JP2013169213A - 医用画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】最終的に妥当性のある骨塩定量の計測結果を得る。
【解決手段】モダリティ2により被験者の左手をX線撮影して得られた画像データに基づく画像を表示する表示部35と、表示部35に表示された画像中の左手第二中手骨Bの所定の二点を指定する操作部34と、画像データと操作部34により指定された二点の座標とに基づいて骨塩量を計測するCPU31a(計測部)と、画像データ及び計測された骨塩量の計測結果を記憶する記憶部33と、を備えた医用画像処理装置3であって、計測結果には二点間の距離が含まれ、CPU31aは、計測された二点間の距離と、同一の被験者の記憶部33に記憶された二点間の距離との差が所定の範囲を越えるか否かを判定し、差が所定の範囲を越えると判定された場合に、所定の警告情報Kを報知する。
【選択図】図2

Description

本発明は、医用画像処理装置及びプログラムに関する。
近年、高齢化に伴い、骨強度が低下する骨疾患である骨粗鬆症の患者数が増加しつつある。
骨粗鬆症の診断に用いられている方法として、骨塩定量法が知られている。骨塩定量には種々の方法が知られているが、その中でもDIP(Digital Image Processing)法は、左手とアルミスロープを同時にX線撮影することにより、左手の第二中手骨とアルミスロープのX線写真における陰影濃度を比較し、骨塩量を計測する手法である。DIP法は、計測方法が簡便であり、X線撮影ができる環境であれば比較的小規模の病院施設であっても利用することができる。
従来、DIP法による骨塩定量検査は、個々の病院で撮影された患者(被験者)のX線フィルムを臨床検査センターに搬送し、臨床検査センターの専門技師がX線フィルムに基づいて得られる画像データを用いて骨塩量を計測することが一般的であり、医師が結果を得られるまでに時間がかかっていた。そこで、X線撮影により得られる画像データを用いて、個々の病院で骨塩量を計測する医用画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
DIP法による骨塩定量に用いる画像としては、一般的に、読影用に用いられる画像よりも全体的に暗い、シェーディング補正を行っただけの画像が用いられる(図14参照)。骨塩定量計測は、この骨塩定量に最適な画像を用いて、左手の第二中手骨の上端の最も突出している部分と下端の最も凹んでいる部分の二点(図12A参照)を指定して行われる。
特開2010−200824号公報
しかしながら、骨塩定量に最適な画像が全体的に暗いため、患者の左手の骨の形状や配置によっては、二点の指定が非常に困難な場合があり、間違った位置を指定してしまうと、間違った計測結果が得られてしまう。
また、X線撮影した際の撮影条件が適切でない場合にも、間違った計測結果が得られてしまう。
特に、特許文献1に記載された医用画像形成装置のように、個々の病院で骨塩量を計測する場合には、当該計測に慣れていないと間違った計測結果を得てしまうケースが増える。
そして、このような間違った計測結果が得られた場合、計測結果のみからではそれが間違いであると判断することは容易ではなかった。
本発明の課題は、最終的に妥当性のある骨塩定量の計測結果を得ることができる医用画像処理装置及びプログラムを提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
撮像装置により被験者の左手をX線撮影して得られた画像データに基づく画像を表示する表示部と、
前記表示部に表示された前記画像中の左手第二中手骨の所定の二点を指定する操作部と、
前記画像データと前記操作部により指定された二点の座標とに基づいて骨塩量を計測する計測部と、
前記画像データ及び前記計測部により計測された骨塩量の計測結果を記憶する記憶部と、
を備えた医用画像処理装置であって、
前記計測結果には二点間の距離が含まれ、
前記計測部により計測された二点間の距離と、同一の被験者の前記記憶部に記憶された二点間の距離との差が所定の範囲を越えるか否かを判定する判定部と、
前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、所定の警告情報を報知する報知部と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像処理装置であって、
前記報知部は、
前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記計測部により得られた骨塩量の計測時の画像と、同一の被験者の前記記憶部に記憶された骨塩量の計測時の画像と、を前記表示部に表示させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の医用画像処理装置であって、
前記計測部により得られた骨塩量の計測時の画像と、同一の被験者の前記記憶部に記憶された骨塩量の計測時の画像とには、
前記操作部により指定された二点が表示されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の医用画像処理装置であって、
前記報知部は、
前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記操作部により指定された二点の位置を確認するよう促す警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像処理装置であって、
前記報知部は、
前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記操作部により指定された二点の位置を再度計測するか否かをユーザーに選択させる警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の医用画像処理装置であって、
前記報知部は、
前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記画像データを前記撮像装置により再度撮像するか否かをユーザーに選択させる警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像処理装置であって、
前記報知部は、
前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記操作部により指定された二点の位置を再度計測する再計測と、前記撮像装置による再撮像と、処理の続行のうち何れか一つをユーザーに選択させる警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の医用画像処理装置であって、
前記報知部は、
前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定され、且つ、前記操作部により指定された二点の位置の再計測が所定の回数行われた場合、前記撮像装置により再度撮像するか否かをユーザーに選択させる警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
請求項9に記載のプログラムは、
撮像装置により被験者の左手をX線撮影して得られた画像データに基づく画像を表示部に表示し、前記表示部に表示された前記画像中の左手第二中手骨の所定の二点を指定し、前記画像データと指定された二点の座標とに基づいて骨塩量を計測し、前記画像データ及び計測された骨塩量の計測結果を記憶部に記憶する医用画像処理装置のコンピューターに、
前記計測結果には二点間の距離が含まれ、
前記計測された二点間の距離と、同一の被験者の前記記憶部に記憶された二点間の距離との差が所定の範囲を越えるか否かを判定する判定機能、
前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、所定の警告情報を報知する報知機能、
を実現させることを特徴とする。
本発明によれば、最終的に妥当性のある骨塩定量の計測結果を得ることができる。
本発明の実施の形態における施設内システムの全体構成を示す図である。 図1の医用画像処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 警告情報の一例を示す図である。 警告情報の一例を示す図である。 警告情報の一例を示す図である。 警告情報の一例を示す図である。 画像情報テーブルのデータ格納例を示す図である。 骨塩定量DBのデータ格納例を示す図である。 骨塩定量検査におけるX線撮影の方法を説明するための図である。 医用画像処理装置の制御部により実行される診断支援処理を示すフローチャートである。 ビューアー画面の一例を示す図である。 階調変換処理のパラメーターであるG値を説明するための図である。 階調変換処理のパラメーターであるS値を説明するための図である。 図7のステップS8において実行される骨塩定量計測処理を示すフローチャートである。 骨塩定量画面の一例を示す図である。 L値を説明するための図である。 骨幅D、骨髄幅を説明するための図である。 骨塩定量計測後の骨塩定量画面の一例を示す図である。 骨塩定量計測結果であるグラフが表示されたビューアー画面の一例を示す図である。 図7のステップS8において実行される骨塩定量計測処理を示すフローチャートである。 医用画像処理装置の制御部により実行される診断支援処理を示すフローチャートである。 図16のステップS81において実行される骨塩定量計測処理を示すフローチャートである。 図16のステップS81において実行される骨塩定量計測処理を示すフローチャートである。 図16のステップS81において実行される骨塩定量計測処理を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
