JP2013166894A - インクジェット用インク組成物、画像形成方法、及び印画物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐ブロッキング性に優れた画像の形成、特に画像同士が接触して重なり合わさった場合において優れた耐ブロッキング性を有する画像を形成しうるインクジェット用インク組成物、該インク組成物を用いた画像形成方法、及び、耐ブロッキング性に優れた画像を有する印画物の提供。
【解決手段】水性媒体と、ラテックス粒子と、フッ素置換炭化水素基を有する重量平均分子量2,000〜200,000の高分子化合物と、を含有し、前記高分子化合物のインク組成物全量に対する含有量が0.1質量%〜10質量%であるインクジェット用インク組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット用インク組成物、該インク組成物を用いた画像形成方法、及び、該インク組成物により形成された画像を有する印画物に関する。
画像データ信号に基づき、紙などの記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、インクジェット記録方式がある。インクジェット記録方式は、圧力、熱、電界などを駆動源として液状のインク組成物をノズルから被記録媒体に向けて吐出させ、記録する記録方式である。このようなインクジェット記録方式は、ランニングコストが低く、高画質化が可能であるために、近年、急速に普及している。
インクジェット記録方式による画像の記録に用いられるインク組成物のなかでも、活性エネルギー線硬化型の水性インク組成物は、画像の印刷、記録媒体に印刷適性を付与するための前処理、印刷された画像の保護・装飾の後処理などに好適に使用でき、また、水を主成分とすることから安全性に優れ、低粘度化によって高密度インクジェット記録への適用が可能になるなど、多くの優れた特徴、可能性を有する技術である。
水性インク組成物では、これにより形成された画像の濃度を高めるなどのために、高分子化合物の微粒子を添加することがしばしば行われる。例えば、自己分散顔料、ポリマー粒子、及びポリシロキサン骨格を有する化合物を含有するインクジェット記録用水系インクが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−154021号公報
しかしながら、前記の如き従来の水性インク組成物は、耐ブロッキング性に優れた画像形成という観点からは充分なものとは言えない。特に、印画物については、画像形成された後に、画像形成面を重ねて保管したり、裁断加工するときなどにおいて、画像形成面を重ねた状態で、更に圧力を掛けたりする場合があるが、このような場合において、耐ブロッキング性に優れた画像を形成しうる水性インク組成物ついては、未だ提供されていないのが現状である。
本発明は、上記の状況に鑑みなされたものであり、耐ブロッキング性に優れた画像の形成、特に画像同士が接触して重なり合った場合において優れた耐ブロッキング性を有する画像を形成しうるインクジェット用インク組成物、該インク組成物を用いた画像形成方法、及び、耐ブロッキング性に優れた画像を有する印画物を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 水性媒体と、ポリマー粒子と、フッ素置換炭化水素基を有する重量平均分子量2,000〜200,000の高分子化合物と、を含有し、前記高分子化合物のインク組成物全量に対する含有量が0.1質量%〜10質量%であるインクジェット用インク組成物。
<2> 前記高分子化合物におけるフッ素置換炭化水素基が、炭素原子数が2〜20のフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基である<1>に記載のインクジェット用インク組成物。
<3> 前記高分子化合物が、下記一般式(1)表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含む高分子化合物である<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。

一般式(1)中、Rfは、炭素原子数が2〜20のフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基を表し、nは1又は2を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。
<4> 前記高分子化合物が、−COH、−CO 、−CONH、−SOOH、−SO、−POH、−P(O)(OH)(O)、−P(O)(O、−OH、及び−NH から選択される少なくとも1種の親水性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位を含む高分子化合物である<1>〜<3>のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
<5> 前記高分子化合物が、下記一般式(2)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含む高分子化合物である<1>〜<4>のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。


一般式(2)中、R21は水素原子又はメチル基を表し、R22は置換基を有してもよい炭素数3〜30の脂肪族環状構造を有する(m+1)価の炭化水素基を表し、該炭化水素基における任意の炭素原子は、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子、又は−C(=O)−により1個以上置き換えられてもよい。Aは酸素原子又は−NR23−表し、R23は水素原子又は炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表す。
mは1〜5の整数を表す。
<6> 更に、着色剤を含有する<1>〜<5>のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
<7> <1>〜<6>のいずれか1項に記載のインク組成物を記録媒体上に付与するインク付与工程と、記録媒体上に付与されたインク組成物に含まれる水性媒体を減少させる乾燥工程と、を含む、画像形成方法。
<8> 記録媒体上に、<1>〜<6>のいずれか1項に記載のインク組成物により形成されたか、或いは、<7>に記載の画像形成方法によって形成された画像を有する印画物。
本発明によれば、耐ブロッキング性に優れた画像の形成、特に画像同士が接触して重なり合わさった場合において優れた耐ブロッキング性を有する画像を形成しうるインクジェット用インク組成物、該インク組成物を用いた画像形成方法、及び、耐ブロッキング性に優れた画像を有する印画物を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
また、本明細書における重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)で測定される。GPCは、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(東ソー(株)製、4.6mmIDφ15cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。
[インク組成物]
本発明のインクジェット用インク組成物は、水性媒体と、ポリマー粒子と、フッ素置換炭化水素基を有する重量平均分子量2,000〜200,000の高分子化合物と、を含有し、前記高分子化合物のインク組成物全量に対する含有量が0.1質量%〜10質量%であるインクジェット用インク組成物である。
なお、以下の説明では、本発明のインクジェット用インク組成物を、適宜、「本発明のインク組成物」とも称する。また、フッ素置換炭化水素基を有する重量平均分子量2,000〜200,000の高分子化合物を、適宜、「特定高分子化合物」とも称する。
本発明のインク組成物は、上記の各成分を含有することにより、耐ブロッキング性に優れた画像を形成することができる。特に、本発明のインク組成物により形成された画像は、画像同士が接触して重なり合わさった場合において、優れた耐ブロッキング性が発揮される。
ここで、本発明において、画像の耐ブロッキング性とは、記録媒体上に画像が形成された印画物を重ねて保管した場合において、隣接する印画物に対する画像の所望とされない貼着や転写が抑制されていることを意味する。
また、本発明においては、裁断時の如く、記録媒体上に画像が形成された印画物を重ねた状態で、且つ、短時間の間に大きな加重が掛けられた場合において、隣接する印画物に対する画像の所望とされない貼着や転写が抑制されていることを、特に「耐プレスブロッキング性」と称する。
本発明のメカニズムについては未だ明確ではないが、本発明者らは、以下の如く推測している。
即ち、水性媒体と、ポリマー粒子と、0.1質量%〜10質量%の特定高分子化合物とを含む本発明のインク組成物は、インクジェットノズルにより記録媒体上に付与され、乾燥により水性媒体が減じられて画像形成されると、該特定高分子化合物が画像部表面に偏析すること(以下、「表面偏析性」と称する場合がある。)で、画像部表面及びその近傍に該特定高分子化合物が有するフッ素置換炭化水素基が配向してなる表面エネルギーの低い高分子化合物層が形成されるものと考えられる。その結果、本発明のインク組成物は、ポリマー粒子を含みながらも、これにより形成された画像部のベトツキが抑制され、耐ブロッキング性が向上したものと推測している。
本発明のインク組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、更に、必要に応じて添加剤として液体又は固体の種々の化合物を含んでもよい。
以下、本発明のインクジェット用インク組成物について詳細に説明する。
<水性媒体>
本発明のインク組成物は、水性媒体を含有する。
本発明における水性媒体は、少なくとも水を含み、更に、必要に応じて水溶性有機溶剤を含むものであってもよい。
