以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
<第1実施形態>
図1〜図18を用いて、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の光学装置を示す正面図である。
同図に示す光学装置800は、フォトインタラプタである。光学装置800は、発光装置100と、配線基板801と、受光装置802と、ハンダ層803とを備える。
配線基板801は、たとえばプリント配線基板である。配線基板801は、たとえば、絶縁基板と、当該絶縁基板に形成されたパターン電極とを含む。発光装置100および受光装置802は配線基板801に搭載されている。発光装置100ないし受光装置802と、配線基板801との間にはそれぞれ、ハンダ層803が介在している。ハンダ層803は、発光装置100ないし受光装置802と、配線基板801とを接合している。
図2は、図1に示した光学装置における発光装置の平面図である。図3は、図2のIII−III線に沿う断面図である。図4は、図2に示した光学装置における透光部材の内側面を透視化して示す平面図である。図5は、図4に示した光学装置における基材と発光素子とワイヤとを透視化して示す平面図である。図6は、図5から、透光部材を省略して示す平面図である。図7は、図6に、透光部材の内側面を追加して示す平面図である。図8は、図2に示した発光装置の正面図である。図9は、図2に示した発光装置の背面図である。図10は、図2に示した発光装置の左側面図である。図11は、図2に示した発光装置の右側面図である。図12は、図2に示した発光装置の底面図である。
図3によく表れているように、発光装置100は、基材1と、発光素子3と、透光部材4と、素子接合層61と、透光部材接合層62(図8、図9参照)と、ワイヤ69と、を備える。
図3、図6、図12等に示すように、基材1は、基板11と、主面電極12と、裏面電極14と、第1連絡電極151と、第2連絡電極152と、を含む。
基板11は絶縁性材料よりなる。このような絶縁性材料は、たとえば、樹脂もしくはセラミックである。前記樹脂としては、たとえば、ガラスエポキシ樹脂や、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、もしくは、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂が挙げられる。前記セラミックとしては、たとえば、アルミナ、もしくは、窒化アルミニウムが挙げられる。
基板11は、主面111と、裏面112と、第1側面113と、第2側面114と、第3側面115と、第4側面116と、を有する。主面111および裏面112は互いに反対側を向く。4つの側面(第1側面113、第2側面114、第3側面115、および第4側面116)は、互いに異なる方向を向く。具体的には、第1側面113および第3側面115は互いに反対側を向く。第2側面114および第4側面116は互いに反対側を向く。4つの側面(第1側面113、第2側面114、第3側面115、および第4側面116)は、いずれも、主面111、および裏面112につながる。4つの側面(第1側面113、第2側面114、第3側面115、および第4側面116)のうちの隣接する2つは、互いにつながる。主面111、裏面112、および4つの側面(第1側面113、第2側面114、第3側面115、および第4側面116)はいずれも平坦である。
主面電極12は主面111に形成されている。図6、図7に示すように、主面電極12は、ダイパッド部121と、第1主面連結部122と、第1主面帯状部124と、ワイヤボンディング部126と、第2主面連結部127と、第2主面帯状部129と、を有する。
ダイパッド部121は発光素子3を配置するためのものである。本実施形態では、ダイパッド部121は矩形状である。第1主面帯状部124は、基板11における主面111の、方向Xにおける一端に位置している。第1主面帯状部124は、方向Yに沿って延びる帯状である。第1主面連結部122は、方向Xに沿って延びる帯状である。第1主面連結部122は、ダイパッド部121と第1主面帯状部124とにつながっている。
ワイヤボンディング部126はワイヤ69をボンディングするためのものである。本実施形態では、ワイヤボンディング部126は矩形状である。第2主面帯状部129は、基板11における主面111の、方向Xにおける他端に位置している。第2主面帯状部129は、方向Yに沿って延びる帯状である。第2主面連結部127は、方向Xに沿って延びる帯状である。本実施形態では、第2主面連結部127の個数は2つである。第2主面連結部127は、ワイヤボンディング部126と第2主面帯状部129とにつながっている。
主面電極12の具体的構成は上述のものに限定されない。主面電極12は発光素子3をボンディングするためのダイパッド部121を有していれば、どのような構成であってもよい。また、基材1が、主面電極12上に形成されたレジスト層(図示略)を含んでいてもよい。
図12に示す裏面電極14は、第1実装パッド141および第2実装パッド142を有する。
第1実装パッド141は、基板11における裏面112の、方向Xにおける一端に位置している。第1実装パッド141は、方向Yに沿って延びる帯状である。第1実装パッド141は、ダイパッド部121に導通している。本実施形態では、第1実装パッド141は、第1主面連結部122と、第1主面帯状部124と、第1連絡電極151と、を経由して、ダイパッド部121に導通している。発光装置100が配線基板801に実装された状態(図1参照)において、第1実装パッド141と配線基板801との間には、ハンダ層803が介在している。第1実装パッド141と配線基板801とに、ハンダ層803が直接接している。