<実施形態1>
〔施設内システム1の構成〕
図1は、本実施の形態における施設内システム1のシステム構成を示すブロック図である。
施設内システム1は、開業医やクリニック等の比較的小規模の医療施設に適用されるシステムであり、図1に示すように、モダリティ2と、医用画像処理装置3と、受付装置4と、イメージャー5と、汎用プリンター6と、クライアントPC(Personal Computer)7と、から構成されている。施設内システム1を構成する各装置は、例えば図示しないスイッチングハブ等を介してLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク(以下単に「ネットワーク」という)8に接続されている。医用画像処理装置3は、医師の常駐場所である診察室に設けられたWS(ワークステーション)であることが好ましい。なお、この医用画像処理装置3として作動するWSがモダリティ2の起動や処理条件等を制御する構成としてもよい。
病院内の通信方式としては、一般的に、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格が用いられており、LAN接続された各装置間の通信では、DICOM MWM(Modality Worklist Management)やDICOM MPPS(Modality Performed Procedure Step)が用いられる。なお、本実施形態に適用可能な通信方式はこれに限定されない。
〔施設内システム1の各装置の装置構成〕
以下、施設内システム1を構成する各装置について説明する。
モダリティ2は、患者の診断対象部位を被写体として撮影を行い、撮影した画像をデジタル変換して医用画像を生成する画像生成装置である。
モダリティ2としては、例えば、CR(Computed Radiography)装置、超音波診断装置、内視鏡装置、CT(Computed Tomography)撮影装置、磁気共鳴画像撮影装置(MRI:magnetic resonance imaging)等が挙げられる。本実施の形態においては、モダリティ2をCR装置として説明するが、その他のモダリティを備える構成としてもよい。
本実施の形態において、モダリティ2は、X線撮影装置、CRカセッテ、読取装置により構成されるCR装置である。モダリティ2は、X線撮影装置とCRカセッテの間に被写体を配置してX線撮影を行い、CRカセッテに記録された放射線画像を読取装置で読み取ってデジタル画像データを取得する。
ここで、CRカセッテは、例えば放射線エネルギーを蓄積する輝尽性蛍光体シートを備える放射線画像変換プレートを内蔵しており、放射線が照射されると被写体の放射線透過率分布に従った量の放射線を輝尽性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に蓄積させ、この輝尽性蛍光体層に被写体の放射線画像を記録するものである。
読取装置は、CRカセッテ内の輝尽性蛍光体シートに励起光を照射し、これによりシートから発光される輝尽光を光電変換し、得られた画像信号をA/D変換して画像データを生成するものである。
本実施の形態において、モダリティ2は、DICOM規格に準じた形式で、UID、撮影日時、検査ID、撮影部位等の画像属性情報を各医用画像に付与する機能を備えている。UIDは、施設内システム1内の医用画像を特定するためのユニークなIDである。
また、モダリティ2は、文字入力キー、数字入力キー等を備えたキーボード等の入力部(図示せず)を備えており、撮影対象である患者を特定する患者情報を入力部より入力する。
ここで入力される患者情報は、例えば患者ID、患者氏名(漢字)、患者氏名(カナ)、患者氏名(ASCII)、性別、生年月日等である。なお、モダリティ2においてこれらすべてを入力する必要はなく、患者情報を何ら入力しないとすることもできる。モダリティ2が患者情報として患者IDのみを入力する仕様である場合には、モダリティ2の入力部は、例えばテンキー等でもよい。なお、本実施形態における被験者は、例えば、患者として、ユーザーは、医師として説明する。
上記画像属性情報及び患者情報は、モダリティ2で生成された医用画像に付帯する付帯情報となる。モダリティ2は、DICOM規格に則ったDICOMファイル形式で医用画像を生成する。DICOMファイルは、画像部とヘッダ部とから構成される。画像部には医用画像の画像データ、ヘッダ部に当該医用画像に関する付帯情報が書き込まれている。
医用画像処理装置3は、例えば診察室に設置される。医用画像処理装置3は、モダリティ2により生成された医用画像を患者情報と対応付けてデータベースに保存したり、医用画像に画像処理を施して医師による診断のために表示部に表示したりするための装置であり、一般的なPC(Personal Computer)に用いられるモニターよりも高精細のモニターを備えるものであってもよい。
また、医用画像処理装置3は、骨塩定量検査機能を備えている。骨塩定量検査は、左手及びアルミスロープが撮影された医用画像から骨塩定量を計測する検査である。
具体的には、本実施の形態においては、DIP法により骨塩定量検査を行うこととして説明する。DIP法は、図6に示すように、アルミスロープALと左手第二中手骨Bを並べて等倍でX線撮影して、得られた医用画像におけるアルミスロープALと第二中手骨Bの陰影濃度を比較解析するものである。アルミスロープALは、長手方向に1cmで1mm厚さの変わる斜度のついたアルミニウム製のスロープ部材である。撮影時には、アルミスロープALを患者左手の右隣に、手前に厚い側がくるように配置してモダリティ2によりX線撮影が行われる。
骨塩定量の計測は、DIP法により行われ、画像中のアルミスロープと左手第二中手骨Bの陰影濃度を比較し骨塩量を計測する公知の手法である。以下、図12A〜図12Bを参照してDIP法を用いた骨塩定量の計測について説明する。
まず、図12Aに示すように、指定された二点(X1、Y1)、(X2、Y2)の座標間の距離がL値(骨長)として算出される。次いで、骨塩定量最適化画像における二点間の中央部の、骨長の10パーセントの部分を縦幅、横幅を固定値とした範囲が計測領域として決定されるとともに、パターンマッチング等により画像中のアルミスロープの位置が検出される。そして、アルミスロープ像の濃度を基準にして計測領域内の骨の濃度がアルミスロープのどの厚さの部分と一致しているかに基づいて骨濃度GSが算出され、算出された骨濃度の積分値ΣGSを骨幅Dで除した値(ΣGS/D(mmAl))がDIP値(骨塩量)として算出される。更に、平均骨皮質幅MCI(MCI=(D−d)/D)が算出される。Dは骨幅、dは骨髄幅dである。図12Bは、左手第二中手骨Bの中央部の断層面及び濃度プロファイルを示す図である。骨幅D、骨髄幅dは、例えば、図12Bに示すように、左手第二中手骨Bの中央部の濃度プロファイルに基づいて算出することができる。
なお、医用画像処理装置3は、後述するように、被写体となる患者の体型の個体差やモダリティ2の装置特性の変化による照射X線量の変動に拘わらず、読影に適した読影用画像を作成することができる。そのため、撮影時には特に個別に調整を行わず、固定の撮影条件で撮影を行うことができる。
医用画像処理装置3は、図2に示すように、制御部31、RAM32、記憶部33、操作部34、表示部35、通信部36、メディアドライブ37、計時部38等を備えて構成されており、各部はバス39により接続されている。
制御部31は、医用画像処理装置3の動作を統括制御するCPU(Central Processing Unit)31aと、CPU31aが読み出して実行するプログラムや固定データが記憶されたプログラムメモリー31bなどを備えている。プログラムメモリー31bは、ROMなどにより構成され、計測プログラムb1、判定プログラムb2、報知プログラムb3を備えている。CPU31aは、プログラムメモリー31bに記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAM32に展開し、展開されたプログラムに従って後述する診断支援処理、骨塩定量計測処理をはじめとする各種処理を実行する。
計測プログラムb1は、CPU31aに、画像データと操作部34により指定された二点の座標とに基づいて骨塩量を計測する処理を実行させるためのプログラムである。