〜水〜
本発明のインク組成物において、水性媒体として含まれる水としては、不純物を含まないイオン交換水、蒸留水などを用いることが好ましい。
本発明のインク組成物における水の含有量は、10質量%〜97質量%であることが好ましく、30質量%〜95質量%であることが好ましく、50質量%〜85質量%であることがより好ましい。
〜水溶性有機溶剤〜
本発明のインク組成物は、水性媒体として水溶性有機溶剤を1種又は2種以上含有してもよい。ここで水溶性有機溶剤とは、25℃の水に対する溶解度が10質量%以上である有機溶剤をいう。水溶性有機溶剤を含有することにより、乾燥防止、湿潤あるいは紙等の記録媒体への浸透促進の効果を得ることができる。
本発明で用いることのできる水溶性有機溶剤としては、例えば、下記のものが挙げられる。
・アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャリーブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等)、
・多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール、2−メチルプロパンジオール等)、
・多価アルコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等)、
・アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、
・アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、
・複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチレンウレア等)、
・スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド等)、
・スルホン類(例えば、スルホラン等)、
・その他(尿素、アセトニトリル、アセトン等)
好ましい水溶性有機溶剤としては、多価アルコールエーテル類、複素環類が挙げられ、これらを併用して使用することも好ましい。
多価アルコールエーテル類では、いわゆるグリコールエーテル類が好ましく、具体的には、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルが好ましく、2−ジプロピレングリコールモノメチルエーテルが更に好ましい。
複素環類としては、2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、エチレンウレア等が好ましく、2−ピロリドン、γ−ブチロラクトンが特に好ましい。
特に沸点の高い溶剤は好ましく用いることができ、該溶剤は、常圧での沸点が120℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがさらに好ましい。
水溶性有機溶剤のインク組成物における含有量としては、総量で1質量%〜60質量%が好ましく、より好ましくは2質量%〜35質量%である。
<ポリマー粒子>
本発明のインク組成物は、ポリマー粒子を含有する。
ポリマー粒子を含有することで、本発明にインク組成物により形成される画像の定着性、耐擦性を高めることができる。
本発明におけるポリマー粒子を構成する樹脂としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、パラフィン系樹脂、フッ素系樹脂、等が挙げられ、アクリル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂を好ましい例として挙げることができる。
本発明におけるポリマー粒子は水への乳化分散体、いわゆるラテックス状態で存在するものであってもよい。
本発明におけるポリマー粒子がラテックス状態で存在する場合、乳化剤を用いてポリマー粒子を分散させたものであってもよいし、乳化剤を用いないで分散させた所謂ソープフリーラテックスであってもよい。乳化剤としては、界面活性剤が多く用いられるが、スルホン酸基、カルボン酸基等の水に可溶な基を有するポリマー(例えば、可溶化基がグラフト結合しているポリマー、可溶化基を持つ単量体と不溶性の部分を持つ単量体とから得られるポリマー)を用いることも好ましい。
ポリマー粒子を構成する樹脂の重量平均分子量は、10,000〜300,000が好ましく、より好ましくは10,000〜100,000である。
ポリマー粒子の体積平均粒径は、1nm〜300nmの範囲が好ましく、100nm〜250nmの範囲がより好ましく、100nm〜200nmの範囲が特に好ましい。
ポリマー粒子の体積平均粒子径は、光散乱法、電気泳動法、レーザードップラー法を用いた市販の粒径測定機器により求めることができる。本発明におけるラテック粒子の体積平均粒径は、動的光散乱法などの粒系測定により測定した粒径である。
また、ポリマー粒子の粒径分布に関しては、特に制限は無く、広い粒径分布を持つもの、又は、単分散の粒径分布を持つもの、いずれであってもよい。また、単分散の粒径分布を持つ樹脂微粒子を、2種以上混合して使用してもよい。
ポリマー粒子を構成するポリマーのガラス転移温度Tgは、30℃以上であることが好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上が更に好ましい。
ポリマー粒子の好適な態様の一つとしては、親水性を有するモノマー由来の繰り返し単位と、その他の繰り返し単位とを有する共重合ポリマー(以下、特定共重合体(a)とも称する。)を含むポリマー粒子(以下、ポリマー粒子(a)とも称する。)が挙げられる。
(親水性モノマー由来の繰り返し単位)
特定共重合体(a)に含まれる親水性モノマー由来の繰り返し単位は、親水性基含有モノマー(以下、特定共重合体(a)の説明において、親水性モノマーとも称する。)に由来するものであれば特に制限はない。また、特定共重合体(a)は、親水性モノマーに由来する繰り返し単位を1種のみを含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。即ち、特定共重合体(a)において、親水性モノマー由来の繰り返し単位は、1種の親水性モノマーに由来するものであっても、2種以上の親水性モノマーに由来するものであってもよい。
親水性モノマーが有する親水性基としては、特に制限はなく、解離性の親水性基であっても、非解離性のノニオン性親水性基であってもよい。
親水性モノマーが有する親水性基としては、特定共重合体(a)を含んで形成されるポリマー粒子の水性媒体中での自己分散性が良好であるという観点、及び、ポリマー粒子を含むインク組成物の乳化又は分散状態の安定性の観点から、少なくとも1種は解離性の親水性基であることが好ましく、アニオン性の解離性基であることがより好ましい。該アニオン性の解離性基としては、カルボキシ基、リン酸基、スルホン酸基などが挙げられ、中でも、カルボキシ基、スルホン酸基が好ましく、カルボキシ基が更に好ましい。
親水性モノマーは、自己分散性の観点からは、解離性の親水性基を有するモノマーであることが好ましく、解離性基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマー(以下、解離性基含有モノマーと総称する。)であることが好ましい。
解離性基含有モノマーとしては、例えば、親水性基をとしてカルボキシ基を有する不飽和カルボン酸モノマー、親水性基をとしてスルホン酸基を有する不飽和スルホン酸モノマー、親水性基をとしてリン酸基を有する不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
不飽和カルボン酸モノマーとして具体的には、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
不飽和スルホン酸モノマーとしては具体的には、例えば、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。
不飽和リン酸モノマーとして具体的には、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記の解離性基含有モノマーの中でも、得られるインク組成物の分散安定性、吐出安定性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種がより好ましく、メタクリル酸が特に好ましい。
また、非解離性のノニオン性親水性基を有するモノマーとしては、例えば、2−メトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、エトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレート、ポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレートなどの(ポリ)エチレンオキシ基またはポリプロピレンオキシ基を含有するエチレン性不飽和モノマーや、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーが挙げられる。
非解離性のノニオン性親水性基を有するモノマーとしては、末端が水酸基であるエチレン性不飽和モノマーよりも、末端がアルキルエーテルであるエチレン性不飽和モノマーの方が、粒子の安定性、水溶性成分の含有量の観点で好ましい。
特定共重合体(a)に含まれる親水性モノマー由来の繰り返し単位としては、アニオン性の解離性基を有する親水性モノマー由来の繰り返し単位のみを含有する態様、及び、アニオン性の解離性基を有する親水性モノマー由来の繰り返し単位と、ノニオン性親水性基を有する親水性モノマー由来の繰り返し単位とを両方含有する態様のいずれかであることが好ましい。
また、アニオン性の解離性基を有する親水性モノマー由来の繰り返し単位を2種以上含有する態様や、アニオン性の解離性基を有する親水性モノマー由来の繰り返し単位と、ノニオン性親水性基を有する親水性モノマー由来の繰り返し単位を2種以上併用する態様であることも好ましい。