第2実装パッド142は、基板11における裏面112の、方向Xにおける他端に位置している。第2実装パッド142は、方向Yに沿って延びる帯状である。本実施形態では、第2実装パッド142は、第2主面連結部127と、第2主面帯状部129と、第2連絡電極152と、を経由して、ワイヤボンディング部126に導通している。発光装置100が配線基板801に実装された状態(図1参照)において、第2実装パッド142と配線基板801との間には、ハンダ層803が介在している。第2実装パッド142と配線基板801とに、ハンダ層803が直接接している。
図3、図10等に示す第1連絡電極151は、基板11の第1側面113に形成されている。第1連絡電極151は、ダイパッド部121および第1実装パッド141を導通させるためのものである。本実施形態とは異なり、第1連絡電極151は、基板11を貫通するスルーホール電極であってもよい。
図3、図11等に示す第2連絡電極152は、基板11の第3側面115に形成されている。第2連絡電極152は、ワイヤボンディング部126および第2実装パッド142を導通させるためのものである。本実施形態とは異なり、第2連絡電極152は、基板11を貫通するスルーホール電極であってもよい。
図3に示すように、発光素子3は、基材1に接合されている。より具体的には、発光素子3は、主面電極12(本実施形態ではダイパッド部121)に配置されている。本実施形態において、発光素子3はベアチップLEDである。発光素子3は、たとえば、n型の半導体層と、p型の半導体層と、これらの半導体層に挟まれ且つ光を発する活性層と、部分電極と、全面電極と、を含む。発光素子3は、平面視において矩形状である。発光素子3は、側面および上面から多くの光を発する。本実施形態において発光素子3は赤外線を発する。発光素子3の一辺は、たとえば0.3mm程度である。上記の全面電極は、発光素子3におけるダイパッド部121側に位置する。一方、上記の部分電極は、発光素子3におけるダイパッド部121側とは反対側に位置する。本実施形態にかかる発光素子3はワイヤ69が一本のみ接続する1ワイヤタイプであるが、発光素子3は、ワイヤが二本接続する2ワイヤタイプや、ワイヤを接続しないフリップチップタイプのものであってもよい。
図3に示す素子接合層61は、発光素子3を基材1に対し接合している。素子接合層61は、発光素子3と主面電極12(本実施形態においてはダイパッド部121)との間に位置する。素子接合層61は、発光素子3と主面電極12(本実施形態においてはダイパッド部121)とに直接接している。素子接合層61は、導電性の材料よりなる。素子接合層61は、たとえば、銀ペーストである。素子接合層61が導電性を有する材料よりなるため、素子接合層61を介して発光素子3とダイパッド部121とが導通している。発光素子3は、ワイヤが二本接続する2ワイヤタイプである場合、素子接合層61は、導電性のものであってもよいし、絶縁性のものであってもよい。
図3、図6等に示すワイヤ69は、発光素子3と基材1(ワイヤボンディング部126)とにボンディングされている。これにより、発光素子3とワイヤボンディング部126とが導通している。
図2〜図5、図8〜図11によく表れているように、透光部材4は基材1に接合されている。具体的には、透光部材4は、基材1の主面111側に配置されている。透光部材4は、たとえば、可視光を透過させない樹脂よりなる。このような樹脂としては、熱硬化性のエポキシ樹脂が挙げられる。また、このような樹脂はたとえば黒色である。本実施形態では、透光部材4は、発光素子3からの光(本実施形態では赤外線)を透過可能である。透光部材4の屈折率は、たとえば、1.3〜1.7である。透光部材4と基材1との間には、空隙71が形成されている。空隙71には発光素子3が収容されている。本実施形態においては、空隙71に発光素子3が露出している。本実施形態においては、透光部材4には、入射側凹部48と出射側凹部49とが形成されている。入射側凹部48は、基材1の厚さ方向Zのうち基材1から発光素子3に向かう第1方向Z1に凹む。入射側凹部48が空隙71を構成している。一方、出射側凹部49は、第1方向Z1とは反対側の第2方向Z2に凹む。本実施形態では、透光部材4は一体成型されている。
図2、図3に示すように、透光部材4は、外側面41と、内側面43と、外表面45とを有する。
図2、図3に示すように、外側面41は、透光部材4の側方に位置する面である。外側面41は、第1傾斜部411と、第1直立部412と、第2傾斜部414と、第2直立部415と、平坦外壁部418,419と、を有する。
図3、図8〜図10に示す第1傾斜部411は、発光素子3に放たれた光を透光部材4内にて反射させ、第1方向Z1側に向かって進行させる。好ましくは、第1傾斜部411は、発光素子3に放たれた光を透光部材4内にて全反射させ、第1方向Z1側に向かって進行させる。第1傾斜部411は、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において発光素子3から遠ざかるように、厚さ方向Zに対して傾斜している。好ましくは、第1傾斜部411の厚さ方向Zに対する傾斜角θ11は、35度〜45度である。図3に示すように、第1傾斜部411は、基材1の平面視において、発光素子3とは異なる位置に配置されている。本実施形態においては、第1傾斜部411は、基材1に垂直な平面による断面形状において、直線状を呈している。本実施形態においては更に、第1傾斜部411は平坦である。第1傾斜部411は何にも覆われていない。すなわち、第1傾斜部411は、発光装置100の外部の空間に露出している。
