JP2013174103A - ハット型鋼矢板およびハット型鋼矢板を用いた構造体 - Google Patents

ハット型鋼矢板およびハット型鋼矢板を用いた構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】ハット型鋼矢板の継手部の移動回転角を大きくでき、曲線形状等の構造体を構築できるハット型鋼矢板及びハット型鋼矢板を用いた構造体を提供する。
【解決手段】鋼矢板本体をなす主部位2と、腕部3,3と腕部3,3の先端に立上り部6(i),6(o)と外爪7(i),7(o)により形成された内向き継手4及び外向き継手5を備えた形鋼矢板を形成し、内向き継手4と外向き継手5の結合により鋼矢板1,1の横断面形状が同じ向きに成るように連結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主に土木・建築用の土留め、地下壁、円形ピット、深礎基礎、締切または既存構造物の耐震補強などの構造体の構築に用いられるハット型鋼矢板および当該ハット型鋼矢板を用いて構築される構造体に関するものである。
一般に、土木・建築用の土留めや地下壁などの構造体は、ハット型やU型、直線型の断面を有する鋼矢板を複数、各鋼矢板の両端に設けられた継手を互いに噛み合わせながら地中に連続して打設することにより構築される。
ところで、鋼矢板は一般に矢板打設方向に直線状に施工されるため、鋼矢板間の継手部には打設性や製品の曲がり等を吸収できる程度のクリアランスしかなく、各鋼矢板が離脱する方向に移動した際、各鋼矢板の継手に設けられた爪の3点が接触するような形状となっている。
例えば、従来のハット型鋼矢板は、図16と図17に図示するように鋼矢板本体を形成する主部位2と、主部位2の両端に矢板打設方向とほぼ平行に突設された一対の両端腕部3,3と、両端腕部3,3の先端にそれぞれ突設された立ち上がり部6(i),6(o)と外爪7(i),7(o)とによってそれぞれ形成された先窄まり状の内向き継手4と外向き継手5とを備えて形成されている。
なお、図17に図示するハット型鋼矢板の場合、内向き継手4の立ち上がり部6(i)は、腕部3の両側に対称に突設され、その一方の端部に外爪7(i)が形成され(図17(b)参照)、その他の構成は、図16に図示するハット型鋼矢板とほぼ同じである。
また特に、鋼矢板は回転して構築することを想定していないため、各鋼矢板の継手結合位置の公称回転角度は4度、実際の最大回転角度でも10度以下に形成されている。
そして、隣接するハット型鋼矢板1,1どうしは、図示するように横断面形状を同一方向に揃えて地中に設置され、かつ内向き継手4と外向き継手5が互いに結合することにより連結され、特に内向き継手4と外向き継手5は、各鋼矢板が離脱する方向に移動した際、(a),(b),(c)の3点で接触している。
特開2003−49422号公報 特開2005−98024号公報 特許第4568745号
土木・建築用の土留めや地下壁などの構造体を構築する際、横断面方向を曲線形状とする場合やコーナ部を設ける場合には異形矢板を使用する必要があり、コストや納期面で問題が生じていた。
また、継手形状が直線打設のみを考慮したクリアランスのため、打設性が悪く施工トラブルの一因となっていた。さらに、接触部のクリアランスをやみくもに拡大してこれらの問題点を解決しようとすると、継手部が外れやすくなる欠点があった。
なお、特許文献1に、複数のハット型鋼矢板を横断面形状を同一方向に揃え、かつ各鋼矢板の両端に設けられた継手を互いに噛み合わせながら地中に連続して打設することにより円形状のピットを構築することが記載されている。
当該特許は駐輪場を対象としたものであるが、円形ピットの内径が8m以上となることから、従来の継手回転角が10度以下のハット形鋼矢板でも充分施工可能であった。
しかし、例えば、ライナープレートを用いる深礎基礎などの場合は、円形ピットの内径が8m以下となるため従来の鋼矢板では対応できず、このような用途には適用できない問題があった。
本発明は、以上の課題を解決すべくなされたものであり、ハット型鋼矢板に対して継手が外れない条件を新たに付与し、この条件のもとに継手の隙間を大きくすることにより、ハット型鋼矢板の継手部における移動回転角を大きくすることができ、これにより曲線形状や円形状の構造体を構築できるハット型鋼矢板およびハット型鋼矢板を用いた構造体を提供することを目的とするものである。
本願の請求項1に係る発明は、図1および図8(a)〜(c)に図示するように、鋼矢板本体を形成する主部位2と、当該主部位2の矢板打設方向の両端部に矢板打設方向とほぼ平行に形成された一対の腕部3,3と、当該腕部3,3の先端にそれぞれ矢板打設方向と交差する方向に立ち上がる立ち上がり部6(i),6(o)と外爪7(i),7(o)とによってそれぞれ先窄まり状に形成された内向き継手4および外向き継手5とを備え、かつ前記内向き継手4と外向き継手5との結合により横断面形状が同じ向きで連結可能とされたハット型鋼矢板において、以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするものである。
