JP3171453U - 組立式漏斗 - Google Patents
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Abstract
【課題】 構成の簡素化と、それによるコスト低減とが達成され得る組立式漏斗を提供する。【解決手段】 平面状の折畳み状態から立体にして使用する組立式漏斗1であって、漏斗本体2と、該漏斗本体2の下端部の液体出口3をボトル4の口5に対して位置決めする位置決め部材6と、を備える。該位置決め部材6は、前記液体出口3よりも上方の位置で前記漏斗本体2の周方向に沿って配設されて前記ボトル4の口5の上縁部5aに係合する少なくとも三つの爪部材6a,6a,6b,6bである。該各爪部材6a,6a,6b,6bは、前記漏斗本体2に切欠き形成又は切込み形成される。【選択図】 図1
Description
本考案は、ボトルに流体を入れる際に平面状の折畳み状態から立体にして使用する組立式漏斗に関するものである。
液体洗剤等の液体製品は、ボトルに詰めた状態で販売されるほか、ボトルへの補充用として、袋に詰めて販売される。ボトルの口はさほど大きくはないので、袋からボトルへの液体の移し替え作業においては、液体がボトルの口からはみ出してこぼれてしまうことがある。これを防ぐためには漏斗を使用すればよいが、漏斗が準備されていない家庭も多い。
そこで、補充用袋詰め液体製品に簡易な組立式の漏斗を添付して販売することが考えられる。このような漏斗として、特許文献1に記載のものが提案されている。この従来のものは、漏斗本体と、該漏斗本体の液体出口をボトルの口に対して位置決めする位置決め部材と、を備え、該位置決め部材が、ボトル開口部に外嵌するように環状に構成される。そして、この構成により、漏斗本体をボトルの口に安定して取り付けることができ、液体をボトルに注ぎ込む際に漏斗を手指で把持しなくてもよいので、ぐにゃぐにゃした液体入り袋から液体を注ぐ場合であっても、袋を両手で把持できるため、容易に液体を注ぎ込むことができるとされている。
なお、特許文献1では、前記位置決め部材の具体例として二つの態様が記載されている。一つは、漏斗本体の下部から横方向に延び、ボトル開口部に嵌合する嵌合穴を中央部に有するフランジ部であり、二つ目は、漏斗本体の下部から切り起こされてボトル開口部に外嵌される切り起こし片である。
本考案は、前記従来の漏斗による利点を保持しつつ、なお一層の構成の簡素化と、それによるコスト低減とが達成され得る組立式漏斗を提供しようとするものである。
前記課題を解決するため、本考案に係る漏斗は、平面状の折畳み状態から立体にして使用する組立式漏斗であって、漏斗本体と、該漏斗本体の下端部の流体出口をボトルの口に対して位置決めする位置決め部材と、を備え、該位置決め部材が、前記流体出口よりも上方の位置で前記漏斗本体の周方向に沿って配設されて前記ボトルの口の上縁部に係合する少なくとも三つの爪部材であり、該各爪部材は前記漏斗本体に切欠き形成又は切込み形成されることを特徴とする(請求項1)。
本考案によれば、前記漏斗本体の流体出口を前記ボトルの口に挿入すると、前記少なくとも三つ爪部材が前記ボトルの口の上縁部に係合し、これによって、前記流体出口が前記ボトルの口に対して位置決めされる。このため、漏斗本体をボトルの口に安定して取り付けることができる。液体をボトルに注ぎ込む際に漏斗を手指で把持しなくてもよいので、ぐにゃぐにゃした流体入り袋から流体を注ぐ場合であっても、袋を両手で把持して容易に流体を注ぎ込むことができる。
本考案によれば、前記位置決め部材が前記漏斗本体に切欠き形成又は切込み形成される少なくとも三つの爪部材であるので、構成が簡素であり、製造コストの低減にも貢献できる。
好適な実施の一形態として、前記各爪部材が、前記ボトルの口の上端縁に接触して該上端縁の外方斜め下方へ傾斜して伸びている態様を例示する(請求項2)。この態様によれば、ボトルの口に対する漏斗の取り付け状態の安定性が増すので、一層好適である。
好適な実施の一形態として、前記爪部材の少なくとも一つが、前記漏斗本体から切り起こされて縦方向に延びるフラップの下端部に形成される態様を例示する(請求項3)。
好適な実施の一形態として、前記漏斗本体が、第一の折れ線を介して連設される一対の逆三角形状又は扇形状の漏斗半体を備え、一方の漏斗半体の自由縁に第二の折れ線を介してのりしろが連設され、該のりしろによって前記一対の漏斗半体の自由縁同士が互いに連結される態様を例示する(請求項4)。この場合、前記第一の折れ線の部分で前記漏斗本体を折り曲げるとともに、前記第二の折れ線の部分で前記のりしろの部分を折り曲げて、該のりしろを利用して前記一対の漏斗半体の自由縁同士を互いに連結する。そして、前記漏斗本体は、前記第一の折れ線と第二の折れ線の部分で平面状に折畳まれる。使用時には、前記各漏斗半体を湾曲させて前記漏斗本体を円錐状に組み立てればよい。よって、構成が簡潔でありコストも抑制できるほか、漏斗の組み立ても容易に行える。
