JP2013176010A - 受信装置、及び、受信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費電力、及び、装置規模が大になることを抑制する。
【解決手段】比較器は、コスタスループの発振器が出力する再生キャリアの位相誤差に対応する位相誤差信号の直流成分と、所定の基準信号との差に対応する比較信号を出力する。加算器は、位相誤差信号と比較信号とを加算し、その位相誤差信号と比較信号とを加算した加算信号を、発振器の発振周波数を制御する制御信号として、発振器に与える。本技術は、例えば、変調信号を受信するコスタスループ等に適用することができる。
【選択図】図4

Description

本技術は、受信装置、及び、受信方法に関し、特に、例えば、変調信号を受信する受信装置の消費電力、及び、装置規模が大になることを抑制することができるようにする受信装置、及び、受信方法に関する。
変調信号を受信する受信装置では、変調信号の検波(復調)が行われる。検波を行う回路(検波回路)(復調回路)としては、例えば、コスタスループがある。
コスタスループでは、VCO(Voltage Controlled Oscillator)によって、変調信号の変調に用いられたキャリアを再生した再生キャリアが生成され、変調信号に、再生キャリアと、再生キャリアと位相が90度だけ異なる信号とのそれぞれを乗算することで、I信号(In-phase)とQ信号(Quadrature-phase)とが求められる。
そして、I信号とQ信号とを乗算することで、再生キャリアの位相誤差(再生キャリアの、変調信号の変調に用いられたキャリアとの位相誤差)が求められ、その位相誤差に応じて、VCOの発振周波数(VCOが出力する再生キャリアの周波数)が制御される。
ところで、従来のコスタスループにおいては、再生キャリアを出力するVCOの発振周波数の制御としては、再生キャリアの位相誤差を、VCOの制御信号(チューニング電圧)(制御電圧)として、VCOに帰還することしか行われない。
このため、再生キャリアに、一定以上の周波数誤差があっても、位相誤差の許容範囲(理論上±45度)を超える位相誤差がある場合には、同期をとることが困難となり、したがって、従来のコスタスループは、周波数のロックレンジが広いとは言い難かった。
ここで、コスタスループが同期状態になっているときの周波数誤差△fと位相誤差△θとの関係は、式(1)で表される。
△f=KVCOKLoop△θ
・・・(1)
式(1)において、△fは、周波数誤差[Hz]を表し、△θは、位相誤差[rad]を表す。また、KVCOは、VCO感度[Hz/V]を表し、KLoopは、コスタスループのループゲイン[V/rad]を表す。
式(1)によれば、VCO感度KVCOや、ループゲインKLoopを大にすることで、コスタスループの周波数のロックレンジを広くすることができる。しかしながら、VCO感度KVCOや、ループゲインKLoopを大にすると、コスタスループの消費電力、及び、装置規模が大となり、さらに、コスタスループの安定性の損なうおそれがある。
周波数のロックレンジを広くする方法としては、その他、例えば、PLL(Phase Locked Loop)等の周波数同期回路を、別途用いる方法があるが、コスタスループの他に、別途、周波数同期回路を用いるのでは、消費電力、及び、装置規模が大となる。
そこで、例えば、特許文献1や2では、その他の復調回路が提案されている。
特許文献1では、コスタス方式により復調された同相復調信号(I信号)及び直交復調信号(Q信号)のレベル値が、ディジタル処理にてモニタされ、未同期状態では、ロック判定信号が活性状態にされる。活性状態では、ループフィルタに供給する基準電位Vref-H及びVref-Lを所定の周期で間欠的に、一定時間、ともに“H"レベル又は“L"レベルとする状態が繰り返される。これにより、VCOコントロール電圧V2cが、所定量だけ増加あるいは減少した後、一定の時定数で定常値に復帰していく。VCOコントロール電圧V2cの変化に応じて、復調回路が、位相ロック状態に復帰し、ロック判定信号は、不活性状態とされる。これにより、復調回路は、通常の動作モードに復帰する。
特許文献2では、受信周波数と基地局との送信周波数を合わせるためのAFC制御装置において、受信したI,Qデータから、周波数の引き込み範囲で受信周波数のずれ量が算出され、そのずれ量が少なくなるように電圧制御発振器の制御電圧を調整することにより、出力周波数が制御され、受信周波数の補正が行われる。
特開平9-252327号公報 特開2008-205703号公報
特許文献1及び2では、復調回路において、ディジタル処理が行われる。このため、アナログ信号になっている変調信号を、ディジタル信号に変換するA/D(Analog/Digital)コンバータ、さらには、ディジタル処理を行うディジタル回路が必要となる。
したがって、変調信号が、例えば、データレートが数GHzオーダのミリ波帯の信号であるミリ波等の高データレートの信号である場合には、消費電力、及び、規模が大のA/Dコンバータその他のディジタル回路が必要となる。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、変調信号が、ミリ波等の高データレートの信号であっても、変調信号を受信する受信装置の消費電力、及び、装置規模が大になることを抑制することができるようにするものである。
本技術の一側面の受信装置は、変調信号を検波するコスタスループの発振器が出力する、前記変調信号のキャリアを再生した再生キャリアの位相誤差に対応する位相誤差信号の直流成分と、所定の基準信号との差に対応する比較信号を出力する比較器と、前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算し、前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算した加算信号を、前記発振器の発振周波数を制御する制御信号として、前記発振器に与える加算器とを備える受信装置である。
