JP2013179918A - ウコン飲料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】精製ウコン抽出物を用いた高品質のウコン飲料を提供する。
【解決手段】ウコン抽出物に含まれる粘着物質を、複数回の洗浄強化により含有量を低下させ、得られた精製ウコン抽出物を原料として、高品質のウコン飲料とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、精製ウコン抽出物、前記精製ウコン抽出物を含有するウコン飲料、前記精製ウコン抽出物及びウコン飲料を製造する方法、並びにウコンの品質検査方法に関する。
ウコン(学名Curcuma longa)は東南アジアを中心に、世界中の熱帯・亜熱帯地域で栽培されるショウガ科ウコン属の薬用植物である。ウコンに特徴的な成分はクルクミン(黄色色素)であり、ウコンの根茎中には3〜5%のクルクミンが含有されている。
ウコン抽出物に関する有用性が報告されている。例えば、非特許文献1には、ウコン抽出物を含有する飲料は、アルコールと一緒に摂取することにより、アルコール本来の「酔い」を適度に発現させながら、悪酔いを防止する作用を有することが示唆されている。
また、近年ではウコンの有用性に着目してウコン抽出物を配合した飲料が開発されている。ウコン抽出物に含まれるクルクミンにはアルコールの代謝を促進させ、アルコール飲料摂取後の起床時のいわゆる「二日酔い」の防止に効果があると言われている。
「ウコン抽出物が健常成人のアルコール代謝に及ぼす影響の検討」(浜野拓也ら、応用薬理、72(1/2)、31−38(2007))
ウコン抽出物は、乾燥させたウコンの根茎を粉砕し、抽出し、抽出液を乾燥することにより得られる。その後、ウコン抽出物は水や他の成分と混合され、飲料容器に充填される。
しかしながら、容器に充填する前にウコン抽出物を含有する飲料(以下、「ウコン飲料」という)をフィルターに通してろ過すると、フィルターの目詰まりが生じることがあった。この原因について本発明者らが詳細に分析を行った結果、ウコン抽出物に粘着物質が含まれており、これが目詰まりの原因であることを見出した。更に、粘着物質がウコン飲料に視覚的及び官能的な悪影響を与えていることを新たに発見した。
そのため、本発明は、粘着物質の含有量が少ない精製ウコン抽出物を含む、高品質のウコン飲料を提供すること目的とする。
ウコン抽出物を十分に洗浄し、粘着物質の含有量を低減させることにより、精製ウコン抽出物を製造することができる。そして、精製ウコン抽出物を使用することにより、視覚的及び官能的に優れたウコン飲料を製造することが可能となる。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)粘着物質の含有量が0.016mg/g未満となるまで精製されたウコン抽出物を水と混合する混合工程を含む、ウコン飲料の製造方法。
(2)ウコン抽出物を、ウコン抽出物中の粘着物質の含有量が0.016mg/g未満となるまで、洗浄する洗浄工程;及び
前記洗浄工程で得られたウコン抽出物を水と混合する混合工程;
を含む、ウコン飲料の製造方法。
(3)洗浄工程がウコン抽出物を複数回洗浄することを含む、(2)に記載の製造方法。
(4)ウコン抽出物を複数回洗浄する洗浄工程;及び
前記洗浄工程で得られたウコン抽出物を水と混合する混合工程;
を含む、ウコン飲料の製造方法。
(5)ウコン飲料が、0.0015mg/ml未満の粘着物質を含有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。
(6)ウコン抽出物と水とを混合する混合工程を含むウコン飲料の製造において、
前記ウコン抽出物として、粘着物質の含有量が0.016mg/g未満となるまで精製されたウコン抽出物を用いることを特徴とする、ウコン飲料の品質改善方法。
(7)ウコン抽出物を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程で得られたウコン抽出物を水と混合する混合工程とを含むウコン飲料の製造において、
