JP2013175376A - 荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法 - Google Patents

荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013175376A
JP2013175376A JP2012039499A JP2012039499A JP2013175376A JP 2013175376 A JP2013175376 A JP 2013175376A JP 2012039499 A JP2012039499 A JP 2012039499A JP 2012039499 A JP2012039499 A JP 2012039499A JP 2013175376 A JP2013175376 A JP 2013175376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charged particle
particle beam
sample
diaphragm
exhaust port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012039499A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Ominami
祐介 大南
Hideaki Doi
秀明 土井
Yasushi Ebizuka
泰 海老塚
Sukehiro Ito
祐博 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi High Technologies Corp, Hitachi High Tech Corp filed Critical Hitachi High Technologies Corp
Priority to JP2012039499A priority Critical patent/JP2013175376A/ja
Priority to PCT/JP2013/054102 priority patent/WO2013129196A1/ja
Publication of JP2013175376A publication Critical patent/JP2013175376A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/18Vacuum locks ; Means for obtaining or maintaining the desired pressure within the vessel
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/18Vacuum control means
    • H01J2237/182Obtaining or maintaining desired pressure
    • H01J2237/1825Evacuating means
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/18Vacuum control means
    • H01J2237/188Differential pressure
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/26Electron or ion microscopes
    • H01J2237/2602Details
    • H01J2237/2605Details operating at elevated pressures, e.g. atmosphere

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】隔膜10の破損の恐れがあるほど試料8を近づける必要がなく、隔膜10と試料8の距離Lが変動しても荷電粒子線5の散乱の増加を抑制できる荷電粒子線装置101を提供する。
【解決手段】荷電粒子線5を放出する放出源102と、放出源102を収め内部を真空に保持する筐体103とを有し、荷電粒子線5を試料8に照射する荷電粒子線装置101において、筐体103の底面6aは、試料8の表面に対向し、試料8の表面と略平行になり、筐体103の内と外の空間を隔離し荷電粒子線5が透過する隔膜10が、底面6aに設けられ、隔膜10の近傍の底面6aに真空排気口12が設けられ、底面6aと試料8の表面の間の空間41を減圧にする。真空排気口12の開口面と、隔膜10の試料側の表面10aとは、同一平面100上にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、大気圧下に置かれた試料に荷電粒子線を照射する荷電粒子線装置、及び、荷電粒子線照射方法に関する。
