JP2013166153A - 角形溶接缶の製造方法。 - Google Patents

角形溶接缶の製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】角形溶接缶の自動製造ラインにおける缶内部に付着している汚れや塵挨等の異物の除去が確実に行え、缶内面の異物や内面被膜の欠陥を正確に検出できると共に、主要工程の加工スピードを高め各工程から発生する騒音を少なくし作業環境をよくする。
【解決手段】円筒の継ぎ目を接合する溶接工程aと、内外面補修工程bと、縦方向にする反転工程cと、接合ライン位置決め工程dと、缶胴部角形成形工程eと、パネリング加工工程fと、フランジ加工工程gと、地板装着工程hと、天板装着工程mとが、自動製造ラインで行われる角形溶接缶の製造方法において、地板装着工程hと天板装着工程mの間に、缶内クリーニング工程iと、缶内面検査工程jと、缶体反転工程Lとを順次設ける。且つ、前記接合ライン位置決め工程dを含む以後の前記各工程が、1台のトランスファーマシンで行うと共に防音装置内で行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属板を円筒状にし、その継ぎ目を溶接で接合した缶胴部を四角形状に成形し、その開口端部に地板と天板とを装着する角形溶接缶の製造方法に関し、特には、18リットルの角形溶接缶の製造方法に関する。
従来、18リットルの角形溶接缶は、主な製造工程として、金属板を所定の寸法に切断する切断工程、この切断した金属板を円筒形の缶胴部に加工するロール成形工程、缶胴部
の継ぎ目を接合する溶接工程、接合した缶胴部の内外面の塗装を補修する補修工程、円筒形の缶胴部を四角形状に成形する角形成形工程、缶胴部を補強するパネリング加工工程、缶胴部の両開口端部にフランジを形成するフランジ加工工程、フランジ加工した一方の開口端部に地板を巻締めて装着する地板装着工程、フランジ加工した他方の開口端部に天板を巻締めて装着する天板装着工程とから成り、これらの各製造工程は、各製造工程別に専用の加工装置を搬送装置で接続し、この連続する製造ラインにて自動的に行われている。
そして、上記各製造工程の外に、時として缶内クリーニング工程又は缶内面検査工程が行われている。
例えば、角缶内クリーニングとして、特許文献1(特開2007―209872号公報)には、地板が巻締められ、天板巻締め予定部側が開口している状態の缶内部を清掃する清掃装置が開示されている。
これは、地板が巻締められ天板巻締め予定部側が開口している缶を地板の外側から保持する缶保持手段と、缶の胴部及び地板から構成される缶内部に開口部を介して挿脱可能な除塵機構と、缶保持手段を除塵機構の方向に移動させて除塵機構を缶内部に開口部を介して挿脱させる機構及び/又は除塵機構を缶の方向に移動させて缶内部に開口部を介して挿脱させる機構とからなり、除塵機構は缶内部に向けてエアーを噴出するエアー噴出口と吸込み口とを備え、除塵機構が開口部を介して缶内部に挿脱する動作に従ってエアー噴出口と吸込み口とが缶内部を移動する。
また、缶内面検査としては、搬送手段で搬送される缶を撮影手段によって撮影し、その撮影した撮像を処理して缶の良否を判断手段で判定する検査方法が行われている。
例えば、特許文献2(特開平6―74916号公報)では、缶を搬送する搬送手段と、この搬送手段により搬送される缶に臨んで設けられる撮像手段と、この撮像手段により得られた映像を処理して缶の良否判定する判定手段とを備え、缶と撮像手段との間に、撮像手段による視野を制御するマスクが取付けられた缶の検査装置が開示され、これにより、缶の搬送ピッチを小さくしても誤判定が防止でき、缶の搬送速度を大きくすることができるというものである。
更に、製造する際に各工程から発生する防音対策として、一部の工程に対して防音装置を取り付けることが行われていた。例えば、特許文献3(特開平07―144240号公報)には、缶詰ラインの途中に配置されて内容物充填後の缶本体に缶蓋を巻締めるための缶シーマーに対する防音装置として、側部にトンネル状の缶の出入口をそれぞれ設け、天井部に缶蓋の入口を開口してボックス状に組立てられたカバー部材を、缶シーマー全体を周囲から包み込むように配置すると共に、カバー部材を、制振材と吸音断熱材を表裏両側のステンレス鋼板で挟み込むように覆った遮音性の高いパネルにより形成する缶シーマーの防音装置が開示されている。
特開2007―209872号公報 特開平06―74916号公報 特開平07―144240号公報
しかしながら、18リットルの角形溶接缶の上記製造ラインにおいて、多数の製造工程を要し、専用の加工装置を接続して自動化するにしても、製造ラインが極めて長くなり、その設置に苦慮する。更に、製造された缶については良否が問題になり、完成品の中に不良品の混入を防止することが重要となる。
この缶の良否を製造ラインの中で判断する上で、特には缶内部に付着している汚れや塵挨等の異物を除去する缶内クリーニング、異物の付着状態や内面被膜の欠陥等を検出するための缶内面検査等が必要となる。
他方、製造ラインの複数の製造工程から同時に発生する騒音が作業環境の悪化を招き、そのための対策が要望されていた。
これらの課題に対して、上記従来の特許文献おける角缶内クリーニング、缶内面検査、防音装置等は下記の問題点を有していた。