(A).前記内向き継手4の立ち上がり部6(i)の立ち上り角度αに対する外向き継手5の外爪7(o)の厚さT1(o)が、前記立ち上がり角度αに対する内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外爪7(i)とによって形成される空間部k1(i)より大きいこと(条件A)
(B).前記内向き継手4の外爪7(i)と前記外向き継手5の外爪7(o)との接触角度α2に対する外向き継手5の外爪7(o)の厚さT2(o)が、前記接触角度α2に対する内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外爪7(i)とによって形成される空間部k2(i)より大きいこと(条件B)
本発明によれば、横断面形状が同じ向きで隣接する複数のハット型鋼矢板1,1どうしが、内向き継手4と外向き継手5との結合により連結された状態で離脱する方向に移動(回転)したとしても、内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触し、かつ内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触することにより(図8(a)参照)、継手部が離脱するまでの間、(a),(b)の2点接触状態を維持することから、簡単に外れるようなことはなく強力な結合状態を保持することができる。
なお、内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の立ち上がり部6(o)とが接触しないように内向き継手4と外向き継手5とが連結されるようにすることにより、外向き継手5の立ち上がり部6(o)が内向き継手4の外爪7(i)のつっかえ棒にならず、隣接するハット型鋼矢板1,1どうしはスムーズに回転することができる。
本願の請求項2に係る発明は、図1および図9(a)〜(c)に図示するように、鋼矢板本体を形成する主部位2と、当該主部位2の矢板打設方向の両端部に矢板打設方向とほぼ平行に形成された一対の腕部3,3と、当該腕部3,3の先端にそれぞれ矢板打設方向と交差する方向に立ち上がる立ち上がり部6(i),6(o)と外爪7(i),7(o)とによってそれぞれ先窄まり状に形成された内向き継手4および外向き継手5とを備え、かつ前記内向き継手4と外向き継手5との結合により横断面形状が同じ向きで連結可能とされたハット型鋼矢板において、以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするものである。
(C).前記外向き継手5の立ち上がり部6(o)の立ち上がり角度α3に対する内向き継手4の外爪7(i)の厚さT3(i)が、前記立ち上がり角度α3に対する外向き継手5の立ち上がり部6(o)と外爪7(o)とによって形成される空間部k3(o)より大きいこと(条件C)
(D).前記内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)との接触角度α2に対する内向き継手4の外爪7(i)の厚さT4(i)が、前記接触角度α2に対する外向き継手5の立ち上がり部6(o)と外爪7(o)とによって形成される空間部k4(o)より大きいこと(条件D)
本発明によれば、図示するように横断面形状が同じ向きで隣接する複数のハット型鋼矢板1,1どうしが、内向き継手4と外向き継手5との結合により連結された状態で離脱する方向に移動(回転)したとしても、内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触し、かつ内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の立ち上がり部6(o)とが接触することにより(図9(a)参照)、継手部が離脱するまでの間、(b),(c)の2点接触状態を維持することから、簡単にはずれることなく強力な結合状態を保持することができる。
なお、内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触しないように内向き継手4と外向き継手5とが連結されるようにすることにより、内向き継手4の立ち上がり部6(i)が外向き継手5の外爪7(o)のつっかえ棒にならず、隣接するハット型鋼矢板1,1どうしはスムーズに回転することができる。
本願の請求項3に係る発明は、図10に図示するように、鋼矢板本体を形成する主部位2と、当該主部位2の矢板打設方向の両端部に矢板打設方向とほぼ平行に形成された一対の腕部3,3と、当該腕部3,3の先端にそれぞれ矢板打設方向と交差する方向に突出する立ち上がり部6(i),6(o)と外爪7(i),7(o)とによって先窄まり状に形成された内向き継手4および外向き継手5とを備え、かつ前記内向き継手4と外向き継手5との結合により横断面形状が同じ向きで連結可能とされたハット型鋼矢板において、以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするものである。
(A1).前記内向き継手4の立ち上がり部6(i)の立ち上がり角度αに、隣接する鋼矢板1の移動回転角α4を加えた角度(α14) に対する外向き継手5の外爪7(o)の厚さT5(o)が、前記立ち上がり角度αに対する内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外爪7(i)とによって形成される空間部k1(i)より大きいこと(条件A1)
