JP2013171946A - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【目的】より計算処置時間が短くなるように分割処理する描画装置を提供する。
【構成】描画装置100は、複数の分割単位処理モードのそれぞれで複数の図形パターンを分割処理した場合における各予想処理時間を算出する予想処理時間算出部14と、各分割単位処理モードの予想処理時間を用いて、複数の分割単位処理モードのうち、最短の予想処理時間となる分割単位処理モードを選択する選択部52と、選択された分割単位処理モードに沿って複数の図形パターンの分割処理を行う分割処理部54と、チップ内に配置される、分割処理された各図形を、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するチップ単位ショット数演算部22と、ショット数に基づいて、当該チップを描画するための描画時間を予測する描画時間予測部24と、荷電粒子ビームを用いて、当該チップ内のパターンを試料に描画する描画部150と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、描画時間を予測するためのショット数や照射量の補正計算に用いる面積密度を見積もる描画装置および方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図19は、可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
描画装置では、チップパターンを描画する際の描画時間を予測し、ユーザに提供している(例えば、特許文献1参照)。そのために、かかるチップパターンを描画するためのショット数を見積もる必要がある。従来、チップ領域を複数のメッシュ領域に分割していた。また、チップを構成する各セルについてセル領域をメッシュ領域に分割していた。さらに、セル内の各図形パターンについてもメッシュ領域に分割していた。
図20は、領域分割の仕方の一例を示す概念図である。図20(a)において、チップ500は、メッシュ状の複数のチップ分割領域501aに分割される。チップ分割領域501aに分割する際には、チップが1つの場合に当該チップ領域を、複数のチップをマージした場合には、マージされたチップの外接矩形領域となる仮想チップ領域をチップ分割領域501aに分割する。ここでは、内容理解を容易にするため、仮想チップ内の1つのチップのみ図示している。また、チップ内のセル502については、セル502領域をメッシュ状の複数のセル分割領域503aに分割する。さらに、図形パターン510については、図形パターン510の外接矩形領域504をメッシュ状の複数のパターン分割領域505aに分割する。その際、一般に、セル分割領域503aは、パターン分割領域505aよりも大きなサイズで分割され、チップ分割領域501aは、セル分割領域503aよりも大きなサイズで分割される。電子ビーム描画では、1回のビームのショットで形成できるビームのサイズに限りがあるため、複数回のショットを行うことにより、成形ビームをつなぎ合わせて所望の図形パターンを形成する。パターン分割領域505aは、かかるショット可能な最大ショットサイズの整数倍のサイズで構成される。そして、まず、パターン分割領域505a毎のショット数を見積り、次に、セル分割領域503a毎のショット数を見積り、そして、チップ分割領域501a毎のショット数を見積るといった具合に順に領域サイズを大きくしながらチップ全体のショット数を見積もっていた。また、各領域内のパターンの面積密度も同様に見積もっていた。
ここで、昨今のパターンの微細化・高密度化に伴い、各メッシュ領域での計算結果を高精度化するために、各階層の領域の分割サイズを小さくする必要がある。図20(b)に示すように、チップ500は、チップ分割領域501aよりも小さいサイズのメッシュ状の複数のチップ分割領域501bに分割される。また、チップ内のセル502については、セル502領域がセル分割領域503aよりもサイズが小さいメッシュ状の複数のセル分割領域503bに分割される。さらに、図形パターン510については、図形パターン510の外接矩形領域504がパターン分割領域505aよりもサイズが小さいメッシュ状の複数のパターン分割領域505bに分割される。そのため、図20の例では、例えば、チップ分割領域501の個数が16個から36個へ、セル分割領域503の個数が9個から25個へ、パターン分割領域505の個数が9個から25個へと増加してしまう。このように分割サイズが小さくなると領域数が増加し計算回数が増加してしまうので全体としてのショット数計算や面積密度計算を行なう際の処理時間が増加してしまう。ひいては描画時間が増加してしまうといった問題があった。
図21は、ショット数とパターン密度の見積り方法の一例を示す概念図である。従来、最大ショットサイズの整数倍のサイズでメッシュ分割されたパターン分割領域505毎に、領域内の図形を割り振る。そして、パターン分割領域505内の図形の図形コードと図形サイズをショット数算出機能に送信し、ショット数算出機能にて、パターン分割領域505毎にさらにショットサイズの図形に分割し、パターン分割領域505内のショット数を算出するといった処理が行われていた。そして、各パターン分割領域505内のショット数の情報が得られるとパターン分割領域505がセル分割領域503に割当られ、各パターン分割領域505内のショット数とパターン密度が集計される。そして、セル分割領域503がチップ分割領域501に割当られ、各チップ分割領域501内のショット数とパターン密度が集計される。
特開2009−088213号公報
ここで、上述したように、昨今のパターンの微細化・高密度化に伴い、各階層の領域の分割サイズを小さくすると計算処置時間が増加してしまうといった問題があった。
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、より計算処置時間が短くなるように分割処理する描画装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
複数の図形パターンを有するチップの各図形パターンの図形パターンデータが定義されたチップデータを記憶する記憶部と、
複数の図形パターンをそれぞれ所定のサイズの分割単位領域で分割処理する複数の分割単位処理モードのそれぞれで複数の図形パターンを分割処理した場合における各予想処理時間を算出する予想処理時間演算部と、
算出された各分割単位処理モードの予想処理時間を用いて、複数の分割単位処理モードのうち、最短の予想処理時間となる分割単位処理モードを選択する選択部と、
選択された分割単位処理モードに沿って複数の図形パターンの分割処理を行う分割処理部と、
チップ内に配置される、分割処理された各図形を、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するショット数演算部と、
ショット数に基づいて、当該チップを描画するための描画時間を予測する描画時間予測部と、
荷電粒子ビームを用いて、当該チップ内のパターンを試料に描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
また、複数の分割単位処理モードは、少なくとも1つの図形パターンで構成されるセルを第1のサイズで複数の第1のメッシュ領域に仮想分割し、第1のメッシュ領域毎に配置される各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するセル分割単位処理を行うセル分割単位処理モードと、各図形パターンを第1のサイズより小さい第2のサイズで図形パターンの端部から複数の第2のメッシュ領域に仮想分割し、第2のメッシュ領域毎に配置される分割後の各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するパターン分割単位処理を行うパターン分割単位処理モードと、セル分割単位処理とパターン分割単位処理との両方を行うセル及びパターン分割単位処理モードと、を含むように構成すると好適である。
或いは、複数の分割単位処理モードは、少なくとも1つの図形パターンで構成されるセルを第1のサイズで複数の第1のメッシュ領域に仮想分割し、第1のメッシュ領域毎に配置される各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するセル分割単位処理を行うセル分割単位処理モードと、セル分割単位処理と各図形パターンを第1のサイズより小さい第2のサイズで図形パターンの端部から複数の第2のメッシュ領域に仮想分割し、第2のメッシュ領域毎に配置される分割後の各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するパターン分割単位処理との両方を行うセル及びパターン分割単位処理モードと、チップを第1のサイズより大きい第3のサイズで複数の第3のメッシュ領域に仮想分割し、第3のメッシュ領域毎に配置される各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するチップ分割単位処理を行うチップ分割単位処理モードと、を含むように構成すると好適である。
また、チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、荷電粒子ビームによる1回のショットで照射可能なサイズで図形パターンが複数のショット図形に分割された際の、分割後の各ショット図形のサイズおよび図形パターン内での配列位置が識別可能なショット分割イメージ情報を生成するショット分割イメージ情報生成部をさらに備えると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
複数の図形パターンを有するチップの各図形パターンの図形パターンデータが定義されたチップデータを記憶する記憶装置からチップデータ内の各図形パターンデータを入力し、複数の図形パターンをそれぞれ所定のサイズの分割単位領域で分割処理する複数の分割単位処理モードのそれぞれで複数の図形パターンを分割処理した場合における各予想処理時間を計算する工程と、
算出された各分割単位処理モードの予想処理時間を用いて、複数の分割単位処理モードのうち、最短の予想処理時間となる分割単位処理モードを選択する工程と、
選択された分割単位処理モードに沿って複数の図形パターンの分割処理を行う工程と、
チップ内に配置される、分割処理された各図形を、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算する工程と、
ショット数に基づいて、当該チップを描画するための描画時間を予測する工程と、
荷電粒子ビームを用いて、当該チップ内のパターンを試料に描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、より計算処置時間が短くなる分割処理ができる。よって、より短い時間で、ショット数を得ることができる。その結果、より短い時間で描画時間を予測できる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における領域分割の仕方の一例を示す概念図である。 実施の形態1におけるパターンレイアウトの一例を示す概念図である。 実施の形態1におけるパターンレイアウトの他の一例を示す概念図である。 実施の形態1におけるパターンレイアウトの他の一例を示す概念図である。 実施の形態1におけるパターンレイアウトの他の一例を示す概念図である。 実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 、実施の形態1におけるセル分割単位処理モードの要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるセル分割単位処理部の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態1におけるセル内の図形パターンとセル分割領域との一例を示す概念図である。 実施の形態1におけるショット分割イメージ情報の一例を示す概念図である。 実施の形態1におけるセル分割領域への割当処理を説明するための概念図である。 実施の形態1におけるパターン分割単位処理モードの要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるパターン分割単位処理部の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態1におけるセル及びパターン分割単位処理モードの要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるセル及びパターン分割単位処理部の内部構成を示すブロック図である。 実施の形態1におけるチップ分割単位処理モードの要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるチップ分割単位処理部の内部構成を示すブロック図である。 可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。 領域分割の仕方の一例を示す概念図である。 ショット数とパターン密度の見積り方法の一例を示す概念図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、主偏向器208及び副偏向器209が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスクが含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。
