JP2013166841A - 硬化型組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱促進養生後の硬度、引張応力・伸びが、硬化初期の値に対して変化が小さい、特に建築用シーリング材として有効な硬化型組成物を提供する。
【解決手段】 (a)主鎖中に、
(i)−(RO)−(但し、Rは炭素数2〜4のアルキレン基、nは6〜200の整数である。)で表されるポリエーテル部分と、
(ii)−COCHOC−、および、−CHCH(OH)CH−(但し、xは1〜5の整数である)で表される構造単位とを含有し、
かつ、末端に、
(iii)−COCHOC−SH、および/または、−CHCH(OH)CHSHで示される
1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリサルファイドポリエーテルポリマーと、
(b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物を含有し、
初期硬化条件として70℃で3.5時間硬化させ、加熱養生条件として90℃で24時間追硬化させた硬化物において、23℃雰囲気下における硬度(ShoreA)、ダンベル引張り測定時の50%伸長時の応力M50、最大引張応力Tmax、最大荷重時の伸び率Emaxの値が、加熱養生前の値に対し変化率がいずれも−10〜10%である硬化型組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シーリング材、接着剤及び塗料として好適に用いられる硬化型組成物に関する。
1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリマーと1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物からなる硬化型組成物は、室温で容易に硬化し弾性体が得られる。特に1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリマーが、ポリサルファイドポリエーテルポリマーである場合、得られる硬化物は、屋外に暴露しても硬化物表面が変色したり埃が付着したりせず、耐候性や美観に優れるためこれまで主に建築用シーリング材に用いられてきた。
従来のポリサルファイドポリエーテルポリマーの製造方法としては、米国特許第2466963号(特許文献1参照)記載の固体ポリサルファイドを経由して製造した液状ポリサルファイドポリマーを中間原料とし、主鎖を一部ポリエーテル化して製造することが報告されている(特許文献2参照、特許文献3参照)。
このポリサルファイドポリエーテルポリマーと1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物からなる硬化型組成物は、各種シーリング材用途に好適な耐候性・非汚染性といった特異な基礎特性を有しているが、目地の伸縮を前提とした建築用シーリング材用途では、動きに応じた性能を要求されるために、様々な添加剤と組み合わせて引張特性や動的耐久性などの性能を改善させる必要があった。特に、経時での物性変化を評価する方法として一般的である加熱促進試験では、加熱後の硬度や引張応力・伸びが初期値に対して変化が大きく、加熱養生を行なっても初期からの物性変化が少ないポリマー特性の改良が望まれていた。
米国特許第2466963号明細書 特許第2124661号明細書 特許第2106161号明細書
加熱促進養生後の硬度、引張応力・伸びが、硬化初期の値に対して変化が小さい、特に建築用シーリング材として有効な硬化型組成物を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、(a)主鎖中に、
(i)−(RO)−(但し、Rは炭素数2〜4のアルキレン基、nは6〜200の整数である。)で表されるポリエーテル部分と、
(ii)−COCHOC−、および、−CHCH(OH)CH−(但し、xは1〜5の整数である)で表される構造単位とを含有し、
かつ、末端に、
(iii)−COCHOC−SH、および/または、−CHCH(OH)CHSHで示される
1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリサルファイドポリエーテルポリマーと、
(b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物を含有し、
初期硬化条件として70℃で3.5時間硬化させ、加熱養生条件として90℃で24時間追硬化させた硬化物において、23℃雰囲気下における硬度(ShoreA)、ダンベル引張り測定時の50%伸長時の応力M50、最大引張応力Tmax、最大荷重時の伸び率Emaxの値が、加熱養生前の値に対し変化率がいずれも−10〜10%である硬化型組成物を見出した。
本発明の硬化型組成物は、室温で容易に硬化し弾性体が得られ、屋外に暴露しても硬化物表面が変色したり埃が付着したりせず、耐候性や美観に優れ、さらに、硬化後の硬度、引張試験時の応力、最大引張応力、および伸びが大きく、それらの物性が加熱促進養生後も変化が少ない特徴を持つ。この特徴は、シーリング材配合時の長期耐久性改善に大きく寄与する。