(B1).前記内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)との接触角度α2に前記移動回転角α4を加えた角度(α24)に対する外向き継手5の外爪7(o)の厚さT6(o)が、前記接触角度α2に対する内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外爪7(i)とによって形成される空間部k2(i)より大きいこと(条件B1)
本発明は、図示するように、横断面形状が同じ向きで隣接する複数のハット型鋼矢板1,1どうしが、内向き継手4と外向き継手5との結合により連結された状態で離脱する方向に移動(回転)したとしとても、内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触し、かつ内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触することにより(図10(a)参照)、継手部が離脱するまでの間、(a),(b)の2点接触状態を維持することから、簡単に外れることなく強力な結合状態を保持することができる。
本願の請求項4に係る発明は、図4および図11(a)〜(c)に図示するように、鋼矢板本体を形成する主部位2と、当該主部位2の矢板打設方向の両端部に矢板打設方向とほぼ平行に形成された一対の腕部3,3と、当該一対の腕部3,3の先端にそれぞれ矢板打設方向と交差する方向に突出する立ち上がり部6(i),6(o)と外爪7(i),7(o)とによって先窄まり状に形成された内向き継手4と外向き継手5を備え、かつ前記内向き継手4と外向き継手5との結合により横断面形状が同じ向きで連結可能とされたハット型鋼矢板において、以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするものである。
(C1).前記外向き継手5の立ち上がり部6(o)の立ち上がり角度α3に、隣接する鋼矢板1の移動回転角α4を加えた角度(α34)に対する内向き継手4の外爪の7(i)厚さT7(i)が、前記立ち上がり角度α3に対する外向き継手5の立ち上がり部6(o)と外爪7(o)とによって形成される空間部k3(o)より大きいこと(条件C1)
(D1). 前記内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)との接触角度α2に、隣接する鋼矢板1の移動回転角α4を加えた角度(α24)に対する内向き継手4の外爪7(i)の厚さT8(i)が、前記接触角度α2に対する外向き継手5の立ち上がり部6(o)と外爪7(o)とによって形成される空間部k4(o)より大きいこと(条件D1)
本発明によれば、横断面形状が同じ向きで隣接する複数のハット型鋼矢板1,1どうしが、内向き継手4と外向き継手5との結合により連結された状態で離脱する方向に移動(回転)したとしとても、内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触し、かつ外向き継手5の立ち上がり部6(o)と内向き継手4の外爪7(i)とが接触することにより(図11(a)参照)、継手部が離脱するまでの間、(b),(c)の2点接触状態を維持することから、強力な結合状態を保持することができる。
本願の請求項5に係る発明は、図12に図示するように、請求項1〜4のいずれかひとつに記載のハット型鋼矢板において、隣接するハット型鋼矢板1,1の移動回転角α4が10度以上であることを特徴とするものである。
本発明によれば、請求項1〜4に係るハット型鋼矢板を、横断面形状を同じ向きに揃え、隣接する内向き継手4と外向き継手5とを結合しながら環状に打設する場合において、隣接するハット型鋼矢板1,1間の移動回転角α4が10度以上あると、複数のハット型鋼矢板1を打設半径の小さい環状に設置することができる。例えば、幅600mmのハット型鋼矢板を打設する場合、移動回転角α4を10度、15度とすると、打設半径をそれぞれ4m、2.5m以下とすることができる(図13,図14参照)。ちなみに、移動回転角α4を5度とすると、設置半径は、7m以上とかなり大きくなる(図15参照)。
本願の請求項6に係る発明は、請求項1〜5に記載のハット型鋼矢板を用いて構築された構造体であり、ハット型鋼矢板1を複数、横断面形状の向きを同じ方向に揃えて矢板打設方向に互いに隣接して環状に設置し、隣接する鋼矢板の内向き継手4と外向き継手5を結合することにより隣接する鋼矢板どうしを結合し、かつその内側を掘削することにより構築されてなることを特徴とするものであり、円形ピット等の構築に適用される。
本願の請求項7に係る発明は、請求項6に記載の構造体において、環状に設置された複数のハット型鋼矢板1からなる鋼矢板壁内に鉄筋を配筋し、かつコンクリートを打設することにより構築されてなることを特徴とするものであり、橋脚の深礎基礎などとして構築することができる。
