JP2013174173A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転抵抗の大きなカム軸を有するバンクに設けられる点火プラグの点火性能の低下を抑制しつつ、機関始動を速やかに完了させることのできる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関11は第1のバンク12Aと第2のバンク12Bを備え、第1及び第2の各バンク12A,12Bには、吸気バルブ21の開閉タイミングを調整可能なバルブタイミング調整装置26Aがそれぞれ設けられている。そして、内燃機関11の制御装置60は、機関始動時には、第2のバンク12Bでの燃料噴射を、第2のバンク12Bのカム軸24Aよりも回転抵抗の大きいカム軸24Aを有する第1のバンク12Aでの燃料噴射に先立って開始させる。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関11は第1のバンク12Aと第2のバンク12Bを備え、第1及び第2の各バンク12A,12Bには、吸気バルブ21の開閉タイミングを調整可能なバルブタイミング調整装置26Aがそれぞれ設けられている。そして、内燃機関11の制御装置60は、機関始動時には、第2のバンク12Bでの燃料噴射を、第2のバンク12Bのカム軸24Aよりも回転抵抗の大きいカム軸24Aを有する第1のバンク12Aでの燃料噴射に先立って開始させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、V型や水平対向型といった気筒配列の内燃機関のように2つのバンクを備える内燃機関の制御装置に関する。
特許文献1に記載されるように、V型や水平対向型といった気筒配列の内燃機関は2つのバンクを備え、これら各バンクにはカム軸により開閉される吸気バルブ及び排気バルブなどの機関バルブのバルブタイミングを調整する装置がそれぞれ設けられている。こうした装置は、内燃機関のクランク軸の回転に連動して回転する第1の回転体とカム軸と共に回転する第2の回転体との回転位相差、換言すればクランク軸とカム軸との相対回転位相を調整する油圧駆動式の可変機構と、同相対回転位相を所定のロック位相で保持するロック機構とを備えている。なお、このロック位相は、機関始動時に最適なタイミングで機関バルブが開閉する位相であり、最進角位相と最遅角位相との間の位相に設定されている。
機関運転時には、可変機構の進角室及び遅角室の油圧に基づいて上記相対回転位相を調整することにより、機関バルブのバルブタイミングが機関運転状態に応じたタイミングに変更される。そして、機関運転停止時には、進角室及び遅角室の油圧を調整することにより相対回転位相がロック位相に変更されるとともに、この状態がロック機構のロック操作を通じて保持される。したがって、次回の機関始動時には、ロック位相に応じたタイミングで機関バルブが開閉することになる。
ところで、上述したように機関運転停止時には、通常、ロック機構のロック操作を通じてクランク軸とカム軸との相対回転位相がロック位相に保持されるが、機関運転が停止する前の状況によってはこうしたロック操作がなされないまま、内燃機関の運転が停止されることがある。この場合、次の機関始動時では、ロック位相に応じたタイミングとは異なるタイミングで機関バルブが開閉することになり、機関始動に要する期間が長期化するなど、機関始動性の悪化を招くこととなる。
ただし、カム軸には機関バルブを開閉することに伴ってバルブタイミングを遅角させようとする正トルクと進角させようとする負トルクとが交互に作用するようになる。そのため、機関始動時において相対回転位相がロック位相で保持されていない場合であっても、クランク軸に対するカム軸の相対回転位相が周期的に変動することで一時的に進角し、相対回転位相がロック位相になったときにロック機構によるロック操作がなされることがある。こうした、いわゆる自己進角作用を通じてロック機構によるロック操作がなされれば、その後は速やかに機関始動が完了するようになる。
ところで、2つバンクを有する内燃機関にあっては、各バンクのカム軸に作用する回転抵抗が例えばカム軸に駆動連結される補機の種類や数によって異なることがある。このため、回転抵抗の大きいカム軸を有するバンクにおいては、カム軸に対して正トルク及び負トルクが交互に作用してもそれに伴う相対回転位相の変動量が小さくなるため、上述した自己進角作用を通じたロック操作がもう一方のバンクと比較して行われにくいことになる。したがって、こうした内燃機関の機関始動時に両バンクとも同時に燃料噴射を開始すると、回転抵抗の大きいカム軸を有するバンクでのロック操作が長期間にわたってなされないまま、同バンクでの燃料噴射が継続されることによって同バンクの点火プラグに多量の未燃燃料が付着し、その点火性能を大きく低下させるおそれがある。
一方、こうした点火性能の低下を避けるために、例えば両バンクのロック操作が完了するまで燃料噴射を禁止するといった方法を採用することも考えられる。しかしながら、この場合、回転抵抗の大きいカム軸を有するバンクでのロック操作が機関始動時から長期間にわたってなされないときには、燃料噴射を開始することができず、結局は機関始動に要する時間の長期化を招くこととなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、回転抵抗の大きなカム軸を有するバンクに設けられる点火プラグの点火性能の低下を抑制しつつ、機関始動を速やかに完了させることのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