本技術の一側面の受信方法は、変調信号を検波するコスタスループの発振器が出力する、前記変調信号のキャリアを再生した再生キャリアの位相誤差に対応する位相誤差信号の直流成分と、所定の基準信号との差に対応する比較信号を出力する比較器において、前記比較信号を求め、前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算する加算器において、前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算した加算信号を求め、前記発振器の発振周波数を制御する制御信号として、前記発振器に与える受信方法である。
以上のような一側面においては、変調信号を検波するコスタスループの発振器が出力する、前記変調信号のキャリアを再生した再生キャリアの位相誤差に対応する位相誤差信号の直流成分と、所定の基準信号との差に対応する比較信号が出力され、前記位相誤差信号と前記比較信号とが加算される。そして、前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算した加算信号が、前記発振器の発振周波数を制御する制御信号として、前記発振器に与えられる。
なお、受信装置は、独立した装置あっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。
本技術の一側面によれば、消費電力が大になることを抑制することができる。また、本技術の一側面によれば、装置規模が大になることを抑制することができる。
コスタスループを用いた受信装置の構成例を示すブロック図である。 VCO106の特性を示す図である。 受信装置の動作を説明する図である。 本技術を適用した受信装置の構成例を示すブロック図である。 受信装置の動作を説明する図である。
以下、図面を参照して、本技術の一実施の形態について説明するが、その前に、前段階の準備として、一般的なコスタスループを用いた受信装置について説明する。
[コスタスループを用いた受信装置]
図1は、一般的なコスタスループを用いた受信装置の構成例を示すブロック図である。
図1において、入力端子101には、図示せぬ送信装置から送信されてくる変調信号RFINが供給される。
ここで、変調信号RFINの周波数帯域は、特に限定されるものではないが、本実施の形態では、例えば、数GHzオーダの高データレートの信号とすることができるミリ波を、変調信号RFINとして採用することとする。
ミリ波とは、周波数が30ないし300GHz程度、つまり、波長が、1ないし10mm程度の信号である。ミリ波によれば、周波数が高いことから、高データレートでのデータ伝送が可能であり、また、伝送路としては、例えば、空気中を含む自由空間や、コプレーナストリップ線路等の導体、誘電体導波路を採用することができる。
また、変調信号RFINの変調方式は、特に限定されるものではないが、本実施の形態では、例えば、キャリアがBPSK(Binary Phase Shift Keying)された信号を、変調信号RFINとして採用することとする。
入力端子101に供給された変調信号RFINは、増幅器102に供給される。増幅器102は、変調信号RFINを増幅し、ミキサ103及び108に供給する。
ミキサ103には、増幅器102から変調信号RFINが供給される他、VCO106から、変調信号RFINの変調に用いられたキャリアを再生した再生キャリアが供給される。
すなわち、VCO106は、発振によって得られる信号を、再生キャリアとして出力し、VCO106が出力する再生キャリアは、ミキサ103、及び、移相器107に供給される。
ミキサ103は、増幅器102からの変調信号RFINと、VCO106からの再生キャリアとを乗算し、その結果得られるベースバンドのI信号を、増幅器104に供給する。
ここで、図1では(後述する図4でも同様)、例えば、VCO106からミキサ103への信号の供給が、2本の矢印によって図示されているが、2本の矢印は、その2本の矢印によって供給が表される信号が、(シングルエンドの信号ではなく、)差動信号であることを表す。受信装置での処理は、シングルエンドの信号、及び、差動信号のうちのいずれをも対象として行うことができる。
増幅器104は、ミキサ103からのI信号を増幅して出力する。増幅器104が出力するI信号は、出力端子105から、復調信号I-OUTとして出力されるとともに、位相比較器111に供給される。
一方、移相器107は、VCO106が出力する再生キャリアの位相を、90度だけ回転し(進め、又は、遅らせ)、その結果得られる、再生キャリアと位相が90度だけ異なる信号を、ミキサ108に供給する。
ミキサ108は、増幅器102からの変調信号RFINと、移相器107からの信号(再生キャリアと位相が90度だけ異なる信号)とを乗算し、その結果得られるベースバンドのQ信号を、増幅器109に供給する。
増幅器109は、ミキサ108からのQ信号を増幅して出力する。増幅器109が出力するQ信号は、出力端子110から、復調信号Q-OUTとして出力されるとともに、位相比較器111に供給される。
位相比較器111は、増幅器104からのI信号と、増幅器109からのQ信号との乗算により、再生キャリアの位相誤差(変調信号RFINの変調に用いられたキャリアに対する位相誤差)を検出する(位相検波を行う)検出器として機能する。位相比較器111において検出された位相誤差は、LPF(Low Pass Filter)112に供給される。
LPF112は、位相比較器111からの位相誤差をフィルタリングすることにより、その位相誤差から高周波成分を除去し、その結果得られる、位相誤差に対応する位相誤差信号としての電圧VP1を、VCO106に、VCO106を制御する制御信号(制御電圧)VTとして供給する(帰還させる)。