図3、図8〜図10に示す第1直立部412は、基材1の厚さ方向Zに沿って直立している面である。第1直立部412は平坦である。第1直立部412は第1傾斜部411につながっている。第1直立部412は、第1側面113の向く方向と同一方向を向いている。第1直立部412は、透光部材4になる透光母材4’を切断することにより形成された切断面である。
図3、図8、図9、図11に示す第2傾斜部414は、発光素子3に放たれた光を透光部材4内にて反射させ、第1方向Z1側に向かって進行させる。好ましくは、第2傾斜部414は、発光素子3に放たれた光を透光部材4内にて全反射させ、第1方向Z1側に向かって進行させる。第2傾斜部414は、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において発光素子3から遠ざかるように、厚さ方向Zに対して傾斜している。好ましくは、第2傾斜部414の厚さ方向Zに対する傾斜角θ12は、35度〜45度である。第2傾斜部414は、基材1の平面視において、発光素子3とは異なる位置に配置されている。図3に示すように、基材1の平面視において第2傾斜部414と第1傾斜部411との間に、発光素子3が位置している。本実施形態においては、第2傾斜部414は、基材1に垂直な平面による断面形状において、直線状を呈している。本実施形態においては更に、第2傾斜部414は平坦である。第2傾斜部414は何にも覆われていない。すなわち、第2傾斜部414は、発光装置100の外部の空間に露出している。
図3、図8、図9、図11に示す第2直立部415は、基材1の厚さ方向Zに沿って直立している面である。第2直立部415は平坦である。第2直立部415は第2傾斜部414につながっている。第2直立部415は、第3側面115の向く方向と同一方向を向いている。第2直立部415は、透光部材4になる透光母材4’を切断することにより形成された切断面である。
図2、図8、図9に示す平坦外壁部418,419は、互いに離間し且つ互いに反対側を向いている。平坦外壁部418は、第2側面114の向く方向と同一方向を向いている。平坦外壁部418は、透光部材4になる透光母材4’を切断することにより形成された切断面である。透光母材4’を切断する際に、基材1’も同時に切断される。そのため、平坦外壁部418が形成される際に、第2側面114も形成される。これにより、平坦外壁部418は、第2側面114と面一となっている。平坦外壁部418は、第1傾斜部411と第2傾斜部414とにつながっている。本実施形態においては更に、平坦外壁部418は、第1直立部412と第2直立部415とにつながっている。図8に示すように、平坦外壁部418には、第2方向Z2に凹む切欠きが形成されている。
平坦外壁部419は、透光部材4になる透光母材4’を切断することにより形成された切断面である。透光母材4’を切断する際に、基材1’も同時に切断される。そのため、平坦外壁部419が形成される際に、第4側面116も形成される。これにより、平坦外壁部419は、第4側面116と面一となっている。平坦外壁部419は、第1傾斜部411と第2傾斜部414とにつながっている。本実施形態においては更に、平坦外壁部419は、第1直立部412と第2直立部415とにつながっている。図9に示すように、平坦外壁部419には、第2方向Z2に凹む切欠きが形成されている。
図2に示すように、基材1の平面視において、発光素子3に対し、平坦外壁部418および平坦外壁部419が離間する方向(方向Y)に直交する一方向(方向X)側に、第1傾斜部411ないし第2傾斜部414が位置している。
図3〜図5、図7に示す内側面43は、光入射面432と、入射側底部433と、入射側内壁部435と、を有する。内側面43は空隙71の一部を規定している。また、内側面43は入射側凹部48を規定している。内側面43から、発光素子3に放たれた光が透光部材4内に入射する。
図3、図7に示す光入射面432は、基材1の平面視において発光素子3に重なる。本実施形態においては、発光素子3は空隙71に露出している。そのため、光入射面432は発光素子3に対向している。光入射面432は、基材1の厚さ方向Zのうち基材1から発光素子3に向かう第1方向Z1とは反対の第2方向Z2に、膨らんでいる。本実施形態とは異なり、光入射面432は膨らむ形状ではなく、全体が平坦な形状であってもよい。なお、本実施形態において、光入射面432の光軸は、厚さ方向Zに一致する。
図3、図7に示すように、光入射面432は、平坦部分432aと、曲面部分432bと、を有する。
平坦部分432aは、基材1の平面視において発光素子3に重なる。本実施形態においては、光入射面432は円形である。光入射面432の形状は円形に限られず、矩形などの他の形状であってもよい。平坦部分432aは、基材1の主面111と平行に配置されている。曲面部分432bは平坦部分432aにつながる。曲面部分432bは平坦部分432aを囲んでいる。本実施形態にて曲面部分432bは環状である。
本実施形態とは異なり、光入射面432は、平坦部分432aを有さずに、曲面のみで構成されていてもよい。
図3、図7に示す入射側底部433は光入射面432につながる。入射側底部433は透光部材4に形成された入射側凹部48の底面を構成する。入射側底部433は平坦であり、光入射面432を囲む形状である。