よって、本発明の硬化型組成物は、土木・建築用、電気・電子用、車両用、及び航空機用のシーリング材のベース組成物として好適である。特に、建築用シーリング材用途においては、長期における性能変化が少ない特徴は極めて重要であることから、最適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の硬化型組成物における(a)1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリサルファイドポリエーテルポリマーと、(b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物は、チオール基とイソシアネート基の反応によりチオウレタン結合を形成することにより室温で硬化する組成物であり、以下に各ポリマー化合物について説明する。
(a)1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリサルファイドポリエーテルポリマー
本発明の硬化型組成物における(a)1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリサルファイドポリエーテルポリマーは、主鎖中にエーテル結合、ジスルフィド結合を含有する。
ポリサルファイドポリエーテルポリマーは、主鎖中に、
(ア)−(RO)−(但し、Rは炭素数2〜4のアルキレン基、nは6〜200の整数を示す。)で表されるポリエーテル部分と、
(イ)−(COCHOC−S)− 及び −(CHCH(OH)CH−S)−(但し、xは1〜5の整数である。)で示される構造単位とを含有し、かつ末端に、
(ウ)−COCHOC−SH 及び/又は −CHCH(OH)CH−SHで示されるチオール基を有するものである。
このポリサルファイドポリエーテルポリマー中において、(ア)のポリエーテル部分と(イ)で示される構造単位は、任意の配列で結合していてよい。またその割合は、(ア)の−(RO)−成分が2〜95重量%、(イ)の−(COCHOC−S)−成分が3〜70重量%、及び−(CHCH(OH)CH−S)−成分が1〜50重量%となることが好ましい。
このポリサルファイドポリエーテルポリマーの数平均分子量は、通常600〜200,000であり、好ましくは800〜50,000である。このようなポリサルファイドポリエーテルポリマーは、例えば特開平4−7331号公報に記載されているように、ポリオキシアルキレングリコールにエピハロヒドリンを付加して得られるハロゲン末端プレポリマーと液状ポリサルファイドポリマーを、95/5〜5/95のような重量比で水硫化アルカリおよび/または多硫化アルカリとともに反応させる方法により製造することができる。
1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリサルファイドポリエーテルポリマーの製造に用いる液状ポリサルファイドポリマーの製造方法としては、例えば、米国特許第2466963号記載の固体ポリサルファイドを経由して液状ポリサルファイドポリマーを得る方法が最も一般的であり、新たに相間移動触媒を用いた固体ポリサルファイドの形成を含まない製造方法も特許第4227787号に報告されている。また、このポリサルファイドポリマーは、特願2011−167330に記載の末端ハロゲン化物を、特公昭47−48279号、特開平1−278557号公報に準じて、水硫化ナトリウムと反応させることによっても得ることもできる。
本発明の硬化型組成物においては、1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリサルファイドポリエーテルポリマーの製造に用いる液状ポリサルファイドは、ポリマー好ましくは、固体ポリサルファイドの形成を含まないで製造する。特に好ましくは、相間移動触媒を用いた、固体ポリサルファイドの形成を含まない製造方法で製造した液状ポリサルファイドポリマーを用いることで、架橋や分子量分布を容易かつ精密にコントロールでき、その硬化物は加熱養生後の物性変化を少なくできる。
相間移動触媒を用いた、固体ポリサルファイドの形成を含まない製造方法で製造した液状ポリサルファイドポリマーを用いる場合、好ましい相間移動触媒は、第四アンモニウム塩、ホスホニウム塩、クラウンエーテルであり、より好ましい相間移動触媒は、メチルトリブチルアンモニウムハライド、テトラブチルアンモニウムハライド、テトラフェニルホスホニウムハライド、18−クラウン−6である。最も好ましい相間移動触媒は、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、メチルトリブチルアンモニウムクロライド、メチルトリブチルアンモニウムブロマイドである。
本発明の硬化型組成物における(b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物としては、有機ポリイソシアネート化合物及び/又は活性水素含有化合物に有機ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるウレタンプレポリマーが好ましく用いられる。
有機ポリイソシアネート化合物としては、脂肪族系ポリイソシアネート化合物と芳香族系ポリイソシアネート化合物とがある。脂肪族系ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。一方、芳香族系ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(クルードMDI)、キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
