JP2013177199A - 詰替え用漏斗 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、シャンプーや洗剤などの内容物を収容した詰替え用パックから、その内容物をプラスチックボトル等の本体容器に詰替える際に、内容物を詰替え用パックに残すことなく詰め替えることができる詰替え用漏斗を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の詰替え用漏斗は、上端に大径開口部を、接続端に小径開口部を有する中空錐体形状の本体と、被接続端が該接続端の小径開口部に接続し、下端に小径の注出口を有する中空の注出筒と、を含む詰替え用漏斗であって、前記中空錐体形状の本体側面の対向する位置に、該本体側面の前記上端から前記接続端近傍まで延伸させた一対の挿入スリットを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シャンプー、トリートメントや洗剤などの詰替え用パックから内容物をプラスチックボトル等の本体容器に漏れなく移し変える為に用いる詰替え用漏斗に関する。
近年、プラスチックゴミ問題や省資源の観点から、プラスチックボトル等の本体容器に充填するシャンプー、トリートメント、ボディーシャンプーや洗剤、醤油などの内容物を、詰替え用としてスタンディングパウチやガゼット袋等の詰替え用パックに入れて販売する流通形態が普及している。
消費者は、プラスチックボトル等の本体容器の内容物を使い切った後、空になった本体容器に、別途購入した詰替え用パックから上記内容物を詰め替えるだけでよいので、エコ対策や低コスト化を図ることができる。
しかし、(1)詰替え用パックから本体容器に内容物を詰め替える際、内容物を本体容器の開口にうまく注出することが難しく、内容物を溢してしまい、かなりの内容物を無駄にしてしまうケースが多かった。また、(2)詰替え用パックの内容物を残さず本体容器に移し替えることは非常に難しく、消費者に「もったいない感」や不満感を与えていた。
上記(1)および(2)の問題を解決するために、特許文献1では、「可撓性のシート材料からなる袋本体と該袋本体に接合された注出口とからなる注出口付き詰め替え用袋において、注出口が漏斗状であることを特徴とする詰め替え用袋」が開示されている。特許文献1の発明によれば、スタンディングパウチ等の詰め替え用袋から所定の容器へ内容物の詰め替えを行うにあたり、液体の他、任意の紛体を内容物とする場合でも、内容物が詰め替え用袋に残留することなく、粉塵を周囲に飛散させることなく、容易に詰め替えを行うことができる。
しかし、現在流通している大多数の詰替え用パックは、図10(a)のように、正面視が長方形状のスタンディングパウチ110等であって、単純に長方形状の上端の角を切り取って注出口を形成するタイプのものであり、特許文献1に記載の詰め替え用袋を採用すると高コスト化は否めない。したがって、現在流通している図10(a)のような詰替え用パックに対応した、上述の問題点(1)および(2)の解決策が望まれる。
特許文献2には、液体等の詰め替えが簡単で、持ち運びや収容に便利な組立式漏斗が開示されているが、香水等の少量の液体の詰め替えに便利ではあるものの、液体洗剤のように数百mLもの液体の詰め替えに適したものとはいえない。
そこで、特許文献3では、「上端に大径開口部、下端に小径開口部を備えた中空多角錐形状の漏斗であって、平坦に折り畳むことができ、該漏斗を、大径開口部及び小径開口部を広げた状態で装着容器の口部に挿入した場合に、装着容器と漏斗とが3点以上の複数点で接触し、装着容器と漏斗との間に空気置換経路を確保したことを特徴とする詰替用漏斗」が提供されている。
特許文献3の発明は、「装着容器と漏斗とが3点以上の複数点で接触する」との記載からも分かるように、漏斗を装着容器の開口部に装着させて、詰替え用パックを手で持ってその内容物を漏斗を介して装着容器内に注出させるものである。したがって、開口部の径が狭い装着容器にスムーズに内容物を詰め替えることができ、しかもコンパクトに折り畳めて収納・携帯性に富んでいるが、上記(2)の課題を解決することは困難である。
特開平10−203542号公報 特開2004−277014号公報 特開2009−286413号公報
すなわち、上記特許文献2および3の発明は、プラスチックボトル等の開口部の径が小さな本体容器に詰替え用パックの内容物を溢さず移し替えるには適しているが、詰替え用パックに内容物を残さず移し変えることは困難である。
そこで本発明は、シャンプー、トリートメントや洗剤、醤油などの内容物を収容した詰替え用パックから、その内容物をプラスチックボトル等の本体容器に詰替える際に、内容物を詰替え用パックに残すことなく詰め替えることができる詰替え用漏斗を提供することを目的とする。