具体的には、CPU31aは、例えば、図12Aに示すように、指定された二点(X1、Y1)、(X2、Y2)の座標間の距離がL値(骨長)として算出され、ついで上述のとおり、DIP値、MCI等の値を計測する。なお、以下、L値は、操作部により指定された二点((X1、Y1)、(X2、Y2)の座標)間の距離として説明する。
CPU31aは、かかる計測プログラムb1を実行することにより、計測部として機能する。
判定プログラムb2は、CPU31aに、計測された二点間の距離と、同一の患者の記憶部33に記憶された二点間の距離との差が所定の範囲を越えるか否かを判定する処理を実行させるためのプログラムである。
具体的には、CPU31aは、例えば、得られたL値と同一の患者の過去のL値との差が、−1〜1mm等の所定の範囲を超えるか否かを判定する。以下、得られたL値(操作部34により指定された二点間の距離)と同一の患者の過去のL値(同一の患者の記憶部33に記憶された二点間の距離)との差を「差」として説明する。なお、ここで所定の範囲は、一例として−1〜1mmとしたが、適宜変更可能である。
CPU31aは、かかる判定プログラムb2を実行することにより、判定部として機能する。
報知プログラムb3は、CPU31aに、差が所定の範囲を越えると判定された場合に、所定の警告情報Kを報知する処理を実行させるためのプログラムである。
具体的には、CPU31aは、例えば、L値の差が所定の範囲を越えると判定されると、図3Aに示すように、L値が前回計測時と大きく異なる旨、正しい二点を指定しているか否かを確認する旨の警告情報K1を骨塩定量画面352に表示させる。なお、警告情報Kは、適宜設定に応じて警告情報K1〜K4を単独又は組み合わせて表示させることができる。
CPU31aは、かかる報知プログラムb3を実行することにより、表示部35とともに報知部として機能する。
RAM32は、制御部31により実行制御される各種処理において、プログラムメモリー31bから読み出された制御部31で実行可能な各種プログラム、入力若しくは出力データ及びパラメーター等の一時的に記憶するワークエリアを形成する。
また、RAM32は、受付装置4から受信した患者情報リストを記憶する。
また、RAM32は、骨塩定量の計測において算出されたL値(骨長)、DIP値、MCI、計測領域座標(左上(X3,Y3)、右下(X4,Y4))、検出されたアルミスロープの位置座標(左上(X5,Y5)、右下(X6,Y6))を一時的に記憶する。
記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等により構成される。記憶部33には、医用画像を読影診断に適した画質に調整するための画像処理パラメーター(階調処理に用いる階調曲線を定義したルックアップテーブル(LUT)等)等が記憶されている。また、骨塩定量の計測で用いられる各種パラメーターの固定値(例えば、骨塩定量最適化画像の作成に用いるLUT、G値、S値等)が記憶されている。
また、記憶部33は、画像DB(Data Base)331、骨塩定量DB332を有している。
画像DB331は、医用画像や骨塩定量のグラフ画像を格納するためのデータベースである。画像DB331は、画像DB331に格納されている画像に関する各種情報を格納するための画像情報テーブル331aを有している。
画像情報テーブル331aは、図4に示すように、「UID」、「撮影日時」、「検査ID」、「撮影部位」、「患者ID」、「患者氏名」、「年齢」、「性別」、「画像保存先」等の項目を有しており、画像DB331に格納された各画像に係る検査情報、患者情報、画像保存先のパス等を記憶する。なお、画像保存先として、モダリティ2から送信された医用画像(オリジナル画像という)、オリジナル画像から作成された処理済み画像、オリジナル画像から作成されたサムネイル画像、骨塩定量検査により作成されたグラフ画像及びグラフ画像から作成されたグラフサムネイル画像、のそれぞれの画像保存先のパスを格納する。画像情報テーブル331aに格納される情報により、医用画像やグラフ画像は、患者情報や検査情報等と対応付けられ、患者情報や撮影日時等をキーとして検索可能に記憶される。
骨塩定量DB332は、骨塩定量検査の結果値や骨塩定量検査に用いたパラメーター等を格納するためのデータベースである。骨塩定量DB332は、図5に示すように、「検査ID」、「計測日時」、「患者ID」、「患者名」、「年齢」、「性別」、「結果値」、「パラメーター」等の項目を有し、骨塩定量検査毎のこれらの情報を格納する。結果値は、例えば、L値、DIP値、MCI等である。パラメーターは、例えば、検査時に指定された二点の座標((X1,Y1)、(X2,Y2))、計測対象領域の座標(左上(X3,Y3)、右下(X4,Y4))、アルミスロープの座標(左上(X5,Y5)、右下(X6,Y6))である。
操作部34は、表示部35の骨塩定量画面352に表示された画像中の左手第二中手骨Bの所定の二点を指定する。具体的には、操作部34は、例えば、図13に示すように、左手の第二中手骨Bの上端の最も突出している部分P1と下端の最も凹んでいる部分P2の二点を指定する。
また、操作部34は、例えば、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部31に出力する。
表示部35は、モダリティ2により被験者(患者)の左手をX線撮影して得られた画像データに基づく画像を表示する。例えば、表示部35は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニターを備えて構成されており、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
通信部36は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介してネットワーク8に接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
メディアドライブ37は、CD−R(Compact Disk Recordable)やDVD−R(Digital Versatile Disk Recordable)、MO(Magnet Optical)ディスク等の可搬型の記録メディアMに対しデータの読み出し又は書き込みを行う装置である。
受付装置4は、来院した患者の受付登録、会計計算、保険点数計算等を行うためのコンピューター装置であり、CPU、ROM、RAM等により構成される記憶部、キーボードやマウス等により構成される入力部、CRTやLCD等により構成される表示部、ネットワーク8に接続された各装置との通信を制御する通信部(いずれも図示せず)等を備えて構成されている。受付装置4は、入力部より受付入力画面の表示が指示されると、CPUと記憶部に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウエア処理により、表示部に図示しない受付入力画面を表示する。この受付入力画面を介して入力部により受付情報(受付番号+患者氏名等)が入力されると、受付された患者の患者情報リストを作成(更新)して記憶部に記憶し、通信部により適宜、医用画像処理装置3に対して送信する。
イメージャー5は、医用画像処理装置3から送信された医用画像に基づいて、透過型記録媒体(フィルム)にレーザ露光することによって潜像を記録し、熱現象処理により潜像を可視化する光熱銀塩方式のプリンターである。
汎用プリンター6は、インクジェット方式或いはレーザ方式で反射型記録媒体(紙媒体、シール等)に画像を記録するプリンターである。
クライアントPC7は、例えば、医用画像処理装置3から送信された医用画像やグラフ画像を表示するコンピューター装置である。
〔骨塩定量検査の流れ〕
次に、施設内システム1を設置した医療施設における骨塩定量検査の流れ(1)〜(5)について説明する。
(1)まず、受付において、患者の受付が行われる。受付された患者の患者情報は受付装置4により入力され、この患者情報を含む患者情報リストが医用画像処理装置3に送信される。医用画像処理装置3においては、受付装置4から送信された患者情報リストがRAM32に記憶される。
(2)次いで、診察室において、診察や必要な検査の決定が行われる。診察は、問診や、患者の過去のカルテ、画像やレポートの閲覧等により行われる。
(3)骨塩定量検査が必要であると決定された場合、撮影室において、モダリティ2により患者の左手のX線撮影が行われる。
(4)左手のX線撮影後、撮影により得られた医用画像は、医用画像処理装置3において取り込まれ、骨塩定量の計測が行われ、結果値やグラフ等の計測結果(検査結果)が出力される。
(5)計測結果に基づいて診断や治療が行われる。
〔医用画像処理装置3の動作〕
次に、医用画像処理装置3の動作について説明する。
図7に、医用画像処理装置3の制御部31により実行される診断支援処理のフローチャートを示す。診断支援処理は、制御部31内のCPU31aとプログラムメモリー31bに記憶されているプログラムとの協働により実行される。
