JP2013173610A - 巻糸体からの糸条の解舒補助具およびその解舒方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、巻糸体の巻きの状態が崩れることによる解舒不良や、解舒によって発生した撚れによる不具合を生じることなく効率的に解舒できる解舒方法である。
【解決手段】
本発明の解舒方法は、リングに沿って糸条を解舒し、解舒中の糸条の最内層部と待機中の糸条の最外層部が結ぶことができ、連続解舒が可能であることを特徴とするものである。そして、本発明の解舒方法は、解舒時の撚れを軽減することが出来る。
【選択図】図2
本発明は、巻糸体の巻きの状態が崩れることによる解舒不良や、解舒によって発生した撚れによる不具合を生じることなく効率的に解舒できる解舒方法である。
【解決手段】
本発明の解舒方法は、リングに沿って糸条を解舒し、解舒中の糸条の最内層部と待機中の糸条の最外層部が結ぶことができ、連続解舒が可能であることを特徴とするものである。そして、本発明の解舒方法は、解舒時の撚れを軽減することが出来る。
【選択図】図2
Description
本発明は、筒状の巻糸体から、軸方向に糸を連続して解舒するのに用いる糸条解舒補助具に関するものである。
巻糸体に巻かれた糸条の解舒方法には、主に巻糸体の軸方向に解舒する方法(以下 縦取り解舒という)と、巻糸体を回転させながら、巻糸体の軸と直角の方向に解舒する方法(以下、横取り解舒という)の2つの方法がある。しかし、実際、巻糸体に巻かれた糸条を捲縮付与加工、インターミングル加工、諸撚加工ならびに製織前の経糸供給などで解舒を行う場合、解舒スペースの都合から縦取り解舒する方法が一般的に採用されている。
しかし、縦取り解舒すると巻糸体の巻きの状態が崩れることによる解舒不良や、解舒によって発生した撚れにより、糸条を誘導させるガイドなどに引っかかるなどの不具合が生じることがあり、特に糸条の単糸直径が太いものや、糸条の剛性が高いものは、前記不具合が顕著に発生する。
上記のような問題を解決するための従来技術としては、糸条に抵抗体を接触させながら糸を解舒する糸解舒張力安定具(例えば、特許文献1〜4)などが知られている。
また、モーターやコントローラーを有して機械により、糸条の解舒を制御する装置などが知られている。(例えば、特許文献5)
特許文献1記載の方法は解舒アームの端部の糸条誘導ガイドを用いて解舒するものであるが、かかる方法では解舒不良はある程度改良されるものの、解舒装置の構造上、複数の巻糸体から連続して解舒することはできないものであった。また、特許文献2〜5記載の方法は、抵抗体により巻糸体の状態が崩れることによる不具合は改良されるものの、解舒方向の都合上、常に撚りが発生することから、これらの従来技術は、いずれも解舒撚りによる不具合を改善することができないものであった。
本発明は、糸条の単糸繊度や、糸条の剛性にかかわらず糸条を縦取り解舒する際、巻糸体の巻きの状態が崩れることによる解舒不良や、解舒によって発生した撚れによる不具合を生じることなく効率的に解舒でき、かつ複数の巻糸体から連続解舒が可能な糸条解舒補助具および糸条解舒方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記のような課題を解決するために、以下の構成を採用するものである。
すなわち本発明は、筒状物に糸条を巻いた巻糸体を軸方向に解舒する際に使用する糸条解舒補助具であって、巻糸体の筒穴に挿入して巻糸体をセットするための巻糸体固定装置に脱着自在に固定するための部位と糸条を解舒するためのリングを付設した部位とからなり、前記リングの環部が巻糸体の巻糸部の周囲を囲むよう設置し、前記巻糸体の側面から前記リングに沿って糸条を解舒するようにしたことを特徴とする糸条解舒補助具である。
上記糸条解舒補助具において(1)〜(3)とすることが好ましい。
