JP2013144756A - 硬化型組成物 - Google Patents

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有紀子 濱田
Kazunori Matsumoto
和則 松本
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Abstract

【課題】 チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーの硬化型組成物において、温水浸漬時の膨れが少ない硬化型組成物を提供する。
【解決手段】 チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーと、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を含有し、80℃の温水に10日間浸漬した時の体積膨張率が10%以下である硬化型組成物であって、液状ポリサルファイドポリマーが、
HS−(R−S−R−SH
(ただし、xは1〜5の整数であり、xの平均値は1〜2.5、nは1〜200の整数、Rは−OCHO−を含む2価あるいは3価の有機基である)で示される硬化型組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーと1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を含有する硬化型組成物に関し、特に、温水浸漬時の膨れが少ない硬化型組成物に関する。
液状ポリサルファイドポリマーは末端にチオール基を持ち、二酸化鉛、二酸化マンガン等の酸化剤によって容易に酸化されて硬化する。ポリサルファイドポリマーが硬化して得られるゴム状の硬化物は、分子の主鎖に硫黄を含んでおり、また、二重結合を含まないことから、耐油性、耐候性、水密性、気密性に優れた特徴を持ち、さらに接着性も良好であることから、シーリング材、接着剤および塗料として広く用いられている。
特に複層ガラス用途においては、二酸化マンガンで硬化させるポリサルファイド系シーリング材が、シリコーン系シーリング材などの他基材に勝る、硬化性のよさ、水密性や気密性のよさから古くから用いられている。しかしながら、二酸化マンガンで硬化させたポリサルファイド系シーリング材の硬化物は、他基材に比べて、加速耐久性試験における熱水浸漬時の膨れや強度低下が大きい場合があった。
世界最大シェアを持つ、二酸化マンガンを硬化剤とする従来のポリサルファイド系複層ガラスシーリング材は、80℃温水浸漬10日間で20%以上の膨潤であり、既存の二酸化マンガン構造では20%以下は避けられない。したがって、ポリサルファイド系シーリング材において、シーリング材さらには複層ガラスユニットの長期耐久性、長期断熱性能を向上させるためには、80℃温水浸漬10日間での膨潤を小さくする必要があった。
チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーの製造方法としては、従来の方法として米国特許第2466963号(特許文献1参照)記載の固体ポリサルファイドポリマーを経由して液体ポリマーを得る方法が最も一般的で、新たに相間移動触媒を用いた固体ポリサルファイドポリマーの形成を含まない製造方法も報告されている(特許文献2参照)。
米国特許第2466963号明細書 特許第4227787号公報
チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーの硬化型組成物において、温水浸漬時の膨れが少ない硬化型組成物を提供することである。
本発明の硬化型組成物は、チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーと1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を含有し、80℃の温水に10日間浸漬した時の体積膨張率が10%以下である硬化型組成物であって、その液状ポリサルファイドポリマーが、
HS−(R−S−R−SH
(ただし、Rは−O−CH−O−結合を含む2価あるいは3価の有機基、nは1〜200の整数、xは1〜5の整数でxの平均値は1〜2.5である)で示される構造を有する硬化型組成物である。
本発明の硬化型組成物で得られる硬化物は、80℃の温水に10日間浸漬した時の体積膨張率が10%以下であり、耐温水浸漬性に優れる。
本発明の硬化型組成物で得られる硬化物は、耐油性、耐候性、水密性、気密性に優れた特徴を持ち、さらに温水浸漬時の膨潤が極めて小さい特徴を持つ。本発明の硬化型組成物は、シーリング材、接着剤及び塗料として好適であり、特に複層ガラス用シーリング材に用いた場合、窓サッシに溜まる雨水の影響を受けづらく、シーリング材さらには複層ガラスユニットの長期耐久性、長期断熱性能を向上させる。特に、温水浸漬時の膨潤が極めて小さい特徴は、サッシに溜まった水への耐久性を求められる複層ガラス用シーリング材に最適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の硬化型組成物は、チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーと1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を含有し、80℃の温水に10日間浸漬した時の体積膨張率が10%以下である硬化型組成物であって、その液状ポリサルファイドポリマーが、下記一般式で示されるポリマーである。