先ず、特許文献1の缶清掃装置においては、作業速度は問題ないとしても、回転盤に配備されたエアー噴出口では回転盤の回転でエアー噴出口が円形状に移動するため、角缶内では角の四隅内面とエアー噴出口との距離が他の内面の距離に比べ遠くなり、その分四隅内面に噴出するエアー圧力が他の面よりも低く、そのため缶の四隅内面に対する清掃が充分に発揮できず、時として付着異物が残留し清掃にむらを生じ、角缶の清掃装置としては問題があった。
次に特許文献2の缶の検査装置においては、缶の製造ライン中に設けて缶の搬送速度を大きくすることができる点で良いが、撮影手段が缶の外側からの撮影ため、缶内面を撮影する際に、カメラと缶の各内面箇所との焦点距離を異にし、缶内面全体が鮮明撮影できず、正確性に欠ける問題点を有していた。
しかも、従来の角形溶接缶の自動製造ラインにおいては、缶内クリーニングと缶内面検査の両方を行うことはなく、製造途中の不良缶にまで天板を装着し完成してしまい、このため、天板装着工程に無駄が生じると共に、完成品の中に不良缶が混入する原因ともなっていた。
更に、防音対策として特許文献3の防音装置においては、缶蓋を巻締めるための缶シーマーに対する防音対策のみであり、他の各工程から発生する騒音、例えば、缶胴部角形成形工程、パネリング加工工程、フランジ加工工程、地板装着工程等から発生する比較的大きな騒音に対する防音対策がされておらず、前記各工程が連続した角形溶接缶の自動製造ラインにおいては必ずしも満足すべきものではなかった。
本発明は、主要な工程の加工ラインを短縮し、設置が簡単で加工のスピード化を図り、角形溶接缶の自動製造ラインにおける缶内部に付着している汚れや塵挨等の異物の除去が確実に行え、缶内面の異物や内面被膜の欠陥を正確に検出できると共に、比較的大きな騒音を発生する加工工程からの騒音を少なくし作業環境をよくし、複数の工程に対する騒音対策が極めて容易となる角形溶接缶の製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、角形溶接缶の自動製造ライン中に缶内クリーニング工程と缶内面検査工程との両工程を行い、天板装着工程で不良缶に天板を装着する無駄を防止し、完成品中に不良缶が混入しない角形溶接缶の製造方法を提供するにある。
所定寸法の金属板を円筒状にフォーミングロール加工し、その円筒の継ぎ目を接合する溶接工程(a)と、接合した缶胴部(A1)の接合箇所を補修する内外面補修工程(b)と、横方向の前記缶胴部(A1)の中心を縦方向にする反転工程(c)と、前記缶胴部(A1)のライン状に溶接した接合部(A0)を所定の位置にする接合ライン位置決め工程(d)と、円筒状の前記缶胴部(A1)を略四角形な角缶胴部(A2)に成形する缶胴部角形成形工程(e)と、前記角缶胴部(A2)の平面を塑性加工にて額を入れて補強するパネリング加工工程(f)と、前記角缶胴部(A2)の両端部を同時にフランジ部に成形するフランジ加工工程(g)と、前記角缶胴部(A2)一方のフランジ部に地板(A3)を巻締めて装着する地板装着工程(h)と、他方のフランジ部に天板(A5)を巻締めて装着する天板装着工程(m)と、から少なくとも成り、これら各工程が連続した自動製造ラインで行われる角形溶接缶の製造方法において、前記地板装着工程(h)と前記天板装着工程(m)の間に、前記地板(A3)を装着した状態の角缶(A4)内を清掃する缶内クリーニング工程(i)と、前記角缶(A4)内を検査する缶内面検査工程(j)と、前記角缶(A4)下方のフランジ部を上方に向ける缶体反転工程(L)とを順次設け、且つ、前記缶内クリーニング工程(i)に使用する缶内クリーニング装置(9)の噴出ノズル(956)及び前記缶内面検査工程(j)に使用する缶内面検査装置(10)の側面用ラインカメラ(104a)を、少なくとも前記角缶(A4)の角缶胴部(A2)内面と一定の距離を保って移動させ、更に、缶内面検査工程(j)には不良品排出装置(11)を備え、しかも、前記接合ライン位置決め工程(d)を含む以後の前記各工程が、1台のトランスファーマシンで連続して自動的に行うと共に防音装置(14)内で行うことを特徴とする。
前記噴出ノズル(956)及び前記側面用ラインカメラ(104a)の移動が、ルーローの三角形の移動軌跡と同様に移動させるのがよい。
前記防音装置(14)が、防音カバー(14a)と換気扇(14b)とから成り、この防音カバー(14a)内で前記缶胴部角形成形工程(e)を含む以後の前記各工程を行うのがよい。
前記地板装着工程(h)と前記天板装着工程(m)の間に、地板(A3)を装着した状態の角缶(A4)内を清掃する缶内クリーニング工程(i)と、前記地板(A3)を装着した状態の角缶(A4)内を検査する缶内面検査工程(j)との両工程を順次設けたことにより、角形溶接缶(A)の自動製造ラインにおける缶内部に付着している汚れや塵挨等の異物の除去が確実に行えると共に、缶内面の異物や内面被膜の欠陥を正確に検出できるので、不良缶の発生が極めて少なく、例え不良缶が発生したとしても、不良缶は缶の製造過程で正確に判別でき、その不良缶を不良品排出装置(11)で排除でき、不良缶に天板(A5)を装着するような無駄を防止できると共に、製造した完成品の中に不良缶が混入することもない。
また、前記地板(A3)を装着した状態の角缶(A4)内に対して行う缶内クリーニング工程(i)及び缶内面検査工程(j)おいては、それに使用する噴出ノズル(956)及び側面用ラインカメラ(104a)の移動を、ルーローの三角形の移動軌跡と同様に前記角缶(A4)の缶胴部内面と一定の距離を保って移動させたことにより、缶内クリーニング工程(i)においては、噴出ノズル(956)から噴出するエアーが角形缶胴部内面の全域にわたって一定の圧力で加えられるため、付着した異物の除去にむらがなく、特に、角缶(A4)四隅に対する異物を取り残すおそれもない。