近年、微小領域を観察するために、走査電子顕微鏡(SEM)、透過電子顕微鏡(TEM)、走査透過電子顕微鏡(STEM)、集束イオンビーム加工観察装置(FIB)等の荷電粒子線装置が使用されている。これらの装置では、電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子線が、試料に照射される。一般的に、これらの荷電粒子線装置では、試料が配置される空間を真空排気して撮像が行われている。試料を真空下に配置することで、気体分子による散乱を受けることなく電子線を試料に照射させることができる。しかし、半導体ウェーハなどの大面積を有する試料を電子顕微鏡で観察する場合、その大きな試料をまるごと真空下に配置することになるので、それを収め真空排気できる大きな筐体を用意する必要があり、電子顕微鏡自体が非常に大きくなる。
そこで、真空下に置かれる電子光学系と、大気圧下に置かれる試料の間に、電子線が透過可能な隔膜あるいは微小な貫通孔を設けて、真空の空間と大気圧の空間を隔離する電子顕微鏡が提案されている(特許文献1等参照)。また、大気圧下に置かれた試料の上方または側方に差動排気穴を設けて、電子光学系が置かれる真空の空間と、試料が置かれる大気圧の空間とで差動排気を行い、試料近傍の空間の気圧を低下させる電子顕微鏡が提案されている(特許文献2等参照)。
特開平10−64467号公報 特開2007−273187号公報
特許文献1では、隔膜から試料表面までの空間は、大気圧になる。大気圧下では電子線は気体分子によって散乱され、平均自由行程は短くなる。そして、試料表面に電子線が届かなかったり電子線の焦点がぼけたりする。このため、試料を隔膜にできる限り、例えば、平均自由行程以下に、近づける必要がある。しかし、近づけすぎると試料と隔膜が接触し、隔膜が破損する恐れがある。
特許文献2では、電子光学系が置かれる真空の空間と、試料が置かれる大気圧の空間とで差動排気を行っている。このため、例えば、試料が差動排気口から離れ、周辺から差動排気口に流入する空気が増えると、差動排気口における気圧が上昇し、電子光学系が置かれている空間の真空度が悪化する。電子線は気体分子によって散乱されやすくなる。差動排気口(試料周辺)における気圧の変動によらず、電子光学系が置かれている空間の真空度を高く維持するためには、排気量が大きい真空ポンプを用意する必要があり、電子顕微鏡が大きくなってしまう。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、隔膜の破損の恐れがあるほど試料を近づける必要がなく、隔膜と試料の距離が変動しても電子線(荷電粒子線)の散乱の増加を抑制することができる荷電粒子線装置、及び、荷電粒子線照射方法を提供することである。
本発明は、
荷電粒子線を放出する放出源と、前記放出源を収め内部を真空に保持する筐体とを有し、前記荷電粒子線を試料に照射する荷電粒子線装置において、
前記筐体の底面は、前記試料の表面に対向し、前記試料の表面と略平行になり、
前記筐体の内と外の空間を隔離し前記荷電粒子線が透過する隔膜が、前記底面に設けられ、
前記隔膜の近傍の前記底面に真空排気口が設けられ、前記底面と前記試料の表面の間の空間を減圧にすることを特徴としている。
また、本発明は、
荷電粒子線を放出する放出源と、前記放出源を収め内部を真空に保持する筐体とを有し、前記筐体の底面は試料の表面に対向し前記試料の表面と略平行になり、前記筐体の内と外の空間を隔離し前記荷電粒子線が透過する隔膜が前記底面に設けられ、前記隔膜の近傍の前記底面に真空排気口が設けられている荷電粒子線装置を用いて、前記荷電粒子線を前記試料に照射する荷電粒子線照射方法において、
前記底面と前記試料の表面とを接近させるステップと、
前記真空排気口により前記底面と前記試料の表面の間の空間を減圧にするステップと、
前記荷電粒子線を、前記放出源から放出し、前記隔膜を透過させて前記試料に照射するステップとを有することを特徴としている。
本発明によれば、隔膜の破損の恐れがあるほど試料を近づける必要がなく、隔膜と試料の距離が変動しても電子線(荷電粒子線)の散乱の増加を抑制することができる荷電粒子線装置、及び、荷電粒子線照射方法を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る荷電粒子線装置の構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る荷電粒子線装置の構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る荷電粒子線装置の構成図である。 本発明の第4の実施形態に係る荷電粒子線装置の構成図である。 