本願の請求項8に係る発明は、構造物の周囲に請求項1〜5に記載のハット型鋼矢板を複数、横断面形状の向きを同じ方向に揃えて矢板打設方向に互いに隣接して環状に設置すると共に、隣接する鋼矢板の内向き継手と外向き継手を結合することにより隣接する鋼矢板どうし連結して構築されてなることを特徴とするものであり、既設構造物の耐震補強や液状化対策工などとして構築することができる。
本願の請求項9に係る発明は、請求項8記載の構造体において、ハット型鋼矢板に排水部材を設置してなることを特徴とするものである。排水部材はハット型鋼矢板に排水機能を付与するものであり、排水孔を有する溝型鋼、または、ホリプピレンやポリエステル等の樹脂立体網状体を主部位2の内側にその軸方向に沿って添え付けて形成することができる。
本願の請求項10に係る発明は、請求項1〜5に記載のハット型鋼矢板を複数、横断面形状の向きを同じ方向に揃えて矢板打設方向に互いに隣接して曲線状に設置すると共に、隣接する各ハット型鋼矢板の内向き継手と外向き継手を結合することにより構築されてなることを特徴とするものであり、主として建築・土木工事などに適用される。
本発明は、特にハット型鋼矢板の両端に形成された内向き継手と外向き継手に対して、継手が外れない条件を新たに付与し、この条件のもとに継手のクリアランスを拡大したことで、鋼矢板の継手部における鋼矢板の移動回転を大きくすることができ、またこれにより曲線形状や円形状の構造体を容易に構築することができる。
例えば、請求項1記載の発明によれば、横断面形状が同じ向きで隣接する複数のハット型鋼矢板1,1どうしが、内向き継手4と外向き継手5との結合により連結された状態で離脱する方向に移動(回転)したとしても、内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触し、かつ内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触することにより(図8(a)参照)、継手部が離脱するまでの間、(a),(b)の2点接触状態を維持することから、簡単に外れるようなことはなく強力な結合状態を保持することができる。
本願発明に係るハット型鋼矢板の一実施形態を示し、図1(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の横断面図、図1(b)は隣接するハット型鋼矢板の継手部を示す図1(a)におけるイ部拡大図である。 (a),(b)は、内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。 本願発明に係るハット型鋼矢板の一実施形態を示し、図3(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の横断面図、図3(b)は隣接するハット型鋼矢板の継手部を示す図3(a)におけるイ部拡大図、図3(c)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。 本願発明に係るハット型鋼矢板の一実施形態を示し、図4(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の横断面図、図4(b)は隣接するハット型鋼矢板の継手部を示す図4(a)におけるイ部拡大図、図4(c)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。 本願発明に係るハット型鋼矢板を用いて構築された構造体の一実施形態を示し、図5(a)は円形ピットの斜視図、図5(b)は深礎基礎の斜視図である。 本願発明に係るハット型鋼矢板を用いて構築された構造体の一実施形態を示し、図6(a)は既存構造物の周囲に構築された耐震補強の平面図、図6(b)はその縦断面図である。 本願発明に係るハット型鋼矢板を用いて構築された構造体の一実施形態を示し、図7(a)は鋼矢板壁のコーナ部を示す斜視図、図7(b)は矢板打設方向に曲線状に構築された鋼矢板壁の平面図である。 本願の請求項1に係る発明の概要を示し、図8(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の継手部を示す横断面図、図8(b),(c)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。 本願の請求項2に係る発明の概要を示し、図9(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の継手部を示す横断面図、図9(b),(c)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。 本願の請求項3に係る発明の概要を示し、図10(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の継手部を示す横断面図、図10(b),(c)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。 本願の請求項4に係る発明の概要を示し、図11(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の継手部を示す横断面図、図11(b),(c)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。 