JP2013180375A - 把持ツール、及び、被把持用治具 - Google Patents

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中村  剛
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美津雄 前田
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Abstract

【課題】ワークが車体に接触するおそれを低減できる把持ツール、及び被把持用治具を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、ワークWに取り付けられた被把持用治具20に当接して、ワークWの一側面を把持する把持ツール4であって、ワークWの一側面に平行して水平方向へ延在する一対の回動軸41と、回動軸41の下方に設けられた当接部68と、を備え、回動軸41は、ワークWの一側面側で、被把持用治具20に形成された一対の回動穴24aに回動自在に挿入し、当接部68は、ワークWの一側面側で、被把持用治具20の回動穴24aの下方に設けられた被当接部27に当接して、ワークWを水平に支持することを特徴する。
【選択図】図5

Description

本発明は、車体に組み付ける部品(以下、「ワーク」と称する。)の一側面側を把持可能な把持ツール、及び、ワークに取り付けられる被把持用治具に関する。
従来から車両の組み立て作業では、車体の内部に組み付けるワークを車体のドア開口などの開口を通過させることで、車体内部へ搬送している。
また、ワークを車体内部へ搬送する搬送作業では、作業者の負担を軽減するために、下記特許文献に開示されるような、ワークの一側面を把持する把持ツールを備えたワーク搬送装置が利用されている。
ここで、下記特許文献の把持ツールは、ワークの一側面に平行な板状の当接フランジと、その当接フランジと平行な板状の一対の把持チャックを備えた構成になっている。
そして、その当接フランジと一対の把持チャックにより、ワークに取り付けられた被把持用治具の被把持フランジを挟み込むことで、把持ツールが被把持用治具に連結してワークの一側面を把持している。
特開2003−159680号公報
しかしながら、従来技術の把持ツールによれば、当接フランジと一対の把持チャックと被把持フランジとから構成される連結部分の形状が板状であった。そのため、ワークが重量物である場合に、例えば、把持チャックが曲折するなど、連結部分が変形するおそれがあった。
そして、連結部分の変形により、ワークが把持ツールに対して傾いた状態で把持されて、ワークが占有するクリアランスを狭小とすることができず、ワークを車体の開口を通過させる際に、ワークが車体に接触する場合があった。
そこで、本発明は、前記する背景に鑑みて創案された発明であって、ワークが車体に接触するおそれを低減できる把持ツール、及び被把持用治具を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本願発明に係る把持ツールは、ワークに取り付けられた被把持用治具に当接して、前記ワークの一側面を把持する把持ツールであって、前記ワークの一側面に平行して水平方向へ延在する回動軸と、前記回動軸の下方に設けられた当接部と、を備え、前記回動軸は、前記ワークの一側面側で、前記被把持用治具に形成された回動穴に回動自在に挿入し、前記当接部は、前記ワークの一側面側で、前記被把持用治具の前記回動穴の下方に設けられた被当接部に当接して、前記ワークを水平に支持することを特徴とする。
本願発明に係る把持ツールによれば、連結部材が軸状の回動軸であるため、従来の板状の連結部材に比べて高い強度を有し、変形のおそれが少ない。
また、把持ツールを上昇させることで、回動穴に挿入する回動軸がその回動穴の上部に当接するため、被把持用治具とともにワークを持ち上げることができる。
一方で、ワークは、回動軸に対して回動自在である。そのため、持ち上げられたワークには、ワークの自重によりワークの一側面側であって回動軸の下方へ向かう回転モーメントがワークに作用するが、ワークの一側面側であって回動軸の下方で、ワークは被当接部に当接する当接部により支持される。
よって、回動することなく、水平状態を保持した状態でワークが搬送されるため、車体にワークが接触するおそれが低減できる。
また、把持ツールは、前記ワークを載置位置に載置する場合に、前記載置位置近傍に形成された前記孔部に挿入可能な位置決めピンをさらに備えることが好ましい。
前記する構成によれば、作業者は、把持ツールの位置決めピンを孔部に挿入するように載置することで、ワークを載置位置に載置できる。そのため、ワークの載置作業の容易化が図れる。
また、把持ツールは、前記一対の回動軸と前記当接部とが設けられるフローティングテーブルと、前記フローティングテーブルを水平方向に移動可能に固定するフローティングテーブル固定機構とをさらに備えることが好ましい。
前記する構成によれば、ワークを載置位置に載置する場合に、作業者は、フローティングテーブルを水平方向に移動させることで、位置決めピンが穴部に嵌るように、ワークの載置する位置を微調整することができる。そのため、ワークの載置作業のやり直しが回避でき、ワークの載置作業の更なる容易化が図れる。
また、前記する把持ツールにより一側面を把持されるワークに取り付けられる被把持用治具は、前記ワークの一側面に平行して水平方向へ穿設された回動穴と、前記回動穴の下方に設けられた被当接部と、を備え、前記回動穴は、前記ワークの一側面側で、前記把持ツールの前記回動軸に挿入され、前記被当接部は、前記ワークの一側面側で、前記把持ツールの回動軸の下方に設けられた前記当接部に当接して、前記ワークを水平に支持することを特徴とする。
