JP2013176512A - 体液吸引用ポンプおよび該体液吸引用ポンプを用いた体液吸引集液装置 - Google Patents

体液吸引用ポンプおよび該体液吸引用ポンプを用いた体液吸引集液装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シンプルな構造で効率的に吸引圧を発生し得る技術を提供すること。
【解決手段】体液が吸入される吸入口と、体液を受け入れるための容器と、前記容器内で前記吸入口に接続される逆流防止弁と、吸入された体液が送出される送出口と、前記容器内に内設され、前記容器を圧縮した後に圧縮された形状が復元することで前記容器内に吸引圧を発生させる筒状の復元手段と、を備え、前記復元手段が、非金属材料により形成され、前記逆流防止弁と前記復元手段とは、前記逆流防止弁の軸方向と前記復元手段の筒の軸方向とがほぼ平行になるように設置されており、前記復元手段圧縮された際に、前記逆流防止弁が前記復元手段から離れる方向に移動する体液吸引用ポンプを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、体液吸引用ポンプに関する。より詳しくは、術後の体腔内や創傷部に貯留する血液や滲出液などの体液を、体外に持続的に誘導、排出させるドレナージに使用するための体液吸引用ポンプおよび該体液吸引用ポンプを用いた体液吸引集液装置に関する。
従来から、手術後に生じた閉鎖腔や外傷などで汚染された開放創を閉じた場合などに、治療目的、予防目的、または情報収集を目的としてドレーンを体内に留置する方法が行われている。治療的ドレナージとは、膿や消化液など治癒を妨げる要因を取り除くことを目的としており、予防的ドレナージとは縫合不全などによる出血等が予想される際に用い、情報ドレナージとは体内の異常を知るために行われている。ドレナージの主な方法としては、開放式ドレナージ、閉鎖式ドレナージなどがある。
開放式ドレナージは、体内にドレーンの一端を設置し、血液や滲出液などの体液を、毛細管現象を利用して体外へ誘導し、ドレーンの他端からガーゼや綿などで体液を吸収させる方法であり、一般的にはペンローズドレーンなどが用いられている。開放式ドレナージは、閉鎖式ドレナージのように排液バッグなどが常時接続されていないため、排液が少量の時には使用するガーゼの量も少ないため患者の動きに対する自由度が高い。しかしながら、体液が大気に触れるため、特に滲出液などが減ってきた際には、感染のリスクが高いことが問題である。
一方、閉鎖式ドレナージは、体内にドレーンを留置し、体表に設けた開口部を通してドレーンを吸引装置や貯留バッグ等に外界との接触がないように密閉的に接続し、創傷部や体腔内に貯留する血液や滲出液などを、誘導、排出させる方法である。閉鎖式ドレナージは、開放式ドレナージに比べ、感染リスクが低いため、近年ドレナージの主流になっている。実際に、米国疾病予防管理センター(CDC)の感染対策ガイドラインにおいて、ドレナージが必要と認められる時は、手術後の感染防止のために、閉鎖式ドレナージを用いることが推奨されている。
しかし、閉鎖式ドレナージは、体内に留置したドレーンに、吸引装置または貯留バッグ、が長いチューブを介して常時接続された状態であるため、患者の早期離床を妨げる点と、患者の日常動作を制限するため拘束感が強い点に問題がある。そのため、患者拘束感を低減した閉鎖式ドレナージに用いるための携帯型吸引装置など、種々の工夫を凝らしたものが、開発されつつある。
例えば、特許文献1には、フレキシブル膜で形成された貯留器内に、1対の壁を設け、この壁の間に復元手段として金属製スプリングを設置し、この金属製スプリングの復元力により貯留器中に真空を作り出すことで、体液を吸引する外科用吸引装置が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、軟質の袋状の部材の内側に、硬質で少なくとも4つの屈曲可能な部位を有する閉鎖した管状の部材と、この屈曲可能な部位に設置され管状の部材を押し広げる復元手段としてねじりコイルバネを設置することで、一定の吸引圧で体液を容器内に吸引することができる体液吸引容器が開示されている。
これらの特許文献1および2に記載された装置は比較的小型に設計することが可能ではあるが、復元手段として金属バネを用いているため、その重量が重く、術後の患者の離床、リハビリなどにおいて、患者への負担が大きいといった問題がある。また、体内に留置したドレーンが体内に迷入するなど不測の事態が発生した際には、CTやMRIなどの検査が必要となるが、金属バネを用いているため画像診断の妨げになる恐れもある。
また、金属材料が用いられた医療器具は、使用後の廃棄処理時にけがなどの恐れがあるという問題もある。更に、焼却後に金属廃棄物との分別が必要であり、廃棄の煩雑性も問題である。
一方、復元手段を別に設けずに、容器自体に弾性を持たせることで、吸引圧を発生させる技術もある。例えば、特許文献3には、本体と異なる弾性係数の部材を本体の長手方向か周方向に配置し、本体中央部の周方向の肉厚を本体上部及び下部の周方向の肉厚より厚くすることで、吸引圧が維持できる体液吸引集液器が開示されている。