VCO106は、LPF112からの制御電圧VTに従った発振周波数の信号を発振し、その発振によって得られる信号を、再生キャリアとして出力する。
図2は、図1のVCO106の特性の例を示す図である。
すなわち、図2は、VCO106の制御電圧VTと発振周波数fとの関係を示している。
VCO106の発振周波数fが自走発振周波数F1になるときの制御電圧VTを、電圧V1として、電圧V1より低いある電圧を、電圧V0とするとともに、電圧V1より高いある電圧を、電圧V2とすることとする。
制御電圧VTとして、電圧V0が、VCO106に与えられると、VCO106の発振周波数fは、自走発振周波数F1よりも低い周波数F0となる。また、制御電圧VTとして、電圧V2が、VCO106に与えられると、VCO106の発振周波数fは、自走発振周波数F1よりも高い周波数F2となる。
電圧V0,V1,V2の関係は、式V0<V1<V2で表され、周波数F0,F1,F2の関係は、式F0<F1<F2で表される。
図3は、図1の受信装置の動作を説明するためのIQコンスタレーション、及び、位相誤差信号(電圧)VP1の波形を示す図である。
すなわち、図3Aは、キャリア(変調信号RFINの変調に用いられたキャリア)の周波数が周波数F1である場合のIQコンスタレーション、及び、位相誤差信号(制御電圧)VP1の波形の例を示している。
いま、受信装置において、位相比較器111が出力する位相誤差が0である場合に、制御電圧VTとなる位相誤差信号VP1が、自走発振周波数F1に対する電圧V1となるようになっていることとする。
キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数に等しい周波数F1である場合には、VCO106が出力する自走発振周波数F1の再生キャリアの周波数誤差は0となる。
再生キャリアの周波数誤差が0である場合、位相比較器111は、VCO106の発振周波数がそのまま維持されるような位相誤差、すなわち、値が(ほぼ)0の位相誤差を出力する。
そして、値が0の位相誤差に応じてLPF112が出力する位相誤差信号VP1は、図3Aに示すように、VCO106の自走発振周波数F1に対する電圧V1を中心に変位する信号(電圧V1付近の信号)となり、このような位相誤差信号VP1が、制御電圧VTとして、VCO106に供給される。
その結果、VCO106は、制御電圧VT=V1に対する発振周波数F1の再生キャリアを発振し続ける。
位相誤差信号VP1が、VCO106の自走発振周波数F1に対する電圧V1を中心に変位する信号である場合、上述したように、位相比較器111が出力する位相誤差(定常位相誤差)は0になっているので、I信号とQ信号とによって規定されるIQコンスタレーション上の点は、図3Aに示すように、I軸上に現れる。
図3Bは、キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数F1より高い周波数F2である場合のIQコンスタレーション、及び、位相誤差信号VP1の波形の例を示している。
いま、受信装置において、位相比較器111が出力する位相誤差が+θである場合に、制御電圧VTとなる位相誤差信号VP1が、周波数F2に対する電圧V2となるようになっていることとする。
キャリアの周波数が、周波数F2である場合には、VCO106が出力する自走発振周波数F1の再生キャリアの周波数誤差はF2-F1となる。
再生キャリアの周波数誤差がF2-F1である場合、位相比較器111は、その周波数誤差F2-F1を0とするように、VCO106の発振周波数が周波数F2となるような位相誤差、すなわち、値が(ほぼ)+θの位相誤差を出力する。
そして、値が+θの位相誤差に応じてLPF112が出力する位相誤差信号VP1は、図3Bに示すように、VCO106の発振周波数が周波数F2になるときの制御電圧VT=V2を中心に変位する信号となり、このような位相誤差信号VP1が、制御電圧VTとして、VCO106に供給される。
その結果、VCO106の発振周波数(再生キャリアの周波数)は、制御電圧VT=V2に対する周波数F2になる。
位相誤差信号VP1が、VCO106の発振周波数が周波数F2になるときの制御電圧VT=V2を中心に変位する信号である場合、上述したように、位相比較器111が出力する位相誤差(定常位相誤差)は+θになっているので、I信号とQ信号とによって規定されるIQコンスタレーション上の点は、図3Bに示すように、I軸を+θだけ回転した軸上に現れる。
以上のように、キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数F1より高い周波数F2である場合には、自走発振周波数F1の再生キャリアの周波数誤差F2-F1に対応する定常位相誤差+θが生じる。
図3Cは、キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数F1より低い周波数F0である場合のIQコンスタレーション、及び、位相誤差信号(制御電圧)VP1の波形の例を示している。
いま、受信装置において、位相比較器111が出力する位相誤差が-θである場合に、制御電圧VTとなる位相誤差信号VP1が、周波数F0に対する電圧V0となるようになっていることとする。
キャリアの周波数が、周波数F0である場合には、VCO106が出力する自走発振周波数F1の再生キャリアの周波数誤差はF0-F1となる。
再生キャリアの周波数誤差がF0-F1である場合、位相比較器111は、その周波数誤差F0-F1を0とするように、VCO106の発振周波数が周波数F0となるような位相誤差、すなわち、値が(ほぼ)-θの位相誤差を出力する。
そして、値が-θの位相誤差に応じてLPF112が出力する位相誤差信号VP1は、図3Cに示すように、VCO106の発振周波数が周波数F0になるときの制御電圧VT=V0を中心に変位する信号となり、このような位相誤差信号VP1が、制御電圧VTとして、VCO106に供給される。