以下、添付図面を参照して、本考案の実施の一形態について説明する。
図1に示すように、本考案の実施の一形態に係る漏斗1は、組立状態において、倒立截頭円錐状の漏斗本体2と、該漏斗本体2の下端部の液体出口(流体出口)3をボトル4の口5に対して位置決めする位置決め部材6(6a,6a,6b,6b)と、を備える。前記漏斗本体2は、上端に大きな開口部7を有し、下端に小さな前記液体出口3を有する。前記漏斗本体2は、紙又は合成樹脂製とされ、紙の場合には撥水コーティングが施されていることが好ましい。
本考案において、前記位置決め部材6は、前記漏斗本体2に切欠き形成又は切込み形成される少なくとも三つの爪部材である。該各爪部材6は、前記液体出口3よりも上方の位置に形成され、前記漏斗本体2の周方向に沿って等間隔で配設される。前記爪部材6は、後で説明するように、漏斗1をボトル4の口5にセットした状態において、ボトル4の口5の上縁部5aに係合し、前記漏斗本体2をボトル4上に起立状態で安定的に支持させる作用を奏する。この作用の観点から、前記爪部材6は等間隔で少なくとも三つは必要であり、本実施の形態では、支持安定性と構成の簡潔性の双方を満たす好適例として、等間隔で四つの爪部材を備えた漏斗を図示してある。
図2に示すように、前記漏斗1は、展開状態において、第一の折れ線8を介して連設される一対の漏斗半体9,9を備える。該各漏斗半体9,9は、逆三角形状又は扇形状の板体である。一方の漏斗半体9の自由縁9aには、第二の折れ線10を介してのりしろ11が連設される。該のりしろ11に塗布される接着剤により、前記一対の漏斗半体9,9の自由縁9a,9a同士が互いに連結される。前記漏斗1は、前記のりしろ11の部分を利用して前記漏斗半体9,9の自由縁9a,9a同士を連結させた状態で、前記二つの折れ線8,10の部分で平面状に折畳まれる。この折畳み状態が図3に示されている。
図2に示すように、前記各漏斗半体9の下端部には舌状部12が形成されている。これら二つの舌状部12,12の組み合わせにより、前記液体出口3が形成される。
前記舌状部12の根元部分の左右両側には、倒立V字状の切欠き13が形成されている。これらの切欠き13は、図3に示すように、前記漏斗1の折畳み状態において対応するもの同士が互いに重なり合うことにより、前記四つの爪部材6の内の二つ(6a,6a)を構成する。この二つの切欠き状爪部材6a,6aは、前記漏斗1の組立状態において漏斗の周面上で互いに対向する位置にある。
残る二つの爪部材6b,6bは、前記各漏斗半体9から切り起こされて縦方向に延びるフラップ13の下端部に形成される。具体的には、前記各漏斗半体9の中央部の下部に、各漏斗半体9の軸線方向に延びる切込み15が形成される。この切込み15の上部は所定量だけ横方向へ延び、前記切込み15の下部は、V字状に切れ上がっている。このような切込み15によって形成される前記フラップ14を前記各漏斗半体9の面に対して直角に立てると、前記V字状の切込みの部分が前記爪部材6bとなる。この二つの切込み状爪部材6b,6bは、前記漏斗1の組立状態において漏斗1の周面上で互いに対向する位置にある。
前記二つの切欠き状爪部材6a,6aと前記二つの切込み状爪部材6b,6bは、いずれも、組立状態の前記漏斗1をボトル4の口5にセットした状態において、前記ボトル4の口5の上端縁5aに同時に接触し、該上端縁5aの外方斜め下方へ傾斜して伸びる(図1参照)。
次に、前記漏斗1の使用方法の一例について説明する。
図4には、ボトル4に補充すべき液体が袋詰めされてなる、補充用袋詰め液体製品16が示されている。まず、液体の注ぎ口17が頂点になるように、袋詰め液体製品16の上部を三角形状に折畳み、テープ18等を用いて止める。次に、図5に示すように、漏斗1の二つのフラップ14,14を起こした後に、前記各漏斗半体を湾曲させて漏斗1を円錐状に膨らませる。これにより、前記漏斗1の上部に液体入口となる大きな開口部7が形成され、前記漏斗1の下部に、前記液体出口3が形成される。
そして、図6に示すように、前記漏斗1を逆さまにし、前記上部開口部7の側から前記袋詰め液体製品16の注ぎ口に被せる。図7に示すように、前記漏斗1の液体出口3から突出した前記注ぎ口17の先端部をはさみ等で切り取る。図8に示すように、液体を補充すべき空ボトル4を横にし、前記漏斗1の液体出口3と前記袋16の注ぎ口17を前記ボトル4の口5に挿入する。その状態のままで、図9に示すように、前記ボトル4と前記漏斗1と前記袋16を同時に立てて、前記袋16の重心をボトル4の中心に位置させて全体を安定させる。これにより、前記漏斗1によって前記ボトル4上で前記袋16が安定的に支持され、前記袋16内の液体をこぼすことなく前記ボトル4へ移し入れることができる。