制御部160は、制御計算機110,120、メモリ112、制御回路130、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,144,146を有している。制御計算機110,120、メモリ112、制御回路130、及び記憶装置140,142,144,146は、図示しないバスを介して互いに接続されている。
制御計算機110内には、判定部10、判定部12、予想処理時間算出部14、判定部51、選択部52、分割処理部54、フレーム単位ショット数演算部20、チップ単位ショット数演算部22、描画時間予測部24、フレーム単位パターン密度演算部34、及びチップ単位パターン密度演算部36が配置される。判定部10、判定部12、予想処理時間算出部14、判定部51、選択部52、分割処理部54、フレーム単位ショット数演算部20、チップ単位ショット数演算部22、描画時間予測部24、フレーム単位パターン密度演算部34、及びチップ単位パターン密度演算部36といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。判定部10、判定部12、予想処理時間算出部14、判定部51、選択部52、分割処理部54、フレーム単位ショット数演算部20、チップ単位ショット数演算部22、描画時間予測部24、フレーム単位パターン密度演算部34、及びチップ単位パターン密度演算部36に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
予想処理時間算出部14内には、複数の予想処理時間演算部16,17,18,19が配置される。複数の予想処理時間演算部16,17,18,19といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。複数の予想処理時間演算部16,17,18,19に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。複数の予想処理時間演算部16,17,18,19は、後述する各分割処理モードの数に対応して配置される。
分割処理部54内には、セル分割単位処理部55、パターン分割単位処理部56、セル及びパターン分割単位処理部57、及びチップ分割単位処理部58が配置される。セル分割単位処理部55、パターン分割単位処理部56、セル及びパターン分割単位処理部57、及びチップ分割単位処理部58といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。セル分割単位処理部55、パターン分割単位処理部56、セル及びパターン分割単位処理部57、及びチップ分割単位処理部58に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
制御計算機120内には、ショットデータ生成部40、照射量演算部42、及び描画処理部44が配置される。ショットデータ生成部40、照射量演算部42、及び描画処理部44といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。ショットデータ生成部40、照射量演算部42、及び描画処理部44に入出力される情報および演算中の情報は図示しないメモリにその都度格納される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、位置偏向用には、主偏向器208と副偏向器209の主副2段の多段偏向器を用いているが、1段の偏向器或いは3段以上の多段偏向器によって位置偏向を行なう場合であってもよい。
記憶装置140(記憶部)には、少なくとも1つの図形パターンから構成される複数のセルを有するチップのチップデータが外部より入力され、格納されている。チップデータには、各図形パターンの形状、配置座標、およびサイズを示す各図形パターンデータが定義される。言い換えれば、チップデータには、複数の図形パターンを有するチップの各図形パターンの形状、配置座標、およびサイズを示す各図形パターンデータが定義される。また、後述するように、チップデータには、分割処理モードを選択するための各種の属性情報が定義される。
描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズにチップデータに定義された各図形パターンを分割する必要がある。そこで、まず、制御計算機110にて、かかるチップを描画する場合のショット数を演算により見積もる。そして、演算されたショット数を用いてかかるチップを描画する際にかかる描画時間を予測する。一方、制御計算機110にて、複数のサイズの領域におけるパターン密度ρをそれぞれ演算により求めておく。かかるパターン密度ρは、描画を行う際の照射量の補正に使用されると好適である。
図2は、実施の形態1における領域分割の仕方の一例を示す概念図である。図2(a)において、チップ400領域は、例えば、x方向に所定の分割幅で短冊状の複数のフレーム領域401に分割される。チップが1つの場合に当該チップ領域を、複数のチップをマージした場合には、マージされたチップの外接矩形領域となる仮想チップ領域を複数のフレーム領域401に分割すればよい。図2(a)の例では、チップ400領域よりも若干大きな矩形領域を分割しているが、これに限るものではなくチップ400領域のサイズの領域を分割してもよい。ここでは、内容理解を容易にするため、仮想チップ内の1つのチップのみ図示している。また、チップ領域400は、図2(b)に示すように、メッシュ状の複数のチップ分割領域402に分割される。チップ分割領域402のサイズは、フレーム領域401の分割幅に合わせると好適である。但し、これに限るものではなく、異なるサイズであっても構わない。また、チップ内の各セル410については、図2(c)に示すように、各セル410領域をメッシュ状の複数のセル分割領域412に分割する。さらに、セル410内の図形パターン431については、図2(d)に示すように、各図形パターン431の外接矩形領域をメッシュ状の複数のパターン分割領域432に分割する。電子ビーム描画では、1回のビームのショットで形成できるビームのサイズに限りがあるため、複数回のショットを行うことにより、成形ビームをつなぎ合わせて所望の図形パターンを形成する。そのため、各パターン分割領域432は、図2(e)に示すように、複数のショット図形434に分割される。その際、一般に、フレーム領域401は、チップ分割領域402よりも大きく、チップ分割領域402は、セル分割領域412よりも大きく、セル分割領域412は、パターン分割領域432よりも大きく、パターン分割領域432は、ショット可能な最大ショットサイズよりも大きく設定される。パターン分割領域432は、かかるショット可能な最大ショットサイズの整数倍のサイズで構成されると好適である。但し、これに限るものではなく、最大ショットサイズ以下のサイズで設定しても構わない。
以上のように、チップデータは、その演算処理にあたって、フレーム領域401、チップ分割領域402、セル分割領域412、及びパターン分割領域432と各階層の分割領域に分割され得る。そして、下位の階層で演算されたショット数、及びパターン面積密度ρを、順に、上位の階層の分割領域に割り当て、順に領域サイズを大きくしながらチップ全体のショット数及びパターン面積密度ρを見積もることになる。しかし、パターン(或いはパターンレイアウト)の特徴によっては、最下位の階層まで分割処理するよりも、途中の階層での分割処理で留めた方が、より演算時間を短くできる場合がある。或いは、最下位の階層まで分割処理した方がより演算時間を短くできる場合がある。或いは、一部の階層での分割処理を省略した方がより演算時間を短くできる場合がある。
図3は、実施の形態1におけるパターンレイアウトの一例を示す概念図である。図3では、チップ400内に、同じセル410が所定のピッチで繰り返されるセルアレイが配置される例を示している。このように、同じセル410が繰り返される場合、1つのセルについて、ショット数等を見積もることができれば、繰り返される他のセルについては、見積もったセルの情報を使い回せば済む。すべてのセルについてそれぞれ演算処理するよりも1つのセルの情報を使い回すことで演算処理時間を短縮できる。さらに、演算処理する1つのセルについても、パターン分割領域432までの分割処理(パターン分割単位処理)を行うと、多くのパターン分割領域432でのそれぞれで演算処理が必要となるため、あえてパターン分割領域432までの分割処理(パターン分割単位処理)を行わずにセル分割領域412までの分割処理(セル分割単位処理)を行った方が演算処理時間を短縮できる。よって、このようなセルアレイが占める割合が大きいチップのパターンレイウアトでは、パターン分割単位処理を行わずにセル分割単位処理を行う、後述するセル分割単位処理モードで分割処理を行うと好適である。
図4は、実施の形態1におけるパターンレイアウトの他の一例を示す概念図である。図4では、セル410内の図形パターン432の占有面積率が小さいパターンレイアウトの例を示している。このように、セル410内の図形パターン432の占有面積率が小さい場合には、図形が存在しない複数のセル分割領域412では演算する必要がない。よって、かかる場合には、あえてセル分割領域412までの分割処理(セル分割単位処理)を行わずにパターン分割領域432での分割処理(パターン分割単位処理)を行い、パターン分割単位処理の結果をチップ分割領域402に割り当てた方が演算処理時間を短縮できる。よって、このようなセル410内の図形パターン432の占有面積率が小さいセルが多く配置されるチップのパターンレイウアトでは、セル分割単位処理を行わずにパターン分割単位処理を行う、後述するパターン分割単位処理モードで分割処理を行うと好適である。
図5は、実施の形態1におけるパターンレイアウトの他の一例を示す概念図である。図5では、チップ400内に、同じセル410が所定のピッチで繰り返されるセルアレイが配置され、かつ、各セル410内の図形パターン432の占有面積率が大きい場合の例を示している。このように、同じセル410が繰り返される場合、1つのセルについて、ショット数等を見積もることができれば、繰り返される他のセルについては、見積もったセルの情報を使い回せば済む。すべてのセルについてそれぞれ演算処理するよりも1つのセルの情報を使い回すことで演算処理時間を短縮できる。しかし、演算処理する1つのセルについては、多くの図形パターンが配置されるため、パターン分割領域432までの分割処理(パターン分割単位処理)を行った方が、かかる処理を行わない場合よりも演算処理時間を短縮できる場合が多い。よって、かかるパターンレイウアトでは、セル分割単位処理とパターン分割単位処理の両方を行う、後述するセル及びパターン分割単位処理モードで分割処理を行うと好適である。
図6は、実施の形態1におけるパターンレイアウトの他の一例を示す概念図である。一般に、パターン分割領域432のサイズは、最大ショットサイズよりも大きく、かつ最大ショットサイズの整数倍に設定する場合が多い。しかし、図6に示すように、パターン分割領域432のサイズを最大ショットサイズ以下に設定しても構わない。かかる場合には、パターン分割領域432に分割しても演算処理の時間がかかるだけで効率的ではない。さらに、先に図4で説明したように、セル410内の図形パターン432の占有面積率が小さいパターンレイアウトである場合、図形が存在しない複数のセル分割領域412では演算する必要がない。このように、セル410内の図形パターン432の占有面積率が小さく、かつ、パターン分割領域432のサイズが最大ショットサイズ以下の場合、セル分割単位処理及びパターン分割単位処理の両方ともに行わず、図形単位でショット数等を見積もり、その結果を直接チップ分割領域402に割り当てる分割処理(チップ分割単位処理)を行った方が、セル分割単位処理を行う場合、セル及びパターン分割単位処理を行う場合よりも演算処理時間を短縮できる場合が多い。よって、セル410内の図形パターン432の占有面積率が小さいセルが多く配置され、かつ、パターン分割領域432のサイズが最大ショットサイズ以下に設定されたパターンレイウアトでは、チップ分割単位処理を行う、後述するチップ分割単位処理モードで分割処理を行うと好適である。