前記洗浄工程が、ウコン抽出物を、ウコン抽出物中の粘着物質の含有量が0.016mg/g未満となるまで、洗浄する工程であることを特徴とする、ウコン飲料の品質改善方法。
(8)洗浄工程がウコン抽出物を複数回洗浄する工程であることを特徴とする、(7)に記載の品質改善方法。
(9)ウコン抽出物を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程で得られたウコン抽出物を水と混合する混合工程とを含むウコン飲料の製造において、
前記洗浄工程が、ウコン抽出物を複数回洗浄する工程であることを特徴とする、ウコン飲料の品質改善方法。
更に、本発明は以下の発明も包含する。
(10)0.016mg/g未満の粘着物質を含有する精製ウコン抽出物。
(11)ウコン抽出物を、ウコン抽出物中の粘着物質の含有量が0.016mg/g未満となるまで、洗浄する洗浄工程を含む、精製ウコン抽出物の製造方法。
(12)洗浄工程がウコン抽出物を複数回洗浄することを含む、(11)に記載の製造方法。
(13)ウコン抽出物を複数回洗浄する洗浄工程を含む、精製ウコン抽出物の製造方法。
(14)ウコンからウコン抽出物を抽出する抽出工程;
前記抽出工程で得られたウコン抽出物から粘着物質を分離する分離工程;及び
前記分離工程で得られた粘着物質の量を測定する測定工程;
を含む、ウコンの品質検査方法。
本発明によれば、高品質のウコン飲料を提供することができる。
1回洗浄したウコン抽出物(左)、及び2回洗浄したウコン抽出物(右)を示す。 1回洗浄したウコン抽出物に含まれる粘着物質を示す。 2回洗浄したウコン抽出物に含まれる粘着物質を示す。 ウコン飲料の循環試験系の模式図を示す。 ウコン飲料の循環試験系の一部の断面を拡大して表示する模式図を示す。 1回洗浄したウコン抽出物を含有するウコン飲料をろ過したフィルターを示す。 2回洗浄したウコン抽出物を含有するウコン飲料をろ過したフィルターを示す。 ろ過した、1回洗浄したウコン抽出物を含有するウコン飲料を示す。 ろ過した、2回洗浄したウコン抽出物を含有するウコン飲料を示す。 1回又は2回洗浄したウコン抽出物を使用した製品の官能評価の結果を示す。
1.ウコン
本発明においてウコンとは、ショウガ科ウコン(Curcuma longa)の根茎を意味する。
2.ウコン抽出物
本発明においてウコン抽出物とは、乾燥させたウコンの根茎を粉砕し(粉砕工程)、粉砕したウコンを抽出溶媒を用いて抽出し(抽出工程)、抽出液をウコンの固形分から分離し(固液分離工程)、抽出液から抽出溶媒を除去し乾燥させること(抽出溶媒除去工程)により得られるものである。なお、ウコン抽出物を精製し、粉末化し、デキストリンと混合させたものを本発明においてウコン色素と称する。ウコン抽出物にはアルコール代謝を促進させるクルクミンが含まれる。
抽出溶媒としてはクルクミンを抽出することができる溶媒であれば特に限定されないが、例えば、有機溶媒(アセトン、ヘキサン、エタノール、酢酸エチル等)、熱水、超臨界流体、亜臨界流体等を挙げることができる。抽出溶媒は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
3.精製ウコン抽出物
本発明において精製ウコン抽出物とは、ウコン飲料に視覚的及び官能的な悪影響を生じさせない程度に、粘着物質が除去されているウコン抽出物を意味する。粘着物質とは、ウコン原体に存在しており、ウコンを上記抽出溶媒で抽出することによって一緒に抽出される、非水溶性物質の集合体である。
精製ウコン抽出物に含まれている粘着物質の量は、ウコン抽出物に対して、0.016mg/g未満であることが好ましく、以下の測定方法において測定限界以下であることが特に好ましい。
粘着物質の量は、実施例2に示すように、以下の工程で従って決定することができる:
1)ウコン抽出物(3g)にヘキサン‐エタノール(9:1)溶液(30ml)を加える;
2)超音波で1分30秒間抽出し、吸引ろ過する;
3)溶液を減圧濃縮し、溶媒を乾固する;
4)乾固物にヘキサン‐エタノール(9:1)溶液(5ml)を加え、攪拌する;