前記する被把持用治具によれば、把持ツールに連結する連結部材は、回動穴を有する部材であればよく、変形が生じ難い高い強度を有する部材を用いることができる。
また、被把持用治具の被当接部によれば、当接部に当接してワークが水平に支持されるため、ワークの被把持姿勢が把持ツールに対して水平に保持されて、ワークの載置時におけるワークと把持ツールが占有するクリアランスを狭小にできる。
また、前記する被把持用治具は、前記回動穴の下方には、上方へ向かうにつれて次第に幅狭に形成されて前記回動穴に連続するテーパ穴をさらに備えることが好ましい。
前記する構成によれば、回動軸が回動穴に対して下方側へ位置ずれしている場合に、回動軸がテーパ穴に誘導されて穴部へ移動して挿入する。そのため、位置ずれにより回動軸がワークに干渉することを回避できる。
また、本願発明に係る把持ツールは、ワークに取り付けられた被把持用治具に当接して、前記ワークの一側面を把持する把持ツールであって、前記ワークの一側面に平行して水平方向へ穿設された回動穴と、前記回動穴の下方に設けられた当接部と、を備え、前記回動穴は、前記ワークの一側面側で、前記被把持用治具に形成された回動軸に回動自在に挿入され、前記当接部は、前記ワークの一側面側で、前記被把持用治具の前記回動穴の下方に設けられた被当接部に当接して、前記ワークを水平に支持することを特徴する。
前記する把持ツールによれば、把持ツールに連結する連結部材は、回動穴を有する部材であればよく、変形が生じ難い高い強度を有する部材を用いることができる。
また、把持ツールを上昇させることで、回動穴に挿入される回動軸の下部に、回動穴の下部が当接して、被把持用治具とともにワークを持ち上げることができる。
一方で、ワークは、回動穴に対して回動自在である。そのため、持ち上げられたワークには、ワークの自重によりワークの一側面側であって回動軸の下方へ向かう回転モーメントがワークに作用するが、ワークの一側面側であって回動軸の下方で、ワークは被当接部に当接する当接部により支持される。
よって、回動することなく、水平状態を保持した状態でワークが搬送されるため、車体にワークが接触するおそれが低減できる。
また、前記する把持ツールにより一側面を把持されるワークに取り付けられる被把持用治具は、前記ワークの一側面に平行して水平方向へ延在する回動軸と、前記回動軸の下方に設けられた被当接部と、を備え、前記回動軸は、前記ワークの一側面側で、前記把持ツールの前記回動穴に挿入し、前記被当接部は、前記ワークの一側面側で、前記把持ツールの回動穴の下方に設けられた前記当接部に当接して、前記ワークを水平に支持することを特徴とする。
前記する被把持用治具によれば、把持ツールに連結する連結部材は、連結部材が軸状の回動軸であるため、従来の板状の連結部材に比べて高い強度を有し、変形のおそれが少ない。
また、被把持用治具の被当接部によれば、当接部に当接してワークが水平に支持されるため、ワークの被把持姿勢が把持ツールに対して水平に保持されて、ワークの載置時におけるワークと把持ツールが占有するクリアランスを狭小にできる。
以上、本発明によれば、ワークが車体に接触するおそれを低減できる把持ツール及び被把持用治具を提供することができる。
搬送ハンガに搭載された車体の内部へ、ワーク搬送装置を用いてワークを投入する前の状態を示す模式図である。 ワークを把持する作業用補助装置を前方側の左側上方から見た斜視図である。 ワークと被把持用治具を前方側の右側上方から斜視した斜視図である。 ワークを前方から見た正面図である。 図4に示すワークのB―B矢視断面図である。 図2に示す破線Eで囲まれた範囲を拡大した図である。 把持ツールを後方側の右上から見た斜視図である。 把持ツールを後方側から見た背面図である。 図7に把持ツールの示すF―F矢視断面図である。 (a)は、連結前の把持ツールと被把持用治具とを上方から見た平面図、(b)は、回動穴に回動軸が挿入された状態を上方から見た平面図である。 (a)は、回動穴に回動軸が挿入された状態を側面視した側面図、(b)は、回動穴に回動軸が連結した状態を側面視した側面図、(c)は、テーパ部に回動軸が当接した状態を側面視した側面である。 (a)は、車体にワークと第2投入部が搬送された状態の平面図、(b)は、(a)の状態から後方へワークを移動させた状態の平面図である。 (a)は、ワーク投入用治具全体を車体に投入した状態の平面図、(b)は、ワークを組み付け位置に搬送し終えた状態の平面図である。
つぎに、本発明の実施形態に係る把持ツールについて、図面を適宜参照しながら説明する。なお、実施形態の把持装置の説明において、技術的に同一要素であるものについては、同一の符号を付している。
図1に示すように、車両の組み立て作業において、ワークWの組み付けは、搬送ハンガ10により搬送される車体1に対して行われる。なお、本実施形態のワークWの組み付け位置Xは、車体1の幅方向の中央であって、リアシート(図示しない)とトランクルームTの間の付近である。さらに、車体1の組み付け位置Xの近傍には、ワークWの後記する固定用レール28(図3参照)を固定するボルト(不図示)を螺合させるための締結孔(不図示)が形成されている。
搬送ハンガ10は、車体1の前方側上方で左右方向に延在する搬送レール連結部10aと、搬送レール連結部10aの両端に回動自在に連結して車体1の左右両側の側面に配設される一対の吊りアーム11、11と、吊りアーム11の内方から延出する略板状の車体支持部11a、11aとを備えている。そして、車体支持部11a、11aの上面に車体1を載置することで、搬送ハンガ10に搭載されている。
