JP2013170741A - 加熱炉用の燃焼装置 - Google Patents

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    • C03B5/00Melting in furnaces; Furnaces so far as specially adapted for glass manufacture
    • C03B5/16Special features of the melting process; Auxiliary means specially adapted for glass-melting furnaces
    • C03B5/235Heating the glass

Abstract

【課題】加熱対象物の全体を均一に加熱できながらも、設置作業の簡略化を図ることができる加熱炉用の燃焼装置を提供する。
【解決手段】炉側壁に横長状に形成されて、燃焼用酸素含有ガスを加熱炉内の加熱対象物の上方の燃焼域に向けて広幅となる流動状態で供給する酸素含有ガス供給口5が設けられ、炉側壁の酸素含有ガス供給口5の下方箇所に、燃焼域にガス燃料を噴出するガス燃料噴出部Wが設けられ、ガス燃料噴出部Wとして、横幅方向の全幅に亘って分散する状態で複数の燃料噴出口7を形成したバーナタイル8が炉側壁に設置されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、炉側壁に横長状に形成されて、燃焼用酸素含有ガスを加熱炉内の加熱対象物の上方の燃焼域に向けて広幅となる流動状態で供給する酸素含有ガス供給口が設けられ、
前記炉側壁の前記酸素含有ガス供給口の下方箇所に、前記燃焼域にガス燃料を噴出するガス燃料噴出部が設けられた加熱炉用の燃焼装置に関する。
かかる加熱炉用の燃焼装置は、ガラスや金属等の溶解対象物を溶解する溶解炉や、鍛造品等の加熱対象物を加熱する加熱炉等の各種の加熱炉を加熱するために用いられるものである。
加熱炉用の燃焼装置においては、温度分布を均一化する状態で炉内を加熱することが望まれ、そして、そのように炉内の温度分布を均一化する場合には、ガス燃料噴出部にて、加熱対象物の上方の燃焼域の横幅方向に沿って広がる火炎を形成するように、ガス燃料を噴出するように構成する必要がある。
かかる加熱炉用の燃焼装置の第1従来例として、ガス燃料噴出部として、複数のガス燃料噴出ノズルを、燃焼域の横幅方向に沿って分散させた状態で炉側壁に各別に設置したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、加熱炉用の燃焼装置の第2従来例として、ガス燃料噴出部として、燃焼域の横幅方向に沿って拡がる扇形状の火炎を形成するように、ガス燃料を平面視にて放射状に噴出するガス燃料噴出ノズルを炉側壁に設けたものがある(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−201262号公報 特開2004−301369号公報
第1従来例の加熱炉用の燃焼装置は、加熱対象物の上方の燃焼域の横幅方向に沿って分散して位置する複数のガス燃料噴出ノズルにてガス燃料を噴出することによって、燃焼域の横幅方向に沿って広がる火炎を良好に形成できるものであるが、複数のガス燃料噴出ノズルを、炉側壁に各別に設置するものであるため、複数のガス燃料噴出ノズルの設置作業が煩雑な作業となる不都合がある。
第2従来例の加熱炉用の燃焼装置は、ガス燃料を平面視にて放射状に噴出するガス燃料噴出ノズルを設けるものであるから、ガス燃料噴出ノズルの設置数が少なくなるため、ガス燃料噴出ノズルの設置作業の簡略化を図れるものの、燃焼域の横幅方向に沿って広がる扇形状の火炎を形成するものであるため、加熱対象物の全体を均一に加熱し難い不都合があった。
すなわち、燃焼域の横幅方向に沿って広がる扇形状の火炎は、その先端側においては、燃焼域の横幅方向に沿って十分に広がるものの、その根元側においては、燃料域の横幅方向に沿っての広がり範囲が狭いため、火炎の根元側においては、加熱対象物を適切に加熱し難いものであった。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、加熱対象物の全体を均一に加熱できながらも、設置作業の簡略化を図ることができる加熱炉用の燃焼装置を提供する点にある。
本発明の加熱炉用の燃焼装置は、炉側壁に横長状に形成されて、燃焼用酸素含有ガスを加熱炉内の加熱対象物の上方の燃焼域に向けて広幅となる流動状態で供給する酸素含有ガス供給口が設けられ、
前記炉側壁の前記酸素含有ガス供給口の下方箇所に、前記燃焼域にガス燃料を噴出するガス燃料噴出部が設けられたものであって、その第1特徴構成は、
前記ガス燃料噴出部として、横幅方向の全幅に亘って分散する状態で複数の燃料噴出口を形成したバーナタイルが前記炉側壁に設置されている点を特徴とする。
すなわち、横幅方向に沿って全幅に亘って分散する状態で複数の燃料噴出口を形成したバーナタイルが、ガス燃料噴出部として、炉側壁に設置されるものであるから、バーナタイルの横幅を十分に大きく形成することによって、複数の燃料噴出口を、燃焼域の横幅方向に沿う大きな幅に亘って分散する状態で位置させることができる。
