JP2013172813A5 - - Google Patents

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使い捨ておむつ
本発明は、使い捨ておむつに関するものである。
使い捨ておむつにおいては、種々の吸収性能が要求され、その代表的なものの一つに逆戻り性能がある。逆戻りとは吸収体により一度吸収された尿が再び物品表面に戻り出てくる現象であり、逆戻りし易いと、不必要に肌が尿に触れ、夜用等の長時間使用ではかぶれや褥瘡を引き起こすおそれがあるため、逆戻りし難いものが望まれている。特に、このような要望は成人向けの使い捨ておむつに多いものである。
逆戻りに対しては、一般的には、表面シート、中間シート(吸収体と表面シートとの間に介在される)、吸収体等の素材の最適化が汎用されている解決策(例えば特許文献1参照)であるが、表面シートに撥水部分を設けること(例えば特許文献2参照)等の解決策も提案されている。
特開2007−130504号公報 特開2011−189065号公報
しかしながら、依然として逆戻り、特に、多量に尿が供給される排尿位置及びその近傍の逆戻りに対しては改善の余地がある。
そこで、本発明の主たる課題は、排尿位置及びその近傍における逆戻り防止性能に優れた使い捨ておむつを提供することにある。
本発明者は、鋭意研究の結果、排尿位置及びその近傍における逆戻りが、当該位置における吸収体の上部が吸収飽和するほどに多量に尿を保持することが原因である、との知見を得て本発明をなすに至った。すなわち、上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
股間部の前側及び後側にそれぞれ延出する前側部分及び後側部分を有し、少なくとも排尿位置に吸収体が設けられた、使い捨ておむつにおいて、
前記吸収体における排尿位置の左右両側に、前記吸収体の表裏面に貫通するスリットが前後方向に沿ってそれぞれ延在されるとともに、
これらスリット間の領域の少なくとも両側部における、前記吸収体よりも上側に難透水層が設けられた、
ことを特徴とする使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明では、左右両側のスリット間の領域に供給された尿のうち、難透水層上に至った尿は当該難透水層上を移動してスリットに入り、スリット内から吸収体の下部に対してより多く供給されるようになる。よって、排尿位置及びその近傍において、難透水層及びスリットの共同作用によってより多くの尿が吸収体の下部に供給される分、吸収体の上部は尿を吸収保持し難くなり、その結果として排尿位置及びその近傍における逆戻りを抑制できるようになる。
これに対して、単に吸収体よりも上側に難透水層を設けるだけでは、吸収体の下層への尿供給は促進されず、吸収体の上層がより多く尿を吸収保持することに変わりはなく、また、吸収速度が低下するおそれもある。
なお、難透水層は、おむつの尿吸収領域のうち難透水層を有しない部位における透水性よりも透水性の低い層を意味し、不透水層を含むものである。
<請求項2記載の発明>
前記吸収体は、少なくとも股間部から後側部分にかけて前後方向に延在する下層吸収体と、この下層吸収体の上に、下層吸収体よりも幅が狭く且つ少なくとも股間部から後側部分にかけて前後方向に延在する上層吸収体とからなり、
前記スリットは、前記上層吸収体の表面から前記下層吸収体裏面まで一体的に貫通されている、
請求項1記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように吸収体を二層構造とすることにより、下層吸収体から上層吸収体への尿の上昇が発生し難くなるため、前述の本発明の逆戻り防止作用がより一層のものとなる。
<請求項3記載の発明>
前記難透水層は、前後方向に間隔を空けて複数配置されている、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
難透水層が前後方向連続していると、前後方向へ尿が流れやすくなり過ぎ、排尿位置の吸収体を十分に使えなくなったり、前漏れを生じたりするおそれがあるため、このように間欠的に設けるのが好ましい。
<請求項4記載の発明>
前記難透水層は、幅方向中央側から幅方向外側に向かうにつれて前後方向長さが拡大する形状を有している、請求項3記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような形状とすることにより、難透水層上の尿がスリット側に流れる際、幅が広がっても難透水層上から落ちにくくなり、より確実にスリットへと供給されるようになる。