図3、図7に示す入射側内壁部435は、空隙71の一部を規定し、且つ、発光素子3を囲む形状である。入射側内壁部435は、透光部材4に形成された入射側凹部48の側面を構成している。入射側内壁部435に入射した光は、透光部材4内を進行し、外側面41に向かう。入射側内壁部435は、全体にわたって、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において発光素子3に近接するように、厚さ方向Zに対し傾斜している。入射側内壁部435は、基材1に対しほぼ直立している。すなわち、入射側内壁部435は、方向Zに対しわずかに傾斜しているものの、方向Zに対しほとんど傾斜していない。入射側内壁部435が方向Zに対しわずかに傾斜しているのは、入射側内壁部435を形成するための金型(図示略)を、入射側内壁部435から抜けやすくするためである。
本実施形態では、図3に示すように、入射側内壁部435は、入射側傾斜部分435aおよび入射側凸面部分435bを有する。
入射側傾斜部分435aは、基材1に垂直な平面による断面形状が直線状である。入射側傾斜部分435aは、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において発光素子3に近接するように、厚さ方向Zに対し傾斜している。入射側凸面部分435bは、入射側傾斜部分435aにつながっている。入射側凸面部分435bは、入射側傾斜部分435aと基材1との間に位置している。入射側凸面部分435bは、ワイヤ69が透光部材4の内側面43に接触することを防止するために、形成されている。そのため、入射側内壁部435は発光素子3の周囲全体にわたって形成されている必要はない。たとえば、入射側内壁部435のうち、ワイヤ69の近傍のみが、入射側凸面部分435bとなっていてもよい。一方、入射側内壁部435は発光素子3の周囲全体にわたって形成されていてもよい。この場合には、入射側内壁部435を形成するための金型(図示略)を、入射側内壁部435からより抜けやすくすることができる。本実施形態とは異なり、入射側内壁部435が入射側凸面部分435bを有していなくてもよい。
図2〜図5に示す外表面45は、透光部材4のうち第1方向Z1に位置する面である。外表面45は、第1上面部451aと、第2上面部451bと、光出射面452と、出射側底部453と、第1起立壁部455と、第2起立壁部456と、を有する。
図2、図3に示すように、第1上面部451aは、基材1の平面視において第1傾斜部411に重なっている。第1上面部451aは、外側面41につながっている。本実施形態においては、第1上面部451aは、外側面41のうち、第1直立部412と、平坦外壁部418,419と、につながっている。第1上面部451aは、発光素子3から放たれ第1傾斜部411にて反射した光を、出射する。第1上面部451aは、発光装置100を運搬する際に用いるノズルが吸着する面となる。そのため、第1上面部451aの少なくとも一部分が平坦であることが好ましい。本実施形態では、第1上面部451aの全体が平坦である。図3に示すように、第1上面部451aは、基材1の主面111と平行となっている。本実施形態とは異なり、第1上面部451aが、基材1の主面111と平行となっていなくてもよい。たとえば、第1上面部451aが、光出射面452に向かうほど基材1に近づくように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜していてもよい。
図2、図3に示すように、第2上面部451bは、基材1の平面視において第2傾斜部414に重なっている。第2上面部451bは、外側面41につながっている。本実施形態においては、第2上面部451bは、外側面41のうち、第2直立部415と、平坦外壁部418,419と、につながっている。第2上面部451bは、発光素子3から放たれ第2傾斜部414にて反射した光を、出射する。第2上面部451bは、発光装置100を運搬する際に用いるノズルが吸着する面となる。そのため、第2上面部451bの少なくとも一部分が平坦であることが好ましい。本実施形態では、第2上面部451bの全体が平坦である。図3に示すように、第2上面部451bは、基材1の主面111と平行となっている。本実施形態とは異なり、第2上面部451bが、基材1の主面111と平行となっていなくてもよい。たとえば、第2上面部451bが、光出射面452に向かうほど基材1に近づくように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜していてもよい。
図3、図5に示すように、光出射面452は、基材1の平面視において発光素子3に重なっている。光出射面452と発光素子3との間には、光入射面432が位置している。発光素子3に放たれた光は、光入射面432から透光部材4に入射したのちに、光出射面452から透光部材4の外部へと出射される。図3に示すように、光出射面452は、基材1の厚さ方向Zのうち基材1から発光素子3に向かう第1方向Z1に、膨らんでいる。光出射面452の最も第1方向Z1側に位置する部位(光出射面452の頂点)は、第1上面部451aと面一、もしくは、第1上面部451aよりも基材1に近接していることが、好ましい。一方、本実施形態とは異なり、光出射面452は膨らむ形状ではなく、全体が平坦な形状であってもよい。
