JP2013170022A - 被記録媒体収容容器、および記録装置 - Google Patents

被記録媒体収容容器、および記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】第1被記録媒体の載置部が設けられた容器体に対して第2被記録媒体の保持体が装着された状態で第1被記録媒体を載置部へ容易に載置可能な被記録媒体収容容器を提供する。
【解決手段】用紙Pおよび用紙Pとは異種のディスク部材DKへ記録を行う記録部を有する記録装置に対して挿抜可能な容器体31を有し、容器体には、記録部へ搬送される用紙Pが載置される載置部PSと、ディスク部材DKを保持可能な保持体40が装着される装着部RSとが設けられ、装着部RSは、容器体における載置部が設けられる面とは反対側の面に配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は、被記録媒体収容容器、および記録装置に関し、特に被記録媒体を保持する保持体の収容技術に関する。
従来から、被記録媒体の一種としての用紙を積層載置して収容する被記録媒体収容容器としての給紙カセットが着脱される装着部と、この装着部に装着された給紙カセットから搬送経路に送り出されて搬送される用紙に例えば液体を噴射して文字や図形等を含む画像を記録する記録部と、を備えた記録装置が実用化されている。
この種の記録装置では、さらに、用紙(第1被記録媒体)とは異なる被記録媒体の一種として例えばCDやCD−R、あるいはDVDなどのディスク部材(第2被記録媒体)に文字や画像を印刷するなどの記録を行う装置もある。このようなディスク部材に印刷を行う記録装置では、ほぼ平板形状の保持体にディスク部材を保持させた上で、その保持体を記録装置に挿入し、挿入された保持体が記録部まで搬送されることよって、その保持体に保持されたディスク部材に対して記録が行われる。
従って、このようなディスク部材への記録が可能な記録装置においては、ディスク部材への記録を行わない時に、使用しない保持体を紛失しないように保管することができる構造が望まれている。このような保持体の保管構造として、例えば、特許文献1には、ディスク部材が保持(セット)される保持体(ユニバーサルトレイ)を、用紙が内部に積載された給紙カセットの上部に、着脱可能に装着する構成が開示されている。
特開2007−119192号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成の場合は、給紙カセット内に用紙を補充するときに、給紙カセットの上部に装着された保持体が邪魔になるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、第1被記録媒体の載置部が設けられた容器体に対して第2被記録媒体の保持体が装着された状態で第1被記録媒体を載置部へ容易に載置可能な被記録媒体収容容器を提供することを主な目的とする。また、この被記録媒体収容容器と保持体とを備える記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の被記録媒体収容容器は、第1被記録媒体および該第1被記録媒体とは異種の第2被記録媒体へ記録を行う記録部を有する記録装置に対して挿抜可能な容器体を有し、前記容器体には、前記記録部へ搬送される前記第1被記録媒体が載置される載置部と、前記第2被記録媒体を保持可能な保持体が装着される装着部とが設けられ、前記装着部は、前記容器体における前記載置部が設けられる面とは反対側の面に配置される。
この構成によれば、容器体における第1被記録媒体の載置部が設けられた面とは反対側の面に第2被記録媒体の保持体が装着されるので、容器体に保持体が装着された状態であっても第1被記録媒体を載置部へ容易に載置することができる。
本発明の被記録媒体収容容器において、前記装着部における前記容器体が前記記録装置から抜き取られる際の抜取方向側には、前記装着部に対して前記保持体を抜き差し可能とする開口部が設けられている。
この構成によれば、容器体を記録装置に挿入した状態のままで、開口部を介して、保持体を装着部から抜き出したり、装着部へ差し込んだりすることが可能である。