本願の請求項5に係る発明の概要を示し、図12(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の横断面図、図12(b),(c)は内向き継手と外向き継手との継手部を示す横断面図である。 本願の請求項5に係る発明の概要を示し、幅600mmのハット型鋼矢板を複数、移動回転角α4=10度、打設半径4mで打設することにより構築された鋼矢板壁の平面図である。 本願の請求項5に係る発明の概要を示し、幅600mmのハット型鋼矢板を複数、移動回転角α4=15度、打設半径2.5mで打設することにより構築された鋼矢板壁の平面図である。 本願の請求項5に係る発明の概要を示し、幅600mmのハット型鋼矢板を複数、移動回転角α4=5度、打設半径7mで打設することにより構築された鋼矢板壁の平面図である。 従来のハット型鋼矢板を示し、図16(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の横断面図、図16(b)は隣接するハット型鋼矢板の継手部を示す図16(a)におけるイ部拡大図、図16(c)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。 従来のハット型鋼矢板を示し、図17(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の横断面図、図17(b)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。
以下、本願発明に係るハット型鋼矢板および当該ハット型鋼矢板を用いて構築された構造体の一実施形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1と図2は、内向き継手と外向き継手を備えた本願発明に係るハット型鋼矢板の一実施形態を示し、図1(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の横断面図、図1(b)は隣接するハット型鋼矢板の継手部を示す図1(a)におけるイ部拡大図である。また、図2(a),(b)は、内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。
なお、図1と図2に図示する一実施形態において「内向き」、「外向き」とは、それぞれハット型鋼矢板の凹溝側、その反対側をいう。
図において、ハット型鋼矢板1は、鋼矢板本体を形成する横断面ほぼU字形状に形成された主部位2と、主部位2の矢板打設方向の両端部にそれぞれ矢板打設方向とほぼ平行に突設された一対の腕部3,3とから横断面ほぼハット型状に形成され、各腕部3,3の先端部に内向き継手4と外向き継手5がそれぞれ形成されている。
内向き継手4と外向き継手5は、共に矢板打設方向と交差する方向に斜めに突設され、さらに内向き継手4は内向きに立ち上がる立ち上がり部6(i)と立ち上がり部6(i)の先端に内向きに突設された外爪7(i)とによって先窄まり状に形成され、外向き継手5は腕部3の先端に外向きに立ち上がる立ち上がり部6(o)と外向きに突設された外爪7(o)とによって先窄まり状に形成されている。
また特に、内向き継手4の立ち上がり部6(i)の立ち上がり角度αに対する外向き継手5の外爪7(o)の厚さT1(o)が、立ち上がり部6(i)の立ち上がり角度αに対する内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外爪7(i)とによって形成される空間部k1(i)より大きく形成されている。
さらに、内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)との接触角度α2に対する外向き継手5の外爪7(o)の厚さT2(o)が、接触角度α2に対する内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外爪7(i)ととによって形成される空間部k2(i)より大きく形成されている。
内向き継手4と外向き継手5がこのような横断面形状に形成されていることにより、横断面形状を同一方向に揃えて隣接するハット型鋼矢板1,1の内向き継手4と外向き継手5が連結された状態で、ハット型鋼矢板1,1どうしが離脱する方向に移動(回転)したとしても、外向き継手5の外爪7(o)と内向き継手4の外爪7(i)とが接触し、かつ外向き継手5の外爪7(o)と内向き継手4の立ち上がり部6(i)とが接触することから、継手部が回転して離脱するまでの間、(a),(b)の2点接触を維持することにより簡単に離脱するようなことはない。
なお、内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の立ち上がり部6(o)とが接触しないように内向き継手4と外向き継手5とを連結することで、外向き継手5の立ち上がり部6(o)が内向き継手4の外爪7(i)のつっかえ棒にならないため、隣接するハット型鋼矢板1,1どうしはスムーズに回転することができる。