本発明に係る詰替え用漏斗は、上端に大径開口部を、接続端に小径開口部を有する中空錐体形状の本体と、被接続端が該接続端の小径開口部に接続し、下端に小径の注出口を有する中空の注出筒と、を含む詰替え用漏斗であって、前記中空錐体形状の本体側面に、該本体の前記上端から前記接続端方向に延伸させた少なくとも一本の挿入スリットを有する。
本発明に係る詰替え用漏斗は、前記中空錐体形状の本体側面に、該本体側面の前記上端又は上端近傍から前記接続端方向に延伸させた複数の挿入スリットを有し得る。
本発明に係る詰替え用漏斗は、前記中空錐体形状の本体側面の対向する位置に少なくとも一対の挿入スリットを有し、該一対の挿入スリットの少なくとも一方の挿入スリットは、該本体側面の前記上端から前記接続端方向に延伸させる。したがって、前記中空錐体形状の本体側面の対向する位置に、一方の挿入スリットは該本体側面の前記上端から前記接続端近傍まで延伸させ、他方の挿入スリットは該本体側面の前記上端近傍、すなわち上端より下方の位置から前記接続端近傍まで延伸させた、一対の挿入スリットを有してもよい。
なお、本明細書において「中空錐体形状」とは、正面視ないし側面視において、上記上端の大径開口部と接続端の小径開口部とを直線状に接続する通常の錐体形状のみでなく、上記上端と接続端とを曲線で接続する、例えばお椀型やワイングラス型の形状をも含むものとする。上記上端の大径開口部と接続端の小径開口部は楕円、円、半円、多角形、半多角形など任意であり、特にその形状は限定されない。
また、前記注出筒の水平断面形状(平面視における形状)も上記接続端の小径開口部の形状に対応して、楕円、円、半円、多角形、半多角形など任意の形状を取り得、該注出筒の垂直断面形状(側面視における形状)は長方形のみならず、台形、あるいは曲線を含む形状など、様々な形状を取り得るものとする。したがって、前記注出筒は、例えば、中空円柱を縦に半分に切断した、中空円筒内部の露出した形状であってもよい。
したがって、本発明に係る詰替え用漏斗は、例えば前記中空錐体形状の本体は中空楕円錐体形状であったり、中空多角錐体形状であったりしてもよい。
本発明に係る詰替え用漏斗は、前記中空錐体形状の本体は、平面視において扇形の弧の両端を直線で結んだ形状を有する中空錐体形状であり、該扇形の弧の該両端近傍の対向する位置に、該本体側面の前記上端から前記接続端方向に延伸させた一対の挿入スリットを有してもよい。
本発明に係る詰替え用漏斗は、前記中空錐体形状の本体と前記注出筒とは、前記接続端と前記被接続端において滑らかに接続されていてもよい。
本発明に係る詰替え用漏斗は、前記挿入スリットの下端から上端までスライド可能なストッパーを、前記中空錐体状の本体側面の挿入スリットに嵌合するのが好ましい。
本発明に係る詰替え用漏斗は、前記中空の注出筒の下端付近において、該注出筒の周囲に重りを取付けてもよい。また、前記中空の注出筒の被接続端と下端間の側面に排出口を設けてもよい。
本発明に係る詰替え用漏斗は、前記中空錐体形状の本体開き角を45度以下とするのが望ましい。ここで本体開き角θとは、上端に大径開口部を、接続端に小径開口部を有する中空錐体形状の本体の側部に設けた複数の挿入スリットから任意のペアを選択し、当該ペアの挿入スリットを上端から接続端方向に延長して成す角のうち最大となる角をいうものとする。
本発明に係る詰替え用漏斗は、前記中空錐体形状の本体の前記大径開口部の上端上方に、中空の支持壁を接続させ、該中空の支持壁の側面の上端または上端近傍まで前記一対の挿入スリットを延伸させてもよい。
本発明に係る詰替え用漏斗は、前記中空錐体形状の本体の前記大径開口部の上端周囲に、外周方向に延伸したツバを設け、前記一対の挿入スリットの少なくとも一方の挿入スリットを該ツバの外縁まで延伸させてもよい。
本発明に係る詰替え用漏斗は、上記詰替え用漏斗を、前記大径開口部の上端から注出筒の下端まで切断して複数の漏斗片に分解し、接続手段により該複数の漏斗片を組み立てて復元し得る組み立て式の詰替え用漏斗であってもよい。上記接続手段は、前記スライド可能なストッパーであり得る。
本発明に係る詰替え用漏斗は、上端に大径開口部を、接続端に小径開口部を有する本体からなる折畳み式詰替え用漏斗であって、前記本体は、略同一形状の2枚の三角形片が折れ線部を介して重合可能であり、前記折れ線部に沿って、上端から挿入スリットが設けられており、一方の前記三角形片の、前記折れ線部と対向する辺の縁部に設けた係止スリットに、他方の前記三角形片の、前記折れ線部と対向する辺の縁部に設けた係止突起を係止させて組立可能である。