5)分離した下層の粘着物質を計量する。
4.精製ウコン抽出物含有組成物
本発明の精製ウコン抽出物は飲食品組成物や医薬品組成物等の組成物とすることができ、特に液状組成物(飲料)とすることが好ましい。本発明の組成物は、例えば二日酔いを防止ための用途に使用することができる。
ウコン飲料は精製ウコン抽出物及び水(例えば90重量%以上)を含有する。本発明のウコン飲料は、粘着物質の含有量が少ない精製ウコン抽出物を使用することにより、ウコン飲料中に凝集物が生じて外観を損なうという問題を回避することができる。また、ウコン飲料のざらつき、苦味、後味、香り等の官能的な性質を改善することができる。
ウコン飲料に含まれている粘着物質の量は、ウコン飲料に対して、0.0015mg/ml未満であることが好ましい。
ウコン飲料中の精製ウコン抽出物の含有量は特に限定されないが、ウコン飲料100ml当たりのクルクミンの量が30mg以上、具体的には30〜65mgとなるように、精製ウコン抽出物が含有されていることが好ましい。
ウコン飲料中のクルクミンの含有量は、ウコン飲料を50%アセトニトリルで溶解させ、これを遠心分離して得られる上清液中のクルクミン量を高速液体クロマトグラフィー(Agilent technology社製Agilent1100)を用いて測定することにより求めることができる。
本発明のウコン飲料は、他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば、甘味料、ウコンエキス、酸味料、酸化防止剤、増粘剤、デキストリン、高甘味度甘味料、香料、イノシトール、ビタミン類、その他エキス類、環状オリゴ糖、その他の食品添加物等を挙げることができる。
甘味料、酸味料、高甘味度甘味料、環状オリゴ糖等はウコン抽出物やウコンエキスの苦味をマスキングする効果を有する。また、香料、イノシトール、ビタミン類は飲用時の薬効感を付与する効果を有する。
甘味料としては果糖、ブドウ糖、液糖等の糖類を挙げることができる。
酸味料としてはクエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、酒石酸等を挙げることができる。
高甘味度甘味料としてはスクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム等を挙げることができる。
酸化防止剤としてはビタミンC、酵素処理ルチン等を挙げることができる。
増粘剤としてはジェランガム、キサンタンガム、ペクチン、グアーガム等の増粘多糖類を挙げることができる。
ビタミン類としてはビタミンB6、ビタミンE、ビタミンC等を挙げることができる。
ウコン飲料は増粘多糖類によって5〜15mPa・s程度の粘度に調整することができる。
ウコン飲料はpHを3.0〜3.4に調整することが好ましい。pHを3.0〜3.4に調整することにより、風味上の苦味、土臭さ等を抑制することができる。
ウコン飲料は、瓶、アルミ製容器、スチール製容器、ペットボトル製容器等の容器に充填することができる。
ウコン飲料は、例えば50〜500ml(典型的には50ml、100ml、150ml、200ml、250ml、300ml、350ml、400ml、450ml、又は500ml)の飲料として容器に充填して提供することができる。
5.精製ウコン抽出物の製造方法
精製ウコン抽出物は、ウコン抽出物を洗浄溶媒で洗浄し(洗浄工程)、粘着物質を除去することにより製造することができる。洗浄溶媒としては粘着物質を溶解することができる溶媒であれば特に限定されないが、例えば、アルコール(例えばエタノール、イソプロピルアルコール)、アセトン等の有機溶媒を挙げることができる。洗浄溶媒の残留を考慮すると、エタノール又はアセトンを使用することが好ましく、エタノールを使用することが特に好ましい。洗浄溶媒は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