本発明の第5の実施形態に係る荷電粒子線装置の構成図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略している。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る荷電粒子線装置101の構成図を示す。なお、この第1の実施形態を含め、後記で説明する第1〜5の実施形態では、荷電粒子線装置101として、電子線装置であるSEMを例に説明するが、本発明は、他の荷電粒子線装置101にも適用できる。この荷電粒子線装置101によれば、大気圧下に配置された試料8に荷電粒子線5を照射し観察することができる。この荷電粒子線装置(SEM)101は、電子線(荷電粒子線)5を照射するための電子源(放出源)102と、電子源102を収め内部を真空に保持する筐体103とを有している。筐体103は、鏡筒(第1筐体)1と、筐体本体(第2筐体)4と、平行平板(フランジ、第2筐体)6を有している。鏡筒(第1筐体)1には、電子源102と、電子線5の軌道を制御する光学レンズ(電子光学系)2とが収められている。筐体本体(第2筐体)4と、フランジ(第2筐体)6とで、内部空間を真空に保持することが可能な第2筐体4、6が構成されている。鏡筒(第1筐体)1と、筐体本体(第2筐体)4とは、Oリング等のシール部(真空封じ部)28を介して、気密に連結されている。筐体本体(第2筐体)4は、下部に開口4aを有している。この開口4aを塞ぐように、フランジ(第2筐体)6が、筐体本体(第2筐体)4に、Oリング等のシール部(真空封じ部)29を介して、気密に連結されている。
鏡筒(第1筐体)1と、筐体本体(第2筐体)4には、配管22が接続されている。その配管22は、バルブ15を介して、真空ポンプ13に接続している。筐体本体(第2筐体)4には、リークさせるためのバルブ7が接続されている。筐体本体(第2筐体)4の内側には、試料8から放出または反射された電子を検出する検出器3が具備されている。なお、検出器3の配置場所は、これに限らず、フランジ(第2筐体)6(隔膜保持部材11又は隔膜10)の下側の電子線5の光軸の近傍であってもよい。
フランジ(第2筐体)6の中央には、電子線5が貫通できるように、貫通孔6bが設けられている。この貫通孔6bを気密に塞ぐように、封止兼固定材21を用いて、隔膜保持部材11が、フランジ(第2筐体)6の底面6a側に固定されている。隔膜保持部材11の中央には、電子線5が貫通できるように、貫通孔11aが設けられている。この貫通孔11aは、隔膜10によって気密に塞がれている。隔膜10は、第2筐体(4、6)の内と外の空間を隔離する。また、隔膜10は、電子線5を透過させる。隔膜10は、隔膜保持部材11を介して、フランジ(第2筐体)6の平行平板の一方の面である底面6aに設けられていると考えられ、第2筐体(4、6)の底面(6a)、さらには、筐体103の底面(6a)に設けられていると考えられる。なお、隔膜10は、隔膜保持部材11上に、隔膜1を蒸着等で成膜することで形成することができる。
前記底面6aには、真空排気口12が設けられている。真空排気口12は、隔膜10(隔膜保持部材11)の近傍に設けられ、底面6aの端部から離れている。底面6aの中央に隔膜10が設けられ、隔膜10の周りを囲むように真空排気口12が形成されている。
試料8は、試料ステージ9に載せられ、試料8の表面が、前記底面6aに対向するように配置される。試料ステージ9は、ステージ駆動制御部20により3軸方向に移動することができる。試料8は、その表面が底面6aと略平行になるように配置される。これにより、隔膜10と真空排気口12も、試料8の表面に対向する。真空排気口12は、真空ポンプ14にて排気を行う。真空排気口12は、配管23に接続している。配管23は、バルブ16を介して、真空ポンプ14に接続している。なお、図1が断面図である都合上、図中隔膜10の右側の真空排気口12には真空ポンプ14が接続されていないようにみえるが、実際は、紙面表裏方向でつながっている。
また、荷電粒子線装置101には、装置ユーザがSEM画像を観察することができるモニタ17と、上位制御部18と、下位制御部19と、電子源102を制御するために下位制御部19との間に接続された制御線26、光学レンズ2を制御するために下位制御部19との間に接続された制御線27、検出器3を制御するために下位制御部19との間に接続された制御線24や、各真空ポンプ13、14、各バルブ15、16等を制御するために下位制御部19との間に接続された制御線が設けられている。なお、筐体103を支えるための支持台は図示されていないが、一般的な支持台を用いることができ、荷電粒子線装置101がポータブルタイプであれば、人が腕で支えてもよい。