本発明に係る折畳み式詰替え用漏斗は、被接続端が該接続端の小径開口部に接続した導出部を設けてもよい。
本発明に係る詰替え用漏斗は、シャンプー、トリートメントや洗剤、醤油などの内容物を収容した詰替え用パックから、その内容物をプラスチックボトル等の本体容器に詰替える際に、内容物を詰替え用パックに残すことなく詰め替えることができる。例えば、詰替え用パックから本体容器に通常の手を用いる手段で内容物を移し替えた後、内容物が乏しくなって薄く軽くなった詰替え用パックを本発明の詰替え用漏斗の挿入スリットに挿入し、詰替え用漏斗の注出筒を本体容器の開口部に差し込んで本体容器上に載置すれば、一定時間(例えば就寝時間)詰替え用パック、本発明の詰替え用漏斗および本体容器を一体化して放置しておくだけで、詰替え用パックの内容物を殆ど残らず本体容器内に詰替えることができる。
本発明に係る詰替え用漏斗は、中空錐体形状の本体側面に、本体の上端から接続端方向まで延伸させた少なくとも一本の挿入スリットを有するので、詰替え用パックを当該挿入スリットの上端から挿入することができる。
実用上、中空錐体形状の本体側面の対向する位置に、本体側面の上端から接続端近傍まで延伸させた少なくとも一対の挿入スリットを有するのが好ましいが、上記一対の挿入スリットのうち、一方の挿入スリットは本体側面の上端近傍、すなわち上端より下方の位置から前記接続端近傍まで延伸させてもよい。このようにしても、詰替え用パックを一方の挿入スリットの上端から挿入し、他方の上端近傍から延伸する挿入スリットに詰替え用パックの一部を差し込んで、詰替え用パックを本発明の詰替え用漏斗上に固定することができる。なお、詰替え用パックは長方形状である場合が殆どなので、中空錐体形状の本体開き角が45度以下とすることによって、詰替え用パックを一対の挿入スリットに安定して挿入することができる。
本発明の詰替え用漏斗は、中空錐体形状の本体は中空楕円錐体形状であったり、中空多角錐体形状であったりしてもよいが、本体断面において一対の挿入スリットを両端として形成される平面に接近した平面を有する形状であるのが好ましい。例えば、本体を、平面視において扇形の弧の両端を直線で結んだ形状を有する中空錐体形状とし、当該扇形の弧の両端近傍の対向する位置に、本体側面の上端から接続端方向に一対の挿入スリットを延伸させた形状とすると、上記平面視における直線に対応する平面に詰替え用パックがもたれ掛ることができ、詰替え用漏斗に挿入した詰替え用パックを安定姿勢に保持することができる。
また、本発明の詰替え用漏斗は、挿入スリットの下端から上端までスライド可能なストッパーを中空錐体状の本体側面の挿入スリットに嵌合させ、挿入スリットに挿入した詰替え用パックを上記ストッパーで支持すれば、詰替え用漏斗に挿入した詰替え用パックを安定姿勢に保持することができる。
さらに、本発明に係る詰替え用漏斗は、中空の注出筒の下端付近において当該注出筒の周囲に重りを取付けることによって、あるいは、注出筒自体を重い材料で形成することによって、詰替え用漏斗をプラスチックボトル等の本体容器に差し込んだ際に安定させることができる。中空の注出筒の被接続端と下端間の側面に排出口を設ければ、内容物を効率的に本体容器中に移し替えることができる。
本発明に係る詰替え用漏斗は、中空錐体形状の本体の大径開口部の上端上方に、中空の支持壁を接続させ、中空の支持壁の側面の上端または上端近傍まで一対の挿入スリットを延伸させてもよい。このように支持壁を設けることによって、挿入スリットに挿入した詰替え用パックを支持壁にもたれ掛けさせることができ、詰替え用パックを安定姿勢に維持することができる。あるいは、中空錐体形状の本体の大径開口部の上端周囲に外周方向に延伸したツバを設け、当該ツバの外縁まで一対の挿入スリットの少なくとも一方を延伸させることにより、詰替え用漏斗自身の安定性を高めると共に、挿入スリットに挿入した詰替え用パックの安定性も高めることができる。
本発明に係る詰替え用漏斗は、大径開口部の上端から注出筒の下端まで切断して複数の漏斗片に分解可能で、上記スライド可能なストッパー等によりそれらの複数の漏斗片を組み立てて復元し得る組み立て式の詰替え用漏斗であってもよい。このように分解可能で組み立て式の詰替え用漏斗とすることによって、不使用時にコンパクトにまとめて収納しておくことができる。
本発明に係る折畳み式の詰替え用漏斗は、非使用時には2枚の三角形片を重合して折り畳んでおくことができ、使用時に組み立てることができるので、不使用時にコンパクトにまとめて収納可能で、携帯にも便利である。シャンプー等の詰替え用パックに付属品として添えることもできる。