また活性水素含有化合物としては、水酸基末端ポリエステル、多価ポリアルキレンエーテル、水酸基末端ポリウレタン重合体、アクリル共重合体に水酸基を導入したアクリルポリオール、水酸基末端ポリブタジエン、多価ポリチオエーテル、ポリアセタール、脂肪族ポリオール、及びSH基を2個以上有するアルキレンチオールを包含するアルカン、アルケン及び脂肪族チオール、末端にSH基を有するポリサルファイドポリマー、芳香族、脂肪族及び複素環ジアミン等を包含するジアミン、及びこれらの混合物が挙げられる。中でも多価ポリアルキレンエーテルは、酸やアルカリに強く好ましい。具体的にはポリプロピレングリコールが好ましい。
ウレタンプレポリマーとしては、前述の活性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物を、有機ポリイソシアネート化合物過剰の条件で反応させることにより得られる。
本発明において、(b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物は、好ましくは、ポリプロピレングリコールとキシリレンジイソシアネートもしくはヘキサメチレンジイソシアネートとの反応で得られるウレタンプレポリマーである。ポリプロピレングリコールとキシリレンジイソシアネートもしくはヘキサメチレンジイソシアネートの反応比はイソシアネート基/水酸基が0.5〜20.0となるように反応させるのが好ましい。より好ましくは2.0〜15.0、さらに好ましくは3.0〜11.0である。キシリレンジイソシアネートを反応させたウレタンプレポリマーは、反応性が高く硬化性に優れ好ましい。ヘキサメチレンジイソシアネートを反応させたウレタンプレポリマーは、低温でも粘度が低く、さらに硬化物は柔軟で耐候性が優れ好ましい。
本発明の硬化型組成物において、(a)1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリエーテルポリサルファイドポリマーと、(b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物とをあらかじめ反応させて、上述のウレタンプレポリマーとしたもののみを用いることにより、一液硬化型組成物として使用することも可能である。
本発明の硬化型組成物における(b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物中のイソシアネ−ト基と、(a)1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリサルファイドポリエーテルポリマー中のチオール基とのモル比(イソシアネート基/チオール基)が、0.5〜4.0となるように配合することが好ましい。前記モル比が0.5未満では、硬化物が十分に高分子量化しないため好ましくなく、一方、前記モル比が4.0を超えると硬化物が硬く脆いものとなり、好ましくない。より好ましいモル比は、0.7〜3.0であり、さらに好ましくは1.0〜2.0である。
本発明の硬化型組成物には、施工後の硬化を迅速かつ確実に行わせるために、チオール基とイソシアネート基との反応触媒を添加することができる。
具体的には、3級アミン及び有機金属化合物等が用いられる。
3級アミンとしては、モノアミン類、ジアミン類、トリアミン類、ポリアミン類、環状アミン類、アルコールアミン類、エーテルアミン類等があり、具体例としては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグアニジン、N,N−ジポリオキシエチレンステアリルアミン、N,N−ジポリオキシエチレン牛脂アルキルアミン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノ)−エチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−(N’,N’−ジメチルアミノエチル)−モルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン、N−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコールビス−(3−ジメチルアミノプロピル)エーテル等が挙げられる。中でも、ジメチルアルキルアミン、N,N−ジポリオキシエチレンアルキルアミン系化合物は、硬化物の残存タックが少なく好ましい。具体例としては、N,N−ジポリオキシエチレンステアリルアミン、N,N−ジポリオキシエチレン牛脂アルキルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルデシルアミン、ジメチルラウリルアミン等が挙げられる。より好ましくはN,N−ジポリオキシエチレンステアリルアミン、ジメチルラウリルアミンである。これら3級アミンは2種以上を用いてよい。