その結果、VCO106の発振周波数(再生キャリアの周波数)は、制御電圧VT=V0に対する周波数F0になる。
位相誤差信号VP1が、VCO106の発振周波数が周波数F0になるときの制御電圧VT=V0を中心に変位する信号である場合、上述したように、位相比較器111が出力する位相誤差(定常位相誤差)は-θになっているので、I信号とQ信号とによって規定されるIQコンスタレーション上の点は、図3Cに示すように、I軸を-θだけ回転した軸上に現れる。
以上のように、キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数F1より低い周波数F0である場合には、自走発振周波数F1の再生キャリアの周波数誤差F0-F1に対応する定常位相誤差-θが生じる。
再生キャリアに周波数誤差がある場合には、上述のように、定常位相誤差が生じ、その結果、C/N(Carrier to Noise Ratio)が低いときには、ビット誤りが大になる。
また、定常位相誤差が生じる場合、コスタスループのロックレンジが狭くなる。そして、ロックレンジを広げるために、前述したように、VCO感度KVCOやループゲインKLoopを大にすることや、PLL等を別途用いるのでは、消費電力、及び、装置規模が大になる。
[本技術を適用した受信装置の一実施の形態]
図4は、本技術を適用した受信装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図1の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図4の受信装置は、入力端子101ないしLPF112で構成されるコスタスループを有する点で、図1の場合と共通する。
そして、図4の受信装置は、アナログ回路であるLPF201、電圧比較器202、及び、加算器203が新たに設けられている点で、図1の場合と相違する。
LPF201には、LPF112が出力する位相誤差信号VP1が供給される。
ここで、図1では、LPF112が出力する位相誤差信号VP1は、そのまま、制御電圧VTとして、VCO106に供給されるようになっているが、図4では、LPF112が出力する位相誤差信号VP1は、LPF201と加算器203に供給される。
LPF201は、LPF112よりもカットオフ周波数が低いLPFであり、LPF112からの位相誤差信号VP1をフィルタリングし、その位相誤差信号VP1の直流成分VP2を出力する。LPF201が出力する位相誤差信号VP1の直流成分VP2は、電圧比較器202に供給される。
ここで、LPF112の時定数は、コスタスループにおけるVCO106の発振周波数の制御の応答性等に基づいて決定され、ミリ波の変調信号RFINについては、例えば、カットオフ周波数が数100MHz程度となるような値を採用することができる。
LPF201の時定数は、LPF112からの位相誤差信号VP1を直流に平滑することができるような、LPF112の時定数に比較して十分大きな値、すなわち、例えば、カットオフ周波数が数10kHz程度となるような値を採用することができる。
電圧比較器202は、例えば、アナログのコンパレータ等で構成することができ、LPF201からの、位相誤差信号VP1の直流成分VP2と、所定の基準信号(電圧)VREFとの差VP2−VREFに対応する信号、すなわち、直流成分VP2と基準信号VREFとの差VP2−VREFに所定のゲインをかけた信号を出力する。
ここで、電圧比較器202が出力する信号は、直流成分VP2と基準信号VREFとを比較した比較結果を表すので、以下、比較信号VCともいう。
また、電圧比較器202の基準信号VREFとしては、例えば、VCO106の発振周波数が自走発振周波数F1になるときの、制御電圧VTとしてVCO106に与えられる電圧V1を採用することができる。
電圧比較器202が出力する比較信号VCは、加算器203に供給される。
加算器203は、電圧比較器202からの比較信号VCと、LPF112からの位相誤差信号VP1とを加算し、その比較信号VCと位相誤差信号VP1とを加算した加算信号を、制御電圧VT=VP1+VCとして、VCO106に与える。
以上のように構成される受信装置では、入力端子101に、変調信号RFINが供給されると、その変調信号RFINは、増幅器102を介して、ミキサ103及び108に供給される。
ミキサ103では、図1の場合と同様に、変調信号RFINと、VCO106が出力する再生キャリアとが乗算され、その結果得られるベースバンドのI信号が、増幅器104に供給される。
増幅器104では、図1の場合と同様に、ミキサ103からのI信号が増幅されて出力される。増幅器104が出力するI信号は、出力端子105から、復調信号I-OUTとして出力されるとともに、位相比較器111に供給される。
一方、ミキサ108では、図1の場合と同様に、変調信号RFINと、VCO106から移相器107を介して供給される、再生キャリアと位相が90度だけ異なる信号とが乗算され、その結果得られるベースバンドのQ信号が、増幅器109に供給される。
増幅器109では、図1の場合と同様に、ミキサ108からのQ信号が増幅されて出力される。増幅器109が出力するQ信号は、出力端子110から、復調信号Q-OUTとして出力されるとともに、位相比較器111に供給される。
位相比較器111では、図1の場合と同様に、増幅器104からのI信号と、増幅器109からのQ信号との乗算により、再生キャリアの位相誤差が検出され、LPF112に供給される。
LPF112では、図1の場合と同様に、位相比較器111からの位相誤差がフィルタリングされる。そして、LPF112では、位相誤差のフィルタリングによって得られる、その位相誤差に対応する位相誤差信号としての電圧VP1が、LPF201、及び、加算器203に供給される。
