JP2013180128A - 圧力調整弁及び流水検知装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧力調整弁100は、スプリンクラーヘッドに消火用水を供給するための配管2を開閉する開閉弁10と、この開閉弁10より一次側に配置された一次側配管2aと、開閉弁10より二次側に配置された二次側配管2bとに、接続された圧力調整弁であって、二次側配管2bの圧力を所定値に調整するための圧力調整機構140と、二次側配管2bの圧力が所定値を下回った場合に、当該二次側配管2bの圧力が所定値を下回った旨を当該圧力調整弁の外部に伝達するための伝達機構150とを備える。
【選択図】図1
Description
最初に、本実施の形態に係る流水検知装置の概要について説明する。この流水検知装置の設置対象や適用対象は任意であるが、例えば、各種の建物に設置されている湿式予作動式スプリンクラー設備に導入される。湿式予作動式スプリンクラー設備の全体的な構成は、特記する点を除いて、上述した従来の湿式予作動式スプリンクラー設備の構成と同様である。すなわち、湿式予作動式スプリンクラー設備は、概略的には、本実施の形態に係る流水検知装置の他、火災を検出する火災感知器と、消火領域に散水を行う閉鎖型スプリンクラーヘッドと、火災感知器やスプリンクラーヘッドの作動を検出して流水検知装置の開放制御等を行う制御盤を備えて構成されている。ただし、流水検知装置の構成に関しては、上述した従来の流水検知装置の構成とは異なり、減圧警報用圧力スイッチが省略されている。
次に、本実施の形態に係る流水検知装置の構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る流水検知装置の全体構成を説明するための説明図(一部を断面として示す)である。なお、以下の説明では、必要に応じて、図1のX方向を横方向又は左右方向、図1のY方向を前後方向、図1のZ方向を高さ方向又は上下方向と称する。図1に示すように、配管2には、制御弁3と流水検知装置1が設けられている。また、特記なき構成の材料については、その機能を奏し得る限りにおいて任意の材料を使用することができ、例えば、鋼材が使用されるものとする。
配管2は、図示しないポンプから送られた消火用水を、図示しないスプリンクラーヘッドに供給する管路である。以下では、必要に応じて、配管2のうち、流水検知装置1の後述する開閉弁10の弁体31よりも図示しないポンプ側に位置する配管2を「一次側配管2a」と称し、後述する弁体31よりも図示しないスプリンクラーヘッド側に位置する配管2を「二次側配管2b」と称する。また、他の部分についても同様に、後述する弁体31を境界として、図示しないポンプ側を一次側、図示しないスプリンクラーヘッド側を二次側と称する。なお、「消火用水」とは、消火に用いられる液体を意味し、貯水タンクに蓄えられた雨水や水道水、あるいは、これら雨水や水道水に消火用の化学薬品を添加した液体を含む。
制御弁3は、図示しないスプリンクラーヘッド作動時に放水を停止させたい場合や、流水検知装置1の保守作業時に手動で閉栓する仕切弁であり、一次側配管2aに配置されている。
流水検知装置1は、一次側配管2aの消火用水が二次側配管2bに流入したことを検知等する流水検知手段である。この流水検知装置1は、概略的に、開閉弁10、圧力スイッチ50、及び圧力調整弁100を備えて構成されている。また、これら各部は、バイパス配管24a、24b、分岐管24f、24g、補助配管51、101、及び排水管25を介して、図示のように接続されている。
開閉弁10は、流水検知装置1の一次側と二次側の連通を形成するためのものであり、弁ボディ20と、開閉弁駆動機構30とを備えて構成されている。
弁ボディ20は、開閉弁10の基本構造体である。この弁ボディ20は、略球形状の中空体として形成されており、その内部に、一次側室21、二次側室22、及びシリンダ室23を備えている。
開閉弁駆動機構30は、開閉弁10を駆動するための駆動手段である。この開閉弁駆動機構30は、主としてシリンダ室23に設けられており、弁体31、弁座32、ガイドレール33、及びリターンスプリング34を備えている。
次に、圧力スイッチ50について説明する。この圧力スイッチ50は、一次側配管2aの消火用水が二次側配管2bに流入したことを検知した場合にその旨を示す流水検知信号を制御盤に出力する流水警報用圧力スイッチである。ただし、この圧力スイッチ50は、従来と同様に構成することができるため、その詳細な説明は省略する。