<請求項5記載の発明>
前記難透水層が前記スリットの幅方向外側まで延在している、請求項3又は4記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
スリット間の部分は排尿位置になるため吸収飽和を起こしやすい。よって、このようにスリットを越えて難透水層を拡大することによって、吸収体におけるスリットの外側に位置する部分を積極的に利用し、排尿位置の吸収飽和及びそれによる逆戻りをより一層効果的に抑制することができる。
<請求項6記載の発明>
前記難透水層は、前記スリット上に位置する部分の透水性が他の部分よりも高い、請求項5記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
スリットを越えて難透水層を拡大すると、スリットに対する尿供給が低下するため、このようにスリット上に位置する部分の透水性を他の部分よりも高くするのが好ましい。
<請求項7記載の発明>
少なくとも前記難透水層を有する領域には、前記吸収体上に、液透過性素材からなる中間シート及び液透過性のトップシートがこの順に積層されており、前記中間シートに撥水剤が塗布されることによりこの撥水剤塗布部分が前記難透水層として形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使い捨ておむつ。
(作用効果)
難透水層を設ける場合、特許文献2記載のようにトップシートに撥水剤を塗布しても良いが、尿が浸透せずに移動すると漏れ易くなるため、このように中間シートに撥水剤を塗布して難透水層とし、トップシートの液透過性を維持することにより、トップシート内又はトップシートと中間シートとの間を介して尿をスリットに向けて流す構造が好ましい。
以上のとおり本発明によれば、排尿位置及びその近傍における逆戻り防止性能に優れたものとなる、等の利点がもたらされる。
パッドタイプ使い捨ておむつの展開状態の内面側を示す平面図である。 要部のみを示す平面図である。 図1のY−Y断面図である。 図1のZ−Z断面図である。 難透水層の各種形状を示す要部平面図である。 装着状態の内面側を示す斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら詳説する。なお、本発明の用語のうち「股間部」とは使用時に身体の股間と対応させる部分を意味し、製品によって、図示形態のように物品の前後方向中央若しくはその近傍から前側の所定部位までの範囲であったり、物品の前後方向中央の所定範囲であったりするものである。物品の前後方向中間あるいは吸収体の前後方向中間に幅の狭い括れ部分を有する場合は、いずれか一方又は両方の括れ部分の最小幅部位を前後方向中央とする所定の前後方向範囲を意味する。また、「前側部分(腹側部分)」は股間部よりも前側の部分を意味し、「後側部分(背側部分)」は股間部よりも後側の部分を意味する。
図1〜図4は、本発明に係るパッドタイプ使い捨ておむつ例200を示している。このパッドタイプ使い捨ておむつ200は、股間部C2と、その前後両側に延在する前側部分F2及び後側部分B2とを有するものである。各部の寸法は適宜定めることができ、例えば、物品全長(前後方向長さ)Lは350〜700mm程度、全幅W1は130〜400mm程度(ただし、おむつの吸収面の幅より広い)とすることができ、この場合における股間部C2の前後方向長さは10〜150mm程度、前側部分F2の前後方向長さは50〜350mm程度、及び後側部分B2の前後方向長さは50〜350mm程度とすることができる。
パッドタイプ使い捨ておむつ200は、外面に外装シート32が積層された不透液性バックシート21の内面と、透液性トップシート22との間に、吸収体23U,23Bが介在された基本構造を有している。
吸収体23U,23Bの裏面側には、不透液性バックシート21が吸収体23U,23Bの周縁より若干食み出すように設けられている。不透液性バックシート21としては、ポリエチレンフィルム等の他、ムレ防止の点から遮水性を損なわずに透湿性を備えたシートも用いることができる。この遮水・透湿性シートは、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートを用いることができる。