図3(a)〜(c)は、同じく内向き継手と外向き継手を備えた本願発明に係るハット型鋼矢板の一実施形態を示し、図3(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の横断面図、図3(b)は隣接するハット型鋼矢板の継手部を示す図3(a)におけるイ部拡大図、そして、図3(c)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。
図において、ハット型鋼矢板1は、鋼矢板本体を形成する横断面ほぼU字形状に形成された主部位2と、主部位2の矢板打設方向の両端部にそれぞれ矢板打設方向とほぼ平行に突設された一対の腕部3,3とから横断面ほぼハット型状に形成され、各腕部3,3の先端部に内向き継手4と外向き継手5がそれぞれ形成されている。
内向き継手4と外向き継手5は、共に矢板打設方向と交差する方向に斜めに突設され、さらに内向き継手4は腕部3の先端に外向きにほぼ「くの字状」に立ち上がる立ち上がり部6(i)と立ち上がり部6(i)の先端に内向きに突設された外爪7(i)とによって先窄まり状に形成され、外向き継手5は腕部3の先端に外向きに立ち上がる立ち上がり部6(o)と外向きに突設された外爪7(o)とによって先窄まり状に形成されている。
また特に、内向き継手4の立ち上がり部6(i)の立ち上がり角度αに、隣接するハット型鋼矢板1の移動回転角α4を加えた角度(α14) に対する外向き継手5の外爪7(o)の厚さT5(o)が、前記立ち上がり部6(i)の立ち上がり角度αに対する内向き継手4の立ち上がり部6(i)と外爪7(i)とによって形成される空間部k1(i)より大きく形成されている。
内向き継手4と外向き継手5がこのような横断面形状に形成されていることにより、横断面形状を同一方向に揃えて隣接するハット型鋼矢板1,1が、内向き継手4と外向き継手5との結合により移動回転角度α4をもって連結された状態で、ハット型鋼矢板1,1どうしが離脱する方向に移動(回転)したとしても、内向き継手4の外爪7(i)と外向き継手5の外爪7(o)とが接触し、かつ外向き継手5の外爪7(o)と内向き継手4の立ち上がり部6(i)とが接触することにより、継手部が回転して離脱するまでの間、(a),(b)の2点接触を維持することから、簡単に離脱するようなことはない。
図4(a)〜(c)は、同じく内向き継手と外向き継手を備えた本願発明に係るハット型鋼矢板の一実施形態を示し、図4(a)は矢板打設方向に隣接して設置された2本のハット型鋼矢板の横断面図、図4(b)は隣接するハット型鋼矢板の継手部を示す図4(a)におけるイ部拡大図、そして、図4(c)は内向き継手と外向き継手の形状を示す横断面図である。
図において、ハット型鋼矢板1は、鋼矢板本体を形成する横断面ほぼU字形状に形成された主部位2と、主部位2の矢板打設方向の両端部にそれぞれ矢板打設方向とほぼ平行に突設された一対の腕部3,3とから横断面ほぼハット型状に形成され、各腕部3,3の先端部に内向き継手4と外向き継手5がそれぞれ形成されている。
内向き継手4と外向き継手5は、共に矢板打設方向と交差する方向に斜めに突設され、さらに内向き継手4は腕部3の先端に外向きに斜めに立ち上がる立ち上がり部6(i)と立ち上がり部6(i)の先端に内向きに突設された外爪7(i)とによって先窄まり状に形成され、外向き継手5は腕部3の先端に外向きに立ち上がる立ち上がり部6(o)と外向きに突設された外爪7(o)とによって先窄まり状に形成されている。
なお、内向き継手4の立ち上がり部6(i)は、腕部3の両側に対称に突設され、その一方の端部に外爪7(i)が形成されており(図4(c)参照)、その他の構成は、図1に図示するハット型鋼矢板と同じである。
また特に、外向き継手5の立ち上がり部6(o)の立ち上がり角度α3に、隣接するハット型鋼矢板1の移動回転角α4を加えた角度(α3+α4)に対する内向き継手4の外爪7(i)の厚さT7(i)が、外向き継手5の立ち上がり部6(o)の立ち上がり角度α3に対する外向き継手5の立ち上がり部6(o)と外爪7(o)とによって形成される空間部k3(o)より大きく形成されている。
内向き継手4と外向き継手5がこのような横断面形状に形成されていることにより、横断面形状が同じ向きで隣接する複数のハット型鋼矢板1,1が、内向き継手4と外向き継手5との結合により移動回転角度α4をもって連結された状態で、ハット型鋼矢板1,1どうしが離脱する方向に移動(回転)したとしとても、外向き継手5の外爪7(o)と内向き継手4の外爪7(i)とが接触し、かつ外向き継手5の立ち上がり部6(o)と内向き継手4の外爪7(i)とが接触することから、継手部が離脱するまでの間、(b),(c)の2点接触状態を維持することにより強力な結合状態を保持することができる。
なお、本発明のハット型鋼矢板を製造するに当たっては特に方法は問わない。圧延のみで製造してもよいが、内向き継手(4)および外向き継手(5)の立ち上がり部(6(i)),(6(o))と外爪(7(i)),(7(o))は、部分的に厚めに圧延した後、切削加工してもよい。
図5(a),(b)は、本願発明に係るハット型鋼矢板を用いて構築された構造体の一実施形態を示し、図5(a)に図示する構造体は円形ピットであり、複数のハット型鋼矢板1が横断面形状を同一方向に揃え、かつ矢板打設方向に互いに隣接して地中に環状に打設されている。