(a)本発明に係る詰替え用漏斗の斜視図。(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)本発明に係るその他の態様の詰替え用漏斗の斜視図。 本体が中空円錐形状である、本発明に係る詰替え用漏斗の斜視図。 (a)本発明に係る詰替え用漏斗の使用態様を説明する模式図。(b)(a)とは別角度から見た、本発明に係る詰替え用漏斗の使用態様を説明する模式図。 (a)詰替え用パックを装着した本発明に係る詰替え用漏斗を、本体容器に載置して内容物を移し替える際の模式図。(b)別タイプの詰替え用パックを装着した本発明に係る詰替え用漏斗を、本体容器に載置して内容物を移し替える際の模式図。 本体が中空四角錐形状であり、注出筒の側面に排出口を設けた、本発明に係る詰替え用漏斗の斜視図。 (a)一方の挿入スリットが上端近傍から延伸した一対の挿入スリットを持つ、本発明に係る詰替え用漏斗。(b)詰替え用パックを、(a)に示す詰替え用漏斗の一対の挿入スリットに差し込んだ際の斜視図。 本体の大径開口部の上端周囲に、外周方向に延伸したツバを設けた、本発明に係る詰替え用漏斗の斜視図。 本体と注出筒とが滑らかに接続された、本発明に係る詰替え用漏斗の斜視図。 大径開口部の上端から注出筒の下端まで切断して複数の漏斗片に分解可能な、組立式の本発明に係る詰替え用漏斗の斜視図。 (a)詰替え用パックの正面図。(b)詰替え用パックの側面図。 (a)詰替え用パックの正面図。(b)詰替え用パックの側面図。 (a)折畳んだ状態の詰替え用漏斗の斜視図。(b)組み立てた状態の詰替え用漏斗の斜視図。 (a)折畳んだ状態の詰替え用漏斗の斜視図。(b)組み立てた状態の詰替え用漏斗の斜視図。
以下、図面を参照しながら本発明に係る詰替え用漏斗の実施形態について説明する。なお、以下各図面を通して同一の構成要素には同一の符号を使用するものとする。
図1(a)に示すように、本発明に係る詰替え用漏斗1は、上端12に大径開口部を、接続端14に小径開口部を有する中空錐体形状の本体10と、被接続端52が接続端14の小径開口部に接続し、下端54に小径の注出口を有する中空の注出筒50と、を含む詰替え用漏斗1であって、中空錐体形状の本体10側面に、本体10の上端12から接続端14方向に延伸させた少なくとも一本の挿入スリット16を有する。
図1(b)のように、詰替え用漏斗1は、中空錐体形状の本体10側面に、本体10側面の上端12又は上端12近傍から接続端14方向に延伸させた複数の挿入スリット16を有してもよい。図1(b)において、手前の挿入スリット16が、上端12近傍から接続端14方向に延伸させた挿入スリット16を表す。
本発明に係る詰替え用漏斗1の最良の形態は、中空錐体形状の本体10側面の対向する位置に少なくとも一対の挿入スリット16・16を有し、当該一対の挿入スリット16・16の少なくとも一方の挿入スリット16は、本体10側面の上端12から接続端14方向に延伸させた形態である。
例えば図2を参照すると、本発明に係る詰替え用漏斗1は、上端12に大径開口部を、接続端14に小径開口部を有する中空錐体形状の本体10と、被接続端52が当該接続端14の小径開口部に接続し、下端54に小径の注出口を有する中空の注出筒50と、を含む詰替え用漏斗1であって、中空錐体形状の本体10側面の対向する位置に、本体10側面の上端12から接続端14近傍まで延伸させた一対の挿入スリット16・16を有する。
なお、詰替え用漏斗1は、図1(c)のように、中空錐体形状の本体10側面の対向する位置に、一方の挿入スリット16は本体10側面の上端12から接続端14近傍まで延伸させ、他方の挿入スリット16は本体10側面の上端12近傍、すなわち上端12より下方の位置から接続端14近傍まで延伸させた、一対の挿入スリット16・16を有する形態も取り得るが、以下、図2のように、一対の挿入スリットが本体10側面の上端12から接続端14近傍まで延伸する形態を主に用いて説明する。
図2における詰替え用漏斗1の中空錐体形状の本体10は円錐形状であるが、中空楕円錐体形状であっても、あるいは中空多角錐体形状であってもよい。上記のように、「中空錐体形状」とは、上記上端の大径開口部と接続端の小径開口部とを直線状に接続する通常の錐体形状のみでなく、上記上端と接続端とを曲線で接続する、例えば図1(d)のようなお椀型やワイングラス型の形状をも含むものとする。あるいは、本発明に係る詰替え用漏斗1は図1(e)、(f)のように、底部が「中空錐体形状」であって、当該「中空錐体形状」の本体10の大径開口部の上端12上方に、中空の支持壁20を設け、当該中空の支持壁20の側面の上端まで上記一対の挿入スリット16・16を延伸させた形状であってもよい。
また、詰替え用漏斗1の材料は、プラスチックでも金属でもよく、撥水性の厚紙で形成してもよく、特に限定されない。本体10と注出筒50の材料が異なっていてもよい。