また、不透液性バックシート21の外面は、不織布からなる外装シート32により覆われており、この外装シート32は、所定の食み出し幅をもってバックシート21の周縁より外側に食み出している。外装シート32としては各種の不織布を用いることができる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。
吸収体23U,23Bの表面側は、透液性トップシート22により覆われている。図示形態ではトップシート22の側縁から吸収体23U,23Bが一部食み出しているが、吸収体23U,23Bの側縁が食み出さないようにトップシート22の幅を広げることもできる。トップシート22としては、有孔または無孔の不織布や穴あきプラスチックシートなどが用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。
トップシート22と吸収体23U,23Bとの間には、中間シート25を介在させるのが望ましい。この中間シート25は、吸収体23U,23Bにより吸収した尿の逆戻りを防止するために設けられるものであり、保水性が低く、且つ透液性の高い素材、例えば各種の不織布やメッシュフィルム等を用いるのが望ましい。トップシート22の前端を0%としトップシート22の後端を100%としたとき、中間シート25の前端は0〜11%の範囲に位置しているのが好ましく、中間シート25の後端は92〜100%の範囲に位置しているのが好ましい。また、中間シート25の幅W4は後述する上層吸収体23Uの幅W3の50〜90%程度であるのが好ましい。
パッドタイプ使い捨ておむつ200の前後方向両端部では、外装シート32および透液性トップシート22が吸収体23U,23Bの前後端よりも前後両側にそれぞれ延在されて貼り合わされ、吸収体23U,23Bの存在しないエンドフラップ部EFが形成されている。パッドタイプ使い捨ておむつ200の両側部では、外装シート32が吸収体23U,23Bの側縁よりも外側にそれぞれ延在され、この延在部からトップシート22の側部までの部分の内面にはバリヤシート24の幅方向外側の部分24xが前後方向全体にわたり貼り付けられ、吸収体23U,23Bの存在しないサイドフラップ部SFを構成している。これら貼り合わせ部分は、図1では点模様で示されており、ホットメルト接着剤、ヒートシール、超音波シールにより形成できる。外装シート32を設けない場合、外装シート32に代えて不透液性バックシート21をサイドフラップ部SFまで延在させ、サイドフラップ部SFの外面側を形成することができる。
バリヤシート24の素材としては、プラスチックシートやメルトブローン不織布を使用することもできるが、肌への感触性の点で、不織布にシリコンなどにより撥水処理をしたものが好適に使用される。
バリヤシート24の幅方向中央側の部分24cはトップシート22上にまで延在しており、その幅方向中央側の端部には、細長状弾性部材24Gが前後方向に沿って伸張状態でホットメルト接着剤等により固定されている。この細長状弾性部材24Gとしては、糸状、紐状、帯状等に形成された、スチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等、通常使用される素材を用いることができる。
また、両バリヤシート24,24は、幅方向外側の部分24xが前後方向全体にわたり物品内面(図示形態ではトップシート22表面および外装シート32内面)に貼り合わされて固定されるとともに、幅方向中央側の部分24cが、前後方向の両端部では物品内面(図示形態ではトップシート22表面)に貼り合わされて固定され、かつ前後方向の両端部間では物品内面(図示形態ではトップシート22表面)に固定されていない。この非固定部分は、図1に示されるように、物品内面(図示形態ではトップシート22表面)に対して起立可能なバリヤ部となる部分であり、その起立基端24bはバリヤシート24における幅方向外側の固定部分24xと内側の部分24cとの境に位置する。
吸収体23U,23Bとしては、パルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて粒子状等の高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子を混合する場合等、必要に応じて、吸収体23U,23Bはクレープ紙等の包装シート26(断面図中には図示せず)により包むことができる。また、吸収体23U,23Bの形状は、相対的に前側の部分が後側の部分よりも幅狭な帯状、あるいは長方形状、台形状等、適宜の形状とすることができる。