更に、缶内面検査工程(j)おいては、角缶(A4)内面を撮影する際に、側面用ラインカメラ(104a)が噴出ノズル(956)の移動と同様に角形缶胴部内面を常に一定距離を保持して移動をするため、移動する側面用ラインカメラ(104a)と被写体である角缶(A4)の各内面箇所との焦点距離が常に合い、鮮明な映像を撮影できるので正確な缶内面検査を行える。
しかも、缶内面検査工程(j) には不良品排出装置(11)を備えているので、缶内面検査工程(j)で不合格な角缶(A4)はこの時点で自動的に製造ラインから排出でき、以後の製造工程では良品のみを製造することができ、不良品を更に加工するような無駄なことが確実に防止できる。
更に、比較的騒音が激しい前記接合ライン位置決め工程(d)を含む以後の前記各工程が防音装置(14)内で行うため、この部分の各工程に防音対策を施すことにより、製造ライン全体の騒音を作業環境によい規定の範囲以内に収めることが可能となり、作業環境をより改善し生産性の向上をもたらすと共に、防音装置(14)の防音カバー(14b)により、この中での加工中に外部からの異物が混入するのを防止できる。
また、主要な工程(d)〜(m)の加工が1台のトランスファーマシンで行うため、生産ライン全体がコンパクトにでき設置場所をとらず、且つ、従来に比べ遥かに加工スピードが高められ、生産性の向上となる。
しかも、比較的騒音が激しい主要工程が1台のトランスファーマシン内で行うので、防音装置(14)を取付けるにしても、複数の工程別にすることなく1台のトランスファーマシンにすればよく防音対策が簡単にできる。
本発明の製造工程を示すブロック図である。 本発明の製造工程に使用する製造装置を工程順に示した説明図である。 本発明の製造工程に使用する製造ライン全体の製造装置と缶の加工手順を示す説明図である。 本発明の製造工程に使用する製造ラインのトランスファーマシンを示す拡大図である。 本発明の製造工程に使用する缶内クリーニング装置を示す説明図である。 本発明の缶内クリーニング装置における噴出手段を示す斜視図である。 本発明の缶内クリーニング装置におけるクランク軸を示す斜視図である。 本発明の缶内クリーニング装置における内歯車と小歯車との関係を示す説明図である。 本発明の缶内クリーニング装置における噴出ノズルが角缶内面を移動する軌跡を示す説明図である。 本発明の缶内クリーニング装置における清掃状態を示す説明図である。 本発明の缶内クリーニング装置における連結盤を示す斜視図である。 本発明の缶内面検査工程に使用する缶内面検査装置の概略を示す説明図である。 本発明の缶内面検査装置におけるルーローの三角形状の回転体と倣カムとの関係を示す説明図である。 本発明の缶内面検査装置における倣カムに設けたカメラ保持体を示す斜視図である。 本発明の缶内面検査装置における倣カムを回転させる駆動手段を示す斜視図である。 本発明の缶内面検査装置における撮影された画像データーを判定処理するブロック図である。
以下、本発明の実施形態につき、図を基に説明する。
先ず、本発明の製造方法の製造工程及びそれに使用する製造装置について,図1〜図4を基に説明すると、溶接工程(a)は、予め、缶胴の規定寸法に切断した金属板をフォーミングロール機で円筒状に成形し、その円筒の継ぎ目を溶接機(1)で溶接し缶胴部(A1)を作る工程である。この溶接は例えば電極部に銅線を連続的に供給するワイヤーシーム溶接でもって溶接される。
内外面補修工程(b)は、溶接工程(a)で損傷した缶胴部(A1)内外面の塗装を内外面補修装置(2)で補修する工程であり、特に継ぎ目を溶接した箇所の接合ライン(A0)付近が重点的に塗装を補修され、その補修には内外面補修装置(2)で自動的に補修塗装される。
反転工程(c)は、横に倒した状態の缶胴部(A1)を縦方向に90度反転させて縦にする工程であり、この工程で使用する反転装置(3)としては、図示しないが、例えば、回転軸の周りに90度に開いた4枚の羽根板を設け、回転軸の回転で羽根板が90度づつステップ回転し、コンベアからこの羽根板上に送られた缶胴部(A1)を羽根板で90度反転し縦にするが、必ずしもこの反転装置(3)に限定されず、他の公知の反転装置(3)でも良い。
接合ライン位置決め工程(d)は、溶接した缶胴部(A1)の継ぎ目である接合ライン(A0)が、次工程の缶胴部角形成形工程(e)で加工した際に、角缶胴部(A2)の隅近くに位置するように、予め搬送装置上に接合ライン(A0)の向きを位置決めする工程である。この接合ライン位置決め工程(d)に使用する接合ライン位置決め装置(4)としては、例えば、回転制御する回転盤と映像カメラセンサーとから少なくともなり、回転盤に乗せた缶胴部(A1)の接合ライン(A0)位置を映像カメラセンサーで検知し、検知した接合ライン(A0)位置信号に基づき、回転盤を回転制御させ、予め設定した向きの位置に修正するものである。
缶胴部角形成形工程(e)は、円筒状の缶胴部(A1)を缶胴部角形成形機(5)で四角状に成形する工程であり、これにより、略正方形の角缶胴部(A2)に成形される。
パネリング加工工程(f)は、缶の座屈強度を補強するために、角缶胴部(A2)の平な4面を、パネリング加工機(6)で塑性加工して額をいれる工程である。
フランジ加工工程(g)は、角缶胴部(A2)の両端を同時にフランジ加工機(7)で縁曲げしてフランジ部を形成し、地板(A3)と天板(A5)とを巻締めできるように加工する工程である。