また、搬送レール連結部10aは、上方に設けられた搬送レール(図示しない)に、走行自在に連結しているとともに、搬送レールに沿って走行可能な走行手段(図示しない)を備えている。そして、搬送ハンガ10が搬送レール(図示しない)に沿って移動(図1の矢印Aで示す方向)することで、車体1の搬送が行われる。
なお、以後の説明では、車体1が搬送される方向を「前方」と称し、その反対側を「後方」を称して説明する。また、車体1の前方を基準として左右方向を単に「幅方向」を称する。
また、ワークWが組み付けられる車体1は、骨格部材にアウターパネルやリアパネル等が取り付けられている一方で、ドア開口2にドア(図示しない)やリアシート(図示しない)が取り付けられていないものである。
つぎに、本実施形態に係るワークWについて説明する。図2に示すように、ワークWは、搬送時におけるクリアランスを最小するため、ワークWの一側面である前側面をワーク搬送装置3により把持されている。
また、図3に示すように、本実施形態のワークWには、ワーク搬送装置3によりワークWの前側面を把持されるための被把持用治具20が着脱自在に取り付けられている。以下、ワークWにおける被把持用治具20を取り付けるための構成と、被把持用治具20について、図3〜図5を参照しながら説明する。
ワークWの上面W1には、第1取付部18、18と第2取付部19、19とが設けられている。この第1取付部18は、ワークWの上面W1に凸設されてなる平面視矩形状の部位である。また、第1取付部18の上面W1には、内周面にねじ溝が形成された固定穴18aが穿設されている。さらに、第1取付部18、18のそれぞれは、ワークWの上面W1の前方であって左右両側に配設けられている。
一方で、第2取付部19は、ワークWの上面に凸設されて、前方から見て矩形状の部位である。また、第2取付部19の前面側には、内周面にねじ溝が形成された固定穴19aが穿設されている。そして、第2取付部19、19のそれぞれは、ワークWの上面W1の前方であって、第1取付部18、18よりも中央側に設けられている。
図3、図4に示すように、ワークWの下面W2には、前後方向に延在する略直方体の固定用レール28、28と、ブラケット29、29とが設けられている。
この固定用レール28、28のそれぞれは、ワークWに対し左右対称に形成されている。固定用レール28の前端部は、ワークWの前側面よりも前方へ延設している。一方で、図5に示すように、固定用レール28の後端部は、ワークWの後側面よりも後方へ延設している。そして、図3〜図5に示すように、固定用レール28の前端部及び後端部には、上下方向を貫通する固定孔28a、28aが形成されている。これにより、ワークWを取り付け位置Xに載置した場合に、ボルト(不図示)を、固定孔28a内を通過させて車体1の締結孔(不図示)に締結することで、ワークWを取り付け位置Xに固定することができる。
ブラケット29、29は、図4に示すように、固定用レール28の前端部の左側面に固定される固定板29aと、固定板29aの上端縁から左側へ延出板29bとを備えてなる略L字状の部材である。また、延出板29bには、上下方向を貫通する円孔29cが形成されている。なお、この円孔29cは、図5に示すように、把持ツール4にワークWが把持される場合に、ワーク用位置決めピン58bが挿通されるためのものである。
つぎに、被把持用治具20について説明する。被把持用治具20は、図3に示すように、ワークWに取り付けるための一対のワーク取付部21、21と、その一対のワーク取付部21、21の間に介在して一対のワーク取付部21、21同士を連結する連結部材26を備えている。
一対のワーク取付部21、21のそれぞれは、連結部材26を介して左右対称に形成されている。よって、ワーク取付部21の構成の説明では、一対のワーク取付部21、21のうち、連結部材26の右側に配設されるワーク取付部21を説明し、連結部材26の左側に配設されるワーク取付部21の説明を省略する。
図3、図4に示すように、右側のワーク取付部21は、ワークWの第1取付部18に固定される略直方体状の第1フック部22aと、第1フック部22aの前部側から内方側(左側)へ延出する延出片22bと、延出片22bの左側から下方へ延出して連結部材26に連結する連結片24とを備えている。
第1フック部22aには、上下方向に貫通して、ワークWの第1取付部18の固定穴18aに螺合するボルトB1を通過させるためのねじ孔22cが形成されている。
これにより、図4に示すように、第1フック部22aをワークWの第1取付部18の上方に配置するとともに、ボルトB1を第1フック部22aのねじ孔22cとワークWの固定穴18aとに螺合させて締結することで、第1フック部22aがワークWの第1取付部18の上方側に固定される。
また、図3に示すように、連結片24の上部には、連結片24の後側面から後方へ突出する第2フック部23aと、上方と前方とが開放された溝部23bとが形成されている。
図5に示すように、第2フック部23aは、第1フック部22aをワークWの第1取付部18に固定した場合に、第2フック部23aの後側面が第2取付部19の前側面に当接可能に形成されている。
また、第2フック部23aには、前後方向に向かって穿設されて、溝部23bと第2フック部23aを貫通するねじ孔23cが形成されている。なお、溝部23bは、ねじ孔23cに螺合させるボルトB2を挿通させるための切り欠きであり、ボルトB2を前方側から通過挿入可能に形成されている。
そして、第2フック部23aをワークWの第2取付部19の前方に配置するとともに、溝部23b内からボルトB2を、第2フック部23aのねじ孔23cとワークWの固定穴19aとに螺合させて締結することで、第2フック部23aを第2取付部19の前方側に固定される。