図2、図3に示す出射側底部453は透光部材4に形成された出射側凹部49の底面を構成する。出射側底部453は平坦である。出射側底部453は光出射面452を囲む形状である。図2では、出射側底部453が円環状であるが、出射側底部453は円環状に限られない。また、出射側底部453の幅が、図2に示したものよりも更に細くてもよい。出射側底部453は、基材1の平面視において、光出射面452と第1上面部451aとの間、および、光出射面452と第2上面部451bとの間に位置する部位を有している。図3に示すように、本実施形態においては、出射側底部453からは、光出射面452が第1方向Z1に、膨らんでいる。また、出射側底部453よりも第1方向Z1側に位置する部位を、第1上面部451aおよび第2上面部451bの各々が有している。すなわち、本実施形態においては、第1上面部451aよりも基材1に近接する位置から、光出射面452は第1方向Z1に膨らんでいる。同様に、第2上面部451bよりも基材1に近接する位置から、光出射面452は第1方向Z1に膨らんでいる。出射側底部453よりも第1方向Z1に位置する部位を、第1傾斜部411および第2傾斜部414は各々、有している。なお、出射側底部453は、平坦外壁部418,419につながっている。
図3に示すように、透光部材4には、出射側底部453と、入射側底部433とに規定された膜状の部分を有する。この膜状の部分は、透光部材4を形成するための2つの金型(図示略)の間に隙間を生じさせることにより、形成されたものである。2つの金型の間の当該隙間は、光入射面432と光出射面452とに規定された部位に、樹脂を行き渡らせるために設けられている。
図2、図3に示す第1起立壁部455は、透光部材4に形成された出射側凹部49の側面を構成している。第1起立壁部455は、全体にわたって、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において光出射面452から遠ざかるように、厚さ方向Zに対し傾斜している。第1起立壁部455は、出射側底部453に対しほぼ直立している。すなわち、第1起立壁部455は、方向Zに対しわずかに傾斜しているものの、方向Zに対しほとんど傾斜していない。第1起立壁部455が方向Zに対しわずかに傾斜しているのは、第1起立壁部455を形成するための金型(図示略)を、第1起立壁部455から抜けやすくするためである。第1起立壁部455は、第1上面部451aおよび出射側底部453につながっている。第1起立壁部455は、平坦外壁部418,419のいずれにもつながっている。
図3に示すように、本実施形態では、第1起立壁部455は、第1起立壁傾斜部分455aおよび第1起立壁凸面部分455bを有する。
第1起立壁傾斜部分455aは、基材1に垂直な平面による断面形状が直線状である。第1起立壁傾斜部分455aは、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において光出射面452から遠ざかるように、厚さ方向Zに対し傾斜している。第1起立壁凸面部分455bは、第1起立壁傾斜部分455aと第1上面部451aとの間に位置している。第1起立壁凸面部分455bは、第1起立壁傾斜部分455aおよび第1上面部451aにつながっている。第1起立壁凸面部分455bは、第1起立壁部455を形成するための金型(図示略)を、第1起立壁部455からより抜けやすくするためのものである。本実施形態とは異なり、第1起立壁部455が第1起立壁凸面部分455bを有していなくてもよい。
図2、図3に示すように、第2起立壁部456は、透光部材4に形成された出射側凹部49の側面を構成している。第2起立壁部456は、全体にわたって、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において光出射面452から遠ざかるように、厚さ方向Zに対し傾斜している。第2起立壁部456は、出射側底部453に対しほぼ直立している。すなわち、第2起立壁部456は、方向Zに対しわずかに傾斜しているものの、方向Zに対しほとんど傾斜していない。第2起立壁部456が方向Zに対しわずかに傾斜しているのは、第2起立壁部456を形成するための金型(図示略)を、第2起立壁部456から抜けやすくするためである。第2起立壁部456は、第2上面部451bおよび出射側底部453につながっている。第2起立壁部456は、平坦外壁部418,419のいずれにもつながっている。
図3に示すように、本実施形態では、第2起立壁部456は、第2起立壁傾斜部分456aおよび第2起立壁凸面部分456bを有する。
第2起立壁傾斜部分456aは、基材1に垂直な平面による断面形状が直線状である。第2起立壁傾斜部分456aは、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において光出射面452から遠ざかるように、厚さ方向Zに対し傾斜している。第2起立壁凸面部分456bは、第2起立壁傾斜部分456aと第2上面部451bとの間に位置している。第2起立壁凸面部分456bは、第2起立壁傾斜部分456aおよび第2上面部451bにつながっている。第2起立壁凸面部分456bは、第2起立壁部456を形成するための金型(図示略)を、第2起立壁部456からより抜けやすくするためのものである。本実施形態とは異なり、第2起立壁部456が第2起立壁凸面部分456bを有していなくてもよい。
図8、図9に示すように、透光部材接合層62は、透光部材4と基材1との間に位置する。透光部材接合層62は、透光部材4を基材1に対し固定するためのものである。より具体的には、透光部材接合層62は、透光部材4と基材1とに直接接している。透光部材接合層62は、たとえば、ボンディングシートもしくは液体接着剤からなる。ボンディングシートには、たとえばエポキシ系のものがある。ボンディングシートは、熱硬化型のものであってもよいし、熱可塑型のものであってもよい。液体接着剤は、たとえば、UV系のものや、アクリル系のものがある。