HS−(R−S−R−SH
xは1〜5の整数で、xの平均値は1〜2.5、nは1〜200の整数、Rは−OCHO−を含む2価あるいは3価の有機基である。
Rは、好ましくは、−O−CH−O−結合と、分岐アルキレン基を含む有機基である。Rは、好ましくは、
−C−O−CH−O−C
を50モル%以上含有する。さらに好ましくは、
−C−O−CH−O−C
を70モル%以上含有する。
Rが、分岐アルキレン基を含む有機基である場合、分岐アルキレン基は、好ましくは、−O−CH−O−結合のモル数に対して、0〜70モル%である。
分岐アルキレン基は、好ましくは、トリハロ有機化合物由来の多官能成分で、
Figure 2013144756
で示される有機基である。好ましい分岐トリハロ有機化合物は、トリハロアルキル化合物であり、より好ましい分岐トリハロ有機化合物は、トリハロプロパンである。好ましいトリハロプロパンのハロゲン原子は、塩素、臭素、およびヨウ素であり、より好ましいハロゲン原子は塩素原子である。
本発明の硬化型組成物に用いるチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーは、nは1〜200の整数であり、好ましくは、nは1〜50の整数である。室温では液状であり、数平均分子量は、好ましくは、500〜50,000であり、より好ましくは、1,000〜10,000である。
本発明の硬化型組成物に用いるチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーは、xは1〜5の整数であり、好ましくは、xは1〜3の整数であり、xの平均値が1〜2.5である。xの平均値は、好ましくは、1.1〜2未満である。また、特にxの平均値が2未満であるときには、市販されている従来の液状ポリサルファイドポリマーに比べて、ポリマー及び硬化型組成物に、低粘度、低ガラス転移温度、高耐熱性の効果がある。
本発明の硬化型組成物に用いるチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーは、従来の固体ポリサルファイドの形成を経由する製造方法及び、相間移動触媒を用いた固体ポリサルファイドの形成を含まない特許第4227787号記載の製造方法の、いずれの製法で得られた液状ポリサルファイドポリマーでもよい。
相間移動触媒を使用する製法において、好ましい相間移動触媒は、第四アンモニウム塩、ホスホニウム塩、クラウンエーテルであり、より好ましい相間移動触媒は、メチルトリブチルアンモニウムハライド、テトラブチルアンモニウムハライド、テトラフェニルホスホニウムハライド、18−クラウン−6である。最も好ましいのは、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、メチルトリブチルアンモニウムクロライド、メチルトリブチルアンモニウムブロマイドである。相間移動触媒の好適な量は、液状ポリサルファイドポリマーを構成する有機基R1モルあたり0.0001〜0.1モルであり、好ましくは0.0002〜0.02モルである。
本発明の硬化型組成物に用いるチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーは、特願2011−167330に記載の末端ハロゲン化物を、特公昭47−48279号、特開平1−278557に準じて、水硫化ナトリウムを反応させることにより得ることもできる。
本発明の硬化型組成物に用いるチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーは、HS−(R−S−R−SHのうちのxの平均値が1〜2.5であり、硫黄含量xは、仕込み時の硫化ナトリウムの調製によって行い、モノ硫化ナトリウム(NaS)とポリ硫化ナトリウム(Na:xは2以上)を任意の割合で混合することにより調製することができる。モノ硫化ナトリウムやポリ硫化ナトリウムの供給源は、水硫化ナトリウム、水酸化ナトリウム、硫黄の組み合わせなど、任意の都合のよい方法にて調整したものを用いることができる。
本発明の硬化型組成物に用いる1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物は、活性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物との反応で得られるウレタンプレポリマーや、1分子中に2個以上のイソシアネート基有する有機ポリイソシアネートの多量化重合物が好ましく用いられる。
活性水素含有化合物としては、多価ポリプロピレングリコール、水酸基末端ポリエステル、多価ポリアルキレンエーテル、水酸基末端ポリウレタン重合体、アクリル共重合体に水酸基を導入したアクリルポリオール、水酸基末端ポリブタジエン、多価ポリチオエーテル、ポリアセタール、脂肪族ポリオール、及びチオール基を2個以上有するアルキレンチオールを包含するアルカン、アルケン及び脂肪族チオール、末端にチオール基を有するポリサルファイドポリマー、芳香族、脂肪族及び複素環ジアミン等を包含するジアミン、及びこれらの混合物が挙げられる。