この発明は、第1のカム軸を有する第1のバンク及び第1のカム軸よりも回転抵抗が小さい第2のカム軸を有する第2のバンクに、カム軸とクランク軸との相対回転位相をそれぞれ調整してバンクのバルブタイミングを変更する可変機構と相対回転位相を最遅角位相及び最進角位相の間のロック位相に保持するロック機構とがそれぞれ設けられた内燃機関をその制御対象とする制御装置を前提としている。そして、この制御装置では、機関始動時に第2のバンクでの燃料噴射を第1のバンクでの燃料噴射に先立って開始させる非同期噴射処理を実行するようにしている。
この発明は、第1のカム軸を有する第1のバンク及び第1のカム軸よりも回転抵抗が小さい第2のカム軸を有する第2のバンクに、カム軸とクランク軸との相対回転位相をそれぞれ調整してバンクのバルブタイミングを変更する可変機構と相対回転位相を最遅角位相及び最進角位相の間のロック位相に保持するロック機構とがそれぞれ設けられた内燃機関をその制御対象とする制御装置を前提としている。そして、この制御装置では、機関始動時に第2のバンクでの燃料噴射を第1のバンクでの燃料噴射に先立って開始させる非同期噴射処理を実行するようにしている。
こうした構成によれば、第1のバンク、すなわちカム軸に作用する回転抵抗が相対的に大きいため、自己進角作用によるロック操作の完了が遅れる可能性の高いバンクについては、第2のバンクよりも燃料噴射が遅れて開始される。そのため、第1のバンクのロック機構によるロック操作が完了していない状態で機関運転が開始され、その後の自己進角作用によるロック操作の完了が遅れた場合であっても、第1のバンクの点火プラグに未燃燃料が付着する量を低減することができ、その点火性能の低下を抑制することができるようになる。一方、第2のバンクでは、第1のバンクに先だって燃料噴射が開始されるため、第1のバンクのロック操作が完了するまで第2のバンクでの燃料噴射が禁止される場合と比較して、機関回転速度を速やかに上昇させて機関始動に要する時間を短くすることができる。したがって、回転抵抗の大きなカム軸を有するバンクに設けられる点火プラグの点火性能の低下を抑制しつつ、機関始動を速やかに完了させることができるようになる。
ここで、こうした非同期噴射処理については、これを第1のバンクに設けられたロック機構のロック操作が機関始動時になされているか否かなどにかかわらず常に実行するようにしてもよいが、機関始動時に第1のバンクに設けられたロック機構のロック操作がなされていないことを条件として実行することが望ましい。こうした条件が成立したときに非同期噴射処理を実行するようにすれば、第1のバンクでの燃料噴射の開始時期が不必要に遅延されることがないため、機関回転速度を速やかに上昇させることができ、機関始動時間の短縮を図ることができるようになる。
ところで、このように非同期噴射処理を通じて第1のバンクでの燃料噴射を第2のバンクでの燃料噴射よりも遅れて開始させる場合には、第1のバンクのロック機構によりロック操作されたことを条件に第1のバンクの燃料噴射を開始させるのが望ましい。このように第1のバンクの燃料噴射開始の時期を設定すれば、第1のバンクのロック機構によりロック操作がなされているため、同バンクの点火プラグに未燃燃料が多量に付着することに起因する点火性能の低下を適切に抑制することができることとなる。
また、可変機構が機関駆動式のポンプから供給される作動油の油圧に基づいて駆動されるものである場合には、上述したように第1のバンクに先立って第2のバンクでの燃料噴射が開始されることにより、機関回転速度の上昇に伴って機関駆動式のポンプから可変機構に対して作動油が供給可能な状態に移行する。このため、非同期噴射処理の実行に併せて、第1のバンクの相対回転位相がロック位相となるように可変機構を駆動させることが望ましい。こうした構成によれば、上述したような自己進角作用に加えて、可変機構の駆動に基づいて相対回転位相をより早期にロック位相に変更することができるため、第1のバンクのロック機構によるロック操作の完了時期を早めることができるようになる。
なお、上述したように各カム軸の回転負荷が異なる場合としては、各カム軸に駆動連結される補機の有無、数、種類等の差異、すなわち補機の駆動連結態様によって第1のカム軸の回転抵抗が第2のカム軸の回転抵抗よりも大きくなる場合を挙げることができる。
以下、本発明をV型6気筒の内燃機関の制御装置を具体化した一実施形態を図1〜図4に従って説明する。
図1に示すように、内燃機関11は、所定のバンク角で配置された2つのバンク12A,12Bを備えており、これら各バンク12A,12Bでは、内燃機関11のクランク軸13の延びる方向に3つの気筒14が配列されている。これら気筒14内にはピストン15が往復動可能に設けられており、気筒14内の燃焼室16には、吸気を燃焼室16内に導入させるための吸気ポート17と、燃焼室16から排気を排出させるための排気ポート18とが接続されている。