また、有機金属化合物としては、種々の金属の脂肪酸塩が使用可能であり、金属としては、コバルト、鉛、マンガン、亜鉛、銅、鉄、カルシウム、ジルコニウム、リチウム、クロム、マグネシウム、セリウム、バリウム、アルミニウム、カドミウム、ストロンチウム、インジウム、チタン等が挙げられ、高級脂肪酸としては、オクチル酸、ナフテン酸、ネオデカン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグリノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、トウハク酸、リンデル酸、ツズ酸、マッコウ酸、ミリストオレイン酸、ゾーマリン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、鯨油酸、エルシン酸、サメ油酸、リノール酸、ヒラゴ酸、エレオステアリン酸、ブニカ酸、トリコサン酸、リノレン酸、モロクチ酸、パリナリン酸、アラキドン酸、イワシ酸、ヒラガシラ酸、ニシン酸が挙げられる。具体的にはナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸銅、ナフテン酸鉄、ナフテン酸カルシウム、ナフテン酸ジルコニウム、ナフテン酸リチウム、ナフテン酸クロム、ナフテン酸マグネシウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸鉛、オクチル酸マンガン、オクチル酸亜鉛、オクチル酸銅、オクチル酸鉄、オクチル酸カルシウム、オクチル酸ジルコニウム、オクチル酸リチウム、オクチル酸クロム、オクチル酸マグネシウム、オクチル酸セリウム、オクチル酸バリウム、オクチル酸アルミニウム等が挙げられる。なかでも、変色等の影響が少ない有機錫化合物が好ましく、より好ましくはジアルキル錫メルカプチド、ジアルキル錫ジカルボン酸塩、ジアルキル錫ビス(ジカルボン酸モノアルキルエステル)塩、ジアルキル錫(ジカルボン酸)塩等が挙げられる。また、上記金属の分子内錯塩型キレート化合物のアセチルアセトン金属塩、2,4−ペンタンジオン金属塩等も使用できる。具体的にはアセチルアセトンアルミニウム、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンマンガン、アセチルアセトンカルシウム、アセチルアセトンインジウム等が上げられる。有機金属化合物は2種以上を用いてもよい。
本発明の硬化型組成物には、さらに経済性、組成物を施工する際の作業性及び硬化後の物性を改良する目的で、炭酸カルシウム等の充填剤及び添加剤を用いることができる。
本発明の硬化型組成物に使用することができる充填剤は、例えば、カーボンブラック、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、マイカ、ケイ酸、ケイ酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、ゼオライト、パーライト等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いてよい。特に炭酸カルシウムは、比較的安価で粒子径の調節が容易であるため好適である。
本発明の硬化型組成物で用いられる炭酸カルシウムは、重質炭酸カルシウム、コロイド炭酸カルシウムが好ましい。一般に、重質炭酸カルシウムは、石灰石原石を機械的に粉砕・分級して所望の粒度とし得られた炭酸カルシウムである。またコロイド炭酸カルシウムは、石灰石原石をコークス等で混焼し、一旦、酸化カルシウム(生石灰)を作製し、それを水と反応させて水酸化カルシウム(消石灰)とし、焼成時に発生した炭酸ガスと反応せしめ、所望の粒径、粒子形状とし得られた炭酸カルシウムである。これらの炭酸カルシウムは、有機系表面処理剤により表面処理なされた炭酸カルシウムが好ましい。炭酸カルシウムの有機系表面処理剤は、脂肪酸、樹脂酸、界面活性剤、カップリング剤等が挙げられる。中でも特に好ましいのは、脂肪酸である。脂肪酸には、アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等の脂肪酸塩、更には、脂肪酸エステル等が挙げられる。特に好ましいのは、脂肪酸エステルが好ましい。脂肪酸エステルの融点は、30℃以上が好ましい。より好ましくは40℃以上、更に好ましくは50℃以上である。30℃以上であれば、表面処理で炭酸カルシウムへの吸着結合が十分に起こり、表面処理が均一になるため好ましい。脂肪酸エステルの表面処理量は、炭酸カルシウム100重量部に対して1.0〜20.0重量部が好ましい。より好ましくは10.0〜20.0重量部である。1.0重量部以上であれば、表面処理効果が十分に得られるため好ましく、20.0重量部以下であれば、経済的にも有利であるため好ましい。10.0〜20.0重量部であれば、得られた硬化物の加熱養生後の物性変化が小さいため好ましい。脂肪酸エステルを構成する脂肪酸のアルキル基の炭素数は、8以上であるのが好ましい。より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上である。脂肪酸エステルを構成するアルキル基の炭素数が8以上であれば、硬化型組成物に高いチキソ性、耐スランプ性を付与するため好ましい。このような脂肪酸としては、例えばペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸などの飽和脂肪酸、パルミトイル酸、オレイン酸、リノール酸、エレオステアリン酸、アラキドン酸、リシノール酸などの不飽和脂肪酸等が挙げられる。尚、上記一価アルコールは、炭素数が1〜18が好ましい。このような一価アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等が挙げられる。また一価のアルコールから生成される脂肪酸エステルのみならず、グリセリン等の多価アルコールから生成する脂肪酸エステルも使用できる。このような多価アルコールとしては、トリステアリルグリセライド、ジステアリルグリセライド、モノステアリルグリセライド、トリパルミチルグリセライド、更に、大豆油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、アマニ油、ナタネ油、綿実油、キリ油、ヒマシ油、牛脂油、スクワラン、ラノリン等の天然油脂、上記天然油脂の硬化油脂等が例示される。脂肪酸エステルの分子量としては、250〜1200が好ましい。より好ましくは300〜1000、更に好ましくは350〜900である。250以上であれば、十分なチキソ性が得られ、1200以下であれば、融点が高くなり過ぎず取り扱いやすいため好ましい。また上記脂肪酸エステルの中では、水素添加した牛脂硬化油、パーム硬化油、ヤシ硬化油、大豆硬化油、ヒマシ硬化油等が特に好ましい。これらは単独又は2種類以上組み合わせて用いてよい。