本実施の形態によれば、前記漏斗本体2の液体出口3を前記ボトル4の口5に挿入すると、前記四つの爪部材6(6a,6a,6b,6b)が前記ボトル4の口5の上縁部5aに係合し、これによって、前記液体出口3が前記ボトル4の口5に対して位置決めされる。このため、漏斗本体2をボトル4の口5に安定して取り付けることができる。液体をボトル4に注ぎ込む際に漏斗1を手指で把持しなくてもよいので、ぐにゃぐにゃした液体入り袋から液体を注ぐ場合であっても、袋を両手で把持して容易に液体を注ぎ込むことができる。
また、前記位置決め部材が前記漏斗本体2に切欠き形成又は切込み形成される爪部材6a,6a,6b,6bであるので、構成が簡素であり、製造コストの低減にも貢献できる。
さらに、前記漏斗1を前記ボトル4の口5にセットした状態において、前記各爪部材6a,6a,6b,6bが、前記ボトル4の口5の上端縁5aに接触して該上端縁5aの外方斜め下方へ傾斜して伸びるので、ボトル4の口5に対する漏斗1の取り付け状態の安定性が一層向上する。
さらにまた、前記漏斗本体2は、不使用時には前記第一の折れ線8と第二の折れ線10の部分で平面状に折畳まれており、使用時には、前記各漏斗半体9,9を湾曲させて前記漏斗本体2を円錐状に組み立てればよい。よって、構成が簡潔でありコストも抑制できるほか、漏斗の組み立ても容易に行える。
なお、前記漏斗1は、液体だけでなく、他の流体、例えば、粉体や粒体の移し入れにも用いることができる。
1 組立式漏斗
2 漏斗本体
3 液体出口(流体出口)
6(6a,6a) 位置決め部材(切欠き状爪部材)
6(6b,6b) 位置決め部材(切込み状爪部材)
4 ボトル
5 ボトルの口
5a ボトルの口の上縁部
8 第一の折れ線
9,9 一対の漏斗半体
9a,9a 漏斗半体の自由端
10 第二の折れ線
11 のりしろ
14 フラップ
2 漏斗本体
3 液体出口(流体出口)
6(6a,6a) 位置決め部材(切欠き状爪部材)
6(6b,6b) 位置決め部材(切込み状爪部材)
4 ボトル
5 ボトルの口
5a ボトルの口の上縁部
8 第一の折れ線
9,9 一対の漏斗半体
9a,9a 漏斗半体の自由端
10 第二の折れ線
11 のりしろ
14 フラップ
Claims (4)
- 平面状の折畳み状態から立体にして使用する組立式漏斗であって、漏斗本体と、該漏斗本体の下端部の流体出口をボトルの口に対して位置決めする位置決め部材と、を備え、該位置決め部材は、前記流体出口よりも上方の位置で前記漏斗本体の周方向に沿って配設されて前記ボトルの口の上縁部に係合する少なくとも三つの爪部材であり、該各爪部材は前記漏斗本体に切欠き形成又は切込み形成されることを特徴とする、組立式漏斗。
- 前記各爪部材が、前記ボトルの口の上端縁に接触して該上端縁の外方斜め下方へ傾斜して伸びている、請求項1に記載の組立式漏斗。
- 前記爪部材の少なくとも一つが、前記漏斗本体から切り起こされて縦方向に延びるフラップの下端部に形成されている、請求項1又は2に記載の組立式漏斗。
- 前記漏斗本体が、折れ線を介して連設される一対の逆三角形状又は扇形状の漏斗半体を備え、一方の漏斗半体の自由縁に折れ線を介してのりしろが連設され、該のりしろによって前記一対の漏斗半体の自由縁同士が互いに連結される、請求項1,2又は3に記載の組立式漏斗。
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JP2011004536U JP3171453U (ja) | 2011-08-03 | 2011-08-03 | 組立式漏斗 |
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JP2013177199A (ja) * | 2012-02-02 | 2013-09-09 | Mutsumi Hattori | 詰替え用漏斗 |
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2011
- 2011-08-03 JP JP2011004536U patent/JP3171453U/ja not_active Expired - Fee Related
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