図1に示すように、内燃機関11は、所定のバンク角で配置された2つのバンク12A,12Bを備えており、これら各バンク12A,12Bでは、内燃機関11のクランク軸13の延びる方向に3つの気筒14が配列されている。これら気筒14内にはピストン15が往復動可能に設けられており、気筒14内の燃焼室16には、吸気を燃焼室16内に導入させるための吸気ポート17と、燃焼室16から排気を排出させるための排気ポート18とが接続されている。
吸気ポート17には燃料を噴射するインジェクタ19が設けられており、この吸気ポート17からは吸気及び燃料からなる混合気が燃焼室16内に導入される。そして、燃焼室16内では、混合気が点火プラグ20の点火によって燃焼されることによりピストン15が往復動し、ピストン15の往復動に基づいた動力がクランク軸13に伝達される。
また、気筒14には、吸気ポート17を開閉する吸気バルブ21と、排気ポート18を開閉する排気バルブ22とが設けられている。これら吸気バルブ21及び排気バルブ22は、スプリング23によって閉弁する方向に付勢されている。そして、吸気バルブ21及び排気バルブ22は、クランク軸13に連動して回転するカム軸24A,24Bと一体回転するカム25に押された場合にはスプリング23からの付勢力に抗して開弁され、カム25に押されない場合にはスプリング23からの付勢力によって閉弁される。こうした吸気バルブ21の開弁タイミング及び閉弁タイミング、すなわちバルブタイミングは、吸気バルブ用のバルブタイミング調整装置26Aによって調整され、排気バルブ22のバルブタイミングは、排気バルブ用のバルブタイミング調整装置26Bによって調整される。
これらバルブタイミング調整装置26A,26Bは、動力伝達経路上においてクランク軸13とカム軸24A,24Bとの間に設けられている。そして、吸気バルブ21用の2つのカム軸24Aのうち、第1のバンク12Aに設けられたカム軸24Aには補機としてのバキュームポンプ27が駆動連結されている一方、第2のバンク12Bに設けられたカム軸24Aには補機が駆動連結されていない。すなわち、本実施形態では、第1のバンク12A側のカム軸24Aが、回転抵抗の大きい第1のカム軸に相当し、第2のバンク12B側のカム軸24Aが、第1のカム軸よりも回転抵抗の小さい第2のカム軸に相当する。なお、バキュームポンプ27は、運転者によるブレーキペダルの踏力を増大させるバキュームブースタに負圧を供給するためのポンプである。
また、内燃機関11には、作動油を貯留するオイルパン30と、クランク軸13の回転力を利用して駆働する機関駆動式のオイルポンプ31とが設けられている。このオイルポンプ31によってオイルパン30から汲み上げられた作動油は、供給路32を通じて吸気バルブ用のバルブタイミング調整装置26Aに供給される。こうした供給路32には、吸気バルブ用のバルブタイミング調整装置26Aの油圧室に対する作動油の供給及び油圧室からの作動油の排出を制御する制御弁が設けられている。なお、図1においては、第1のバンク12A側のバルブタイミング調整装置26A用の「制御弁33」を図示し、第2のバンク12B側のバルブタイミング調整装置26A用の制御弁の図示を省略している。
次に、吸気バルブ用のバルブタイミング調整装置26Aの具体的な構成について、図2(a)(b)を参照して説明する。
図2(a)に示すように、バルブタイミング調整装置26Aは、吸気バルブ21のバルブタイミングを変更するための油圧駆動式の可変機構40と、吸気バルブ21のバルブタイミングを最進角時期と最遅角時期との間の中間時期にロックするための機械式のロック機構50とが設けられている。
図2(a)に示すように、バルブタイミング調整装置26Aは、吸気バルブ21のバルブタイミングを変更するための油圧駆動式の可変機構40と、吸気バルブ21のバルブタイミングを最進角時期と最遅角時期との間の中間時期にロックするための機械式のロック機構50とが設けられている。
可変機構40は、カム軸24Aと一体回転するベーンロータ41と、ベーンロータ41が収容されるハウジングロータ42とを備えている。ベーンロータ41は、カム軸24Aに固定される略円筒状のボス41Aから複数のベーン41Bを径方向外側に突出させた構成となっている。ハウジングロータ42は、円筒形状のハウジング本体42Aから複数の区画壁42Bを径方向内側に突出させた構成となっている。
図2(a)(b)に示すように、ハウジング本体42Aの一方側の開口(図2(b)では下側の開口)は、吸気用のスプロケット43によって閉塞されている。一方、ハウジング本体42Aの他方側の開口(図2(b)では上側の開口)は、略円盤状のカバー44によって閉塞されている。そして、クランク軸13の回転が図示しないチェーンベルトを介してスプロケット43に伝達されると、ハウジングロータ42はクランク軸13の回転に連動して回転方向Xに回転する。
また、ハウジングロータ42内において周方向で互いに隣り合う区画壁42B同士の間には、ベーンロータ41のベーン41Bを収容する収容室45が形成されている。こうした収容室45は、ベーン41Bによって2つの油圧室に区画されている。すなわち、収容室45におけるベーン41Bの回転方向Xの後側の空間(図2(b)では左側)は、進角用の油圧室である進角室46であり、収容室45におけるベーン41Bの回転方向Xの前側の空間(図2(b)では右側)は、遅角用の油圧室である遅角室47である。