以上、ワークWの第1取付部18、第2取付部19と、被把持用治具20の第1フック部22a、第2フック部23aとを、ボルトB1、B2により締結することで被把持用治具20がワークWに取り付けられている。また、当該構成による取り付けによれば、ワークWに対して被把持用治具20が水平方向及び上下方向にずれることなく強固に取り付けられる。なお、当該取り付けにより、図5に示すように、被把持用治具20の連結片24は、ワークWに対して前面側の上方に配設されることとなる。
また、図5に示すように、連結片24の内方側面(左側面)には、ワークWの前側面に平行で水平方向に穿設された回動穴24aとテーパ部24bとが形成されている。なお、実施形態のテーパ部24bは、特許請求の範囲に記載される「テーパ穴」に相当する構成である。
回動穴24aは、略円形状に形成された穴である。テーパ部24bは、回動穴24aの下方側に形成されているとともに、上方に向かうにつれて次第に幅狭となるように形成されている。また、テーパ部24bの上部は、回動穴24aの下部に連続しており、後記する回動軸41が通過可能に形成されている。
連結部材26は、図4に示すように、一対のワーク取付部21、21の間の下部側にボルトで固定されている。また、連結部材26の前側面には、被当接部27が設けられている。この被当接部27は、ワークWがワーク搬送装置3に把持される場合に、後述する当接部68に当接されるための部材であって、略直方体状に形成されている。また、図5に示すように、被当接部27は、連結部材26の前側面に固着されることで、回動穴24aの下方に配設されている。
つぎに、ワークWを把持し搬送するワーク搬送装置3について説明する。
図2に示すように、実施形態に係るワーク搬送装置3は、アシスト搬送装置30と、そのアシスト搬送装置30に固定されたワーク投入用治具37と、そのワーク投入用治具37の上方に設けられた把持ツール4とを備えている。
アシスト搬送装置30は、床面に設置されたアシスト本体31と、一端側がアシスト本体31に連結する一対の第1アーム32と、第1関節部33を介して第1アーム32の他端側に連結する第2アーム34と、第2関節部35を介して第2アーム34の他端側に連結するワーク投入用治具固定部36とを備えている。
ワーク投入用治具固定部36は、ワーク投入用治具37を固定するための部材あり、平面視略円盤状に形成されている。
第1アーム32は、アシスト本体31と第1関節部33とに対して水平方向を回動軸として回動自在になっており、図2の矢印D1で示す方向に傾倒自在になっている。よって、一対の第1アーム32を傾倒させることで、第2アーム34が水平状態を保持しながら上下方向に移動して、ワークWを上下方向(図2の矢印D2で示す方向)へ移動させることができる。
また、アシスト本体31と第1関節部33と第2関節部35は、鉛直方向を回動軸として回動自在になっている。そのため、アシスト本体31と、第1関節部33と、第2関節部35とが、回動軸周りに(図2の矢印D3〜D5で示す方向)に回動することで、ワークWを水平方向へ移動させることができる。
さらに、アシスト搬送装置30には、作業者にかかる負荷を軽減するためのアシスト機能を有している。よって、アシスト搬送装置30の各構成における回動軸には、作業者がワークWに加える力を検出して、その検出された力を補助するためのアクチュエータ(図示しない)が設けられており、アクチュエータ(図示しない)が駆動することで、重量物であるワークWの搬送が容易になっている。
ワーク投入用治具37は、ワークWとともに車体1の内部へ投入されるための部材である。また、本実施形態のワーク投入用治具37の車幅方向(左右方向)長さは、ワークWの組み付け位置X(図12参照)に対応して、ワークWを車体1の内部の中央部まで到達可能な長さに形成されている。ワーク投入用治具37には、表面に保護シート(図示しない)が貼着されて、接触により車体1を損傷することが抑制されている。
また、ワーク投入用治具37は、一端側がアシスト搬送装置30に固定されて右側へ延出する第1投入部38と、第1投入部38の他端側から屈曲しながら延出する屈曲部39と、屈曲部39の他端側から右側へ延出して把持ツール4が設けられている第2投入部40とを備えている。
屈曲部39は、第1投入部38から後方へ延出する第1屈曲部39aと、第1屈曲部39aの後端から右下へ延出する第2屈曲部39bとを備えている。
第1屈曲部39aの前後方向の長さは、第1投入部38がドア開口2の最後方側に配置された場合に、ドア開口2よりも後方側であるワークWの載置場所に、ワークWを搬送可能な程度延出している(図13(b)参照)。
また、第2屈曲部39bは、ワークWを車体1の床面に載置する場合に、車体1のドア開口2の周縁との接触を回避するためのものである。
把持ツール4は、図7に示すように、一対の回動軸41、41と、一対の回動軸41、41を車幅方向にスライド可能に支持するスライド機構50と、スライド機構50が固定されるフローティングテーブル61と、フローティングテーブル61の下面に固定される当接部材69及び位置決め部57と、ワーク投入用治具37に固定されてフローティングテーブル61を水平方向に移動可能に支持するフローティング機構60とを備えている。
図6〜図8に示すように、スライド機構50は、フローティングテーブル61の上面に敷設されたレール51(特に図6参照)と、レール51の上方に配設されたスライドテーブル52と、スライドテーブル52に固定される第1支持部53(特に図7参照)と、フローティングテーブル61に固定される第1シリンダ54と、スライドテーブル52に固定される第2シリンダ55と、第2シリンダ55に固定される第2支持部56(特に図7参照)とを備えている。
図6に示すように、レール51は、左右方向に開口した略H字状の部材であり、左右方向に延在するように敷設されている。