有機ポリイソシアネート化合物としては、脂肪族系ポリイソシアネート化合物、芳香族系ポリイソシアネート化合物が挙げられる。脂肪族系ポリイソシアネート化合物としては、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)イソホロンジイソシアネート(IPDI)、などが挙げられる。芳香族系ポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、ジフェニルメタンジイソシアネート(例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MDI))、1,4’−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(ポリメリックMDIあるいはクルードMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、ジメチルトリフェニルメタンテトライソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)などが挙げられる。
上記、活性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物との反応で得られるウレタンプレポリマーは、好ましくは多価ポリプロピレングリコール(PPG)と、HDI、IPDI、TDI、MDIのいずれか、もしくはこれら2種以上の混合物との反応で得られるウレタンプレポリマー及び、末端にチオール基を有するポリサルファイドポリマーとHDI、IPDI、XDI、TDI、MDIのいずれかもしくはこれら2種以上の混合物との反応で得られるウレタンプレポリマーである。
多価ポリプロピレングリコール(PPG)はコスト的に好ましく、ポリサルファイドポリマーはチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーとの相溶性がよく好ましい。より好ましくは、多価ポリプロピレングリコール(PPG)とヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、及び、ポリサルファイドポリマーとHDIの反応で得られたウレタンプレポリマーである。
1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が、多価ポリプロピレングリコールとヘキサメチレンジイソシアネートの反応物であると、硬化物の黄変、しわ、ひび割れが生じることがなく、耐候性に優れるため好ましく、活性水素化合物と反応後の残存モノマーを除去し易いために好ましい。PPGとHDIの反応比は、HDIのNCOとPPGの水酸基とのモル比(イソシアネート基/水酸基)が0.5〜20.0となるように反応させるのが好ましい。より好ましくは2.0〜15.0、さらに好ましくは3.0〜11.0である。ポリサルファイドポリマーとHDIの反応比は、HDIのNCOとポリサルファイドポリマーのチオール基とのモル比(イソシアネート基/チオール基)が0.5〜20.0となるように反応させるのが好ましい。より好ましくは2.0〜15.0、さらに好ましくは3.0〜11.0である。得られたウレタンプレポリマーには未反応のHDIが残存するが、蒸留することによって取り除くことができる。残存HDIの含有率は、好ましくは、1重量%未満である。HDIの含有率が1重量%未満であると、特有の刺激臭がせず好ましい。
また、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が、ポリサルファイドポリマーとヘキサメチレンジイソシアネートの反応物であると、硬化物の黄変、しわ、ひび割れが生じることがなく、耐候性に優れるため好ましい。
有機ポリイソシアネートの多量化重合物としては、ジイソシアネート化合物を用いたビウレット体、トリメチロールプロパン付加体、イソシアヌレート三量体、イソシアネートアダクト体などが挙げられる。特に、HDIモノマーの多量化重合物が好ましく、例えば、旭化成ケミカルズ(株)製、DURANATE TSA−100、TSS−100、TSE−100(低極性溶剤可溶型)や、DURANATE D101、D201(二官能型)や、DURANATE 24A−100、22A−75PX(ビュウレット体)や、DURANATE TPA−100、TKA−100(イソシアヌレート三量体)や、DURANATE P301−75E(アダクト体)などが挙げられる。1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネートの多量化重合物であると、硬化物の黄変、しわ、ひび割れが生じることがなく、耐候性に優れるため好ましい。ヘキサメチレンジイソシアネートの多量化重合物は、より好ましくは、イソシアヌレート体である。