そして、バルブタイミングを進角側に変更する場合には、進角室46内に制御弁33を通じて作動油が供給され、遅角室47内の作動油が制御弁33を通じてオイルパン30に排出される。これにより、ベーンロータ41は、進角室46が広くなると共に遅角室47が狭くなるようにハウジングロータ42に対して相対回転する。一方、バルブタイミングを遅角側に変更する場合には、遅角室47内に制御弁33を通じて作動油が供給され、進角室46内の作動油が制御弁33を通じてオイルパン30に排出される。これにより、ベーンロータ41は、遅角室47が広くなると共に進角室46が狭くなるようにハウジングロータ42に対して相対回転する。このようにオイルポンプ31から吐出される作動油によって進角室46及び遅角室47の油圧を制御することにより、ベーンロータ41とハウジングロータ42との相対回転位相、即ち吸気バルブ21のバルブタイミングが調整される。
図2(b)に示すように、本実施形態のロック機構50は、ベーンロータ41とハウジングロータ42との相対回転位相が所定のロック位相(本実施形態では、吸気バルブ22のバルブタイミングが中間時期となるような位相)に近づいた場合に、スプロケット43に形成された係合部51に係合されるロックピン52を備えている。このロックピン52は、ベーンロータ41のベーン41Bに形成された収容孔53内に収容されている。この収容孔53内におけるロックピン52のカバー44側(図2(b)では上側)には、該ロックピン52をスプロケット43側(図2(b)では下方)に付勢するロック用スプリング54が設けられている。
なお、本実施形態では、ロックピン52がロック用スプリング54によって付勢される方向(図2(b)では下方)のことを「突出方向ZA」といい、この突出方向ZAの反対方向(図2(b)では上方)を「収容方向ZB」というものとする。
係合部51は、ベーンロータ41とハウジングロータ42との相対回転位相をロック位相に保持させるためのロック穴51Aと、このロック穴51Aの進角室46側に形成された上段溝51Bとを有している。ロック穴51Aは、ベーンロータ41とハウジングロータ42との相対回転位相がロック位相となった場合に、ロックピン52が進入するような位置に形成されている。また、上段溝51Bの深さは、ロック穴51Aの深さよりも浅くなっている。
すなわち、ベーンロータ41のハウジングロータ42に対する相対回転によって、ロックピン52が進角室46側から上段溝51Bの上方位置まで相対移動すると、ロックピン52は、ロック用スプリング54からの付勢力によってベーンロータ41から突出方向ZAに突出する。これにより、ロックピン52が上段溝51Bに係合される。この状態では、係合部51内の油圧の上昇によってロックピン52がベーンロータ41の収容孔53内に収容されない限り、ベーンロータ41は、ハウジング本体42Aに対して遅角側(図2(b)における左側)に相対移動しない。
そして、ロックピン52が上段溝51Bに係合された状態でロックピン52がさらに進角側(図2(b)では右側)に相対移動すると、ロックピン52がロック穴51Aの上方位置に達した時点で、ロック用スプリング54からの付勢力によってロックピン52がロック穴51A内に進入する。このようなロック機構50のロック操作によって、ベーンロータ41とハウジングロータ42との相対回転位相がロック位相で保持される。
なお、相対回転位相をロック位相とは異なる位相にする場合、制御弁33及び図示しない油路を介して係合部51及び収容孔53に作動油が供給される。すると、係合部51内及び収容孔53内の油圧の上昇に伴い、ロック用スプリング54からの付勢力に抗してロックピン52が収容方向ZBに移動してベーンロータ41内に収容される。この状態で、遅角室47及び進角室46の油圧が調整されることにより回転位相が制御される。
次に、内燃機関11の制御装置60について図1を参照して説明する。
図1に示すように、制御装置60の入力側インターフェースには、吸気バルブ用のカム軸24Aの回転速度に応じた検出信号を出力するカムポジションセンサ61と、クランク軸13の回転速度に応じた検出信号を出力するクランクポジションセンサ62とが電気的に接続されている。そして、制御装置60は、カムポジションセンサ61からの検出信号に基づきカム軸24Aの回転位置や回転速度などの回転情報を検出すると共に、クランクポジションセンサ62からの検出信号に基づきクランク軸13の回転位置や回転速度などの回転情報を検出する。
図1に示すように、制御装置60の入力側インターフェースには、吸気バルブ用のカム軸24Aの回転速度に応じた検出信号を出力するカムポジションセンサ61と、クランク軸13の回転速度に応じた検出信号を出力するクランクポジションセンサ62とが電気的に接続されている。そして、制御装置60は、カムポジションセンサ61からの検出信号に基づきカム軸24Aの回転位置や回転速度などの回転情報を検出すると共に、クランクポジションセンサ62からの検出信号に基づきクランク軸13の回転位置や回転速度などの回転情報を検出する。
また、制御装置60の出力インターフェースには、点火プラグ20及び制御弁33が電気的に接続されている。そして、制御装置60は、検出したカム軸24A及びクランク軸13の回転情報などに基づき点火プラグ20及び制御弁33を制御する。
次に、制御装置60が実行する各種処理ルーチンのうち、機関始動時に実行される処理ルーチンについて、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