スライドテーブル52は、平面視略矩形状の板部材である。スライドテーブル52の下面には、レール51に沿って摺動可能なレールガイド52aが設けられており、スライドテーブル52が左右方向へ移動可能になっている。
図7に示すように、第1支持部53は、スライドテーブル52の上面に固定されて後方へ延出して、さらに、下方へ延出するように形成されている。また、第1支持部53には、回動軸41を固定するためのボルトが貫通する孔部(図示しない)が形成されている。
図8に示すように、第1シリンダ54と第2シリンダ55は、左右方向へ移動するシャフト54a、55aを有している。なお、第1シリンダ54と第2シリンダ55には、シャフト54a、55aが自動的に左右方向への移動を開始する図示しないスイッチが設けられており、作業の簡易化が図られている。
第1シリンダ54は、フローティングテーブル61の上面であって、レール51の左側に固定されている。そして、第1シリンダ54のシャフト54aがスライドテーブル52の端部52bに連結されている。このため、作業者が図示しないスイッチを操作して第1シリンダ54のシャフト54aを移動させることで、スライドテーブル52に固定される第1支持部53が左右方向へ移動できるように構成されている。
一方、第2シリンダ55は、スライドテーブル52の上面に固定されている。そして、第2シリンダ55のシャフト55aには、第2支持部56が固定されている。そのため、作業者が第2シリンダ55を操作することで、第2支持部56を左右方向へ移動させることができる。なお、実施形態における第1シリンダ54と第2シリンダ55の例としては、油圧シリンダや電動シリンダが挙げられるが、スライドテーブル等を移動させることができれば、本発明は特に油圧シリンダや電動シリンダに限定されない。
第2支持部56は、図7に示すように、固定される第2シリンダ55から後方側へ延出するとともに、さらに下方へ延出するように形成されている。また、第2支持部56には、回動軸41を固定するボルトが貫通する孔部(図示しない)が形成されている。
回動軸41は、図7、図8に示すように、略円柱状の部材であって、第1支持部53と第2支持部56の孔部(図示しない)を貫通するボルトにより固定されることで、左右方向、つまり、ワークWの前側面に平行でかつ水平方向に延在している。
また、一対の回動軸41、41は、互いに外向きとなるように、第1支持部53と第2支持部56に支持されている。
また、回動軸41は、図5に示すように、被把持用治具20の回動穴24aの径に比べて小さい径を有するように形成されており、被把持用治具20の回動穴24aに挿入された場合、遊嵌するように構成されている。
当接部材69は、図7、図8に示すように、固定されるフローティングテーブル61の下面から下方へ延出する下方延出部69aと、下方延出部69aに固定されて後方側へ延出する当接部68とを有している。
この当接部68は、図5に示すように、ワークWと把持ツール4が水平状態であり、かつ、把持ツール4の回動軸41が被把持用治具20の回動穴24aの上部に当接した場合に、被把持用治具20の被当接部27の被当接面27aに当接するように構成されている。また、被当接面27aに当接する当接部68の当接面68aは、ワークWが水平である場合に、被当接面27aと平行なるように形成されている。
位置決め部57は、図7、図8に示すように、フローティングテーブル61の下面から下方に向かって延出する位置決め用延出部58と、その位置決め用延出部58の下面に設けられた位置決めピン59とを備えている。この位置決めピン59は、下方側に向かって、略円錐状に形成されて、ワークWを組み付け位置X(図12参照)に載置する場合に、車体1の床面の孔部Z(図12参照)に挿入可能になっている。
さらに、図8に示すように、位置決め用延出部58、58の内方側には、位置決め用延出部58の内側面延出するワーク位置決め用延出部58a、58aと、ワーク位置決め用延出部58aの下面に固定されるワーク用位置決めピン58b、58bとが設けられている。
ワーク位置決め用延出部58a、58aは、把持ツール4によりワークWを把持した場合に、下面に固定されるワーク用位置決めピン58b、58bをワークWのブラケット29、29の円孔29c、29c(図3参照)を挿通可能とするために設けられた部材である。
また、ワーク用位置決めピン58b、58bは、上下方向に延在するとともに、ワークWのブラケット29、29の円孔29cと同一の径を有する略円柱状の部材である。さらに、ワーク用位置決めピン58b、58bの下面は、ワークWのブラケット29、29の円孔29cに挿入し易いように、半球面状に形成されている。
フローティング機構60は、図7〜図9に示すように、ワーク投入用治具37の上面に固定される固定テーブル62と、固定テーブル62の上面の左右両端に設けられた両端部64,64と、固定テーブル62と両端部64とに設けられてフローティングテーブル61を挟持する複数のコロ部材63と、両端部64に設けられた第3シリンダ67とを備えている。
固定テーブル62は、図8に示すように、左右方向に延在する板部材であり、ワーク投入用治具37の上面に強固に固定されている。また、固定テーブル62の後方側には、図7、図8に示すように、固定テーブル62の上下方向を連通させる切り欠き57が形成されている。そして、この切り欠き62aをフローティングテーブル61の下面に固定された位置決め部57の位置決め用延出部58が通過して、固定テーブル62の下方へ延出している。
両端部64は、図9に示すように、固定テーブル62に固定される逆U字部材64aと、逆U字部材64aの内側面に固定されたコロ部材支持部66とを備えている。
逆U字部材64aは、図7、図9に示すように、下方に向かって開口する略U字状部材であり、内部に空間Sを有している。また、逆U字部材64aは、固定テーブル62に左右方向が開放するように設けられている。