(1)巻糸体をセットする前記巻糸体固定装置に糸条解舒補助具を固定した際、前記リングが、巻糸体に巻かれた糸条の上端部を含み、巻糸体の軸芯に垂直な面をY1、同下端部を含み、巻糸体の軸芯に垂直な面をY2としたときの面Y1−Y2間の距離Yとした時、距離Yが150〜400mmかつ、面Y1からリングの間の距離Y’がYの1/4〜2/3の範囲にあるように付設すること。
(2)前記リングの内径が、リング内周部と巻糸体の解舒始めの状態での糸条の最外周部の隙間が75〜250mmの範囲となる大きさであること。
(3)前記リングの少なくとも接糸部をセラミックまたは梨地加工された金属で構成すること。
本発明はまた、巻糸体をセットするための巻糸体固定装置および上記糸条解舒補助具からなる糸条解舒装置である。
上記糸解舒装置において巻糸体をセットするための巻糸体固定装置および前記糸条解舒補助具を複数備えて連続解舒可能にすることが好ましい。
本発明は、さらに筒状物に糸条を巻いた巻糸体を軸方向に解舒する糸条解舒方法であって、巻糸体を巻糸体固定装置にセットし、前記巻糸体固定装置に脱着自在に固定した前記糸条解舒補助具のリングに沿うように糸条を引き出し解舒することを特徴とする糸条解舒方法である。
本発明は、さらに巻糸体として、最内層部側の糸端部を最外層よりも外側に突出させたテール部を有する巻糸体を前記糸条解舒装置の少なくとも1つの巻糸体固定装置にセットし、前記巻糸体固定装置に脱着自在に固定した糸条解舒補助具のリングに沿うように糸条を引き出し解舒するとともに、前記巻糸体固定装置とは別の巻糸体固定装置に待機用の巻糸体をセットし、この巻糸体固定装置に前記糸条解舒補助具とは別の糸条解舒補助具を脱着自在に固定し、前記テール部を有する巻糸体のテール部と待機用の巻糸体の外層側の糸条端部を連結して連続的に解舒することを特徴とする連続糸条解舒方法である。
本発明の糸巻体からの糸条解舒補助具によれば、前記糸条解舒補助具のリングを境に糸条の解舒方向が異なることから、解舒撚りによる不具合を改善することができる。
また、本発明の糸巻体からの糸条解舒補助具によれば、巻糸体の側面から前記リングに沿って糸条を解舒することにより、解舒中の糸条の最内層部に連なる端部と待機中の糸条の最外層部の端部を連結することで、連続解舒可能となり、効率的に巻糸体に巻かれた糸条を加工することができる。
以下に、本発明を詳細説明する。
本発明は、筒状物に糸条を巻いた巻糸体を軸方向に解舒する際に使用する糸条解舒補助具、およびそれを用いた糸条解舒装置、糸条解舒方法および連続糸条解舒方法である。本発明の糸条解舒補助具は、巻糸体の筒穴に挿入して巻糸体をセットするための巻糸体固定装置に脱着自在に固定するための部位と糸条を解舒するためのリングを付設した部位とからなり、前記リングの環部が巻糸体の巻糸部の周囲を囲むよう設置し、前記巻糸体の側面から前記リングに沿って糸条を解舒するようにしたものである。
図1〜図6に本発明の糸条解舒補助具およびその解舒方法の実施態様の一例を示す。なお、本発明は以下の例に限らない。
図1(A)は、本発明で好ましく用いられる巻糸体の固定装置の一例を示す概略図であり、図1(B)は、前記固定装置に糸条を巻いた巻糸体をセットした様子を示す概略図である。図2は、本発明で好ましく用いられる糸条解舒補助具の一例を示す概略図である。また、図3は本発明で好ましく用いられる上記糸条解舒補助具を巻糸体固定装置にセットしたときの概略図である。
筒状物に糸条を巻いた巻糸体3は、糸条4を解舒するために、巻糸体の筒穴に挿入して巻糸体をセットするための巻糸体固定装置1にセットされ、巻糸体3の外層側からは糸条4が引き出され、解舒される。巻糸体3に巻かれた糸条の最内層部に繋がる糸端部はテール部5として示される。巻糸体固定装置1には、糸条解舒補助具を固定するための糸条解舒補助具固定用ボルト2があり、巻糸体3をセットしたとき巻糸体よりも長く、糸条解舒補助具固定部7を糸条解舒補助具固定用ボルト2に挿入した際に、巻糸体固定装置1の上端部で糸条解舒補助具固定部7を支え、糸条解舒補助具固定部7が巻糸体に触れないようになっているが、これは一例であり、糸条解舒補助具固定用ボルトの中程に糸条解舒補助具固定具を支えるための支持部(例えば鍔型支持部等)を設けるなど、巻糸体固定装置1に糸条解舒補助具10を固定し、巻糸体3から糸条4を解舒する際、障害とならなければその長さに特に制限はない。また、巻糸体のセットが可能であれば、その形状にも特に制限はない。好ましくは、巻糸体3の解舒時に巻糸体をしっかり固定できる態様である。