吸収体23U,23Bは、下層吸収体23Bの上に、下層吸収体23Bの幅W2よりも幅W3が狭く且つ少なくとも股間部C2から後側部分B2にかけて前後方向に延在する上層吸収体23Uが積層された二層構造となっている。上層吸収体23Uの前後方向長さL2は下層吸収体23Bの前後方向長さL1と同じであっても良いが、70〜85%程度とするのが望ましい。また、上層吸収体23Uの全幅W3は下層吸収体23Bの全幅W2の40〜60%程度とするのが望ましい。
吸収体23U,23Bにおける繊維目付け及び高吸収性ポリマーの目付けは適宜定めることができるが、繊維目付けは100〜600g/m2程度とするのが好ましく、また吸収性ポリマーの目付け0〜400g/m2程度とするのが好ましい。より詳細には、下層吸収体23Bの繊維目付けは例えば80〜400g/m2程度、高吸収性ポリマーの目付けは例えば50〜400g/m2程度とすることができ、上層吸収体23Uの繊維目付けは例えば80〜300g/m2程度、高吸収性ポリマーの目付けは例えば10〜200g/m2程度とすることができる。
下層吸収体23Bは、股間部C2を含む前後方向中間の所定部分が幅の狭い括れ部分23nとして形成されている。この括れ部分23nの最小幅W5は、括れ部分23nの前後に位置する非括れ部分の幅W2の50〜65%程度であるのが好ましい。また、物品前端を0%とし物品後端を100%としたとき、括れ部分23nの前端は10〜25%の範囲に位置しているのが好ましく、括れ部分23nの後端は40〜65%の範囲に位置しているのが好ましく、括れ部分23nの最小幅W5となる部位(最小幅部位)は25〜30%の範囲に位置しているのが好ましい。
上層吸収体23U及び下層吸収体23Bは、両者を積層した後に一体的な包装シート(図示省略)により包んでもよく、また、個別に包装シート(図示省略)により包んだ後に積層しても良い。また、図示形態の上層吸収体23Uは、長方形状をなしているが、下層吸収体23Bと同様に前後方向中間部に括れ部分を有していても良い(図示略)。
特徴的には、吸収体23U,23Bにおける排尿位置の左右両側に、上層吸収体23Uの表面から下層吸収体23B裏面まで一体的に貫通するスリット40が前後方向に沿ってそれぞれ延在されるとともに、これらスリット40間の領域の少なくとも両側部における、吸収体23U,23Bよりも上側に難透水層25Fが設けられている。これにより、左右両側のスリット40間の領域に供給された尿のうち、難透水層25F上に至った尿は当該難透水層25F上を移動してスリット40に入り、スリット40内から吸収体23U,23Bの下部に対してより多く供給されるようになる。よって、排尿位置及びその近傍において、難透水層25F及びスリット40の共同作用によってより多くの尿が吸収体23U,23Bの下部に供給される分、吸収体23U,23Bの上部は尿を吸収保持し難くなり、その結果として排尿位置及びその近傍における逆戻りを抑制できるようになる。
前述のとおり、難透水層25Fは、おむつの尿吸収領域のうち難透水層を有しない部位における透水性よりも透水性の低い層を意味し、不透水層を含むものである。不透水層には、透水孔を有しないフィルムやシートの他、透水性素材を基材として撥水剤や接着剤等の付加的手段により不透水としたものが含まれる。
難透水層25Fは、トップシート22、中間シート25、吸収体23U,23Bの包装シート(図示省略)自体に、撥水剤(例えばシリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤など)を塗布することにより、当該素材の撥水剤塗布部分を難透水層25Fとすることが望ましいが、液不透過性のフィルムを難透水層25Fとして、吸収体23U,23Bより上側の素材間、又はトップシート22上に貼り付けても良い。ただし、トップシート22に撥水剤を塗布する又はトップシート22上に難透水層25Fを貼り付けると、尿が表面から浸透せずに移動して漏れ易くなるため、中間シート25に撥水剤を塗布して難透水層25Fとし、トップシート22の液透過性を維持することにより、トップシート22内又はトップシート22と中間シート25との間を介して尿をスリット40に向けて流す構造が好ましい。
難透水層25Fは前後方向連続していると、前後方向へ尿が流れやすくなり過ぎ、排尿位置の吸収体23U,23Bを十分に使えなくなったり、前漏れを生じたりするおそれがある。よって図示形態のように、難透水層25Fは前後方向に間隔を空けて複数配置されているのが好ましい。
