この場合、筒状部92の厚みがボルト51の差し込み方向の最奥の急斜面96で急激に薄くなり、筒状部92の他端部97が特に座屈変形し易くなっている。よって、ボルト51の締付時に筒状部92の他端部97だけがカシメ固定されるため、他端部97以外では筒形状が維持され、スペーサ91の強度が確保される。
また、図8Bに示すスペーサ101のように、筒状部102の厚みを変えずに貫通孔104の内径が広がるように形成されてもよいし、図8Cに示すスペーサ106のように、筒状部107の一端部にワッシャ部を有さない構成でもよい。これらの構成でも、スペーサ91、101、106に対してボルト51を斜めに差し込むことができ、更にスペーサ91、101、106に差し込まれたボルト51の先端側を揺動して、組み付け性が向上される。
以上のように、本実施の形態によれば、スペーサ41の貫通孔44に対しボルト51を斜めに差し込むことができ、スペーサ41にボルトが差し込まれた状態でボルト51の先端側を揺動できる。このため、サイドカバー35の取付孔37とシートレール17の固定孔19との位置合わせが容易になる。また、斜めに差し込まれたボルト51の軸部52が、筒状部42の内周面に強く突き当たることがなく、スペーサ41には取付孔37から引き抜かれる方向に強い力が作用することがない。このため、サイドカバー35の貫通孔37からスペーサ41が脱落し難くなり、シートレール17に対するサイドカバー35の組み付け性が向上される。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施の形態において、被取付部材(サイドカバー35)と相手部材(シートレール17)との間に挟まれた他部材(シートブラケット32)も、ボルト51で共締めする構成としたが、この構成に限定されない。被取付部材と相手部材との間に複数の他部材が挟み込まれてもよいし、被取付部材と相手部材との間に他部材が挟み込まれなくてもよい。
また、本実施の形態において、サイドカバー35等の各種カバーをフレーム各部に組み付ける構成について説明したが、この構成に限定されない。スペーサ41を用いて組み付けられる被取付部材であれば、どのような部材でもよい。
また、本実施の形態において、貫通孔44は、筒状部42の他端側でボルト51の差し込み方向に向って広がるように形成されるが、この構成に限定されない。貫通孔44は、少なくとも筒状部42の他端側の略半部でボルト51の差し込み方向に向って広がるように形成されればよい。例えば、貫通孔44は、筒状部42の一端から他端に亘ってボルト51の差し込み方向に向って広がるように形成されてもよい。
また、本実施の形態において、貫通孔44の内周面は、筒状部42の他端側でテーパ状に傾斜する構成としたが、この構成に限定されない。貫通孔44の内周面が、湾曲して傾斜する構成でもよい。
また、本実施の形態において、スペーサ41はアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金を原材料とするが、この構成に限定されない。スペーサ41は、被取付部材の組み付け先の相手部材よりも変形し易く、カシメ効果が得やすい材料で形成されればよい。
以上説明したように、本発明は、ボルトを斜めに差し込むことができ、組み付け性を向上できるという効果を有し、特に、鞍乗型車両における樹脂製カバーの取り付け用のスペーサに有用である。
1 自動二輪車
11 車体フレーム
17 シートレール(相手部材)
19 固定孔
21 エンジン
31 シート
32 シートブラケット(他部材)
33 貫通孔
34 ナット部
35 サイドカバー(被取付部材)
36 取付凹部
37 取付孔
41 スペーサ
42 筒状部
43 ワッシャ部
44 貫通孔
46 他端部
51 ボルト
52 軸部
53 頭部
S1 扁平状の空間
S2 円錐台状の空間

Claims (4)

  1. 被取付部材の取付孔に取り付けられた筒状部を有し、前記筒状部の一端側から前記筒状部の貫通孔にボルトが差し込まれることで、前記被取付部材の取付孔と前記ボルトの軸部との間に介在されるスペーサにおいて、
    前記貫通孔の内径は、少なくとも前記筒状部の他端側の略半部では、ボルトの差し込み方向に向って広がるように形成されることを特徴とするスペーサ。
  2. 前記筒状部の厚みは、少なくとも前記筒状部の他端側の略半部では、前記ボルトの差し込み方向に向って薄くなり、前記貫通孔の内径を広げるように形成されることを特徴とする請求項1に記載のスペーサ。
  3. 前記筒状部の厚みは、少なくとも前記筒状部の他端側の略半部では、前記ボルトの差し込み方向に向って薄くなり、前記貫通孔の内径の広がりが急になる複数の傾斜角度で前記貫通孔の内周面が傾斜するように形成されることを特徴とする請求項2に記載のスペーサ。
  4. 前記筒状部には、前記筒状部の一端部に前記ボルトの座面に当接するワッシャ部が設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のスペーサ。
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KR101861559B1 (ko) * 2015-04-06 2018-05-29 주식회사 창공주차산업 풀림방지용 와셔
CN109937474A (zh) * 2016-11-10 2019-06-25 应用材料公司 用于改进的装载端口背板的系统、装置及方法

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