次に、圧力調整弁100について説明する。図2は、圧力調整弁100を示す図であり、(a)は正面図であり(一部を断面として示す)、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。この圧力調整弁100は、二次側配管2bの消火用水の圧力を所定の圧力になるように自動で調整する圧力調整手段であり、弁ボディ110、圧力調整機構140、及び伝達機構150を備えて構成されている。
弁ボディ110は、圧力調整弁100の基本構造体であり、ベース部110a、カバー部110b、仕切部110c、ボトムキャップ部110d、ダイヤフラム室111、第1の弁室112、第2の弁室113、及び第3の弁室114を備える。
圧力調整機構140は、二次側配管2bの消火用水の圧力を所定の圧力になるように自動で調整する圧力調整手段である。この圧力調整機構140は、ボルト141、ばね受け142、スプリング143、ピストン144、ダイヤフラム145、第1のプランジャ146、及び第2のプランジャ147を備えている。なお、ダイヤフラム室111、第1の弁室112、スプリング143、ダイヤフラム145、第1のプランジャ146、第2のプランジャ147、及び後述するバルブスプリング147cは、特許請求の範囲における圧力調整手段に対応する。
伝達機構150は、二次側配管2bの圧力が所定値を下回った場合に、二次側配管2bの圧力が所定値を下回った旨を当該圧力調整弁100の外部に伝達するための伝達手段である。この伝達機構150は、突起部151と、スイッチ152とを備えている。
図1において、バイパス配管24aは、開閉弁10の一次側室21の消火用水(すなわち、一次側配管2aから導入された消火用水)を圧力調整弁100へ導入させるための配管であり、その一端が一次側室21に接続されていると共に、その他端が圧力調整弁100の接続口121に接続されている。このバイパス配管24aには、圧力計24cと、ストレーナ24dとが、開閉弁10に近い順に設けられている。圧力計24cは、一次側室21の消火用水の圧力を測定する圧力測定手段である。ストレーナ24dは、バイパス配管24aを流れる消火用水から異物やゴミ等を取り除くための除去手段である。
排水管25は、二次側配管2bの消火用水を流水検知装置1の外部へ排水するためのものである。この排水管25には、排水管25の開閉を行う排水弁25aが設けられている。
補助配管51は、開閉弁10の複数の流入検出口32aに流入した消火用水を圧力スイッチ50へ導入するための配管であり、その一端が流入検出口32aに接続されていると共に、その他端が圧力スイッチ50に接続されている。この補助配管51には、圧力スイッチ50に近い順に、信号停止弁52、オリフィス53、及び逆止弁54が設けられている。信号停止弁52は、圧力スイッチ50の信号の出力を制限するための弁である。具体的には、流水検知装置1の試験調整において、流水信号(火災信号)が外部に出力されないように、信号停止弁52は、補助配管51を仕切り、圧力スイッチ50へ消火用水の流入を遮断する。オリフィス53は、開閉弁10の閉栓後に補助配管51内の排水を行い、圧力スイッチ50を通常監視状態に復旧させるために設けてある。逆止弁54は、排水管25が接続される配管からの逆流による圧力スイッチ50の誤警報防止を目的として設けている。
次に、このように構成された流水検知装置1の動作について説明する。図3は、二次側配管2bの圧力が低い状態の圧力調整弁100を示す図であり、(a)は正面図であり(一部は断面として示す)、(b)は(a)のB−B矢視断面図である。図4は、二次側配管2bの圧力が高い状態の圧力調整弁100を示す図であり、(a)は正面図であり(一部は断面として示す)、(b)は(a)のC−C矢視断面図である。
最初に、圧力調整動作のうち、二次側配管2bの圧力が低い場合の動作について説明する。この動作における圧力調整弁100は、図3に示す通りである。すなわち、図示しないスプリンクラーヘッドの作動等で二次側配管2bの消火用水が漏洩等すると、ダイヤフラム室111の消火用水が、連通路133aを介して図1のバイパス配管24bに流出し、二次側配管2bに流出する。このため、ダイヤフラム室111の圧力が低下してスプリング143の押圧力を下回るので、ダイヤフラム145が変形すると共に、ピストン144及び第1のプランジャ146が押し下げられる。
次に、圧力調整動作のうち、二次側配管2bの圧力が高い場合の動作について説明する。この動作における圧力調整弁100は、図4に示す通りである。すなわち、夏季の気温上昇等により、二次側配管2bに充填されている消火用水の温度が上昇することによって、二次側配管2bの消火用水の圧力が上昇すると、図1のバイパス配管24bと図4の連通路132及び連通路133aを介して、ダイヤフラム室111の消火用水の圧力が上昇する。このため、ダイヤフラム室111の圧力がスプリング143の押圧力を上回るので、ダイヤフラム145が変形すると共に、ピストン144及び第1のプランジャ146が押し上げられる。