地板装着工程(h)は、角缶胴部(A2)の上部のフランジ部に地板(A3)を地板装着装置(8)で巻締めて装着する工程である。角缶胴部(A2)に予め地板(A3)が地板供給装置(8a)で供給され、その地板(A3)を地板装着装置(8)により角缶胴部(A2)の上部一端のフランジ部に自動的に巻締められる。
以上説明した前記各工程(a)〜(h)は、既に公知な工程であり、これ以上の説明を省略するが、個々の各工程においては、既に公知の技術的な内容を含むものである。
缶内クリーニング工程(i)は、角缶胴部(A2)の一端に地板(A3)を装着し、天板(A5)がまだ取付けられていない状態の角缶(A4)内を清掃し、角缶(A4)内部に付着している汚れや塵挨等の異物の除去を行う工程であり、これに使用する缶内クリーニング装置(9)の噴出ノズル(956)が、角缶(A4)の角缶胴部(A2)内面と一定の距離を保って移動するようにしたものである。
また、缶内クリーニングでは、クリーニング中に角缶(A4)内部の異物を下方から排出し、異物が下方に溜まることもないように、角缶(A4)に装着した地板(A3)を上方にした状態で行うのがよい。尚、缶内クリーニング装置(9)はクリーニングする際に、図示しない保持手段で、位置決めされた状態の角缶(A4)に対し、その下方から角缶(A4)内に噴出手段(95)が挿入され、検査が完了すると元の下方位置に降下するようにしている。
次に、本発明の缶内クリーニング工程(i)に使用する缶内クリーニング装置(9)について、図5〜図11を基に詳しく説明する。
(91)は装置の枠本体(図示せず)に固着させた内歯車であり、真円形リングの内側に歯を形成したものである。
(92)はクランク軸であり、このクランク軸(92)は駆動回転される主軸(92a)と偏心回転する偏心軸(92b)とで形成され、前記主軸(92a)は内歯車(91)と同心状に回転自在に装置の枠本体(図示せず)に取付けられ、この主軸(92a)の回転で偏心軸(92b)側が偏心回転する。また、図7に示すように、このクランク軸(92)には、主軸(92a)から偏心軸(92b)にわたって、それらの中心を連通する通孔(92c)を穿設させている。これにより、主軸(92a)側から流入した流体は通孔(92c)を通り偏心軸(92b)側から流出可能としている。
(93)は前記内歯車(91)と噛合する小歯車であり、この小歯車(93)は、その中心に前記偏心軸(92b)が遊嵌し、クランク軸(92)の主軸(92a)が回転することにより、偏心軸(92b)に遊嵌された小歯車(93)は固定された内歯車(91)に噛合しながら内歯車(91)内を公転すると共に、偏心軸(92b)を中心に自転する。この際に、小歯車(93)は3公転で1自転するように内歯車(91)と小歯車(93)のギヤー比を設定するのが好ましい。
(94)は前記小歯車(93)上に固着させた正三角形状の噴出ノズル保持盤であり、この噴出ノズル保持盤(94)は、その中心が前記小歯車(93)の中心と同心で、これら噴出ノズル保持盤(94)と小歯車(93)との中心をクランク軸(92)の偏心軸(92b)が遊嵌状態で連通している。
(95)は、図5及び図6に示すように、噴出ノズル保持盤(94)の各三角頂部に固着した噴出手段であり、これは噴出ノズル保持盤(94)の各三角頂部に固着した取付片(951)と、この各取付片(951)に立設した3本の噴出縦管(952)と、この3本の噴出縦管(952)の上端と中央の連結盤(954)を介して横方向に連結する噴出横管(953)と、この噴出横管(953)と噴出縦管(952)とを連結する連結駒(955)と、これら噴出縦管(952),噴出横管(953),連結駒(955)に設けた噴出ノズル(956)とから成る。
更に、前記連結盤(954)は円盤状であり、その中心位置が噴出ノズル保持盤(94)の中心の上部に位置させ、両者の縦方向の中心位置を同一にしている。また、連結盤(954)には、図11に示すように、その中央下面から側面3方向に連通する通孔(954a)を穿設している。この側面3方向の各通孔(954a)に噴出横管(953)の一端が連結固定されている。従って、この連結盤(954)は、噴出横管(953)を横三方向に分岐して連結すると共に、各噴出横管(953)に、中央下面の通孔(954a)から流入する流体を分流する役目を成す。
(96)は噴出手段(95)の連結盤(954)と偏心軸(92b)との間を管接続する管体である。この管体(96)の接続に当り、管体(96)と偏心軸(92b)との接続は回転自在な管継手(97)を介して接続され、他方、管体(96)と連結盤(954)とは直接に接続されている。この管継手(97)を用いたことにより、偏心軸(952b)と噴出手段(95)の連結盤(94)との異なる回転に管継手(97)が回転して対応し、管体(96)の接続を保持できる。
(98)は駆動モーター、(99)は主軸(92a)に取付けたプーリー、(910)はベルトである。
次に、内歯車(91),クランク軸(92)及び小歯車(93)の関係について、図8及び図9基に説明する。先ず図8において、内歯車(91)に小歯車(93)が噛合した状態で、クランク軸(92)の主軸(92a)を回転させると、偏心軸(92b)が主軸(92a)を中心に矢印(イ)の方向に偏心回転する。これにより偏心軸(92b)と遊嵌した小歯車(93)は固定した内歯車(91)に噛合しながら内歯車(91)内を公転移動し、しかも矢印(ロ)の方向に自転して移動する。