本発明の硬化型組成物に用いる1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物は、液状ポリサルファイドポリマーのチオール基に対してイソシアネ−ト基がモル比(イソシアネート基/チオール基)で0.5〜4.0となるように配合することが好ましい。前記モル比が0.5〜4.0であると、硬化型組成物が十分に高分子量化し硬化物が硬く脆くならず好ましい。より好ましいモル比は、0.7〜3.0であり、さらに好ましくは1.0〜2.0である。
本発明の硬化型組成物には、施工後の硬化を迅速かつ確実に行わせるために、チオール基とイソシアネート基との反応触媒を添加することができる。
具体的には、3級アミン及び有機金属化合物等が用いられる。3級アミンとしては、モノアミン類、ジアミン類、トリアミン類、ポリアミン類、環状アミン類、アルコールアミン類、エーテルアミン類等があり、具体例としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン−1,3−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグアニジン、N,N−ジポリオキシエチレンステアリルアミン、N,N−ジポリオキシエチレン牛脂アルキルアミン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノ)−エチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、N−(N’,N’−ジメチルアミノエチル)−モルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン、N−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコールビス−(3−ジメチル)−アミノプロピルエーテル等が挙げられる。これら3級アミンは2種以上を用いてもよい。
また、有機金属化合物としては、種々の金属の脂肪酸塩が使用可能であり、金属としては、コバルト、チタン、鉛、マンガン、亜鉛、銅、鉄、カルシウム、ジルコニウム、ビスマス、リチウム、クロム、マグネシウム、セリウム、バリウム、アルミニウム、カドミウム、ストロンチウム、インジウムなどが挙げられ、高級脂肪酸としては、オクチル酸、ナフテン酸、ネオデカン酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグリノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、トウハク酸、リンデル酸、ツズ酸、マッコウ酸、ミリストオレイン酸、ゾーマリン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、鯨油酸、エルシン酸、サメ油酸、リノール酸、ヒラゴ酸、エレオステアリン酸、ブニカ酸、トリコサン酸、リノレン酸、モロクチ酸、パリナリン酸、アラキドン酸、イワシ酸、ヒラガシラ酸、ニシン酸が挙げられる。具体的にはナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸銅、ナフテン酸鉄、ナフテン酸カルシウム、ナフテン酸ジルコニウム、ナフテン酸ビスマス、ナフテン酸リチウム、ナフテン酸クロム、ナフテン酸マグネシウム、オクチル酸コバルト、オクチル酸鉛、オクチル酸マンガン、オクチル酸亜鉛、オクチル酸銅、オクチル酸鉄、オクチル酸カルシウム、オクチル酸ジルコニウム、オクチル酸リチウム、オクチル酸クロム、オクチル酸マグネシウム、オクチル酸セリウム、オクチル酸バリウム、オクチル酸アルミニウム等が挙げられる。また、上記金属の分子内錯塩型キレート化合物のアセチルアセトン金属塩、2,4−ペンタンジオン金属塩、カルボン酸塩、アルコキシド、アルコールおよびβ−ジケトンから選ばれる一種または二種以上をキレート型配位子の一成分として含有する錯体から選ばれる少なくとも一種の化合物なども使用できる。カルボン酸としては、酢酸、2−エチルヘキサン酸などが挙げられる。アルコキシドとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノールとからなるアルコキシドなどが挙げられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール等が挙げられる。さらにβ−ジケトンとしては、アセチルアセトン、エチルアセトアセテート、ベンゾイルアセトンなどが挙げられる。具体的にはアセチルアセトンアルミニウム、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンマンガン、アセチルアセトンカルシウム、アセチルアセトンインジウム、アセチルアセトンチタンなどが挙げられる。有機金属化合物は2種以上を用いてもよい。
本発明の硬化型組成物は、経済性、組成物を施工する際の作業性及び硬化後の物性を改良する目的で、必要に応じて、ポリマーと硬化剤と触媒の他にも、可塑剤、充填材、多官能性架橋剤、硬化促進剤、接着促進剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘着付与剤、加水分解抑制剤、ゴム・エラストマー、殺カビ剤、腐食防止剤、顔料、マスキング剤または異なる作用を有する添加剤のそれぞれ少なくとも1種を含有してもよい。