本発明の被記録媒体収容容器において、前記容器体には、前記開口部から差し込まれた前記保持体と当接することにより該保持体の差し込み方向への移動を停止させる当接部が、前記保持体における差し込み方向に沿う全長よりも短い所定距離分だけ、前記容器体における前記開口部から前記保持体の差し込み方向へ離れた位置に設けられている。
この構成によれば、開口部から差し込まれて容器体の装着部に装着された状態となる保持体に対して容器体から一部突出する突出部位を形成させることができるので、その突出部位を把持することにより容器体の装着部から保持体を容易に抜き出すことができる。
本発明の被記録媒体収容容器において、前記容器体は、少なくとも当該容器体の挿入方向側と抜取方向側の2つの部材を有し、前記抜取方向側の部材は、前記挿入方向側の部材に対して相対的に前記容器体の挿抜方向への移動が可能であり、前記当接部は前記抜取方向側の部材に設けられる。
この構成によれば、載置部に載置される第1被記録媒体の大きさの違いに応じて容器体における記録装置への挿抜方向に沿う長さが変化しても、容器体の開口部から差し込まれて装着部に装着された保持体が、容器体から突出させる突出部位の長さを同じ長さとすることができる。
本発明の被記録媒体収容容器において、前記保持体には凹部が設けられ、前記容器体には、前記挿抜方向と交差する方向に変位可能であり、前記保持体が前記装着部に装着された状態で、前記凹部に対して係合する係合部が設けられている。
この構成によれば、開口部から容器体に差し込まれた保持体を安定した状態で装着させることができる。
本発明の被記録媒体収容容器において、前記保持体には、前記装着部への差し込み方向側とは反対側の端部に、前記容器体の前記抜取方向と交差する方向へ凸設された凸条部位が設けられている。
この構成によれば、開口部から容器体に差し込まれて装着された状態にある保持体を抜き出す際には凸条部位を摘むことにより容易に抜き出すことができる。
本発明の記録装置は、前記第1被記録媒体および前記第2被記録媒体に記録を行う記録部と、上記構成の被記録媒体収容容器と、を備える。
この構成によれば、保持体が装着された状態であっても第1被記録媒体を載置部へ容易に載置できると共に、そのような第1被記録媒体及び第2被記録媒体に対して記録部において記録を行うことができる。
本発明に係る一実施形態である記録装置の斜視図。 実施形態の記録装置が備える被記録媒体収容容器の斜視図。 実施形態の記録装置が備える被記録媒体収容容器の断面図。 容器体が2体に分割された被記録媒体収容容器の斜視図。 (a)は、容器体が2体に分割された被記録媒体収容容器の断面図、(b)は、分割された容器体が、容器体の挿抜方向に伸びた状態を示す被記録媒体収容容器の断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態として、液体を噴射する液体噴射ヘッドを記録ヘッドとして備え、被記録媒体に液体を噴射して文字や図形等を含む画像を記録する記録装置11について、図を参照して説明する。
図1に示すように、記録装置11は、複数の筐体によって囲まれた略直方体形状を呈する装置本体12内に、液体噴射ヘッド25から液体を被記録媒体に対して噴射して記録する記録部20と、第1被記録媒体としての用紙Pを積層状態で載置可能な被記録媒体収容容器としての給紙カセット30と、を備えている。
この装置本体12において、その操作面側となる前面側の上方(反重力方向)には、記録部20を操作するための操作パネル13が配置されている。操作パネル13はメニュー画面等を表示するための表示部(例えば液晶ディスプレイ)や操作部(例えば操作ボタン)などを備えている。
また、装置本体12において、操作パネル13の下方側(重力方向側)には前面カバー14が開閉可能に取り付けられている。前面カバー14は図示しない前面カバー14の下方に設けたヒンジにより手前に開く。また、装置本体12において、前面カバー14の下方には、記録部20から排出される用紙Pを装置本体12外へ排出する排紙口15が開口している。さらに、排紙口15の下方には排紙台16が配設されている。