この特許文献3に記載された技術では、金属材料の問題や製造工程の削減化などは解決することができるが、ブロー成形による肉厚の精密制御は難しく、体液を吸引するための吸引圧コントロールについては、まだまだ満足できるものではなかった。
ところで、体液を吸引するための吸引圧を発生するための復元手段としては、樹脂やゴムなどの非金属材料を用いて、その構造や素材の弾性により、圧縮バネとして採用することも可能である。
一方で、患者のADL(Activity of Daily Life)を考えると、ドレナージのための吸引ポンプは、術後の患者の離床、リハビリなどを妨げないよう、比較的小型で、着衣内にしまえるサイズであり、軽量かつシンプルな構造のものが望まれる。
このとき、非金属材料を用いた復元手段は、一般的に金属製のバネに比べて反発力が弱いため、小型でシンプルな構造の体液吸引用ポンプにおいて、効率的に所望の吸引圧を発生させるには、復元手段とポンプ構造の設計が非常に重要である。より具体的には、体液吸引用ポンプは、復元手段を圧縮して、容器内の空気を排出させ、その排出した空気の容積分の体液を吸引するものであるから、復元手段を圧縮した際に、いかに容易に効率的に空気を排出させることができるかが重要である。
本願発明者は、先に、軟質の容器の内部に、互いに対向して配置された2枚の硬質の板状部材と、該板状部材の両端部をそれぞれ互いに連結する板ばね部材とからなる復元手段を設けた排液吸引装置を開発した(特許文献4)。この技術は、復元手段を樹脂やゴムなどで形成できる装置である。
特開昭57−81346号公報 特開2002−291869号公報 特開2001−218830号公報 特開2007−195601号公報
上述のように、体液吸引用ポンプは、復元手段を圧縮した際に、いかに容易に効率的に空気を排出させることができるかが重要であるが、非金属材料を用いた復元手段で効率的に所望の吸引圧を発生させる技術は、まだまだ開発の途であり、患者のADLを維持しつつ、治癒効果を高める技術の開発が期待されているのが実情である。
そこで、本発明では、シンプルな構造で効率的に吸引圧を発生し得る技術を提供することを主目的とする。
本願発明者は、非金属材料による復元手段で効率的に所望の吸引圧を発生させる方法について鋭意研究を行った結果、復元手段の構造のみならず、他のポンプ構成にも着目し、効率的な吸引圧の発生には、圧縮時と非圧縮時のポンプ構造の変形態様が非常に重要であることを突き止め、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明では、まず、体液が吸入される吸入口と、
体液を受け入れるための容器と、
前記容器内で前記吸入口に接続される逆流防止弁と、
吸入された体液が送出される送出口と、
前記容器内に内設され、前記容器を圧縮した後に圧縮された形状が復元することで前記容器内に吸引圧を発生させる筒状の復元手段と、を備え、
前記復元手段が、非金属材料により形成され、
前記逆流防止弁と前記復元手段とは、前記逆流防止弁の軸方向と前記復元手段の筒の軸方向とがほぼ平行になるように設置されており、
前記復元手段が圧縮された際に、前記逆流防止弁が前記復元手段から離れる方向に移動する体液吸引用ポンプを提供する。
本発明に係る体液吸引用ポンプは、容器を圧縮した際に、吸入口に接続される逆流防止弁が復元手段から離れる方向に移動するため、容器内の空気を効率的に排出させることができる。
本発明に係る体液吸引用ポンプにおいて、前記逆流防止弁は、容器を圧縮した際に、復元手段から離れる方向に移動すれば、前記復元手段との位置関係は特に限定されないが、復元手段が容器内で最も拡膨した際には、復元手段の筒の内壁面に囲まれており、復元手段が最も圧縮された際には、前記復元手段の筒の内壁面と接触しない位置に移動するように設計することが好ましい。
また、本発明に係る体液吸引用ポンプにおいて、前記容器の形態は、前記復元手段が内設可能であれば特に限定されないが、前記容器の内壁面のうち前記復元手段の外壁面と接触しない部分の面積が、前記復元手段を前記容器外で最も拡膨させた際の軸方向に垂直に切断した断面積の2倍より小さく設計することが好ましい。
本発明に係る体液吸引用ポンプは、体液の吸引に加え、体液の貯留も行うことが可能な体液吸引集液装置のポンプとして好適に用いることができる。
具体的に、本発明では、本発明に係る体液吸引用ポンプと、
該体液吸引用ポンプの前記送出口に連通され体液が送入される送入口と、送入された体液を貯留するための貯留用容器と、貯留された体液が外部へ排出される排出口と、を備える体液貯留部と、
を備える体液吸引集液装置を提供する。
本発明によれば、非金属材料を用いた非常にシンプルな構造の復元手段で効率的に所望の吸引圧を発生させることができるため、患者のADLを維持しつつ、患者に適応した所望の治癒効果を得ることが可能である。