可塑剤としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸アルキル(C−C)ベンジルなどのフタル酸エステル、塩素化パラフィン、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールモノベンゾエート、水添ターフェニル、特開2004―51918公報記載の炭化水素系可塑剤、特願2011−167330記載のハロゲン末端硫黄含有重合体などが挙げられる。また、有機溶剤も可塑剤として用いることができる。上記可塑剤は2種類以上を用いても良い。
充填剤としては、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、シリカ、モレキュラーシーブス、ケイ酸塩、硫酸塩などの無機充填剤やカーボンブラックなどが挙げられる。また、ポリアミドやポリエチレンのような軽量ポリマー充填剤、シリカ、アクリロニトリルやメタクリロニトリルや塩化ビニリデンなどの熱可塑性バルーン(熱膨張マイクロカプセル)、フェノールやエポキシなどの熱硬化性バルーン、シラスやフライアッシュやガラスやアルミナなどの無機系バルーンなどの中空充填剤、などが挙げられる。なお、充填剤は2種類以上用いてもよく、いずれの充填剤も、表面を脂肪酸、樹脂酸、界面活性剤、シランカップリング剤、パラフィン、触媒などで処理したものを使用してもよい。なお、炭酸カルシウムは、重質炭酸カルシウム、コロイド炭酸カルシウムが好ましい。一般に、重質炭酸カルシウムは、石灰石原石を機械的に粉砕・分級して所望の粒度とし得られた炭酸カルシウムである。またコロイド炭酸カルシウムは、石灰石原石をコークス等で混焼し、一旦酸化カルシウム(生石灰)を作製し、それを水と反応させて水酸化カルシウム(消石灰)とし、焼成時に発生した炭酸ガスと反応せしめ、所望の粒径、粒子形状とし得られた炭酸カルシウムである。
多官能性架橋剤としては、トリメチロールプロパントリメルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリメルカプトアセテート、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートなどが挙げられる。上記多官能性架橋剤は2種類以上を用いても良い。
硬化促進剤としては、アルデヒド・アンモニア及びアルデヒド・アミン系、チオウレア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩系、キサントゲン酸塩系などが挙げられる。具体的には、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジフェニルグアニジン、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ヘキサメチレンテトラミンなどが挙げられる。上記硬化促進剤は2種類以上を用いても良い。
接着促進剤としては加水分解性シリル基と反応性有機官能基とを含有するシランカップリング剤が挙げられる。具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどが挙げられる。また、特開平6−271833号公報に記載のポリサルファイドポリマー“チオコールLP−3”と3―グリドキシプロピルトリメトキシシランを反応させて合成した末端トリメトキシシラン変性ポリサルファイドポリマーもシランカップリング剤として用いることができる。これらシランカップリング剤は2種以上を用いてもよい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、トリアジン系、ニッケル塩及びニッケル錯塩系が挙げられる。具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3(3,4,5,6−テトラ−ヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンソトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ニッケルジブチルジチオカルバメート、[2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)]−2−エチルヘキシルアミン−ニッケルなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が上げられる。具体的には、1,3,5‐トリス[[3,5‐ビス(1,1‐ジメチルエチル)‐4‐ヒドロキシフェニル]メチル]‐1,3,5‐トリアジン‐2,4,6(1H,3H,5H)‐トリオン、1,1,3‐トリス(5‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐2‐メチルフェニル)ブタン、1,1‐ビス(4‐ヒドロキシ‐2‐メチル‐5‐tert‐ブチルフェニル)ブタン、2,2‐ビス[[[3‐(3,5‐ジ‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオニル]オキシ]メチル]プロパン‐1,3‐ジオール1,3‐ビス[3‐(3,5‐ジ‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、ビス(3‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐メチルベンゼンプロパン酸)エチレンビス(オキシエチレン), 4,4′,4′′‐[(2,4,6‐トリメチルベンゼン‐1,3,5‐トリイル)トリス(メチレン)]トリス(2,6‐ジ‐tert‐ブチルフェノール)などが挙げられる。