特定共重合体(a)に含まれる親水性モノマー由来の繰り返し単位の含有量としては、ポリマー粒子の分散安定性の観点から、特定共重合体(a)を構成する全繰り返し単位に対して、1質量%〜15質量%の範囲であることが好ましく、3質量%〜12質量%の範囲であることがより好ましい。
(その他の繰り返し単位)
特定共重合体(a)は、親水性モノマー由来の繰り返し単位と共に、その他の繰り返し単位を含む。
その他の繰り返し単位(以下、適宜、他の繰り返し単位とも称する。)は、分子内に親水性基を有さないモノマーに由来する繰り返し単位であれば特に制限はない。特定共重合体(a)は、他の繰り返し単位を1種のみを含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。親水性基を有さないモノマーとしては、例えば、分子内に鎖状脂肪族基、環状脂肪族基、及び芳香族基の少なくとも1つを含み、親水性基を含まないモノマーが挙げられる。
他の繰り返し単位を形成するモノマー(以下、「他の共重合可能なモノマー」ということがある)の具体例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−、イソ)ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−、イソ)ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
なかでも、ポリマー骨格の柔軟性やガラス転移温度(Tg)制御の容易さの観点及び形成されたポリマー粒子(a)の分散安定性の観点から、炭素数が1〜12の鎖状又は分岐のアルキル基を含有する(メタ)アクリレート及びはスチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、より好ましくは炭素数が1〜8の鎖状または分岐のアルキル基を含有する(メタ)アクリレート及びスチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、特に好ましくはメチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートである。ここで、鎖状アルキル基とは、直鎖又は分岐鎖を有するアルキル基のことをいう。
また、本発明においては、芳香族基を含有する(メタ)アクリレートも好ましく用いることができる。芳香族基を含有する(メタ)アクリレートを含むことにより、得られるポリマー粒子(a)は、耐溶剤性が向上するといった利点を有する。
特定共重合体(a)が含む親水性基を有さないモノマー由来の繰り返し単位は、1種のみであってもよく、目的に応じて2種以上であってもよい。
特定共重合体(a)において、親水性基を有さないモノマー由来の繰り返し単位の含有量としては、99質量%〜85質量%の範囲が好ましく、97質量%〜85質量%の範囲がより好ましい。
特定共重合体(a)の合成に使用される親水性基を有するモノマーと親水性基を有さないモノマーとの好適な組み合わせとしては、例えば、親水性基を有するモノマーであるメタクリル酸(MAA)、アクリル酸(AA)から選ばれる少なくとも1つと、親水性基を有さないモノマーであるメチルメタクリレート(MMA)、メチルアクリレート(MA)、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)、n−ブチルアクリレート(BA)、スチレン(St)から選ばれる少なくとも1つと、の組み合わせが挙げられる。
本発明に係る特定共重合体(a)は、インク組成物の吐出性や製造適性からビニル重合体であることが好ましい。
特定共重合体(a)は、例えば、親水性基を有するモノマー及び親水性基を有さないモノマーをラジカル重合法などの公知の重合法により得ることができる。
また、特定共重合体(a)は、必要に応じて親水性基のうち、解離性の親水性基の一部をアルカリ金属の水酸化物等により中和することによっても得ることができる。
特定共重合体(a)を溶液重合法によって得る場合には、転相乳化法のような公知の方法によりポリマー粒子(a)を得ることができ、特定共重合体(a)を水を媒体とした乳化重合法、懸濁重合又は分散重合法等の不均一系の重合法で製造した場合には、特定共重合体(a)を高分子粒子(a)として得ることができる。
本発明においてポリマー粒子は、1種のみであってもよいし、2種以上が併用されていてもよい。
本発明のインク組成物におけるポリマー粒子の含有量は、インク組成物の全量に対して、0.5質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜20質量%がより好ましく、2質量%〜15質量%がさらに好ましい。
<フッ素置換炭化水素基を有する重量平均分子量2,000〜200,000の高分子化合物>
本発明のインク組成物は、フッ素置換炭化水素基を有する重量平均分子量2,000〜200,000の高分子化合物〔特定高分子化合物〕を、インク組成物の全量に対して、0.1質量%〜10質量%含有する。
特定高分子化合物としては、ビニル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、エステル系ポリマーであることが好ましく、ビニル系ポリマー、ウレタン系ポリマーであることがより好ましく、ビニル系ポリマーであることが特に好ましい。
特定高分子化合物は、フッ素置換炭化水素基を有する。該フッ素置換炭化水素基は、本発明のインク組成物により形成された画像部の表面及びその近傍に配向する性質を有する基である。
特定高分子化合物は、該高分子化合物を構成する高分子鎖の主鎖及び側鎖のいずれにフッ素置換炭化水素基を有していてもよいが、側鎖に有することがより好ましく、側鎖末端に有することが更に好ましい。
特定高分子化合物が有するフッ素置換炭化水素基は、少なくとも1つのフッ素原子により置換された炭化水素基であり、例えば、アルキル基又はアルキレン基における少なくとも1つの水素原子がフッ素原子に置換されたフルオロアルキル基又はフルオロアルキレン基が挙げられ、アルキル基又はアルキレン基における総ての水素原子をフッ素に置換したパーフルオロアルキル基及びパーフルオロアルキレン基がより好ましい。
フッ素置換炭化水素基における炭化水素基がアルキル基である場合、該アルキル基としては、炭素原子数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素原子数4〜10のアルキル基がより好ましく、炭素原子数4〜8のアルキル基が更に好ましい。また、フッ素置換炭化水素基における炭化水素基がアルキレン基である場合、炭素原子数1〜20のアルキレン基が好ましく、炭素原子数4〜10のアルキレン基がより好ましく、炭素原子数4〜8のアルキレン基が更に好ましい。
特定高分子化合物が有するフッ素置換炭化水素基としては、炭素原子数が2〜20のフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基であることがより好ましく、炭素原子数が2〜20のパーフルオロアルキル基であることが特に好ましい。
特定高分子化合物におけるフッ素原子含有量は、インク組成物により形成された画像部表面における特定高分子化合物の偏析性の観点からは、5mmol/g〜30mmol/gの範囲が好ましく、8mmol/g〜25mmol/gの範囲がより好ましい。
フッ素原子含有量は、元素分析(燃焼法)により確認することができる。
特定高分子化合物は、下記一般式(1)表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含む高分子化合物であることが好ましい。

一般式(1)中、Rfは、炭素原子数が2〜20のフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基を表し、nは1又は2を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。
一般式(1)中、Rfは、炭素原子数が2〜20のフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基を表し、該フルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基としてフッ素原子数が3以上であることが好ましく、6以上であることがより好ましく、9以上であることが特に好ましい。
Rfで表されるフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基が有するフッ素原子の数が3以上であることによって、インク組成物により形成される画像の表面及びその近傍のフッ素濃度がより高く、画像の深部方向のフッ素濃度がより低くなるという現象が端的に生じる。中でも、特に、一般式(1)表されるモノマーに由来する1ユニットあたりのフッ素原子の数が3〜30のものが好ましく、より好ましくは9〜25であり、特に好ましくは13〜20である。
一般式(1)表されるモノマーとしては、例えば、以下に示すフルオロアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
CH=CRCO(CH2q+1
(pは1又は2を示し、qは4〜12の整数を示す。Rは水素原子又はメチル基を表す。)
CH=CRCO(CH(CF
(rは1又は2を示し、sは5〜12の整数を示す。Rは水素原子又はメチル基を表す。)
一般式(1)で表されるモノマー由来の繰り返し単位の含有量は、特定高分子化合物の総質量に対し、5質量%〜100質量%であることが好ましく、50質量%〜100質量%であることがさらに好ましく、88質量%〜100質量%であることが特に好ましい。
特定高分子化合物は、更に、親水性基を有するモノマー(以下、適宜「親水基を有するモノマー」とも称する。)に由来する繰り返し単位を含むことが好ましい。
親水性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位は、特定高分子化合物中に1種類の
み含まれてもよいし、2種類以上含まれていてもよい。