以上のようにパターンの特徴によって、より高速な演算処理手法が異なる。そこで、実施の形態1では、まず、どの処理モードで分割処理を行った方がより演算処理時間を短縮できるのかを判定し、その結果得られた処理モードで以降の処理を進めていく。
図7は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図7において、実施の形態1における描画方法は、判定工程(S102)と、判定工程(S104)と、予想処理時間算出工程(S106)若しくは予想処理時間算出工程(S120)と、最短予想処理時間判定工程(S130)と、モード選択工程(S132)と、分割処理工程(S134)と、フレーム単位ショット数演算工程(S280)と、フレーム単位パターン密度演算工程(S282)と、チップ単位ショット数演算工程(S284)と、チップ単位パターン密度演算工程(S286)と、描画時間予測工程(S288)と、描画工程(S290)という、一連の工程を実施する。
また、予想処理時間算出工程(S106)が実施される際には、予想処理時間算出工程(S106)の内部工程として、セル分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S110)と、パターン分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S112)と、セル及びパターン分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S114)と、が実施される。また、予想処理時間算出工程(S106)が実施される際には、分割処理工程(S134)の内部工程として、セル分割単位処理モード実行工程(S200)と、パターン分割単位処理モード実行工程(S220)と、セル及びパターン分割単位処理モード実行工程(S240)と、のうちのいずれかが実施される。
一方、予想処理時間算出工程(S120)が実施される際には、予想処理時間算出工程(S120)の内部工程として、セル分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S110)と、セル及びパターン分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S114)と、チップ分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S122)と、が実施される。また、予想処理時間算出工程(S120)が実施される際には、分割処理工程(S134)の内部工程として、セル分割単位処理モード実行工程(S200)と、セル及びパターン分割単位処理モード実行工程(S240)と、チップ分割単位処理モード実行工程(S260)と、のうちのいずれかが実施される。
判定工程(S102)として、判定部10は、複数の分割処理モードのいずれかを選択するための計算時間と選択回数との積が予め設定された閾値より大きいかどうかを判定する。複数の分割処理モードのいずれかを選択するための計算時間は、判定工程(S104)からモード選択工程(S132)までの処理時間を指し、予め評価パターンのチップデータを用いて実験或いはシミュレーション等により代表値を求めておいて、求めた代表値をかかる計算時間として使用すればよい。また、選択回数は、チップ単位で複数の分割処理モードのいずれかを選択する場合には1回となり、フレーム単位で複数の分割処理モードのいずれかを選択する場合には、フレーム数の回数となる。複数の分割処理モードのいずれかを選択するための計算時間と選択回数との積が予め設定された閾値より大きい場合には、選択処理を行うとかえって演算処理時間が長くなってしまうので、複数の分割処理モードの中から最適な分割処理モードを選択せずに、最適か否かに関わらず、セル及びパターン分割単位処理モード実行工程(S240)に進む。複数の分割処理モードのいずれかを選択するための計算時間と選択回数との積が予め設定された閾値より大きくない場合には、判定工程(S104)に進む。
判定工程(S104)として、判定部12は、パターン分割領域のサイズが最大ショットサイズ以下かどうかを判定する。最大ショットサイズは、図示しないインターフェース回路等を通じて外部から入力しておけばよい。パターン分割領域のサイズが最大ショットサイズ以下である場合には、予想処理時間算出工程(S120)へ進む。パターン分割領域のサイズが最大ショットサイズ以下でない場合には、予想処理時間算出工程(S106)へ進む。
予想処理時間算出工程(S106)として、予想処理時間算出部14は、チップ内に配置される複数の図形パターンをそれぞれ所定のサイズの分割単位領域で分割処理する複数の分割単位処理モードのそれぞれで複数の図形パターンを分割処理した場合における各予想処理時間を算出する。具体的には、セル分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、パターン分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、セル及びパターン分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、をそれぞれ計算する。各計算手法について説明する。
ここで、記憶装置140に格納されたチップデータには、複数の図形パターンを有するチップの各図形パターンの形状、配置座標、およびサイズを示す各図形パターンデータが定義されるが、上述したように、チップデータには、分割処理モードを選択するための各種の属性情報が定義される。属性情報としては、サイズと図形種に応じて区分けされたパターン種類数、各パターン種のサイズ、セル種類数、各セルのサイズ、パターン繰り返し数、及びセル繰り返し数が定義される。
セル分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S110)として、予想処理時間演算部16は、チップデータから属性情報を読み出し、セル分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間を演算する。かかるモードでの予想処理時間は、以下の式(1)で計算できる。
(1) 予想処理時間=P種類数×ショット数算出処理時間
+ΣC種類(CS数×CS振り分け処理時間)
+ΣC種類(CS数×C繰り返し数×TS振り分け処理時間)
ここで、Pはパターン、Cはセル、CSはセル分割領域、TSはチップ分割領域を示す。ここで、CS数は、セル種毎に、セルサイズ/セル分割領域サイズで求めることができる。セル分割領域サイズは、予め設定しておけばよい。ショット数算出処理時間、CS振り分け処理時間、及びTS振り分け処理時間は、評価用パターンを用いて予め実験或いはシミュレーションにより取得しておけばよい。
パターン分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S112)として、予想処理時間演算部17は、チップデータから属性情報を読み出し、パターン分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間を演算する。かかるモードでの予想処理時間は、以下の式(2)で計算できる。
(2) 予想処理時間=ΣP種類(PS数×ショット数算出処理時間)
+ΣP種類(PS数×P繰り返し数×TS振り分け処理時間)
ここで、Pはパターン、PSはパターン分割領域、TSはチップ分割領域を示す。ここで、PS数は、パターン種毎に、(x方向パターンサイズ/パターン分割領域サイズ)×(y方向パターンサイズ/パターン分割領域サイズ)で求めることができる。パターン分割領域サイズは、予め設定しておけばよい。ショット数算出処理時間、及びTS振り分け処理時間は、評価用パターンを用いて予め実験或いはシミュレーションにより取得しておけばよい。
セル及びパターン分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S114)として、予想処理時間演算部18は、チップデータから属性情報を読み出し、セル及びパターン分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間を演算する。かかるモードでの予想処理時間は、以下の式(3)で計算できる。
(3) 予想処理時間=ΣP種類(PS数×ショット数算出処理時間)
+ΣP種類(PS数×P繰り返し数×CS振り分け処理時間)
+ΣC種類(CS数×C繰り返し数×TS振り分け処理時間)
ここで、Pはパターン、Cはセル、CSはセル分割領域、PSはパターン分割領域、TSはチップ分割領域を示す。ここで、PS数は、パターン種毎に、(x方向パターンサイズ/パターン分割領域サイズ)×(y方向パターンサイズ/パターン分割領域サイズ)で求めることができる。パターン分割領域サイズは、予め設定しておけばよい。CS数は、セル種毎に、セルサイズ/セル分割領域サイズで求めることができる。セル分割領域サイズは、予め設定しておけばよい。ショット数算出処理時間、CS振り分け処理時間、及びTS振り分け処理時間は、評価用パターンを用いて予め実験或いはシミュレーションにより取得しておけばよい。
以上のように、パターン分割領域サイズが最大ショットサイズ以下ではない場合には、セル分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、パターン分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、セル及びパターン分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、をそれぞれ計算する。一方、パターン分割領域サイズが最大ショットサイズ以下の場合には、以下の複数の分割処理モードでの予想処理時間を演算する。
予想処理時間算出工程(S120)として、予想処理時間算出部14は、チップ内に配置される複数の図形パターンをそれぞれ所定のサイズの分割単位領域で分割処理する複数の分割単位処理モードのそれぞれで複数の図形パターンを分割処理した場合における各予想処理時間を算出する。具体的には、セル分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、セル及びパターン分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、チップ分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、をそれぞれ計算する。セル分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間は、セル分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S110)と同様である。セル及びパターン分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間は、セル及びパターン分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S114)と同様である。
チップ分割単位処理モード予想処理時間計算工程(S122)として、予想処理時間演算部19は、チップデータから属性情報を読み出し、チップ分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間を演算する。かかるモードでの予想処理時間は、以下の式(4)で計算できる。
(4) 予想処理時間=ΣP種類(ショット数算出処理時間)
+ΣP種類(ショット数×TS振り分け処理時間)
ここで、Pはパターン、TSはチップ分割領域を示す。ここで、ショット数は、パターン種毎に、(x方向パターンサイズ/最大ショットサイズ)×(y方向パターンサイズ/最大ショットサイズ)×パターン種係数kで求めることができる。パターン種係数kは、直角2等辺三角形では「1/2」、矩形では「1」、底辺(下底)と45度の角度と135度の角度とで繋がる2つの斜辺を有する台形(等脚台形ともいう)では「3/4」、底辺(下底)と45度の角度で繋がる1つの斜辺と底辺(下底)と90度の角度で繋がる1辺とを有する台形(片脚台形ともいう)では「3/4」、45度の角度を有する平行四辺形では「1」といったように、パターン種に応じて設定される。ショット数算出処理時間、及びTS振り分け処理時間は、評価用パターンを用いて予め実験或いはシミュレーションにより取得しておけばよい。