まず、表示部35に診断対象の患者についてのビューアー画面351が表示される(ステップS1)。ビューアー画面351は、医用画像をモダリティ2から取り込んで読影用に表示するための画面であるが、このビューアー画面351から骨塩量計測の実行を指示したり計測結果を表示したりすることができる。ビューアー画面351は、操作部34の所定の操作により表示部35に表示された患者リスト画面(受付装置4から送信された患者情報リストが表示された画面)から操作部34により診断対象の患者の患者情報を選択することにより表示される。
図8に、ビューアー画面351の一例を示す。図8に示すように、ビューアー画面351には、画像を表示するための画像表示欄351a、画像取込ボタン351b、計測ボタン351c、各種ツールボタン351d、印刷ボタン351e、患者表示欄351f、サムネイル表示欄351g、表示画像選択欄351h等が設けられている。
画像表示欄351aは、モダリティ2から取り込んだ医用画像や、検査結果のグラフ画像、同一患者の過去画像等を表示するための欄である。なお、図8においては画像表示欄351aに画像が表示された例を示しているが、ステップS1ではまだ画像は表示されていない(図8の読影用画像は、ステップS4において表示される)。
画像取込ボタン351bは、モダリティ2から送信される医用画像を現在診断対象となっている患者(患者表示欄351fに表示されている患者)の画像として取り込むことを指示するためのボタンである。画像取込ボタン351bが押下された場合、次に画像取込ボタン351bが押下されて取り込みの解除が指示されるか又はビューアー画面351が閉じられるか他の画面に遷移するまでの間にモダリティ2から受信された医用画像は、現在診断対象となっている患者の画像として取り込まれる。
計測ボタン351cは、計測メニューの表示を指示するためのボタンである。計測メニューには、骨塩定量計測が含まれる。
各種ツールボタン351dは、例えば、表示された医用画像に濃度コントラスト調整処理、画質調整処理等の画像処理を施すためのボタンである。ツールボタン351dの所望の項目のボタンが押下されると、項目に応じた入力欄、ボタン、ツールバー等が表示される。操作部34により、表示された入力欄への入力や、ボタンやツールバー等の操作が行われると、表示された画像に対して操作に応じた処理が行われる。例えば、医師が、濃度コントラストボタンを押下すると、濃度調整のスライドバー、コントラスト調整のスライドバー等が表示され、操作部34によりスライドバーを操作すると、CPU31aは、操作に応じた濃度やコントラストに画像表示欄351aに表示された画像を調整する。
印刷ボタン351eは、選択した画像を汎用プリンター6から印刷することを指示するためのボタンである。
患者表示欄351fは、現在診断対象として選択されている患者の患者情報を表示するための欄である。サムネイル表示欄351gは、画像表示欄351aに表示する医用画像を選択するために、同一患者の医用画像(過去に撮影された画像を含む)のサムネイル画像を表示するための欄である。
表示画像選択欄351hは、サムネイル表示欄351gに表示する画像の分類(CR、骨塩定量(グラフ))を選択するための欄である。
操作部34により画像取込ボタン351bが押下され、モダリティ2において撮影が行われると、撮影により得られた医用画像が取り込まれる(ステップS2)。
ステップS2においては、通信部36によりモダリティ2からの医用画像が受信されると、受信された医用画像が患者リスト画面において選択された患者の患者情報と対応付けられ、オリジナル画像として画像DB331に保存される。画像情報テーブル331aには、受信した画像のヘッダ部に書き込まれているUID、撮影日時、検査部位、オリジナル画像の保存先パス等が書き込まれる。また、オリジナル画像からサムネイル画像が作成され、画像DB331に保存されるとともに、サムネイル表示欄351gに表示される。また、作成されたサムネイル画像の保存先パスが画像情報テーブル331aに書き込まれる。
次いで、CPU31aは、読影用画像作成処理を実行し、オリジナル画像から読影用画像の作成を行う(ステップS3)。
ここで、モダリティ2では、毎回の撮影時には特に個別に調整を行わず、固定の撮影条件で撮影を行っている。そのため、オリジナル画像は、患者の体型(骨塩定量検査の場合は手の厚み)やモダリティ2の装置特性の変化等による照射X線量の変動によって画像にバラツキがある。しかし、読影する画像にバラツキがあると、安定した読影診断ができない。そこで、医用画像処理装置3においては、読影に適した画像を安定して出力するために、オリジナル画像に画像処理を施して、読影用として予め定められた基準を満たした読影用画像が作成される。画像処理の内容としては、例えば、階調変換処理、周波数強調処理、ダイナミックレンジ圧縮処理等が挙げられる。作成された読影用画像は、画像DB331に保存されるとともに、その保存先パスが画像情報テーブル331aに書き込まれる。
以下、読影用画像作成処理の内容について説明する。
〈照射野認識処理〉
階調変換処理、周波数強調処理等の前提として、まず入力されたオリジナル画像において照射野認識処理が実行される。照射野とは被写体を介してX線が到達した領域をいい、照射野認識処理ではこの照射野領域と照射野外領域(照射野を除く他の領域)との判別が行われる。これは、偏った信号値(画素のデジタル濃度信号値)の照射野外領域も含めて階調変換処理等を行うと適切な処理がなされないためである。
照射野認識の手法は何れのものを採用してもよい。例えば特開平5−7579号公報に開示のように、オリジナル画像を複数の小領域に分割し、この分割領域毎に分散値を求め、求めた分散値に基づいて照射野領域を判別することとしてもよい。通常、照射野外領域では略一様の到達X線量となるため、その小領域の分散値は小さくなる。一方、照射野領域のエッジを含む小領域では到達X線量が大きい部分(照射野外領域)と被写体によって到達X線量がいくらか低減された部分(照射野領域)とが混在することから、分散値は大きくなる。よって、分散値が一定値以上大きい小領域にエッジが含まれるとしてこのような小領域に囲まれる領域を照射野領域と判別する。
〈関心領域の設定と基準信号値の設定〉
照射野領域が判別されると、この照射野領域から関心領域(以下、ROI:Region Of Interestという)が設定される。このとき、ROIの設定とともに、基準信号値の設定が行われる。
ROIは、例えば、オリジナル画像の水平方向及び垂直方向を順次走査してそれぞれの方向における信号値のプロファイルを作成し、信号値のプロファイルに基づいて特定することができる。また、パターンマッチングによりROIを特定してもよく、その手法は何れを適用してもよい。
そして、特定されたROI領域の信号値のヒストグラムを作成し、このヒストグラムにおいて最大値側、最小値側から頻度が所定の割合のところの信号値をそれぞれ最大基準値H、最小基準値Lとして決定する。この最大基準値H、最小基準値Lは、オリジナル画像の信号値範囲を読影用画像における信号値範囲(最大値SH、最小値SL)に変換する際の基準値として用いられるものである。
〈階調変換処理〉
以上のようにして前処理が終了すると、階調変換処理が行われる。
階調変換処理は、オリジナル画像の濃度、コントラストを調整するための処理である。医師がX線画像の読影により人体構造の疾病の有無を診断する場合、X線画像上における構造物の濃度やコントラスト(階調性)に基づき、疾病の有無が判断される。よって、読影に適した濃度、コントラストに調整することにより、医師の疾病の検出作業を支援することができる。
階調変換処理は、(1)正規化処理、(2)基本LUT(ルックアップテーブル)を用いての変換処理の2段階で行い、最終的に読影用画像として予め定められた信号値範囲、階調特性となるように階調変換を行うものである。
従来、撮影にはスクリーン/フィルム方式が採用されていた背景から、スクリーン/フィルム方式で培われた階調特性(コントラスト)を目標として入力信号(読取信号)の変換処理が行われている。スクリーン/フィルム方式で得られる階調特性は、S字状の曲線となる。階調変換処理では、この階調特性を示すLUTを部位毎に基本LUTとして準備しておき、正規化処理によりオリジナル画像について個々の信号調整を行った後、この基本LUTを用いて信号値の変換を行う。
図9A、図9Bに、モダリティ2により検出されるX線量とそのX線量に応じて最終的に出力される読影用画像の信号値との関係を示す。
図9A、図9Bの座標系において、第4象限は、モダリティ2の輝尽性蛍光体プレートへの到達X線量と、オリジナル画像の信号値との関係(モダリティ2の読取特性)を示している。また、第3象限は、オリジナル画像の信号値と、正規化処理が施された後の正規化信号値の関係(正規化特性)を示している。第2象限は、正規化信号値と、基本LUTにより変換された読影用画像の信号値(デジタル濃度信号値)との関係(階調変換特性)を示している。なお、ここでは読影用画像の信号値を0〜4095の12ビット分解能としている。