親水性基を有するモノマーが有する親水性基としては、水性媒体中において特定高分子化合物に親水性を付与しうる官能基であれば特に制限はない。該親水性基としては、例えば、−COH、−CO 、−CONH、−SOOH、−SO、−POH、−P(O)(OH)(O)、−P(O)(O、−OH、及び−NH から選択される少なくとも1種の親水性基であることが好ましく、特定高分子化合物の水性媒体への溶解性の観点から、−COH、−CO 、−SOOH、及び−SOから選択される少なくとも1種の親水性基であることが好ましく、−COH又は−CO がより好ましく、−COHが特に好ましい。
親水性基を有するモノマーの好適な態様としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコネート、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、等が挙げられる。
特定高分子化合物の好適な態様の一つとしては、親水性基を有するモノマーである下記一般式(2)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含むものが挙げられる。

一般式(2)中、R21は水素原子又はメチル基を表し、R22は置換基を有してもよい炭素数3〜30の脂肪族環状構造を有する(m+1)価の炭化水素基を表し、該炭化水素基における任意の炭素原子は、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子、又は−C(=O)−により1個以上置き換えられてもよい。Aは酸素原子又は−NR23−表し、R23は水素原子又は炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表す。
mは1〜5の整数を表す。
一般式(2)におけるR21は、水素原子又はメチル基を表し、特にメチル基が好ましい。
一般式(2)中、R22は、炭素原子数3から30までの脂肪族環状構造を有する(m+1)価の炭化水素基を表す。この炭化水素基は、1以上の置換基を有していてもよく、任意の置換基を含めた炭素原子数が3から30である。
このような脂肪族環状構造を有する(m+1)価の炭化水素基としては、任意の置換基によって一個以上置換されていてもよいシクロプロパン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、ジシクロヘキシル、ターシクロヘキシル、ノルボルナン、デカヒドロナフタレン、パーヒドロフルオレン、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカン、アダマンタン、クアドリシクラン、コングレッサン、キュバン、スピロ[4.4]オクタン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、シクロヘプタトリエン、シクロデカトリエン、シクロオクタテトラエン、ノルボルニレン、オクタヒドロナフタレン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタジエン、ビシクロ[4.3.0]ノナジエン、ジシクロペンタジエン、ヘキサヒドロアントラセン、スピロ[4.5]デカジエン等の脂肪族環状構造を有する化合物を構成する任意の炭素原子上の水素原子を(m+1)個除き、(m+1)価の炭化水素基としたものを挙げることができる。
22における脂肪族環状構造を有する(m+1)価の炭化水素基における炭素原子は、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子から選ばれるヘテロ原子、又は、又は−C(=O)−により一個以上置き換えられていてもよい。R22としては、縮合多環脂肪族炭化水素、橋架け環脂肪族炭化水素、スピロ脂肪族炭化水素、脂肪族炭化水素環集合等、2個以上の環を含有してなる炭素原子数5から30(さらに好ましくは炭素原子数5から15)のの、置換基を有していてもよい脂肪族環状構造を有する(m+1)価の炭化水素基であることが好ましい。この場合も炭素原子数は置換基が有する炭素原子を含めてのものである。
22に導入可能な置換基としては、水素を除く一価の非金属原子団が挙げられ、好ましい例としては、水素を除く1価の非金属原子団を挙げられ、例えば、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられる。
一般式(2)中、Aは酸素原子又は−NR23−表し、Aが−NR23−である場合のR23は、水素原子又は炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表す。R23で表される炭素数1〜10までの一価の炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基が挙げられる。
23で表されるアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−ノルボルニル基等の炭素数1〜10までの直鎖状、分枝状、又は環状のアルキル基が挙げられる。
23で表されるアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、インデニル基等の炭素数1〜10までのアリール基、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれるヘテロ原子を1個含有する炭素数1〜10までのヘテロアリール基、例えば、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ピリジル基、キノリル基等が挙げられる。
23で表されるアルケニル基の具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、1−メチル−1−プロペニル基、1−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基等の炭素数1〜10までの直鎖状、分枝状、又は環状のアルケニル基が挙げられる。
23で表されるアルキニル基の具体例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、1−オクチニル基等の炭素数1〜10までのアルキニル基が挙げられる。

23は更に置換基を結う指定いてもよく、導入可能な置換基としては、R22において例示した置換基と同様のものを挙げることができる。但し、R23の炭素原子数は、置換基の炭素数を含めて1〜10である。
一般式(2)におけるAは、合成が容易であることから、酸素原子又は−NH−であることが好ましい。
mは1〜5までの整数を表し、好ましくは1である。
以下に、一般式(2)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(2)で表されるモノマー等の親水性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位の含有量は、特定高分子化合物の総モル量に対し、0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1質量%〜80質量%であることがさらに好ましく、5質量%〜60質量%であることが特に好ましい。
また、特定高分子化合物としては、一般式(1)で表されるモノマーに由来する繰り繰り返し単位を60質量%〜90質量%含み、親水性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位を10質量%〜40質量%含む高分子化合物であるが好ましい。
(その他の繰り返し単位)
本発明における特定高分子化合物は、一般式(1)で表されるモノマー、及び、所望により含まれる親水性基を有するモノマーに由来するに由来する繰り返し単位に加え、本発明の効果を損なわない限りにおいて、これらの繰り返し単位以外のモノマーに由来するその他の繰り返し単位を含んでもよい。
その他の繰り返し単位を形成しうるモノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン類、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイン酸イミド等の公知のモノマーが挙げられる。
アクリル酸エステル類としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、(n−又はイソ)プロピルアクリレート、(n−、イソ、sec−又はt−)ブチルアクリレート、アミルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、クロロエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、アリルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、クロロベンジルアクリレート、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェニルアクリレート、クロロフェニルアクリレート、スルファモイルフェニルアクリレート等が挙げられる。
メタクリル酸エステル類としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、(n−又はイソ)プロピルメタクリレート、(n−、イソ、sec−又はt−)ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、クロロエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メトキシベンジルメタクリレート、クロロベンジルメタクリレート、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、クロロフェニルメタクリレート、スルファモイルフェニルメタクリレート等が挙げられる。