LPF201は、LPF112からの位相誤差信号VP1をフィルタリングすることにより平滑化し、その結果得られる、位相誤差信号VP1の直流成分VP2を、電圧比較器202に供給する。
電圧比較器202は、LPF201からの、位相誤差信号VP1の直流成分VP2と、基準信号VREFとしての電圧V1とを比較し、直流成分VP2と基準信号VREFとしての電圧V1との差VP2−V1に対応する比較信号VCを求めて、加算器203に供給する。
加算器203は、電圧比較器202の比較信号VCと、LPF112からの位相誤差信号VP1とを加算し、その比較信号VCと位相誤差信号VP1とを加算した加算信号を、制御電圧VT=VP1+VCとして、VCO106に与える。
VCO106は、加算器203からの制御電圧VTに従った発振周波数の信号を発振し、その発振によって得られる信号を、再生キャリアとして出力する。
図5は、図4の受信装置の動作を説明するためのIQコンスタレーション、並びに、位相誤差信号(電圧)VP1、位相誤差信号VP1の直流成分(電圧)VP2、比較信号(電圧)VC、及び、制御電圧VTの波形を示す図である。
なお、図5では、図3の場合と同様に、受信装置において、位相比較器111が出力する位相誤差が0である場合に、位相誤差信号VP1が、自走発振周波数F1に対する電圧V1となり、位相比較器111が出力する位相誤差が+θである場合に、位相誤差信号VP1が、周波数F2に対する電圧V2となり、位相比較器111が出力する位相誤差が-θである場合に、位相誤差信号VP1が、周波数F0に対する電圧V0となるようになっていることとする。
図5Aは、キャリア(変調信号RFINの変調に用いられたキャリア)の周波数が周波数F1である場合のIQコンスタレーション、並びに、位相誤差信号VP1、位相誤差信号VP1の直流成分VP2、比較信号VC、及び、制御電圧VTの波形の例を示している。
キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数に等しい周波数F1である場合には、VCO106が出力する自走発振周波数F1の再生キャリアの周波数誤差は0となる。
再生キャリアの周波数誤差が0である場合、位相比較器111は、VCO106の発振周波数がそのまま維持されるような位相誤差、すなわち、値が(ほぼ)0の位相誤差を出力する。
そして、値が0の位相誤差に応じてLPF112が出力する位相誤差信号VP1は、図5Aに示すように、VCO106の自走発振周波数F1に対する電圧V1を中心に変位する信号となり、このような位相誤差信号VP1が、LPF201、及び、加算器203に供給される。
LPF201では、電圧V1を中心に変位する位相誤差信号VP1が平滑化されることにより、その位相誤差信号VP1の直流成分VP2として、図5Aに示すように、電圧V1が、電圧比較器202に出力される。
電圧比較器202では、LPF201からの直流成分VP2としての電圧V1と、基準信号としての電圧V1との差に対応する比較信号VCとして、図5Aに示すように、ほぼ0が、加算器203に出力される。
加算器203は、LPF112からの位相誤差信号VP1=V1と、電圧比較器202からの比較信号VC=0とを加算し、その結果られる加算値を、制御電圧VT=V1+0として、VCO106に供給する。
その結果、VCO106は、制御電圧VT=V1に対する発振周波数F1の再生キャリアを発振し続ける。
図4では、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかり、この帰還がかかることによって、キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数に等しい周波数F1である場合、すなわち、自走発振周波数の再生キャリアの周波数誤差が0である場合には、比較信号VCが0となる。
その結果、位相誤差信号VP1=V1と、比較信号VC=0とを加算した制御電圧VTは、電圧V1となり、そのような制御電圧VTが与えられるVCO106の発振周波数は、制御電圧VT=V1に対する周波数F1となり、キャリアの周波数に一致する。
位相誤差信号VP1が、電圧V1である場合、上述したように、位相比較器111が出力する位相誤差(定常位相誤差)は0になっているので、I信号とQ信号とによって規定されるIQコンスタレーション上の点は、図5Aに示すように、I軸上に現れる。
図5Bは、キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数F1より高い周波数F2である場合のIQコンスタレーション、及び、位相誤差信号VP1、位相誤差信号VP1の直流成分VP2、比較信号VC、及び、制御電圧VTの波形の例を示している。
キャリアの周波数が、周波数F2である場合には、VCO106が出力する自走発振周波数F1の再生キャリアの周波数誤差はF2-F1となる。
再生キャリアの周波数誤差がF2-F1である場合、位相比較器111は、その周波数誤差F2-F1を0とするように、VCO106の発振周波数が周波数F2となるような位相誤差、すなわち、値が(ほぼ)+θの位相誤差を出力する。
そして、値が+θの位相誤差に応じてLPF112が出力する位相誤差信号VP1は、図5Bに細い点線で示すように、VCO106の発振周波数が周波数F2になるときの制御電圧VT=V2を中心に変位する信号となり、このような位相誤差信号VP1が、LPF201、及び、加算器203に供給される。
LPF201では、電圧V2を中心に変位する位相誤差信号VP1が平滑化されることにより、その位相誤差信号VP1の直流成分VP2として、図5Bに細い点線で示すように、電圧V2が、電圧比較器202に出力される。
電圧比較器202では、LPF201からの直流成分VP2としての電圧V2と、基準信号としての電圧V1との差に対応する比較信号VCが、加算器203に出力される。
加算器203は、LPF112からの位相誤差信号VP1=V2と、電圧比較器202からの比較信号VCとを加算し、その結果られる加算値を、制御電圧VTとして、VCO106に供給する。
