JP2013166130A - 排ガス浄化三元触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】希少金属であるため高価であるロジウムを用いることなく、それでいて、厳しい排出規制に適合し得て、広い温度ウィンドウ範囲において、低い温度域から三元浄化機能にすぐれる排ガス浄化三元触媒を提供する。
【解決手段】空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化触媒であって、ZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)で表される固溶体成分からなり、パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であることを特徴とする排ガス浄化触媒が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、空気と燃料の量論混合比近傍において、燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒に関する。
詳しくは、本発明は、空気と燃料の量論混合比近傍において、燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物の3成分を含有する燃焼排ガスを接触させて、これら3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、これまでの排ガス浄化三元触媒に比べて、希少金属である高価なロジウムを用いることなく、広い温度ウィンドウ範囲で、低い温度域から、上記3成分の浄化性能にすぐれる排ガス浄化三元触媒に関する。
このような排ガス浄化三元触媒は、例えば、自動車等の移動発生源のエンジンからの排ガスに含まれる有害な一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を低減し、除去するために用いるに適している。
近年、自動車排出ガス規制は益々、厳しさを増しており、このような事情を背景として、排ガス浄化三元触媒は、そのような厳しい排出ガス規制に適合するために、一層、高い三元浄化性能を有することが求められている。そこで、これまで、三元触媒において、アルミナ等の担体にロジウムや白金等の高価な貴金属を高担持させることによって、この問題に対する対応がなされてきた。
しかし、明らかに、このような貴金属の高担持は、三元触媒の価格を非常に高めている大きい要因となっている。加えて、最近、世界的に貴金属の価格が高騰している結果、三元触媒のコストも益々高くなっており、触媒価格の低コスト化が急務とされている。
そこで、これまでの三元触媒に含まれる高価なロジウムや白金を用いることなく、三元浄化性能を可能な限りに損なわない触媒について、既に、幾つかが提案されている。例えば、パラジウム、活性アルミナ、酸化セリウム及び酸化バリウムを含む排ガス浄化触媒が提案されている(特許文献1参照)。また、アルカリ土類金属、鉄及びチタンを含み、所定の式で表される単相の結晶相からなり、パラジウムを担持した複合酸化物にアルミナを混合してなる排ガス浄化用触媒も提案されている(特許文献2参照)。
上記以外にも、パラジウムを担持させたアルミナ系酸化物と銅を担持させた酸素吸蔵性酸化物を含む排ガス浄化触媒、アルミニウム、セリウム、ジルコニウム、イットリウム及びランタンを含み、アルミニウム原子モル数Aに対するセリウム、ジルコニウム、イットリウム及びランタンの合計の原子モル数Bの比B/Aを1/48〜1/10とした複合酸化物にパラジウムを担持させた三元触媒、更には、Aサイト欠損型ペロブスカイト複合酸化物にパラジウムを担持させた三元触媒(特許文献3、4及び5参照)、パラジウム含有ペロブスカイトからなる三元触媒等も提案されている(特許文献6参照)。
更に、(A)ロジウム、白金及びパラジウムから選ばれる少なくとも1種の第1の触媒成分0.01〜0.5重量%と、(B)残部が(a)酸化ジルコニウムと酸化チタンから選ばれる少なくとも1種の酸化物と(b)プラセオジム、イットリウム、ネオジム、タングステン、ニオブ、ケイ素及びアルミニウムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とからなる複合酸化物又は混合酸化物であって、上記複合酸化物又は混合酸化物における上記酸化物(a)の割合が70〜95重量%の範囲である第2の触媒成分からなる貴金属低担持三元触媒が提案されている(特許文献7参照)。
また、担体と、この担体に担持された貴金属からなる活性成分を含み、上記担体が希土類元素及びアルカリ土類元素から選ばれる少なくとも1種の安定化元素を含有する立方晶若しくは正方晶系安定化ジルコニア系複合酸化物を含むコア部と、上記コア部の表面に形成された耐熱性ジルコニア系複合酸化物を含む表層部とを備え、上記表層部の比表面積はは前記コア部の比表面積よりも大きく、前記貴金属はその一部が前記表層部のジルコニア系複合酸化物に固溶しており、残りが前記表層部の表面上に担持されている排ガス浄化触媒も提案されている(特許文献8参照)。
しかし、希少金属である高価なロジウムを用いることなく、広い温度ウィンドウ範囲で、好ましくは、低い温度域から、上記3成分の浄化性能にすぐれるという点において、上述した触媒のいずれも、これまでの三元触媒に比べて、尚、十分でなく、一層の改良が求められている。
例えば、上記安定化ジルコニア系複合酸化物を含むコア部と耐熱性ジルコニア系複合酸化物を含む表層部とを備え、貴金属の一部が上記表層部に固溶しており、残りが上記表層部の表面に担持されている触媒は、高温雰囲気下において、速やかに触媒性能が低下する問題を有している。
このような事情の下、空気と燃料の量論混合比近傍において燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための三元触媒であって、これまでの三元触媒に比べて、希少金属であり、高価なロジウムを用いることなく、それでいて、厳しい排出規制に適合し得て、広い温度ウィンドウ範囲で、低い温度域からすぐれた三元浄化性能を有する高耐久性排ガス浄化三元触媒の開発が強く望まれている。