記録装置11では、以下のようにして用紙Pへの記録が行われる。すなわち、装置本体12には給紙カセット30から記録部20に至る用紙Pの搬送経路(不図示)が設けられ、その搬送経路に沿って搬送されることにより用紙Pは記録部20へ供給される。装置本体12内において記録部20と対応する位置には、略直方体形状の装置本体12の長手方向に沿う方向である主走査方向Xに延びるガイド軸23が架設されている。また、ガイド軸23には主走査方向Xに沿って移動可能な状態でキャリッジ24が支持されている。キャリッジ24は、図示しないキャリッジモーターの駆動に伴って、主走査方向Xに沿って往復移動する。
キャリッジ24の下面側には、用紙Pに対して液体の一例としてのインクを噴射して記録(印刷)を行う液体噴射ヘッド25が支持されている。そして、キャリッジ24を移動させることで液体噴射ヘッド25を移動させるとともに、移動する液体噴射ヘッド25からインクを噴射させる。一方、用紙Pは、図示しない紙送りモーターの駆動に伴って主走査方向Xと交差する副走査方向Yに移動(間欠移動)され、排紙口15から装置本体12外に排出される。このキャリッジ24の主走査方向Xへの移動と、用紙Pの副走査方向Yへの移動との双方の移動によって、記録部20において用紙Pに記録が行われる。
また、記録部20での記録に際してインクを噴射する液体噴射ヘッド25に向けて供給するためのインクを収容した複数(本実施形態では4つ)のインクカートリッジ27が、装置本体12において、キャリッジ24の主走査方向Xに沿う移動領域の一端側(図1では左側)の端部に配設されている。また装置本体12には、インクカートリッジ27を着脱可能に装着するためのカートリッジホルダー28と、カートリッジホルダー28側からキャリッジ24側に向けてインクを供給するためのインク供給チューブ29と、が設けられている。そして、装置本体12の前面カバー14を開いた状態でカートリッジホルダー28に対してインクカートリッジ27を着脱することが可能である。
また、給紙カセット30は、装置本体12に対して着脱可能とされ、用紙Pの補充ができる構成とされている。すなわち、本実施形態では、給紙カセット30は、装置本体12に対して用紙Pの副走査方向Yに沿う前後方向に移動可能とされた容器体31を備え、装置本体12に対して容器体31が副走査方向Y(前方向)へ移動することで装置本体12から抜き取られる。そして、抜き取られた状態で、用紙Pを載置可能な載置部PSの載置面S(図2参照)上へ用紙Pを積層状態で載置して収容させることで、補充することができる。
用紙Pが補充された給紙カセット30は、装置本体12に対して容器体31が副走査方向Yと反対方向(後方向)へ移動することで装置本体12に挿入される。なお、給紙カセット30は、その容器体31の前方側(副走査方向Y側)端面31aに、給紙カセット30を装置本体12から抜き取る際に、あるいは装置本体12へ挿入する際に、作業者が手をかけるための庇状の手掛部31tが形成され、装置本体12に対する給紙カセット30の挿抜が容易とされている。
さて、本実施形態の記録装置11では、このように構成された記録部20において、用紙Pに加えて、第2被記録媒体としてのディスク部材DK(たとえばCDやCD−R、あるいはDVDなど)に対しても画像などの記録(印刷)が行われる。すなわち、ディスク部材DKが保持された略平板形状の保持体40が排紙口15に対して前方側から後方側に挿入され、ディスク部材DKが液体噴射ヘッド25の下方に位置する状態とされる。そして、この状態でキャリッジ24が主走査方向Xに移動されるとともに、保持体40が副走査方向Yに沿って移動されてディスク部材DKに画像などが記録される。
