JP2013170257A - ビニルピロリドン系ポリマー組成物 - Google Patents

ビニルピロリドン系ポリマー組成物 Download PDF

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JP2013170257A JP2012036552A JP2012036552A JP2013170257A JP 2013170257 A JP2013170257 A JP 2013170257A JP 2012036552 A JP2012036552 A JP 2012036552A JP 2012036552 A JP2012036552 A JP 2012036552A JP 2013170257 A JP2013170257 A JP 2013170257A
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Yuji Yoshida
裕治 吉田
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Abstract

【課題】加熱時の黄変が抑制されたビニルピロリドン系ポリマー組成物を提供する。
【解決手段】アルカリとビニルピロリドン系ポリマーを含有するものとし、好ましくは、アルカリとして、クエン酸三ナトリウム及び酸化マグネシウムのうちの1種又は2種を用い、ビニルピロリドン系ポリマーは、ビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマーを含有するものとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビニルピロリドン系ポリマー組成物に関し、具体的には熱による黄変を抑制したビニルピロリドン系ポリマー組成物に関する。
ビニルピロリドン系ポリマーは熱により黄変する傾向にあり、特にビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマーは耐熱性が低く、黄変傾向が強い。このため、塗料、樹脂改質剤、表面処理剤、インク受容層、各種プライマー、各種バインダーなど、優れた色調や高い耐熱黄変性が要求される用途においては、使用が制限される場合があった。
このようなビニルピロリドン系ポリマーの耐熱黄変性を向上させるために種々の試みがなされており、例えば特許文献1では、特定のアゾ系開始剤又は有機過酸化物系開始剤を用いて重合を行うことが提案されている。また、特許文献2では、水とアルコールの混合溶媒を用い、残存モノマーが一定量になったときに重合を終了し、引き続き蒸留によってアルコールを一定量以下にする方法が提案されている。
しかしながら、これらはいずれも反応(製造)段階での方法であり、汎用のポリマーを使用する場合には利用できない技術であった。また、これらの方法を用いることにより、コストが割高になることも予想される。
特開2003−292537 WO2006/049256
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、加熱時の黄変が従来よりも抑制され、優れた色調や高い耐熱黄変性が要求される用途にも好適に使用できるビニルピロリドン系ポリマー組成物を提供することを課題とする。
本発明のビニルピロリドン系ポリマー組成物は、上記の課題を解決するために、アルカリとビニルピロリドン系ポリマーを含有するものとする。
上記本発明の組成物において、アルカリとしては、クエン酸三ナトリウム及び酸化マグネシウムのうちの1種又は2種を好適に用いることができる。
上記アルカリは、ビニルピロリドン系ポリマー総固形分に対して0.02質量%以上の割合で含有することが好ましい。
上記ビニルピロリドン系ポリマーは、ビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマーを含有する場合に本発明の効果が顕著に得られる。
本発明のビニルピロリドン系ポリマー組成物は、ビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマーのような黄変しやすいポリマーを含む場合であっても加熱時の黄変が顕著に抑制される。従って、塗料等の優れた色調や高い耐熱黄変性が要求される用途においても好適に使用できるものとなる。
本発明で用いるビニルピロリドン系ポリマーとは、ビニルピロリドン(N−ビニル−2−ピロリドン)の単独重合体又はビニルピロリドンと他の単量体との共重合体である。他の単量体はビニルピロリドンと共重合可能なものであればよく、特に限定されないが、例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸のアルキルエステル(メチルアクリレート、エチルアクリレート等)、メタクリル酸のアルキルエステル(メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等)、アクリル酸のアミノアルキルエステル(ジエチルアミノエチルアクリレート等)、メタクリル酸のアミノアルキルエステル、アクリル酸とグリコールとのモノエステル、メタクリル酸とグリコールとのモノエステル(ヒドロキシエチルメタクリレート等)、アクリル酸のアルカリ金属塩、メタクリル酸のアルカリ金属塩、アクリル酸のアンモニウム塩、メタクリル酸のアンモニウム塩、アクリル酸のアミノアルキルエステルの第4級アンモニウム誘導体、メタクリル酸のアミノアルキルエステルの第4級アンモニウム誘導体、ジエチルアミノエチルアクリレートとメチルサルフェートとの第4級アンモニウム化合物、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルスルホン酸のアルカリ金属塩、ビニルスルホン酸のアンモニウム塩、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸塩、アリルスルホン酸、アリルスルホン酸塩、メタリルスルホン酸、メタリルスルホン酸塩、酢酸ビニル、ビニルステアレート、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルカルバゾール、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、グリコールジアクリレート、グリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、グリコールジアリルエーテル、スチレンその他のスチレン系疎水性モノマー等が挙げられる。
上記の中でもビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマーは、各種用途に展開可能な有用なポリマーでありながら熱黄変し易いという問題があったため、ビニルピロリドン系ポリマーがこのコポリマーからなる場合又はこのコポリマーを含んでいる場合に、本発明の有用性は特に高いと言える。