以上のように、パターン分割領域サイズが最大ショットサイズ以下の場合には、セル分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、セル及びパターン分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、チップ分割単位処理モードで処理した際の予想処理時間と、をそれぞれ計算する。描画装置100に設定されるパターン分割領域サイズが最大ショットサイズ以下にはしない場合には、かかる判定工程(S104)と予想処理時間算出工程(S120)とを最初から省略していても構わない。
最短予想処理時間判定工程(S130)として、判定部51は、算出された各分割単位処理モードの予想処理時間を用いて、複数の分割単位処理モードのうち、最短の予想処理時間となる分割単位処理モードがどれかを判定する。言い換えれば、パターン分割領域サイズが最大ショットサイズ以下ではない場合には、セル分割単位処理モードと、パターン分割単位処理モードと、セル及びパターン分割単位処理モードとの中から最短の予想処理時間となる分割単位処理モードがどれかを判定する。一方、パターン分割領域サイズが最大ショットサイズ以下の場合には、セル分割単位処理モードと、セル及びパターン分割単位処理モードと、チップ分割単位処理モードとの中から最短の予想処理時間となる分割単位処理モードがどれかを判定する。
モード選択工程(S132)として、選択部52は、算出された各分割単位処理モードの予想処理時間を用いて、複数の分割単位処理モードのうち、最短の予想処理時間となる分割単位処理モードを選択する。言い換えれば、パターン分割領域サイズが最大ショットサイズ以下ではない場合には、セル分割単位処理モードと、パターン分割単位処理モードと、セル及びパターン分割単位処理モードとの中から最短の予想処理時間となる分割単位処理モードが選択される。一方、パターン分割領域サイズが最大ショットサイズ以下の場合には、セル分割単位処理モードと、セル及びパターン分割単位処理モードと、チップ分割単位処理モードとの中から最短の予想処理時間となる分割単位処理モードが選択される。
分割処理工程(S134)として、分割処理部54は、選択された分割単位処理モードに沿ってチップ内の複数の図形パターンの分割処理を行う。以下、各分割単位処理モードでの分割処理の内容について説明する。
セル分割単位処理モードが選択された場合、セル分割単位処理モード実行工程(S200)として、セル分割単位処理部55は、以下のようにセル分割単位処理を行う。セル分割単位処理モードでは、少なくとも1つの図形パターンで構成されるセルをセル分割領域サイズ(第1のサイズ)で複数のセル分割領域(第1のメッシュ領域)に仮想分割し、セル分割領域毎に配置される各図形を割り当てることにより、電子ビーム200を用いて描画する際の電子ビーム200のショット数を演算するセル分割単位処理を行う。
図8は、実施の形態1におけるセル分割単位処理モードの要部工程を示すフローチャート図である。図8において、セル分割単位処理モード実行工程(S200)の内部工程として、図形パターンデータ読み出し工程(S202)と、図形パターン毎のショット分割イメージ情報生成工程(S204)と、セル分割単位割当工程(S205)と、セル分割単位ショット数演算工程(S206)と、セル分割単位ρ演算工程(S208)と、チップ分割単位ショット数演算工程(S210)と、チップ分割単位ρ演算工程(S212)と、いう一連の工程を実施する。
図9は、実施の形態1におけるセル分割単位処理部の内部構成を示すブロック図である。図9において、セル分割単位処理部55内には、図形パターンデータ読出部60、ショット分割イメージ情報生成部61、割当処理部62、セル分割単位ショット数演算部63、セル分割単位ρ演算部64、チップ分割単位ショット数演算部65、及びチップ分割単位ρ演算部66が配置される。図形パターンデータ読出部60、ショット分割イメージ情報生成部61、割当処理部62、セル分割単位ショット数演算部63、セル分割単位ρ演算部64、チップ分割単位ショット数演算部65、及びチップ分割単位ρ演算部66といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。図形パターンデータ読出部60、ショット分割イメージ情報生成部61、割当処理部62、セル分割単位ショット数演算部63、セル分割単位ρ演算部64、チップ分割単位ショット数演算部65、及びチップ分割単位ρ演算部66に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
まず、図形パターンデータ読み出し工程(S202)として、図形パターン読出部60は、チップデータ内の各セル内の各図形パターンデータを読み出す。そして、読み出された各図形パターンデータは、ショット分割イメージ情報生成部61に出力される。
図形パターン毎のショット分割イメージ情報生成工程(S204)として、ショット分割イメージ情報生成部61は、各図形パターンがショット分割された後の各ショット図形を想定する。具体的には、ショット分割イメージ情報生成部61は、チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、図形パターン毎に、電子ビーム200による1回のショットで照射可能なサイズで図形パターンが複数のショット図形に分割する。そして、ショット分割イメージ情報生成部61は、分割された際の、分割後の各ショット図形のサイズおよび図形パターン内での配列位置が識別可能なショット分割イメージ情報を生成する。
図10は、実施の形態1におけるセル内の図形パターンとセル分割領域との一例を示す概念図である。図10では、あるセル内に1つの図形パターン431が配置されている場合を示している。図10の例では、図形パターン431のサイズが、x方向,y方向共に8μmである場合を示している。また、セル領域は、セルの端部からx方向,y方向共に例えば5μmの分割幅でメッシュ状の複数のセル分割領域412に仮想分割されている。このように、セル分割領域412(メッシュ領域の一例)は、チップデータが示すチップ領域内において図形パターンの端部とは異なる基準位置から所定のサイズでメッシュ状の複数のメッシュ領域に仮想分割される。
ここで、かかるセル分割領域412にそのまま図形パターン431の一部を割り振って、セル分割領域412単位でショット分割イメージ情報生成部61にセル分割領域412内の図形の図形データを出力したのでは、割り振られた図形のサイズが誤ったサイズになってしまう場合がある。これは、図形パターン431の端部と無関係にセル分割領域412が生成されることから生じる。また、割り振られた図形の形状が5角形のようなショット図形に分割された際に微小図形を発生させ易い形状になってしまう場合がある。これは図形パターン431をショット分割する際のサイズと無関係なメッシュサイズでセル分割領域412が生成されることから生じる。そこで、実施の形態1では、セル分割領域412単位でその領域内の図形データをショット分割イメージ情報生成部61に出力するのではなく、あくまで図形パターン単位でショット分割イメージ情報生成部61に出力するように構成する。図10の例では、図形パターン読出部60は、例えば、図形パターン431の図形データとして、図形コード(0x33)及び図形サイズ8μmを出力する。
図11は、実施の形態1におけるショット分割イメージ情報の一例を示す概念図である。図11では、内容が理解し易いように、矩形の図形パターンをショット図形に分割する場合を一例として示している。ショット図形に分割する際には、例えば、以下のようなルールに沿って分割していく。図11(b)に示すように、まず、図形パターンの基準位置、例えば、左下の頂点から、x,y方向にそれぞれ最大ショットサイズで分割していく。そして、x方向に残りのサイズが、最大ショットサイズよりも小さくなった時点で、その1つ前の最大ショットサイズの幅と加算した後に1/2ずつに平均化する。平均化後の2つのサイズは、必要な精度に応じて、同じサイズでもよいし、所定の桁数で割り切れなければ、例えば、所定の小数点以下の桁において誤差が生じてもよい。以下のショット分割において同様である。y方向についても同様に、最大ショットサイズよりも小さくなった時点で、その1つ前の最大ショットサイズの幅と加算した後に1/2ずつに平均化する。ここでも、平均化後の2つのサイズは、必要な精度に応じて、同じサイズでもよいし、所定の桁数で割り切れなければ、例えば、所定の小数点以下の桁において誤差が生じてもよい。以下のショット分割において同様である。よって、図11(b)の例では、まず、左下の位置からx方向に2列、y方向に3段の合計6個の最大ショットサイズの正方形に分割される。ここでは、最大ショットサイズとして、例えば、0.5μmとしている。そして、x方向について、合算された残りの幅については、残りのx方向サイズを平均化したサイズで分割している。図11(b)の例では、xサイズが0.3003μmの幅と、0.3002μmの幅で分割している。小数点以下、所定の桁まで割り切れない場合には最小桁で多少のずれが生じることになる。次に、y方向について、合算された残りの幅については、残りのy方向サイズを平均化したサイズで分割している。図11(b)の例では、xサイズが0.3002μmの幅と、0.3001μmの幅で分割している。小数点以下、所定の桁まで割り切れない場合には最小桁で多少のずれが生じることになる。よって、x方向に残りの3,4列目の図形について、y方向に1−3段目までのy方向サイズは最大ショットサイズになる。そして、y方向に4,5段目のy方向サイズは上述した残りのy方向の平均化されたサイズとなる。同様に、y方向に残りの5,6段目の図形について、x方向に1−2段目までのx方向サイズは最大ショットサイズになる。そして、x方向に3,4列目のx方向サイズは上述した残りのx方向の平均化されたサイズとなる。
以上のようにショット図形に分割されたショット図形群について、ショット分割イメージ情報を生成する。図11(a)にショット分割イメージ情報の一例が示されている。実施の形態1におけるショット分割イメージ情報では、以下のルールに従って生成される。ショット分割イメージ情報は、当該図形パターンの基準位置(左下の頂点位置)からx方向(第1の方向)に向かって、ショット図形の形状を示す図形コード、サイズ、及び連続して並ぶ同一のショット図形の個数を順に定義する。そして、x方向について当該図形パターンの端部まで到達したらその都度x方向と直交するy方向(第2の方向)にずれた上で再度x方向に向かって、ショット図形の形状を示す図形コード、サイズ、及び連続して並ぶ同一のショット図形の個数を定義する。そして、順に当該図形パターンが分割されたすべてのショット図形が網羅されるまで定義する。
図11(a)の例では、まず、ショット図形の図形コードとして、矩形を示す「0x11」が定義され、次に、x方向のサイズが定義される。ここでは、最大ショットサイズなので「0.5000」が定義される。次に、y方向のサイズが定義される。ここでは、最大ショットサイズなので「0.5000」が定義される。次に、x方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、2個なので「2」が定義される。次に、y方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、3個なので「3」が定義される。
続いて、x方向に残っている2列のうち、基準位置に近い最終列の1つ手前の列のショット図形の図形コードとして、矩形を示す「0x11」が定義され、次に、x方向のサイズが定義される。ここでは、0.3003μmなので「0.3003」が定義される。次に、y方向のサイズが定義される。ここでは、最大ショットサイズなので「0.5000」が定義される。次に、x方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。次に、y方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、3個なので「3」が定義される。
続いて、x方向に残っていた2列のうち、基準位置から遠い最終列のショット図形の図形コードとして、矩形を示す「0x11」が定義され、次に、x方向のサイズが定義される。ここでは、0.3002μmなので「0.3002」が定義される。次に、y方向のサイズが定義される。ここでは、最大ショットサイズなので「0.5000」が定義される。次に、x方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。次に、y方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、3個なので「3」が定義される。