本実施形態では、ディスク部材DKへの記録を行わない場合、保持体40を給紙カセット30に装着可能とされている。すなわち、給紙カセット30における容器体31の下面側において副走査方向Y側となる部位には開口部19が設けられている。そして、この開口部19に対して、装置本体12に対する給紙カセット30の挿抜方向に沿って保持体40が抜き差し可能とされ、保持体40が前方から後方奥側に差し込まれることで給紙カセット30に保持体40が装着される。このとき、保持体40には、給紙カセット30に装着された状態で、給紙カセット30への差し込み方向側とは反対側の端部(前方端部)に、給紙カセット30の前方側端面31aから一部前方へ突出する突出部位40Tが形成される。また、保持体には、形成された突出部位40Tにおける上面に、給紙カセット30の前方側端面31aに沿う方向に所定の長さを有する凸条部位41が容器体31の抜取方向と交差する方向へ凸設されている。
次に、保持体40を装着可能な給紙カセット30について、装着される保持体40と合わせて、図2を参照して説明する。なお、図2では、給紙カセット30は、保持体40がこの給紙カセット30に装着される前の状態で図示されている。
図2に示すように、給紙カセット30の容器体31には、反重力方向側(上側)に開口する有底箱状の領域を有する用紙Pの載置部PSが形成されている。すなわち、載置部PSは、装置本体12への挿入方向手前側(前側)、および挿入方向と交差する用紙Pの幅方向の両側のそれぞれにおいて形成された壁部によって三方が囲まれた有底の箱状領域を、容器体31の反重力方向側(上側)に有している。そして、この箱状領域の底面が、用紙Pが載置される載置面Sとして形成されている。載置面Sに載置された用紙Pは、用紙Pの幅方向にスライド移動する移動体36によって、用紙Pが給紙カセット30から搬送される搬送方向である前後方向にスライド移動する移動体37によって、それぞれ載置面Sにおいて載置位置が調節可能とされている。この載置部PSにおいて載置面Sに積層載置された用紙Pは、その搬送方向側となる後方に設けられた分離斜面38に沿って一枚ずつ分離されながら移動し、給紙カセット30の後方から記録装置11に設けられた搬送経路を搬送されて記録部20へ供給される。
本実施形態の給紙カセット30には、このように構成された載置部PSが設けられる容器体31の上面側とは反対側となる下面側に、保持体40が装着される装着部RSが設けられている。すなわち、容器体31の下面側には底板32が固定され、その底板32と容器体31の下面との間に、載置面Sに沿う方向へ延在する空間領域が形成される。また、容器体31の前方側端面31aにおいて、この空間領域に対して保持体40を抜き差し可能な開口部19が、載置面Sに沿う方向を長手方向とする略矩形形状で容器体31と底板32との間に形成される。従って、この空間領域は載置部PSと積層状態で設けられ、開口部19を介して保持体40を装着する装着部RSとして機能する。また、装着部RSに保持体40が装着された状態の給紙カセット30は、用紙Pおよびディスク部材DKの双方を収容可能な被記録媒体収容装置30Sとして機能する。
また、給紙カセット30には、保持体40が開口部19から差し込まれて装着部RSに装着された状態で、その保持体40の後端と差込み方向(前方側から後方側への方向)への移動において当接する当接部35が、底部材31bの下面側に設けられている。すなわち、給紙カセット30の容器体31には、開口部19から差し込まれた保持体40の差し込み方向側(後方側)の端部と当接することにより保持体40の差し込み方向への移動を停止させる当接部35が設けられている。具体的には、当接部35は、保持体40における差し込み方向の全長よりも短い所定距離分だけ、容器体31における開口部19から保持体40の差し込み方向へ離れた位置に、装着部RSの空間領域内へ保持体40の差し込み方向と交差する方向へ突出するように設けられている。
保持体40は、ディスク部材DKを保持する保持部42が略中央部分に凹設された略矩形形状の平板部材であり、開口部19への挿入方向(図中白抜き矢印)側の端部には、保持部42が設けられた上面40a側とその反対側の下面40b側の両側に、面取りされた斜面45,46がそれぞれ形成されている。一方、給紙カセット30の開口部19には、底板32の上面側に面取りされた斜面32aが設けられ、これらの斜面32a,45,46によって、保持体40の後端が開口部19へ導かれて挿入される構成とされている。