アクリルアミド類としては、例えば、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−トリルアクリルアミド、N−(p−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(スルファモイルフェニル)アクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド等が挙げられる。
メタクリルアミド類としては、例えば、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−プロピルメタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N−トリルメタクリルアミド、N−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(スルファモイルフェニル)メタクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)メタクリルアミド、N−(トリルスルホニル)メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド等が挙げられる。
ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルベンゾエート等が挙げられる。
スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、シクロヘキシルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン、メトキシスチレン、ジメトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、カルボキシスチレン等が挙げられる。
これらのモノマーの中でも、炭素数20以下のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル類、スチレン類、アクリロニトリルが好ましい。
特定高分子化合物がその他の繰り返し単位を含む場合の、当該繰り返し単位の含有量としては、10質量%〜90質量%であることが好ましく、30質量%〜80質量%であることがより好ましい。
以下に、特定高分子化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されない。

特定高分子化合物は、例えば、(i)一般式(1)で表されるモノマー等のフッ素置換炭化水素基を有するモノマー、所望により用いられる(ii)親水性基を有するモノマー及び(iii)その他の繰り返し単位を形成するためのモノマーを用い、公知の重合方法により重合することにより得ることができる。具体的には、例えば、溶液重合、沈澱重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合により合成することができる。重合反応は、回分式、半連続式、連続式等の公知の操作で行うことができる。重合の開始方法は、ラジカル開始剤を用いる方法、光又は放射線を照射する方法等がある。具体的な方法としては、例えば、鶴田禎二「高分子合成方法」改定版(日刊工業新聞社刊、1971)や大津隆行、木下雅悦共著「高分子合成の実験法」化学同人、昭和47年刊、124〜154頁等に記載の重合方法準じた方法で、特定高分子化合物を製造することができる。
特定高分子化合物の重量平均分子量は、2,000〜200,000であり、
10,000〜100,000がより好ましく、30,000〜80,000が更に好ましい。特定高分子化合物の重量平均分子量が2,000未満であると、特定高分子化合物による表面偏析性の発現が困難となり、200,000を超えると水性溶媒への溶解が困難となる。
また、特定高分子化合物の酸価は、5mgKOH/g〜500mgKOH/gが好ましく、10mgKOH/g〜450mgKOH/gがより好ましく、更に好ましくは、15mgKOH/g〜400mgKOH/gである。酸価をこの範囲とすることで、特定高分子化合物のインク組成物における分散安定性がより良好なものとなる。
なお、ここでいう酸価とは、特定高分子化合物の1gを完全に中和するのに要するKOHの質量(mg)で定義され、JIS規格(JISK0070:1992)記載の方法で測定することができ、本発明においてはこれを採用する。
本発明のインク組成物における特定高分子化合物の含有量としては、インク組成物の全質量に対して、0.1質量%〜10質量%であり、特定高分子化合物による表面偏析性の発現の観点からは、1質量%〜10質量%が好ましく、2質量%〜5質量%がより好ましい。一方、特定高分子化合物の含有量が、0.1質量%未満であると、耐ブロッキング性を発現させる硬化が不十分となり、10質量%を超えるとインク組成物中への溶解が困難となる。
<着色剤>
本発明におけるインク組成物は、着色剤の少なくとも1種を含有してもよい。
本発明のインク組成物が着色剤を含有することで、着色インク組成物となる。
本発明における着色剤としては、公知の染料、顔料等を特に制限なく用いることができる。中でも、インク着色性の観点から、水に殆ど不溶であるか、又は難溶である着色剤であることが好ましい。具体的には例えば、各種顔料、分散染料、油溶性染料、J会合体を形成する色素等を挙げることができ、更に、形成されるインク画像の耐熱性、耐光性、耐水性、耐溶剤性等の耐久性の観点からは、顔料であることがより好ましい。
(顔料)
着色剤として顔料を用いる場合、該顔料は顔料分散物としてインク組成物に含有させることができる。着色剤として顔料分散物を用いることは、耐溶剤性向上の観点から好ましい。顔料分散物としては、顔料を顔料分散剤で分散した分散物の他、自己分散顔料も用いた分散物を用いることができる。
本発明における顔料としては、その種類に特に制限はなく、従来公知の有機及び無機顔料を用いることができる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
また、無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが特に好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
本発明に用いることができる顔料として具体的には、例えば、特開2007−100071号公報の段落番号[0142]〜[0145]に記載の顔料などが挙げられる。
顔料の体積平均粒径としては、10nm〜200nmが好ましく、10nm〜150nmがより好ましく、10nm〜100nmがさらに好ましい。体積平均粒径が200nm以下であることで色再現性が良好になり、インクジェット方式の場合には打滴特性が良好になる。また、体積平均粒径が10nm以上であることで、耐光性が良好になる。
また、顔料粒子の粒径分布に関しては、特に制限は無く、広い粒径分布又は単分散性の粒径分布のいずれであってもよい。また、単分散性の粒径分布を持つ着色剤を、2種以上混合して使用してもよい。
尚、顔料粒子の体積平均粒径及び粒径分布は、例えば、光散乱法を用いて測定することができる。
(染料)
また、本発明において着色剤として染料を用いる場合には、染料を水不溶性の担体に保持したものを用いることができる。染料としては公知の染料を特に制限なく用いることができ、例えば、特開2001−115066号公報、特開2001−335714号公報、特開2002−249677号公報等に記載の染料を、本発明においても好適に用いることができる。また、担体としては、水に不溶又は水に難溶であれば特に制限なく、無機材料、有機材料及びこれらの複合材料を用いることができる。具体的には、特開2001−181549号公報、特開2007−169418号公報等に記載の担体を本発明においても好適に用いることができる。染料を保持した担体(着色剤)はそのまま、あるいは必要に応じて分散剤を併用して用いることができる。分散剤としては後述する分散剤を好適に用いることができる。
着色料は、1種単独で使用してもよく、また、複数種を選択して組み合わせて使用してもよい。
着色剤(特に顔料)の本発明のインク組成物中における含有量としては、色濃度、粒状性、インク安定性、吐出信頼性の観点から、インク組成物の全質量に対して、1質量%〜25質量%となる量が好ましく、5質量%〜20質量%となる量がより好ましい。
(分散剤)
本発明における着色剤が顔料である場合、分散剤によって水系溶媒に分散された着色粒子を構成していることが好ましい。分散剤としては、ポリマー分散剤でも低分子の界面活性剤型分散剤でもよい。また、ポリマー分散剤としては水溶性ポリマー分散剤でも水不溶性ポリマー分散剤の何れでもよい。
本発明においては、分散安定性とインクジェット方式に適用した場合の吐出性の観点から、水不溶性ポリマー分散剤であることが好ましい。
−水不溶性ポリマー分散剤−
本発明における水不溶性ポリマー分散剤(以下、単に「分散剤」ということがある)としては、水不溶性のポリマーであって、顔料を分散可能であれば特に制限は無く、従来公知の水不溶性ポリマー分散剤を用いることができる。
水不溶性ポリマー分散剤は、例えば、疎水性の構成単位と親水性の構成単位の両方を含んで構成することができる。
疎水性の構成単位を構成するモノマーとしては、スチレン系モノマー、アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、親水性の構成単位を構成するモノマーとしては、親水性基を含むモノマーであれば特に制限はない。前記親水性基としては、ノニオン性基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等を挙げることができる。尚、ノニオン性基としては、水酸基、(窒素原子が無置換の)アミド基、アルキレンオキシド重合体(例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等)に由来する基、糖アルコールに由来する基等が挙げられる。
親水性の構成単位は、分散安定性の観点から、少なくともカルボキシル基を含むことが好ましく、ノニオン性基とカルボキシル基を共に含む形態であることもまた好ましい。
水不溶性ポリマー分散剤として、具体的には、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体等が挙げられる。