続いて、y方向に残っている2段のうち、基準位置に近い最終段の1つ手前の段について、x方向1列目から同一のショット図形の図形コードとして、矩形を示す「0x11」が定義され、次に、x方向のサイズが定義される。ここでは、最大ショットサイズなので「0.5000」が定義される。次に、y方向のサイズが定義される。ここでは、0.3002μmなので「0.3002」が定義される。次に、x方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、2個なので「2」が定義される。次に、y方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。
続いて、y方向に残っている2段のうち、基準位置に近い最終段の1つ手前の段について、x方向に残っていた2列のうち、基準位置に近い最終列の1つ手前の列のショット図形について、図形コードとして、矩形を示す「0x11」が定義され、次に、x方向のサイズが定義される。ここでは、0.3003μmなので「0.3003」が定義される。次に、y方向のサイズが定義される。ここでは、0.3002μmなので「0.3002」が定義される。次に、x方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。次に、y方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。
続いて、y方向に残っている2段のうち、基準位置に近い最終段の1つ手前の段について、x方向に残っていた2列のうち、基準位置から遠い最終列のショット図形について、図形コードとして、矩形を示す「0x11」が定義され、次に、x方向のサイズが定義される。ここでは、0.3002μmなので「0.3002」が定義される。次に、y方向のサイズが定義される。ここでは、0.3002μmなので「0.3002」が定義される。次に、x方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。次に、y方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。
続いて、y方向に残っている2段のうち、基準位置から遠い最終段について、x方向1列目から同一のショット図形について、図形コードとして、矩形を示す「0x11」が定義され、次に、x方向のサイズが定義される。ここでは、最大ショットサイズなので「0.5000」が定義される。次に、y方向のサイズが定義される。ここでは、0.3001μmなので「0.3001」が定義される。次に、x方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「2」が定義される。次に、y方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。
続いて、y方向に残っている2段のうち、基準位置から遠い最終段について、x方向に残っていた2列のうち、基準位置に近い最終列の1つ手前の列のショット図形について、図形コードとして、矩形を示す「0x11」が定義され、次に、x方向のサイズが定義される。ここでは、0.3003μmなので「0.3003」が定義される。次に、y方向のサイズが定義される。ここでは、0.3001μmなので「0.3001」が定義される。次に、x方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。次に、y方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。
続いて、y方向に残っている2段のうち、基準位置に近い最終段の1つ手前の段について、x方向に残っていた2列のうち、基準位置から遠い最終列のショット図形について、図形コードとして、矩形を示す「0x11」が定義され、次に、x方向のサイズが定義される。ここでは、0.3002μmなので「0.3002」が定義される。次に、y方向のサイズが定義される。ここでは、0.3001μmなので「0.3001」が定義される。次に、x方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。次に、y方向に並ぶ同一のショット図形の個数が定義される。ここでは、1個なので「1」が定義される。
以上のようにして、ショット分割イメージ情報には、順に当該図形パターンが分割されたすべてのショット図形が網羅されるまで定義される。そして、一定のルールに従って順に定義していくことで、ショット分割イメージ情報では、分割された際の、分割後の各ショット図形のサイズおよび図形パターン内での配列位置が識別可能となる。生成されたショット分割イメージ情報は、記憶装置142に記憶されると共に、割当処理部62に出力される。或いは、割当処理部62が記憶装置142から読み出してもよい。
また、実施の形態1では、図形パターン毎にショット分割しているので、同じ図形パターンが繰り返し、配置される場合には、いずれか1つ、例えば、最初の1つの図形パターンについてショット分割イメージ情報を生成すれば、その他の同じ図形パターンについては生成されたショット分割イメージ情報を流用すればよい。その結果、ショット分割イメージ情報生成部61での処理内容を低減し、処理時間をさらに短縮できる。特に、アレイパターンについては有効である。
次に、セル分割単位割当工程(S205)として、割当処理部62は、図形パターン毎のショット分割イメージ情報と図形パターンの配置座標の情報とを用いて、セル分割領域毎に、当該セル分割領域内に配置される分割後の各ショット図形を割り当てる。図形パターンの配置座標は、当該図形パターンのパターンデータから参照できる。
図12は、実施の形態1におけるセル分割領域への割当処理を説明するための概念図である。図12では、例えば、図10で示した直角三角形の図形パターンをショット分割した際の各ショット図形を割り当てる場合を一例として示している。図12では、例えば、セル領域がx,y方向に3×3の9個のセル分割領域412に分割されている場合を示している。割当処理部62は、分割された各ショット図形434をショット図形の基準位置、例えば左下の頂点位置が重なるセル分割領域412に割り当てる。図12の例では、座標(1,1)のセル分割領域412にショット図形434d,eを割り当てる。座標(1,2)のセル分割領域412にショット図形434a,b,cを割り当てる。その他の座標のセル分割領域412についても同様にショット図形434が割り当てられる。
以上のように実施の形態1では、図形パターンをパターン分割領域といったメッシュ領域に分割せずに図形パターン自身のデータをショット分割イメージ情報生成部61に出力することで、従来のようにメッシュ内図形の形状が5角形のような微小図形を発生させ易い図形になることを防止できる。また、従来のようにパターン分割領域の分割サイズでメッシュ内図形のサイズが定義されることを防止できる。よって、ショット分割イメージ情報生成部61でショット分割する際に、誤った図形サイズでショット図形に分割されることを防止できる。
セル分割単位ショット数演算工程(S206)として、セル分割単位ショット数演算部63は、セル分割領域412(メッシュ領域)毎に、割り当てられたショット図形数から当該セル分割領域412内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。
また、セル分割単位ρ演算工程(S208)として、セル分割単位ρ演算部64は、セル分割領域412(メッシュ領域)毎に、割り当てられたショット図形の面積を合計して、当該セル分割領域412のパターン密度ρ(面積密度)を演算する。ここで、セル分割領域をはみ出すショット図形については、はみ出した分の面積を切り離し、はみ出したセル分割領域に加算すると好適である。演算されたパターン密度ρは、記憶装置144に記憶される。
次に、チップ分割単位ショット数演算工程(S210)として、チップ分割単位ショット数演算部65は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるセル分割領域412のショット数を合計して、当該チップ分割領域402内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。チップ分割領域は、図2等で説明したようにチップが1つの場合に当該チップ領域を、複数のチップをマージした場合には、マージされたチップの外接矩形領域となる仮想チップ領域をセル分割領域412の分割サイズよりも大きな分割サイズでメッシュ状に仮想分割される。また、セル分割領域412は、セル分割領域412の基準位置、例えば、左下の頂点が重なるチップ分割領域に割り当てられればよい。
また、チップ分割単位ρ演算工程(S212)として、チップ分割単位ρ演算部66は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるセル分割領域412のパターン密度ρを合計して、当該チップ分割領域内のパターン密度ρを演算する。演算されたパターン密度ρは、記憶装置144に記憶される。
以上のように、セル分割単位処理モードでは、パターン分割領域を用いずに、セル分割領域で分割処理された結果をチップ分割領域に割り当てる。
次に、パターン分割単位処理モードが選択された場合、パターン分割単位処理モード実行工程(S220)として、パターン分割単位処理部56は、以下のようにパターン分割単位処理を行う。パターン分割単位処理モードでは、各図形パターンをセル分割領域サイズ(第1のサイズ)より小さいパターン分割領域サイズ(第2のサイズ)で図形パターンの端部から複数のパターン分割領域(第2のメッシュ領域)に仮想分割し、パターン分割領域毎に配置される分割後の各図形を割り当てることにより、電子ビーム200を用いて描画する際の電子ビーム200のショット数を演算するパターン分割単位処理を行う。
図13は、実施の形態1におけるパターン分割単位処理モードの要部工程を示すフローチャート図である。図13において、パターン分割単位処理モード実行工程(S220)の内部工程として、図形パターンデータ読み出し工程(S222)と、判定工程(S224)と、パターン分割単位割当工程(S225)と、パターン分割単位ショット数演算工程(S226)と、パターン分割単位ρ演算工程(S228)と、パターン分割単位毎のショット分割イメージ情報生成工程(S230)と、チップ分割単位割当工程(S232)と、チップ分割単位ショット数演算工程(S234)と、チップ分割単位ρ演算工程(S236)と、いう一連の工程を実施する。
図14は、実施の形態1におけるパターン分割単位処理部の内部構成を示すブロック図である。図14において、パターン分割単位処理部56内には、図形パターンデータ読出部70、判定部71、パターン分割単位割当処理部72、パターン分割単位ショット数演算部73、パターン分割単位ρ演算部74、ショット分割イメージ情報生成部72、チップ分割単位割当処理部75、チップ分割単位ショット数演算部76、及びチップ分割単位ρ演算部77が配置される。図形パターンデータ読出部70、判定部71、パターン分割単位割当処理部72、パターン分割単位ショット数演算部73、パターン分割単位ρ演算部74、ショット分割イメージ情報生成部72、チップ分割単位割当処理部75、チップ分割単位ショット数演算部76、及びチップ分割単位ρ演算部77といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。図形パターンデータ読出部70、判定部71、パターン分割単位割当処理部72、パターン分割単位ショット数演算部73、パターン分割単位ρ演算部74、ショット分割イメージ情報生成部72、チップ分割単位割当処理部75、チップ分割単位ショット数演算部76、及びチップ分割単位ρ演算部77に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
まず、図形パターンデータ読み出し工程(S222)として、図形パターン読出部70は、チップデータ内の各セル内の各図形パターンデータを読み出す。
判定工程(S224)として、判定部71は、ショット分割イメージ情報の使用有無を判定する。ショット分割イメージ情報を使用する場合には、パターン分割単位毎のショット分割イメージ情報生成工程(S230)へと進む。ショット分割イメージ情報を使用しない場合には、パターン分割単位割当工程(S225)へと進む。
パターン分割単位割当工程(S225)として、パターン分割単位割当処理部72は、チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、図形パターン毎に、メッシュ状の複数のパターン分割領域432に仮想分割し、パターン分割領域432毎に配置される図形を割当てる。そして、パターン分割単位割当処理部72は、パターン分割領域432毎に、電子ビーム200による1回のショットで照射可能なサイズで図形パターンを複数のショット図形に分割する。
パターン分割単位ショット数演算工程(S226)として、パターン分割単位ショット数演算部73は、パターン分割領域432(メッシュ領域)毎に、割り当てられたショット図形数から当該パターン分割領域432内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。