本発明の硬化型組成物に使用できる可塑剤は、例えば、フタレート系、アジペート系、ホスフェート系、キシレン樹脂、塩素化パラフィン、炭化水素系可塑剤等が挙げられる。具体的には、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジベンジルフタレート、へキサノールベンジルフタレート、アルキルベンジルフタレート、ジブチルアジペート、ビス(ブチルジグリコール)アジペート、マレイン酸ジブチル、トリエチルホスフェート、トリ−n−ブチルホスフェート、トリクレシルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、特開平10−60261号公報記載のキシレン樹脂、特公昭56−14705号公報、特公昭56−15440号公報、特公昭57―56511号公報等に例示されているようなジアリールアルカン型の化合物、トリアリールジアルカン型の化合物、スチレンの2〜3重合体とアルキルベンゼンとの反応生成物からなる高沸点芳香族炭化水素、特開2004−161837号公報記載のアクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
更に、本発明の硬化型組成物にはより耐候性を向上させる目的で紫外線吸収剤及び無機紫外線遮蔽剤を使用することができる。無機紫外線遮蔽剤としては、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いてよい。特に二酸化チタン、酸化亜鉛を用いた場合、得られた硬化物が耐候性に優れるため好ましい。
本発明の硬化型組成物で用いられる二酸化チタンは、二酸化チタン粒子組成物の粉粒体が好ましい。二酸化チタンの結晶形態は、ルチル、アナタース、ブルカイトが挙げられる。中でも特に好ましいのは、ルチルである。ルチルは、有機系樹脂を劣化、分解する原因である光触媒機能が弱いため好ましい。二酸化チタンの平均一次粒子径は、0.005〜0.1μmが好ましい。0.005μm以上であれば、二酸化チタン粒子の分散性が良いため好ましく、0.1μm以下であれば、二酸化チタンが透明性を示めし硬化型組成物の調色が容易となるため好ましい。二酸化チタン粒子の表面処理は、無処理、無機物処理、有機物処理が挙げられる。中でも特に好ましいのは、無機物処理、有機物処理である。これら何れかの表面処理によって二酸化チタン粒子と有機系樹脂とが直接接触しないようにして、光触媒活性が発現したとしても、二酸化チタンが有機系樹脂を劣化、分解しないため表面処理された二酸化チタンが好ましい。無機物処理には、アルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ、アンチモン等の金属の酸化物若しくは含水酸化物等による粒子表面の被覆が挙げられる。有機物処理には、トリメチロールエタン等のポリオール、トリエタノールアミン酢酸塩等のアルカノールアミン、トリメチルクロロシラン等のシリコン樹脂等による粒子表面の被覆が挙げられる。これらの無機物処理と有機物処理は単独又は2種類以上組み合わせて用いてよい。
本発明の硬化型組成物で用いられる酸化亜鉛は、酸化亜鉛粒子組成物の粉粒体が好ましい。酸化亜鉛粒子の平均一次粒子径は、0.15μm以下が好ましい。0.15μm以下であれば、高い透明性を示し、硬化型組成物の調色が容易となるため好ましい。酸化亜鉛粒子の表面処理は、無処理、無機物処理、有機物処理が挙げられる。中でも特に好ましいのは、無機物処理、有機物処理である。無機物処理、有機物処理によって酸化亜鉛粒子表面が被覆されれば、純水や水溶液への溶解度が小さく酸化亜鉛粒子からの溶解物が、硬化型組成物や得られた硬化物に悪影響を及ぼすことがない。更に光触媒機能が抑制され、有機系樹脂が劣化、分解しないため好ましい。無機物処理には、アルミニウム、ケイ素、チタニウム、ジルコニウム、スズ、アンチモン、イットリウム、ランタン、セリウム、ネオジム等の金属の酸化物若しくは含水酸化物、ケイ酸亜鉛等による粒子表面の被覆が挙げられる。有機物処理には、有機ケイ素化合物、多価アルコール及びアルカノールアミン、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル又は金属石ケン等による粒子表面の被覆が挙げられる。これらの無機物処理と有機物処理は単独又は2種類以上組み合わせて用いてよい。上記有機ケイ酸化合物としては、例えばメチルハイドロジェンポリシロキサンやジメチルポリシロキサン等のオルガノポリシロキサンや、トリエトキシビニルシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のシランカップリング剤が挙げられる。また多価アルコールとしては、例えばトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。またアルカノールアミンとしては、例えばジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等が挙げられる。高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル又は金属石ケンの構成する脂肪酸のアルキル基の炭素数は、10〜30が好ましい。このような脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸等が挙げられる。高級脂肪酸の金属塩を構成する金属種は、アルミニウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、スズ等が挙げられる。