したがって、複数の燃料噴出口からガス燃料を噴出させることによって、加熱対象物の上方の燃焼域の横幅方向に沿って十分に広がる火炎を形成することができ、しかも、複数の燃料噴出口から噴出されるガス燃料によって形成される火炎は、その根元側部分においても、燃焼域の横幅方向に沿って広がるものであるため、加熱対象物の全体を均一に加熱し易いものとなる。
また、燃焼域の横幅方向に沿って分散する状態で位置する複数の燃料噴出口が、バーナタイルに形成されるものであるから、バーナタイルを炉側壁に設置する簡単な設置作業によって、複数の燃焼噴出口を炉側壁に装備させることができる。
要するに、本発明の第1特徴構成によれば、加熱対象物の全体を均一に加熱できながらも、設置作業の簡略化を図ることができる加熱炉用の燃焼装置を提供できる。
本発明の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記複数の燃料噴出口として、前記バーナタイルの横幅方向の中央側で且つ前記バーナタイルの上下幅方向の上部及び下部の夫々に、前記バーナタイルの横幅方向に並ぶ状態で形成される複数の上方噴出口及び複数の下方噴出口と、前記バーナタイルの上下幅方向の中央部に形成される中間噴出口とが設けられ、
前記中間噴出口として、前記バーナタイルの横幅方向の左方部及び右方部の夫々において、前記バーナタイルの横幅方向に並ぶ状態で形成される複数の左方噴出口と複数の右方噴出口とが設けられ、
前記上方噴出口、前記下方噴出口、及び、前記中間噴出口から分配して噴出されるガス燃料の分配率を変更調節する分配率調節手段が設けられている点を特徴とする。
すなわち、分配率調節手段により、上方噴出口、下方噴出口、及び、中間噴出口から噴出されるガス燃料の分配率を変更調節することにより、火炎の形成状態を調節できる。
例えば、ガス燃料噴出部に供給されるガス燃料のうちの大部分又は全部を、上方噴出口と中間噴出口とから噴出される分配率に調節すれば、複数の左方噴出口、複数の上方噴出口、及び、複数の右方噴出口からガス燃料の大部分又は全部が噴出されることになるため、加熱対象物の上方の燃焼域の横幅方向に沿って広がる火炎を、上方寄りに形成することができる。
また、ガス燃料噴出部に供給されるガス燃料のうちの大部分又は全部を、下方噴出口と中間噴出口とから噴出される分配率に調節すれば、複数の左方噴出口、複数の下方噴出口、及び、複数の右方噴出口からガス燃料の大部分又は全部が噴出されることになるため、加熱対象物の上方の燃焼域の横幅方向に沿って広がる火炎を、下方寄りに形成することができる。
つまり、例えば、加熱炉としてのガラス溶解炉が、原料供給口からガラス溶解槽に供給したガラス原料を、原料供給側から溶解ガラス取出側に向けて流動させながら溶解させる形態の場合において、ガラス原料の流動方向における原料供給側箇所においては、火炎を上方寄りに形成し、ガラス原料の流動方向における溶解ガラス取出側箇所においては、火炎を下方よりに形成することができるものとなる。
説明を加えると、ガラス溶解槽の上面における原料供給側の部分は、塊状のガラス原料が浮遊して凸凹状であるため、火炎がガラス原料に当たらないようにするために、火炎を上方寄りに形成することが望まれ、また、ガラス溶解槽の上面における溶解ガラス取出側の部分は、ガラス原料が溶解して平坦状であるため、ガラス溶解槽の上面を効率良く加熱するために、火炎を下方よりに形成することが望まれるが、その要望に応じた状態の火炎を形成することができるのとなる。
尚、ガラス溶解槽の上面を効率良く加熱するために、火炎を下方よりに形成するにしても、ガラス原料が無色ガラスの場合には、ガラス溶解槽の溶解されたガラス原料の上面近傍を酸化雰囲気にすべく、火炎を溶解されたガラス原料の上面から離れた位置に形成し、ガラス原料が色つきガラスの場合には、ガラス溶解槽の溶解されたガラス原料の上面近傍を還元雰囲気にすべく、火炎を溶解されたガラス原料の上面に近接する位置に形成することが望まれるものとなるが、上方噴出口、下方噴出口、及び、中間噴出口から噴出されるガス燃料の分配率を変更調節することにより、所望の火炎を形成できるものとなる。
要するに、本発明の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、火炎の形成状態を調節できる加熱炉用の燃焼装置を提供できる。
本発明の第3特徴構成は、上記第2特徴構成に加えて、
前記中間噴出口として、前記バーナタイルの横幅方向の中央部に形成される中央噴出口が設けられている点を特徴とする。
すなわち、中間噴出口として、複数の左方噴出口及び複数の右方噴出口に加えて、バーナタイルの横幅方向の中央部に形成される中央噴出口が設けられているから、中間噴出口から噴出されるガス燃料の存在によって、複数の左方噴出口、複数の上方噴出口、複数の下方噴出口、及び、複数の右方噴出口から噴出されるガス燃料が、一体状態の火炎となって安定して燃焼し易いものとなる。
つまり、ガス燃料噴出部に供給されるガス燃料のうちの大部分又は全部を、上方噴出口と中間噴出口とから噴出させて、火炎を上方寄りに形成する場合において、複数の左方噴出口、複数の上方噴出口、及び、複数の右方噴出口から噴出されるガス燃料が、中間噴出口から噴出されるガス燃料の存在によって、一体状態の火炎となって安定して燃焼し易いものとなる。