図3に示す処理ルーチンにおいて、制御装置60は、クランキング動作を開始させるべく図示しないスターターモータを作動させ(ステップS11)、第2のバンク12Bでの燃料噴射を許可する(ステップS12)。そして、制御装置60は、第1のバンク12Aのバルブタイミング調整装置26Aの相対回転位相がロック位相で保持されているか否かを判定する(ステップS13)。
図3に示す処理ルーチンにおいて、制御装置60は、クランキング動作を開始させるべく図示しないスターターモータを作動させ(ステップS11)、第2のバンク12Bでの燃料噴射を許可する(ステップS12)。そして、制御装置60は、第1のバンク12Aのバルブタイミング調整装置26Aの相対回転位相がロック位相で保持されているか否かを判定する(ステップS13)。
例えば、ステップS13において、制御装置60は、第1のバンク12Aに設けられたカムポジションセンサ61からの検出信号に基づいたカム25の回転位置を取得すると共に、クランクポジションセンサ62からの検出信号に基づいたクランク軸13の回転位置を取得する。そして、制御装置60は、カム25の回転位置とクランク軸13の回転位置との差を相対回転位相として算出し、この相対回転位相がロック位相を含む所定の位相領域に含まれているか否かを判定する。制御装置60は、算出した回転位相が位相領域に含まれている場合には回転位相がロック位相で保持されていると判定する一方、回転位相が位相領域に含まれていない場合には回転位相がロック位相で保持されていないと判定する。
第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相で保持されている場合(ステップS13:YES)、制御装置60は、第1のバンク12Aでの燃料噴射を許可し(ステップS14)、その後、本処理ルーチンを終了する。
一方、第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相で保持されていない場合(ステップS13:NO)、制御装置60は、第1のバンク12Aでの燃料噴射を禁止する(ステップS15)。すなわち、本実施形態では、第1のバンク12Aに設けられたロック機構50のロック操作が機関始動時になされていないことを条件に、第2のバンク12Bでの燃料噴射を第1のバンク12Aでの燃料噴射に先立って開始する非同期噴射処理が実行される。そして、制御装置60は、第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相となるように、第1のバンク12Aのバルブタイミング調整装置26Aの進角室46及び遅角室47の油圧を調整すべく制御弁33を制御する(ステップS16)。続いて、制御装置60は、その処理を前述したステップS13に移行する。
次に、内燃機関11の機関始動時における動作について、図4に示すタイミングチャートを参照して説明する。なお、図4(b)の「ロックフラグ」は第2のバンク12Bの相対回転位相がロック機構50のロック操作を通じてロック位相で保持されている場合にオンにセットされるフラグである。また、図4(c)の「ロックフラグ」は第1のバンク12Aの相対回転位相がロック機構50のロック操作を通じてロック位相で保持された場合にオンにセットされるフラグである。
前提として、前回の機関運転の停止時に、第1及び第2の各バンク12A,12B共に相対回転位相をロック位相にすることができなかったものとする。
図4(a)に示すように、今回の機関運転が開始されると、第1のタイミングt1でクランキング動作が開始され、クランク軸13が回転し始める。本実施形態では、図4(a)(d)に示すように、クランキング動作が開始される第1のタイミングt1で、第2のバンク12Bの相対回転位相がロック位相で保持されているか否かには関係なく、第2のバンク12Bでの燃料噴射が許可される。そのため、第1のタイミングt1以降では、第2のバンク12Bを構成する各気筒14内には、燃料が適宜供給される。
図4(a)に示すように、今回の機関運転が開始されると、第1のタイミングt1でクランキング動作が開始され、クランク軸13が回転し始める。本実施形態では、図4(a)(d)に示すように、クランキング動作が開始される第1のタイミングt1で、第2のバンク12Bの相対回転位相がロック位相で保持されているか否かには関係なく、第2のバンク12Bでの燃料噴射が許可される。そのため、第1のタイミングt1以降では、第2のバンク12Bを構成する各気筒14内には、燃料が適宜供給される。
カム軸24Aが回転し始めると、吸気バルブ21が開閉動作するようになる。すると、吸気バルブ21の開閉に伴いカム軸24A及びベーンロータ41には、バルブタイミングを遅角させる方向への正トルクと、バルブタイミングを進角させる方向への負トルクとが交互に作用するようになる。そのため、ベーンロータ41がハウジングロータ42に対して相対的に揺動し、相対回転位相が周期的に変動する。
ここで、上述したように、第2のバンク12Bのカム軸24Aに付与される回転抵抗は比較的小さい。そのため、第2のバンク12Bにおいては、ベーンロータ41がハウジングロータ42に対して比較的大きく揺動し、第2のバンク12B側のベーンロータ41に設けられたロックピン52が係合部51のロック穴51Aの上方位置に達しやすい。すなわち、ベーンロータ41に正トルク及び負トルクが交互に作用することにより、第2のバンク12Bでは、相対回転位相が周期的に変動することで一時的に進角するいわゆる自己進角作用によって、図4(b)に示すように、相対回転位相が比較的早期にロック位相になり、ロック機構50によって相対回転位相がロック位相で保持されるようになる(第2のタイミングt2)。