本発明の巻糸体3からの糸条を解舒するための糸条解舒補助具10は、巻糸体固定装置1の糸条解舒補助具固定用ボルト2に脱着自在に固定可能な穴を有する糸条解舒補助具固定部7とそれらを締め付けて固定するための糸条解舒補助具固定用ナット6、および巻糸体3の周囲を取り囲むように糸条解舒補助具リング部9とを備えたものである。巻糸体固定装置1に糸条解舒補助具を固定する方法としては、巻糸体固定装置1に脱着自在に固定可能な態様であれば、特に制限はないが、脱着が容易にできしっかり固定できる点からボルトとナットで締め付けるように固定するのが好ましい。
糸条解舒補助具リング部9は、糸条解舒補助具アーム部8によって糸条解舒補助具固定部7と連結されている。アームの形状は、糸条解舒補助具リング部9を安定的に支えることが可能であれば特に制限はないが、解舒時に糸条が引っかかりにくいという点から湾曲していることが好ましい。
解舒時に巻糸体3から引き出された糸条4は、糸条解舒補助具リング部9に沿って解舒される。
糸条4を巻いて巻糸体3を構成する筒状物としては、図示されるように両端部につばを備えたいわゆるボビンでもよいし、つばのない紙管でもよい。糸条の単糸直径が太いものや、糸条の剛性が高いものを解舒するにはボビンが好ましい。
図4は、本発明で好ましく用いられる糸条解舒補助具10、10’と、解舒する巻糸体3および待機中の巻糸体3’を巻糸体固定装置1、1’にセットし、両巻糸体を連結した状態を示す糸条解舒補助具概略図である。
解舒中の巻糸体3のテール部5は、待機中の巻糸体3′の糸条4′とジョイント部11で結節等の方法で連結され、解舒中の巻糸体3から糸条4を解舒した後、引き続き待機中の巻糸体3′から糸条4′が解舒される。
図5は、本発明で好ましく用いられる糸条解舒補助具を解舒する巻糸体が解舒しきった後の筒状物であるボビンと待機中の巻糸体が解舒を始めた状態を示す概略図である。糸条4を解舒しきった後の筒状物であるボビン12は、巻糸体固定装置1に固定された糸条解舒補助具10を外した後、巻糸体固定装置1から外し、新たに解舒する巻糸体と糸条解舒補助具を固定装置1にセットし(前記解舒しきった後のボビン12を外した固定装置にセットしてもよいし、第3の固定装置にセットしてもよい)、前記新たに解舒する巻糸体の外層側から引き出した糸条の端部と解舒中の巻糸体のテール部5’とを連結すれば、装置を止めることなく、連続解舒が可能である。
図4からも分かるように、本発明の糸条解舒補助具は、モーターやコントローラーを使用せずとも複数の巻糸体から連続的に糸条を解舒可能で、かつ簡便な構造である。
また、図6は、(A)本発明で好ましく用いられる糸条解舒補助具をセットした巻糸体の下方から糸条を解舒している状態を示す概略図であり、(B)同巻糸体の上方から糸条を解舒している状態を示す概略図である。
ここで、本発明の糸条解舒補助具10を使用した場合、糸条4がどのように解舒されていくかについて図6を用いて説明する。
巻糸体3に巻かれた糸条4が、上方向から見て右巻きに巻かれている場合について説明する。
(1)糸条解舒補助具リング部9に対して、糸条4の解舒位置が下にある場合(図6(A))、糸条4はS方向に撚りが発生する。(以下、S撚りと呼ぶ)
(2)糸条4が解舒され、糸条解舒補助具リング部9に対して、糸条4の解舒位置が上にある場合(図6(B))、糸条4はZ方向に撚りが発生する。(以下、Z撚りと呼ぶ)