同様に、ガス燃料噴出部に供給されるガス燃料のうちの大部分又は全部を、下方噴出口と中間噴出口とから噴出させて、火炎を下方寄りに形成する場合において、複数の左方噴出口、複数の下方噴出口、及び、複数の右方噴出口から噴出されるガス燃料が、中間噴出口から噴出されるガス燃料の存在によって、一体状態の火炎となって安定して燃焼し易いものとなる。
要するに、本発明の第3特徴構成によれば、上記第2特徴構成による作用効果に加えて、安定燃焼化を図ることができる加熱炉用の燃焼装置を提供できる。
本発明の第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、
前記上方噴出口、前記下方噴出口、及び、前記中間噴出口が、燃料ガスを集束させる方向に向けて噴出するように構成されている点を特徴とする。
すなわち、上方噴出口、下方噴出口、及び、中間噴出口が、燃料ガスを集束させる方向に向けて噴出するから、上方噴出口と中間噴出口とから噴出されるガス燃料が、一体状態の火炎となって燃焼することや、下方噴出口と中間噴出口とから噴出されるガス燃料が、一体状態の火炎となって燃焼することを、的確に行えるものとなって、安定燃焼化を一層向上できる。
つまり、ガス燃料噴出部に供給されるガス燃料のうちの大部分又は全部を、上方噴出口と中間噴出口とから噴出させて、火炎を上方寄りに形成する場合において、複数の左方噴出口、複数の上方噴出口、複数の右方噴出口、及び、中間噴出口から噴出されるガス燃料が、一体状態の火炎となって燃焼することを、的確に行えるものとなる。
同様に、ガス燃料噴出部に供給されるガス燃料のうちの大部分又は全部を、下方噴出口と中間噴出口とから噴出させて、火炎を下方寄りに形成する場合において、複数の左方噴出口、複数の下方噴出口、複数の右方噴出口、及び、中間噴出口から噴出されるガス燃料が、一体状態の火炎となって燃焼することを、的確に行えるものとなる。
要するに、本発明の第4特徴構成によれば、上記第3特徴構成による作用効果に加えて、安定燃焼化を一層向上できる加熱炉用の燃焼装置を提供できる。
本発明の第5特徴構成は、上記第2又は第3特徴構成に加えて、
前記上方噴出口、前記下方噴出口、及び、前記中間噴出口が、ガス燃料の噴出方向を変更調節自在に構成されている点を特徴とする。
すなわち、上方噴出口、下方噴出口、及び、中間噴出口から噴出されるガス燃料の噴出方向を変更することによって、設置条件等に応じて、種々の形状の火炎を形成することができる。
つまり、例えば、上方噴出口、下方噴出口、及び、中間噴出口から噴出されるガス燃料の噴出方向を、上下に変更するようにして、斜め上方に伸びる火炎や斜め下方に伸びる火炎を形成することができ、また、上方噴出口、下方噴出口、及び、中間噴出口から噴出されるガス燃料の噴出方向を、左右に変更するようにして、左方に伸びる火炎や右方に伸びる火炎を形成できる等、種々の火炎を形成することができるものとなる。
要するに、本発明の第5特徴構成によれば、上記第2又は第3特徴構成による作用効果に加えて、種々の形状の火炎を形成することができる加熱炉用の燃焼装置を提供できる。
本発明の第6特徴構成は、上記第1〜第5特徴構成のいずれかに加えて、
前記酸素含有ガス供給口の一つに対して、複数の前記バーナタイルが、前記酸素含有ガス供給口の横幅方向に沿って並設されている点を特徴とする。
すなわち、酸素含有ガス供給口の一つに対して、複数のバーナタイルが、酸素含有ガス供給口の横幅方向に沿って並設されるものであるから、酸素含有ガス供給口の横幅が大きい場合においても、バーナタイルの製作の容易化、並びに、設置作業の容易化を図ることができるものとなる。
つまり、酸素含有ガス供給口が、酸素含有ガスを幅広状態で供給すべく、大きな横幅となる状態で設けられる場合があるが、このような場合において、酸素含有ガス供給口の横幅と同等な横幅を有するバーナタイルを製作して設置することが考えられるが、この場合には、大型のバーナタイルを製作する作業が煩雑となる不利や、大型のバーナタイルを設置する作業が煩雑な作業となる不利がある。
これに対して、本第6特徴構成によれば、製作し易く、設置作業を行い易い大きさのバーナタイルを製作して、酸素含有ガス供給口の一つに対して、複数のバーナタイルを並設することができるため、バーナタイルの製作の容易化、並びに、設置作業の容易化を図ることができるのである。
要するに、本発明の第6特徴構成によれば、上記第1〜第5特徴構成のいずれかによる作用効果に加えて、バーナタイルの製作の容易化、並びに、設置作業の容易化を図ることができる加熱炉用の燃焼装置を提供できる。
第1実施形態のガラス溶解炉の縦断正面図 図1のII−II線矢視図 同実施形態のガラス溶解炉の縦断正面図 同縦断正面図 第1実施形態の燃焼装置の正面図 バーナタイルの一部切欠側面図 バーナタイルの一部切欠平面図 ガス燃料の供給構成を示す概略図 第2実施形態のガラス溶解炉の縦断背面図 図9のX−X線矢視図 第2実施形態の燃焼装置の正面図 別実施形態の一部切欠き平面図
〔第1実施形態〕
