JP2013170723A - 冷却庫 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被冷却物の収納室15の側方に設けられた設置室16に、冷却ファン22と冷却器21とがケーシング35,25内に収められた冷却ユニット20が設置され、冷却ユニット20の正面から吸い込まれて冷却器21と熱交換することで生成された冷気が、冷却ユニット20の背面から吹き出されたのち側面側に回り込んで収納室15に循環供給される。冷却ユニット20の背面下部と設置室16の対向した壁面16Bとの間にはスペーサ板50が装着され、同スペーサ板50には奥行方向に沿って水抜き溝60が形成されているとともに、冷却ユニット20の下面側には、冷却器21からの除霜水を受けるドレンパン70が、その一方の側部を水抜き溝60の下方に臨ませた形態で出し入れ可能に装着されている。
【選択図】図12
Description
ここで、冷却ユニットの背面から吹き出された冷気を冷却ユニットの両側面(手前側と奥側)に分けて良好に回り込ませることができるように、冷却ユニットの背面下部と設置室の対向した壁面との間にスペーサ板を介装して、冷却ユニットの背面側に所定のスペースを確保することが一部で行われている。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、洗浄に供した後の排水が残ることを回避して庫内を清潔に保てるようにするところにある。
(1)前記スペーサ板は、前記冷却ユニットの背面下部を前記設置室の前記壁面に取り付けるための取付板を兼用している。
スペーサ板が、冷却ユニットを設置室の壁面に取り付ける取付板を兼用していることで、構造が簡単にまとめられる。
スペーサ板を壁面に取り付ける場合には、取付部の奥縁の差込溝を掛止部に差し込んで支持したのち、手前の端部の取付孔にねじを通して締め付けることで壁面に固定される。奥側を引っ掛け構造として手前側のみをねじ止めするようにしたから、スペーサ板を壁面に取り付ける作業を能率良く行うことができる。
ドレンパンは、左右のフランジをレール部に沿って滑らせつつ出し入れされる。ドレンパンの装着時において、スペーサ板に降り懸かった洗浄水は、水切り溝からフランジ上に落ちた後、若しくは直接にドレンパン内に受けられる。
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図13に基づいて説明する。この実施形態では、急速冷却庫に適用した場合を例示している。
本実施形態の急速冷却庫は低背縦型であって、図1ないし図4に示すように、機械室90の上面に冷却庫本体10(以下、本体10)が載置され、機械室90の底面に配された脚11によって支持されている。
本体10は前面が開口されたやや横長の断熱箱体からなり、同本体10の前面開口部12には、断熱扉13が、正面から見た左側縁を中心として揺動開閉可能に装着されている。本体10の内部すなわち庫内では、図2に示すように、正面から見た右側の6割程度の領域が、食品の収納室15とされ、残りの左側の領域が、冷却ユニット20の設置室16となっている。
冷却器21は、庫内の奥行方向に長いブロック状に形成されている。冷却器21には、同冷却器21の上面並びに手前側と奥側の面を覆うようにして、冷却器カバー25が取り付けられており、3枚のカバー板26,27,29を組み付けて概ね門形に形成されている。
奥カバー板27は、冷却器21の奥面を間隔を開けて覆うように機能し、全体としては、手前カバー板26よりも幅広でかつ深いコ字形断面に形成され、正面側(収納室15に対向する側)の端縁から内方に直角曲げされた正面板27Aが、冷却器21よりも収納室15側に突出した形態で配される。この正面板27Aの手前の端縁には、L形をなす補助板28が取り付けられ、この補助板28の手前側を向いた先端部28Aが、冷却器21における正面の奥縁に沿って当てられるようになっている。
上カバー板29は、冷却器21の上面を覆って装着され、その正面側の端縁から鈎形をなして立ち上がるようにして取付板30が形成され、同取付板30が、設置室16の天井壁16Cにねじ止めされるようになっている。
このファンケース35が、上記した冷却器カバー25の正面側に揺動開閉可能に取り付けられるようになっている。ファンケース35は、手前側の側面板35Bが、冷却器カバー25の手前カバー板26と面一となった状態で重ねられ、そのとき奥側の側面板35Cが、冷却器カバー25の奥カバー板27の正面板27Aに設けられた補助板28の基端部28Bに重ねられるようになっている。
ファンケース35の奥側の側面板35Cと、冷却器カバー25の奥カバー板27の正面板27Aとが突き合った隅部には、上下2箇所においてヒンジ38が設けられている。
ファンケース35の閉鎖時には、同ファンケース35内に取り付けられた冷却ファン22が、冷却器21の正面中央部の直前に位置し、施錠装置39を解錠すると、ファンケース35はヒンジ38を中心として図5の反時計回り方向に90度揺動して開放できるようになっている。
ここで冷却器カバー25は、手前カバー板26では、収納室15側の側縁に屈曲形成された屈曲板26Aが、冷却器21における正面の手前側の縁部を覆い、また奥カバー板27では、L字形をなす補助板28が、冷却器21の正面の奥縁を覆うようにして配され、それぞれその裏面を、除霜ヒータや、冷却器21の温度を検知する除霜サーミスタの取付面として使用しており、すなわち冷却器21を正面から(収納室15側から)水洗いする場合に、手前側と奥側の端部が屈曲板26Aや補助板28で遮られて水が当たり難い構造となっている。