また、保持体40には、上面40aおよび下面40bの両面側に貫通する略矩形の貫通孔であって、貫通孔における挿入方向と交差する方向の一対の縁辺が、ともに面取りされた凹部43,44が設けられている。一方、給紙カセット30には、保持体40が装着部RSに装着された状態で、凹部43,44に入り込んで保持体40が抜き差しされる方向において係合する係合部33,34が設けられている。なお、本実施形態では、係合部33,34は、載置部PSの底部を構成する容器体31の底部材31b(図3参照)に、保持体40が抜き差しされる方向と交差する方向(ここでは鉛直方向)に変位可能な可撓性を有する形状で形成されている。もとより、係合部33,34は、例えば容器体31の底部材31bではなく、底部材31bの下側に別の部材で形成されてもよい。
次に、この当接部35および係合部33,34について、図3を参照して説明する。なお、係合部33,34および凹部43,44は同じ構成を有しており、ここでは、係合部34および凹部44について代表して説明する。また、図3は、保持体40が給紙カセット30の装着部RSに装着された状態において、係合部34を通る挿入方向および鉛直方向の双方向に沿う面で切断した、給紙カセット30および保持体40の断面を図示している。
図3に示すように、装着部RSは、容器体31における載置面Sを有した載置部PSが形成される面とは反対側の面に形成される。そして、当接部35は、載置面Sを形成する底部材31bにおいて、載置面Sと反対側の面から装着部RS内に向けて突出して形成され、この装着部RSへ差し込まれる保持体40と当接する。係合部34は、この保持体40の差込み方向側端となる後端と当接部35とが当接した状態において、凹部44に入り込んで、少なくとも保持体40が装着部RSから抜き取られる方向(副走査方向Y)において保持体40と係合する。同時に、保持体40は、その抜取方向側である前端側の一部が、給紙カセット30の容器体31の前方側端面31aよりも前方へ長さL1突出して突出部位40Tを形成する。換言すれば、給紙カセット30において、当接部35は、保持体40の前端が給紙カセット30の容器体31の前方側端面31aよりも前方へ長さL1突出するように、底部材31bにおいて保持体40の差し込み方向の全長よりも長さL1を減じた所定距離分だけ開口部19から保持体40の差し込み方向側へ離れた位置に形成される。なお、長さL1は、ユーザーが保持体40を掴んで抜取ることが可能な長さであって、できるだけ短い長さに設定される。
また、凹部44には、少なくともその貫通孔の後側(本実施形態では貫通孔の前後両側)の縁辺において上面40a側に斜面44aが形成されている。従って、保持体40の抜き取りに際して、保持体40を装着部RSから抜き取る際には、斜面44aによって係合部34が上方へ変位し、保持体40は抜取方向(前方向)へ移動可能となる。なお、凹部44には、下面40b側にも斜面44bが形成され、凹部44の貫通穴側のそれぞれの縁辺は図3に示すように断面形状が三角形状となっている。従って、保持体40が装着部RSに対して下面40b側が上側になる裏返しの状態で収容されても、保持体40を装着部RSから抜き取る際には、斜面44bによって係合部34が上方へ変位し、保持体40は抜取方向(前方向)へ移動可能となる。
次に、本実施形態の記録装置11及び給紙カセット30での作用を説明する。
記録装置11のユーザーは、ディスク部材DKに印刷を行わない場合、給紙カセット30が記録装置11に装着ないし未装着のいずれの状態においても、保持体40を給紙カセット30の開口部19から差し込んで装着部RSへ装着させることができる。また、保持体40が給紙カセット30に装着された状態でも、給紙カセット30を装置本体12から抜き取り、載置部PSの載置面Sへ用紙Pを補充することができる。また、ディスク部材DKに印刷を行う場合、装着された保持体40の突出部位40Tを掴んで保持体40を給紙カセット30から抜き取って使用することができる。