そのため、クランキング動作の開始と共に第2のバンク12Bで燃料噴射を開始させたとしても、第2のバンク12Bの各気筒14内では、燃料を含む混合気が燃焼されない可能性は低い。その結果、第2のバンク12Bの気筒14に設けられた点火プラグ20への未燃燃料の付着が抑制される。
その一方で、第1のバンク12Aのカム軸24Aに付与される回転抵抗は比較的大きい。そのため、第1のバンク12Aにおいては、ベーンロータ41に正トルク及び負トルクが交互に作用しても、ベーンロータ41がハウジングロータ42に対してほとんど揺動しない。すなわち、第1のバンク12Aでは、自己進角作用によって、相対回転位相をロック位相にすることが困難である。こうした状況は、特に極低温時などのように潤滑油の粘性が非常に高い場合に起こりやすい。
そこで、本実施形態では、図4(d)(e)に示すように、第1のバンク12Aでの燃料噴射に先行して、第2のバンク12Bでの燃料噴射が開始される(第1のタイミングt1)。これにより、クランク軸13には、第2のバンク12Bの各気筒14内での混合気の燃焼に基づいた動力が伝達されるため、図4(a)に示すように、クランク軸13の回転数であるエンジン回転数NEは、機関運転が開始される第1のタイミングt1から比較的早期に上昇する。このようなエンジン回転数NEの上昇に伴ってオイルポンプ31からの作動油の吐出量が増大する。
その結果、第1のバンク12Aのバルブタイミング調整装置26Aには、進角室46及び遅角室47の油圧を制御するのに必要な油量の作動油が比較的早期に供給されるようになる。そのため、オイルポンプ31から吐出された作動油を用いた油圧制御によって、第1のバンク12Aの相対回転位相が速やかにロック位相に近づく。そして、図4(c)に示すように、第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相になる第3のタイミングt3で、ロック機構50によって第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相で保持される。
すると、第1のバンク12Aでの燃料噴射が許可される。このように第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相で保持されると、第1のバンク12Aの各気筒14に供給された燃料を含む混合気は適切に燃焼される。その結果、第1のバンク12Aの気筒14に設けられる点火プラグ20に未燃燃料が付着することが抑制される。
なお、第2のバンク12Bでの燃料噴射を第1のバンク12Aでの燃料噴射に先立って行わせる場合としては、今回の機関始動時において第1のバンク12Aの相対回転位相のみがロック位相で保持されていない場合が挙げられる。
以上説明したように、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、機関始動時において第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相ではない場合には、カム軸24Aに作用する回転抵抗が相対的に大きいため、自己進角作用によるロック操作の完了が遅れる可能性の高い第1のバンク12Aでの燃料噴射が、第2のバンク12Bでの燃料噴射よりも遅れて開始される。そのため、第1のバンク12Aにおいては、多量の未燃燃料が点火プラグ20に付着することが抑制され、この点火プラグ20の点火性能の低下が抑制される。
(1)本実施形態では、機関始動時において第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相ではない場合には、カム軸24Aに作用する回転抵抗が相対的に大きいため、自己進角作用によるロック操作の完了が遅れる可能性の高い第1のバンク12Aでの燃料噴射が、第2のバンク12Bでの燃料噴射よりも遅れて開始される。そのため、第1のバンク12Aにおいては、多量の未燃燃料が点火プラグ20に付着することが抑制され、この点火プラグ20の点火性能の低下が抑制される。
また、第2のバンク12Bでは、第1のバンク12Aよりも先だって燃料噴射が開始される。そのため、第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相になるまで第2のバンク12Bでの燃料噴射も禁止される場合と比較して、第2のバンク12Bの気筒14内での燃料の燃焼によって発生した動力がクランク軸13に伝達される分、このクランク軸13の回転速度を速やかに上昇させることができる。その結果、機関始動に要する時間を短くすることができる。したがって、第1のバンク12Aに設けられる点火プラグ20の点火性能の低下を抑制しつつ、機関始動を速やかに完了させることができるようになる。