また、パターン分割単位ρ演算工程(S228)として、パターン分割単位ρ演算部74は、パターン分割領域432(メッシュ領域)毎に、割り当てられたショット図形の面積を合計して、当該パターン分割領域432のパターン密度ρ(面積密度)を演算する。ここで、演算されたパターン密度ρは、記憶装置144に記憶される。
パターン分割単位毎のショット分割イメージ情報生成工程(S230)として、ショット分割イメージ情報生成部72は、各図形パターンがショット分割された後の各ショット図形を想定する。具体的には、ショット分割イメージ情報生成部72は、チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、パターン分割領域単位毎に、電子ビーム200による1回のショットで照射可能なサイズで図形パターンが複数のショット図形に分割する。そして、ショット分割イメージ情報生成部72は、分割された際の、分割後の各ショット図形のサイズおよび図形パターン内での配列位置が識別可能なショット分割イメージ情報を生成する。ショット分割イメージ情報のフォーマットは、図11と同様で構わない。ここでは、図形パターン毎ではなく、パターン分割領域毎にショット分割イメージ情報を生成する点以外は、セル分割単位処理モードにおけるショット分割イメージ情報と同様である。
チップ分割単位割当工程(S232)として、チップ分割単位割当処理部75は、パターン分割領域毎のショット分割イメージ情報と図形パターンの配置座標の情報とを用いて、チップ分割領域402毎に、当該チップ分割領域402内に配置される分割後の各ショット図形を割り当てる。図形パターンの配置座標は、当該図形パターンのパターンデータから参照できる。
次に、チップ分割単位ショット数演算工程(S234)として、チップ分割単位ショット数演算部76は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるパターン分割領域432のショット数を合計して、当該チップ分割領域402内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。或いは、チップ分割単位ショット数演算部76は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるショット図形の数を合計して、当該チップ分割領域402内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。チップ分割領域は、図2等で説明したようにチップが1つの場合に当該チップ領域を、複数のチップをマージした場合には、マージされたチップの外接矩形領域となる仮想チップ領域をセル分割領域412の分割サイズよりも大きな分割サイズでメッシュ状に仮想分割される。また、パターン分割領域432は、パターン分割領域432の基準位置、例えば、左下の頂点が重なるチップ分割領域に割り当てられればよい。
また、チップ分割単位ρ演算工程(S236)として、チップ分割単位ρ演算部77は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるパターン分割領域432のパターン密度ρを合計して、当該チップ分割領域内のパターン密度ρを演算する。或いは、チップ分割単位ρ演算部77は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるショット図形のパターン密度ρを合計して、当該チップ分割領域内のパターン密度ρを演算する。演算されたパターン密度ρは、記憶装置144に記憶される。
以上のように、パターン分割単位処理モードでは、セル分割領域を用いずに、パターン分割領域で分割処理された結果をチップ分割領域に割り当てる。
次に、セル及びパターン分割単位処理モードが選択された場合、セル及びパターン分割単位処理モード実行工程(S240)として、セル及びパターン分割単位処理部57は、以下のようにセル及びパターン分割単位処理を行う。セル及びパターン分割単位処理では、少なくとも1つの図形パターンで構成されるセルをセル分割領域サイズ(第1のサイズ)で複数のセル分割領域(第1のメッシュ領域)に仮想分割し、セル分割領域毎に配置される各図形を割り当てることにより、電子ビーム200を用いて描画する際の電子ビーム200のショット数を演算するセル分割単位処理と、各図形パターンをセル分割領域サイズ(第1のサイズ)より小さいパターン分割領域サイズ(第2のサイズ)で図形パターンの端部から複数のパターン分割領域(第2のメッシュ領域)に仮想分割し、パターン分割領域毎に配置される分割後の各図形を割り当てることにより、電子ビーム200を用いて描画する際の電子ビーム200のショット数を演算するパターン分割単位処理と、の両方を行う。
図15は、実施の形態1におけるセル及びパターン分割単位処理モードの要部工程を示すフローチャート図である。図15において、セル及びパターン分割単位処理モード実行工程(S240)の内部工程として、図形パターンデータ読み出し工程(S242)と、判定工程(S244)と、パターン分割単位割当工程(S245)と、パターン分割単位ショット数演算工程(S246)と、パターン分割単位ρ演算工程(S248)と、パターン分割単位毎のショット分割イメージ情報生成工程(S250)と、セル分割単位割当工程(S252)と、セル分割単位ショット数演算工程(S254)と、セル分割単位ρ演算工程(S256)と、チップ分割単位ショット数演算工程(S258)と、チップ分割単位ρ演算工程(S259)と、いう一連の工程を実施する。
図16は、実施の形態1におけるセル及びパターン分割単位処理部の内部構成を示すブロック図である。図16において、セル及びパターン分割単位処理部57内には、図形パターンデータ読出部80、判定部81、パターン分割単位割当処理部82、ショット分割イメージ情報生成部83、パターン分割単位ショット数演算部84、パターン分割単位ρ演算部85、セル分割単位割当処理部86、セル分割単位ショット数演算部87、セル分割単位ρ演算部88、チップ分割単位ショット数演算部89、及びチップ分割単位ρ演算部90が配置される。図形パターンデータ読出部80、判定部81、パターン分割単位割当処理部82、ショット分割イメージ情報生成部83、パターン分割単位ショット数演算部84、パターン分割単位ρ演算部85、セル分割単位割当処理部86、セル分割単位ショット数演算部87、セル分割単位ρ演算部88、チップ分割単位ショット数演算部89、及びチップ分割単位ρ演算部90といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。図形パターンデータ読出部80、判定部81、パターン分割単位割当処理部82、ショット分割イメージ情報生成部83、パターン分割単位ショット数演算部84、パターン分割単位ρ演算部85、セル分割単位割当処理部86、セル分割単位ショット数演算部87、セル分割単位ρ演算部88、チップ分割単位ショット数演算部89、及びチップ分割単位ρ演算部90に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
まず、図形パターンデータ読み出し工程(S242)として、図形パターン読出部80は、チップデータ内の各セル内の各図形パターンデータを読み出す。
判定工程(S244)として、判定部81は、ショット分割イメージ情報の使用有無を判定する。ショット分割イメージ情報を使用する場合には、パターン分割単位毎のショット分割イメージ情報生成工程(S250)へと進む。ショット分割イメージ情報を使用しない場合には、パターン分割単位割当工程(S245)へと進む。
パターン分割単位割当工程(S245)として、パターン分割単位割当処理部82は、チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、図形パターン毎に、メッシュ状の複数のパターン分割領域432に仮想分割し、パターン分割領域432毎に配置される図形を割当てる。そして、パターン分割単位割当処理部82は、パターン分割領域432毎に、電子ビーム200による1回のショットで照射可能なサイズで図形パターンを複数のショット図形に分割する。
パターン分割単位ショット数演算工程(S246)として、パターン分割単位ショット数演算部84は、パターン分割領域432(メッシュ領域)毎に、割り当てられたショット図形数から当該パターン分割領域432内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。
またパターン分割単位ρ演算工程(S248)として、パターン分割単位ρ演算部85は、パターン分割領域432(メッシュ領域)毎に、割り当てられたショット図形の面積を合計して、当該パターン分割領域432のパターン密度ρ(面積密度)を演算する。ここで、演算されたパターン密度ρは、記憶装置144に記憶される。
パターン分割単位毎のショット分割イメージ情報生成工程(S250)として、ショット分割イメージ情報生成部83は、各図形パターンがショット分割された後の各ショット図形を想定する。具体的には、ショット分割イメージ情報生成部83は、チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、パターン分割領域単位毎に、電子ビーム200による1回のショットで照射可能なサイズで図形パターンが複数のショット図形に分割する。そして、ショット分割イメージ情報生成部83は、分割された際の、分割後の各ショット図形のサイズおよび図形パターン内での配列位置が識別可能なショット分割イメージ情報を生成する。ショット分割イメージ情報のフォーマットは、図11と同様で構わない。ここでは、図形パターン毎ではなく、パターン分割領域毎にショット分割イメージ情報を生成する点以外は、セル分割単位処理モードにおけるショット分割イメージ情報と同様である。
セル分割単位割当工程(S252)として、セル分割単位割当処理部86は、パターン分割領域毎のショット分割イメージ情報と図形パターンの配置座標の情報とを用いて、セル分割領域412毎に、当該セル分割領域412内に配置される分割後の各ショット図形を割り当てる。図形パターンの配置座標は、当該図形パターンのパターンデータから参照できる。
セル分割単位ショット数演算工程(S254)として、セル分割単位ショット数演算部87は、セル分割領域412(メッシュ領域)毎に、セル分割領域412に割り当てられるパターン分割領域432のショット数を合計して、当該セル分割領域412内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。或いは、セル分割単位ショット数演算部87は、セル分割領域412(メッシュ領域)毎に、セル分割領域412に割り当てられるショット図形の数を合計して、当該セル分割領域412内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。パターン分割領域432は、パターン分割領域432の基準位置、例えば、左下の頂点が重なるセル分割領域に割り当てられればよい。
セル分割単位ρ演算工程(S256)として、セル分割単位ρ演算部88は、セル分割領域412(メッシュ領域)毎に、セル分割領域412に割り当てられるパターン分割領域432のショット数を合計して、当該セル分割領域412内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。或いは、セル分割単位ρ演算部88は、セル分割領域412(メッシュ領域)毎に、セル分割領域412に割り当てられるショット図形の数を合計して、当該セル分割領域412内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。
次に、チップ分割単位ショット数演算工程(S258)として、チップ分割単位ショット数演算部89は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるセル分割領域412のショット数を合計して、当該チップ分割領域402内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。チップ分割領域は、図2等で説明したようにチップが1つの場合に当該チップ領域を、複数のチップをマージした場合には、マージされたチップの外接矩形領域となる仮想チップ領域をセル分割領域412の分割サイズよりも大きな分割サイズでメッシュ状に仮想分割される。また、セル分割領域412は、セル分割領域412の基準位置、例えば、左下の頂点が重なるチップ分割領域に割り当てられればよい。