本発明の硬化型組成物に使用できる紫外線吸収剤は、例えばベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、トリアジン系、ニッケル塩及びニッケル錯塩系が挙げられる。特に好ましい紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系、ニッケル塩、ニッケル錯塩系の紫外線吸収剤であり、とりわけベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3(3,4,5,6−テトラ−ヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンソトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ニッケルジブチルジチオカルバメート、[2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)]−2−エチルヘキシルアミン−ニッケルなどである。
本発明の硬化型組成物に使用できる酸化防止剤は、例えば、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が挙げられる。フェノール系酸化防止剤は、ポリマーとの相溶性が良く好ましい。具体的には、1,3,5‐トリス[[3,5‐ビス(1,1‐ジメチルエチル)‐4‐ヒドロキシフェニル]メチル]‐1,3,5‐トリアジン‐2,4,6(1H,3H,5H)‐トリオン、1,1,3‐トリス(5‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐2‐メチルフェニル)ブタン、1,1‐ビス(4‐ヒドロキシ‐2‐メチル‐5‐tert‐ブチルフェニル)ブタン、2,2‐ビス[[[3‐(3,5‐ジ‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオニル]オキシ]メチル]プロパン‐1,3‐ジオール、1,3‐ビス[3‐(3,5‐ジ‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、ビス(3‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐メチルベンゼンプロパン酸)エチレンビス(オキシエチレン), 4,4′,4′′‐[(2,4,6‐トリメチルベンゼン‐1,3,5‐トリイル)トリス(メチレン)]トリス(2,6‐ジ‐tert‐ブチルフェノール)などである。
本発明の硬化型組成物に使用できる加硫促進剤としては、例えばアルデヒド・アンモニア及びアルデヒド・アミン系、チオウレア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩系、キサントゲン酸塩系などが挙げられる。具体的には、ヘキサメチレンテトラミン、ジフェニルグアニジン、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィドなどが挙げられる。上記加硫促進剤は2種類以上添加しても良い。
本発明の硬化型組成物にはその特性を損なわない限り、他のゴム・エラストマーを加えることができる。例えば、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、アクリルゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンーブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリシロキサン系エラストマー等が挙げられる。
本発明の硬化型組成物に使用できるシランカップリング剤は、加水分解性シリル基と反応性有機官能基とを含有する化合物である。具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどが挙げられる。また、特開平6−271833号公報に記載のポリサルファイドポリマー“チオコールLP−3”と3―グリドキシプロピルトリメトキシシランを反応させて合成した末端トリメトキシシラン変性ポリサルファイドポリマーもシランカップリング剤として用いることができる。これらシランカップリング剤は2種以上を用いてもよい。本発明の硬化型組成物では、シランカップリング剤として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、末端トリメトキシシラン変性ポリサルファイドポリマーを使用した場合、特に接着性が良好で好ましい。