VCO106では、発振周波数が、制御電圧VTに応じて制御される。
図4では、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかり、この帰還がかかることによって、キャリアの周波数が、電圧V2に対する周波数F2である場合、すなわち、自走発振周波数の再生キャリアの周波数誤差がF2-F1である場合には、比較信号VCは、図5Bに示すように、周波数誤差F2-F1に対応する電圧V2-V1となる。
すなわち、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかることによって、位相誤差信号VP1は、図5Bに太い実線で示すように、VCO106の発振周波数が周波数F1になるときの制御電圧VT=V1を中心に変位する信号となり、比較信号VCは、図5Bに示すように、周波数誤差F2-F1に対応する電圧V2-V1となる。
したがって、位相誤差信号VP1=V1と比較信号VC=V2-V1とを加算した制御電圧VTは、図5Bに示すように、電圧V2を中心に変位する信号となり、そのような制御電圧VTが与えられるVCO106の発振周波数は、制御電圧VT=V2に対する周波数F2となり、キャリアの周波数に一致する。
なお、自走発振周波数の再生キャリアの周波数誤差がF2-F1である場合には、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、電圧V2から、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかったときに、位相誤差信号VP1の直流成分VP2は、図5Bに太い実線で示すように、電圧V1と僅かに異なる電圧(例えば、電圧V1よりやや高い電圧)となる。
その結果、電圧比較器202が出力する、位相誤差信号VP1の直流成分VP2と、基準信号としての電圧V1との差に対応する比較信号VCは、図5Bに示すように、周波数誤差F2-F1に対応する電圧V2-V1となる。
位相誤差信号VP1が、(ほぼ)電圧V1である場合、上述したように、位相比較器111が出力する位相誤差(定常位相誤差)は0になっているので、I信号とQ信号とによって規定されるIQコンスタレーション上の点は、図5Bに示すように、I軸上に現れる。
以上のように、キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数F1より高い周波数F2である場合には、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、電圧V2から、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかり、電圧比較器202が出力する比較信号VCが、周波数誤差F2-F1に対応する電圧V2-V1となる。
VCO106の発振周波数を制御する制御電圧VTは、位相誤差信号VP1と比較信号VCとの加算値であるが、かかる制御電圧VTのうちの比較信号VCになっている電圧V2-V1によって、VCO106が出力する再生キャリアの、電圧V2-V1に対応する周波数誤差F2-F1が補正される。
比較信号VCによって、再生キャリアの周波数誤差F2-F1が補正されることにより、位相比較器111では、再生キャリアの位相誤差のみ、すなわち、再生キャリアの周波数誤差に対応する分を含まない位相誤差が検出される。
そして、制御電圧VTのうちの、そのような位相誤差に対応する位相誤差信号VP1によって、VCO106が出力する再生キャリアの位相誤差(再生キャリアの周波数誤差に対応する分を含まない位相誤差)が補正される(位相誤差が0になるように、VCO106が制御される)。
以上のように、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかることにより、周波数誤差F2-F1に対応する電圧V2-V1となる比較信号VCが、制御電圧VTに含まれることになるので、図3Bに示したような、周波数誤差F2-F1に対応する定常位相誤差+θは生じない。
そして、位相比較器111では、再生キャリアの位相誤差のみが検出され、そのような位相誤差に対応する位相誤差信号VP1によって、位相誤差が0になるように、VCO106が制御される。
その結果、I信号とQ信号とによって規定されるIQコンスタレーション上の点は、図5Bに示すように、I軸上に現れる。
図5Cは、キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数F1より低い周波数F0である場合のIQコンスタレーション、及び、位相誤差信号VP1、位相誤差信号VP1の直流成分VP2、比較信号VC、及び、制御電圧VTの波形の例を示している。
キャリアの周波数が、周波数F0である場合には、VCO106が出力する自走発振周波数F1の再生キャリアの周波数誤差はF0-F1となる。
再生キャリアの周波数誤差がF0-F1である場合、位相比較器111は、その周波数誤差F0-F1を0とするように、VCO106の発振周波数が周波数F0となるような位相誤差、すなわち、値が(ほぼ)-θの位相誤差を出力する。
そして、値が-θの位相誤差に応じてLPF112が出力する位相誤差信号VP1は、図5Cに細い点線で示すように、VCO106の発振周波数が周波数F0になるときの制御電圧VT=V0を中心に変位する信号となり、このような位相誤差信号VP1が、LPF201、及び、加算器203に供給される。
LPF201では、電圧V0を中心に変位する位相誤差信号VP1が平滑化されることにより、その位相誤差信号VP1の直流成分VP2として、図5Cに細い点線で示すように、電圧V0が、電圧比較器202に出力される。
電圧比較器202では、LPF201からの直流成分VP2としての電圧V0と、基準信号としての電圧V1との差に対応する比較信号VCが、加算器203に出力される。