なお、図示はしないが、スライド移動する移動体37の下部は、載置部PSの底部を構成する容器体31の底部材31bより下に突出しない構造とされ、保持体40を給紙カセット30の開口部19から差し込んでも、差込動作に影響を与えることなく保持体40を装着部RSへ装着させることができる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)給紙カセット30の容器体31における用紙Pの載置部PSが設けられた側とは反対側の面にディスク部材DKの保持体40が装着されるので、容器体31に保持体40が装着された状態であっても用紙Pを載置部PSの載置面S上に容易に載置することができる。
(2)容器体31が記録装置11から抜き取られる際の抜取方向側に、装着部RSに対して保持体40を抜き差し可能とする開口部19が設けられているので、給紙カセット30を記録装置11に挿入した状態で、開口部19を介して、保持体40を装着部RSから抜き取ったり、装着部RSへ差し込んだりすることが可能である。
(3)開口部19から差し込まれる保持体40に当接することにより保持体40の差し込み方向への移動を停止する当接部35が設けられているので、開口部19から差し込まれて装着部RSに装着された状態となる保持体40に対して、容器体31から一部突出する突出部位40Tを形成させることができる。したがって、その突出部位40Tを把持することにより、容器体31の装着部RSから保持体40を容易に抜き出すことができる。
(4)保持体40に設けられた凹部43,44に対して係合する係合部33,34が設けられているので、給紙カセット30に保持体40を挿入した状態では、給紙カセット30における容器体31の装着部RSに保持体40を安定した状態で装着させることができる。
(5)保持体40には、突出部位40Tに容器体31の抜取方向と交差する方向へ凸設された凸条部位41が設けられているので、給紙カセット30に挿入された保持体40を給紙カセット30から抜き取る際には、例えば凸条部位41を摘むなどによって容易に抜き取ることができる。
(6)保持体40が装着された状態で用紙Pを載置面Sに載置可能な給紙カセット30を備えた記録装置11を提供することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、容器体31は記録装置11の装置本体12への挿抜方向において伸縮可能な構成を有していてもよい。すなわち、容器体31は、少なくとも当該容器体31の挿入方向側と抜取方向側との2つの部材を有し、抜取方向側の部材は、挿入方向側の部材に対して相対的に容器体31の挿抜方向への移動が可能であり、当接部35は抜取方向側の部材に設けられることとしてもよい。本変形例について、図4および図5(a),(b)を参照して説明する。なお、図4および図5(a),(b)において上記実施形態と同じ構成要素については同符号を付し、それらの説明は省略する。
図4に示すように、本変形例の容器体31は、装置本体12からの抜取方向側(副走査方向Y側)の部材としての第1容器部材31Aと、装置本体12への挿入方向側の部材としての第2容器部材31Bとの2つの部材から構成される。第1容器部材31Aは載置面Sの一部となる載置面SAを有し、第2容器部材31Bは載置面Sの一部となる載置面SBを有している。そして、第1容器部材31Aが、第2容器部材31Bに対して抜取方向となる前方向へスライド移動できる構成とされている。この結果、載置面SAと載置面SBとによって形成される載置面Sの前後方向の長さを、例えば、A4サイズに比べて前後方向に長いリーガルサイズの用紙Pに応じた長さに調節可能とされている。
本変形例では、このように構成された容器体31において、図5(a)に示すように、係合部33,34および当接部35が、第2容器部材31Bに対して前方向へスライド移動する第1容器部材31Aに形成されている。そして、装着部RSに装着された保持体40は、第1容器部材31Aに形成された当接部35に当接するとともに、凹部43,44に対して第1容器部材31Aに設けられた係合部33,34が係合する。この結果、保持体40の前端は、容器体31(第1容器部材31A)の前方側端面31aよりも前方へ長さL1突出して突出部位40Tを形成する。