洗浄工程は1回に限定されず、粘着物質が十分に除去されるまで複数回(例えば、2〜5回、2〜4回、2〜3回、又は2回)繰り返すことができる。洗浄工程を複数回行う場合には、各工程において同一の洗浄溶媒を使用してもよいし、異なる洗浄溶媒を使用してもよい。洗浄温度は特に限定されないが、例えば5〜15℃とすることができる。洗浄時間は特に限定されないが、例えば1〜4日とすることができる。洗浄工程は、洗浄溶液を常時攪拌しながら行うことが好ましい。
洗浄工程では、ウコン抽出物中の粘着物質の含有量が0.016mg/g未満、特に、上記の測定方法において測定限界以下となるまで洗浄することが好ましい。
6.精製ウコン抽出物含有組成物の製造方法
本発明の組成物、特にウコン飲料は、精製ウコン抽出物を水及び任意の上記成分と混合すること(混合工程)により製造することができる。本発明のウコン飲料は、粘着物質の含有量が少ない精製ウコン抽出物を使用するため、ウコン飲料を容器に充填する前にフィルターに通しても、フィルターの目詰まりを防止することができる。フィルターの目詰まりが生じると容器への充填量にばらつきが生じるため、本発明のウコン飲料を使用することにより、容器への均一な充填が可能となる。
また、本発明の製造方法によれば、ウコン飲料の外観、ざらつき、苦味、後味、香り等の品質を改善することができる。
7.ウコンの品質検査方法
ウコンは天然植物であるため、天候、気温、育成地域等の様々な要因によって成分量が変化する場合がある。ウコンに含有される粘着物質は、ウコン飲料の製造の際に問題となるだけでなく、ウコン飲料自体の品質にも影響を与えるものであるため、粘着物質の含有量が少ないウコンを選別することが重要となる。
そのため、本発明は、ウコンに含まれる粘着物質の含有量を調べることによって、ウコンの品質を検査する方法も対象とする。例えば、実施例に示すように、有機溶媒等を使用してウコン抽出物から粘着物質を分離し(分離工程)、分離した粘着物質の含有量を測定すること(測定工程)により、ウコンの品質を検査することができる。粘着物質の含有量が少ないほどウコン飲料の製造に適した高品質のウコンである。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれに限定されるものではない。
実施例1:ウコン抽出物の調製及び洗浄
ウコン原体を数mmのサイズに粉砕し、アセトンを用いて常温で数時間抽出した。抽出液を180メッシュのフィルターに通してろ過し、ろ液を常圧下80℃で濃縮し、その後、減圧下80℃で更に濃縮し、ウコン抽出物を得た。
ウコン抽出物(10g)に等量の95%以上エタノールを加え、60℃で10分間攪拌した。遠心分離した後上清を取り除き、沈殿物を2.54g回収した。再度洗浄する場合には、沈殿物に等量の95%以上エタノールを加え、同様の作業にて沈殿物を2.15g回収した。1回洗浄した沈殿物及び2回洗浄した沈殿物をそれぞれ凍結乾燥した(図1)。
1回洗浄品(図1、左)は、2回洗浄品(図1、右)と比較して、明らかに褐色が濃く、粉末にならずに塊状となった。これは、1回洗浄するだけでは褐色の粘着物質が多く残留し、2回洗浄することによって精製度が上昇することを強く示唆している。
色差計で色調を測定すると、2回洗浄したウコン色素の色は白(L値)、緑(a値)、黄(b値)が強くなり、外観的に明るいオレンジ色となった。
Figure 2013179918
実施例2:ウコン抽出物中の粘着物質の測定
デキストリンを混合した1回洗浄品及び2回洗浄品をそれぞれ三角フラスコに6g(ウコン抽出物:デキストリン=1:1)入れ、ヘキサン‐エタノール(9:1)溶液(30ml)を加えて、超音波で1分30秒間抽出した。吸引ろ過にて溶液を回収し、溶液をナスフラスコに移した。圧濾ビンはアセトンで共洗いし、色素を回収した。溶液を減圧濃縮し、溶媒を十分に乾固させた。乾固したナスフラスコにヘキサン‐エタノール(9:1)溶液(5ml)を加え、ナスフラスコをゆっくり攪拌しながら、付着した色素を溶解させた。粘着物質が含まれている場合には、赤褐色の粘着物質が分離した(分離した二層のうちの下層)。200μlピペットマンを用いて下層の粘着物質をエッペンチューブに移し、計量した。