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、加熱炉としてのガラス溶解炉には、天井がアーチ型に形成された炉本体1の下部に、平面視にて矩形状のガラス溶解槽2が、炉側壁4としての、前側壁4F、後側壁4R、左右の横側壁4Sにて区画形成された状態で設けられ、前側壁4Fに、加熱対象物としてのガラス原料を投入する投入口4iが形成され、後側壁4Rに、ガラス溶解槽2から溶解ガラスを取出す取出口4eが形成され、取出口4eにてガラス溶解槽2と連通する作業槽3が設けられ、ガラス溶解槽2の上方空間にてガス燃料を燃焼させる6台の燃焼装置Nが設けられている。
そして、ガラス溶解炉は、投入口4iから投入したガラス原料を、ガラス溶解槽2にて溶解させながら作業槽3に向かって流動させて、取出口4eを通して清浄な溶解ガラスを作業槽3に導くように構成されている。
ちなみに、図1は、ガラス原料の流動方向において、投入口4iに隣接する箇所の縦断面図であり、図3は、ガラス原料の流動方向において、投入口4iと取出口4eとの中間箇所の縦断面図であり、図4は、ガラス原料の流動方向において、取出口4eに隣接する箇所の縦断面図である。
6台の燃焼装置Nは、左右の横側壁4Sの夫々に3台ずつ振り分けた状態で装備され、そして、左側の3台の燃焼装置Nと右側の3台の燃焼装置Nとが、設定時間(例えば、15分〜30分)毎に、交互に燃焼するように構成されている。
炉本体1の左右の横外側部の夫々に、溶解槽前後方向に延びる蓄熱室Tが設けられて、燃焼装置Nは、後述の如く、蓄熱室Tを通過して高温(1000〜1200℃)に予熱された燃焼用空気Aにてガス燃料を燃焼させるように構成されている。
蓄熱室Tは、燃焼装置Nによる燃焼が行われた後の排ガスEが通過することにより、その排ガスEが保有する熱を蓄熱するように構成されている。
燃焼装置Nは、図1、図2及び図5に示すように、ガラス溶解炉内のガラス原料の上方の燃焼域に向けて酸素含有ガスとしての燃焼用空気Aを供給する酸素含有ガス供給部Kと、燃焼域にガス燃料を噴出するガス燃料噴出部Wとを備えている。
酸素含有ガス供給部Kは、炉側壁4としての横側壁4Sに横長状に形成された酸素含有ガス供給口としての空気口5と、蓄熱室Tと空気口5とを連通する空気供給路6とから構成され、上述の如く、蓄熱室Tを通過して高温に予熱された燃焼用空気Aを、空気口5を通して、燃焼域に向けて広幅となる流動状態で供給するように構成されている。
尚、燃焼用空気Aの供給速度は、例えば、8〜15m/Sである。
空気供給路6の断面形状及びその先端の空気口5の形状は、図5に示すように、下縁が直線状に形成され、上縁が下縁の両端を結ぶ上方に突出湾曲状に形成されたカマボコ状である。
ちなみに、空気供給路6の下縁部分は、側面視にて、水平方向に対して10度下向きに傾斜し、かつ、空気供給路6の上縁の頂部部分は、側面視にて、水平方向に対して20度下向きに傾斜するように形成されており、燃焼用空気が燃焼域に向けて下向きに流動するように構成されている。
図1に示すように、送風機Sの空気を左右の蓄熱室Tの一方に供給しかつ他方の蓄熱室Tから排出される排ガスEを外部に排出する状態と、送風機Sの空気を左右の蓄熱室Tの他方に供給しかつ一方の蓄熱室Tから排出される排ガスEを外部に排出する状態とに切換える流路切換機構Uが設けられている。
そして、この流路切換機構Uにより、左側の燃焼装置Nに燃焼用空気Aを供給する状態と、右側の燃焼装置Nに燃焼用空気Aを供給する状態とに切換えることにより、上述の如く、左側の燃焼装置Nを燃焼させる状態と右側の燃焼装置Nを燃焼させる状態とを切換えるように構成されている。
ガス燃料噴出部Wについて説明を加えると、図2及び図5に示すように、ガス燃料噴出部Wとして、横幅方向の全幅に亘って分散する状態で複数のガス燃料噴出口7を形成したバーナタイル8が、炉側壁4としての横側壁4Sに設置されている。
具体的には、本実施形態においては、一つの空気口5に対して、3つのバーナタイル8が燃焼域の横幅方向に相当する方向に沿って並設されている。
ちなみに、空気口5の燃焼域の横幅方向に沿う横幅L1は、例えば、1.5〜2mであり、そして、バーナタイル8の燃焼域の横幅方向に沿う横幅L2は、例えば、400mmであり、バーナタイルの上下方向に沿う上下幅は、例えば、350mmである。
尚、空気口の横幅L1とバーナタイル8の横幅L2とは、L2とバーナタイル8の設置数との積をL1で割った値が、0.6以上で且つ1.0以下となる関係となるように、定められることになる。
図5に示すように、バーナタイル8に形成する複数のガス燃料噴出口7として、バーナタイル8の横幅方向の中央側で且つバーナタイルの上下幅方向の上部及び下部の夫々に、横幅方向に並ぶ状態で形成される複数の上方噴出口7u及び複数の下方噴出口7sと、バーナタイル8の上下幅方向の中央部に形成される中間噴出口7tとが設けられている。
ちなみに、本実施形態においては、上方噴出口7uや下方噴出口7sは、5個形成されている。
そして、中間噴出口7tとして、バーナタイル8の横幅方向の左方部及び右方部の夫々において、バーナタイル8の横幅方向に並ぶ状態で形成される複数の左方噴出口7h及び複数の右方噴出口7m、並びに、バーナタイル8の横幅方向の中央部に形成される中央噴出口7cが設けられている。
ちなみに、本実施形態においては、左方噴出口7h及びの右方噴出口7mは、3個形成され、中央噴出口7cは1個形成されている。
また、上方噴出口7u、下方噴出口7s、及び、中間噴出口7tから分配して噴出されるガス燃料の分配率を変更調節する分配率調節手段V(図8参照)が設けられて、後述の如く、火炎形成状態を変更できるように構成されている。