第3象限において、正規化特性を示す直線はその傾きを変化させることにより画像の信号値の範囲(SH−SL間の大きさ)を調整することができるとともに画像全体のコントラストを変化させることができる。この傾きをG値とする。また、正規化特性を示す直線の切片を変化させることにより、画像の信号値の範囲全体の高低(SH−SLの移動)を調整し、これにより画像全体の濃度を変化させることができる。この切片をS値とする。
例えば、図9Aに示すように、標準的な体型の患者Paと、体厚の厚い患者Pbとを撮影した場合、患者Pbでは到達X線量の幅が広くなり、結果的に患者Paに比べて濃度分布の広い画像となる。患者Pbの画像を患者Paと同等の濃度及びコントラストの画像としたい場合は、患者PaのG値より患者PbのG値が大きくなるように調整すれば(患者Paの正規化特性直線を図9AのLa、患者Pbの正規化特性直線をLbとする)、患者Paと同等の濃度範囲(SH−SLの範囲)及びコントラストの画像(正規化画像)を得ることができる。よって、患者Paと患者Pbを同じ基本LUTを用いて階調変換処理を行えば同等の画像を得ることができる。
また、例えば、図9Bに示すように、同じ体型の患者Pc、Pdを異なるX線量で撮影した場合、線量の多い患者Pdでは患者Pcに比べて全体的に高濃度の画像となり、フィルム等に出力したときに有効濃度範囲から外れるため、コントラストも低下し、読影に適さない画像となる。この患者Pdの画像を患者Pcと同等の濃度の画像としたい場合は、患者PcのS値より患者PdのS値が大きくなるように調整すれば(患者Pcの正規化特性直線を図9BのLc、患者Pbの正規化特性直線をLdとする)、患者Pcと同等の濃度範囲(SH−SLの範囲)の画像(正規化画像)を得ることができる。よって、患者Pcと患者Pdを同じ基本LUTを用いて階調変換処理をしても同等の画像を得ることができる。
すなわち、階調変換特性を示す直線の傾きG値、切片S値を階調変換パラメーターとしてこれを制御することにより、読影用画像として予め定められた基準を満たす濃度範囲及びコントラストの画像となるように調整することができる。
G値は、下記式(1)により決定される。
G=(D2−D1)/(logE2−logE1)・・・(1)
ここで、
D1=0.25+Fog、D2=2.0+Fog、Fog=0.2であり、
E1、E2はそれぞれD2、D1に対応する入射X線量である。
胸部や乳房等の人体各部位を観察対象とする場合、G値は一般に、2.5〜5.0程度のものが用いられることが多い。
また、S値は下記式(2)により求められる。
S=QR×P1/P2・・・(2)
ここで、
QRは量子化領域値であり、P1は信号値1535(QR=200、出力濃度1.2)となる到達X線量、P2は階調変換後の画像で出力濃度1.2となった画素の実際の到達X線量である。
P1の値は、撮影前の量子化領域QR値の設定で一意に決まるものである。
〈周波数強調処理〉
周波数強調処理としては、例えば特公昭62−62373号に示されるアンシャープマスク処理や、特開平9−44645号公報に示される多重解像度解析を適用することができる。周波数強調処理では、下記の式(3)で示される演算を行ってオリジナル画像に含まれるあるマスクサイズの特定の周波数成分に強調係数αを乗じて強調することにより、オリジナル画像から所望の鮮鋭度の画像を得る。
S=So+α(So−Sus)・・・(3)
なお、 S :周波数処理画像信号
So :オリジナル画像信号
Sus:非鮮鋭画像信号
α :強調係数
ここで、非鮮鋭画像信号Susは、注目画素を中心として一辺が2N+1画素(Nは正の整数)の正方形領域(マスク)を設定し、マスク内の画素値の平均値を中心画素の非鮮鋭画像信号としたものである。
周波数強調処理により、骨等の構造物のエッジが強調された画像を得ることができる。
〈ダイナミックレンジ圧縮処理〉
ダイナミックレンジ圧縮処理としては、例えば特許250950号に示される手法を適用することができる。ダイナミックレンジ圧縮処理では、下記の式(4)で示される演算を行って、ある信号値Aより低濃度領域の画像信号に補正係数βを乗じて補正を行うことにより、当該低濃度領域の濃度階調を圧縮する。
S=So+β(A−Sus)・・・(4)
ただし、β=βL(Sus≦A)
β=βH(Sus>A)
なお、 S :ダイナミックレンジ圧縮処理画像信号
So :オリジナル画像信号
Sus:非鮮鋭画像信号
β :補正係数
A :定数(閾値)
以上のように、オリジナル画像に階調変換処理、周波数強調処理、ダイナミックレンジ圧縮処理を施すことにより、読影用画像が作成される。
次いで、作成された読影用画像がビューアー画面351の画像表示欄351aに表示される(ステップS4。図8参照)。医師は、読影用画像を観察することで、撮影がうまくいったか(再撮影が必要であるか否か)を確認することができる。また、計測を必要としない検査の場合、読影用画像を読影して診断を行うことができる。その際、ツールボタン351dを操作して、所望の画質に調整することができる。また、詳細を後述するが、骨塩定量の計測においては、医師(ユーザー)が左手第二中手骨B上の二点を指定する必要がある。この二点の指定を容易にするために、予めツールボタン351dの濃度コントラストボタンや画質調整ボタンを操作して、医師が二点の指定のしやすい、エッジが強調された画像に調整しておくこともできる。
操作部34により、計測メニューボタン351cの押下及び骨塩定量計測メニューの選択以外の操作が行われると(ステップS5;No)、操作に応じた処理が実行される(ステップS6)。操作部34により終了ボタン351iが押下されると(ステップS7;Yes)、診断支援処理は終了する。
一方、操作部34により計測メニューボタン351cが押下され、骨塩定量計測メニューが選択されると(ステップS5;Yes)、骨塩定量計測処理が実行される(ステップS8)。
図10に、制御部31により実行される骨塩定量計測処理のフローチャートを示す。骨塩定量計測処理は、制御部31内のCPU31aとプログラムメモリー31bに記憶されているプログラムとの協働により実行される。
骨塩定量計測処理においては、まず、骨塩定量最適化画像作成処理が実行され、作成された読影用画像から骨塩定量最適化画像が作成され、RAM32に一時保存される(ステップS101)。
ここで、読影用画像は、読影診断には向いているが、骨塩定量の計測には不適合である。具体的に、骨塩定量の計測で要求される画像は、読影時に要求される画像とは階調、濃度、コントラストが異なる。また、骨塩定量の計測では、周波数強調処理やダイナミックレンジ圧縮処理が施されていると正しい計測結果が得られなくなる。即ち、読影用画像から骨塩定量の計測を実施してしまうと、正しい計測結果が得られなくなる。
そこで、本実施の形態においては、骨塩定量の計測が指示された際に自動的に骨塩定量最適化画像作成処理を実行して読影用画像から骨塩定量の計測に適した骨塩定量最適化画像を作成し、計測に用いることで、読影用画像を用いて計測することにより計測結果が誤ることを防止することができる。
また、読影用画像は予め定められた基準を満たす画像であるので、個々の画像毎にパラメーターを調整する必要はなく固定の処理パラメーターを用いて読影用画像から骨塩定量最適化画像を作成することができる。本実施の形態においては、例えば、階調変換曲線(LUT)をBONE−02、濃度補正値(S値)を250、コントラスト値(G値)を2.50とした固定パラメーターで、読影用画像に階調処理を施す。また、読影用画像に周波数強調処理、ダイナミックレンジ圧縮処理が施されている場合には、周波数強調処理(ダイナミックレンジ圧縮処理)を行ったときに使用したパラメーターを用いて、周波数強調処理(ダイナミックレンジ圧縮処理)を行った変換の逆変換が行われる。なお、骨塩定量最適化画像作成処理には、ビューアー画面351において調整の行われていない読影用画像を用いることとする。
次いで、CPU31aは、表示部35に骨塩定量画面352を表示させる(ステップS102)。
図11に、骨塩定量画面352の一例を示す。骨塩定量画面352には、診断対象患者の患者情報352a、撮影部位352b、計測日時352c、計測値352d、コメント欄352e、確定ボタン352f等が表示されている。ステップS102においては、測定値352dとして、骨塩定量DB332に記憶されている、診断対象患者の最終の結果値(即ち、前回結果値)が読み出され、初期表示される。以下、同一の患者(被験者)の記憶部33に記憶された計測結果値を前回結果値として説明する。
また、骨塩定量画面352には、二点指定欄352gが設けられている。骨塩定量計測においては、左手の第二中手骨Bの上端の最も突出している部分と下端の最も凹んでいる部分の二点を指定する必要があり、この二点指定欄352gは、二点を指定するための画像を表示する。
ここで、二点指定欄352gに表示する画像は、読影用画像(又は、調整済みの読影用画像)を表示する。骨塩定量最適化画像は、読影用画像に比べて全体的に暗く(図14参照)、また、読影用画像に施されている周波数強調処理のような骨部分のエッジを強調する処理が施されていない。そのため、患者の左手の骨の形状や配置によっては、二点の指定が非常に困難な場合があるからである。