加算器203は、LPF112からの位相誤差信号VP1=V0と、電圧比較器202からの比較信号VCとを加算し、その結果られる加算値を、制御電圧VTとして、VCO106に供給する。
VCO106では、発振周波数が、制御電圧VTに応じて制御される。
図4では、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかり、この帰還がかかることによって、キャリアの周波数が、電圧V0に対する周波数F0である場合、すなわち、自走発振周波数の再生キャリアの周波数誤差がF0-F1である場合には、比較信号VCは、図5Cに示すように、周波数誤差F0-F1に対応する電圧V0-V1となる。
すなわち、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかることによって、位相誤差信号VP1は、図5Cに太い実線で示すように、VCO106の発振周波数が周波数F1になるときの制御電圧VT=V1を中心に変位する信号となり、比較信号VCは、図5Cに示すように、周波数誤差F0-F1に対応する電圧V0-V1となる。
したがって、位相誤差信号VP1=V1と比較信号VC=V0-V1とを加算した制御電圧VTは、図5Cに示すように、電圧V0を中心に変位する信号となり、そのような制御電圧VTが与えられるVCO106の発振周波数は、制御電圧VT=V0に対する周波数F0となり、キャリアの周波数に一致する。
なお、自走発振周波数の再生キャリアの周波数誤差がF0-F1である場合には、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、電圧V0から、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかったとき、位相誤差信号VP1の直流成分VP2は、図5Cに太い実線で示すように、電圧V1と僅かに異なる電圧(例えば、電圧V1よりやや低い電圧)となる。
その結果、電圧比較器202が出力する、位相誤差信号VP1の直流成分VP2と、基準信号としての電圧V1との差に対応する比較信号VCは、図5Cに示すように、周波数誤差F0-F1に対応する電圧V0-V1となる。
位相誤差信号VP1が、(ほぼ)電圧V1である場合、上述したように、位相比較器111が出力する位相誤差(定常位相誤差)は0になるので、I信号とQ信号とによって規定されるIQコンスタレーション上の点は、図5Cに示すように、I軸上に現れる。
以上のように、キャリアの周波数が、VCO106の自走発振周波数F1より低い周波数F0である場合には、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、電圧V0から、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかり、電圧比較器202が出力する比較信号VCが、周波数誤差F0-F1に対応する電圧V0-V1となる。
VCO106の発振周波数を制御する制御電圧VTは、位相誤差信号VP1と比較信号VCとの加算値であるが、かかる制御電圧VTのうちの比較信号VCになっている電圧V0-V1によって、VCO106が出力する再生キャリアの、電圧V0-V1に対応する周波数誤差F0-F1が補正される。
比較信号VCによって、再生キャリアの周波数誤差F0-F1が補正されることにより、位相比較器111では、再生キャリアの位相誤差のみ、すなわち、再生キャリアの周波数誤差に対応する分を含まない位相誤差が検出される。
そして、制御電圧VTのうちの、そのような位相誤差に対応する位相誤差信号VP1によって、VCO106が出力する再生キャリアの位相誤差(再生キャリアの周波数誤差に対応する分を含まない位相誤差)が補正される(位相誤差が0になるように、VCO106が制御される)。
以上のように、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかることにより、周波数誤差F0-F1に対応する電圧V0-V1となる比較信号VCが、制御電圧VTに含まれることになるので、図3Cに示したような、周波数誤差F0-F1に対応する定常位相誤差-θは生じない。
そして、位相比較器111では、再生キャリアの位相誤差のみが検出され、そのような位相誤差に対応する位相誤差信号VP1によって、位相誤差が0になるように、VCO106が制御される。
その結果、I信号とQ信号とによって規定されるIQコンスタレーション上の点は、図5Cに示すように、I軸上に現れる。
以上のように、図4の受信装置では、電圧比較器202によって、位相誤差信号VP1が、基準信号としての電圧V1になるように帰還がかかることにより、基準信号としての電圧V1に引き込まれていき、比較信号VCが、周波数誤差に対応する電圧となって、制御電圧VTに含まれることになるので、周波数誤差に対応する定常位相誤差は生じない。
したがって、定常位相誤差に起因して、コスタスループのロックレンジが狭くなることを防止することができる。すなわち、図1の受信装置に比較して、VCO感度KVCOやループゲインKLoopを大にすることなく、つまり、消費電力、及び、装置規模が大になることを抑制して、ロックレンジを広くすることができる。
また、LPF201、電圧比較器203、及び、加算器204は、アナログ回路で構成することができ、A/Dコンバータその他のディジタル回路を設けずに済むので、変調信号が、ミリ波等の高データレートの信号であっても、受信装置の消費電力、及び、装置規模が大になることを抑制することができる。
さらに、LPF201、電圧比較器203、及び、加算器204は、ベースバンドの信号を処理する回路であるので、PLLを別途用いる場合に比較して、受信装置の消費電力、及び、装置規模が大になることを抑制することができる。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、図4の受信装置のシミュレーションを行う場合には、図4の受信装置は、ソフトウェアにより構成することができる。