本体10の接続端14と注出筒50の被接続端52の接続は、少なくともその接続部の内部において連続になされており、本体10の内面を伝わる液体等がスムーズに注出筒50の内部に伝わるように接続される。したがって、本体10の接続端14の小径開口部の内径と注出筒50の被接続端52の内径は等しいのが望ましい。
また、注出筒50の水平断面形状(平面視における形状)は楕円、円、半円、多角形、半多角形など任意であり、該注出筒の垂直断面形状(正面または側面視における形状)は図1(a)、(c)のような長方形のみならず、図1(b)、(d)のように、下底を被接続端52から注出口54に至る直線とし上底を被接続端52から下端(注出口)54に至る直線の一部とする台形であってもよく、あるいは図1(g)のように、曲線を含む形状など、様々な形状を取り得るものとする。すなわち、中空の注出筒50は、上述のように下端54に小径の注出口を有するが、下端54の切り口の形状は、図2のように正面視で被接続端52と平行でもよいが、斜めにカットされていてもよく、あるいは波状の形状でもよく、特に限定されない。また、注出筒50の被接続端52の内径と下端54の注出口の内径とは、同径である必要はない。
また、中空の注出筒50の下端54付近において、注出筒50の周囲に重り58を取付けて、プラスチックボトル等の本体容器に差し込んだ際に詰替え用漏斗1が安定するようにしてもよい。あるいは、注出筒50自身を重い材料で形成し、本体10と接続してもよい。
さらに、中空の注出筒50の被接続端52と下端54間の側面に排出口56を設けて、詰替え用漏斗1の注出筒50を差し込んだ上記本体容器に、詰替え用パックの内容物がより流れ出易くしてもよい。排出口56は注出筒50の側面に設けられた一又は複数の穴でもよいし、注出筒50の側面の被接続端52付近から下端54付近に延伸する一又は複数のスリットであってもよい。
上記のように、挿入スリット16は、中空錐体形状の本体10側面の対向する位置に、本体10側面の上端12から接続端14近傍まで延伸している。さらに、挿入スリット16は、注出筒50の下端54の注出口まで延伸されていてもよい。図2においては、中空円錐形状の本体10側面の対向する位置に、2本の対の挿入スリット16が設けられているが、挿入スリット16は一対である必要はなく、2対以上の挿入スリット16がそれぞれ本体10側面の対向する位置に設けられてもよい。
挿入スリット16は、例えば1〜2mmの幅をもっても良いが、本体10側面の対向する位置に入れた単なる切れ込みであってもよい。また、対向する一対の挿入スリット16・16の本体10側面の上端12から接続端14方向に至る長さは必ずしも一致する必要はなく、本体10の上端12から図10(b)、図11(b)のような薄幅のスタンディングパウチ110、120を挿入できれば、長さは不揃いであってもよい。
本発明に係る詰替え用漏斗1は、図3(a)、(b)のように、詰替え用パック100から、プラスチックボトル等の本体容器200に、内容物を詰替え用パック100に残すことなく移し変える際に便利である。
例えば、現在多く流通している詰替え用パック100は、図10(a)、(b)に示すようなスタンディングパウチ110であり、本体112が可撓性の樹脂製シートを袋状に成型したものであり、その底部114に折り込みを設けることによりマチを設け、周縁部を接合することにより形成したものである。図11(a)、(b)に示すスタンディングパウチ120のように、上端部128を切断することにより上端中央に注出口126が形成されるタイプのものもあるが、現在では図10(a)、(b)のスタンディングパウチ110のように、本体112の上端角部118を切断することにより注出口116を形成するタイプが主流となっている。
図3(a)に示すように、まず、底部212を床に当接して載置した本体容器200の開口214から、詰替え用漏斗1の下端54の小径の注出口を挿入して、詰替え用漏斗1を本体容器200上に載置する。次に、図3(b)に示すように、詰替え用パック100(スタンディングパウチ110)の側面が詰替え用漏斗1の本体10の側部に設けた一対の挿入スリット16・16に沿うように、詰替え用パック100を一対の挿入スリット16・16に挿入する。
上述のように、現在多く流通している詰替え用パック100は、図10(a)、(b)に示すような長方形状のスタンディングパウチ110であり、上部角口が注出口116となっている場合が殆どなので、詰替え用漏斗1の本体開き角θは、45度以下であることが望ましい。ここで本体開き角θとは、図1(g)に示すように、上端12に大径開口部を、接続端14に小径開口部を有する中空錐体形状の本体10の側部に設けた複数の挿入スリット16から任意のペアを選択し、当該ペアの挿入スリット16を上端12から接続端14方向に延長して成す角のうち最大となる角をいうものとする。