本発明の硬化型組成物中のシランカップリング剤の含有量は、(a)1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリマー100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜10重量部である。シランカップリング剤の含有量が、0.1重量部以上であれば十分接着力が得られ、20重量部以下であればコスト的にも好ましい。
加えて、本発明の硬化型組成物には、硬化後の表面残存タックを改良するために、特開2000−178334号公報記載の空気酸化可能な不飽和基を含有する化合物を添加することができる。空気酸化可能な不飽和基を含有する化合物としては、乾性油、ジエン系化合物、乾性油の各種変性物が挙げられる。具体的には不飽和脂肪酸の混合トリグリセライドで、ヨウ素価130以上の油脂(乾性油及び魚油)が使用可能である。不飽和脂肪酸としてはトウハク酸、リンデル酸、ツズ酸、マッコウ酸、ミリストオレイン酸、ゾーマリン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、鯨油酸、エルシン酸、サメ油酸、リノール酸、ヒラゴ酸、エレオステアリン酸、ブニカ酸、トリコサン酸、リノレン酸、モロクチ酸、パリナリン酸、アラキドン酸、イワシ酸、ヒラガシラ酸、ニシン酸が挙げられる。具体的には、植物油としては亜麻仁油、エノ油、桐油、日本桐油、オイチシカ油、麻実油、カヤ油、イヌガヤ油、クルミ油、オニグルミ油、ケシ油、ヒマワリ油、大豆油、サフラワー油等。魚油としてイワシ油、ニシン油、メンヘーデン油等が挙げられる。これ以外にも魚油のアルカリ異性化による異性化油、ヒマシ油の脱水化による脱水ヒマシ油等挙げられる。特に好ましい例は、エレオステアリン酸等の共役酸型の不飽和脂肪酸を多く含むキリ油、オイチシカ油である。
本発明においては、乾性油の添加量は(b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物100重量部に対し0.1〜50重量部であることが望ましい。添加量が0.1重量部以下の場合残存タック改良の効果が乏しくなり、50重量部以上では引張り応力等の物性上昇及び伸度の低下が大きくなり好ましくない。
さらに、空気酸化可能な不飽和基を含有する化合物は、活性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物をイソシアネ−ト化合物過剰の条件で反応させる際に共存させて合成することにより、1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物と空気酸化可能な不飽和基を含有する化合物を安定に存在させることが可能となり、特に好ましい。
本発明の硬化型組成物は、初期硬化条件として70℃で3.5時間硬化させ、加熱養生条件として90℃で24時間追硬化させた硬化物において、23℃雰囲気下における硬度(ShoreA)、ダンベル引張り測定時の50%伸長時の応力M50、最大引張応力Tmax、最大荷重時の伸び率Emaxの値が、加熱養生前の値に対し変化率がいずれも−10〜10%である。
本発明の硬化型組成物では、硬化型組成物を70℃で3.5時間初期硬化させ、2mm厚のシート状硬化組成物を作製した。得られたシートを23℃55%RHの雰囲下に1時間放置して除熱し、23℃50%RHの雰囲気下にて、評価した。硬度はJIS K6253記載のタイプAデュロメータにて硬度測定を行った。ダンベル引張物性はJIS K6251記載のダンベル状5号形で標線間距離を20mmとして500mm/分で引張り測定を実施した。硬度はJIS K6253記載のタイプAデュロメータにて硬度測定を行った。
得られたシートを更に90℃で24時間加熱養生したものについても、同様の試験を行った。加熱養生後の変化率は、以下の式で
加熱養生後の変化率(%)=(加熱養生物性値−初期硬化物性値)/初期硬化物性値×100
算出した。
本発明の硬化型組成物は、好ましくは、初期硬化条件として70℃で3.5時間硬化させ、加熱養生条件として90℃で24時間追硬化させた硬化物において、23℃雰囲気下における硬度(ShoreA)の値の加熱養生前の値に対する変化率が、−5〜5%である。
本発明の硬化型組成物は、好ましくは、初期硬化条件として70℃で3.5時間硬化させ、加熱養生条件として90℃で24時間追硬化させた硬化物において、23℃雰囲気下におけるダンベル引張り測定時の、50%伸長時の応力M50、最大引張応力Tmax、及び最大引張応力Tmaxの値の加熱養生前の値に対する変化率が、−5〜5%である。
本発明の硬化型組成物は、好ましくは、初期硬化条件後の23℃雰囲気下における硬度(ShoreA)が25以上であり、好ましくは、ダンベル引張り測定時のM50(N/cm)が30以上であり、好ましくは、最大引張応力Tmax(N/cm)が40以上であり、好ましくは、最大荷重時の伸び率Emax(%)が120以上である。 本発明の硬化型組成物は、さらに好ましくは、初期硬化条件後の23℃雰囲気下における硬度(ShoreA)が25以上、ダンベル引張り測定時のM50(N/cm)が30以上、最大引張応力Tmax(N/cm)が40以上であり、かつ、最大荷重時の伸び率Emax(%)が120以上である。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
合成例1
1Lのセパラブルフラスコを用いて、844.2gの二硫化ナトリウム水溶液(2.17mol/L)、2.6gのメチルトリブチルアンモニウムクロライド50wt%水溶液、11.4gの42%水硫化ナトリウム水溶液、276.9gのビス(2−クロロエチル)ホルマールを、固体ポリサルファイドポリマーの形成を含まない方法で反応させて、約260gの淡黄色透明液体液状ポリサルファイドポリマーを得た。得られたポリマーは、粘度が43.7Pa・s、SH含量が1.5%であった。このポリマーを使用して、合成例2のポリマーを合成した。