操作部34により二点指定欄352gから左手第二中手骨Bの二点が指定される(例えば、操作部34のマウスでクリックされる)と、指定された二点の座標(X1,Y1)、(X2,Y2)がRAM32に一時的に記憶されるとともに(ステップS103)、この二点の座標(X1,Y1)、(X2,Y2)と骨塩定量最適化画像を用いて骨塩定量の計測が行われる(ステップS104)。
骨塩定量の計測が終了すると、CPU31aは、同一患者の過去に計測した結果値(前回結果値)が記憶部33に記憶されているか否かを判定する(ステップS105)。
例えば、患者がかかりつけの医院で定期的に骨塩量の計測を行っている場合、同一患者の前回結果値が記憶部33に記憶されているため、現在計測したL値と比較することで明らかな計測ミスを減らすことができる。
CPU31aは、同一患者の前回結果値が記憶部33に記憶されていると判定すると(ステップS105;Yes)、記憶部33に記憶された同一患者の前回結果値とステップS104にて得られた値を比較する(ステップS106)。同一患者の前回結果値(L値)と得られたL値とを比較することで、現在計測したL値と過去に計測されたL値とがあまりに大きく違う場合は、計測ミスや、撮影条件のミス等を見直すことができる。
一方、CPU31aにより同一患者の前回結果値が記憶部33に記憶されていないと判定されると(ステップS105;No)、CPU31aは、ステップS104にて計測された結果を骨塩定量画面352に表示する(ステップS108)。
ステップ106にて、比較された2つの値(得られたL値と同一の患者の過去のL値との差)が所定の範囲(例えば、−1〜1mm等)を越えないと判定されると(ステップS106;No)、CPU31aは、ステップS104にて計測された結果値を骨塩定量画面352に表示させる(ステップS108)。図13に、骨塩定量計測後の骨塩定量画面352を示す。図13に示すように、ステップS108においては、骨塩定量画面352の測定値352dに、ステップS104における計測により得られた結果であるΣGS/D、MCIが表示される。また、二点指定欄352gに表示されている画像上に、指定された二点の座標P1、P2、測定領域R1、検出されたアルミスロープの位置R2がアノテーションで表示される。
一方、比較された2つの値の差が所定の範囲を越えると判定されると(ステップS106;Yes)、CPU31aは、例えば、図3Aに示す警告情報K1を骨塩定量画面352に表示させる(ステップS107)。医師により警告情報K1が確認された後、CPU31aは、骨塩定量画面352に結果値を表示させる(ステップS108)。
ここで、ステップS106にて比較された2つの値の差が所定の範囲を越えることを示す警告情報K1を骨塩定量画面352に表示させることにより、医師に計測結果を見直すよう促すことにつながる。
次いで、操作部34により骨塩定量画面352の二点の座標P1、P2の移動が指示されたか否かが判断される(ステップS109)。P1、P2は、操作部34によりそのアノテーションをドラッグアンドドロップすることにより移動させることができる。操作部34により二点の座標P1、P2の移動が指示されたと判断されると(ステップS109;Yes)、処理はステップS104に戻り、新たに指定された(移動後の)二点を用いて、再度計測が実行される。
操作部34により、二点の座標P1、P2の移動が指示されず(ステップS109;No)、確定ボタン352fが押下されると(ステップS110;Yes)、結果が確定され、骨塩定量最適化画像、結果値及び計測に用いたパラメーターが骨塩定量DB332に保存され(ステップS111)、処理は図7のステップS9に移行する。ステップS111においては、具体的には、骨塩定量DB332に新たなレコードが追加され、結果値及び計測に用いたパラメーター(算出されたL値、DIP値、MCI、二点指定座標((X1,Y1)、(X2,Y2))、測定領域座標(左上(X3,Y3)、右下(X4,Y4))、検出されたアルミスロープの位置座標(左上(X5,Y5)、右下(X6,Y6))が書き込まれる。また、骨塩定量最適化画像が画像DB331に保存され、画像情報テーブル331aの、当該検査のレコードの処理済み画像の保存先パスが骨塩定量最適化画像のパスに変更される。
続いて、図7のステップS9にて、CPU31aは、計測により得られた結果値に基づいて、グラフ画像及びそのサムネイル画像を作成する(ステップS9)。
ステップS9においては、まず、例えば、横軸を日付、縦軸をΣGS/D(mmAl)としたグラフ領域が描画される。次いで、骨塩定量DB332から同一患者IDを持つ過去のレコードが検索され、検索されたレコードのΣGS/Dがグラフ領域に日付順にプロットされる。また、グラフとともに、検索されたレコードのΣGS/DとMCIの値の経時的な変化を一覧にした結果一覧表が作成される。更に、骨塩定量DB332に記憶されている結果値に基づいて、今回の結果が同年代の平均値の何パーセントか(同年代比)、若年成人平均値(YAM)の何パーセントか(YAM比)、が算出され、患者情報、今回の結果値の数値、同年代比、YAM比、グラフ、結果一覧表を含む1枚のグラフ画像が作成される。画像のファイルフォーマットは、PNG、JPEG、PDF等、何れでも良い。作成されたグラフ画像は、画像DB331に保存され、画像情報テーブル331aの、当該検査のレコードに、グラフ画像の保存先パスが格納される。また、グラフ画像のサムネイル画像が作成され、画像DB331に保存されるとともに、画像情報テーブル331aの、当該検査のレコードに、グラフサムネイル画像の保存先パスが格納される。
グラフの作成が終了すると、CPU31aは、作成されたグラフ画像を表示したビューアー画面351を表示部35に表示させる(ステップS10)。
図14に、グラフが表示されたビューアー画面351の一例を示す。画像表示欄351aには、ステップS9で作成されたグラフ画像及び計測元となった骨塩定量最適化画像が並べて表示される。
医師は、グラフ画面を確認することで、患者の骨塩量の変化を把握することができ、治療の必要性や方針をたてることができる。また、グラフと計測元の画像とを並べて表示するので、結果値に大きな変化があった場合、計測元の画像を観察することにより、その結果が正しいか、撮影条件(撮影倍率、撮影角度や手の配置の仕方等)に起因するものなのかの判断が容易となる。
操作部34により印刷ボタン351cが押下されると(ステップS11)、グラフ画像のデータが通信部36により汎用プリンター6に送信され、汎用プリンター6からグラフ画像が印刷出力される(ステップS12)。
操作部34により終了ボタン351iが押下されると(ステップS13;Yes)、診断支援処理は終了する。
以上説明したように、本実施の形態における医用画像処理装置3によれば、CPU31aは、計測された二点間の距離と、同一の患者の記憶部33に記憶された二点間の距離との差が所定の範囲を越えるか否かを判定し、差が所定の範囲を越えると判定された場合に、所定の警告情報Kを報知させる。これにより、医師は、過去の計測結果に基づいて、得られた計測結果が計測ミスや撮影条件が不適切である等の間違った計測結果である可能性を検討することができる。
従って、医師は、明らかに過去の計測結果と大きな違いがある計測結果が得られた場合に、警告情報K1に基づいて得られた計測結果について見直し、最終的に妥当性のある骨塩定量の計測結果を得ることができる。
また、報知部としてのCPU31aは、差が所定の範囲を越えると判定された場合に、操作部により指定された二点の位置を確認するよう促す警告情報を骨塩定量画面352に表示させる。従って、医師は、二点の指定する位置が誤っている場合についても、間違った計測結果を見過ごすことなく最終的に妥当性のある計測結果を得ることができる。
<変形例1>
変形例1の施設内システム1及び医用画像処理装置3の構成は実施形態1と略同様であるため、詳細な説明は省略する。
図15は、本発明を適用した変形例1の骨塩定量計測処理を示すフローチャートである。
なお、本変形例1の骨塩定量計測処理は、以下に説明する以外の点で上記実施形態1の骨塩定量計測処理と略同様であり、その詳細な説明は省略する。実施形態1と同様のステップについては同じ符号を用いている。
図15に示すように、上記実施形態1の骨塩定量計測処理と同様に、ステップS106にて、CPU31aは、ステップS106にて比較された2つの値の差(得られたL値と同一の患者の過去のL値との差)が所定の範囲(例えば、−1〜1mm等)を越えるか否かを判定する。比較された2つの値の差が所定の範囲を越えると判定されると(ステップS106;Yes)、CPU31aは、図3Bに示すように、再計測を行うか否かを医師に選択させる警告情報K2を骨塩定量画面352に表示させる(ステップS207)。