図4(a)は、上部角口が注出口116のスタンディングパウチ110を、詰替え用漏斗1の対向する一対の挿入スリット16・16に挿入した際の断面図である。スタンディングパウチ110の注出口116が、詰替え用漏斗1の本体10と注出筒50の接続部分(接続端14および被接続端52)の内径開口部に当接するか、あるいは内径開口部に挿入されるように、スタンディングパウチ110を一対の挿入スリット16・16に挿入するのが望ましい。
図4(b)は、上端中央に注出口126形成されたスタンディングパウチ120を、詰替え用漏斗1の対向する一対の挿入スリット16・16に挿入した際の断面図である。上記スタンディングパウチ110と同様に、注出口126が、詰替え用漏斗1の本体10と注出筒50の接続部分の内径開口部に当接するか、あるいは内径開口部に挿入されるように、スタンディングパウチ120を一対の挿入スリット16・16に挿入するのが望ましい。
上述のスタンディングパウチ110、120のような詰替え用パック100を一対の挿入スリット16・16に挿入した際に、詰替え用パック100を詰替え用漏斗1上に安定して支持するために、挿入スリット16の下端から上端までスライド可能なストッパー18(図2参照)を中空錐体状の本体10側面の挿入スリット16に嵌合させておくのが好ましい。例えば、スタンディングパウチ110(詰替え用パック100)の注出口116が、詰替え用漏斗1の本体10と注出筒50の接続部分の内径開口部に挿入された姿勢で、ストッパー18をスライドさせてスタンディングパウチ110を支持するようにして、スタンディングパウチ110を安定姿勢に保つことができる。
以上のような、本発明に係る詰替え用漏斗1は、基本的には通常の漏斗を製造する方法により製造することができる。型を使用して生産してもよいが、既成の漏斗に上記説明のような挿入スリット16を形成する方法で製造してもよい。市販の漏斗に、刃物により切れ込みを入れて挿入スリット16を形成してもよい。
図5は、上端12に大径開口部を、接続端14に小径開口部を有する中空四角錐形状の本体10を有する詰替え用漏斗1である。中空四角錐形状の本体10側面の対向する位置に、本体10側面の上端12から接続端14近傍まで二対の挿入スリット16が延伸している。図5において、手前の挿入スリット16には、上記スライド可能なストッパー18を嵌合させている。
被接続端52が、本体10の接続端14の小径開口部に接続する注出筒50も中空四角柱であり、注出筒50の下端54付近において、その周囲に重り58を取付けて、プラスチックボトル等の本体容器に差し込んだ際に詰替え用漏斗1が安定するようにしている。
また、中空の注出筒50の被接続端52と下端54間の側面に円形の排出口56を複数設けて、詰替え用漏斗1の注出筒50を差し込む本体容器に、詰替え用パックの内容物がより流れ出易くしている。
図6(a)は、中空錐体形状の本体10の大径開口部の上端12上方に、中空の支持壁20を設け、中空の支持壁20の側面の上端および上端近傍まで一対の挿入スリット16・16を延伸させた詰替え用漏斗1を表す。図6(a)において、手前の挿入スリット16は中空の支持壁20の側面の上端近傍まで、背面側の挿入スリット16は中空の支持壁20の側面の上端まで、それぞれ中空錐体形状の本体10の大径開口部の上端12から延伸されている。
図6(b)は、詰替え用パック100を、上記詰替え用漏斗1の一対の挿入スリット16・16に差し込んだ際の斜視図である。背面側の挿入スリット16から詰替え用パック100を差し込み、手前の挿入スリット16に詰替え用パック100の一角を挿入して、詰替え用パック100の注出口が、詰替え用漏斗1の本体10と注出筒50の接続部分(14、52)の内径開口部に当接するか、あるいは挿入されるようにすればよい。
本発明に係る詰替え用漏斗1は、図7に示すように、中空錐体形状の本体10の大径開口部の上端12の周囲に、外周方向に延伸したツバ22を設け、ツバ22の外縁まで一対の挿入スリット16・16の少なくとも一方を延伸させてもよい。図7の例では、一対の挿入スリット16・16は、一方の挿入スリット16のみがツバ22の外縁まで延伸されているが、双方の挿入スリット16が注出筒50の下端54の注出口まで延伸されている。
詰替え用パック100を図7に示す詰替え用漏斗1の一対の挿入スリット16・16に挿入する方法は、上記実施例2と同様である。
本発明に係る詰替え用漏斗1は、図8に示すように、中空錐体形状の本体10は、平面視において扇形の弧の両端を直線で結んだ形状を有する中空錐体形状であり、当該扇形の弧の両端近傍の対向する位置に、本体10側面の上端12から接続端14近傍まで延伸させた挿入スリット16を有してもよい。