また、この内歯車(91)と小歯車(93)とのギヤー比は4:3が好ましく、この場合、内歯車(91)に対する小歯車(93)は3公転で略1自転し、噴出ノズル(956)の角缶(A4)に対する移動軌跡が、角缶(A4)の角缶胴部(A2)内の四角形状とよく相似する。
その結果、噴出ノズル(956)が角缶(A4)の角缶胴部(A2)全周にわたって、一定の距離を保って移動でき、角缶胴部(A2)の清掃が充分行われる。
更に、角缶胴部(A2)内の噴出ノズル(956)の移動軌跡について、詳しく説明すると、内歯車(1)と小歯車(3)のギヤー比が4:3の場合に、角缶胴部(A2)内を移動する噴出ノズル(956)の移動軌跡を図9に示す。この図9において、ギヤー比が4:3であると、角缶胴部(A2)内を移動する噴出ノズル(956)の移動軌跡(ハ)は、角缶胴部(A2)内の略四角形状に沿って、所定の距離を保って角缶胴部(A2)内を略四角形状に移動する。この際、角缶胴部(A2)の直線部分では、噴出ノズル(956)の移動軌跡が内側に多少膨らみ加減となり、一直線状の移動とならない傾向を示すが、その膨らむ誤差は、一斗缶で僅か1mm以内であって、この程度の角缶胴部(A2)と噴出ノズル(56)との距離の変動は清掃するのに何ら問題とならない。このように、ギヤー比を4:3にすることにより、噴出ノズル(956)の移動軌跡(ハ)が角缶胴部(A2)の四角形状と極めて相似するのである。
次に、本発明の缶内クリーニング工程において、缶内クリーニング装置(9)を使用する角缶(A0)の清掃について図10を基に説明する。図10において、角缶(A4)は、その角缶胴部(A2)の一端に地板(A3)が巻締められ、他端に天板(A5)がまだ取付けられず、他端が開口している状態のものである。
そして、この状態の角缶(A4)に、缶内クリーニング装置(9)を、他の缶保持装置(図示せず)で移動させ、角缶(A4)内に噴出手段(95)を入れた状態にセットする。この際に、角缶(A4)の地板(A3)及び角缶胴部(A2)と各噴出ノズル(56)との距離を同じくするのがよい。この角缶(A4)内に噴出手段(95)をセットした状態で、缶内クリーニング装置(9)の駆動モーター(98)の回転をプーリー(99)及びベルト(910)で伝達してクランク軸(92)の主軸(92a)を回転させると、偏心軸(92b)が偏心回転され、その偏心軸(92b)に遊嵌した小歯車(93)が固定された内歯車(91)内を、自転しながら公転移動する。
これにより、小歯車(93)に固定された噴出ノズル保持盤(94)及び噴出手段(95)も、小歯車(93)と同様に自転しながら公転移動する。この際、正三角形の噴出ノズル保持盤(94)は、その各頂部の移動軌跡がルーローの三角形と同様に略四角形状の軌跡となる。
このように、噴出ノズル保持盤(94)の各頂部は四角状に移動するため、噴出ノズル保持盤(94)の各頂部に立設して配した噴出ノズル(956)も、図5に示すように、移動軌跡(ハ)で移動し、角缶(A4)の角缶胴部(A2)内の四角形に沿って設定した所定の距離を保って移動する。
そして、角缶(A4)内を移動する噴出手段(95)は、その噴出ノズル(956)が角缶(A4)内を四角状に移動しながら、噴出ノズル(956)から流体を角缶(A4)内に噴出する。この噴出する流体はクランク軸(92)の主軸(92a)から圧入させた空気,洗浄液等の流体であり、それが偏心軸(92b),管継手(97),管体(96),連結盤(954)の順に流れ、この連結盤(954)で三方向に分岐した噴出横管(953)から連結駒(955)を介して噴出縦管(952)に至る。そして噴出横管(953)の噴出ノズル(956)から噴出する流体で角缶(A4)の地板(A3)内面を清掃し、噴出縦管(952)の噴出ノズル(956)から噴出する流体で角缶胴部(A2)内面を清掃すると共に、連結駒(955)の斜面(955a)の噴出ノズル(956)から噴出する流体で地板(A3)と角缶胴部(A2)の巻締めた隅部をも清掃できるのである。従って、噴出手段(95)に設けた噴出ノズル(956)は、常に角缶(A4)内の形状に沿って所定の距離を保ちながら移動するため、噴出ノズル(956)から噴出する流体が、常に等距離で噴出し、角缶(A4)内のどの箇所でも、一定の洗浄能力を維持することができる。
次に、缶内面検査工程(j)は、図12〜図16に示すように、缶内クリーニングが完了した角缶(A4)に対して、その缶内異物の付着状態や内面被膜の欠陥等を検出し、角缶(A4)の良否を判断するための缶内面検査である。
この缶内面検査工程(j)に使用する缶内面検査装置(10)は、外形がルーローの三角形状の回転体(101)を、倣カム(102)に穿設した前記回転体(101)の外幅を一辺とする正方形の角穴(102a)内に、回転自在に設け、且つ、前記回転体(101)から突出させると共に前記回転体(101)のルーローの三角形状に対して重心および頂部の向きを一致させたカメラ保持体(103)を備え、このカメラ保持体(103)に対して、その頂部の側面に配した側面用ラインカメラ(104a)と、先端面の頂部から重心に向けて配した底面用ラインカメラ(104b)とから少なくとも成る撮影手段(104)を用い、この撮影手段(104)を角缶(A4)内に挿入した状態で、前記回転体(101)の重心を駆動手段(105)で偏心回転させながら前記側面用ラインカメラ(194a)と底面用ラインカメラ(104b)とで前記角缶(A4)内を撮影し、この撮影した画像データーを基に、画像判定手段(106)で角缶(A4)内面の良否を判定する.