(3)(1)でS撚りで解舒された糸条4はその後(2)Z撚りとなることから、撚りが緩和される方向に作用する。
(1)糸条解舒補助具リング部9に対して、糸条4の解舒位置が下にある場合(図6(A))、糸条4はS方向に撚りが発生する。(以下、S撚りと呼ぶ)
(2)糸条4が解舒され、糸条解舒補助具リング部9に対して、糸条4の解舒位置が上にある場合(図6(B))、糸条4はZ方向に撚りが発生する。(以下、Z撚りと呼ぶ)
(3)(1)でS撚りで解舒された糸条4はその後(2)Z撚りとなることから、撚りが緩和される方向に作用する。
すなわち上記のように撚り方向が異なる(1)と(2)の状態が繰り返されることから、撚りが緩和されながら、糸条4は解舒されていくことになる。このように撚りが緩和されることから、解舒撚れによる不具合の発生が抑制され、かつ走行糸条が安定するので、巻糸体の状態が崩れにくくなるので解舒不良の発生も抑制される。
また、本発明の糸条解舒補助具10における糸条解舒補助具リング部9の材質に関し、少なくとも糸条と接触する部分については、抵抗値の低い材質または、抵抗値が低くなるよう表面処理が施されたものであることが好ましい。糸条解舒補助具リング部9において少なくとも糸条と接触する部分の抵抗値を低くすることで、リングとの接触により生じる擦れによる撚りや引っかかりの発生をよりいっそう抑制できる。具体的には、通常糸道ガイドの接糸部に用いられるような材質や表面処理が好ましく、具体的にはセラミック(アルミナなど)または、梨地処理された金属のものが好ましい。糸条解舒補助具リング部9の断面形状は、丸断面が好ましいが、本発明の効果を損なわない限り楕円形状であってもよいし、凹凸であってもよい。糸条解舒補助具リング部9の断面径は、細すぎると耐久性に劣る傾向にあり、太すぎると糸条の抵抗値が大きくなる傾向にある。したがって、リングの断面径は、直径が10〜50mmの範囲が好ましい。
糸条解舒補助具リング部9の形状は円環が好ましいが、本発明の効果を損なわない限り楕円環であってもよい。
図7は本発明で好ましく用いられる糸条解舒補助具の側面側から見た断面概略図であるが、これを用いて好ましいリングの大きさと、巻糸体に対する好ましい位置関係を説明する。
糸条解舒補助具10の糸条解舒補助具リング部9は、巻糸体3を取り囲むように設置され、巻糸体3から糸条4を引き出し、糸条解舒補助具リング部9に沿って解舒される。そのため、巻糸体自体が長すぎる、または巻糸体とリングが近すぎると巻糸体3の外層部と糸条4で構成される最小角度θ(以下 解舒角度θと呼ぶ)が小さく、引っかかりなど解舒不良が発生しやすくなる。したがって、巻糸体3において糸条が巻かれた上端部を含み巻糸体の軸芯に垂直方向の面をY1、下端部を含み巻糸体の軸芯に対し垂直方向の面をY2としたときの面Y1−面Y2の距離を距離Y、解舒始めの巻糸体3の最外周部とリングの内周部との最短距離である隙間X(図7中巻糸体3最外周部からリング内周部までの水平方向距離の距離に相当)とした時、距離Yは150〜400mmの範囲とすることが好ましく、200〜370mmの範囲がより好ましい。また、隙間Xは75〜250mmの範囲とすることが好ましく、100〜200mmの範囲とすることがより好ましい。
糸条解舒補助具10の糸条解舒補助具リング部9の巻糸体軸芯方向の設置位置は、前記、面Y1と糸条解舒補助具リング部9の間の距離を距離Y’とした時、距離Y’は距離Yの1/4〜2/3の範囲であることが解舒撚りを緩和し得る点と糸条の解舒角度θの点から好ましく、1/3〜1/2の範囲であることがより好ましく、Y/2付近にあることが最も好ましい。これにより糸条解舒補助具リング部9の設置位置を境にそれより下方から解舒される糸条の解舒撚り方向と、それより上方から解除される糸条の解舒撚り方向とが逆方向となり、片方の解舒撚り方向をバランスよくうち消すことができるので、結果として糸条全体の解舒撚りが高度に緩和され、好ましいのである。