本発明に係る体液吸引用ポンプ1の第1実施形態を模式的に示す斜視模式図である。 最も圧縮した際の第1実施形態に係る体液吸引用ポンプ1を正面方向から視た正面模式図である。 第1実施形態に係る体液吸引用ポンプ1の容器11を展開した展開模式図である。 図中(I)は、第1実施形態に係る体液吸引用ポンプ1の復元手段13を容器11外で最も拡張させた際の斜視模式図であり、図中(II)は、(I)のA−A’視断面模式図である。 本発明に用いることができる逆流防止弁12を拡大した斜視模式図である。 復元手段13を最も圧縮した際の第1実施形態に係る体液吸引用ポンプ1を模式的に示す斜視模式図である。 図中(I)は、復元手段13が容器11内で最も拡膨した際の体液吸引用ポンプ1を正面方向から視た正面模式図であり、図中(II)は、復元手段13を最も圧縮した際の体液吸引用ポンプ1を正面方向から視た正面模式図である。 本発明に係る体液吸引用ポンプ1の第2実施形態を模式的に示す斜視模式図である。 図中(I)は、本発明に係る体液吸引用ポンプ1の図4とは異なる形態の復元手段13を容器11外で最も拡張させた際の斜視模式図であり、図中(II)は、(I)のB−B’視断面模式図である。 本発明に係る体液吸引用ポンプ1の第3実施形態を模式的に示す斜視模式図である。 本発明に係る体液吸引集液装置2の第1実施形態を模式的に示す斜視模式図である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
<1.体液吸引用ポンプ>
図1は、本発明に係る体液吸引用ポンプ1の第1実施形態を模式的に示す斜視模式図である。本発明に係る体液吸引用ポンプ1は、大別して、(1)容器11と、(2)逆流防止弁12と、(3)復元手段13と、を備える。また、必要に応じて、(4)体表固定部14を更に備えることも可能である。以下、各部について、詳細に説明する。
(1)容器11
本発明に係る体液吸引用ポンプ1には、体液を受け入れるための容器11を備える。容器11には、上部に体液を吸入するための吸入口111と、下部に吸入された体液を送出するための送出口112とを備える。
容器11を形成する材料は、圧縮可能な軟質の材料であれば、特に限定されず、通常、体液吸引用ポンプに用いることができる材料を自由に選択して用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
本発明に係る体液吸引用ポンプ1の容器11には、光透過性を有する材料を用いることが好ましい。具体的には、透明又は半透明の合成樹脂フィルムを用いることが好ましい。光透過性を有する材料を用いることで、吸引された体液の状態を容器11から透視して容易に確認することができ、治癒状態を確認しながら診断、必要な治療などを行うことが可能である。
また、本発明に係る体液吸引用ポンプ1の容器11には、シール性のある材料を用いることが好ましい。シール性を有する材料を用いることで、容器11を、所望の形態へと形成し易くすることができる。
更に、容器11には防臭性を有する材料を用いることが好ましい。排液の種類によっては臭気を発生することがあるため病室内に臭いが充満する恐れがある。防臭性の素材を用いることで患者および周囲の快適性を高めることが可能となる。
加えて、本発明に係る体液吸引用ポンプ1の容器11には、印刷性のある材料を用いることが好ましい。印刷性を有する材料を用いることで、例えば、取扱いの説明や患者名、吸引日時、吸引した浸出液量目盛などを容器11に印刷することができるので、処置の効率化を図ることができ、また、医療過誤などを防止することも可能である。
容器11の具体的な形態は、後述する逆流防止弁12と、復元手段13とを内設することができれば、特に限定されず、吸引を行う部位、目的の吸引力などに応じて、自由に設計することができる。例えば、図1の第1実施形態では、2枚の熱可塑性樹脂シートの周縁をヒートシールした形態をなしているが、これに限定されない。図示しないが、1枚の熱可塑性樹脂シートを用いて筒状に成形し、上下をシールすることにより袋状の容器形態に設計することも自由である。
また、容器11の具体的な大きさについても、後述する逆流防止弁12と、復元手段13とを内設することができれば、特に限定されない。例えば、体液量、吸引を行う部位、目的の吸引力などに応じて、自由に設計することができるが、本発明では特に、容器11内で復元手段13が最も拡膨した際に、容器11が弛みなく最も拡膨するように設計することが好ましい。具体的な設計方法を、図2、図3、および図4を用いて説明する。
図2は、最も圧縮した際の第1実施形態に係る体液吸引用ポンプ1を正面方向から視た正面模式図であり、図3は、第1実施形態に係る体液吸引用ポンプ1の容器11を展開した展開模式図であり、図4(I)は、第1実施形態に係る体液吸引用ポンプ1の復元手段13を容器11外で最も拡張させた際の斜視模式図であり、図4(II)は、(I)のA−A’視断面模式図である。
本発明では、容器11の内壁面113のうち復元手段13の外壁面131と接触しない部分(図2および図3の斜線部分)の面積が、復元手段13を容器11外で最も拡膨させた際の断面積(図4(II)参照)の2倍より小さく設計することが好ましい。このように容器11の大きさを設計することで、容器11内では、復元手段13は拡膨しきらない状態、即ち、外側へ向かってテンションがかかった状態で内設されることになるため、復元手段13が容器11を押し広げ、容器11を弛みなく最も拡膨させることができる。その結果、圧縮された容器11の形状が復元する際に、効率的に体液を吸引することが可能となる。