1回洗浄品及び2回洗浄品に含まれていた粘着物質を図2A及び2Bに示す。1回洗浄しただけでは多くの粘着物質が残存していた(0.016〜0.034mg/ウコン抽出物g)(図2A)。一方、2回洗浄することにより粘着物質の大部分が除去され、粘着物質の量は測定することができないほど少量であった(図2B)。
実施例3:ウコン飲料の製造
図3Aに模式的に示す循環試験系を構築し、ウコン飲料のサンプルを95℃で15分間循環させた。図3Bに示すように、配管2は50メッシュのフィルター1にのせているだけであって、固定してはいない。飲料サンプルの組成は0.1%ウコン色素、0.3%クエン酸、及び水であり、液量は5Lであった。
1回洗浄品を使用した飲料サンプルでは、フィルターの目詰まりが多く発生した(図4A)。これは、実際のウコン飲料の製造の際に不具合を生じさせるものである。一方、2回洗浄品を使用した飲料サンプルでは、フィルターの目詰まりは発生しなかった(図4B)。飲料サンプルと接触したフィルターの領域に対する凝集物が存在する領域の割合を表2に示す。
Figure 2013179918
また、1回洗浄品を使用した場合、凝集物の一部がフィルターを通過して飲料に混入するため、飲料の外観が損なわれてしまう(図5A)。一方、2回洗浄品を使用した場合では、飲料に凝集物は含まれていなかった(図5B)。
実施例4:ウコン飲料の官能評価
1回洗浄品及び2回洗浄品をそれぞれ使用した製品の官能上の相違を専門のパネリスト(N=6)により評価した。結果を表3及び図6に示す。
Figure 2013179918
1回洗浄品では、「ざらつき(舌触り、歯触り)、「苦味」、「香り(生薬感)」の項目について強く感じられ、飲料として飲用意向が下がり、おいしさを損なう結果となった。一方、2回洗浄品では、粘着物質の含有量が低下し、前記項目が改善されたことにより飲用意向が向上した。
1:フィルター
2:配管
3:ホッパー
4:熱交換器
5:ロータリーポンプ

Claims (9)

  1. 粘着物質の含有量が0.016mg/g未満となるまで精製されたウコン抽出物を水と混合する混合工程を含む、ウコン飲料の製造方法。
  2. ウコン抽出物を、ウコン抽出物中の粘着物質の含有量が0.016mg/g未満となるまで、洗浄する洗浄工程;及び
    前記洗浄工程で得られたウコン抽出物を水と混合する混合工程;
    を含む、ウコン飲料の製造方法。
  3. 洗浄工程がウコン抽出物を複数回洗浄することを含む、請求項2に記載の製造方法。
  4. ウコン抽出物を複数回洗浄する洗浄工程;及び
    前記洗浄工程で得られたウコン抽出物を水と混合する混合工程;
    を含む、ウコン飲料の製造方法。
  5. ウコン飲料が、0.0015mg/ml未満の粘着物質を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. ウコン抽出物と水とを混合する混合工程を含むウコン飲料の製造において、
    前記ウコン抽出物として、粘着物質の含有量が0.016mg/g未満となるまで精製されたウコン抽出物を用いることを特徴とする、ウコン飲料の品質改善方法。
  7. ウコン抽出物を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程で得られたウコン抽出物を水と混合する混合工程とを含むウコン飲料の製造において、
    前記洗浄工程が、ウコン抽出物を、ウコン抽出物中の粘着物質の含有量が0.016mg/g未満となるまで、洗浄する工程であることを特徴とする、ウコン飲料の品質改善方法。
  8. 洗浄工程がウコン抽出物を複数回洗浄する工程であることを特徴とする、請求項7に記載の品質改善方法。
  9. ウコン抽出物を洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程で得られたウコン抽出物を水と混合する混合工程とを含むウコン飲料の製造において、
    前記洗浄工程が、ウコン抽出物を複数回洗浄する工程であることを特徴とする、ウコン飲料の品質改善方法。
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