さらに、図9に示すように、逆U字部材64aの上壁には、上下方向を貫通する孔64dが形成されている。
コロ部材支持部66は、固定される逆U字部材64aの側面から上方へ延出する鉛直壁66aと、その鉛直壁66aから内方側へ延出する水平壁66bを備えている。
また、鉛直壁66aの下部には、後記するフローティングテーブル61の突出部61aを通過させるための切り欠き66cが形成されている。
コロ部材63は、球体63aと、図9に示すように、球体63aの一部が露出するように球体63aを内包する内包部材63bを備えている。
図7、図9に示すように、内包部材63bは、球体63aの露出部分をフローティングテーブル61の上面又は下面に当接させて、フローティングテーブル61を上下方向から挟持可能に、固定テーブル62の上面と水平壁66bの下面とに固定されている。
フローティングテーブル61は、図8に示すように、幅方向に延在する平面視矩形状の板状部材である。図9に示すように、フローティングテーブル61は、固定テーブル62と水平壁66bに固定された複数のコロ部材63の間に挟持されるように配設されて、水平状態を保持した状態で水平方向へ移動自在に支持されている。
フローティングテーブル61の左右両端には、両端部64の空間S内に突出する突出部61aが形成されている。
突出部61aには、上下方向を貫通する孔61bが形成されている。そして、孔61bには、嵌合部材61cが挿入されて固定している。また、この嵌合部材61cには、上下方向を貫通する孔61dが形成されている。なお、この孔61dの上部側は、逆円錐状になっている。
第3シリンダ67は、図9に示すように、先端が略円錐状に形成されて上下方向に移動自在なピストンロッド67aを有している。なお、第3シリンダ67には、ピストンロッド67aが自動的に上下方向への移動を開始する図示しないスイッチが設けられており、作業の簡易化が図られている。
そして、第3シリンダ67は、ピストンロッド67aが逆U字部材64aの孔64d内に配置されるように、逆U字部材64aの上方に固定されている。これにより、作業者が図示しないスイッチを操作することで、ピストンロッド67aを下方へ移動させた場合に、フローティングテーブル61の嵌合部材61cの孔61dにピストンロッド67aが挿入して係止する。そのため、コロ部材63により水平方向へ移動自在に支持されるフローティングテーブル61は、ピストンロッド67aに係止して固定されることとなる。
なお、ピストンロッド67aによりフローティングテーブル61を固定する場合には、ピストンロッド67aにおける円錐の中心部に対して、フローティングテーブル61の孔61dの中心部が対応するように、フローティングテーブル61を移動させた上で、ピストンロッド67aをフローティングテーブル61の孔61dに挿入させて固定するものとする。
以上、本実施形態に係る把持ツール4、被把持用治具20は、上記する構成を基本的構成としている。つぎに、把持ツール4によるワークWの把持方法について、図10、図11を参照しながら説明する。
まず、作業者は、第1シリンダ54と第2シリンダ55の図示しないスイッチを操作して、一対の回動軸41、41が一対の連結片24、24の間隔よりも狭くなるように調整する。
また、作業者は、第3シリンダ67(図9参照)の図示しないスイッチを操作して、ピストンロッド67aを上方へ移動させることで、フローティングテーブル61の嵌合部材61cに第3シリンダ67のピストンロッド67aが係止しない状態、つまり、フローティングテーブル61を水平方向へ移動可能な状態にする。
つぎに、図10(a)に示すように、把持ツール4の一対の回動軸41、41が被把持用治具20の一対の連結片24、24の間に配置されるように、把持ツール4を移動させる。
そして、ワーク用位置決めピン58b、58b(図5参照)を、ワークWのブラケット29、29の円孔29c、29c(図5参照)に挿通させるように、把持ツール4を下方へ移動させる。ここで、フローティングテーブル61が水平方向へ移動可能な状態であるため、ワーク用位置決めピン58bも水平方向へ移動可能となっている。
そのため、仮に、円孔29cの中心に対してワーク用位置決めピン58bの中心がずれて、ワーク用位置決めピン58bがブラケット29、29の円孔29cの周縁に当接したとしても、ワーク用位置決めピン58bの半球面が円孔29cの周縁により円孔29c内に案内されて、つまり、ワーク用位置決めピン58bが水平方向へ移動して円孔29cに挿通することとなる。
これにより、挿通するワーク用位置決めピン58bの位置ずれによるワーク用位置決めピン58b又はブラケット29の損傷が回避される。
つぎに、図11(a)に示すように、回動軸41と回動穴24aとが同じ高さとなるように、把持ツール4を上下方向へ移動させる。
つぎに、一対の回動軸41、41のそれぞれを外向へ移動させるように、第1シリンダ54及び第2シリンダ55を駆動させる。これにより、図10(b)に示すように、回動軸41が回動穴24a内に挿入する。
つぎに、把持ツール4を上昇させる。すると、図11(b)に示すように、回動軸41が回動穴24aの上端に当接して、把持ツール4と被把持用治具20とがワークWの前側面の上方で当接する。さらに、当接部68の当接面68aと被当接部27の被当接面27aとが平行に当接する。
なお、回動軸41が回動穴24aに遊嵌しているため、ワークWは、回動軸41を回動軸として回動可能に把持ツール4に連結している。また、把持ツール4のワーク用位置決めピン58b、58bは上下方向に長く形成されているため、把持ツール4を上昇させたとしても、ワークWのブラケット29、29の円孔29c、29cから離脱することなく、挿通されている(図5参照)。