尚、本発明に用いるルーローの三角形状とは、正三角形の各頂点を中心に半径がその正三角形の一辺となる円弧で結んでできるおむすび形をした定幅図形をいう。
また、回転体(101)は、正面の外形が前記ルーローの三角形状で一定の厚さを有するものであり、この回転体(101)は、その円弧の半径を一辺とする正方形の中で回転することができ、その際に回転体(101)の各頂部は略正方形の軌跡を画いて移動する。
また、撮影手段(104)のラインカメラとは、一度に一列分の画像を連続して撮影するラインセンサカメラをいう。そして、本発明の撮影手段(104)は、側面用ラインカメラ(104a)及び底面用ラインカメラ(104b)が角缶(A4)内を幅広くスキャンできるイメージセンサが好ましい。
従って、この撮影方法では、角缶(A4)の側面および底面を隈なく鮮明に撮影することが可能となり、その撮影時間も回転体(101)の1回転でもって、角缶(A4)内の側面と底面の撮影が極めて短時間にでき、自動製造ライン上に連続的に流れる各角缶(A4)の内面検査にも充分対応できる。
また、撮影された画像データーは画像判定手段(106)で角缶(A4)内の良否を瞬時に判定でき、判別作業が極めて簡単となる。
また、本発明の撮影がラインカメラを使用し、一定距離で撮影するので、角缶(A4)内の1周分すべてのピントが合い鮮明な画像データーが得られ、角缶(A4)内の微小なキズや欠陥が発見できる。
以下、缶内面検査工程(j)に使用する缶内面検査装置(10)について、図12〜図16を基に説明する。
(101)は外形がルーローの三角形状をした回転体であり、一定の厚さを有している。この回転体(101)は、図12及び図13に示すように、外形がルーローの三角形状のものであり、つまり、正三角形の各頂部(ロ)を中心に半径がその正三角形の一辺となる円弧で結んでできるおむすび状の形状をした定幅図形のものである。この回転体(101)の重心(イ)位置には、回転軸(101a)が突出し、この回転軸(101a)を駆動手段(105)で偏心回転させる。
(102)は倣カムであり、この倣カム(102)には、回転体(101)の外幅を一辺とする正方形の角穴(102a)が穿設され、この角穴(102a)の下部に、角穴(102a)より狭い相似形の支持枠(102b)を突出して形成している(図12,13参照)。この倣カム(102)の角穴(102a)内に回転体(101)が回転自在に設けられ、支持枠(102b)で安定保持されている。
また、回転体(101)には、図14に示すように、回転軸(101a)を設けた面と反対の面から突出するカメラ保持体(103)が設けられている。このカメラ保持体(103)は、回転体(101)の各頂部(ロ)内側から垂直に設けた細長なカメラ支持部材(103a)と、この三本のカメラ支持部材(103a)の先端に設けた回転体(101)と相似形のカメラ取付け板(103b)とから成り、このカメラ保持体(103)は、その重心及び頂部が、回転体(101)のルーローの三角形状に対して、回転体(101)の重心(イ)位置および頂部(ロ)の向きと一致させている。従って、カメラ取付け板(103b)は各カメラ保持体(103)の頂部の側面に位置させ、回転体(101)と平行にしている。
このカメラ保持体(103)には、そのカメラ支持部材(103a)に角缶(A4)の側面内を撮影するための側面用ラインカメラ(104a)を配して取付け、カメラ取付け板(103b)に角缶(A4)の底面内を撮影するための底面用ラインカメラ(104b)を配して取付けている。更に説明すると、カメラ保持体(103)に取付ける側面用ラインカメラ(104a)と底面用ラインカメラ(104b)は、一度に一列分の画像を連続して撮影可能なラインセンサカメラが使用され、光源を内蔵した細長タイプのものを使用するのが好ましい。
また、側面用ラインカメラ(104a)は18ℓ缶のように角缶(A4)の高さが深い場合、図示しないが、一本のカメラ支持部材(103a)の上下に別けて2台の側面用ラインカメラ(104a)を取付け、他の一本のカメラ支持部材(103a)の中間に1台の側面用ラインカメラ(104a)を取付けておくと、短いラインカメラが使用できると共に、この3台のラインカメラで角缶(A4)の側面全体が撮影できる。
次に、回転体(101)の駆動手段(105)について図12及び図15を基に説明すると、回転体(101)を回転させるために、その重心(イ)に突出した回転軸(101a)を回転させると、回転軸(101a)は偏心しながら回転する。従って、これを解決するのに、図15に示すように、回転体(101)の回転軸(101a)は、駆動手段(105)である回転駒(105a)の下面に穿設させた細長な溝穴(105b)に挿入され、回転駒(105a)の回転軸(105c)を駆動モーター(105d)で駆動させている。つまり、駆動手段(105)は、下面に穿設した細長な溝穴(105b)を有する回転駒(105a)と、その回転駒(105a)から突出する回転軸(105c)と、この回転軸(105c)と連結した駆動モーター(105d)とから成る。
この駆動手段(105)で回転体(101)の回転軸(101a)を回転させると、回転軸(101a)は回転駒(105a)の回転により回転されるが、その際に回転軸(101a)は溝穴(105b)内を移動できるので偏心しながら回転され、この回転軸(101a)の回転で、回転体(101)が回転される。尚、この回転駒(105a)を使用した駆動手段(105)は、あくまで一例であって、これに限定されず、他の例として、図示しないが、回転体(101)の回転軸(1a)と駆動モーター(105d)間をユニバーサルジョイントで連結したもの、あるいは歯車機構を使用した駆動手段(105)でもよい。