ここで「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
水不溶性ポリマー分散剤としては、顔料の分散安定性の観点から、カルボキシル基を含むビニルポリマーであることが好ましく、疎水性の構成単位として少なくとも芳香族基含有モノマーに由来する構成単位を有し、親水性の構成単位としてカルボキシル基を含む構成単位を有するビニルポリマーであることがより好ましい。
また、水不溶性ポリマー分散剤の重量平均分子量としては、顔料の分散安定性の観点から、3,000〜200,000が好ましく、より好ましくは5,000〜100,000、更に好ましくは5,000〜80,000、特に好ましくは10,000〜60,000である。
分散剤を用いる場合、その含有量は、顔料の分散性、インク着色性、分散安定性の観点から、顔料の全質量に対し、分散剤が10質量%〜100質量%であることが好ましく、20質量%〜70質量%がより好ましく、30質量%〜50質量%が特に好ましい。
分散剤の含有量が、上記範囲であることにより、顔料が適量の分散剤で被覆され、粒径が小さく経時安定に優れた着色粒子を得やすい傾向となり好ましい。
本発明においては、水不溶性ポリマー分散剤に加えて、その他の分散剤を含んでいてもよい。例えば、従来公知の水溶性低分子分散剤や、水溶性ポリマー等を用いることができる。水不溶性ポリマー分散剤以外の分散剤の含有量は、前記分散剤の含有量の範囲内で用いることができる。
本発明における着色剤は、分散安定性と吐出性の観点から、顔料及び水不溶性ポリマー分散剤を含んで構成されていることが好ましく、顔料の表面の少なくとも一部が水不溶性ポリマー分散剤で被覆されて構成されていることが好ましい。かかる着色剤は、例えば、顔料、分散剤、必要に応じて溶媒(好ましくは有機溶剤)等を含む混合物を、分散機により分散することで顔料分散物として得ることができる。
顔料分散物は、例えば、顔料と水不溶性ポリマー分散剤と該分散剤を溶解又は分散する有機溶剤との混合物に、塩基性物質を含む水溶液を加える工程(混合・水和工程)の後、前記有機溶剤を除く工程(溶剤除去工程)を設けて分散物として製造することができる。これにより、顔料が微細に分散され、保存安定性に優れた顔料分散物を作製することができる。
有機溶剤は、分散剤を溶解又は分散できることが必要であるが、これに加えて水に対してある程度の親和性を有することが好ましい。具体的には、20℃下で水に対する溶解度が10質量%以上50質量%以下であるものが好ましい。
顔料分散物は、更に詳細には、下記の工程(1)及び工程(2)を含む製造方法で製造することができるが、これに限定されるものではない。
工程(1):顔料、分散剤、及び該分散剤を溶解又は分散する有機溶剤と共に、塩基性物質を含み、水を主成分とする溶液を含有する混合物を分散処理する工程
工程(2):分散処理後の混合物から、前記有機溶剤の少なくとも一部を除去する工程
前記工程(1)では、まず、前記分散剤を有機溶剤に溶解又は分散させて混合物を得る(混合工程)。次に、着色剤、塩基性物質を含み、水を主成分とする溶液、水、及び必要に応じて界面活性剤等を、前記混合物に加えて混合、分散処理し、水中油型の分散物を得る。
塩基性物質は、ポリマーが有することがあるアニオン性基(好ましくは、カルボキシル基)の中和に用いられる。前記アニオン性基の中和度には、特に限定がない。通常、最終的に得られる着色剤粒子の分散物の液性が、例えばpHが4.5〜10であるものが好ましい。前記ポリマーの望まれる中和度により、pHを決めることもできる。
有機溶剤の好ましい例としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒が挙げられる。これらのうちアルコール系溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶媒の中では、イソプロパノール、アセトン及びメチルエチルケトンが好ましく、特に、メチルエチルケトンが好ましい。有機溶剤は、1種単独で用いても複数併用してもよい。
顔料分散物の製造においては、二本ロール、三本ロール、ボールミル、トロンミル、ディスパー、ニーダー、コニーダー、ホモジナイザー、ブレンダー、単軸若しくは2軸の押出機等を用いて、強い剪断力を与えながら混練分散処理を行うことができる。なお、混練、分散についての詳細は、T.C. Patton著”Paint Flow and Pigment Dispersion”(1964年 John Wiley and Sons社刊)等に記載されている。
また、必要に応じて、縦型もしくは横型のサンドグラインダー、ピンミル、スリットミル、超音波分散機等を用い、0.01mm〜1mmの粒径のガラス、ジルコニア等でできたビーズを用いた微分散処理を行うことにより得ることができる。
顔料分散物の製造方法における有機溶剤の除去は、特に方法が限定されるものではなく、減圧蒸留等の公知に方法により除去できる。
このようにして得られた顔料分散物における着色粒子は良好な分散状態を保ち、かつ、得られた顔料分散物は経時安定性に優れたものとなる。
<その他の添加剤>
本発明の水性インク組成物には、水性媒体、ラテックス粒子、特定高分子化合物、及び所望により含有される着色剤に加えて、本発明の効果を損なわない限りにおいて、公知の添加剤を含有してもよい。以下に、本発明のインク組成物が含有しうる添加剤について説明する。
(界面活性剤)
本発明のインク組成物には、界面活性剤を添加することができる。
好ましく使用される界面活性剤としては、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤が挙げられる。特にアニオン性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤を好ましく用いることができる。
また、本発明においては、高分子界面活性剤も用いることができ、以下の水溶性樹脂が、好ましい高分子界面活性剤として挙げられる。水溶性樹脂として好ましく用いられるのは、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体等を挙げることができる。
本発明には、ポリアルキルシロキサンを有するシリコーン系界面活性剤や、フッ化アルキル基を有するフッ素系界面活性剤も好ましく用いることができる。
本発明のインク組成物における界面活性剤の添加量は、インクの質量に対し、0.1質量%以上2質量%以下となるように添加されることが好ましく、0.2質量%以上1.5質量%以下とすることが特に好ましい。
(水性ポリマー)
本発明のインク組成物には、特定高分子化合物とは構造の異なる水性ポリマーを添加することができる。
水性ポリマーの好ましい例としては、ゼラチン、ガゼイン、若しくはアルブミンなどのたんぱく質類、アラビアゴム、若しくはトラガントゴムなどの天然ゴム類、サボニンなどのグルコシド類、アルギン酸及びアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、若しくはアルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、若しくはエチルヒドロキシルセルロースなどのセルロース誘導体や、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、若しくはアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、若しくはスチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及び酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。
本発明のインク組成物には、更に必要に応じて、吐出安定性、プリントヘッドやインクカートリッジ適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、粘度調整剤、表面張力調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、分散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤、固体湿潤剤、シリカ微粒子等を適宜選択して用いることができる。該添加剤としては、例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等の油滴微粒子、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号および特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤等を挙げることができる。
<インク組成物の調製方法>
本発明のインク組成物の調製方法としては、特に制限はなく、各成分を、ボールミル、遠心ミル、遊星ボールミルなどの容器駆動媒体ミル、サンドミルなどの高速回転ミル、撹拌槽型ミルなどの媒体撹拌ミル、ディスパーなどの簡単な分散機により撹拌、混合し、分散させることにより調製することができる。各成分の添加順序については任意である。好ましくは、着色剤としての顔料、高分子分散剤及び水溶性有機溶剤をプレミックスした後に分散処理し、得られた顔料分散物をラテックス粒子、特定高分子化合物、水溶性有機溶剤とともに混合する。この場合、添加時や添加後、スリーワンモーター、マグネチックスターラー、ディスパー、ホモジナイザーなどの簡単な撹拌機にて均一に混合する。ラインミキサーなどの混合機を用いて混合してもよい。また、顔料粒子をより微細化するために、ビーズミルや高圧噴射ミルなどの分散機を用いて混合してもよい。また、顔料や高分子分散剤の種類によっては、顔料分散前のプレミックス時にラテックス粒子を添加するようにしてもよい。