また、隣接するハット型鋼矢板1,1の内向き継手4と外向き継手5を互いに結合することにより隣接するハット型鋼矢板1,1どうしが結合され、こうして形成された鋼矢板壁の内側が掘削されている。
また、図5(b)に図示する構造体は深礎基礎であり、図5(a)に図示するように施工された鋼矢板壁の内側に鉄筋(図省略)が配筋され、かつコンクリート8が打設されている。
図6(a),(b)は、同じく本願発明に係るハット型鋼矢板を用いて構築された構造体の一実施形態を示し、複数のハット型鋼矢板1が既存構造物9の周囲に横断面形状を同一方向に揃え、かつ矢板打設方向に互いに隣接して環状に打設されている。また、隣接するハット型鋼矢板1,1の内向き継手4と外向き継手5を互いに結合することにより隣接するハット型鋼矢板1,1どうしが結合されている。
図7(a),(b)は、同じく本願発明に係るハット型鋼矢板を用いて構築された構造体の一実施形態を示し、複数のハット型鋼矢板1が横断面形状を同一方向に揃え、かつ矢板打設方向に互いに隣接してL字状または曲線状に打設されている。
また、隣接するハット型鋼矢板1,1の内向き継手4と外向き継手5を互いに結合することにより隣接するハット型鋼矢板1,1どうしが結合されている。
本発明は、特にハット型鋼矢板の両端に形成された内向き継手と外向き継手に対して、継手が外れない条件を新たに付与し、この条件のもとに継手のクリアランスを拡大したことで、各ハット型鋼矢板の継手部におけるハット型鋼矢板の移動回転を大きくすることができ、またこれにより曲線形状や円形状の構造体を容易に構築することができる。
α1 内向き継手の立ち上がり部の立ち上がり角度
α2 内向き継手の外爪と外向き継手の外爪との接触角度
α3 外向き継手の立ち上がり部の立ち上がり角度
α4 ハット型鋼矢板の移動(回転)角度
T1(o) α1に対する外向き継手の外爪の厚さ
T2(o) α2に対する外向き継手の外爪の厚さ
T3(i) α3に対する内向き継手の外爪の厚さ
T4(i) α2に対する内向き継手の外爪の厚さ
T5(o) (α14)に対する外向き継手の外爪の厚さ
T6(o) (α24)に対する外向き継手の外爪の厚さ
T7(i) (α34)に対する内向き継手の外爪の厚さ
T8(i) (α24)に対する内向き継手の外爪の厚さ
k1(i) α1に対する内向き継手の立ち上がり部と外爪とによって形成される空間部
k2(i) α2に対する内向き継手の立ち上がり部と外爪とによって形成される空間部
k3(o) α3に対する外向き継手の立ち上がり部と外爪とによって形成される空間部
k4(o) α2に対する外向き継手の立ち上がり部と外爪とによって形成される空間部
1 ハット型鋼矢板
2 鋼矢板本体を形成する主部位
3 腕部
4 内向き継手
5 外向き継手
6(i) 内向き継手の立上がり部
7(i) 内向き継手の外爪
6(o) 外向き継手の立上がり部
7(o) 外向き継手の外爪
8 コンクリート
9 既存構造物

Claims (10)

  1. 鋼矢板本体を形成する主部位(2)と、当該主部位(2)の矢板打設方向の両端部に矢板打設方向とほぼ平行に形成された一対の腕部(3),(3)と、当該腕部(3),(3)の先端にそれぞれ矢板打設方向と交差する方向に立ち上がる立ち上がり部(6(i)),(6(o))と外爪(7(i)),(7(o))とによってそれぞれ先窄まり状に形成された内向き継手(4)および外向き継手(5)を備え、かつ前記内向き継手(4)と外向き継手(5)との結合により横断面形状が同じ向きで連結可能とされたハット型鋼矢板において、以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするハット型鋼矢板。
    (A).前記内向き継手(4)の立ち上がり部(6(i))の立ち上り角度α1に対する外向き継手(5)の外爪(7(o))の厚さ(T1(o)) が、前記立ちあがり角度α1に対する内向き継手(4)の立ち上がり部(6(i))と外爪(7(i))とによって形成される空間部(k1(i))より大きいこと
    (B).前記内向き継手(4)の外爪(7(i))と前記外向き継手(5)の外爪(7(o))との接触角度α2に対する外向き継手(5)の外爪(7(o))の厚さ(T2(o))が、前記接触角度α2に対する内向き継手(4)の立ち上がり部(6(i))と外爪(7(i))とによって形成される空間部(k2(i))より大きいこと
  2. 鋼矢板本体を形成する主部位(2)と、当該主部位(2)の矢板打設方向の両端部に矢板打設方向とほぼ平行に形成された一対の腕部(3),(3)と、当該腕部(3),(3)の先端にそれぞれ矢板打設方向と交差する方向に立ち上がる立ち上がり部(6(i)),(6(o))と外爪(7(i)),(7(o))とによってそれぞれ先窄まり状に形成された内向き継手(4)および外向き継手(5)とを備え、かつ前記内向き継手(4)と外向き継手(5)との結合により横断面形状が同じ向きで連結可能とされたハット型鋼矢板において、以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするハット型鋼矢板。