粘着性付与剤としては、フェノール樹脂、クマロン・インデン樹脂、クマロン樹脂、ナフテン系油、ロジン、ロジンエステル、水素添加ロジン誘導体、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、テルペン・フェノール系樹脂、水添テルペン樹脂、α−ピネン樹脂、アルキルフェノール・アセチレン系樹脂、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド系樹脂、スチレン樹脂、C系石油樹脂、C系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、C/C共重合系石油樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド系樹脂などが挙げられる。
ゴム・エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、アクリルゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンーブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリシロキサン系エラストマーなどが挙げられる。
本発明の硬化型組成物は、80℃の温水に10日間浸漬したときの膨潤率が10%以下である。体積膨潤率の測定は様々な方法があるが、本発明の硬化型組成物では、簡易かつ精度が良い、空気中の重量と水中の重量から体積を求め、温水浸漬前後で体積の変化率(%)を求める方法で測定した。サンプルは、50mm×50mm×2mm厚に調整した試験片を用いた。本発明の硬化型組成物は、好ましくは、80℃の温水に10日間浸漬したときの膨潤率が、0〜10%であり、より好ましくは、0〜6%である。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
粘度の測定
東機産業製粘度計U−EIIを用いて25℃での粘度を測定した。
SH含量の測定
試料をトルエンとピリジンの混合溶液に溶解し、ヨウ化カリウム水溶液を加えた後にヨウ素標準溶液を用いて滴定した。
NCO含量の測定
試料にジ−n−ブチルアミンを加え、THFに溶解し、ブロムクレゾールグリーン・メチルレッド指示薬を加えた後に塩酸を用いて滴定した。
温水浸漬後の体積膨潤率の測定
50mm×50mm×2mm厚に調整した試験片を、空気中の重量(w1)と水中の重量(w2)を23℃の雰囲気下で測定し記録した。重量測定後のシートを80℃の温水に10日間浸漬した後、再度23℃の雰囲気下で空気中の重量と(w3)と水中重量(w4)を測定する。下記の式により、温水浸漬後の体積膨潤率を求め、
体積膨潤率(%)=[(w3−w4)−(w1−w2)]/(w1−w2)×100
w1:空気中での初期重量
w2:水中での初期重量
w3:空気中での浸漬後重量
w4:水中での浸漬後重量
3枚の試験片の平均値を記録した。
合成例1
1Lのセパラブルフラスコを用いて、834gのポリ硫化ナトリウム水溶液(2.17mol/L)、2.6gのテトラブチルアンモニウムクロライド50wt%水溶液、21gの42%水硫化ナトリウム水溶液、271gのビス(2−クロロエチル)ホルマール、4.7gの1,2,3−トリクロロプロパンを反応させて、約260gのチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーを得た。得られたポリマーは、粘度が12.8Pa・s、SH含量が2.9%であった。
合成例2
1Lのセパラブルフラスコに137gのMw1000の三官能性ポリプロピレングリコールと、37gのMw400の三官能性ポリプロピレングリコールを入れて80℃のオイルバスで加熱撹拌した。窒素雰囲気下、511gのヘキサメチレンジイソシアネートと数滴のジブチル錫ジラウレートを加えて、80℃で4時間反応させた。得られた反応生成物を薄膜蒸留装置2−03型ワイプレン((株)新興環境ソリューション製)を使用して蒸留し、未反応ヘキサメチレンジイソシアネートを除くことで約250gの1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を得た。得られた化合物は、NCO含量9.4%の無色透明液体であった。
合成例3
2Lのセパラブルフラスコに1196gのチオコール「LP−3」(東レ・ファインケミカル製、SH含量6.7%)を入れて80℃のオイルバスで加熱撹拌した。窒素雰囲気下、2140gのヘキサメチレンジイソシアネートと数滴のトリブチルアミンを加えて、80℃で4時間反応させた。得られた反応生成物を薄膜蒸留装置2−03型ワイプレン((株)新興環境ソリューション製)を使用して蒸留し、未反応ヘキサメチレンジイソシアネートを除くことで約1500gの1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を得た。得られたポリマーは、NCO含量6.6%の淡黄色透明液体であった。