次に、発光装置100が配置された光学装置800(図1参照)の使用方法について説明する。
光学装置800の稼働時には、図3に示す発光素子3から光(本実施形態では赤外線)が放たれる。この光は、空隙71を通過し、内側面43に入射する。内側面43における光入射面432に入射した光は、透光部材4の内部を通過し、光出射面452にて屈折し、出射する。一方、内側面43における入射側内壁部435に入射した光の一部は、第1傾斜部411にて反射(好ましくは全反射)し、第1上面部451aから出射する。同様に、内側面43における入射側内壁部435に入射した光の一部は、第2傾斜部414にて反射(好ましくは全反射)し、第2上面部451bから出射する。光出射面452、第1上面部451a、もしくは第2上面部451bから出射した赤外線が検出対象物993にて受光装置802に向けて反射された場合、反射された当該光は、受光装置802における受光素子(図示略)に受光される。この受光素子は受光量に応じて、起電力を生じて信号を出力する。この出力値に基づいて検出対象物993が検出される。一方、光出射面452、第1上面部451a、もしくは第2上面部451bから出射した光が検出対象物993にて反射されない場合には、受光装置802における受光素子(図示略)は発光素子3由来の光を受光せず、検出対象物993が検出されない。光学装置800はこのようにして使用され、検出対象物993が光学装置800に対向しているか否かの情報を得ることができる。また、発光装置100と受光装置802との離間距離は、光学装置800と検出対象物993との離間距離よりも極めて小さい(発光装置100と受光装置802との離間距離は、たとえば、2〜50mmの範囲内の値となり、一方、検出対象物993と光学装置800との離間距離は、たとえば、5〜200mmの範囲内の値となる)。そのため、図1に示すのとは異なり、実際は、発光装置100から検出対象物993にて反射し受光装置802に向かう光は、いずれも、ほぼ厚さ方向Zに沿って進む。
次に、図13〜図18を用いて、発光装置100の製造方法について簡単に説明する。
まず、図13、図14に示すように、基材1’を用意する。基材1’には、プリントにより、配線パターンが形成されている。次に、複数の発光素子3を基材1’に接合する。次に、ワイヤ69を発光素子3と基材1’とに接続する。
次に、図15、図16に示すように、透光母材4’を形成しておき、透光母材4’を基材1’に接合する。本実施形態では、透光母材4’を基材1’に接合する前にて、透光母材4’には、上述の外側面41のうち第1傾斜部411、第2傾斜部414と、上述の内側面43の全ての構成と、上述の外表面45の全ての構成とが、既に形成されている。そのため、透光母材4’を基材1’に接合する前にて、透光母材4’には、入射側凹部48および出射側凹部49が、既に形成されている。透光母材4’の基材1’への接合は、発光素子3と透光母材4’との間に隙間がある状態(すなわち、発光素子3が入射側凹部48に収容される状態)で、行う。
次に、図17、図18に示すように、互いに直交する切断線881,882に沿って、基材1’と透光母材4’とを一括して切断する。これにより、発光装置100の製造が完成する。切断線881に沿って基材1’と透光母材4’とを切断することにより、基材1における第2側面114と第4側面116と、透光部材4における平坦外壁部418,419と、が形成される。これにより、第2側面114と平坦外壁部418とが、また、第4側面116と平坦外壁部419とが、それぞれ面一となる。一方、切断線882に沿って透光母材4’を切断することにより、第1直立部412および第2直立部415が形成される。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態においては、外側面41は、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において発光素子3から遠ざかるように、厚さ方向Zに対し傾斜している第1傾斜部411を有する。外表面45は、基材1の平面視において第1傾斜部411に重なる第1上面部451aを有する。第1上面部451aは、発光素子3から放たれ第1傾斜部411にて反射された光を、出射する。このような構成によれば、発光素子3から放たれ、透光部材4における外側面41に向かって進む光を、第1傾斜部411にて反射させることにより、第1上面部451aに向かわせることが可能となる。第1傾斜部411にて反射し第1上面部451aに向かう光は、第1方向Z1側に向かって進む。そのため、発光素子3から放たれ透光部材4における外側面41に向かって進む光を、第1方向Z1側に進む光として利用できる。よって、発光素子3から放たれた光のより多くを、第1方向Z1側に向かわせることが可能となる。
同様に、発光素子3から放たれ、透光部材4における外側面41に向かって進む光を、第2傾斜部414にて反射させることにより、第2上面部451bに向かわせることが可能となる。第2傾斜部414にて反射し第2上面部451bに向かう光は、第1方向Z1側に向かって進む。そのため、発光素子3から放たれ透光部材4における外側面41に向かって進む光を、第1方向Z1側に進む光として利用できる。よって、発光素子3から放たれた光のより多くを、第1方向Z1側に向かわせることが可能となる。