本発明のインク組成物は、25℃における表面張力が20mN/m〜40mN/mであることが好ましい。表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学(株)製)を用い、25℃の条件下で測定されるものである。また、粘度は、1mPa・s〜40mPa・sが好ましく、3mPa・s〜30mPa・sがより好ましい。インク組成物の粘度は、VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYOCO.LTD製)を用い、25℃の条件下で測定されるものである。
[画像形成方法]
本発明の画像形成方法は、本発明のインク組成物を記録媒体上に付与するインク付与工程と、記録媒体上に付与されたインク組成物に含まれる水性媒体を減少させる乾燥工程と、を含む優れた画像が形成される。
(インク付与工程)
以下、本発明の画像形成方法における、インク付与工程について説明する。
本発明におけるインク付与工程は、本発明のインク組成物を記録媒体上に付与する工程であれば限定されない。
本発明の画像形成方法に用いられるインクジェット記録装置としては、特に制限はなく、目的とする解像度を達成し得る公知のインクジェット記録装置を任意に選択して使用することができる。すなわち、市販品を含む公知のインクジェット記録装置であれば、いずれも、本発明の画像形成方法における記録媒体へのインク組成物の吐出を実施することができる。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置としては、例えば、インク供給系、温度センサー、加熱手段を含む装置が挙げられる。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi(dot per inch)、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、さらに好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm(1inch)当たりのドット数を表す。
インク付与工程において吐出されるインク組成物は、一定温度にすることが望ましいことから、インクジェット記録装置には、インク組成物温度の安定化手段を備えることが好ましい。一定温度にする部位はインクタンク(中間タンクがある場合は中間タンク)からノズル射出面までの配管系、部材の全てが対象となる。すなわち、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までは、断熱及び加温を行うことができる。
温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク組成物の流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断若しくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンタ立上げ時間を短縮するため、あるいは熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
上記のインクジェット記録装置を用いて、インク組成物の吐出はインク組成物を好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃に加熱して、インク組成物の粘度を、好ましくは3mPa・s〜15mPa・s、より好ましくは3mPa・s〜13mPa・sに下げた後に行うことが好ましい。特に、本発明のインク組成物として、25℃におけるインク組成物の粘度が50mPa・s以下であるものを用いると、良好に吐出が行えるので好ましい。この方法を用いることにより、高い吐出安定性を実現することができる。
吐出時のインク組成物の温度は一定であることが好ましく、インク組成物の温度の制御幅は、より好ましくは設定温度の±5℃、さらに好ましくは設定温度の±2℃、最も好ましくは設定温度±1℃とすることが適当である。
本発明において、記録媒体としては、特に限定されず、支持体や記録材料として公知の記録媒体を使用することができる。記録媒体としては、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上述した金属がラミネートされ又は蒸着された紙又はプラスチックフィルム等が挙げられ、中でも、紙又はプラスチックがラミネートされた紙などが好ましい。
(乾燥工程)
次に、本発明における乾燥工程について説明する。
乾燥工程では、インク付与工程において、記録媒体上に付与されたインク組成物に含まれる水性媒体を減少させる。これにより、記録媒体上に、本発明のインク組成物を用いて形成された画像が定着される。
乾燥工程においては、加熱手段により、記録媒体上に吐出されたインク組成物に含まれる水性媒体の少なくとも一部を蒸発させることにより減少させることが好ましい。
加熱手段としては、水性媒体を乾燥させることができればよく、限定されないが、ヒートドラム、温風、赤外線ランプ、熱オーブン、ヒート版加熱などを使用することができる。
加熱温度は、40℃以上が好ましく、40℃〜150℃程度がより好ましく、40℃〜80℃程度が更に好ましい。なお、加熱時間は、用いるインク組成物の組成・印刷速度を加味して適宜設定することができる。
[印画物]
本発明の印画物は、本発明の画像形成方法によって記録されたことを特徴とする。本発明の印画物は、本発明の画像形成方法によって記録された印画物であることから、耐ブロッキング性に優れた画像を有する印画物となる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
先ず、実施例及び比較例で使用した各成分の詳細について説明する。
〜ポリマー粒子〜
本実施例に用いたポリマー粒子A−1〜A−4は、下記表1に記載のモノマー組成比で合成され、下記表1に記載の重量平均分子量の特定共重合体(A’−1)〜(A’−4)からなるポリマー粒子分散物A−1〜A−4として調製した。
<ポリマー粒子分散物A−1の調製>
窒素ガスで置換した200mlの三径フラスコに、2−ブタノン(和光純薬工業株式会社製)22g及び2−プロパノ−ル8.3gを加え、65℃に昇温した後、2,2‘−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)0.17gを更に加えた。次いでこれに、EHA15g、MMA75g、MAA10g、3−メルカプトプロピオン酸(東京化成工業株式会社製)0.28g、2−ブタノン22g、及び2−プロパノ−ル8.3gの混合溶液を2時間かけて滴下した。続いて2時間の反応後、V−65を0.09部後添加し73℃に昇温した。更に2時間の反応後、特定共重合体(A’−1)の45質量%の溶液PA−01を合成した。
上記より得たポリマー溶液PA−01 3gと酢酸エチル16gとの混合溶液を調製し、別途調整した水18g及びエマール20C(花王(株)製)0.4gの混合溶液と混ぜ合わせ、ホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて乳化混合した。次いで、乳化液を45℃で加熱濃縮し、酢酸エチルの除去を行ない、固形分濃度20質量%のポリマー粒子分散物A−1を調製した。
<ポリマー粒子分散物A−2〜A−4の調製>
ポリマー粒子分散物A−1の調製において、特定共重合体(A’−1)の合成に用いたモノマーの組成比を、下記表1に示す特定共重合体(A’−2)〜(A’−4)のモノマー組成比に変更した以外は、特定共重合体(A’−1)と同様にして、特定共重合体(A’−2)〜(A’−4)を合成した。次いで、得られた特定共重合体(A’−2)〜(A’−4)を用いて、ポリマー粒子分散物A−1の調製と同様にして、ポリマー粒子散物A−2〜A−4を調製した。
なお、表1に記載のモノマーの略号は、以下の通りである。
EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
DMA:n−デシルメタクリレート
IBOMA:イソボルニルメタクリレート
BA:n−ブチルアクリレート
MA:メチルアクリレート
AA:アクリル酸
St:スチレン
日機装株式会社製ナノトラックUPA−EX150により測定したラテックス粒子A−1の体積平均粒径は、200nm、A−2の体積平均粒径は、150nm、A−3の体積平均粒径は、200nm、A−4の体積平均粒径は、200nmであった。
〜特定高分子化合物〜
<合成例1:特定高分子化合物(P−1)の合成>
下記構造を有する特定高分子化合物(P−1)を以下の如く合成した。
撹拌機、冷却管を備えた500mlの三口フラスコにメチルエチルケトン44gを加えて窒素雰囲気下で72℃に加熱し、ここにメチルエチルケトン25gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.43g、モノマーA−1(下記構造)44g、アクリル酸6gを溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した後、メチルエチルケトン1gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.21gを溶解した溶液を加え、78℃に昇温して4時間加熱した。得られた反応溶液は大過剰量のヘキサンに2回再沈殿し、析出した樹脂を乾燥し、特定高分子化合物(P−1)を43g得た。


GPCにより測定した特定高分子化合物(P−1)の重量平均分子量(Mw)は、45,000であった。
<合成例2:特定高分子化合物(P−2)の合成>
下記構造を有する特定高分子化合物(P−2)を以下の如く合成した。
特定高分子化合物(P−1)と同様の方法で、モノマーA−1を、下記構造を有するモノマーA−2(下記構造)に変更して、特定高分子化合物(P−2)を合成した。



GPCにより測定した特定高分子化合物(P−2)の重量平均分子量(Mw)は、103,000であった。
<合成例3:特定高分子化合物(P−3)の合成>
下記構造を有する特定高分子化合物(P−3)を以下の如く合成した。
特定高分子化合物(P−1)と同様の方法で、モノマーA−1をモノマーA−3(下記構造)に変更して、特定高分子化合物(P−3)を合成した。
GPCにより測定した特定高分子化合物(P−3)の重量平均分子量(Mw)は、9,000であった。