次に、図5(b)に示すように、第1容器部材31Aが、載置される用紙Pの搬送方向(前後方向)における長さに応じて、第2容器部材31Bに対して長さL2前方へスライド移動されると、係合部33,34および当接部35も第1容器部材31Aと一緒に移動する。従って、給紙カセット30において第1容器部材31Aがスライド移動された後でも、保持体40は、第1容器部材31Aの前方側端面31aよりも前方へ長さL1突出した突出部位40Tが形成された状態を維持する。なお、本変形例では、底板32は、第2容器部材31Bに固定される構成としているが、もとより第1容器部材31Aに固定される構成としてもよい。
本変形例における作用を説明する。
本変形例における作用は、上記実施形態の作用と同様である。すなわち、ユーザーは、ディスク部材DKに印刷を行わない場合、挿抜方向(前後方向)に長くなった給紙カセット30が記録装置11に装着ないし未装着のいずれの状態においても、保持体40を給紙カセット30の開口部19から差し込んで装着部RSへ装着させることができる。従って、保持体40が装着された状態で、給紙カセット30へ用紙Pを補充することができる。また、ディスク部材DKに印刷を行う場合、装着された保持体40の突出部位40Tを掴んで保持体40を給紙カセット30から抜き取ることができる。
本変形例によれば、上記実施形態の効果(1)〜(6)に加えて、次の効果を奏する。(7)当接部35は抜取方向側の部材である第1容器部材31Aに設けられるので、載置部PSに載置される用紙Pの大きさの違いに応じて載置面Sの挿抜方向の長さが変化しても、給紙カセット30に差し込まれて装着部RSに装着された保持体40が、容器体31(第1容器部材31A)から突出する突出部位40Tの長さL1を同じ長さとすることができる。
・上記実施形態において、保持体40に設けられた凹部43,44は貫通孔に限らず、貫通していない溝や穴で形成された形状であってもよい。
・上記実施形態において、保持体40は、開口部19への挿入方向側の端部に、必ずしも上下両面に斜面45,46が形成されなくてもよい。例えば上下各面のいずれか一方に斜面が形成されていてもよい。あるいは、上下各面のいずれにも斜面が形成されないこととしてもよい。また、給紙カセット30の開口部19には、底板32の上面側に必ずしも斜面32aが設けられなくてもよい。
・上記実施形態において、凸条部位41は、突出部位40Tにおいて上面以外に形成されることとしてもよい。例えば下面に形成されたり、上下両面に形成されたりしてもよい。また、突出部位40Tにおいて側面から水平方向に突出して形成されてもよい。あるいは、必ずしも凸条部位41が突出部位40Tに形成されなくてもよい。
・上記実施形態において、例えば底板32に、保持体40の凹部43,44に対して係合する係合部33,34が設けられてもよい。あるいは、容器体31に必ずしも係合部33,34が設けられなくてもよい。例えば保持体40が開口部19に対して摩擦抵抗などを有し、開口部19から容易には抜け出ることがない場合は、係合部33,34が不要である。また、この場合、保持体40の凹部43,44も不要である。
・上記実施形態において、容器体31には、保持体40が装着部RSに装着された状態で、必ずしも突出部位40Tが形成される位置に当接部35が設けられなくてもよい。例えば、給紙カセット30を装置本体12から取り外した後に保持体40を給紙カセット30から抜き取るようにする場合は、底板32において切り欠き部を設けておき、その切り欠き部を用いて保持体40を抜取ることができる。
・上記実施形態において、装着部RSには、必ずしも容器体31が記録装置11から抜き取られる際の抜取方向側に開口部19が設けられていなくてもよい。例えば、給紙カセット30の底面に対して、保持体40を下方から押し込んで固定する固定部(例えばフック形状部)を設けた装着部RSとしてもよい。なお、この場合は、抜取方向と交差する下方向に開口部19が形成される。
・上記実施形態において、被記録媒体は用紙Pに限るものでなく、金属板、樹脂板、布などを材料とする板状部材であってもよい。すなわち、給紙カセット30に収容可能であり、記録部20への搬送可能な部材であれば、媒体として採用できる。