(2)その一方で、機関始動時において第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相に保持されている場合には、第1のバンク12Aでの燃料噴射が第2のバンク12Bでの燃料噴射とほぼ同時に開始される。そのため、第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相である場合でも第1のバンク12Aでの燃料噴射を第2のバンク12Bでの燃料噴射よりも遅らせる場合と比較して、第1のバンク12Aでの燃料噴射の開始時期が不必要に遅延されることがないため、機関始動を速やかに完了させることができるようになる。
(3)機関始動時において第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相ではない場合には、第1のバンク12Aに先立って第2のバンク12Bでの燃料噴射が開始されることにより、オイルポンプ31からの作動油の吐出量が速やかに多くなる。そして、この状態でオイルポンプ31から吐出される作動油を用いた油圧制御によって第1のバンク12Aの相対回転位相が調整され、この相対回転位相がロック機構50によってロック位相に保持されてから第1のバンク12Aでの燃料噴射が開始される。そのため、自己進角作用によって第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相となるのを待つ場合と比較して、第1のバンク12Aの相対回転位相を速やかにロック位相で保持させることができるようになる。そのため、機関始動を速やかに完了させることのできるようになる。
また、第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相になってから第1のバンク12Aでの燃料噴射が開始されるようになる。そのため、第1のバンク12Aの点火プラグ20に未燃燃料が付着することが抑制され、この点火プラグ20の点火性能の低下を抑制できるようになる。
(4)本実施形態では、機関始動時において第1及び第2の各バンク12A,12Bの相対回転位相が共にロック位相ではない場合、第2のバンク12Bの相対回転位相がロック位相となる前から第2のバンク12Bでの燃料噴射が開始される。そのため、第2のバンク12Bの相対回転位相がロック位相になるまで第2のバンク12Bでの燃料噴射が禁止される場合と比較して、第2のバンク12Bの気筒14内での燃料の燃焼によって発生した動力がクランク軸13に伝達される分、このクランク軸13の回転速度を速やかに上昇させることができる。その結果、第1のバンク12Aの相対回転位相を、油圧制御によって速やかにロック位相にすることが可能となる。したがって、機関始動を速やかに完了させることのできるようになる。
なお、実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・第2のバンク12Bのカム軸24Aに付与される回転抵抗よりも第1のバンク12Aのカム軸24Aに付与される回転抵抗のほうが大きくなるのであれば、第1のバンク12Aのカム軸24Aだけではなく、第2のバンク12Bのカム軸24Aにも補機を駆動連結させてもよい。なお、バキュームポンプ27以外の補機としては、例えば、高圧燃料ポンプが挙げられる。
・第2のバンク12Bのカム軸24Aに付与される回転抵抗よりも第1のバンク12Aのカム軸24Aに付与される回転抵抗のほうが大きくなるのであれば、第1のバンク12Aのカム軸24Aだけではなく、第2のバンク12Bのカム軸24Aにも補機を駆動連結させてもよい。なお、バキュームポンプ27以外の補機としては、例えば、高圧燃料ポンプが挙げられる。
・第1のバンク12Aのカム軸24Aに駆動連結される補機がこのカム軸24Aに付与する回転抵抗は、第2のバンク12Bのカム軸24Aに駆動連結される補機がこのカム軸24Aに付与する回転抵抗と同程度であってもよい。この場合、外気温が低い場合に、この外気温の影響を受けやすいバンクを第1のバンクとしてもよい。この場合、第1のバンクの潤滑部位に供給される作動油の粘性が高くなっており、第1のバンクのカム軸24Aは、外気温の影響を受けにくい第2のバンクのカム軸24Aよりも回転しにくい。
・今回の機関運転の始動時において第1及び第2の各バンク12A,12Bともに相対回転位相がロック位相で保持されていない場合には、第2のバンク12Bの相対回転位相がロック位相で保持されるようになった時点で、第1のバンク12Aでの燃料噴射を開始させるようにしてもよい。
また、今回の機関始動時において第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相ではない場合には、エンジン回転数NEが所定の回転数以上になった時点で第1のバンク12Aでの燃料噴射を開始させるようにしてもよい。なお、「所定の回転数」は、アイドリング用の回転数NEI又はこの回転数NEIよりも僅かに低い回転数であることが好ましい。
上記のように第1のバンク12Aのロック機構50によるロック操作が完了していない状態で第1のバンク12Aでの燃料噴射を開始させても、この第1のバンク12Aでの燃料噴射の開始を第2のバンク12Bでの燃料噴射の開始よりも遅らせることで第1のバンク12Aの点火プラグ20に未燃燃料が付着する量を低減することができる。これにより、その点火性能の低下を抑制することができるようになる。