次に、真空排気口12の機能について説明する。電子源102から放出された電子(線)5は光学レンズ2によって軌道を制御され隔膜10に到達する。この間、電子線5は真空状態の空間を通過する。次に、電子線5は、隔膜10を通過または透過する。通過または透過した電子線5は、隔膜10(底面6a)と試料8の間の空間41を通過し、試料8の表面に照射される。これにより、電子は、試料8の表面から放出または反射される。反射等された電子線は、空間41を通過して隔膜10を通過または透過し、検出器3に到達する。前記した電子線の行程において、SEMでの画像分解能を高くするためには、電子線5をできる限り小さく絞って試料8に照射させる必要がある。しかし、隔膜10(底面6a)と試料8の間の空間41の気圧が高い場合、例えば、大気圧の場合には、電子線5がガス分子によって散乱される。電子線5を絞ることができず、結果として、画像分解能が劣化してしまう。
真空排気口12によれば、隔膜10(底面6a)と試料8の間の空間41の気圧を、減圧させ真空にすることができる。これは、空間41は隔膜10(底面6a)と試料8とで挟まれているので、空間41の体積は小さく制限され、容易に真空引きできるからである。また、空間41は隔膜10(底面6a)と試料8とで挟まれているので、外気からの空気が空間41へ進入し難く、減圧状態からの圧力の上昇が抑制されるからである。これらの効果は、隔膜10(底面6a)と試料8の距離Lを狭めるほど顕著になる。なお、空間41における真空度(気圧)は、距離Lの他に、底面6aの幅Wや、真空排気口12の大きさや、真空ポンプ14の排気量などで決定される。そして、空間41における電子線5の散乱を抑制することができる。そして、SEM像を取得できる程度に電子線5の散乱を抑制できる距離Lは、空間41が、大気圧である場合より、真空である場合のほうが長くできる。これにより、試料8を隔膜10の破損の恐れがあるほど隔膜10に近づけなくてよい。このため、試料8を、隔膜10の破損の恐れがない距離Lだけ、隔膜10から離して配置できるように、ステージ駆動制御部20によって試料8(試料ステージ9)の高さを制御することが望ましい。ただ、その高さを大きく変動させる必要が無い場合は、手動でその高さを変えるようにしてもよい。
真空排気口12の開口面と、隔膜10の試料8側の表面10aとは、同一平面100上にある。この仮想平面100は、底面6aに重なり、一部が一致している。これによれば、真空排気口12と隔膜10を、試料8に当たりにくくできる。また、前記空間41を小さくでき、隔膜10(底面6a)と試料8の距離Lを狭くできる。そして、空間41の真空度を下げやすくできる。
なお、隔膜10(底面6a)と試料8の距離Lは狭いほうが望ましく、底面6aの幅Wは広いほうが望ましく、真空排気口12の排気口サイズは大きい方が望ましく、真空ポンプ14の排気容量は大きいほうが望ましい。これらは必要とされる分解能によって変わってくる。また、底面6aと試料8の表面の間の距離Lに対する、底面の幅Wの比(W/L)は、大きいほうが望ましく、20以上(W/L>20)、さらに好ましくは、50以上(W/L>50)である。
また、特筆すべきこととして、隔膜10によって、筐体103の内部の空間は、隔膜10(底面6a)と試料8の間の空間41から隔離され、底面6aと試料8の表面の間の距離L等が変動し、空間41の気圧が変動しても、筐体103の内部の空間は、高真空に保つことができる。なお、試料ステージ9上に試料8がない場合は、真空排気口12から真空排気を行う必要がないので、バルブ16を閉じて、真空排気を停止してもよい。
(第2の実施形態)
図2に、本発明の第2の実施形態に係る荷電粒子線装置101の構成図を示す。第2の実施形態が、第1の実施形態と異なっている点は、真空排気口12を2つ有している点である。真空排気口12は、隔膜10を取り囲むように配置された内側真空排気口12aと、内側真空排気口12aを取り囲むように配置された外側真空排気口12bとを有している。内側真空排気口12aと外側真空排気口12bの排気系統は、それぞれ個別の真空ポンプ14と30を備えている。内側真空排気口12aには、配管23が接続されている。配管23は、バルブ16を介して、真空ポンプ14が接続されている。外側真空排気口12bには、配管33が接続されている。配管33は、バルブ31を介して、真空ポンプ30が接続されている。真空ポンプ30とバルブ31は、真空ポンプ14とバルブ16と同様に、下位制御部19を介して、上位制御部18から操作することができる。真空ポンプ14は、内側真空排気口12aからの排気を行い、真空ポンプ30は、外側真空排気口12bからの排気を行う。真空ポンプ30(外側真空排気口12b)は、外側から空間41に流入する空気を排気し、空間41の外周部を低真空にする荒引き用ポンプ(真空排気口12)として機能する。真空ポンプ14(内側真空排気口12a)は、空間41の中央部を、低真空から高真空に高めるにする本引き用ポンプ(真空排気口12)として機能する。なお、荒引き用の真空ポンプ30を、本引き用の真空ポンプ14の下流側のポンプと兼用させてもよい。具体的には、配管33から分岐させた配管を、真空ポンプ14の排気口に接続すればよい。