体液を吸入するための吸入口111は、体内に留置されたドレーン(図示せず)の端部と接続する。吸入口111には、ドレーンとの接続を容易にするために、管状部材T1を連設することが好ましい。管状部材T1を形成する材料は、柔軟な材料であれば、特に限定されず、通常、ドレーンとの接続に用いることができる材料を自由に選択して用いることができる。例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、水素化ニトリルゴム等の合成ゴム、スチレン系、オレフィン系の熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
吸入口111から吸入され、容器11に一旦受け入れられた体液は、容器11の送出口112からポンプの外部へ送出される。送出口112は、後述するように、通常、体液を貯留する容器に接続するが、これに限らず、送出口112から体液を直接、排出することも可能である。
送出口112には、その目的に合わせて、後述する逆流防止弁12’や体液を送出し易くするための管状部材T2を連設することもできる。逆流防止弁12’を形成する材料やその形態などについては、後述する。また、管状部材T2を形成する材料は、吸入口111に連設可能な管状部材T1と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
本発明に係る体液吸引用ポンプ1において、吸入口111と、復元手段13と、送出口112とが、それぞれ軸方向平行にして、同一直線上に並ぶように容器11を設計することが好ましい。これらが同一直線上に並ぶように設計することで、吸入した体液が容器11内をスムーズに移動し、そして送出させることができるため、体液の効率的な吸入および送出を行うことが可能となる。また、容器11内で体液がスムーズに移動することにより、容器11内での詰まりを防止することも可能である。
また、本発明に係る体液吸引用ポンプ1の容器11には、吊り下げ用の穴114を設けることも可能である。吊り下げ用穴114を設けることで、病室においてはベットサイドなどに吊り下げたり、点滴スタンドなどに吊り下げたりして患者が自由に移動することが可能となるため、患者のADLを高く維持することができる。
(2)逆流防止弁12
本発明に係る体液吸引用ポンプ1では、吸入した体液が逆流することを防止するために、容器11内で吸入口111に逆流防止弁12を接続させる。本発明に用いることができる逆流防止弁12の具体的な構造は特に限定されず、通常、体液吸引用ポンプに用いることができる逆流防止弁の構造を自由に選択して採用することができる。一例を示すと、図5に示すような構造の逆流防止弁12を用いることができる。
図5は、本発明に用いることができる逆流防止弁12を拡大した斜視模式図である。逆流防止弁12を、一方の末端122のみ密着させた軟質の扁平状のチューブ121で構成し、体液が吸入される時のみ、微小な圧力差によって末端122が押し広げられ、体液の吸入が終了すると同時に末端122が再び密着するように設計することにより、容器11に吸入された体液が逆流することを防ぐことが可能である。
本発明の逆流防止弁12を形成する材料は、柔軟な材料であれば、特に限定されず、通常、体液吸引用ポンプの逆流防止弁に用いることができる材料を自由に選択して用いることができる。例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、水素化ニトリルゴム等の合成ゴム、スチレン系、オレフィン系の熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
本発明に係る体液吸引用ポンプ1において、逆流防止弁12は、その軸方向と後述する復元手段13の筒の軸方向とがほぼ平行になるように設置する。そして、後述する復元手段13を最も圧縮した際に、逆流防止弁12が復元手段13から離れる方向に移動することを特徴とする(図6参照)。このように設計することで、復元手段13を圧縮する際、逆流防止弁12が邪魔になるのを防止することができるため、復元手段13を圧縮した際に、効率的に空気を排出させることができる。
本発明において、復元手段13を圧縮する時に逆流防止弁12を復元手段13から離れる方向に移動させる構成は、特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、形状保持性の高い熱可塑性樹脂シートを用いて容器11を形成することにより、復元手段13を圧縮する時に逆流防止弁12を復元手段13から離れる方向に移動させることができる。より具体的に説明すると、容器11内で復元手段13が拡膨している時は、容器11は復元手段13に押し広げられた状態で立体的な袋状をなすが、復元手段13が圧縮された際には、容器11は、復元手段13によって押し広げられた状態から解放されるため、容器11を形成するシートが、立体的形状から本来のシート形状に復元しようとし、その結果、容器11の吸入口111に接続された逆流防止弁12を、復元手段13から離れる方向に移動させることができる。