・今回の機関始動時において第1及び第2のバンク12A,12Bの相対回転位相が共にロック位相ではない場合、第2のバンク12Bでの燃料噴射を、第2のバンク12Bの相対回転位相がロック位相になってから開始させるようにしてもよい。そして、その後において第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相になってから第1のバンク12Aでの燃料噴射を開始させてもよい。このような制御構成を採用すると、第2のバンク12Bに設けられる点火プラグ20への未燃燃料の付着を抑制することができ、この点火プラグ20の点火性能の低下を抑制することができるようになる。
・機関始動時では、オイルポンプ31から吐出される作動油を利用した油圧制御によって第1のバンク12Aの相対回転位相をロック位相にしなくてもよい。この場合であっても、第1のバンク12Aのロック機構50によるロック操作が完了していない状態で機関運転が開始され、その後の自己進角作用によるロック操作の完了が遅れた場合であっても、第1のバンク12Aでの燃料噴射が第2のバンク12Bよりも遅れて開始されることにより、第1のバンク12Aの点火プラグ20に未燃燃料が付着する量を低減することができるようになる。
・機関始動時に、第1のバンク12Aの相対回転位相がロック位相であるか否かの判定結果とは関係なく、第1のバンク12Aでの燃料噴射を、第2のバンク12Bでの燃料噴射に遅らせて開始させてもよい。
・排気バルブ用のバルブタイミング調整装置26Bが相対回転位相を調整する可変機構を備えた構成である場合には、第1のバンク12Aのバルブタイミング調整装置26Bにおける相対回転位相がロック位相で保持されていないときに、第2のバンク12Bでの燃料噴射を、第1のバンク12Aでの燃料噴射に先だって開始させるようにしてもよい。
・内燃機関は、2つのバンクを備えた構成であればV型以外の他の型(例えば、水平対向型)の内燃機関であってもよい。
11…内燃機関、12A…第1のバンク、12B…第2のバンク、13…クランク軸、24A,24B…カム軸、27…補機の一例としてのバキュームポンプ、31…オイルポンプ、40…可変機構、50…ロック機構、60…制御装置。
Claims (5)
- 第1のカム軸を有する第1のバンク及び前記第1のカム軸よりも回転抵抗が小さい第2のカム軸を有する第2のバンクに、前記カム軸とクランク軸との相対回転位相をそれぞれ調整して前記バンクのバルブタイミングを変更する可変機構と前記相対回転位相を最遅角位相及び最進角位相の間のロック位相に保持するロック機構とがそれぞれ設けられてなる内燃機関の制御装置において、
機関始動時には前記第2のバンクでの燃料噴射を前記第1のバンクでの燃料噴射に先立って開始させる非同期噴射処理を実行することを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記第1のバンクに設けられた前記ロック機構のロック操作が機関始動時になされていないことを条件に前記非同期噴射処理を実行する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記非同期噴射処理の実行に際し、前記第1のバンクの前記ロック機構によりロック操作されたことを条件に前記第1のバンクでの燃料噴射を開始させる請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記可変機構は、機関駆動式のポンプから供給される作動油の油圧に基づいて駆動されるものであり、
前記非同期噴射処理の実行に併せて前記第1のバンクの前記相対回転位相が前記ロック位相となるように前記可変機構を駆動する請求項2又は請求項3に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記各カム軸には前記第1のカム軸の回転抵抗が前記第2のカム軸の回転抵抗よりも大きくなる態様で補機がそれぞれ駆動連結されてなる請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012039094A JP2013174173A (ja) | 2012-02-24 | 2012-02-24 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012039094A JP2013174173A (ja) | 2012-02-24 | 2012-02-24 | 内燃機関の制御装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2013174173A true JP2013174173A (ja) | 2013-09-05 |
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ID=49267277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012039094A Pending JP2013174173A (ja) | 2012-02-24 | 2012-02-24 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013174173A (ja) |
-
2012
- 2012-02-24 JP JP2012039094A patent/JP2013174173A/ja active Pending
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