また、これらの回転体(101),倣カム(102),カメラ保持体(103),撮影手段(104),駆動手段(105)は一体的に図示しない機体に組み込まれて構成され、これら全体をシリンダー等の移動装置(図示せず)で上下移動させて検査を行う。
次に、角缶(A4)内の撮影方法について説明すると、先ず、角缶(A4)内にカメラ保持体(103)に取付けた撮影手段(104)を挿入した状態でもって、駆動モーター(105d)を駆動させると、それと回転軸(105c)で連結された回転駒(105a)が回転され、その溝穴(105b)に挿入された回転軸(101a)も偏心回転して回転体(101)が倣カム(102)の角穴(102a)に倣って回転する。この際に、回転体(101)の頂部(ロ)は、略正方形状の軌跡で移動する。従って、この回転体(101)の回転でカメラ保持体(103)に取付けた撮影手段(104)も、略正方形状に移動しながら角缶(A4)内を撮影する。具体的には、側面用ラインカメラ(104a)は角缶(A4)の正方形の側面内周に沿って一定距離で撮影でき、底面用ラインカメラ(104b)は角缶(A4)の底面内を、その正方形状に沿って上方から一定距離で撮影される。
しかも、角缶(A4)の側面及び底面の四隅は丸味を呈しているが、回転体(101)の頂部(ロ)の回転軌跡は正方形状の四隅が丸味を呈するので、これが丁度角缶(A4)の丸味のある四隅と略一致し、撮影手段(104)が丸味のある角缶(A4)の四隅も良好に撮影できるのである。
尚、撮影する際に、角缶(A4)の内面と撮影手段(104)との距離は、5mm〜15mm程度の範囲であり、好ましくは、角缶(A4)内の凹凸の関係上、7mm〜13mmの範囲がスキャンするのに適している。
このようにして側面用ラインカメラ(104a)及び底面用ラインカメラ(104b)で撮影して得られた画像データーは、図16に示すように、画像判定手段(106)に送られ、この画像判定手段(106)でもって瞬時に角缶(A4)内の良否を判定する。この画像判定手段(106)としては、例えば予め撮影した正常な基準画像データーとカメラ(104a),(104b)から得られた画像データーとを比較し、良否を判定する手段、あるいは得られた画像データーを分析し、部分的な色調や明度の変化の度合で良否を判定する手段等にすればよいが、必ずしもこれらの判定手段に限定されない。尚、隅用ラインカメラ(104c)の画像データーについても同様に判定される。
そして、画像判定手段(106)で良品と判定(図1に示すYES)された角缶(A4)はそのまま搬送され次工程の缶体反転装置(12)に送られる。
他方、図1、2に示すように、不良と判定(図1に示すNO)された角缶(A4)は、製造ラインから不良品排出装置(11)で不良品排出(k)される。この装置(11)は、画像判定手段(106)と接続され判定手段(106)で制御され作動する。画像判定手段(106)でNOと判定された不良の角缶(A4)を不良品排出装置(11)で製造ラインから取り除き排出する。
また、図示しないが不良品排出装置(11)としては、例えば、画像判定手段(106)で不良品と判定の場合、缶内面検査で角缶(A4)を保持する保持手段を、不良の角缶(A4)を保持した状態で上部の不良品排出装置(11)で移動し製造ラインから取り除くか、あるいは不良の角缶(A4)を次の不良品排出装置(11)に送り、エアー吸着盤を有するアームを移動自在に操作する公知の不良品排出装置(11)で、不良の角缶(A4)を吸着保持して製造ラインから取り除かして、別に設けた排出用コンベアラインに乗せ排出する。
これにより、良品の角缶(A4)だけが次工程の天板装着工程に送られ、不良品の角缶(A4)に天板(A5)を装着する無駄を防止できる。
尚、不良品排出装置(11)は缶内面検査装置(10)と連動して作動し、図示しないが、缶内面検査装置(10)の次や上方に設けるのがよく、これに排出用コンベアが接続されている。
また、不良品排出装置(11)は、不良の角缶(A4)を本来の製造ラインから除去する為のものであり、角缶(A4)を製造ラインから排出できるものならばよい。
缶体反転工程(L)は、缶内面検査工程(j)で良品と判定された角缶(A4)を180度反転される工程である。これに使用する缶体反転装置(12)としては、角缶(A4)を180度反転させるものならばよく、既に公知のものが使用され、この反転により、まだ天板(A5)が装着されていない角缶(A4)のフランジ部を上部に位置させ、次工程の天板装着工程(m)の加工を容易にさせる。
天板装着工程(m)は、角缶(A4)を180度反転して下方のフランジ部が上部に位置した状態で、そのフランジ部に天板(A5)を天板装着装置(13)で巻締めて装着する工程である。この天板装着装置(13)には予め天板供給装置(13a)で天板(A5)が供給され、その天板(A5)を天板装着装置(13)により角缶(A4)上部のフランジ部に自動的に巻締められる。この巻締は地板の巻締と同様に行われる公知なものであるから、これ以上の説明を省略する。
以上説明した全工程(a)〜(m)において、各工程(a)〜(c)の加工は単独の専用加工装置として、溶接機(1)、内外面補修装置(2)、反転装置(3)が使用され、それらは通常のコンベアラインで接続されている。
他方、工程(d)〜(m)の加工は、図4に示すように、1台のトランスファーマシンで連続して自動的に行う。このトランスファーマシンと反転工程(c)の反転装置(3)とはコンベアで接続され、反転工程(c)から送られた缶胴部(A1)がトランスファーマシンにより工程(d)〜(m)の加工を順次自動的に行う。
このトランスファーマシンに於いては、溶接ライン位置決め装置(4)、缶胴角形成形機(5)、パネリング加工機(6)、フランジ加工機(7)、地板供給装置(8a)、地板装着装置(8)、缶内クリーニング装置(9)、缶内面検査装置(10)、不良品排出装置(11)、缶体反転装置(12)、天板供給装置(13a),天板装着装置(13)等が加工順に搬送装置と供に順次組み込まれ配置され、加工物を搬送装置で順次上記各装置(4)〜(13)に送り、それを各装置(4)〜(13)で自動的に連続加工を行う。