また、この逆流防止弁12を移動させる機構は、容器11の形成過程とも関連するものと考えられる。本発明の容器11は、2枚の合成樹脂フィルムを外周でシールすることで形成することができるが、この外周シールは、逆流防止弁12及び復元手段13を容器11内に内設した状態で行う。このシールの際、復元手段13は圧縮して扁平にした状態にし、さらに逆流防止弁12は復元手段13の内壁面132と接触しない位置(状態)にして、容器11の外周シールを行う。容器11をこのような状態にしてシールすることで、逆流防止弁12は、復元手段13が容器内で最も拡膨した際には、復元手段の筒の内壁面に囲まれるが、復元手段13が最も圧縮された際には、シール時の元の形態に復元しようとして、復元手段の内壁面と接触しない位置に移動させることができる。
また、例えば、逆流防止弁12付近のシール部115、即ち、復元手段13の外壁面131と接触しない部分のシール部115の材料強度(材料の硬さ、腰)を調整することで、前記と同様の仕組みによって、復元手段13を圧縮する時に逆流防止弁12を復元手段13から離れる方向に移動させることができる。
このように、本発明に係る体液吸引用ポンプ1は、圧縮時と非圧縮時に逆流防止弁12が移動することを特徴とするが、図7に示すように移動させることがより好ましい。図7(I)は、復元手段13が容器11内で最も拡膨した際の体液吸引用ポンプ1を正面方向から視た正面模式図であり、図7(II)は、復元手段13を最も圧縮した際の体液吸引用ポンプ1を正面方向から視た正面模式図である。
図7(I)に示すように、復元手段13が容器11内で最も拡膨した際には、逆流防止弁12は復元手段13の筒の内壁面132に囲まれている。この状態は、容器11が弛みなく最も拡膨した状態である。このように、復元手段13が容器11内で最も拡膨した際に、容器11が弛みなく最も拡膨した状態となるよう設計することで、圧縮された容器11の形状が復元する際に、効率的に体液を吸引することが可能となる。
また、図7(II)に示すように、復元手段13を最も圧縮した際には、逆流防止弁12は復元手段13の筒の内壁面132と接触しない位置に移動する。このように設計することで、復元手段13を圧縮する際、逆流防止弁12が全く邪魔にならないため、復元手段13を極限まで圧縮することができる。そのため、復元手段13を圧縮した際に、効率的に空気を排出させることができ、その結果、効率的に体液を吸引することが可能となる。
図8は、本発明に係る体液吸引用ポンプ1の第2実施形態を模式的に示す斜視模式図である。第2実施形態に係る体液吸引用ポンプ1では、容器11の送出口112にも、逆流防止弁12’が接続されている。その他の構成は、前記第1実施形態と同一である。
第2実施形態に係る体液吸引用ポンプ1のように、容器11の送出口112に逆流防止弁12’を接続することで、例えば、容器11の送出口112からポンプの外部へ送出された体液が、容器11内に逆流することを防止することができる。
第2実施形態に係る体液吸引用ポンプ1のように、容器11の送出口112に逆流防止弁12’を接続する場合、その設置方法は特に限定されない。逆流防止弁12’は、本発明の効果を損なわない限り、自由に設置することができるが、本発明では特に、吸入口111に接続する逆流防止弁12と同様に、その軸方向と後述する復元手段13の筒の軸方向とがほぼ平行になるように設置することが好ましい。逆流防止弁12’を復元手段13と平行に設置することにより、復元手段13の圧縮と復元が効率的に行えるようになり、その結果、効率的に体液を吸引することが可能となる。
また、吸入口111に接続する逆流防止弁12と、復元手段13と、送出口112に接続する逆流防止弁12’とが、それぞれ軸方向平行にして、同一直線上に並ぶように設計することが好ましい。これらが同一直線上に並ぶように設計することで、吸入された体液が容器11内をスムーズに移動し、そして送出させることができるため、体液の効率的な吸入および送出を行うことが可能となる。また、容器11内で体液がスムーズに移動することにより、容器11内での詰まりを防止することも可能である。
(3)復元手段13
本発明に係る体液吸引用ポンプ1の容器1内には、容器11を圧縮した後に圧縮された形状を復元させて容器11内に吸引圧を発生させるために、復元手段13を内設する。本発明では、復元手段13を非金属材料により筒状に形成することを特徴とする。
本発明の復元手段13を形成する材料は、非金属材料であって、筒状に形成し圧縮した際に、復元力を発生するものであれば特に限定されない。例えば、ポリアリレート樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フッ素樹脂などの合成樹脂が挙げられる。