一方、冷却器カバー25の正面(収納室15と対向した面)の下縁部には、風向板63が奥行方向のほぼ全長に亘って取り付けられている。この風向板63は、図12に示すように、垂直板64の下縁部が正面視で右側に直角曲げされたのち、その突出端側がさらに下側と左側とに二度曲げされることで、ドレンパン70の右側のフランジ72を受ける右レール部61Rが形成されている。風向板63の垂直板64が、冷却器21ケースの正面の下縁部における所定高さ位置にねじ止めされて固定されると、右レール部61Rは、上記したスペーサ板50の左レール部61Lと、同じ高さ位置において所定間隔を開けて対向して配されるようになっている。
詳細には、所定間隔を開けて配される左右一対の縦棒81を備えており、各縦棒81の上下両端には、やや縦長の六角形をなす取付環82が形成されている。両縦棒81の間には、載置棒83が一定のピッチで5段にわたって差し渡されている。各載置棒83は、両端を同方向に直角曲げした平面コ字形をなし、屈曲部84の先端から上向きまたは下向きに曲げ形成された取付部85が、縦棒81の外面に当てられて溶接により固定されている。
各トレイ受け80は、四隅の取付環82を対応する取付具87に掛止することにより、図2及び図4に示すように、収納室15の左右の側面に対向した形態で着脱可能に取り付けられるようになっている。
そしてトレイTは、左右の側縁部を、同じ段で対向した載置棒83に載せつつ、前方から出し入れされて収納されるようになっている。
調理後の食品はトレイTに入れられ、同トレイTは、左右のトレイ受け80の同じ段の載置棒83で受けられつつ、最大5段にわたって収納室15内に収納される。トレイTの収納が完了したら、断熱扉13を閉じる。係る状態で冷却運転がなされ、すなわち冷凍装置93(圧縮機95)と冷却ファン22とが運転されると、図4の矢線に示すように、収納室15の空気がファンケース35の吸込口36Aを通って冷却ユニット20内に吸引されて冷却器21を通過する間に冷気が生成され、冷却ユニット20の背面側に吹き出された冷気が、庫内の左側壁16Bに当たって手前と奥に分かれて同冷却ユニット20の手前側と奥側の側面に回り込んだのち、収納室15に送り込まれるといった循環流を生じ、これによりトレイTに入れられた食品が急速冷却される。
所定時間が経過したら冷却運転が停止され、断熱扉13を開いたのち、トレイTが庫外に出される。
スペーサ板50を設置室16の左側壁16Bに取り付ける構造として、奥側を引っ掛け構造として手前側のみをねじ止めするようにしたから、スペーサ板50を左側壁16Bに取り付ける作業を能率良く行うことができる。スペーサ板50を冷却ユニット20に予め取り付けた場合は、冷却ユニット20の設置作業も簡単となる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、スペーサ板が冷却ユニットを庫内の壁面に取り付ける取付板を兼用していたが、取付板をスペーサ板とは別に設けてもよい。
(2)スペーサ板の左側板は、両端共にねじ止めで壁面に固定するようになっていてもよい。
(3)上記実施形態では、ドレンパンのフランジを受ける一方のレール部をスペーサ板と一体的に形成した場合を例示したが、レール部はスペーサ板とは別体に形成するようにしてもよい。
(5)本発明は上記実施形態に例示した急速冷却庫に限らず、庫内の左右一側に被冷却物の収納室が設けられる一方、他側に同収納室と対向するように冷却ユニットが設けられた冷却庫全般に広く適用することができる。
Claims (4)
- 前面開口の断熱箱体からなり前記前面開口に開閉扉を装着してなる冷却庫本体の内部には、間口方向の一側に被冷却物を収納する収納室が設けられるとともに、他側に設けられた設置室には、前記収納室と対面する方向の前後に亘って冷却ファンと冷却器とが配されてケーシング内に収められてなる冷却ユニットが設置され、前記冷却ファンの駆動に伴い、前記収納室の空気が前記冷却ユニットの正面から吸い込まれて前記冷却器と熱交換することで冷気が生成され、その冷気が前記冷却ユニットの背面から吹き出されたのち同冷却ユニットの側面側に回り込んで前記収納室に循環供給されるようにした冷却庫において、
前記冷却ユニットの背面下部と前記設置室の対向した壁面との間にはスペーサ板が装着され、同スペーサ板には奥行方向に沿って水抜き溝が形成されているとともに、
前記冷却ユニットの下面側には、前記冷却器からの除霜水を受けるドレンパンが、その一方の側部を前記水抜き溝の下方に臨ませた形態で出し入れ可能に装着されていることを特徴とする冷却庫。 - 前記スペーサ板は、前記冷却ユニットの背面下部を前記設置室の前記壁面に取り付けるための取付板を兼用していることを特徴とする請求項1記載の冷却庫。
- 前記スペーサ板の側縁には前記壁面に当てられる取付部が立ち上がり形成され、前記取付部の奥縁には、前記壁面の奥側に立てられた掛止部に差し込まれる差込溝が切り込み形成される一方、同取付部の手前側の端部には、ねじ止め用の取付孔が形成されていることを特徴とする請求項2記載の冷却庫。
- 前記ドレンパンは、左右の開口側縁にフランジが張り出し形成された構造である一方、
前記スペーサ板における前記水抜き溝の前記壁面側の側縁には、垂下したのち前記収納室側に直角曲げされたL字形をなす一のレール部が形成されるとともに、前記冷却器ユニットの下面には、L字形をなす他のレール部が、前記一のレール部とは向かい合った姿勢で所定間隔を開けて形成され、
前記ドレンパンは、左右のフランジを対応するレール部に載せて吊り下げ状に支持されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の冷却庫。
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