発光素子3から放たれた光のより多くを、第1方向Z1側に向かわせることができると、従来の発光装置に流す電流と同一の電流値の電流を発光装置100に流した場合には、第1方向Z1における光の放射強度を向上させることができる。すなわち、出力をより大きくすることができる。あるいは、従来の発光装置に流す電流の電流値に比べ発光装置100に流す電流値を小さくした場合であっても、第1方向Z1における放射強度を従来の発光装置と同程度に維持することができる。すなわち、消費電力をより小さくすることができる。
本実施形態においては、光出射面452は、基材1の厚さ方向Zのうち基材1から発光素子3に向かう第1方向Z1に、膨らむ。このような構成によれば、発光素子3からの光を光出射面452にて屈折させることにより、第1方向Z1における光の放射強度を、より向上させることができる。また、本実施形態では、発光素子3から放たれ透光部材4における外側面41に向かって進む光を、第1方向Z1側に進む光として利用できる。よって、光出射面452から出射される光のみが第1方向Z1側に向かうということではなくなる。そのため、光出射面452の面積を小さくすることができる。光出射面452の面積を小さくすることができると、基材1の平面視における透光部材4のサイズ、および、基材1のサイズを小型化することが可能となる。基材1のサイズを小型化できると、発光装置100の配線基板801への実装面積の削減を図ることができる。
本実施形態においては、外表面45は、基材1の平面視において光出射面452および第1上面部451aの間に位置する出射側底部453を有する。光出射面452は、出射側底部453から第1方向Z1に膨らんでいる。第1上面部451aは、出射側底部453よりも第1方向Z1側に位置する部位を有する。このような構成によれば、従来の発光装置と比較して、光出射面452を、基材1により近い位置から膨らむ形状とすることができる。これにより、光出射面452の面積を確保しつつ、光出射面452の頂点の位置を、より基材1に近づけることができる。これにより、厚さ方向Zにおける透光部材4の寸法を小さくすることができる。その結果、厚さ方向Zにおける発光装置100の寸法を小さくすることができる。発光装置100の寸法を小さくすることができると、発光装置100の体積を小さくすることも可能となる。
本実施形態においては、内側面43は、基材1の平面視において発光素子3に重なる光入射面432を有する。光入射面432は、基材1の厚さ方向Zのうち基材1から発光素子3に向かう第1方向Z1とは反対の第2方向Z2に、膨らむ。このような構成によれば、発光素子3からの光を光入射面432にて屈折させることにより、第1方向Z1における光の放射強度を、より向上させることができる。
本実施形態においては、光入射面432は、基材1の平面視において発光素子3に重なる平坦部分432aと、平坦部分432aにつながり且つ平坦部分432aを囲む曲面部分432bと、を有する。このような構成によれば、ワイヤ69が光入射面432に接触することを防止できる。よって、ワイヤ69の断線を防止できる。
<発光装置100の第1変形例>
図19を用いて、発光装置100の第1変形例について説明する。
図19は、本発明の第1実施形態の第1変形例の発光装置の断面図である。
同図に示す発光装置101は、基材1と、発光素子3と、透光部材4と、素子接合層61と、透光部材接合層62と、ワイヤ69と、を備える。発光装置101は、外側面41が第1起立部413および第2起立部416を有している点において、上記の発光装置100とは異なる。発光装置101における外側面41以外の構成は、発光装置100と同様であるから、説明を省略する。
第1起立部413は、第1傾斜部411と基材1との間に位置し、且つ、第1傾斜部411につながっている。第1起立部413は、基材1の位置する側から、第1傾斜部411に向かって起立している。第1起立部413は、全体にわたって、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において発光素子3から遠ざかるように、厚さ方向Zに対し傾斜している。第1起立部413は、基材1の主面111に対しほぼ直立している。すなわち、第1起立部413は、方向Zに対しわずかに傾斜しているものの、方向Zに対しほとんど傾斜していない。第1起立部413が方向Zに対しわずかに傾斜しているのは、第1起立部413を形成するための金型(図示略)を、第1起立部413から抜けやすくするためである。第1起立部413の厚さ方向Zに対する傾斜角は、第1傾斜部411の厚さ方向Zに対する傾斜角よりも小さい。
第2起立部416は、第2傾斜部414と基材1との間に位置し、且つ、第2傾斜部414につながっている。第2起立部416は、基材1の位置する側から、第2傾斜部414に向かって起立している。第2起立部416は、全体にわたって、基材1の厚さ方向Zにおいて基材1から遠ざかるほど、基材1の平面視において発光素子3から遠ざかるように、厚さ方向Zに対し傾斜している。第2起立部416は、基材1の主面111に対しほぼ直立している。すなわち、第2起立部416は、方向Zに対しわずかに傾斜しているものの、方向Zに対しほとんど傾斜していない。第2起立部416が方向Zに対しわずかに傾斜しているのは、第2起立部416を形成するための金型(図示略)を、第2起立部416から抜けやすくするためである。第2起立部416の厚さ方向Zに対する傾斜角は、第2傾斜部414の厚さ方向Zに対する傾斜角よりも小さい。