続いて、ステップS208にて、CPU31aは、警告情報K2に対する医師の入力に基づき、再計測を行うか否かを判定する(ステップS208)。再計測が行われると判定されると(ステップS208;Yes)、ステップS103の処理に移る。ここで、再計測とは、ステップS103の第二中手骨B上の二点を指定する処理を再度行うことを表わしている。具体的には、ステップS103の処理に移ると、CPU31aは、一度指定した二点を解除し、新たに二点を指定する。再計測を促す理由としては、二点を指定する作業が患者の左手の骨の形状や配置によっては、非常に困難な場合があり、指定する位置を誤っている可能性があるためである。
一方、再計測が行われないと判定されると(ステップS208;No)、CPU31aは、骨塩定量画面352に結果値を表示させる(ステップS108)。
以上説明したように、本変形例1における医用画像処理装置3によれば、報知部としてのCPU31aは、得られたL値と同一の患者の過去のL値との差が所定の範囲を越えると判定された場合に、操作部34により指定された二点の位置を再度計測するか否かを医師に選択させる警告情報K2を骨塩定量画面352に表示させるので、同一の患者の過去に計測された計測結果と比較して、大きく異なる場合に医師に再計測を促すことができる。
従って、再撮影を行う前に、医師に得られた計測結果が計測ミスによる誤った計測結果である可能性を示唆することができ、最終的に妥当性のある計測結果を得ることができる。
<実施形態2>
実施形態2の施設内システム1及び医用画像処理装置3の構成は実施形態1と略同様であるため、詳細な説明は省略する。
図16は、本発明を適用した実施形態2の診断支援処理を示すフローチャートである。また、図17は、本発明を適用した実施形態2の骨塩定量計測処理を示すフローチャートである。
なお、本変形例1の骨塩定量計測処理は、以下に説明する以外の点で上記実施形態1の骨塩定量計測処理と略同様であり、その詳細な説明は省略する。実施形態1と同様のステップについては同じ符号を用いている。
図16に示すように、上記実施形態1の骨塩定量計測処理と同様に、ステップS5にて、操作部34により計測メニューボタン351cが押下され、骨塩定量計測メニューが選択されると(ステップS5;Yes)、ステップS81の骨塩定量計測処理に移行する。
図17に示すように、CPU31aは、ステップS106にて比較された2つの値の差(得られたL値と同一の患者の過去のL値との差)が所定の範囲(例えば、−1〜1mm等)を越えるか否かを判定する(ステップS106)。比較された2つの値の差が所定の範囲を越えると判定されると(ステップS106;Yes)、CPU31aは、警告情報K3を骨塩定量画面352に表示させる(ステップS307)。具体的には、CPU31aは、警告情報K3により、図3Cに示すように、骨長(L値)が前回計測値と大きく異なる旨を医師に伝えるとともに、再撮影を行うか否かを医師に選択させる警告情報K3を骨塩定量画面352に表示させる。
CPU31aは、警告情報K3に対する医師の入力に基づいて再撮影を行うか否かを判定する(ステップS308)。警告情報K3に対する医師の入力に基づき、再撮影を行わないと判定されると(ステップS308;No)、CPU31aは、骨塩定量画面352に結果値を表示させる(ステップS108)。
一方、警告情報K3に対する医師の入力に基づき、再撮影を行うと判定されると(ステップS308;Yes)、CPU31aは、計測結果を保存せずに、骨塩定量計測処理を終了する(ステップS111)。続いて、処理は図16のステップS21に移行する。
CPU31aは、骨塩定量計測処理でのステップS111にて骨塩定量最適化画像、結果値、パラメーターが保存されているか否かを判定する(ステップS21)。骨塩定量最適化画像、結果値、パラメーターが保存されていないと判定されると(ステップS21;No)、ステップS13に移行する。ステップS13に移行すると、診断支援処理を終了し、医師は、モダリティ2による被写体の再撮影を行う。一方、ステップS21にて、骨塩定量最適化画像、結果値、パラメーターが保存されていると判定されると(ステップS21;Yes)、ステップS9に移行する。
以上説明したように、本実施形態2における医用画像処理装置3によれば、報知部としてのCPU31aは、得られたL値と同一の患者の過去のL値との差が所定の範囲を越えると判定された場合に、モダリティ2により再撮像するか否かを医師に判定させる警告情報K3を骨塩定量画面352に表示させるので、撮像条件が不適切であるために間違った計測結果が得られた可能性を示唆することができる。
<変形例2>
変形例2の施設内システム1及び医用画像処理装置3の構成は実施形態1と略同様であるため、詳細な説明は省略する。
図18は、本発明を適用した変形例2の骨塩定量計測処理を示すフローチャートである。なお、実施形態1と同様のステップについては同じ符号を用いている。
なお、本変形例1の骨塩定量計測処理は、以下に説明する以外の点で上記実施形態1の骨塩定量計測処理と略同様であり、その詳細な説明は省略する。実施形態1と同様のステップについては同じ符号を用いている。
図18に示すように、上記実施形態1の骨塩定量計測処理と同様に、CPU31aは、ステップS106にて比較された2つの値の差(得られたL値と同一の患者の過去のL値との差)が所定の範囲(例えば、−1〜1mm等)を越えるか否かを判定する(ステップS106)。比較された2つの値の差が所定の範囲を越えると判定されると(ステップS106;Yes)、CPU31aは、骨長(L値)が前回計測値と大きく異なる旨を伝えるとともに、再計測、再撮影、処理を続行する選択肢のうち一つを医師に選択させる警告情報K4を骨塩定量画面352に表示させる(ステップS407)。ステップS407にて表示させる警告情報K4は、図3Dに示すように、前回計測時及び現在の診断に対する画像と計測結果を並べて表示している。前回計測時及び現在の診断に対する画像と計測結果を並べて表示することにより、医師は、両画像を同時に見比べて、前回計測時と現在計測している計測値との差が計測ミスによるものであるのか、撮影条件が不適であったか等を検討することができる。
続いて、警告情報K4に対する医師の入力に基づいて、再計測、再撮影、処理を続行する選択肢のうちのどの処理が選択されたかを判定する(ステップS408)。
ステップS408にて、警告情報K4に対する医師の入力に基づき、再計測を選択(再計測ボタンK41の押下)がされたと判定されると(ステップS408;再計測)、処理をステップS103に移行する。
また、警告情報K4に対する医師の入力に基づき、再撮影を選択(再撮影ボタンK42の押下)がされたと判定されると(ステップS408;再撮影)、骨塩定量計測処理は終了し、ステップS21に移行する。
また、警告情報K4に対する医師の入力に基づき、処理を続行する選択(OKボタンK43の押下)がされたと判定されると(ステップS408;続行)、ステップS108に移行し、結果値を表示させる。
以上説明したように、変形例2における医用画像処理装置3によれば、報知部としてのCPU31aは、得られたL値と同一の患者の過去のL値との差が所定の範囲を越えると判定された場合に、得られた骨塩量の計測結果と、同一の患者の記憶部33に記憶された骨塩量の計測結果と、を骨塩定量画面352に表示させるので、医師は得られた計測結果と記憶された計測結果を比較して検討することができる。具体的には、現在の計測結果(得られた骨塩量の計測結果)と過去の計測結果(同一の患者の記憶部33に記憶された骨塩量の計測結果)のL値や測定結果の画像を表示することで、医師は目視により比較をすることができるため、得られた計測結果と記憶された計測結果のどちらが不適切なデータであったかについても検討することができる。
また、報知部としてのCPU31aは、差が所定の範囲を越えると判定された場合に、操作部34により指定された二点の位置を再度計測する再計測と、モダリティ2による再撮像と、処理の続行のうち何れか一つを選択するよう医師に判定させる警告情報K4を骨塩定量画面352に表示させるので、状況に応じて再計測、再撮影を行うことができ、医師にとって利便性がよい。
なお、図3Dに示す警告情報K4は、前回計測時の画像と得られた画像を並べて表示する構成としたが、当該両画像を表示しない構成であってもよいし、当該両画像を表示させるためのボタンを備え、医師が表示させるためのボタンを操作部34により押下することにより当該両画像を表示させる構成であってもよい。
また、図3Dに示す警告情報K4は、実施形態1、変形例1、実施形態2についても適用することができる。具体的には、実施形態1では、再計測ボタンK41、再撮影ボタンK42を表示させず、OKボタンK43のみ表示させ、図3Aに示す警告情報K1と合わせて前回計測時の画像と得られた画像を並べて表示する構成とする。同様に、変形例1では、前回計測時の画像と得られた画像を並べるとともに、図3Bに示す警告情報K2、再計測ボタンK41、OKボタンK43を表示させることができる。また、実施形態2では、図3Cに示す警告情報K3、再撮影ボタンK42、OKボタンK43を表示させる構成とすることができる。即ち、表示させる各警告情報Kに合わせて表示させるボタンを適宜変更可能である。
<変形例3>