また、前工程において、図11(c)に示すように、万が一、回動軸41が回動穴24aの下方側に配置された場合には、把持ツール4の上昇により回動軸41がテーパ部24bに当接するとともにテーパ部24bに沿って上方へ移動する。そのため、図11(b)に示すように、回動軸41が回動穴24a内に進入するとともに、回動軸41が回動穴24aの上端側に当接することとなる。
そして、把持ツール4をさらに上昇させると、被把持用治具20とともにワークWが上昇する。
ここで、ワークWの重心は、把持ツール4と被把持用治具20とが当接する箇所よりも、後方側にある。そのため、把持ツール4と被把持用治具20とが当接する箇所を支点として、ワークWの自重により、前方側である把持ツール4側であって回動軸41の下方(図5の矢印Mに示す方向)へ回動する回転モーメントがワークWに作用する。
しかしながら、回動軸41の下方において、被当接部27に当接部68が当接しているため、ワークWは回動せずに、当接部68によりワークWの前側面を支持されて、水平状態を維持した状態で持ち上げられる。
以上の工程により、把持ツール4は、ワークWの前側面の上方で当接するとともに、さらに、その当接箇所の下方で支持することで、ワークWの一側面である前側面を把持している。
また、上記する工程で把持ツール4に把持されるワークWは、回動穴24aの上端側に回動軸41が当接されることで把持される。そのため、把持ツール4に対し、ワークWが上下方向に位置ずれして把持されるおそれがない。
さらに、上記する工程で把持ツール4に把持されるワークWは、ワークWのブラケット29の円孔29c(図5参照)にワーク用位置決めピン58bが挿通されている。そのため、把持ツール4に対し、ワークWが前後方向及び左右方向に位置ずれして把持されるおそれがない。よって、搬送時における把持ツール4とワークWとの相対的位置を一定とすることができる。
なお、把持ツール4がワークWを把持した後に、フローティングテーブル61を元の位置に復帰させるとともに、第3シリンダ67(図9参照)の図示しないスイッチを操作することで、フローティングテーブル61を固定させる。
つぎに、ワークWを組み付け位置Xへの搬送方法について、図12、図13を参照しながら説明する。
まず、ワークWを車体1のドア開口2の外側に近接させるとともに、ワーク投入用治具37(図2参照)を車幅方向に平行となるようにする。
つぎに、ドア開口2を通過させて、ワークWを車体1の内部へ移動させる。また、移動距離は、第2投入部40全体が車体1内部へ位置するように移動させる。これにより、図12(a)に示すように、ワークW全体が車体1の内部に投入される。
つぎに、ワークWを後方側へ移動させて、図12(b)に示すように、ワーク投入用治具37の屈曲部39がドア開口2を通過可能にする。
そして、再び、ワークWを車体1の中心部に位置するように、ワークWを右側へ移動させる。これにより、図13(a)に示すように、第1投入部38と屈曲部39とが車体1の内部に入り込む。
つぎに、ワークWを後方へ移動させて、ワークWを組み付け位置Xの直上へ配置させる。
そして、ワークWを下げて、把持ツール4の位置決め部57(図7参照)の位置決めピン59を車体1の床面に形成された孔部Zに挿入させる。
ここで、ワークWの搬送位置がわずかにずれて、位置決めピン59が車体1の孔部Zに挿入しない場合には、作業者は、ピストンロッド67aを上方へ移動させるために、第3シリンダ67(図9参照)の図示しないスイッチを操作して、フローティングテーブル61を水平方向へ移動可能にする。そして、作業者は、ワークWを水平方向へ移動させて、位置決めピン59を車体1の孔部Zに挿入させる。
位置決めピン59が車体1の孔部Zに挿入後に、さらにワークWを下げて、ワークWを車体1の床面に載置することで、図13(b)に示すように、ワークWが組み付け位置Xに搬送される。
つぎに、把持ツール4のスライド機構50により一対の回動軸41を内向へスライドさせて、被把持用治具20との当接を解除する。
つぎに、把持ツール4を上方へ移動させてワークWから離脱させる。なお、ワークWを載置後の把持ツール4とワーク投入用治具37は、図13(a)に示すように、車両前方側へ移動させるとともに、車幅方向の左側へ移動させることで、ドア開口2を通過して、車体1の外部に移動する。
さらに、車体1の内部に載置されたワークWについて、被把持用治具20に締結されたボルトB1、B2を取り外し、被把持用治具20をワークWから分離させることで、ワークWの搬送作業を終了する。
なお、搬送作業後にワークWの固定作業を行う。この固定作業は、組み付け位置Xに載置されたワークWの固定用レール28の固定孔28aと、車体1に形成された締結孔(不図示)とにボルト(不図示)を締め付けることで、ワークWを車体1に固定する作業である。
以上、実施形態について説明したが、実施形態の把持ツール4と被把持用治具20とによれば、ワークWが当接部68により水平に支持されている。よって、把持ツール4に対して傾くことなくワークWを搬送でき、ワークWの搬送作業時において、ワークWを車体1に接触させるおそれを低減できる。
また、ワークWと把持ツール4との連結部材について、一方が、軸部材である回動軸41で、他方が穿設された回動穴24aであるため、従来技術である板状の連結部材に比べて強い強度を有し変形するおそれが少ない。そのため、連結部材の変形によりワークWが把持ツール4に対して傾くというおそれを低減できる。
また、実施形態のスライド機構50により回動軸41と回動穴24aとの当接を解除できる。そのため、当接を解除するために、把持ツール4を傾倒させる等の作業が不要となるとともに、把持ツール4が占有するクリアランスを狭小とすることができる。