(第3の実施形態)
図3に、本発明の第3の実施形態に係る荷電粒子線装置101の構成図を示す。第3の実施形態が、第1の実施形態と異なる点は、筐体103の底面6aに、ガスを放出するガス放出口51が設けられている点である。なお、ガス放出口51の上流側のガス流路の方向は、図3では真下方向であるが、隔膜10の方向に傾いた斜め方向であってもよく、また、隔膜10から離れる方向に傾いた斜め方向であってもよい。ガス放出口51にはガスボンベ34などのガス源が接続されている。具体的には、ガス放出口51には配管33が接続され、その配管33は、バルブ31を介して、ガスボンベ34に接続している。電子線5の光軸からフランジ6(荷電粒子線装置101)の外側への方向に向かって、隔膜10、真空排気口12、ガス放出口51の順番で配置されている。
電子線5の散乱の程度は、ガスの気圧だけでなく、ガスの分子量にも影響される。例えば、空気の見かけの分子量(約29:空気は窒素ガス(分子量28)と酸素ガス(分子量32)の混合ガスと見なせる)よりも小さい(軽い)ガスをいれると電子線の散乱を低減することが可能である。すなわち、ガス放出口51から放出させるガスとしては、空気よりも分子量が小さい(標準状態での比重が軽い)ガス、例えば、ヘリウムガス、水素ガス、メタンガス、アンモニアガス、水蒸気などを用いることができる。特に、取り扱いが容易でかつ分子量が4と小さいヘリウムガスが好ましい。
例えば、ガス放出口51からヘリウムガスが放出されると、ガス放出口51の直下およびその周辺では略大気圧になっている。このため、ガス放出口51の外側にある空気が、ガス放出口51の内側に流れ込み難くなっている。真空排気口12の内側(隔膜10の周囲)は、ヘリウムガスを残留ガスとする真空状態になり、電子線5の散乱を著しく低減できる。なお、試料8が試料ステージ9上にない場合は、バルブ31を閉じて、ガスボンベ34からのガス放出を停止してもよい。また、第2の実施形態のように真空排気口12を2つ設けて、それらの外側にガス放出口51を設けてもよい。
(第4の実施形態)
図4に、本発明の第4の実施形態に係る荷電粒子線装置101の構成図を示す。第4の実施形態が、第3の実施形態と異なっている点は、筐体103の底面6aの端部の近傍に、大気中の埃を吸い込む集塵口52が設けられている点である。集塵口52は、試料8に対向するように配置されている。なお、集塵口52は下方を向くように図示しているが、斜め方向や横方向に向いていてもかまわない。集塵口52にはポンプ53が備えられている。ポンプ53はファンなどの回転機構により埃を吸い込むことができる。
真空排気口12は、真空排気のため、フランジ6の端部側から大気(空気)を吸い込む。大気中には埃などが浮遊しているので、その埃なども吸い込まれる。このとき、埃が、筐体103の底面6aや試料8の表面に付着したり、傷を付けたり、真空排気口12を塞いだりすることが考えられる。集塵口52を設けることで、前記空間41に進入しようとする空気から埃が除去され、その付着等を防止することができる。なお、図示しないが、集塵口52とポンプ53を接続する配管54に、埃を収集するフィルタを設けてもよい。そして、集塵口52は、荷電粒子線装置101を、クリーンルームの外で使用する場合に、特に、有用である。また、第2の実施形態のように真空排気口12を2つ設けて、それらの外側にガス放出口51を設けてもよい。第1の実施形態のようにガス放出口51を省いてもよい。
(第5の実施形態)
図5に、本発明の第5の実施形態に係る荷電粒子線装置101の構成図を示す。第5の実施形態が、第1の実施形態と異なっている点は、隔膜10(筐体103の底面6a)の高さが可変になっている点である。隔膜10を保持するフランジ6が、試料8の表面(筐体103の底面6a)に対して垂直方向に動くことができる。試料8が非常に大きなパネルなどの場合、長周期的な反りがあるため、試料8の面内で、隔膜10と試料8の表面の間の距離Lが変わる。これにより、隔膜10と試料8の間の空間41の気圧が変動してしまう。そこで、試料8の面内で、隔膜10と試料8の表面の間の距離Lが一定になるように、試料8の表面の反りに合わせて、隔膜10(筐体103の底面6a)の高さを変えることが好ましい。また、試料8の面内で、特定のポイントを観察したり、複数のポイントを観察するために、隔膜10の付いたフランジ6を、試料8の直上を相対的に移動させる場合がある。このような移動時は、観察時よりも、距離Lを離すことが望ましい。すなわち、距離Lは、観察時には縮められ、移動時を含め観察時以外のときは広げられる。