合成例4
1Lのセパラブルフラスコを用いて、709gのポリ硫化ナトリウム水溶液(2.17mol/L)、2.5gのメチルトリブチルアンモニウムブロマイド50wt%水溶液、84gの42%水硫化ナトリウム水溶液、271gのビス(2−クロロエチル)ホルマール、4.7gの1,2,3−トリクロロプロパンを、固体ポリサルファイドポリマーの形成を含まない方法で反応させて、約260gのチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーを得た。このポリマーは、粘度が1.1Pa・s、SH含量が6.6%であった。このチオール基末端ポリサルファイドポリマー250gをセパラブルフラスコに入れて、80℃のオイルバスで加熱撹拌した。窒素雰囲気下、439gのヘキサメチレンジイソシアネートと数滴のトリブチルアミンを加えて、80℃で4時間反応させた。得られた反応生成物を薄膜蒸留装置2−03型ワイプレン((株)新興環境ソリューション製)を使用して蒸留し、未反応ヘキサメチレンジイソシアネートを除くことで約300gの1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を得た。得られたポリマーは、NCO含量6.0%の淡黄色透明液体であった。
合成例5
1Lのセパラブルフラスコを用いて、723gの硫化ナトリウム水溶液(2.17mol/L)、2.6gのメチルトリブチルアンモニウムクロライド50wt%水溶液、74gの42%水硫化ナトリウム水溶液、276gのビス(2−クロロエチル)ホルマール、0.46gの1,2,3−トリクロロプロパンを、固体ポリサルファイドポリマーの形成を含まない方法で反応させて、約260gのチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーを得た。得られたポリマーは、粘度が1.3Pa・s、SH含量が5.1%であった。このチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマー250gをセパラブルフラスコに入れて、80℃のオイルバスで加熱撹拌した。窒素雰囲気下、308.7gのヘキサメチレンジイソシアネートと数滴のトリブチルアミンを加えて、80℃で4時間反応させた。得られた反応生成物を薄膜蒸留装置2−03型ワイプレン((株)新興環境ソリューション製)を使用して蒸留し、未反応ヘキサメチレンジイソシアネートを除くことで約290gの1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を得た。得られたポリマーは、NCO含量4.8%の淡黄色透明液体であった。
実施例1
合成例1のチオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーを下記の配合に基づき、プラネタリーミキサーを用いて混合し、主剤とした。
主剤
合成例1のポリマー 100重量部
フタル酸アルキルベンジル(フェロ製 サンチサイザー261A) 37重量部
コロイド炭酸カルシウム(白石カルシウム製 白艶華CC) 65重量部
重質炭酸カルシウム(白石カルシウム製 ホワイトンSSB赤) 90重量部
シランカップリング剤(ダウコーニング製 SH6040) 3重量部
次に、上記の主剤と、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物として合成例2のポリマー(表1には、「上記(B)の化合物」と記載した)と、1wt%トリブチルアミン(トリブチルアミンをフタル酸ブチルベンジル(BBP)で希釈)を、表1に記載の割合でポリエチレン製の袋に秤量し、手練りでよく混練した後、混合物を2mm厚にして23℃50%RH雰囲気下で7日間養生した。得られたシートから3枚の50mm×50mmの試験片を切断し、試験片を80℃の温水に10日間浸漬した後、体積膨潤率を求めた。結果を表1に示す。
実施例2〜5
チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーとして、合成例1のポリマーの替わりに、市販品「チオコール LP−23」(東レ・ファインケミカル製;SH含量3.0%)を用いて実施例1と同様の配合で主剤とした。1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物として、合成例2〜5のポリマー(表1には、「上記(B)の化合物」と記載した)と、1wt%トリブチルアミン(トリブチルアミンをフタル酸ブチルベンジルで希釈)を、表1に記載の割合でポリエチレン製の袋に秤量し、手練りでよく混練した後、混合物を2mm厚にして23℃50%RH雰囲気下で7日間養生した。実施例1と同様に80℃の温水に10日間浸漬した後の体積膨潤率を求め、結果を表1に示した。
実施例6
チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーとして、合成例1のポリマーの替わりに、市販品「チオコール LP−23」(東レ・ファインケミカル製;SH含量3.0%)を用いて実施例1と同様の配合で主剤とした。1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネートの2官能型重合物市販品「デュラネートD101」(旭化成ケミカルズ製;NCO含量19.8%)(表1には、「上記(B)の化合物」と記載した)を、表1に記載の割合でポリエチレン製の袋に秤量し、手練りでよく混練した後、混合物を2mm厚にして23℃50%RH雰囲気下で7日間養生した。実施例1と同様に80℃の温水に10日間浸漬した後の体積膨潤率を求め、結果を表1に示した。
実施例7
チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーとして、合成例1のポリマーの替わりに、市販品「チオコール LP−23」(東レ・ファインケミカル製;SH含量3.0%)を用いて実施例1と同様の配合で主剤とした。1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体重合物市販品「デュラネートTPA−100」(旭化成ケミカルズ製;NCO含量23.1%)(表1には、「上記(B)の化合物」と記載した)を、表1に記載の割合でポリエチレン製の袋に秤量し、手練りでよく混練した後、混合物を2mm厚にして23℃50%RH雰囲気下で7日間養生した。実施例1と同様に80℃の温水に10日間浸漬した後の体積膨潤率を求め、結果を表1に示した。
実施例8
チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーとして、合成例1のポリマーの替わりに、市販品「チオコール LP−23」(東レ・ファインケミカル製;SH含量3.0%)を用いて実施例1と同様の配合で主剤とした。1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体重合物市販品「デュラネートTSE−100」(旭化成ケミカルズ製;NCO含量12.0%)(表1には、「上記(B)の化合物」と記載した)を、表1に記載の割合でポリエチレン製の袋に秤量し、手練りでよく混練した後、混合物を2mm厚にして23℃50%RH雰囲気下で7日間養生した。実施例1と同様に80℃の温水に10日間浸漬した後の体積膨潤率を求め、結果を表1に示した。
比較例1
チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーとして、合成例1のポリマーの替わりに、市販品「チオコール LP−23」(東レ・ファインケミカル製;SH含量3.0%)を用いて実施例1と同様の配合で主剤とした。硬化剤として、二酸化マンガンなどを下記の配合にて、
二酸化マンガン(Honeywell製 TypeFA) 10重量部
フタル酸ブチルベンジル(大八化学製) 2.5重量部
フタル酸テキサノールベンジル(フェロ製 サンチサイザー278) 10.5重量部
テトラメチルチウラムジスルフィド(大内新興化学工業製ノクセラーTT)0.5重量部
重質炭酸カルシウム(日東粉化工業製 NCC#410) 5重量部
SRFカーボン 0.5重量部
三本ロールミルを用いて混練した。
主剤と硬化剤を表1に記載の割合でポリエチレン製の袋に秤量し、手練りでよく混練した後、混合物を2mm厚にして23℃50%RH雰囲気下で7日間養生した。実施例1と同様に80℃の温水に10日間浸漬した後の体積膨潤率を求め、結果を表1に示した。
Figure 2013144756
表1に示すように、本発明の硬化型組成物は、二酸化マンガンを硬化剤として含む硬化型組成物(比較例1)に比べて、80℃の温水に10日間浸漬した時の体積膨潤率が10%以下であり、大幅な耐温水浸漬性の改善が見られた。

Claims (5)

  1. チオール基末端の液状ポリサルファイドポリマーと、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を含有し、80℃の温水に10日間浸漬した時の体積膨張率が10%以下である硬化型組成物であって、液状ポリサルファイドポリマーが、
    HS−(R−S−R−SH
    (ただし、xは1〜5の整数であり、xの平均値は1〜2.5、nは1〜200の整数、Rは−OCHO−を含む2価あるいは3価の有機基である)で示される硬化型組成物。
  2. 1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が、多価ポリプロピレングリコールとヘキサメチレンジイソシアネートの反応物である請求項1に記載の硬化型組成物。
  3. 1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が、ポリサルファイドポリマーとヘキサメチレンジイソシアネートの反応物である請求項1に記載の硬化型組成物。
  4. 1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネートの多量化重合物である請求項1に記載の硬化型組成物。
  5. ヘキサメチレンジイソシアネートの多量化重合物がイソシアヌレート体である請求項4に記載の硬化型組成物。
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