また、チップ分割単位ρ演算工程(S259)として、チップ分割単位ρ演算部90は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるセル分割領域412のパターン密度ρを合計して、当該チップ分割領域内のパターン密度ρを演算する。演算されたパターン密度ρは、記憶装置144に記憶される。
以上のように、セル及びパターン分割単位処理モードでは、セル分割領域及びパターン分割領域で分割処理された結果をチップ分割領域に割り当てる。
パターン分割領域サイズが最大ショットサイズ以下の場合には、セル分割単位処理モードと、セル及びパターン分割単位処理モードと、チップ分割単位処理モードとの中から最短の予想処理時間となる分割単位処理モードが選択されるので、説明していないチップ分割単位処理モードについて以下に説明する。セル分割単位処理モードと、セル及びパターン分割単位処理モードの処理内容は上述した通りである。
チップ分割単位処理モードが選択された場合、チップ分割単位処理モード実行工程(S260)として、チップ分割単位処理部58は、以下のようにチップ分割単位処理を行う。チップ分割単位処理モードでは、チップをセル分割領域サイズ(第1のサイズ)より大きいチップ分割領域サイズ(第3のサイズ)で複数のチップ分割領域(第3のメッシュ領域)に仮想分割し、チップ分割領域毎に配置される各図形を割り当てることにより、電子ビーム200を用いて描画する際の電子ビーム200のショット数を演算するチップ分割単位処理を行う。
図17は、実施の形態1におけるチップ分割単位処理モードの要部工程を示すフローチャート図である。図17において、チップ分割単位処理モード実行工程(S260)の内部工程として、図形パターンデータ読み出し工程(S262)と、判定工程(S264)と、パターン毎のショット数演算工程(S266)と、パターン毎のショット分割イメージ情報生成工程(S270)と、チップ分割単位割当工程(S271)と、チップ分割単位ショット数演算工程(S272)と、チップ分割単位ρ演算工程(S274)と、いう一連の工程を実施する。
図18は、実施の形態1におけるチップ分割単位処理部の内部構成を示すブロック図である。図18において、チップ分割単位処理部58内には、図形パターンデータ読出部92、判定部93、パターン単位ショット数演算部94、ショット分割イメージ情報生成部96、チップ分割単位割当処理部97、チップ分割単位ショット数演算部98、及びチップ分割単位ρ演算部99が配置される。図形パターンデータ読出部92、判定部93、パターン単位ショット数演算部94、ショット分割イメージ情報生成部96、チップ分割単位割当処理部97、チップ分割単位ショット数演算部98、及びチップ分割単位ρ演算部99といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。図形パターンデータ読出部92、判定部93、パターン単位ショット数演算部94、ショット分割イメージ情報生成部96、チップ分割単位割当処理部97、チップ分割単位ショット数演算部98、及びチップ分割単位ρ演算部99に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
まず、図形パターンデータ読み出し工程(S262)として、図形パターン読出部92は、チップデータ内の各セル内の各図形パターンデータを読み出す。
判定工程(S264)として、判定部93は、ショット分割イメージ情報の使用有無を判定する。ショット分割イメージ情報を使用する場合には、パターン毎のショット分割イメージ情報生成工程(S270)へと進む。ショット分割イメージ情報を使用しない場合には、パターン毎のショット数演算工程(S266)へと進む。
パターン毎のショット数演算工程(S266)として、パターン単位ショット数演算部94は、図形パターン毎に、電子ビーム200による1回のショットで照射可能なサイズで図形パターンを複数のショット図形に分割する。そして、パターン単位ショット数演算部94は、分割されたショット図形数から当該図形パターンを描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。
パターン毎のショット分割イメージ情報生成工程(S270)として、ショット分割イメージ情報生成部96は、各図形パターンがショット分割された後の各ショット図形を想定する。具体的には、ショット分割イメージ情報生成部96は、チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、図形パターン毎に、電子ビーム200による1回のショットで照射可能なサイズで図形パターンが複数のショット図形に分割する。そして、ショット分割イメージ情報生成部96は、分割された際の、分割後の各ショット図形のサイズおよび図形パターン内での配列位置が識別可能なショット分割イメージ情報を生成する。ショット分割イメージ情報のフォーマットは、図11と同様で構わない。
チップ分割単位割当工程(S271)として、チップ分割単位割当処理部97は、図形パターン毎のショット分割イメージ情報と図形パターンの配置座標の情報とを用いて、チップ分割領域402毎に、当該チップ分割領域402内に配置される分割後の各ショット図形を割り当てる。図形パターンの配置座標は、当該図形パターンのパターンデータから参照できる。
次に、チップ分割単位ショット数演算工程(S272)として、チップ分割単位ショット数演算部98は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるショット図形の数を合計して、当該チップ分割領域402内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。チップ分割領域は、図2等で説明したようにチップが1つの場合に当該チップ領域を、複数のチップをマージした場合には、マージされたチップの外接矩形領域となる仮想チップ領域をセル分割領域412の分割サイズよりも大きな分割サイズでメッシュ状に仮想分割される。
また、チップ分割単位ρ演算工程(S274)として、チップ分割単位ρ演算部99は、チップ分割領域402(メッシュ領域)毎に、チップ分割領域402に割り当てられるショット図形のパターン密度ρを合計して、当該チップ分割領域内のパターン密度ρを演算する。演算されたパターン密度ρは、記憶装置144に記憶される。
以上のように、チップ分割単位処理モードでは、セル分割領域及びパターン分割領域を用いずに図形パターン単位で分割処理された結果をチップ分割領域に割り当てる。
以上のようにして、選択された分割処理モードでの分割処理後は、いずれの分割処理モードでも共通するフレーム単位以降の処理へと進む。
フレーム単位ショット数演算工程(S280)として、フレーム単位ショット数演算部20は、フレーム領域毎に、フレーム領域に割り当てられるチップ分割領域のショット数を合計して、当該フレーム領域内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。また、チップ分割領域は、チップ分割領域の基準位置、例えば、左下の頂点が重なるフレーム領域に割り当てられればよい。
また、フレーム単位パターン密度演算工程(S282)として、フレーム単位パターン密度演算部34は、フレーム領域毎に、フレーム領域に割り当てられるチップ分割領域のパターン密度ρを合計して、当該フレーム領域内のパターン密度ρを演算する。演算されたパターン密度ρは、記憶装置144に記憶される。
次に、チップ単位ショット数演算工程(S284)として、チップ単位ショット数演算部22は、チップ内に配置される、分割処理された各図形を、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算する。具体的には、チップ単位ショット数演算部22は、チップ領域毎に、チップ領域に割り当てられるフレーム領域のショット数を合計して、当該チップ領域内を描画する際の電子ビーム200のショット数を演算する。チップ単位ショット数演算部22は、ショット数演算部の一例である。
また、チップ単位パターン密度演算工程(S286)として、チップ単位パターン密度演算部36は、チップ領域毎に、チップ領域に割り当てられるフレーム領域のパターン密度ρを合計して、当該チップ領域内のパターン密度ρを演算する。演算されたパターン密度ρは、記憶装置144に記憶される。
以上のようにして、当該チップを描画する際の総ショット数を得ることができる。また、領域に階層を設け、より小さい階層の領域から順にショット数およびパターン密度ρを演算し、その結果を累積していくことで、より高精度なショット数およびパターン密度ρを見積もることができる。また、実施の形態1によれば、より演算処理時間が短くなる分割処理モードを選択するため、無駄な時間を省くことができる。
以上のようにして取得されたチップ単位のショット数Ntotalを使って、当該チップを描画するための描画時間を予測する。
描画時間予測工程(S288)として、描画時間予測部24は、得られたショット数に基づいて、当該チップを描画するための描画時間を予測する。描画時間予測部24は、例えば、以下の式(5)を用いて、試料101にチップを描画するための総描画時間Tesを算出する。
(5) Tes=α・Ntotal+β
ここで、係数αは、1ショットあたりに必要な時間(ショットサイクル)を示す。例えば、必要なドーズDを得るための時間tと電子ビーム200を偏向させるための時間t(セトリングタイム)の和で示すことができる。また、電流密度をJとすると、例えば、t=D/Jで示すことができる。また、係数βは、1つのストライプ領域を描画した後に、次のストライプ領域の描画開始位置にXYステージ105が移動する際に必要な時間の総和を示す。これらの係数α,βは、予めパラメータとして設定しておけばよい。
電子ビームで描画する際、チップ領域は、例えばy方向に向かって所定の幅で短冊状の複数のストライプ領域に分割される。そして、ストライプ領域単位で描画処理が進められる。そして、試料101に描画する場合には、XYステージ105を例えばX方向に連続移動させながら、描画(露光)面を電子ビーム200が偏向可能な短冊状の複数のストライプ領域に仮想分割された試料101の1つのストライプ領域上を電子ビーム200が照射する。XYステージ105のX方向の移動は、連続移動とし、同時に電子ビーム200のショット位置もステージ移動に追従させる。連続移動させることで描画時間を短縮させることができる。そして、1つのストライプ領域を描画し終わったら、XYステージ105をY方向にステップ送りしてX方向(今度は逆向き)に次のストライプ領域の描画開始位置まで戻る。そして、そこから次のストライプ領域の描画動作を行なう。このように、フォワード(Fwd)−フォワード(Fwd)移動で描画動作を行なっていく。フォワード(Fwd)−フォワード(Fwd)で進めることでステージ系の行きと戻りの間で生じ得る位置ずれを回避することができる。ただし、1つのストライプ領域を描画し終わったら、XYステージ105をY方向にステップ送りしてX方向(今度は逆向き)に次のストライプ領域の描画動作を行なうフォワード(Fwd)−バックフォワード(Bwd)移動でも構わない。この場合には、各ストライプ領域の描画動作を蛇行させるように進めることでXYステージ105の移動時間を短縮することができる。
以上のように高精度なショット数で描画時間を予測することで、より高精度な描画時間を予測することができる。予測された描画時間は出力される。例えば、図示しないモニタ、プリンタ、記憶装置、或いは外部に出力され、ユーザに認識させることができる。
そして、かかる描画時間予測を行った後、かかるチップについて実際に描画処理を進めていく。
描画工程(S290)として、電子ビーム200を用いて、当該チップ内のパターンを試料100に描画する。そのために、まず、制御計算機120は、チップデータを入力して、描画処理のためのデータ処理を行う。具体的には、以下のように動作する。
ショットデータ生成工程として、ショットデータ生成部40は、記憶装置140からチップデータを読み出し、複数段のデータ変換処理を行って、装置固有のショットデータを生成する。上述したように、描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズに描画データに定義された各図形パターンを分割する必要がある。そこで、ショットデータ生成部40は、実際に描画するために、各図形パターンを1回のビームのショットで照射できるサイズに分割してショット図形を生成する。そして、ショット図形毎にショットデータを生成する。ショットデータには、例えば、図形種、図形サイズ、及び照射位置といった図形データが定義される。生成されたショットデータは、記憶装置146に記憶される。