このため、荷電粒子線装置101には、試料8と隔膜10との距離Lを計測する計測器40と、隔膜10を試料8に対して移動させ距離Lを変更する駆動機構(隔膜位置駆動部)36が設けられている。駆動機構36は、筐体本体4に固定され、筐体本体4に対してフランジ6(隔膜10)を移動させることができる。計測器40は、筐体本体4又はフランジ6(隔膜10)に固定しておく。筐体本体4は、外部の支持台に固定しておく。駆動機構36は、駆動制御部35、通信線37、下位制御部19を介して、上位制御部18から制御し駆動させることができる。駆動機構36を駆動させるとフランジ6(隔膜10)を上下に動かすことができる。そして、隔膜10および真空排気口12を試料8に近づけたり離したりすることができる。このとき、筐体本体4に対してフランジ6が変位しても、筐体本体4とフランジ6の気密性は保持されるようになっている。すなわち、その変位の方向と、筐体本体4とフランジ6のシール面とが平行になっており、その変位に応じて、筐体本体4とフランジ6のシール面が互いに気密性を保ったままスライドする。
次のような手順で、試料8に電子線5を照射し観察する。まず、観察前は、前記面内の移動等の直後であり、隔膜10と試料8の表面の間の距離Lは、広げられている。計測器40は、レーザ等の光を、計測対象物である試料8に当てて、その反射光を検出する等により、試料高さを計測・算出する。計測された高さ情報は、高さ計測制御部39および通信線38さらに下位制御部19を経由して、上位制御部18に送信される。上位制御部18では、高さ情報に基づいて、駆動機構36の駆動量(フランジ6の移動量)を決定する。上位制御部18は、下位制御部19に前記高さ情報を用いてフィードバック制御させながら、駆動制御部35を介して、駆動機構36を、決定した駆動量だけ駆動させる。これよって、隔膜10付きのフランジ6を試料8に接近させ、その距離Lを、観察を行う際の所定の距離に設定する。これにより、試料8の反りに関わらず、観察のたびに距離Lを一定に保つことができる。これにより、フランジ6(隔膜10)と試料8の間の空間41を一定の真空度に減圧することができる。なお、バルブ16の開弁(空間41の減圧)のタイミングは、観察時の距離Lの設定の前であっても後であってもよい。この減圧により、電子線5を、散乱させることなく、試料8に照射することができる。照射のタイミングは、観察時の距離Lの設定および減圧の前であっても後であってもよい。なお、第5の実施形態では、隔膜10付きのフランジ6の高さを変えたが、試料8を載せた試料ステージ9の高さを変えてもよいのは明らかである。どちらの高さを変えるかは、試料8の大きさとの兼ね合いで決めればよい。試料8が非常に大きなパネルの場合などは、フランジ6の高さを変えればよい。
1 鏡筒(第1筐体)
2 光学レンズ(コンデンサレンズ)
3 検出器
4 筐体本体(第2筐体)
4a 開口
5 荷電粒子線(電子線)(の光軸)
6 平行平板(フランジ、第2筐体)
6a 筐体の底面
6b 貫通孔
7 バルブ
8 試料
9 試料ステージ
10 隔膜
10a 隔膜の試料側の表面
11 隔膜保持部材
11a 貫通孔
12 真空排気口
12a 内側真空排気口
12b 外側真空排気口
13 真空ポンプ
14 真空ポンプ(内側真空排気口の排気系統)
15、16 バルブ
17 モニタ
18 上位制御部
19 下位制御部
20 ステージ駆動制御部
21 封止兼固定材
22、23 配管
24 信号線
25、26、27 通信線
28、29 シール部(真空封じ部)
30 真空ポンプ(外側真空排気口の排気系統)
31 バルブ
33 配管
34 ガス源(ガスボンベ)
35 駆動制御部
36 駆動機構(隔膜位置駆動部)
37、38 通信線
39 高さ計測制御部
40 高さ計測器
41 筐体の底面と試料の表面の間の空間
51 ガス放出口
52 集塵口
53 ポンプ
54 配管
100 仮想(平)面
101 荷電粒子線装置
102 電子源(放出源)
103 筐体
L 筐体の底面と試料の表面の間の距離
W 筐体の底面の幅

Claims (14)

  1. 荷電粒子線を放出する放出源と、前記放出源を収め内部を真空に保持する筐体とを有し、前記荷電粒子線を試料に照射する荷電粒子線装置において、
    前記筐体の底面は、前記試料の表面に対向し、前記試料の表面と略平行になり、
    前記筐体の内と外の空間を隔離し前記荷電粒子線が透過する隔膜が、前記底面に設けられ、
    前記隔膜の近傍の前記底面に真空排気口が設けられ、前記底面と前記試料の表面の間の空間を減圧にすることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 前記真空排気口の開口面と、前記隔膜の前記試料側の表面とは、同一平面上にあることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  3. 前記真空排気口は、