バーナタイル8について説明しながら、上方噴出口7u、下方噴出口7s、及び、中間噴出口7tについて説明を加えると、バーナタイル8は、外形が直方体状に形成されている(図8参照)。
図6に示すように、バーナタイル8には、上方噴出口7uを先端部に形成するガス燃料流動孔Gu、下方噴出口7sを先端部に形成するガス燃料流動孔Gs、及び、中間噴出口7tを形成するガス燃料流動孔Gtが設けられている。
上方噴出口7uを先端部に形成する5個のガス燃料流動孔Guは、図示はしないが、バーナタイル8の横幅方向に沿って5個形成され、同様に、下方噴出口7sを先端部に形成するガス燃料流動孔Gsは、図示はしないが、バーナタイル8の横幅方向に沿って5個形成されている。
また、中間噴出口7tを形成するガス燃料流動孔Gtは、図7に示すように、バーナタイル8の横幅方向に沿って7個形成されている。
図6に示すように、5個の上方噴出口7uの夫々に連通する5個のガス燃料流動孔Guが下向き傾斜状態になるように形成され、5個の下方噴出口7sの夫々に連通するガス燃料流動孔Gsが上向き傾斜状態になるように形成されて、5個の上方噴出口7u及び5個の下方噴出口7sから噴出されるガス燃料が、集束箇所Dに向けて流動するように構成されている。
尚、中間噴出口7tを先端に形成するガス燃料流動孔Gtは、図6に示すように、側面視においては、水平方向に沿う姿勢に形成されている。
ちなみに、本実施形態においては、5個の上方噴出口7uの夫々に連通する5個のガス燃料流動孔Guは、平面視においては、空気口5から吐出される燃焼用空気Aの吐出方向に沿う平行姿勢で形成されるが、平面視においても、ガス燃料が集束箇所Dに向けて流動するように、5個のガス燃料流動孔Auのうちの左右両側のガス燃料流動孔Guを傾斜姿勢に形成してもよい。
同様に、本実施形態においては、5個の下方噴出口7sの夫々に連通する5個のガス燃料流動孔Gsは、平面視においては、空気口5から吐出される燃焼用空気Aの吐出方向に沿う平行姿勢で形成されるが、平面視においても、ガス燃料が集束箇所Dに向けて流動するように、5個のガス燃料流動孔Gsのうちの左右両側のガス燃料流動孔Gsを傾斜姿勢に形成してもよい
図7に示すように、中間噴出口7tのうちの3個の左方噴出口7hの夫々に連通するガス燃料流動孔Gtが、平面視において、先端側ほど右側に傾斜する姿勢に形成され、中間噴出口7tのうちの3個の右方噴出口7mの夫々に連通するガス燃料流動孔Gtが、平面視において、先端側ほど左側に傾斜する姿勢に形成され、中間噴出口7tのうちの中央噴出口7cに連通するガス燃料流動孔Gtが、平面視において、空気口5から吐出される燃焼用空気Aの吐出方向に沿う姿勢に形成されて、7つの中間噴出口7tから噴出されるガス燃料が、上述した集束箇所Dに向けて流動するように構成されている。
つまり、本実施形態においては、上方噴出口7u、下方噴出口7s、及び、中間噴出口7tが、ガス燃料を集束させる方向に向けて噴出するように構成されており、火炎が必要以上に長くなることを抑制して、短炎化を図るようになっている。
ちなみに、本実施形態においては、上述の集束箇所Dは、バーナタイル8から0.5〜1.0mの位置に設定されている。
尚、本実施形態においては、上方噴出口7uのガス燃料噴出方向と下方噴出口7sのガス燃料噴出方向とが交差する角度K1が、25度に設定され、中間噴出口7tのうちの左方噴出口7hのガス燃料噴出方向と右方噴出口7mのガス燃料噴出方向とが交差する角度K2が、25度に設定されている。
ちなみに、図6及び図7においては、ガス燃料噴出方向を分かり易くするために、上記設定関係とは異なる関係で記載している。
図6及び図7に示すように、バーナタイル8の後部には、ガス燃料供給用の供給口集合部9が、接続部10を介して装備されている。
供給口集合部9は、矩形状の板状体9Aを備えて、その板状体9Aに、上方噴出口7uに連通するガス燃料流動孔Guにガス燃料を供給するための上部燃料供給口11u、下方噴出口7s連通するガス燃料流動孔Gsにガス燃料を供給するための下部燃料供給口11s、及び、中間噴出口7tに連通するガス燃料流動孔Gtにガス燃料を供給するための中間燃料供給口11tを備える形態に構成されている。
接続部10は、図示は省略するが、上部燃料供給口11uに供給されたガス燃料を5個のガス燃料流動孔Guに導く流路、下部燃料供給口11sに供給されたガス燃料を5個のガス燃料流動孔Guに導く流路、及び、中間燃料供給口11tに供給されたガス燃料を7個のガス燃料流動孔Gtに導く流路を備えており、そして、供給口集合部9の板状体9Aにボルト連結され、バーナタイル8の後端に接着等により接続されて、バーナタイル8と供給口集合部9とを接続するように構成されている。
そして、以上の説明から明らかな如く、本実施形態においては、上述のように構成されたバーナタイル8が、その前面を炉本体1の内部に臨ませた状態で、炉本体1の横側壁4Sに設けられることになる。
図8に示すように、都市ガス(例えば13A)等のガス燃料を供給する燃料供給路12が、8系統のバーナタイル用燃料分岐路12nに分岐され、各バーナタイル用燃料分岐路12nが、さらに、上部用分岐路12u、下部用分岐路12s、中間用分岐路12tに分岐されている。