最後に、消火用水供給動作について説明する。この動作における圧力調整弁100は、図3に示す通りである。すなわち、火災発生時には、図示しない火災感知器が作動することにより、この火災感知器から図示しない制御盤へ火災信号が出力される。図示しない制御盤は、この火災信号を受信し、火災信号を受信した旨を示す警報表示等を行う。ただし、この時点では、スイッチ152からの減圧検知信号を受信しておらず、減圧検知信号と火災検知信号とにより構成される所定のAND条件が成立しないことから、遠隔起動弁24g2に対する制御信号の出力は行わず、遠隔起動弁24g2を閉鎖状態に維持する。
このように本実施の形態によれば、二次側配管2bの圧力を所定値に調整するための圧力調整機構140と、二次側配管2bの圧力が所定値を下回った場合に、当該二次側配管2bの圧力が所定値を下回った旨を圧力調整機構140の外部に伝達するための伝達機構150とを備えるので、従来のように流水検知装置に高価な減圧警報用圧力スイッチを設ける必要がなくなり、流水検知装置1の製造コストを低減することができる。また、このように減圧警報用圧力スイッチを設ける必要がなくなることから、流水検知装置1を小型化することができ、例えば、流水検知装置1の設置性を向上させることが可能になる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
本実施の形態では、スイッチ152は、圧力調整弁100の外部に配置されていると説明したが、例えば、圧力調整弁100の内部に配置されてもよい。この場合には、スプリング143の押圧力がダイヤフラム室111の圧力よりも上回った場合に、スイッチ152が突起部151によって押圧される位置に、スイッチ152が配置される。あるいは、突起部151を省略し、第2のプランジャ147によってスイッチ152が押圧されるようにしてもよい。
本実施の形態では、圧力調整動作は、二次側配管2bの圧力が低い場合の動作と、二次側配管2bの圧力が高い場合の動作との2つの動作があると説明したが、例えば、二次側配管2bの圧力が高い場合の動作を省略してもよい。この場合において、圧力調整弁100は、補助配管101を介して排水管25と接続させなくてもよい。さらには、圧力調整弁100は、接続口123と、連通路134、135と、第2の弁室113と、第3の弁室114と、連通路147dとを省略してもよい。
本実施の形態では、火災が発生した場合の動作では、スプリング143の押圧力がダイヤフラム室111の圧力よりも上回った場合に、遠隔起動弁24g2の開放によって、連通口23a、23bが開放されると説明したが、これに限られない。例えば、ユーザの手動操作による手動起動弁24g1の開放によって、連通口23a、23bが開放されてもよい。
2 配管
2a 一次側配管
2b 二次側配管
3 制御弁
10 開閉弁
20、110 弁ボディ
21 一次側室
21a 流入口
22 二次側室
22a 流出口
23 シリンダ室
23a、23b 連通口
24a、24b バイパス配管
24c、24e 圧力計
24d ストレーナ
24f、24g 分岐管
24f1、54、102 逆止弁
24f2 オリフィス
24g1 手動起動弁
24g2 遠隔起動弁
25 排水管
25a 排水弁
30 開閉弁駆動機構
31 弁体
32 弁座
32a 流入検出口
33 ガイドレール
34 リターンスプリング
50 圧力スイッチ
51、101 補助配管
52 信号停止弁
53 オリフィス
100 圧力調整弁
110a ベース部
110b カバー部
110c 仕切部
110d ボトムキャップ部
111 ダイヤフラム室
112 第1の弁室
113 第2の弁室
114 第3の弁室
121、122、123 接続口
131、132、133a、133b、134、135、147b、147d 連通路 140 圧力調整機構
141 ボルト
142 ばね受け
143 スプリング
144 ピストン
145 ダイヤフラム
146 第1のプランジャ
147 第2のプランジャ
147a 連通体
147c バルブスプリング
150 伝達機構
151 突起部
152 スイッチ
Claims (5)
- スプリンクラーヘッドに消火用水を供給するための配管に設置され開閉弁体を有する開閉弁と、前記開閉弁より一次側に配置された一次側配管と、前記開閉弁より二次側に配置された二次側配管とに、接続された圧力調整弁であって、