    (C).前記外向き継手(5)の立ち上がり部(6(o))の立ち上がり角度α3に対する内向き継手(4)の外爪(7(i))の厚さT3(i)が、前記立ち上がり角度α3に対する外向き継手(5)の立ち上がり部(6(o))と外爪(7(o))とによって形成される空間部(k3(o))より大きいこと
    (D).前記内向き継手(4)の外爪(7(i))と外向き継手5の外爪(7(o))との接触角度α2に対する内向き継手(4)の外爪(7(i))の厚さ(T4(i))が、前記接触角度α2に対する外向き継手(5)の立ち上がり部(6(o))と外爪(7(o))とによって形成される空間部k4(o)より大きいこと
  3. 鋼矢板本体を形成する主部位(2)と、当該主部位(2)の矢板打設方向の両端部に矢板打設方向とほぼ平行に形成された一対の腕部(3),(3)と、当該腕部(3),(3)の先端にそれぞれ矢板打設方向と交差する方向に突出する立ち上がり部(6(i)),(6(o))と外爪(7(i)),(7(o))とによって先窄まり状に形成された内向き継手(4)および外向き継手(5)とを備え、かつ前記内向き継手(4)と外向き継手(5)との結合により横断面形状が同じ向きで連結可能とされたハット型鋼矢板において、以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするハット型鋼矢板。
    (A1).前記内向き継手(4)の立ち上がり部(6(i))の立ち上がり角度α1に、隣接する鋼矢板1の移動回転角α4を加えた角度(α14) に対する外向き継手(5)の外爪(7(o))の厚さ(T5(o))が、前記立ち上がり角度α1に対する内向き継手(4)の立ち上がり部(6(i))と外爪(7(i))とによって形成される空間部(k1(i))より大きいこと
    (B1).前記内向き継手(4)の外爪(7(i))と外向き継手(5)の外爪(7(o))との接触角度α2に前記移動回転角α4を加えた角度(α24)に対する外向き継手(5)の外爪(7(o))の厚さT6(o)が、前記接触角度α2に対する内向き継手(4)の立ち上がり部(6(i))と外爪(7(i))とによって形成される空間部(k2(i))より大きいこと
  4. 鋼矢板本体を形成する主部位(2)と、当該主部位(2)の矢板打設方向の両端部に矢板打設方向とほぼ平行に形成された一対の腕部(3),(3)と、当該腕部(3),(3)の先端にそれぞれ矢板打設方向と交差する方向に突出する立ち上がり部(6(i)),(6(o))と外爪(7(i)),(7(o))とによって先窄まり状に形成された内向き継手(4)および外向き継手(5)を備え、かつ前記内向き継手(4)と外向き継手(5)との結合により横断面形状が同じ向きで連結可能とされたハット型鋼矢板において、以下の条件を満足するように形成されてなることを特徴とするハット型鋼矢板。
    (C1).前記外向き継手(5)の立ち上がり部( 6(o))の立ち上がり角度α3に、隣接するハット型鋼矢板1の移動回転角α4を加えた角度(α34)に対する内向き継手(4)の外爪(7(i))の厚さ(T7(i))が、前記立ち上がり角度α3に対する外向き継手(5)の立ち上がり部(6(o))と外爪(7(o))とによって形成される空間部(k3(o))より大きいこと
    (D1).前記内向き継手(4)の外爪(7(i))と外向き継手(5)の外爪(7(o))との接触角度α2に、隣接するハット型鋼矢板1の移動回転角α4を加えた角度(α24)に対する内向き継手(4)の外爪(7(i))の厚さ(T8(i))が、前記接触角度α2に対する外向き継手(5)の立ち上がり部(6(o))と外爪(7(o))とによって形成される空間部(k4(o))より大きいこと
  5. 請求項1〜4のいずれかひとつに記載のハット型鋼矢板において、隣接する鋼矢板の移動回転角α4が10度以上となるように形成されてなることを特徴とするハット型鋼矢板。
  6. 請求項1〜5に記載のハット型鋼矢板を用いて構築された構造体において、前記ハット型鋼矢板を複数、横断面形状の向きを同じ方向に揃えて矢板打設方向に互いに隣接して環状に設置し、隣接する鋼矢板の内向き継手と外向き継手とを結合することにより隣接するハット型鋼矢板どうしを結合し、その内側を掘削することにより構築されてなることを特徴とする構造体。
  7. 請求項6に記載の構造体において、環状に設置された複数のハット型鋼矢板からなる鋼矢板壁内に鉄筋を配筋し、かつコンクリートを打設することにより構築されてなることを特徴とする構造体。
  8. 構造物の周囲に請求項1〜5に記載のハット型鋼矢板を複数、横断面の向きを同じ方向に揃えて矢板打設方向に互いに隣接して環状に設置すると共に、隣接する鋼矢板の内向き継手と外向き継手を結合することにより隣接する鋼矢板どうし連結することにより構築されてなることを特徴とする構造体。
  9. 請求項8記載の構造体において、ハット型鋼矢板に排水部材を設置してなることを特徴とする構造体。
  10. 請求項1〜5に記載のハット型鋼矢板を複数、横断面の向きを同じ方向に揃えて矢板打設方向に互いに隣接して曲線状に設置すると共に、隣接する鋼矢板の内向き継手と外向き継手を結合することにより構築してなることを特徴とする構造体。
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