ビニルピロリドン系ポリマーにおけるビニルピロリドンと他の単量体の割合は特に限定されないが、目安としてはビニルピロリドンの割合が10質量%以上であることが好ましい。
ビニルピロリドン系ポリマーの重合方法は特に限定されず、例えば、常法に従い、水や有機溶媒中で、開始剤を用いた溶液重合によって行なうことができる。
有機溶媒としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール等を使用できる。
開始剤は特に限定されず、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系開始剤、過酸化水素、過酸化ベンゾイルなどの過酸化物系開始剤が用いられる。
次に本発明で使用するアルカリは、特に限定されないが、着色抑制効果が高いことから、酸化マグネシウム(MgO)、クエン酸三ナトリウム(Na(C)・2HO)が好適に用いられる。これらのアルカリはいずれか1種を使用すればよいが、2種類以上を併用することもできる。これらアルカリの使用量は、ポリマー総固形分に対して0.02〜10質量%の割合が好ましい。0.02質量%未満では十分な着色抑制効果が得られない場合がある。また、10質量%を超える場合、着色抑制効果は得られるものの、経済性が低下し、使用する用途によってはアルカリが析出するおそれがある。
これらのアルカリの添加方法は特に限定されず、例えばビニルピロリドン系ポリマーの溶液を調製し、これらアルカリを添加して撹拌すればよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、本明細書において「部」「%」等は、いずれも質量基準とする。
[合成例](ビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマーの合成)
反応器にN−ビニルピリロリドン15部、酢酸ビニル27部、水350部、イソプロピルアルコール350部を仕込んだ。反応系を撹拌しながら窒素雰囲気とした後、温度を60℃とした。2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.25部を投入した後、N−ビニルピロリドン100部及び酢酸ビニル50部の混合液と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5部とイソプロピルアルコール4.5部との混合液をそれぞれ15時間かけて滴下した。滴下後、温度を80℃とし、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2部を添加し、2時間撹拌した。その後、減圧下で約400部の溶媒を留去した。ついで、得られた溶液を噴霧乾燥し、ビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマーの粉末を得た。得られたビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマーにつき、JIS−K3331に準じてハーゼン色数(以下、「APHA」と表記する)を水とイソプロピルアルコール(IPA)との混合溶媒(質量比:水/IPA=50/50、濃度:10質量%)の条件で測定したところ、20であった。
[実施例1〜4、比較例1](耐熱黄変性評価)
上記により得られたビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマーを固形分40%となるように水に溶解させた。このポリマーの40%水溶液50gに下表1の添加剤をそれぞれ添加した。撹拌後、溶液を底が16cm×12cmの離型紙上に移し、120℃の熱風乾燥機にて7時間加熱した。加熱後、得られたポリマー固形物を溶液(溶媒:水/IPA=50/50、濃度:10質量%)にしてAPHAを測定した。結果を下表1に示す。
Figure 2013170257
表1に示されたように、アルカリを添加した実施例1〜4のポリマー組成物は、無添加の比較例と比べて、黄変性が顕著に改善しているのが確認された。
[実施例5、比較例2,3](樹脂改質剤としての評価)
セルローストリアセテート(ダイセル化学工業(株)製、商品名「LT−35」、アセチル化度61%、以下「TAC」と表記する)5gをジクロロメタン36g、メタノール9gに溶解し、上記により得られたビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマー(以下、「ポリマー」と表記する)、クエン酸三ナトリウム(以下、「クエン酸三Na」と表記する)を表2に示した割合にて添加し、混合した。この溶液を底面が10cm×8cmの離型紙上に移し、25℃で16時間乾燥して樹脂皮膜を作製し、さらに120℃の熱風乾燥機にて7時間加熱処理した。加熱後の皮膜を溶液(溶媒:ジクロロメタン/メタノール=80/20質量%、濃度:7.5質量%)にしてAPHAを測定した結果を併せて表2に示す。
Figure 2013170257
表2に示されたように、樹脂組成物中においても塩基の添加によってビニルピロリドン系ポリマーによる着色が抑制されることが確認できた。
本発明のビニルピロリドン系ポリマー組成物は、例えば塗料、樹脂改質剤、表面処理剤、インク受容層、各種プライマー、各種バインダーなど、優れた色調や高い耐熱黄変性が要求される用途に特に好適に利用できる。

Claims (4)

  1. アルカリとビニルピロリドン系ポリマーを含有することを特徴とするビニルピロリドン系ポリマー組成物。
  2. 前記アルカリがクエン酸三ナトリウム及び酸化マグネシウムのうちの1種又は2種であることを特徴とする、請求項1に記載のビニルピロリドン系ポリマー組成物。
  3. 前記アルカリを前記ビニルピロリドン系ポリマーの総固形分に対して0.02質量%以上の割合で含有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のビニルピロリドン系ポリマー組成物。
  4. ビニルピロリドン系ポリマーがビニルピロリドン・酢酸ビニルコポリマーを含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のビニルピロリドン系ポリマー組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104231503A (zh) * 2014-08-15 2014-12-24 深圳市容大感光科技股份有限公司 一种水溶性树脂组合物

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