合成例2
プロピレングリコールにプロピレンオキサイドを付加して得られる二官能性ポリプロピレングリコール(OH価56.1mgKOH/g)63.2gと、6.75gのエピクロロヒドリンと、0.08gの塩化第二錫五水塩とを反応容器に仕込み、80〜90℃で3時間攪拌した。さらに、合成例1のポリマー70gを加え混合した後、5.82gの水硫化ソーダ(純度70%)を加え、80℃で2時間攪拌した。その後、クエン酸の50重量%水溶液1.38gを加えて、15分してから脱水した。更に、塩を除去し、メルカプタン含量2.0重量%、粘度8.9Pa・s(25℃)の淡黄色透明なポリサルファイドポリエーテルポリマーを得た。
合成例3
プロピレングリコールにプロピレンオキサイドを付加して得られる二官能性ポリプロピレングリコール(OH価55.3mgKOH/g)800gと、87.7gのエピクロロヒドリンと、1.0gの塩化第二錫五水塩とを反応容器に仕込み、80〜90℃で3時間攪拌した。さらに、ポリサルファイドポリマー市販品(商品名:チオコールLP−55、東レ・ファインケミカル(株)製)887.7gを加え混合した後、76.0gの水硫化ソーダ(純度70%)を加え、80℃で2時間攪拌した。その後、クエン酸の50重量%水溶液7.1gを加えて、15分してから脱水した。更に、塩を除去し、メルカプタン含量2.0重量%、粘度9.0Pa・s(25℃)の淡黄色透明なポリサルファイドポリエーテルポリマーを得た。
実施例1
合成例2のポリサルファイドポリエーテルポリマー100重量部にポリオキシプロピレングリコールにキシリレンジイソシアネートを付加して得られたウレタンプレポリマー(イソシアネート含有量4.0重量%)67重量部、N,N−ジポリオキシエチレンステアリルアミン0.1重量部、ジブチルスズジマレート0.5重量部を混合した。得られた混合物を70℃で3.5時間初期硬化させ、2mm厚のシート状硬化組成物を作製した。得られたシートを23℃55%RHの雰囲下に1時間放置して除熱し、23℃50%RHの雰囲気下にて、評価した。硬度はJIS K6253記載のタイプAデュロメータにて硬度測定を行った。ダンベル引張物性はJIS K6251記載のダンベル状5号形で標線間距離を20mmとして500mm/分で引張り測定を実施した。ダンベル引張り測定における、M50は50%伸長時の応力(N/cm)、Tmax(N/cm)は最大引張応力、Emax(%)は最大荷重時の伸び率である。
得られたシートを更に90℃で24時間加熱養生したものについても、同様の試験を行った。加熱養生後の変化率は、以下の式で
加熱養生後の変化率(%)=(加熱養生物性値−初期硬化物性値)/初期硬化物性値×100
算出した。結果を表1に示す。
比較例1
合成例3のポリマーを使用して、実施例1と同様の試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 2013166841
表1に示すように、実施例1の硬化型組成物は、初期硬化後のM50が32N/cm、Tmaxが48、硬度が27と比較例1よりも高いにもかかわらず、Emaxが132と比較例1と同程度であった。硬いが、伸び率を維持しているという良好な硬化物であった。加えて、実施例1の硬化型組成物の加熱養生後の変化率は、いずれも10%以内であり、良好であった。比較例1の変化率はEmaxを除き、初期からの変化率がいずれも30%前後であり、加熱養生で大きく性能が変化していることがわかる。

Claims (3)

  1. (a)主鎖中に、
    (i)−(RO)−(但し、Rは炭素数2〜4のアルキレン基、nは6〜200の整数である。)で表されるポリエーテル部分と、
    (ii)−COCHOC−、および、−CHCH(OH)CH−(但し、xは1〜5の整数である)で表される構造単位とを含有し、
    かつ、末端に、
    (iii)−COCHOC−SH、および/または、−CHCH(OH)CHSHで示される
    1分子中に2個以上のチオール基を含有するポリサルファイドポリエーテルポリマーと、
    (b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物を含有し、
    初期硬化条件として70℃で3.5時間硬化させ、加熱養生条件として90℃で24時間追硬化させた硬化物において、23℃雰囲気下における硬度(ShoreA)、ダンベル引張り測定時の50%伸長時の応力M50、最大引張応力Tmax、最大荷重時の伸び率Emaxの値が、加熱養生前の値に対し変化率がいずれも−10〜10%である硬化型組成物。
  2. 初期硬化条件後の、23℃雰囲気下における硬度(ShoreA)が25以上、かつ、ダンベル引張り測定時のM50(N/cm)が30以上、最大引張応力Tmax(N/cm)が40以上、最大荷重時の伸び率Emax(%)が120以上である請求項1に記載の硬化型組成物。
  3. (b)1分子中に2個以上のイソシアネート基を含有する化合物が、ポリプロピレングリコールとキシリレンジイソシアネートまたはヘキサメチレンジイソシアネートとの反応で得られるウレタンプレポリマーである請求項1及び2に記載の硬化型組成物。
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