本発明に係る体液吸引用ポンプ1の復元手段13には、光透過性を有する材料を用いることが好ましい。具体的には、透明又は半透明の合成樹脂材料を用いることが好ましい。光透過性を有する材料を用いることで、吸引された体液の状態を復元手段13から透視して容易に確認することができ、治癒状態を確認しながら診断、必要な治療などを行うことが可能である。
本発明に係る体液吸引用ポンプ1において、復元手段13の具体的な構造は、筒状を呈し、かつ、圧縮した際に復元力を発生する構造であれば特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、前述の図4に示すような断面形状が略多角形(図4では略六角形)の筒状や、図9に示すような断面形状が略楕円形の筒状などを挙げることができる。
本発明に係る体液吸引用ポンプ1において、容器11内での復元手段13の具体的な配置、好ましい配置については、前記逆流防止弁12で述べた通りであるため、ここでは説明を割愛する。
(4)体表固定部14
本発明に係る体液吸引用ポンプ1には、患者の体表に固定するための体表固定部14を備えることができる。体表固定部14は、本発明においては必須ではないが、体表固定部14を備えることで、患者が離床する際には体液吸引用ポンプ1を着衣内にしまうことができるため、装着時の外観変化を気にすることなく患者のADLを高く維持することができる。更にチューブ等が露出しないため転倒などの危険性を低減させることができる。
図10は、本発明に係る体液吸引用ポンプ1の第3実施形態を模式的に示す斜視模式図である。第3実施形態に係る体液吸引用ポンプ1は、容器11の外壁面116に、体表固定部14が備えている。その他の構成は、前記第1実施形態と同一である。
本発明に係る体液吸引用ポンプ1において、体表固定部14の具体的な構造は、患者の体表に固定することができれば特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、図10の第3実施形態に示すように、体表に装着するための面板141と、面板141の体表に装着しない側の面に備えた面ファスナー142aと、容器11の外壁面116に備えた面ファスナー142bと、で構成することができる。
面板141一方の面には、皮膚に貼付するための粘着性を有する皮膚保護剤を備える。本発明に用いることができる皮膚保護剤の成分などは特に限定されず、例えば、オストミーパウチなどで用いる周知の皮膚保護剤を自由に選択して用いることができる。
第3実施形態に係る体液吸引用ポンプ1では、体表固定部14に、面ファスナー142a、142bを用いて、面板141と容器11とを固定しているが、これに限定されず、面ファスナーの代わりに、面板141と容器11とを固定可能とする構造を自由に設計することができる。
なお、容器11の外壁面116に備えた面ファスナー142bをオス型にすることで、例えば、患者の体表のみならず、患者の衣類などに体液吸引用ポンプ1を固定することも可能である。患者の衣類などに体液吸引用ポンプ1を固定することで、吸引時や吸引した体液の確認時などにおいて、衣類の脱着が不要となるため、患者への負担を軽減することが可能である。
以上説明した本発明に係る体液吸引用ポンプ1を用いた体液の吸引方法について、以下、説明する。
まず、容器11の吸入口111に、体内に留置されたドレーン(図示せず)の端部を接続した状態で、容器11を圧縮する。この際、容器11内の空気が、容器11の送出口112から外へ排出される。
次に、容器11の圧縮により同時に圧縮された復元手段13が、徐々に拡膨しながら容器11を押し広げることにより、容器11内に吸引圧が発生する。発生した吸引圧によって体内から体液が吸引され、容器11の吸入口111から体液が容器11内に吸入される。容器11内で復元手段13が拡膨しきると、体液の吸引は終了する。
体液の吸引が終了した状態で、再び、容器11を圧縮すると、容器11内の体液が、容器11の送出口112から外へ排出される。そして、圧縮された復元手段13により、容器11内に吸引圧が発生し、再び、体液の吸引が開始する。これを繰り返すことで、体内から体液を吸引することができる。
<2.体液吸引集液装置>
図11は、本発明に係る体液吸引集液装置2の第1実施形態を模式的に示す斜視模式図である。本発明に係る体液吸引集液装置2は、大別して、前述した体液吸引用ポンプ1と、(1)送入口211と、(2)貯留用容器212と、(3)排出口213と、を備える体液貯留部21と、を備える。また、ガスを排出するための(4)フィルター214を設けてもよい。以下、各部について、詳細に説明する。なお、体液吸引用ポンプ1の各部については、前述と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
(1)送入口211
本発明に係る体液吸引集液装置2の体液貯留部21において、送入口211は、体液吸引用ポンプ1の送出口112に連通し、後述する貯留用容器212に体液を送入するための部位である。送入口211には、体液吸引用ポンプ1の送出口112との接続を容易にするために、管状部材T3を連設することが好ましい。管状部材T3を形成する材料は、柔軟な材料であれば、特に限定されず、通常、体液吸引集液装置に用いることができる材料を自由に選択して用いることができる。例えば、シリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、水素化ニトリルゴム等の合成ゴム、スチレン系、オレフィン系の熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