GPCにより測定した特定高分子化合物(P−3)の重量平均分子量(Mw)は、9,000であった。
<合成例4:特定高分子化合物(P−25)の合成>
下記構造を有する特定高分子化合物(P−25)を以下の如く合成した。
特定高分子化合物(P−1)と同様の方法で、アクリル酸をβ-カルボキシエチルアクリレート(下記構造)に変更して、特定高分子化合物(P−25)を合成した。



GPCにより測定した特定高分子化合物(P−25)の重量平均分子量(Mw)は、32,000であった。
〜比較化合物〜
・比較化合物1:
シリコーンオイル「KF−96」(信越化学工業株式会社製、動粘度100mm/s)
・比較化合物2:
ポリエーテル変性シリコーン「SILWET L−7604」(日本ユニカー株式会社製、動粘度390mm/s、HLBは13)
〜着色剤(顔料分散物)〜
着色剤として用いた樹脂被覆シアン顔料分散物C(以下、適宜、「分散物C」とも称する。)を、以下の如く調製した。
<ポリマー分散剤E−1の合成>
撹拌機、冷却管を備えた500mlの三口フラスコにメチルエチルケトン44gを加えて窒素雰囲気下で72℃に加熱し、ここにメチルエチルケトン25gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.43g、ベンジルメタクリレート30g、メタクリル酸5g、及びメチルメタクリレート15gを溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに1時間反応した後、メチルエチルケトン1gにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート0.21gを溶解した溶液を加え、78℃に昇温して4時間加熱した。得られた反応溶液は大過剰量のヘキサンに2回再沈殿し、析出した樹脂を乾燥し、ポリマー分散剤E−1を43g得た。
得られた樹脂の組成は、H−NMRで確認し、GPCより求めた重量平均分子量(Mw)は42,000であった。さらに、JIS規格(JISK0070:1992)に記載の方法により酸価を求めたところ、65.4mgKOH/gであった。
<樹脂被覆シアン顔料分散物Cの調製>
ピグメント・ブルー15:3(フタロシアニンブルーA220、大日精化(株)製)10部と、上記ポリマー分散剤E−1を5部と、メチルエチルケトン42部と、1mol/L NaOH水溶液5.5部と、イオン交換水87.2部とを混合し、ビーズミルにより0.1mmφジルコニアビーズを用いて2〜6時間分散した。
得られた分散物を減圧下、55℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去することにより、顔料濃度が10.2質量%の樹脂被覆シアン顔料の分散物Cを得た。
〜水溶性有機溶剤〜
・2−ピロリドン(シグマアルドリッチジャパン株式会社製)
〜界面活性剤〜
・フッ素系界面活性剤(商品名:ZONYL FSN、Aldrich社製)
[実施例1〜24、比較例1〜4]
(インク組成物の調製>
分散物Cと、ポリマー粒子、特定高分子化合物又は比較化合物、界面活性剤、水及び水溶性有機溶(水性媒体)を、下記表2に示す組成になるように、ミキサー(シルバーソン社製L4R)を用いて、2,500回転/分にて混合撹拌し、粗インク組成物をそれぞれ調製した。得られた各粗インク組成物は、プラスチック製のディスポーザブルシリンジに詰め、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製の孔径5μmフィルター(ミリポア社製のMillex−SV、直径25mm)にて濾過して完成品である実施例1〜24及び比較例1〜4のインク組成物を得た。
<インク画像の形成>
王子製紙(株)製、OKトップコート+を500mm/秒で稼動するステージ上に固定した。その後、走査方向に対して斜め(75.5度)に配置して固定してあるリコー社製GELJET GX5000プリンターヘッドで解像度1200×1200dpi、打滴量2.4pL、ライン方式で、実施例及び比較例のインク組成物の各々を用いて、画像をベタ印画した。印画直後、60℃で3秒間乾燥させ、インク組成物の付与により形成された画像を、シリコンゴムローラ(硬度50°、ニップ幅5mm)を用い、下記条件で加熱定着した。これにより、記録媒体上に画像が形成された印画物を得た。
〜加熱定着の条件〜
ローラ温度:90℃
圧力:0.8MPa
以上により得られた印画物を評価用サンプルとして用いて、以下に示す耐ブロッキング性の評価を行なった。結果を表2に示す。
<評価>
1.評価(1):経時ブロッキング評価
評価用サンプルを3.5cm×4cmのサイズに2枚裁断し、10cm×10cmのアクリル板の上に印字面同士が向かい合うように2枚を重ねて載せた。更に、この評価サンプルの上に重ねて同じサイズに裁断した未印字のコート紙「OKトップコート」(坪量104.7g/m、王子製紙(株)製)を10枚載せ、その上に更に、10cm×10cmのアクリル板を載せ、60℃30%RHの環境条件下で12時間放置した。
放置後、最上部のアクリル板の上に1kgの分銅を載せて60℃30%RH条件下、更に24時間放置した(加重700kg/mに相当)。
更に、25℃53%RHの環境条件下で2時間保管した後、評価サンプルの印字面同士を剥がした。このときの剥がれ易さ及び剥がした後の接着を目視で観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。A、B、Cが実用上許容されるレベルである。
〜評価基準〜
A:印字面に全く接着が見られない。
B:印字面に目視では接着は確認できないが、50倍の顕微鏡では確認でき、紙表面が見える。
C:印字面の画像表面に目視で極僅かに接着が見られる。
D:印字面に接着が生じ、画像同士付着し片方の画像の剥がれが目視で確認できる。
2.評価(2):プレスブロッキング評価
印刷物の断裁加工時に掛かる圧力による印字画像同士の接着、転写を想定し、上記で得られた2枚の評価用サンプルを印字面同士が向かい合うように重ね合わせ、その上から、100N、500N、1000Nの荷重を、それぞれ10秒間ずつかけた。加重後の評価用サンプルを剥がし、印字面のインクの接着や転写の度合いを目視で観察し、下記の基準に従って評価した。A、Bが実用上許容されるレベルである。
〜評価基準〜
A:印字面に全く接着や転写が見られない。
B:印字面の極僅かに接着や転写が見られる。
C:印字面の面積の数%程度に接着や転写が見られる。
D:印字面の面積の10%以上に接着や転写が見られる。
表2に示されるように、実施例の各インク組成物を用いて形成された画像は、耐ブロッキング性に優れたものであることがわかる。
他方、特定高分子化合物を含有しない比較例1、特定高分子化合物の含有量が本発明の範囲外である比較例2、特定高分子化合物以外の比較化合物を用いた比較例3、4は、いずれも、耐ブロッキング性が実用上問題となるレベルであった。

Claims (8)

  1. 水性媒体と、ポリマー粒子と、フッ素置換炭化水素基を有する重量平均分子量2,000〜200,000の高分子化合物と、を含有し、前記高分子化合物のインク組成物全量に対する含有量が0.1質量%〜10質量%であるインクジェット用インク組成物。
  2. 前記高分子化合物におけるフッ素置換炭化水素基が、炭素原子数が1〜20のフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基である請求項1に記載のインクジェット用インク組成物。
  3. 前記高分子化合物が、下記一般式(1)表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含む高分子化合物である請求項1又は請求項2に記載のインクジェット用インク組成物。


    [一般式(1)中、Rfは、炭素原子数が2〜20のフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル基を表し、nは1又は2を表し、Rは水素原子又はメチル基を表す。]
  4. 前記高分子化合物が、−COH、−CO 、−CONH、−SOOH、−SO、−POH、−P(O)(OH)(O)、−P(O)(O、−OH、及び−NH から選択される少なくとも1種の親水性基を有するモノマーに由来する繰り返し単位を含む高分子化合物である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
  5. 前記高分子化合物が、下記一般式(2)で表されるモノマーに由来する繰り返し単位を含む高分子化合物である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。



    [一般式(2)中、R21は水素原子又はメチル基を表し、R22は置換基を有してもよい炭素数3〜30の脂肪族環状構造を有する(m+1)価の炭化水素基を表し、該炭化水素基における任意の炭素原子は、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選ばれるヘテロ原子、又は−C(=O)−により1個以上置き換えられてもよい。Aは酸素原子又は−NR23−表し、R23は水素原子又は炭素数1〜10の一価の炭化水素基を表す。
    mは1〜5の整数を表す。]
  6. 更に、着色剤を含有する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット用インク組成物。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインク組成物を記録媒体上に付与するインク付与工程と、
    記録媒体上に付与されたインク組成物に含まれる水性媒体を減少させる乾燥工程を含む、画像形成方法。
  8. 記録媒体上に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインク組成物により形成されたか、或いは、請求項7に記載の画像形成方法によって形成された画像を有する印画物。
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