なお、本技術は、以下のような構成をとることができる。
[1]
変調信号を検波するコスタスループの発振器が出力する、前記変調信号のキャリアを再生した再生キャリアの位相誤差に対応する位相誤差信号の直流成分と、所定の基準信号との差に対応する比較信号を出力する比較器と、
前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算し、前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算した加算信号を、前記発振器の発振周波数を制御する制御信号として、前記発振器に与える加算器と
を備える受信装置。
[2]
前記基準信号は、前記発振器の発振周波数が自走発振周波数になるときの、前記制御信号として前記発振器に与えられる電圧である
[1]に記載の受信装置。
[3]
前記位相誤差信号をフィルタリングし、前記位相誤差信号の直流成分を出力するフィルタをさらに備える
[1]又は[2]に記載の受信装置。
[4]
前記コスタスループは、
前記制御信号として与えられる電圧によって、発振周波数が制御される前記発振器と、
前記発振器が出力する再生キャリアと前記変調信号とを乗算し、I信号を出力する第1のミキサと、
前記再生キャリアと位相が90度だけ異なる信号と前記変調信号とを乗算し、Q信号を出力する第2のミキサと、
前記I信号と前記Q信号とを乗算し、前記位相誤差を出力する検出器と、
前記位相誤差をフィルタリングし、前記位相誤差に対応する位相誤差信号を出力するするLPF(Low Pass Filter)と
を有し、
前記フィルタは、
前記LPFよりもカットオフ周波数が低いフィルタであり、
前記LPFが出力する前記位相誤差信号をフィルタリングして、前記位相誤差信号の直流成分を出力する
[3]に記載の受信装置。
[5]
前記変調信号は、ミリ波帯の信号であるミリ波である
[1]ないし[4]のいずれかに記載の受信装置。
[6]
変調信号を検波するコスタスループの発振器が出力する、前記変調信号のキャリアを再生した再生キャリアの位相誤差に対応する位相誤差信号の直流成分と、所定の基準信号との差に対応する比較信号を出力する比較器において、前記比較信号を求め、
前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算する加算器において、前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算した加算信号を求め、前記発振器の発振周波数を制御する制御信号として、前記発振器に与える
受信方法。
101 入力端子, 102 増幅器, 103 ミキサ, 104 増幅器, 105 出力端子, 106 VCO, 107 移相器, 108 ミキサ, 109 増幅器, 110 出力端子, 111 位相比較器, 112,201 LPF, 202 電圧比較器, 203 加算器

Claims (6)

  1. 変調信号を検波するコスタスループの発振器が出力する、前記変調信号のキャリアを再生した再生キャリアの位相誤差に対応する位相誤差信号の直流成分と、所定の基準信号との差に対応する比較信号を出力する比較器と、
    前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算し、前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算した加算信号を、前記発振器の発振周波数を制御する制御信号として、前記発振器に与える加算器と
    を備える受信装置。
  2. 前記基準信号は、前記発振器の発振周波数が自走発振周波数になるときの、前記制御信号として前記発振器に与えられる電圧である
    請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記位相誤差信号をフィルタリングし、前記位相誤差信号の直流成分を出力するフィルタをさらに備える
    請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記コスタスループは、
    前記制御信号として与えられる電圧によって、発振周波数が制御される前記発振器と、
    前記発振器が出力する再生キャリアと前記変調信号とを乗算し、I信号を出力する第1のミキサと、
    前記再生キャリアと位相が90度だけ異なる信号と前記変調信号とを乗算し、Q信号を出力する第2のミキサと、
    前記I信号と前記Q信号とを乗算し、前記位相誤差を出力する検出器と、
    前記位相誤差をフィルタリングし、前記位相誤差に対応する位相誤差信号を出力するするLPF(Low Pass Filter)と
    を有し、
    前記フィルタは、
    前記LPFよりもカットオフ周波数が低いフィルタであり、
    前記LPFが出力する前記位相誤差信号をフィルタリングして、前記位相誤差信号の直流成分を出力する
    請求項3に記載の受信装置。
  5. 前記変調信号は、ミリ波帯の信号であるミリ波である
    請求項2に記載の受信装置。
  6. 変調信号を検波するコスタスループの発振器が出力する、前記変調信号のキャリアを再生した再生キャリアの位相誤差に対応する位相誤差信号の直流成分と、所定の基準信号との差に対応する比較信号を出力する比較器において、前記比較信号を求め、
    前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算する加算器において、前記位相誤差信号と前記比較信号とを加算した加算信号を求め、前記発振器の発振周波数を制御する制御信号として、前記発振器に与える
    受信方法。
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