管状部材T3は、その一端に逆流防止弁を設けることが好ましい。体液貯留部21から体液吸引用ポンプ1への体液の逆流を防止するためである。なお、逆流防止弁を形成する具体的な材料や構造などについては、前述した体液吸引用ポンプ1の逆流防止弁12と同一であるため、ここでは説明を割愛する。なお、体液貯留部21に設ける送入口211(管状部材T3)と逆流防止弁は、体液吸引用ポンプ1に設ける送出口112(管状部材T2)と逆流防止弁12’と実質的に同じ機能であるため、どちらか一方を設ければよい。
(2)貯留用容器212
本発明に係る体液吸引集液装置2の体液貯留部21において、貯留用容器212では、送入口211から送入された体液を貯留する。
貯留用容器212を形成する材料は、特に限定されず、通常、体液の貯留に用いることができる材料を自由に選択して用いることができる。例えば、熱可塑性樹脂などが挙げられる。なお、貯留用容器212は、前述の体液吸引用ポンプ1の容器11とは異なり、圧縮を行うことはないため、硬質の材料を用いることも可能であるが、本発明では、軟質の材料を用いることが好ましい。軟質の材料を用いて貯留用容器212を形成することで、患者に装着した際の違和感を軽減することができ、患者のADLを高く維持することが可能である。
また、製造工程を単純化するためにも、貯留用容器212は、体液吸引用ポンプ1の容器11と同一の材料で形成することが好ましい。同一の材料で形成することで、体液吸引用ポンプ1の容器11と貯留用容器212とを一体的に形成することも可能である。
本発明に係る体液吸引集液装置2の貯留用容器212には、光透過性を有する材料を用いることが好ましい。具体的には、透明又は半透明の合成樹脂フィルムを用いることが好ましい。光透過性を有する材料を用いることで、吸引された体液の状態を貯留用容器212から透視して容易に確認することができ、治癒状態を確認しながら診断、必要な治療などを行うことが可能である。
また、本発明に係る体液吸引集液装置2の貯留用容器212には、シール性のある材料を用いることが好ましい。シール性を有する材料を用いることで、貯留用容器212を、所望の形態へと形成し易くすることができる。
更に、貯留用容器212には防臭性を有する材料を用いることが好ましい。排液の種類によっては臭気を発生することがあるため病室内に臭いが充満する恐れがある。防臭性の素材を用いることで患者および周囲の快適性を高めることが可能となる。
加えて、本発明に係る体液吸引集液装置2の貯留用容器212には、印刷性のある材料を用いることが好ましい。印刷性を有する材料を用いることで、例えば、取扱いの説明や患者名、吸引日時、吸引した浸出液量目盛などを貯留用容器212に印刷することができるので、処置の効率化を図ることができ、また、医療過誤などを防止することも可能である。
貯留用容器212の具体的な形態は特に限定されず、吸引を行う部位、目的の設置個所などに応じて、自由に設計することができる。
また、貯留用容器212の具体的な大きさについても特に限定されず、吸引を行う体液量、体液の排出頻度などに応じて、自由に設計することができる。
(3)排出口213
本発明に係る体液吸引集液装置2の体液貯留部21において、排出口213は、貯留用容器212内に貯留された体液を外部へ排出するための部位である。排出口213には、や体液を排出し易くするための管状部材T4を連設することもできる。管状部材T4を形成する材料については、送入口211に連設可能な管状部材T3と同様であるため、ここでは説明を割愛する。
(4)フィルター214
本発明に係る体液吸引集液装置2の体液貯留部21には、体液貯留部21に溜まった気体を体液貯留部21の外部に排出するためのフィルター214を設けることが好ましい。フィルター214は気体を通すが液体は通過しない透気防水性の材料で構成することが好ましい。また、排液の種類によっては悪臭の原因となるので、フィルターには脱臭機能を有する材料を用いることが好ましい。フィルター214の取り付け位置は、ベットサイドにぶら下げた時やベット上に置いた際に貯留した排液がフィルターに接触し難い位置が好ましく、貯留容器前面かつ上部で軸線中央付近が好ましい。
以上説明した本発明に係る体液吸引集液装置2を用いた体液の吸引および集液方法について、以下、説明する。
まず、体液吸引用ポンプ1の容器11の吸入口111に、体内に留置されたドレーン(図示せず)の端部を接続した状態で、容器11を圧縮する。この際、容器11内の空気が、容器11の送出口112から体液貯留部21へ送られる。このとき、必要に応じて、体液貯留部21の貯留用容器212に送られた空気を、排出口213又はフィルター214から排出しておくこともできる。空気を排出しておくことで、貯留用容器212内により多くの体液を貯留することが可能となる。