そして、各バーナタイル用燃料分岐路12nの上部用分岐路12u、下部用分岐路12s、中間用分岐路12tの夫々が、各バーナタイル8の上部燃料供給口11u、下部燃料供給口11s、中間燃料供給口11tに接続されている。
燃料供給路12にはガス燃料の供給を断続する燃料断続弁13が設けられ、各バーナタイル用燃料分岐路12nには、バーナタイル8へのガス燃料の供給量を調節するバーナタイル用燃料調節弁14が設けられている。
また、上部用分岐路12uには、5個の上方噴出口7uへのガス燃料の供給量を調節する上部用燃料調節弁15uが設けられ、下部用分岐路12sには、5個の下方噴出口7sへのガス燃料の供給量を調節する下部用燃料調節弁15sが設けられ、さらに、中間用分岐路12tには、7個の中間噴出口7tへのガス燃料の供給量を調節する中間用燃料調節弁15tが設けられている。
つまり、本実施形態においては、上部用燃料調節弁15u、下部用燃料調節弁15s、及び、中間用燃料調節弁15tにより、上述した分配率調節手段Vが構成されることになる。
図8に示すように、本実施形態においては、6個の燃焼装置Nの運転を制御する運転制御部20、及び、その運転制御部20に各種の制御指令を指令する操作部21が設けられている。
操作部21には、図示を省略するが、燃焼装置Nの運転開始及び停止を指令する運転スイッチの他に、6個の燃焼装置N夫々に対応して、火炎の形成状態を、上方寄り火炎形成状態、短炎形成状態、及び、下方寄り火炎形成状態のうちから択一的に指令する火炎形成状態指令スイッチ等が設けられている。
上方寄り火炎形成状態は、バーナタイル8に供給されるガス燃料を、そのうちの大部分が5個の上方噴出口7uから噴出されるように予め設定された上方寄り火炎形成用の設定分配率(例えば、80:20:0)にて、5個の上方噴出口7u、7個の中間噴出口7t、5個の下方噴出口7sから分配して噴出する状態である。
そして、上方寄り火炎形成状態においては、図1に示すように、火炎がバーナタイル8から斜め上方に向けて伸びる状態に形成される。
短炎形成状態は、バーナタイル8に供給されるガス燃料を、そのうちの大部分が5個の上方噴出口7uと5個の下方噴出口7sから噴出されるように予め設定された短炎形成用の設定分配率(例えば、40:20:40)にて、5個の上方噴出口7u、7個の中間噴出口7t、5個の下方噴出口7sから分配して噴出する状態である。
そして、短炎形成状態においては、図3に示すように、火炎がバーナタイル8から水平方向に向けて伸びる状態に形成される。
下方寄り火炎形成状態は、バーナタイル8に供給されるガス燃料を、そのうちの大部分が5個の下方噴出口7sから噴出されるように予め設定された下方寄り火炎形成用の設定分配率(例えば、0:20:80)にて、5個の上方噴出口7u、7個の中間噴出口7t、5個の下方噴出口7sから分配して噴出する状態である。
そして、下方寄り火炎形成状態においては、図4に示すように、火炎がバーナタイル8から斜め下方に向けて伸びる状態に形成される。
このように、火炎の形成状態が、上方寄り火炎形成状態、短炎形成状態、及び、下方寄り火炎形成状態に変更されるが、いずれの状態においても、図2に示すように、バーナタイル8の横幅と同幅の大きな幅となる火炎が形成されることになる。
ガラス溶解槽2におけるガラス原料流動方向上手側の部分は、図1に示すように、ガラス原料が溶解されつつ浮遊しているので、ガラス溶解槽2の上面は凸凹状となり、ガラス溶解槽2におけるガラス原料流動方向下流側の部分は、図4に示すように、その部分に至るまでにガラス原料の殆どが溶解されて、ガラス原料は浮遊していないので、ガラス溶解槽2の上面は平坦である。
そこで、炉本体1の左右夫々の横側壁4Sに設けられた6台の燃焼装置N夫々における火炎の形成状態を、操作部21の火炎形成状態指令スイッチにより、投入口4iに最も近い1番目の燃焼装置Nを上方寄り火炎形成状態に、投入口4iに次ぎに近い2番目の燃焼装置Nを短炎形成状態に、投入口4iから離れる3番目の燃焼装置Nを下方寄り火炎形成状態に夫々設定する。
このように火炎の形成状態を設定することにより、ガラス溶解槽2におけるガラス原料流動方向の上手側の部分においては、図1に示すように、バーナタイル8から斜め上方に向けて伸びる状態の火炎が形成されるので、ガラス溶解槽2に浮遊するガラス原料に火炎が当たらないようにすることができる。
又、ガラス溶解槽2におけるガラス原料流動方向の中間部分においては、図3に示すように、バーナタイル8から水平方向に向けて伸びる火炎が形成されるので、ガラス溶解槽2に浮遊するガラス原料が残存しても、そのガラス原料に火炎が当たることを抑制しながらも、火炎をガラス溶解槽2の上面に近づけて、ガラス溶解槽2を効率良く加熱することができる。
さらに、ガラス溶解槽2におけるガラス原料流動方向の下流側の部分においては、図4に示すように、バーナタイル8から斜め下方に向けて伸びる状態の火炎が形成されるので、火炎をガラス溶解槽2の上面に近接させて、効率良くガラス溶解槽2を加熱することができる。
尚、上記の通り、バーナタイル8を炉本体1の横側壁4Sに取り付けた状態で、火炎の形成高さを変更調節することができるので、3個のバーナタイル8を炉本体1の横側壁4Sに設置する際には、各バーナタイル8の設置高さをガラス原料流動方向における位置に応じて変更して設置するといった複雑な作業が不要となって、上述の如く、各バーナタイル8を全て同一の高さに設けることができるようになり、燃焼装置Nの設置作業の簡略化を図ることができる。