このような構成によると、透光部材接合層62によって基材1に対し接合する領域を、透光部材4により多く確保することができる。これにより、透光部材4と基材1とをより強固に接合することが可能となる。
<発光装置100の第2,第3変形例>
図20、図21を用いて、発光装置100の第2変形例、第3変形例についてそれぞれ説明する。
図20は、本発明の第1実施形態の第2変形例の発光装置の断面図である。図21は、本発明の第1実施形態の第3変形例の発光装置の断面図である。
図20に示す発光装置102は、第1傾斜部411および第2傾斜部414の形状が、発光装置100と異なる。発光装置102における第1傾斜部411および第2傾斜部414以外の構成は、発光装置100における構成と同様であるから、説明を省略する。
本変形例においては、第1傾斜部411は、基材1に垂直な平面による断面形状において、発光素子3から遠ざかるほど、厚さ方向Zに対する傾斜角が徐々に小さくなっている。同様に、第2傾斜部414は、基材1に垂直な平面による断面形状において、発光素子3から遠ざかるほど、厚さ方向Zに対する傾斜角が徐々に小さくなっている。
第1傾斜部411のうち発光素子3に近い部分に向かう発光素子3からの光の進行方向は、厚さ方向Zに対し大きく傾斜している。一方、第1傾斜部411のうち発光素子3から遠い部分に向かう発光素子3からの光の進行方向は、厚さ方向Zに対しそれほど傾斜していない。本変形例の構成によると、第1傾斜部411は、基材1に垂直な平面による断面形状において、発光素子3から遠ざかるほど、厚さ方向Zに対する傾斜角が徐々に小さくなっているから、第1傾斜部411のうち、発光素子3からの光の進行方向とのなす角度が臨界角以下である領域を、より多くすることができる。これにより、第1傾斜部411のより多い領域にて発光素子3からの光を全反射させることができる。その結果、発光素子3から放たれた光のより多くを、第1方向Z1側に向かわせることが可能となる。同様に、第2傾斜部414のうち、発光素子3からの光の進行方向とのなす角度が臨界角以下である領域を、より多くすることができる。これにより、第2傾斜部414のより多い領域にて発光素子3からの光を全反射させることができる。その結果、発光素子3から放たれた光のより多くを、第1方向Z1側に向かわせることが可能となる。
第1傾斜部411が、基材1に垂直な平面による断面形状において、発光素子3から遠ざかるほど、厚さ方向Zに対する傾斜角が徐々に小さくなっている構成としては、図20に示したものに限られない。たとえば、図21に示すものであってもよい。同様に、第2傾斜部414が、基材1に垂直な平面による断面形状において、発光素子3から遠ざかるほど、厚さ方向Zに対する傾斜角が徐々に小さくなっている構成としては、図20に示したものに限られない。たとえば、図21に示すものであってもよい。
<発光装置100の第4変形例>
図22を用いて、発光装置100の第4変形例について説明する。
図22は、本発明の第1実施形態の第4変形例の発光装置の断面図である。
同図に示す発光装置104は、基材1と、発光素子3と、透光部材4と、素子接合層61と、透光部材接合層62と、ワイヤ69と、に加え、保護層68を更に備える。保護層68を備えることを除き、発光装置104は発光装置100と同様であるから、保護層68以外の説明を省略する。
保護層68は発光素子3およびワイヤ69を覆っている。保護層68は発光素子3を保護するためのものである。保護層68は、たとえば、シリコーン樹脂もしくはエポキシ樹脂よりなる。本変形例においては、発光素子3は保護層68から露出している部分を有さない。本変形例とは異なり、発光素子3は、保護層68から露出している部分を有していてもよい。ワイヤ69が保護層68から露出していてもよい。
本変形例は発光装置100の変形例として説明したが、発光装置101,102,103が保護層68を備える構成を採用してもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
上述の説明では、透光部材4が一体成型されたものである例を示したが、本発明の透光部材は、これに限られない。たとえば、透光部材は、一体成型された樹脂成型物に、当該樹脂成型物と屈折率が略同一である薄膜が形成されたものであってもよい。
上述のように、透光部材4に出射側凹部49が形成されていることが、厚さ方向Zにおける透光部材4の寸法を小さくする点において好ましいが、透光部材4に出射側凹部49が形成されている必要は必ずしもない。たとえば、外表面45が出射側底部453、第1起立壁部455、および第2起立壁部456を有さず、且つ、第1上面部451aから光出射面452が第1方向Z1に膨らむ構成を採用してもよい。もしくは、光出射面452が平坦であり、且つ、光出射面452と第1上面部451aと第2上面部451bとが面一であってもよい。
外側面41は第1直立部412を有していなくてもよい。この場合、第1傾斜部411と外表面45とがつながっている。同様に、外側面41は第2直立部415を有していなくてもよい。この場合、第2傾斜部414と外表面45とがつながっている。
外側面41は、第1傾斜部411および第2傾斜部414の2つの傾斜部を有している必要もない。すなわち、外側面41は、第1傾斜部411および第2傾斜部414のいずれか一方のみを有していてもよい。また、外側面41は、平坦外壁部418,419を有していなくてもよい。この場合、本発明の傾斜部は、厚さ方向Zを回転軸とした回転対称な形状となっていてもよい。発光装置100〜104は、フォトインタラプタに用いられるものに限定されない。