次に、容器11の圧縮により同時に圧縮された復元手段13が、徐々に拡膨しながら容器11を押し広げることにより、容器11内に吸引圧が発生する。発生した吸引圧によって体内から体液を吸引し、容器11の吸入口111から体液が容器11内に吸入される。容器11内で復元手段13が拡膨しきると、体液の吸引は終了する。
仰臥位で寝ている人体の腹腔内部は大気圧よりも陽圧となっていることから、排液は自然に体外へ排出されることになる。ことのとき、フィルター214より気体が外部へ排出されることで貯留用容器212内が陽圧になることを防ぐことが可能となり、容器11から貯留用容器212への排液の移動を妨げない効果が得られる。つまり腹腔内の陽圧により自然に排出された排液は容器11に流入し、続いて貯留用容器212内の気体がフィルター214より外部へ排出されることで、容器11内に吸引圧を発生させなくても一定時間持続的に貯留用容器212に排液が自然と溜まることになる。体動やその他の要因により腹腔の陽圧が低減したり、体内の組織塊によりチューブが閉塞し、排液の流れが悪化した際には、再び、容器11を圧縮すると、容器11内の体液が、容器11の送出口112から体液貯留部21へ送られる。そして、圧縮された復元手段13により、容器11内に吸引圧が発生し、再び、体液の吸引が開始する。これを繰り返すことで、体液吸引用ポンプ1が体内から体液を吸引し、吸引された体液を体液貯留部21が集液することができる。
体液貯留部21に集液された体液は、体液量や貯留時間などを目安に、体液貯留部21の排出口213から排出する。排出口213にはコネクターを介して貯留容量の大きな排液バックを接続することも可能であり、排液の多い日の夜間など看護師のケアが十分ではない時間帯においても持続的な排液収集ができる。
本発明に係る体液吸引用ポンプおよび体液吸引集液装置は、非金属材料のみを用いたシンプルな構造であるため、金属材料を用いたものに比べて重量を軽くすることができ、術後の患者の離床、リハビリなどにおいて、患者への負担を軽くすることが可能である。
また、本発明に係る体液吸引用ポンプおよび体液吸引集液装置は、非金属材料のみで形成するため、使用後の廃棄処理時のけがなどを軽減することができ、焼却後の金属廃棄物との分別も必要なく、廃棄処理時の煩雑性も改善することが可能である。
更に、本発明に係る体液吸引用ポンプおよび体液吸引集液装置は、効率的に吸引圧を発生できるため、効率的な治療を行うことが可能である。
加えて、本発明に係る体液吸引用ポンプおよび体液吸引集液装置は、非常にシンプルな構造であるため、その設計変更も容易であり、患者に適応した所望の吸引圧に設計することが可能である。その結果、患者のADLを維持しつつ、個々の患者に適応した所望の治癒効果を得ることが可能である。
1 体液吸引用ポンプ
11 容器
12、12’ 逆流防止弁
13 復元手段
14 体表固定部
111 吸入口
112 送出口
113 容器の内壁面
114 吊り下げ用穴
115 容器のシール部
116 容器の外壁面
122 逆流防止弁の末端
121 逆流防止弁を構成するチューブ
131 復元手段の外壁面
132 復元手段の内壁面
141 面板
142a、142b 面ファスナー
T1、T2、T3、T4 管状部材
2 体液吸引集液装置
21 体液貯留部
211 送入口
212 貯留用容器
213 排出口
214 フィルター

Claims (4)

  1. 体液が吸入される吸入口と、
    体液を受け入れるための容器と、
    前記容器内で前記吸入口に接続される逆流防止弁と、
    吸入された体液が送出される送出口と、
    前記容器内に内設され、前記容器を圧縮した後に圧縮された形状が復元することで前記容器内に吸引圧を発生させる筒状の復元手段と、を備え、
    前記復元手段が、非金属材料により形成され、
    前記逆流防止弁と前記復元手段とは、前記逆流防止弁の軸方向と前記復元手段の筒の軸方向とがほぼ平行になるように設置されており、
    前記復元手段が圧縮された際に、前記逆流防止弁が前記復元手段から離れる方向に移動する体液吸引用ポンプ。
  2. 前記逆流防止弁が、
    前記復元手段が容器内で最も拡膨した際には、復元手段の筒の内壁面に囲まれており、
    前記復元手段が最も圧縮された際には、前記復元手段の筒の内壁面と接触しない位置に移動する請求項1に記載の体液吸引用ポンプ。
  3. 前記容器の内壁面のうち前記復元手段の外壁面と接触しない部分の面積が、前記復元手段を前記容器外で最も拡膨させた際の軸方向に垂直に切断した断面積の2倍より小さい
    請求項1又は2に記載の体液吸引用ポンプ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の体液吸引用ポンプと、
    該体液吸引用ポンプの前記送出口に連通され体液が送入される送入口と、送入された体液を貯留するための貯留用容器と、貯留された体液が外部へ排出される排出口と、を備える体液貯留部と、
    を備える体液吸引集液装置。
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