難透水層25Fの形状は適宜定めることができるが、図示例のように難透水層25Fを前後方向に間欠的に設ける場合、各難透水層25Fが幅方向中央側から幅方向外側に向かうにつれて前後方向長さが拡大する形状とされていると、難透水層25F上の尿がスリット40側に流れる際、幅が広がっても難透水層25F上から落ちにくくなり、より確実にスリット40へと供給されるようになるため好ましい。より具体的には、難透水層25Fは図5(a)に示すような幅方向中央を頂点とした左右両側の三角形状の部分からなる形状とする他、図5(b)(c)に示すような幅方向中央を上底、側縁を下底とした左右両側の台形状の部分からなる形状とすることができる。また、図示例と異なり、左右両側の難透水層25Fを幅方向中央で連続させずに、離間させることもできる。
さらに、図6に示すように排尿位置はおむつの前寄りに位置し、その周囲は前後方向においては後ろ下がり、幅方向においては両側ほど下がる装着状態となるため、図5に示す例のように各難透水層25Fの前縁FE及び後縁BEは、幅方向外側に向かうに連れて後側に向かうように傾斜していると、難透水層25F上の尿がスリット40側に流れる際、難透水層25F上から落ちにくくなり、より確実にスリット40へと供給されるようになるため好ましい。
また、図示例のように難透水層25Fを前後方向に間欠的に設ける場合、各難透水層25Fの寸法は適宜定めることができるが、幅方向中央側の端部(図示例のように左右の難透水層25Fが幅方向中央で連続する場合は幅方向中央)における前後方向長さが1〜10mm程度であるのが好ましく、幅方向外側の端部における前後方向長さが10〜20mm程度であるのが好ましい。また、隣接する難透水層25F間の間隔は5〜20mm程度であるのが好ましい。また、各難透水層25Fの前縁FEは幅方向に対して後側に0〜30度程度、後縁BEは幅方向に対して後側に30〜60度程度傾斜しているのが好ましい。これらの傾斜角度は図中にθ1及びθ2としてそれぞれ示されている。
また、難透水層25Fを前後方向に間欠的に設ける場合、図示例のように難透水層25Fをスリット40の幅方向外側まで延在させるのも一つの好ましい形態である。すなわち、吸収体23U,23Bにおけるスリット40間の部分は排尿位置になるため吸収飽和を起こしやすい。よって、このようにスリット40を越えて難透水層25Fを拡大することによって、吸収体23U,23Bにおけるスリット40の外側に位置する部分を積極的に利用し、排尿位置の吸収飽和及びそれによる逆戻りをより一層効果的に抑制することができる。もちろん、難透水層25Fはスリット40上までとしたり、スリット40の幅方向中側の縁までとしたりすることが可能である。
さらに、このようにスリット40を越えて難透水層25Fを拡大すると、スリット40に対する尿供給が低下するため、図5(c)に示すようにスリット40上に位置する部分25Wの透水性を他の部分よりも高くするのが好ましい。この場合、透水性を高くする部分25Wは、図示例のようにスリット40上に位置する部分の一部とする他、スリット40上に位置する部分全体としたり、スリット40上に位置する部分及びその両側の部分全体としたりすることができる。
他方、スリット40の幅40wは適宜定めることができるが、通常の場合5〜20mmの範囲内にあるのが好ましく、特に10〜15mmの範囲内にあるのが好ましい。スリット40の幅40wが狭過ぎると尿がスリット40に導入されにくくなり、吸収速度が低下する。また広すぎると排尿位置の吸収量が低下する、吸収体23U,23Bが型崩れしやすくなる。
<その他>
上記例では、吸収体23U,23Bが上層吸収体23U及び下層吸収体23Bからなる二層構造とされているため、下層吸収体23Bから上層吸収体23Uへの尿の上昇が発生し難くなり、前述の逆戻り防止作用がより一層のものとなる点で好ましいものであるが、吸収体23U,23Bを一層構造(例えば図示例の上層吸収体23Uを省略する等)としてスリット40をその表裏面に貫通する形態としても良い。
本発明は、パッドタイプ使い捨ておむつ、パンツタイプ若しくはテープタイプ使い捨ておむつ等、使い捨ておむつ全般に利用できるものである。
21…バックシート、22…トップシート、23U,23B…吸収体、23U…上層吸収体、23B…下層吸収体、24…バリヤシート、25…中間シート、25F…難透水層、26…包装シート、32…外装シート、40…スリット、200…パッドタイプ使い捨ておむつ、FE…難透水層の前縁、BE…難透水層の後縁
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