図8において、詰替え用漏斗1は、中空錐体形状の本体10と注出筒50とは、接続端14と被接続端52において滑らかに接続されており、本体10と注出筒50との境界は不明確である。
本実施例4のような形状とすれば、詰替え用パック100を詰替え用漏斗1の一対の挿入スリット16・16に挿入した場合、扇形の弧の両端を直線で結んだ平面状の本体10の部分(以下、「背面」という。)に詰替え用パック100がもたれかかることができ、詰替え用パック100の挿入時の姿勢を安定させることができる。
また、本実施例4の詰替え用漏斗1の背面には、一対の吸盤係止具24を具えたので、ゴム製等の吸盤を吸盤係止具24に嵌合させれば、詰替え用漏斗1を当該吸盤により壁などに容易に取り付けることができ、詰替え用パック100を詰替え用漏斗1に挿入して放置したまま、内容物をプラスチックボトル等の本体容器に残さず移し替えることができる。
本発明に係る詰替え用漏斗1は、図9に示すように組立式であってもよい。すなわち、図2に示すような詰替え用漏斗1を、大径開口部の上端12から注出筒50の下端54まで切断して複数の漏斗片30(30a、30b)に分解し、接続手段により当該複数の漏斗片30を組み立てて復元する。上記接続手段は、図2に示すようなスライド可能なストッパー18であってもよい。
本実施例5のように、詰替え用漏斗1を組立式とすると、複数の漏斗片30に分解できるので、収納に便利である。また、大径開口部の上端12から注出筒の下端54まで切断するため、注出筒50の内表面が露出するので、汚れを落とすのに便利という利点がある。
図12(a)、(b)に、本発明に係る折畳み式の詰替え用漏斗1’を示す。この詰替え用漏斗1’は、上端12に大径開口部を、接続端14に小径開口部を有する本体10からなる折畳み式詰替え用漏斗1’であって、本体10は、略同一形状の2枚の三角形片10R、10Lが折れ線部32を介して折畳み可能であり、折れ線部32に沿って、上端12から挿入スリット16が設けられており、一方の三角形片10Lの、折れ線部32と対向する辺の縁部に設けた係止スリット34に、他方の三角形片10Rの、折れ線部32と対向する辺の縁部に設けた係止突起35を係止させて組立可能とした。図12(a)は折畳んだ状態の、図12(b)は組み立てた状態の詰替え用漏斗の斜視図を示す。
あるいは本発明の折畳み式の詰替え用漏斗1’は、図13(a)、(b)のように、導出部38を三角形片10R及び/又は10Lの接続端14に接続してもよい。本体容器200の開口214に詰替え用漏斗1’の接続端14を挿入した際、導出部38により安定性を増すことができる。また、本体10の組立時の本体開き角は45度以下とするのが好ましい。
以上、本発明に係る詰替え用漏斗1の実施形態および実施例について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の詰替え用漏斗1の製造方法は任意
であり、例えば実施例5で説明した漏斗片を任意の接続具で組み立てるようにしてもよい。あるいは、本体と注出筒とが接続端と被接続端において滑らかに接続されるように、一体成型してもよい。
また、その構成材料も特に限定はされず、本体、注出筒、中空の支持壁はそれぞれ異なる材料から形成されていてもよい。注出筒は本体、中空の支持壁に比べて重い材料を用いるのが好ましい。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明に係る詰替え用漏斗は、シャンプー、トリートメントや洗剤、醤油などの内容物を収容した詰替え用パックから、その内容物をプラスチックボトル等の本体容器に詰替える際に利用することが出来る。
1:詰替え用漏斗
1’:折畳み式の詰替え用漏斗
10:本体
10L、10R:三角形片
12:上端(大径開口部)
14:接続端(小径開口部)
16:挿入スリット
18:ストッパー
20:中空の支持壁
22:ツバ
24:吸盤係止具
30、30a、30b:漏斗片
32:折れ線部
34:係止スリット
35:係止突起
38:導出部
50:(中空の)注出筒
52:被接続端
54:下端(注出口)
56:排出口
58:重り
100:詰替え用パック
110、120:スタンディングパウチ
112、122:本体
114、124:底部
116、126:注出口
118:上端角部
128:上端部
200:本体容器
210:本体
212:底部
214:開口

Claims (18)

  1. 上端に大径開口部を、接続端に小径開口部を有する中空錐体形状の本体と、
    被接続端が該接続端の小径開口部に接続し、下端に小径の注出口を有する中空の注出筒と、