    前記隔膜を取り囲むように配置された内側真空排気口と、
    前記内側真空排気口を取り囲むように配置された外側真空排気口とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の荷電粒子線装置。
  4. 前記内側真空排気口と前記外側真空排気口の排気系統は、それぞれ個別の真空ポンプを備えることを特徴とする請求項3に記載の荷電粒子線装置。
  5. 前記底面は、平行平板の一方の面であり、
    前記平行平板に、前記真空排気口が設けられ、
    前記平行平板に設けられた貫通孔に、前記隔膜が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。
  6. 前記底面に、ガスを放出するガス放出口が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。
  7. 前記ガスの比重は、空気より軽いことを特徴とする請求項6に記載の荷電粒子線装置。
  8. 前記荷電粒子線の光軸から装置外側の方向に向かって、
    前記隔膜、前記真空排気口、前記ガス放出口の順番で配置されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の荷電粒子線装置。
  9. 前記底面の端部の近傍に、大気中の埃を吸い込む集塵口が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。
  10. 前記試料と前記隔膜との距離を計測する計測器と、
    前記試料を載せたまま前記距離を変更することができる試料ステージとを有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。
  11. 前記試料と前記隔膜との距離を計測する計測器と、
    前記隔膜を前記試料に対して移動させ前記距離を変更する隔膜位置駆動部とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。
  12. 前記真空排気口は、前記底面の端部から離れていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。
  13. 前記底面と前記試料の表面の間の距離に対する、前記底面の幅の比は、20以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の荷電粒子線装置。
  14. 荷電粒子線を放出する放出源と、前記放出源を収め内部を真空に保持する筐体とを有し、前記筐体の底面は試料の表面に対向し前記試料の表面と略平行になり、前記筐体の内と外の空間を隔離し前記荷電粒子線が透過する隔膜が前記底面に設けられ、前記隔膜の近傍の前記底面に真空排気口が設けられている荷電粒子線装置を用いて、前記荷電粒子線を前記試料に照射する荷電粒子線照射方法において、
    前記底面と前記試料の表面とを接近させるステップと、
    前記真空排気口により前記底面と前記試料の表面の間の空間を減圧にするステップと、
    前記荷電粒子線を、前記放出源から放出し、前記隔膜を透過させて前記試料に照射するステップとを有することを特徴とする荷電粒子線照射方法。
JP2012039499A 2012-02-27 2012-02-27 荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法 Pending JP2013175376A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012039499A JP2013175376A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法
PCT/JP2013/054102 WO2013129196A1 (ja) 2012-02-27 2013-02-20 荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012039499A JP2013175376A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013175376A true JP2013175376A (ja) 2013-09-05

Family

ID=49082396

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012039499A Pending JP2013175376A (ja) 2012-02-27 2012-02-27 荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2013175376A (ja)