特開平6−99069号公報 特開2011−502号公報 特開2006−187675号公報 特開2005−224792号公報 特開2003−175337号公報 WO2005−102518号公報 特開2010−58110号公報 WO2005−087373号公報
従って、本発明は、希少金属である高価なロジウムを用いることなく、それでいて、厳しい排出規制に適合し得て、広い温度ウィンドウ範囲で、低い温度域から三元浄化性能にすぐれる三元触媒を提供することを目的とする。
本発明によれば、第1の触媒として、空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)固溶体成分からなることを特徴とする排ガス浄化三元触媒が提供される。
本発明によれば、第2の触媒として、空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、
(A)パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)固溶体成分20〜80重量%と、
(B)(a)セリウム酸化物と、(b)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる複合酸化物と、(c)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる混合酸化物とから選ばれる少なくとも1種の酸化物成分20〜80重量%とからなることを特徴とする排ガス浄化三元触媒が提供される。
更に、本発明によれば、第3の触媒として、空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、
(A)パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)固溶体成分20〜80重量%と、
(B)(a)セリウム酸化物と、(b)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる複合酸化物と、(c)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる混合酸化物とから選ばれる少なくとも1種であって、パラジウムを0.1〜6重量%の範囲で担持している酸化物成分20〜80重量%とからなることを特徴とする排ガス浄化三元触媒が提供される。
本発明においては、上述した排ガス浄化触媒において、固溶体成分におけるPr/(Zr+Pr)原子比は、好ましくは、0.08〜0.55の範囲であり、特に好ましくは、0.09〜0.5の範囲である。
本発明においては、上述した排ガス浄化触媒において、固溶体成分のパラジウム含有率は、0.1〜6重量%の範囲であることが好ましく、特に、パラジウム含有率による触媒性能の変化が小さいことから、1〜4重量%の範囲が最も好ましい。
特に、本発明によれば、上述した排ガス浄化触媒において、固溶体成分のパラジウム含有率が0.1〜6重量%の範囲であると共に、固溶体成分におけるPr/(Zr+Pr)原子比が0.08〜0.55の範囲であり、特に、0.09〜0.5の範囲であることが好ましい。また、パラジウムを担持している酸化物成分は、パラジウムを1〜5重量%の範囲で担持していることが好ましい。
更に、本発明によれば、上記第2及び第3の触媒は、好ましくは、固溶体成分25〜75重量%と酸化物成分25〜75重量%とからなり、最も好ましくは、固溶体成分30〜70重量%と酸化物成分30〜70重量%とからなる。
本発明による排ガス浄化三元触媒によれば、高価なロジウムを用いることなく、それでいて、厳しい排出規制に適合し得て、広い温度ウィンドウ範囲で、低い温度域から一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物の3成分の三元浄化性能にすぐれている。
本発明による第1の触媒、即ち、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体からなるフレッシュ触媒について、パラジウム含有率をパラメーターとした三元成分のそれぞれのT75の平均値のPr/(Zr+Pr)原子比依存性を示す。 本発明による第1の触媒、即ち、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体からなる触媒のエージング後のパラジウム含有率をパラメーターとした三元成分のそれぞれのT75の平均値のPr/(Zr+Pr)原子比依存性を示す。 本発明による第2の触媒、即ち、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体とセリアの等重量混合物からなるフレッシュ触媒について、パラジウム含有率をパラメーターとした三元成分のそれぞれのT75の平均値のPr/(Zr+Pr)原子比依存性を示す。 本発明による第2の触媒、即ち、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体とセリアの等重量混合物からなる触媒のエージング後のパラジウム含有率をパラメーターとした三元成分のそれぞれのT75の平均値のPr/(Zr+Pr)原子比依存性を示す。
本発明による第1の触媒は、空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)固溶体成分からなるものである。
本発明において、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体のパラジウムは、後述するように、Pd2+とPd4+、主に、Pd4+として存在しており、上記固溶体中のパラジウム含有率は、上記固溶体においてジルコニウムとプラセオジムがそれぞれZrO2及びPr611として存在するものとして算出した。