変形例3の施設内システム1及び医用画像処理装置3の構成は実施形態1、2と略同様であるため、詳細な説明は省略する。
図19は、本発明を適用した変形例3の骨塩定量計測処理を示すフローチャートである。なお、実施形態1、2、変形例1と同様のステップについては同じ符号を用いている。
図19に示すように、CPU31aは、ステップS106にて比較された2つの値の差(得られたL値と同一の患者の過去のL値との差)が所定の範囲(例えば、−1〜1mm等)を越えるか否かを判定する(ステップS106)。比較された2つの値の差が所定の範囲を越えると判定されると(ステップS106;Yes)、CPU31aは、再計測された回数が3回以上であるか否かを判定する(ステップS506)。ここで、計測結果は、再計測回数をカウントする再計測回数の項目を備えている。再計測回数は、例えば、測定が行われた際の初期値は0であり、ステップS208にて再計測が行われると判定される毎に1増える。
計測結果値が前回計測時の値との差が、所定の範囲を越える場合、計測ミスであるか、撮影条件が不適であるかを検討する必要がある。そこで、再計測の回数が3回以下の場合、医師に再計測を行うか否かを選択させる。なお、判定に用いる再計測された回数は、一例であって、適宜設定可能である。
再計測された回数が3回以上ではないと判定されると(ステップS506;No)、CPU31aは、図3Bに示す警告情報K2を骨塩定量画面352に表示させ(ステップS107)、警告情報K2に対する医師の入力に基づき、再計測を行うか否かを判定する(ステップS208)。
一方、再計測された回数が3回以上であると判定されると(ステップS506;Yes)、CPU31aは、図3Cに示す警告情報K3を骨塩定量画面352に表示させ(ステップS307)、警告情報K3に対する医師の入力に基づき、再撮影を行うか否かを判定する処理に移る(ステップS308)。
なお、再計測が1度でも行われているか否かにより再撮影の警告情報K2を示す構成としてもよい。この場合、計測結果は、再計測回数の項目にかえて、再計測が行われたか否かを示す計測済みフラグの項目を備える。例えば、計測済みフラグは、初期値としてオフに設定されており、ステップS208にて再計測を行うと判定されると、計測済みフラグがオフからオンに設定される。
以上説明したように、変形例3における医用画像処理装置3によれば、報知部としてのCPU31aは、得られたL値と同一の患者の過去のL値との差が所定の範囲を越えると判定され、且つ、操作部34により指定された二点の位置の再計測が所定の回数行われると、モダリティ2により再度撮像するか否かを医師に選択させる警告情報K3を骨塩定量画面352に表示させるので、再撮影を行う前に現在計測している画像データについて医師が十分検討した後に再撮像を行うことから、無駄な再撮像を行うことも防ぐことができ、患者にとっても負担を抑えることができる。
なお、上述した本実施の形態における記述は、本発明に係る好適な施設内システムの一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてハードディスクや半導体の不揮発性メモリ等を使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も適用される。
その他、医用画像処理装置の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
なお、同一患者の過去に計測された骨塩量のうち最も近時に計測された値と比較する構成としたが、一例であって、記憶部33に記憶されている過去に計測された値が複数ある場合は、例えば、計測された値のうち近時の3回分の平均値を用いる等、適宜設定変更が可能である。
1 施設内システム
2 モダリティ(撮像装置)
3 医用画像処理装置
4 受付装置
5 イメージャー
6 汎用プリンター
7 クライアントPC
8 ネットワーク
31 制御部
31a CPU(計測部、判定部、報知部)
31b プログラムメモリー
b1 計測プログラム(計測部)
b2 判定プログラム(判定部)
b3 報知プログラム(報知部)
32 RAM
33 記憶部
331 画像DB
331a 画像情報テーブル
332 骨塩定量DB
34 操作部
35 表示部
351 ビューアー画面
352 骨塩定量画面
36 通信部
37 メディアドライブ
38 計時部
39 バス
K、K1、K2、K3、K4 警告情報
B 第二中手骨

Claims (9)

  1. 撮像装置により被験者の左手をX線撮影して得られた画像データに基づく画像を表示する表示部と、
    前記表示部に表示された前記画像中の左手第二中手骨の所定の二点を指定する操作部と、
    前記画像データと前記操作部により指定された二点の座標とに基づいて骨塩量を計測する計測部と、
    前記画像データ及び前記計測部により計測された骨塩量の計測結果を記憶する記憶部と、
    を備えた医用画像処理装置であって、
    前記計測結果には二点間の距離が含まれ、
    前記計測部により計測された二点間の距離と、同一の被験者の前記記憶部に記憶された二点間の距離との差が所定の範囲を越えるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、所定の警告情報を報知する報知部と、
    を備えることを特徴とする医用画像処理装置。
  2. 前記報知部は、
    前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記計測部により得られた骨塩量の計測時の画像と、同一の被験者の前記記憶部に記憶された骨塩量の計測時の画像と、を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記計測部により得られた骨塩量の計測時の画像と、同一の被験者の前記記憶部に記憶された骨塩量の計測時の画像とには、
    前記操作部により指定された二点が表示されることを特徴とする請求項2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記報知部は、
    前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記操作部により指定された二点の位置を確認するよう促す警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記報知部は、
    前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記操作部により指定された二点の位置を再度計測するか否かをユーザーに選択させる警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記報知部は、
    前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記画像データを前記撮像装置により再度撮像するか否かをユーザーに選択させる警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記報知部は、
    前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、前記操作部により指定された二点の位置を再度計測する再計測と、前記撮像装置による再撮像と、処理の続行のうち何れか一つをユーザーに選択させる警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記報知部は、
    前記判定部により、前記差が所定の範囲を越えると判定され、且つ、前記操作部により指定された二点の位置の再計測が所定の回数行われた場合、前記撮像装置により再度撮像するか否かをユーザーに選択させる警告情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  9. 撮像装置により被験者の左手をX線撮影して得られた画像データに基づく画像を表示部に表示し、前記表示部に表示された前記画像中の左手第二中手骨の所定の二点を指定し、前記画像データと指定された二点の座標とに基づいて骨塩量を計測し、前記画像データ及び計測された骨塩量の計測結果を記憶部に記憶する医用画像処理装置のコンピューターに、
    前記計測結果には二点間の距離が含まれ、
    前記計測された二点間の距離と、同一の被験者の前記記憶部に記憶された二点間の距離との差が所定の範囲を越えるか否かを判定する判定機能、
    前記差が所定の範囲を越えると判定された場合に、所定の警告情報を報知する報知機能、
    を実現させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014042769A (ja) * 2012-08-29 2014-03-13 Fujifilm Corp 骨塩定量分析方法および骨塩定量分析システム、並びに記録媒体

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