以下、運転制御部20の制御動作を説明する。
運転制御部20は、操作部21の運転スイッチにより運転開始が指令されると、各バーナタイル8に対して設けられたイグナイタ(図示省略)を作動させた状態で、燃料断続弁13を開弁し、各バーナタイル8へのガス燃料の供給量が予め設定した設定燃料供給量になるように、各バーナタイル用燃料分岐路12nのバーナタイル用燃料調節弁14の作動を制御して、燃焼装置Nの運転を開始する。
ちなみに、6台の燃焼装置Nは、上述の如く、3台ずつ交互に燃焼させるものであるから、操作部21の運転スイッチにより運転開始が指令されると、最初に燃焼を開始させる3台の燃焼装置Nに対応するバーナタイル8に対して燃焼用空気Aを供給すべく、流路切換機構Uを切換え、また、最初に燃焼を開始させる3台の燃焼装置Nに対応するバーナタイル8に対して設けられたイグナイタ(図示省略)を作動させた状態で、それらバーナタイル8に対してガス燃料が供給されることになる。
又、運転制御部20は、操作部21の火炎形成状態指令スイッチによる各バーナタイル8についての主炎形成状態の指令情報に基づいて、各バーナタイル8に対応する上部用燃料調節弁15u、下部用燃料調節弁15s、及び、中間用燃料調節弁15t夫々の作動を制御する。
例えば、上方寄り火炎形成状態が指令されている場合は、バーナタイル用燃料分岐路12nを通して供給されるガス燃料を、上方寄り火炎形成用の設定分配率にて、上部用分岐路12u、中間用分岐路12t、下部用分岐路12sに分配して通流させるように、上部用燃料調節弁15u、中間用燃料調節弁15t及び前記下部用燃料調節弁15sの作動を制御する。
そして、運転制御部20は、操作部21の運転スイッチにより運転停止が指令されると、燃料断続弁13及び酸素断続弁18を閉弁して、燃焼装置Nの運転を停止する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明するが、この第2実施形態は、ガラス溶解炉の異なる構成を例示するものであって、この第2実施形態の燃焼装置Nは、第1実施形態のバーナタイル8を用いて構成されるものであるので、以下、ガラス溶解炉の構成と、燃焼装置Nの第1実施形態と異なる部分についてのみ詳述して、第1実施形態と同様な構成部分については、第1実施形態と同様な符合を記載して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態のガラス溶解炉は、図9及び図10に示すように、平面視において長方形状のガラス溶解槽2の4辺を囲む4つの炉側壁4のうちで、長辺側となる一対の横側壁4Sの一方における前側壁4Fに近い箇所に、投入口4iが設けられ、その横側壁4Sに隣接する短辺側の前側壁4F及び後側壁4Rのうちの、投入口4iから離れる側の後側壁4Rに、取出口4eが設けられている。
すなわち、このガラス溶解炉は、投入口4iから取出口4eに向けて屈曲状にガラス原料を流動させるように構成されている。
そして、図11に示すように、上述した短辺側となる前側壁4F及び後側壁4Rのうちの、投入口4iに隣接する前側壁4Fに、2台の燃焼装置Nが並置されている。
この2台の燃焼装置Nは、設定時間(例えば、15分〜30分)毎に、交互に燃焼するように構成されている。
本実施形態においては、本実施形態においては、前側壁4Fに、2台の燃焼装置Nに対応させて左右一対の空気口5が形成され、各空気口5に対して、1つのバーナタイル8が設定されている。
ちなみに、この第2実施形態の場合においては、例えば、投入口4iに隣接する側のバーナタイル8による火炎形成状態を、上方寄り火炎形成状態に設定し、投入口4iから離れる側のバーナタイル8による火炎形成状態を、下方寄り火炎形成状態又は短炎形成状態に設定することになる。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ)上記第1及び第2実施形態においては、本発明の燃焼装置Nをガラス溶解炉に適用した場合を例示したが、本発明の燃焼装置Nは、鍛造炉等の各種の加熱炉に適用できるものである。
(ロ)上記第1及び第2実施形態においては、中間噴出口7tとして、バーナタイル8の横幅方向の中央部に中央噴出口7cを設ける場合を例示したが、この中央噴出口7cを省略する形態で実施してもよい。
(ハ)上記第1実施形態において例示した如く、バーナタイル8をガラス溶解槽2におけるガラス原料流動方向に沿って並置する場合、その並置数はガラス溶解槽2の平面視での大きさに応じて変更設定することができる。又、ガラス溶解槽2の平面視での大きさが小さい場合は1つでもよい。
(ニ)火炎形成状態の種類は、上記の第1実施形態において例示した種類に限定されるものではない。
例えば、中間噴出口7tにおける左方噴出口7hと右方噴出口7mとの分配率を変更調節するように構成して、例えば、上寄り火炎形成状態や下寄り火炎形成状態において、左方噴出口7hからの噴出量を右方噴出口7mからの噴出量より多くして、火炎を左方でかつ上方に伸びる状態に形成する左上寄り火炎形成状態や、火炎を左方でかつ下方に伸びる状態に形成する左下寄り火炎形成状態にすることができる。