本発明によれば、プラセオジムがジルコニア結晶に固溶することによって、ジルコニア結晶中に酸素空孔が形成され、その結果、ジルコニアの立方晶が部分安定化され、形成されるZrO−Pr11固溶体においては、ジルコニアが低温で安定的な単斜晶ではなく、高温安定型の立方晶又は正方晶となる。ZrO−Pr11固溶体中のPr11含有率が増加すると共に、ミラー指数が(1,1,1)である格子面由来の回折角ピークが低角側にシフトし、結晶面間隔が大きくなる。ここに、ミラー指数が(1,1,1)である格子面の面間隔が2.95〜3.10Åであるときに、部分安定化されたZrO−Pr11固溶体結晶が高温においても安定化されて、高い耐熱性を有するようになる。
このようなZrO−Pr11固溶体結晶上にPdO及び/又はPdOを公知の含浸法や中和沈着法等により担持させ、更に、PdO及び/又はPdOのPdへの還元が進行しない条件でこれを処理することによって、結晶面間隔がPd4+に比べて十分に大きいために、Pd4+がZrO−Pr11固溶体の結晶中に容易に取り込まれる。その結果、比表面積及び細孔容積が大きく、細孔制御可能で、高温で安定なZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造が形成される。
即ち、ZrO−Pr11固溶体の結晶へのPd2+とPd4+、主に、Pd4+のドープによって、ZrO−Pr11固溶体の結晶構造が安定化され、耐熱性が更に向上する。このように、ZrO−Pr11固溶体中にパラジウムが固溶したとき、パラジウムのイオン半径が小さいために格子面の面間隔は小さくなる。
このように、Pd4+がZrO−Pr11固溶体の結晶構造中に取り込まれて形成されるZrαPrβPdγ2-δ固溶体においては、パラジウムは原子レベルで固溶体の結晶構造中に存在するために、パラジウムの触媒反応有効率がこれまでの粒子状のパラジウムに比べて非常に高く、従って、低いパラジウム含有率で高い三元成分浄化特性と耐熱性を有することができる。
即ち、本発明に従って、パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ固溶体は、すぐれた三元浄化性能と高い耐熱性を有する排ガス浄化触媒である。特に、パラジウム含有率が0.1〜6重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.08〜0.55、好ましくは、0.09〜0.5の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ固溶体は、広い温度ウィンドウ範囲で、低い温度域から三元浄化性能にすぐれると共に、高SV(空間速度)下においても、すぐれた三元触媒特性を有して、高い耐久性能を示す。
特に、本発明によれば、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体のパラジウム含有率は、パラジウム含有率による固溶体の触媒性能の変化が小さいことから、1〜4重量%の範囲が好ましい。
本発明による触媒は、その上で以下のような反応メカニズムで三元触媒反応が進行するために高い三元触媒機能を有する。即ち、先ず、金属パラジウム上ではなく、ZrαPrβPdγ2-δ 固溶体中のPd2+及びPd4+に吸着したO2−上で気相中のNOが酸化されて、ZrαPrβPdγ2-δ 固溶体の酸素欠陥サイトにNOとして吸着する。この点に関しては、in situ FTIRによって、吸着種が nitrite 種であることが本発明者らによって確認されている。そこで、酸化能が高い nitrite はZrαPrβPdγ2-δ固溶体に吸着し、又は気相中の一酸化炭素とプロピレン等の炭化水素類を低い温度域から高速で酸化すると共に、自身はこれらによって窒素に還元される。反応ガス中にNOが含まれないときは、一酸化炭素とプロピレンの酸化能が低下する。更に、水素、一酸化炭素、炭化水素類等の還元作用によって、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体中のPd2+及びPd4+の一部が還元されて、ナノサイズの金属パラジウムが生成し、このようなナノサイズの金属パラジウム上で酸素が解離吸着し、そして、このように解離吸着した酸素原子が一酸化炭素と炭化水素類を低温にて高速度で酸化浄化する。
本発明による第1の触媒である上述したZrαPrβPdγ2-δ 固溶体は、詳細には後述するように、ZrO2−Pr611 固溶体結晶上にPdO及び/又はPdOを通常の含浸法や中和沈着法等によって担持させ、更に、PdO及び/又はPdOの金属パラジウムへの還元が進行しない条件でこれを熱処理するとき、結晶面間隔がPd4+に比べて十分に大きいために、Pd4+がZrO−Pr11固溶体結晶中に取り込まれ、その結果、比表面積及び細孔容積が大きく、細孔制御可能で、高温で安定なZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造が形成される。
このようなZrαPrβPdγ2-δ固溶体は、800℃よりも低い温度域では安定であるが、800℃以上の温度では、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造から酸素が気相中に脱離して、Pd2+及びPd4+がZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造から金属パラジウムとして脱落するために、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造が不安定となり、かくして、結晶が成長し、比表面積と細孔容積量が低下する。一方、脱落した金属パラジウム粒子は、その結晶構造体上での易動性が高まって、相互に会合して、粒子が成長する。その結果、上記固溶体の三元成分浄化性能は大きく損なわれる。