また、巻糸体3の軸芯と糸条解舒補助具リング部9の環の中心は同心であることが解舒張力安定の点から最も好ましいが、本発明の効果を損なわない限り、同心でなくて良い。
本発明では、繊維や剛性に関わらず、解舒できて、特に通常、解舒不良の点で難しかった単糸繊度が300〜370dtexの高剛性な太繊維の解舒にも使用でき、かつ細繊度にも使え大変よい。
本発明では、繊維や剛性に関わらず、解舒できて、特に通常、解舒不良の点で難しかった単糸繊度が300〜370dtexの高剛性な太繊維の解舒にも使用でき、かつ細繊度にも使え大変よい。
以下、本発明の糸巻体から糸条を安定的に解舒し得る糸条解舒補助具について、図4に示す実施形態を一例に、詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
また、実施例に記載した製品の解舒補助具を使用した際の効果確認は、以下の方法によって測定・評価したものである。
(1)総繊度:JIS L1013(2010)8.3.1 A法により、所定荷重0.045cN/dtexで正量繊度を測定して総繊度とした。
単糸の直径 0.20mm(単糸繊度:350dtex)のナイロン66でフィラメント数が8本の撚り(Z拠り)セット(30ST/m)された糸を、巻糸体(ボビン)1本に付き1万m、解舒始めの巻糸体の最外周部までの直径がΦ70mm、高さ(図6中 距離Y)360mmで巻かれた製品を準備した。
実施例1
上記の巻糸体を10本用意し、巻糸体の軸方向から糸条を縦取り解舒した。すなわち、
巻糸体3を巻糸体固定装置1にセットし、前記巻糸体固定装置1に図2に示した構造を有し、表1に示す糸条解舒補助具リング部9(リング形状は円環状)を有する糸条解舒補助具10を固定し、さらに待機用として、巻糸体3’を巻糸体固定装置1’にセットし、同形状の糸条解舒補助具10’を固定し、図4に示すように巻糸体3のテール部5と待機用の巻糸体3’の外層側の糸条4’の端部をジョイント部11で結んで連結した。1本目が空になり、2本目を解舒しているときに1本目の空ボビンと3本目を入れ替えるという方式で10本連続解舒を行った。
上記の巻糸体を10本用意し、巻糸体の軸方向から糸条を縦取り解舒した。すなわち、
巻糸体3を巻糸体固定装置1にセットし、前記巻糸体固定装置1に図2に示した構造を有し、表1に示す糸条解舒補助具リング部9(リング形状は円環状)を有する糸条解舒補助具10を固定し、さらに待機用として、巻糸体3’を巻糸体固定装置1’にセットし、同形状の糸条解舒補助具10’を固定し、図4に示すように巻糸体3のテール部5と待機用の巻糸体3’の外層側の糸条4’の端部をジョイント部11で結んで連結した。1本目が空になり、2本目を解舒しているときに1本目の空ボビンと3本目を入れ替えるという方式で10本連続解舒を行った。
解舒に際しては、500m/minの解舒速度で10万m解舒を行い、製品の解舒状態を次の5段階で評価した。
A:全ての製品が巻状態を崩すことなく、解舒することができた。
B:解舒した際、製品撚れや巻き状態の崩れにより、糸が乱れたが不具合がなかった。
C:解舒した際、製品で糸切れの発生および引っかかりによる停止が1〜2回であった。
D:解舒した際、製品で糸切れの発生および引っかかりによる停止が3〜5回であった。
E:解舒した際、製品で糸切れの発生および引っかかりによる停止が6回以上であった。
結果を表1に示す。
A:全ての製品が巻状態を崩すことなく、解舒することができた。
B:解舒した際、製品撚れや巻き状態の崩れにより、糸が乱れたが不具合がなかった。
C:解舒した際、製品で糸切れの発生および引っかかりによる停止が1〜2回であった。
D:解舒した際、製品で糸切れの発生および引っかかりによる停止が3〜5回であった。
E:解舒した際、製品で糸切れの発生および引っかかりによる停止が6回以上であった。
結果を表1に示す。
実施例2〜8、比較例1