前記二次側配管の圧力を所定値に調整するための圧力調整手段と、
前記二次側配管の圧力が所定値を下回った場合に、当該二次側配管の圧力が所定値を下回った旨を当該圧力調整弁の外部に伝達するための伝達手段とを備える、
圧力調整弁。 - 前記圧力調整手段を収容する弁ボディを備え、
前記伝達手段は、
前記弁ボディの内部から外部に至るように配置された突起部であって、前記二次側配管の圧力が所定値を下回った場合に前記弁ボディの内部から外部に至る方向に移動する突起部と、
前記弁ボディの外部に配置されたスイッチ手段であって、前記二次側配管の圧力が所定値を下回った場合に前記弁ボディの内部から外部に至る方向に移動した突起部により押圧されることで、信号を出力するスイッチ手段とを備える、
請求項1に記載の圧力調整弁。 - 前記圧力調整手段と、前記二次側配管の排水を行うための排水管とを、相互に連通させるための連通体を備え、
前記連通体は、
前記二次側配管の圧力が所定値を下回った場合に、前記圧力調整手段と前記排水管との連通を遮断すると共に、前記一次側配管と前記二次側配管を連通し、
前記二次側配管の圧力が所定値以上となった場合に、前記圧力調整手段と前記排水管とを連通させることにより、前記二次側配管の前記消火用水を前記排水管を介して排水させると共に、前記一次側配管と前記二次側配管との連通を遮断する、
請求項1又は2に記載の圧力調整弁。 - 前記圧力調整手段を収容する弁ボディを備え、
前記圧力調整手段は、
スプリングと、
前記スプリングの伸縮方向の一方の端部に設けられたダイヤフラムと、前記ダイヤフラムにおける前記スプリング側とは反対側に設けられたダイヤフラム室であって、前記二次側配管から供給される消火用水を導入するダイヤフラム室と、を有するダイヤフラム機構であって、前記ダイヤフラムに対する直接的又は間接的な前記スプリングの押圧力と、前記二次側配管の圧力に応じて変動する前記ダイヤフラム室の圧力との圧力差に応じて前記ダイヤフラムを変形させるダイヤフラム機構と、
前記ダイヤフラムと直接的又は間接的に接続された第1のプランジャであって、前記ダイヤフラムの変形に応じて前記スプリングの伸縮方向に沿って移動する第1のプランジャと、
前記一次側配管から供給される消火用水が導入される弁室と、
前記弁室内において前記スプリングの伸縮方向に沿って配置されている第2のプランジャであって、前記第1のプランジャによって押圧され移動する第2のプランジャと、
前記第2のプランジャに取り付けられたバルブスプリングであって、前記ダイヤフラム室の圧力と前記スプリングの押圧力とに圧力差がない場合、又は、前記ダイヤフラム室の圧力が前記スプリングの押圧力よりも大きい場合には、前記第2のプランジャを前記第1のプランジャによって押圧されない位置に戻すためのバルブスプリングとを備え、
前記伝達手段は、
前記弁ボディの内部から外部に至るように配置された突起部であって、かつ、前記第2のプランジャに対して一体形成され又は接続された突起部であって、前記第2のプランジャの移動に伴って前記弁ボディの内部から外部に至る方向に突出するように移動する突起部と、
前記弁ボディの外部に配置されたスイッチ手段であって、前記弁ボディの内部から外部に至る方向に移動した突起部により押圧されることで、信号を出力するスイッチ手段とを備え、
前記二次側配管の圧力が所定値を下回った場合には、前記ダイヤフラム室の圧力が前記スプリングの押圧力よりも下回ることで前記ダイヤフラムを前記スプリングの伸長方向に変形させ、当該ダイヤフラムの変形に伴って前記第1のプランジャを前記伸長方向に沿って移動させ、当該第1のプランジャの押圧によって当該第2のプランジャを前記伸長方向に沿って移動させ、当該第2のプランジャの前記伸長方向の移動に伴って前記突起部を前記弁ボディの内部から外部に至る方向に突出させ、当該突起部の押圧によって前記スイッチ手段から信号を出力させる、
請求項1に記載の圧力調整弁。 - スプリンクラーヘッドに消火用水を供給する配管に設けられた流水検知装置であって、
前記流水検知装置一次側と二次側の連通を形成する開閉弁と、
前記開閉弁より一次側に配置された一次側配管と、前記開閉弁より二次側に配置された二次側配管とに、接続された前記請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力調整弁と、
前記一次側配管の前記消火用水が前記二次側配管に流入したことを検知して流入検知信号を出力する流水警報用圧力スイッチとを備える、
流水検知装置。
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