また、一方で、照射量演算工程として、照射量演算部42は、所定のサイズのメッシュ領域毎の照射量を演算する。照射量は、基準照射量Dbaseに補正係数を乗じた値で演算できる。補正係数として、例えば、かぶり効果の補正を行うためのかぶり効果補正照射係数Df(ρ)を用いると好適である。かぶり効果補正照射係数Df(ρ)は、かぶり用メッシュのパターン密度ρに依存する関数である。かぶり効果は、その影響半径が、数mmに及ぶため、補正演算を行なうには、かぶり用メッシュのサイズを影響半径の1/10程度、例えば、1mmにすると好適である。そして、かかるかぶり用メッシュのパターン密度ρは、上述した各階層で演算されたパターン密度を利用すればよい。その他、照射量は、近接効果補正用の補正係数やローディング補正用の補正係数等で補正しても好適である。これらの補正においてもそれぞれの計算用のメッシュ領域におけるパターン密度が利用される。これらのパターン密度についても上述した各階層で演算されたパターン密度を利用しても構わない。そして、照射量演算部42は、演算された各照射量を領域毎に定義した照射量マップを作成する。以上のように、実施の形態1では、照射量補正を行う際のパターン密度ρについても、高精度なパターン密度ρが得られるので、より高精度に補正された照射量を演算することができる。生成された照射量マップは、記憶装置146に記憶される。
そして、描画処理部44は、制御回路130に描画処理を行うように制御信号を出力する。制御回路130は、記憶装置146からショットデータと照射量マップを入力し、描画処理部44から制御信号に従って描画部150を制御し、描画部150は、電子ビーム200を用いて、当該チップ内のパターンを試料100に描画する。具体的には、以下のように動作する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。偏向器205によって、かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形させる)ことができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、主偏向器208及び副偏向器209によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料101の所望する位置に照射される。図1では、位置偏向に、主副2段の多段偏向を用いた場合を示している。かかる場合には、主偏向器208でストライプ領域をさらに仮想分割したサブフィールド(SF)の基準位置にステージ移動に追従しながら該当ショットの電子ビーム200を偏向し、副偏向器209でSF内の各照射位置にかかる該当ショットのビームを偏向すればよい。
実施の形態1によれば、複数の分割処理モードから最適なモードを選択するので、より計算処置時間が短くなる分割処理ができる。よって、より短い時間で、ショット数を得ることができる。その結果、より短い時間で描画時間を予測できる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、ショット分割イメージ情報のルールは、以下のようにしても好適である。例えば、矩形の図形パターンをショット図形に分割する場合、ショット分割イメージ情報は、当該図形パターンの基準位置(左下の頂点位置)からx方向(第1の方向)に向かって、分割元となる当該図形パターンの形状を示す図形コード、最大ショットサイズで分割された連続して並ぶショット図形の個数、およびx方向に残った図形のサイズを順に定義する。そして、順に当該図形パターンが分割されたすべてのショット図形が識別可能になるまで定義するようにしても好適である。
また、直角二等辺三角形を元の図形パターンとするショット分割イメージ情報は、当該図形パターンの基準位置(左下の頂点位置)からx方向(第1の方向)に向かって、分割元となる当該図形パターンの形状を示す図形コード、最大ショットサイズで分割された連続して並ぶショット図形の個数、およびx方向に残った図形のサイズを順に定義ようにしても好適である。直角二等辺三角形では、x方向とy方向に同じサイズで分割されていくので、x方向とy方向の一方の情報を定義すれば足りる。
また、当該図形パターンが、底辺と45度の角度と135度の角度とで繋がる2つの斜辺を有する台形である場合に、ショット分割イメージ情報は、台形を示す図形コードと、x方向とy方向のうちの一方の方向について予め設定された順序で最大ショットサイズで分割されたショット図形の個数を並べることにより定義されるようにしても好適である。
また、当該図形パターンが、底辺(下底)と45度の角度で繋がる1つの斜辺と底辺(下底)と90度の角度で繋がる1辺とを有する台形である場合に、ショット分割イメージ情報は、台形を示す図形コードと、x方向とy方向のうちの一方の方向について予め設定された順序で最大ショットサイズで分割されたショット図形の個数を並べることにより定義されるようにしても好適である。
また、当該図形パターンが、45度の角度をもつ平行四辺形である場合に、ショット分割イメージ情報は、45度の角度をもつ平行四辺形を示す図形コードと、x方向について最大ショットサイズで分割されたショット図形の個数と、y方向について最大ショットサイズで分割されたショット図形の個数と、を並べることにより定義されるようにしても好適である。
上述したショット分割イメージ情報の作成ルールでショット分割イメージ情報を作成し、作成されたショット分割イメージ情報のルールに沿って、かかるショット分割イメージ情報を用いて各ショット図形を割り当てるようにしても好適である。このように、かかる変形例のショット分割イメージ情報およびショット分割イメージ情報を用いた処理についても本発明は適用可能である
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
10,12,51,71,81,93 判定部
14 予想処理時間算出部
16,17,18,19 予想処理時間演算部
20 フレーム単位ショット数演算部
22 チップ単位ショット数演算部
24 描画時間予測部
34 フレーム単位パターン密度演算部
36 チップ単位パターン密度演算部
40 ショットデータ生成部
42 照射量演算部
44 描画処理部
52 選択部
54 分割処理部
55 セル分割単位処理部
56 パターン分割単位処理部
57 セル及びパターン分割単位処理部
58 チップ分割単位処理部
60,70,80,92 図形パターンデータ読出部
61,72,83,96 ショット分割イメージ情報生成部
62 割当処理部
63,87 セル分割単位ショット数演算部
64,88 セル分割単位ρ演算部
65,76,89,98 チップ分割単位ショット数演算部
66,77,90,99 チップ分割単位ρ演算部
72,82 パターン分割単位割当処理部
73,84 パターン分割単位ショット数演算部
74,85 パターン分割単位ρ演算部
75,97 チップ分割単位割当処理部
86 セル分割単位割当処理部
94 パターン単位ショット数演算部
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110,120 制御計算機
112 メモリ
130 制御回路
140,142,144,146 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205 偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
330 電子線
400 チップ
401 フレーム領域
402 チップ分割領域
410 セル
411 開口
412 セル分割領域
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース
431 図形パターン
432 パターン分割領域
434 ショット図形
500 チップ
501 チップ分割領域
502 セル
503 セル分割領域
504 外接矩形
505 パターン分割領域
510 図形パターン
520,522 図形

Claims (5)

  1. 複数の図形パターンを有するチップの各図形パターンの図形パターンデータが定義されたチップデータを記憶する記憶部と、
    前記複数の図形パターンをそれぞれ所定のサイズの分割単位領域で分割処理する複数の分割単位処理モードのそれぞれで前記複数の図形パターンを分割処理した場合における各予想処理時間を算出する予想処理時間演算部と、
    算出された各分割単位処理モードの予想処理時間を用いて、前記複数の分割単位処理モードのうち、最短の予想処理時間となる分割単位処理モードを選択する選択部と、
    選択された分割単位処理モードに沿って前記複数の図形パターンの分割処理を行う分割処理部と、
    チップ内に配置される、分割処理された各図形を、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するショット数演算部と、
    前記ショット数に基づいて、当該チップを描画するための描画時間を予測する描画時間予測部と、
    荷電粒子ビームを用いて、当該チップ内のパターンを試料に描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記複数の分割単位処理モードは、少なくとも1つの図形パターンで構成されるセルを第1のサイズで複数の第1のメッシュ領域に仮想分割し、第1のメッシュ領域毎に配置される各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するセル分割単位処理を行うセル分割単位処理モードと、各図形パターンを第1のサイズより小さい第2のサイズで図形パターンの端部から複数の第2のメッシュ領域に仮想分割し、第2のメッシュ領域毎に配置される分割後の各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するパターン分割単位処理を行うパターン分割単位処理モードと、前記セル分割単位処理と前記パターン分割単位処理との両方を行うセル及びパターン分割単位処理モードと、を含むことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記複数の分割単位処理モードは、少なくとも1つの図形パターンで構成されるセルを第1のサイズで複数の第1のメッシュ領域に仮想分割し、第1のメッシュ領域毎に配置される各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するセル分割単位処理を行うセル分割単位処理モードと、前記セル分割単位処理と各図形パターンを第1のサイズより小さい第2のサイズで図形パターンの端部から複数の第2のメッシュ領域に仮想分割し、第2のメッシュ領域毎に配置される分割後の各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するパターン分割単位処理との両方を行うセル及びパターン分割単位処理モードと、チップを第1のサイズより大きい第3のサイズで複数の第3のメッシュ領域に仮想分割し、第3のメッシュ領域毎に配置される各図形を割り当てることにより、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算するチップ分割単位処理を行うチップ分割単位処理モードと、を含むことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、荷電粒子ビームによる1回のショットで照射可能なサイズで前記図形パターンが複数のショット図形に分割された際の、分割後の各ショット図形のサイズおよび前記図形パターン内での配列位置が識別可能なショット分割イメージ情報を生成するショット分割イメージ情報生成部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 複数の図形パターンを有するチップの各図形パターンの図形パターンデータが定義されたチップデータを記憶する記憶装置から前記チップデータ内の各図形パターンデータを入力し、前記複数の図形パターンをそれぞれ所定のサイズの分割単位領域で分割処理する複数の分割単位処理モードのそれぞれで前記複数の図形パターンを分割処理した場合における各予想処理時間を計算する工程と、
    算出された各分割単位処理モードの予想処理時間を用いて、前記複数の分割単位処理モードのうち、最短の予想処理時間となる分割単位処理モードを選択する工程と、
    選択された分割単位処理モードに沿って前記複数の図形パターンの分割処理を行う工程と、
    チップ内に配置される、分割処理された各図形を、荷電粒子ビームを用いて描画する際の荷電粒子ビームのショット数を演算する工程と、
    前記ショット数に基づいて、当該チップを描画するための描画時間を予測する工程と、
    荷電粒子ビームを用いて、当該チップ内のパターンを試料に描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
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