表1に示した条件とする以外は、実施例1と同様に解舒評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示した条件とする以外は、実施例1と同様に解舒評価を行った。結果を表1に示す。
1 巻糸体固定装置
1’ 巻糸体固定装置
2 糸条解舒補助具固定用ボルト
3 巻糸体
3’ 巻糸体
4 糸条
4’ 糸条
5 テール部
5’ テール部
6 糸条解舒補助具固定用ナット
6’ 糸条解舒補助具固定用ナット
7 糸条解舒補助具固定部
8 糸条解舒補助具アーム部
9 糸条解舒補助具リング部
10 糸条解舒補助具
10’ 糸条解舒補助具
11 ジョイント部
12 ボビン
θ 解舒角度
Y 距離
Y’ 距離
Y1 面
Y2 面
X 隙間
1’ 巻糸体固定装置
2 糸条解舒補助具固定用ボルト
3 巻糸体
3’ 巻糸体
4 糸条
4’ 糸条
5 テール部
5’ テール部
6 糸条解舒補助具固定用ナット
6’ 糸条解舒補助具固定用ナット
7 糸条解舒補助具固定部
8 糸条解舒補助具アーム部
9 糸条解舒補助具リング部
10 糸条解舒補助具
10’ 糸条解舒補助具
11 ジョイント部
12 ボビン
θ 解舒角度
Y 距離
Y’ 距離
Y1 面
Y2 面
X 隙間
Claims (8)
- 筒状物に糸条を巻いた巻糸体を軸方向に解舒する際に使用する糸条解舒補助具であって、巻糸体の筒穴に挿入して巻糸体をセットするための巻糸体固定装置に脱着自在に固定するための部位と糸条を解舒するためのリングを付設した部位とからなり、前記リングの環部が巻糸体の巻糸部の周囲を囲むよう設置し、前記巻糸体の側面から前記リングに沿って糸条を解舒するようにしたことを特徴とする糸条解舒補助具。
- 巻糸体をセットする前記巻糸体固定装置に糸条解舒補助具を固定した際、前記リングが、巻糸体に巻かれた糸条の上端部を含み、巻糸体の軸芯に垂直な面をY1、同下端部を含み、巻糸体の軸芯に垂直な面をY2としたときの面Y1−Y2間の距離Yとした時、距離Yが150〜400mmかつ、面Y1からリングの間の距離Y’がYの1/4〜2/3の範囲にあるように付設したことを特徴とする請求項1に記載の糸条解舒補助具。
- 前記リングの内径が、リング内周部と巻糸体の解舒始めの状態での糸条の最外周部の隙間が75〜250mmの範囲となる大きさであることを特徴とする請求項1または2に記載の糸条解舒補助具。
- 前記リングの少なくとも接糸部をセラミックまたは梨地加工された金属で構成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の糸条解舒補助具。
- 巻糸体をセットするための巻糸体固定装置および請求項1〜4のいずれか記載の糸条解舒補助具からなる糸条解舒装置。
- 巻糸体をセットするための巻糸体固定装置および請求項1〜4のいずれか記載の糸条解舒補助具を複数備えて連続解舒可能にした請求項5記載の糸条解舒装置。
- 筒状物に糸条を巻いた巻糸体を軸方向に解舒する糸条解舒方法であって、巻糸体を巻糸体固定装置にセットし、前記巻糸体固定装置に脱着自在に固定した請求項1〜4のいずれか記載の糸条解舒補助具のリングに沿うように糸条を引き出し解舒することを特徴とする糸条解舒方法。
- 巻糸体として、最内層部側の糸端部を最外層よりも外側に突出させたテール部を有する巻糸体を請求項6記載の糸条解舒装置の少なくとも1つの巻糸体固定装置にセットし、前記巻糸体固定装置に脱着自在に固定した糸条解舒補助具のリングに沿うように糸条を引き出し解舒するとともに、前記巻糸体固定装置とは別の巻糸体固定装置に待機用の巻糸体をセットし、この巻糸体固定装置に前記糸条解舒補助具とは別の糸条解舒補助具を脱着自在に固定し、前記テール部を有する巻糸体のテール部と待機用の巻糸体の外層側の糸条端部を連結して連続的に解舒することを特徴とする連続糸条解舒方法。
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