このように、主要な工程(d)〜(m)の加工が1台のトランスファーマシンで行うため、生産ライン全体がコンパクトにでき場所をとらず、且つ、従来に比べ遥かに加工スピードが高められ、生産性の向上となる。
このトランスファーマシンに使用される加工物の搬送装置としては、図示しないが、例えば、加工物を挟んで搬送する一対の搬送爪を複数備えた搬送装置が用いられ、搬送爪は搬送方向に前後移動する搬送ロッドに設けられ、搬送ロッドは搬送方向に2本平行に配している。そして加工物を搬送するには、所定間隔離れた搬送爪が搬送ロッドの回転で加工物を側方から挟み、搬送ロッドを移動し所定の位置に搬送する。搬送後は、搬送ロッドを逆回転し搬送爪を開き、加工物を挟んだ状態から解除し、搬送ロッドを後退させ元の位置に戻って、次の加工物を搬送するように構成されている。
更に、本発明では、図2〜図4に示すように、接合ライン位置決め工程(d)を含む以後の各工程を防音装置(14)内で行うようにしている。つまり1台のトランスファーマシン全体を覆う防音カバー(14a)と、その防音カバー(14a)の上部に設けた換気扇(14b)とから成る。防音カバー(14a)は金属製で、特にはステンレス製ものが耐久性と防音効果の面で好ましが、プラスチック製でもよく、更に金属製で窓に透明プラスチックを使用してもよい。また、防音カバー(14a)を覆う範囲は、1台のトランスファーマシン全体に対し、その少なくとも機台上の加工装置全体を覆うのがよく、防音カバー(14a)を覆うにしても1台のトランスファーマシンに覆うだけであるから、複数の装置別に覆うのに比べ、簡単にできる利点を有する。
更に、換気扇(14b)は防音カバー(14a)の上部に設けるのが、換気の面でよく、しかも換気扇(14b)から騒音が少し漏れても、その騒音が上方に逃げて作業員には殆ど聞こえないので好ましい。
この防音装置(14)により、比較的騒音が激しい前記接合ライン位置決め工程(d)を含む以後の各主要工程に対し、そこから発生する騒音を作業環境によい規定の範囲以内に収めることが可能となり、製造ライン全体から見ても作業環境をより改善し生産性の向上をもたらす。
また、防音装置(14)の防音カバー(14a)により、主要部分の加工中に外部からの異物が混入するのを防止できる。また、換気扇(14b)を設けたことにより、防音カバー(14a)内で発生した塵や細かな異物、例えば、缶内クリーニング工程で除去されて発生する塵や異物等を防音カバー(14a)の外部に排出でき、防音カバー(14a)内がクリーンな環境を呈し、そのクリーンな環境下で各製造工程を行うことができ、不良品の発生率が低減する。
a 溶接工程
b 補修工程
c 反転工程
d 接合ライン位置決め工程
e 缶胴部角形成形工程
f パネリング加工工程
g フランジ加工工程
h 地板装着工程
i 缶内クリーニング工程
j 缶内面検査工程
L 缶内反転工程
m 天板装着工程
A0 接合ライン
A1 缶胴部
A2 角缶胴部
A3 地板
A4 角缶
A5 天板
9 缶内クリーニング装置
956 噴出ノズル
10 缶内面検査装置
104a 側面用ラインカメラ
14 防音装置
14a 防音カバー
14b 換気扇

Claims (3)

  1. 所定寸法の金属板を円筒状にフォーミングロール加工し、その円筒の継ぎ目を接合する溶接工程(a)と、接合した缶胴部(A1)の接合箇所を補修する内外面補修工程(b)と、横方向の前記缶胴部(A1)の中心を縦方向にする反転工程(c)と、前記缶胴部の溶接した接合ライン(AO)を所定の位置にする接合ライン位置決め工程(d)と、円筒状の前記缶胴部(A1)を略四角形な角缶胴部(A2)に成形する缶胴部角形成形工程(e)と、前記角缶胴部(A2)の平面を塑性加工にて額を入れて補強するパネリング加工工程(f)と、前記角缶胴部(A2)の両端部を同時にフランジ部に成形するフランジ加工工程(g)と、前記角缶胴部(A2)一方のフランジ部に地板(A3)を巻締めて装着する地板装着工程(h)と、他方のフランジ部に天板(A5)を巻締めて装着する天板装着工程(m)と、から少なくとも成り、これら各工程が連続した自動製造ラインで行われる角形溶接缶の製造方法において、前記地板装着工程(h)と前記天板装着工程(m)の間に、前記地板(A3)を装着した状態の角缶(A4)内を清掃する缶内クリーニング工程(i)と、前記地板を装着した状態の角缶(A4)内を検査する缶内面検査工程(j)と、前記角缶(A4)下方のフランジ部を上方に向ける缶体反転工程(L)とを順次設け、且つ、前記缶内クリーニング工程(i)に使用する缶内クリーニング装置(9)の噴出ノズル(956)及び前記缶内面検査工程(j)に使用する缶内面検査装置(10)の側面用ラインカメラ(104a)を、少なくとも前記角缶(A4)の缶胴部内面と一定の距離を保って移動させ、更に、缶内面検査工程(j)には不良品排出装置(11)を備え、しかも、前記接合ライン位置決め工程(d)を含む以後の前記各工程が、1台のトランスファーマシンで連続して自動的に行うと共に防音装置(14)内で行うことを特徴とする角形溶接缶の製造方法。
  2. 前記噴出ノズル(956)及び前記側面用ラインカメラ(104a)の移動が、ルーローの三角形の移動軌跡と同様に移動させた請求項1記載の角形溶接缶の製造方法。
  3. 前記防音装置(14)が、防音カバー(14a)と 換気扇(14b)とから成る請求項1又は2記載の角形溶接缶の製造方法。
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