・上記実施形態において、記録部20は、インクカートリッジ27がキャリッジ24上に搭載されるオンキャリッジタイプであってもよい。あるいは、キャリッジ24が主走査方向に移動するシリアル式のプリンターに限らず、液体噴射ヘッド25を固定したままでも用紙最大幅範囲の印字が可能なラインヘッド式のプリンターであってもよい。
・上記実施形態において、記録装置11はスキャナーなどの画像読取部を備えた複合機であってもよいし、記録部20とともにFAX装置やコピー装置などの機能を備えた複合機であってもよい。
・上記実施形態では、記録装置11を、液体としてのインクを噴射する液体噴射装置として具体化したが、記録装置11をインク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置として具体化してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置を流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。あるいは、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11…記録装置、12…装置本体、19…開口部、20…記録部、30S…被記録媒体収容装置、31…容器体、33,34…係合部、35…当接部、40…保持体、40T…突出部位、41…凸条部位、43,44…凹部、S,SA,SB…載置面、PS…載置部、RS…装着部、P…第1被記録媒体としての用紙、DK…第2被記録媒体としてのディスク部材。

Claims (7)

  1. 第1被記録媒体および該第1被記録媒体とは異種の第2被記録媒体へ記録を行う記録部を有する記録装置に対して挿抜可能な容器体を有し、
    前記容器体には、
    前記記録部へ搬送される前記第1被記録媒体が載置される載置部と、
    前記第2被記録媒体を保持可能な保持体が装着される装着部とが設けられ、
    前記装着部は、前記容器体における前記載置部が設けられる面とは反対側の面に配置されることを特徴とする被記録媒体収容容器。
  2. 請求項1に記載の被記録媒体収容容器において、
    前記装着部における前記容器体が前記記録装置から抜き取られる際の抜取方向側には、前記装着部に対して前記保持体を抜き差し可能とする開口部が設けられていることを特徴とする被記録媒体収容容器。
  3. 請求項2に記載の被記録媒体収容容器において、
    前記容器体には、前記開口部から差し込まれた前記保持体と当接することにより該保持体の差し込み方向への移動を停止させる当接部が、前記保持体における差し込み方向に沿う全長よりも短い所定距離分だけ、前記容器体における前記開口部から前記保持体の差し込み方向へ離れた位置に設けられていることを特徴とする被記録媒体収容容器。
  4. 請求項3に記載の被記録媒体収容容器において、
    前記容器体は少なくとも当該容器体の挿入方向側と抜取方向側との2つの部材を有し、
    前記抜取方向側の部材は、前記挿入方向側の部材に対して相対的に前記容器体の挿抜方向への移動が可能であり、
    前記当接部は前記抜取方向側の部材に設けられることを特徴とする被記録媒体収容容器。
  5. 請求項3または4のいずれか一項に記載の被記録媒体収容容器において、
    前記保持体には凹部が設けられ、前記容器体には、前記挿抜方向と交差する方向に変位可能であり、前記保持体が前記装着部に装着された状態で、前記凹部に対して係合する係合部が設けられていることを特徴とする被記録媒体収容容器。
  6. 請求項3ないし5のいずれか一項に記載の被記録媒体収容容器において、
    前記保持体には、前記装着部への差し込み方向側とは反対側の端部に、前記容器体の前記抜取方向と交差する方向へ凸設された凸条部位が設けられていることを特徴とする被記録媒体収容容器。
  7. 第1被記録媒体および第2被記録媒体に記録を行う記録部と、
    請求項3ないし6のいずれか一項に記載の被記録媒体収容容器と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
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