また、実施形態で説明したように、把持状態における把持ツール4とワークWとの相対的位置が一定である。さらに、ワークWを取り付け位置Xへ載置する場合において、把持ツール4の位置決めピン59と車体1の孔部Zとにより、把持ツール4と車体1の組み付け位置Xとの相対的位置が一定となっている。
つまり、実施形態の把持ツール4によれば、ワークWと車体1の組み付け位置Xとの相対的位置も一定とすることができ、搬送されるワークWが組み付け位置Xから位置ずれするおそれが非常低く、高い搬送精度を有している。
また、実施形態のフローティング機構60により、作業者は、ワークWの載置する位置を微調整することができ、ワークWの載置作業のやり直しが回避できる。
また、実施形態のテーパ部24bによれば、誤って回動軸41を回動穴24aの下方に配置しても、回動軸41を回動穴24aに誘導できる。そのため、回動軸41が他の部材、例えば、ワークWに干渉して、ワークWを変形させるが低減される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更が可能である。
実施形態によれば、回動軸41は、略円柱状であったが、ワークWが回動できればよく、例えば、半円柱状であってもよい。
また、実施形態によれば、把持ツール4の回動軸41が2つ設けられており、また、被把持用治具20の回動穴24aが2つ設けられていたが、本発明は、回動軸41と回動穴24aとが2つの場合に限定されるものでなく、例えば、回動軸41と回動穴24aとが1つや3つであってもよい。
さらに、実施形態によれば、回動軸41が把持ツール4に設けられており、回動穴24aが被把持用治具20に設けられていたが、本発明はこれに限定されない。
たとえば、被把持用治具20に回動軸を設ける一方で、把持ツール4には、回動軸を下方から支持可能な回動穴が設けられた部材を設けてもよい。
また、実施形態によれば、把持ツール4がスライド機構50を有していたが、被把持用治具側にスライド機構側に設けてもよい。
1 車体
3 ワーク搬送装置
4 把持ツール
20 被把持用治具
24a 回動穴
24b テーパ部(テーパ穴)
27 被当接部
30 アシスト搬送装置
37 ワーク投入用治具
41 回動軸
50 スライド機構
53 第1支持部
54 第1シリンダ
55 第2シリンダ
56 第2支持部
60 フローティング機構
66 コロ部材支持部
68 当接部
W ワーク

Claims (7)

  1. ワークに取り付けられた被把持用治具に当接して、前記ワークの一側面を把持する把持ツールであって、
    前記ワークの一側面に平行して水平方向へ延在する回動軸と、
    前記回動軸の下方に設けられた当接部と、を備え、
    前記回動軸は、前記ワークの一側面側で、前記被把持用治具に形成された回動穴に回動自在に挿入し、
    前記当接部は、前記ワークの一側面側で、前記被把持用治具の前記回動穴の下方に設けられた被当接部に当接して、前記ワークを水平に支持することを特徴する把持ツール。
  2. 前記ワークを載置位置に載置する場合に、前記載置位置近傍に形成された前記孔部に挿入可能な位置決めピンをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の把持ツール。
  3. 前記一対の回動軸と前記当接部とが設けられるフローティングテーブルと、
    前記フローティングテーブルを水平方向に移動可能に固定するフローティングテーブル固定機構と、をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の把持ツール。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の把持ツールにより一側面を把持されるワークに取り付けられる被把持用治具であって、
    前記ワークの一側面に平行して水平方向へ穿設された回動穴と、
    前記回動穴の下方に設けられた被当接部と、を備え、
    前記回動穴は、前記ワークの一側面側で、前記把持ツールの前記回動軸に挿入され、
    前記被当接部は、前記ワークの一側面側で、前記把持ツールの回動軸の下方に設けられた前記当接部に当接して、前記ワークを水平に支持することを特徴とする被把持用治具。
  5. 前記回動穴の下方には、上方へ向かうにつれて次第に幅狭に形成されて前記回動穴に連続するテーパ穴をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の被把持用治具。
  6. ワークに取り付けられた被把持用治具に当接して、前記ワークの一側面を把持する把持ツールであって、
    前記ワークの一側面に平行して水平方向へ穿設された回動穴と、
    前記回動穴の下方に設けられた当接部と、を備え、
    前記回動穴は、前記ワークの一側面側で、前記被把持用治具に形成された回動軸に回動自在に挿入され、
    前記当接部は、前記ワークの一側面側で、前記被把持用治具の前記回動穴の下方に設けられた被当接部に当接して、前記ワークを水平に支持することを特徴する把持ツール。
  7. 請求項6項に記載の把持ツールにより一側面を把持されるワークに取り付けられる被把持用治具であって、
    前記ワークの一側面に平行して水平方向へ延在する回動軸と、
    前記回動軸の下方に設けられた被当接部と、を備え、
    前記回動軸は、前記ワークの一側面側で、前記把持ツールの前記回動穴に挿入し、
    前記被当接部は、前記ワークの一側面側で、前記把持ツールの回動穴の下方に設けられた前記当接部に当接して、前記ワークを水平に支持することを特徴とする被把持用治具。
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