WO (1) WO2013129196A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015033601A1 (ja) * 2013-09-06 2015-03-12 株式会社 日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置及び試料画像取得方法
WO2019189382A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 株式会社ニコン 局所真空装置、荷電粒子装置、及び、真空領域の形成方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106680305B (zh) 2016-11-23 2023-08-04 聚束科技(北京)有限公司 一种真空气氛处理装置、样品观测系统及方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05234552A (ja) * 1992-02-21 1993-09-10 Elionix Kk 走査電子顕微鏡
JPH1064467A (ja) * 1996-08-23 1998-03-06 Toshiba Corp 電子顕微鏡
JP4211473B2 (ja) * 2003-04-25 2009-01-21 ソニー株式会社 電子顕微鏡
JP2006147430A (ja) * 2004-11-22 2006-06-08 Hokkaido Univ 電子顕微鏡

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015033601A1 (ja) * 2013-09-06 2015-03-12 株式会社 日立ハイテクノロジーズ 荷電粒子線装置及び試料画像取得方法
CN105518821A (zh) * 2013-09-06 2016-04-20 株式会社日立高新技术 带电粒子束装置以及试样图像取得方法
KR101752164B1 (ko) * 2013-09-06 2017-06-29 가부시키가이샤 히다치 하이테크놀로지즈 하전 입자선 장치 및 시료 화상 취득 방법
US9741526B2 (en) 2013-09-06 2017-08-22 Hitachi High-Technologies Corporation Charged particle beam apparatus and sample image acquiring method
WO2019189382A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 株式会社ニコン 局所真空装置、荷電粒子装置、及び、真空領域の形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013129196A1 (ja) 2013-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5699023B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP5909431B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP5936484B2 (ja) 荷電粒子線装置及び試料観察方法
JP6035602B2 (ja) 荷電粒子線装置、試料台ユニット、及び試料観察方法
JP6078637B2 (ja) 荷電粒子線装置およびフィルタ部材
KR101566646B1 (ko) 검사 또는 관찰 장치 및 시료의 검사 또는 관찰 방법
JP5707286B2 (ja) 荷電粒子線装置、荷電粒子線装置の調整方法、および試料の検査若しくは試料の観察方法。
JP6302702B2 (ja) 走査電子顕微鏡および画像生成方法
WO2014054477A1 (ja) 荷電粒子線装置、隔膜の位置調整方法および隔膜位置調整ジグ
WO2013129196A1 (ja) 荷電粒子線装置及び荷電粒子線照射方法
JP5936497B2 (ja) 荷電粒子線装置及び試料観察方法
JP6169703B2 (ja) 隔膜取付部材および荷電粒子線装置
JP6272384B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP5923632B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP5976147B2 (ja) 荷電粒子線装置、荷電粒子線装置の調整方法、および試料の検査若しくは試料の観察方法。
JP5919368B2 (ja) 荷電粒子線装置
JP5678134B2 (ja) 荷電粒子線装置