    を含む詰替え用漏斗であって、
    前記中空錐体形状の本体側面に、該本体の前記上端から前記接続端方向に延伸させた少なくとも一本の挿入スリットを有する詰替え用漏斗。
  2. 前記中空錐体形状の本体側面に、該本体側面の前記上端又は上端近傍から前記接続端方向に延伸させた複数の挿入スリットを有する請求項1に記載の詰替え用漏斗。
  3. 前記中空錐体形状の本体側面の対向する位置に少なくとも一対の挿入スリットを有し、該一対の挿入スリットの少なくとも一方の挿入スリットは、該本体側面の前記上端から前記接続端方向に延伸させた、請求項1または2に記載の詰替え用漏斗。
  4. 前記中空錐体形状の本体側面の対向する位置に少なくとも一対の挿入スリットを有する請求項3に記載の詰替え用漏斗であって、
    一方の挿入スリットは該本体側面の前記上端から前記接続端近傍まで延伸させ、
    他方の挿入スリットは該本体側面の前記上端近傍から前記接続端近傍まで延伸させた、一対の挿入スリットを有する詰替え用漏斗。
  5. 前記中空錐体形状の本体は中空楕円錐体形状である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  6. 前記中空錐体形状の本体は中空多角錐体形状である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  7. 前記中空錐体形状の本体は、平面視において扇形の弧の両端を直線で結んだ形状を有する中空錐体形状であり、該扇形の弧の該両端近傍の対向する位置に、該本体側面の前記上端から前記接続端方向に延伸させた一対の挿入スリットを有する、請求項1に記載の詰替え用漏斗。
  8. 前記中空錐体形状の本体と前記注出筒とは、前記接続端と前記被接続端において滑らかに接続されている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  9. 前記挿入スリットの下端から上端までスライド可能なストッパーを、前記中空錐体状の本体側面の挿入スリットに嵌合した、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  10. 前記中空錐体形状の本体開き角が45度以下である、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  11. 前記中空の注出筒の下端付近において、該注出筒の周囲に重りを取付けた、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  12. 前記中空の注出筒の被接続端と下端間の側面に排出口を設けた、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  13. 前記中空錐体形状の本体の前記大径開口部の上端上方に、中空の支持壁を接続させ、該中空の支持壁の側面の上端または上端近傍まで前記一対の挿入スリットを延伸させた、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  14. 前記中空錐体形状の本体の前記大径開口部の上端周囲に、外周方向に延伸したツバを設け、前記一対の挿入スリットの少なくとも一方の挿入スリットを該ツバの外縁まで延伸させた、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  15. 前記詰替え用漏斗を、前記大径開口部の上端から注出筒の下端まで切断して複数の漏斗片に分解し、接続手段により該複数の漏斗片を組み立てて復元し得る、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の詰替え用漏斗。
  16. 前記接続手段は、前記スライド可能なストッパーである、請求項15に記載の詰替え用漏斗。
  17. 上端に大径開口部を、接続端に小径開口部を有する本体からなる折畳み式詰替え用漏斗であって、
    前記本体は、略同一形状の2枚の三角形片が折れ線部を介して重合可能であり、
    前記折れ線部に沿って、上端から挿入スリットが設けられており、
    一方の前記三角形片の、前記折れ線部と対向する辺の縁部に設けた係止スリットに、
    他方の前記三角形片の、前記折れ線部と対向する辺の縁部に設けた係止突起を係止させて組立可能な折畳み式詰替え用漏斗。
  18. 被接続端が該接続端の小径開口部に接続した導出部を設けた、請求項17に記載の折畳み式詰替え用漏斗。
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