同様に、上寄り火炎形成状態や下寄り火炎形成状態において、右方噴出口7mからの噴出量を左方噴出口7hからの噴出量より多くして、火炎を右方でかつ上方に伸びる状態に形成する右上寄り火炎形成状態や、火炎を右方でかつ下方に伸びる状態に形成する右下寄り火炎形成状態に形成することができる。
(ホ)上記第1実施形態の燃焼装置Nにおいては、上方噴出口7u、下方噴出口7s、及び、中間噴出口7tが、ガス燃料を集束させる方向に向けて噴出するように構成される場合を例示したが、上方噴出口7u、下方噴出口7s、及び、中間噴出口7tが、ガス燃料を互いに平行な方向に沿って噴出するように構成して実施してもよい。
さらに、上方噴出口7u、下方噴出口7s、及び、中間噴出口7tが、平面視において、ガス燃料を拡散する方向に向けて噴出するように構成して実施してもよい。この場合には、バーナタイル8の横幅よりも、十分に大きな火炎を形成できるものとなる。
(へ)本発明を実施するに、上方噴出口7u、下方噴出口7s及び中間噴出口7tを、ガス燃料の噴出方向を変更調節できるように構成して実施してもよい。
すなわち、上方噴出口7u、下方噴出口7s及び中間噴出口7tのガス燃料の噴出方向を、上下方向や左右方向に変更調節できるように構成してもよい。
例えば、図12に示すように、上方噴出口7uを先端に形成するガス流動パイプPu、下方噴出口7sを先端に形成するガス流動パイプPs、先端に中間噴出口7tを形成するガス流動パイプPtを、バーナタイル8に対して、先端を中心に上下方向に揺動調節自在に構成することによって、上方噴出口7u、下方噴出口7s及び中間噴出口7tが、ガス燃料の噴出方向を上下に変更できることになる。
また、図示はしないが、上方噴出口7uを先端に形成するガス流動パイプPu、下方噴出口7sを先端に形成するガス流動パイプPs、及び、先端に中間噴出口7tを形成するガス流動パイプPtを、バーナタイル8に対して、先端を中心に左右方向に揺動調節自在に構成することによって、上方噴出口7u、下方噴出口7s及び中間噴出口7tが、ガス燃料の噴出方向を左右に変更できることになる。
そして、上方噴出口7u、下方噴出口7s及び中間噴出口7tが、ガス燃料の噴出方向を変更調節自在に構成されると、火炎の形成状態を種々変更できるものとなるから、設置位置等に応じて、火炎の形成状態を変更設定できるものとなる。
(ト)酸素含有ガス供給部Kにより吐出する酸素含有ガスとしては、上記の実施形態において例示した空気以外に、空気よりも酸素濃度を高くした酸素富化空気を用いることができる。
(チ)本発明の燃焼装置Nを適用するガラス溶解炉としては、上記の第1実施形態や第2実施形態にて説明したガラス溶解炉の他、種々の形態のガラス溶解炉がある。例えば、バッチ式でガラス原料の溶解処理を行うバッチ式のガラス溶解炉に、本発明の燃焼装置Nを設けるようにしてもよい。
4 炉側壁
5 酸素含有ガス供給口
7 燃料噴出口
7u 上方噴出口
7s 下方噴出口
7t 中間噴出口
7h 左方噴出口
7m 右方噴出口
7c 中央噴出口
8 バーナタイル
V 分配率調節手段
W 燃料噴出部

Claims (6)

  1. 炉側壁に横長状に形成されて、燃焼用酸素含有ガスを加熱炉内の加熱対象物の上方の燃焼域に向けて広幅となる流動状態で供給する酸素含有ガス供給口が設けられ、
    前記炉側壁の前記酸素含有ガス供給口の下方箇所に、前記燃焼域にガス燃料を噴出するガス燃料噴出部が設けられた加熱炉用の燃焼装置であって、
    前記ガス燃料噴出部として、横幅方向の全幅に亘って分散する状態で複数の燃料噴出口を形成したバーナタイルが前記炉側壁に設置されている加熱炉用の燃焼装置。
  2. 前記複数の燃料噴出口として、前記バーナタイルの横幅方向の中央側で且つ前記バーナタイルの上下幅方向の上部及び下部の夫々に、前記バーナタイルの横幅方向に並ぶ状態で形成される複数の上方噴出口及び複数の下方噴出口と、前記バーナタイルの上下幅方向の中央部に形成される中間噴出口とが設けられ、
    前記中間噴出口として、前記バーナタイルの横幅方向の左方部及び右方部の夫々において、前記バーナタイルの横幅方向に並ぶ状態で形成される複数の左方噴出口と複数の右方噴出口とが設けられ、
    前記上方噴出口、前記下方噴出口、及び、前記中間噴出口から分配して噴出されるガス燃料の分配率を変更調節する分配率調節手段が設けられている請求項1記載の加熱炉用の燃焼装置。
  3. 前記中間噴出口として、前記バーナタイルの横幅方向の中央部に形成される中央噴出口が設けられている請求項2記載の加熱炉用の燃焼装置。
  4. 前記上方噴出口、前記下方噴出口、及び、前記中間噴出口が、燃料ガスを集束させる方向に向けて噴出するように構成されている請求項2又は3記載の加熱炉用の燃焼装置。
  5. 前記上方噴出口、前記下方噴出口、及び、前記中間噴出口が、ガス燃料の噴出方向を変更調節自在に構成されている請求項2又は3記載の加熱炉用の燃焼装置。
  6. 前記酸素含有ガス供給口の一つに対して、複数の前記バーナタイルが、前記酸素含有ガス供給口の横幅方向に沿って並設されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱炉用の燃焼装置。
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