本発明者らは、上記固溶体の三元成分浄化性能が高温において損なわれる現象、即ち、高温での触媒性能の劣化現象を種々の方法によって調べた結果、この現象のトリガーがZrαPrβPdγ2-δ 固溶体の結晶構造からの酸素の脱離にあることを解明した。そこで、本発明によれば、(A)上記固溶体成分、即ち、パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ 固溶体成分20〜80重量%と前記酸化物成分又はパラジウムを0.1〜6重量%の範囲で担持させた前記酸化物成分を80〜20重量%とを組み合わせてなる触媒とすれば、このような触媒においては、上記トリガー現象が効果的に抑制されることを明らかにした。前記酸化物成分が担持するパラジウムは、後述するように、金属パラジウム及び/又は酸化パラジウムとして存在する。
かくして、本発明による第2の触媒は、空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、
(A)パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)固溶体成分20〜80重量%と、
(B)(a)セリウム酸化物と、(b)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる複合酸化物と、(c)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる混合酸化物とから選ばれる少なくとも1種の酸化物成分20〜80重量%とからなる。
好ましくは、本発明による第2の触媒は、前記固溶体成分25〜75重量%と前記酸化物成分25〜75重量%とからなり、最も好ましくは、前記固溶体成分30〜70重量%と前記酸化物成分30〜70重量%とからなる。
また、本発明による第3の触媒は、空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、
(A)パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)固溶体成分20〜80重量%と、
(B)(a)セリウム酸化物と、(b)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる複合酸化物と、(c)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる混合酸化物とから選ばれる少なくとも1種の酸化物成分であって、パラジウムを0.1〜6重量%の範囲で担持している酸化物成分20〜80重量%とからなるものである。
本発明において、第3の触媒中の酸化物成分が担持しているパラジウムは、金属パラジウム及び/又は酸化パラジウム(PdO)であり、第3の触媒中の酸化物成分のパラジウム担持率0.1〜6重量%は、金属パラジウムとしての量、即ち、金属パラジウム換算である。
好ましくは、本発明による第3の触媒は、前記固溶体成分25〜75重量%とパラジウム担持率が0.1〜6重量%の範囲である前記酸化物成分25〜75重量%とからなり、最も好ましくは、前記固溶体成分30〜70重量%とパラジウム担持率が0.1〜5重量%の範囲である前記酸化物成分30〜70重量%とからなる。
即ち、本発明による第3の触媒は、上述した本発明による第2の触媒において、酸化物成分が酸化物成分の量とパラジウム量、即ち、金属パラジウム換算による金属パラジウム及び/又は酸化パラジウムの量との合計量に基づいて、金属パラジウム及び/又は酸化パラジウムを金属パラジウム換算で0.1〜6重量%の範囲、好ましくは、1〜5重量%の範囲で担持しているものである。
上述したような本発明による第2及び第3の触媒は、これをリーンから理論空燃比近傍条件下、1000℃以上の温度で長時間にわたって使用しても、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造からの酸素の脱離が抑制されるので、三元成分浄化性能が損なわれることがない。
更に、前述したように、ZrO−Pr11固溶体結晶上にPdO及び/又はPdOを通常の含浸法や中和沈着法等によって担持し、更に、PdO及び/又はPdOのPdへの還元が進行しない条件でこれを熱処理すると、結晶面間隔がPd4+に比べて十分に大きいために、Pd4+がZrO−Pr11固溶体結晶中に取り込まれる。しかし、上記熱処理が不十分であるときは、パラジウムイオンのZrO−Pr11固溶体の結晶構造中への均一なドープが不十分となる。従って、本発明によれば、パラジウムを含有するZrαPrβPdγ2-δ固溶体の製造に際しては、800〜1100℃程度の高温でリーン条件下において熱処理することが好ましい。
本発明による第2又は第3の触媒、即ち、前記酸化物成分又は前記酸化物成分にパラジウム0.1〜6%を担持させたものと前記固溶体成分とを組み合わせない場合には、パラジウムが原子レベルでZrO−Pr11固溶体結晶構造体中に均一にドープしたZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体を得ることができない。その理由は、リーン雰囲気において、高温でパラジウムが原子レベルでZrO−Pr11固溶体結晶構造体中に均一にドープする前に、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造から酸素が脱離する結果、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造からパラジウムが脱落し、そして、このように脱落したパラジウム金属粒子が粗大化するので、パラジウムが均一にドープしたZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造が得られないからである。
このように、本発明の第2及び第3の触媒は、これをリーンから理論空燃比近傍条件下、1000℃以上の温度で長時間にわたって使用しても、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造からの酸素の脱離が抑制されるので、三元成分浄化性能が損なわれることがないという効果は、前記酸化物成分が酸素貯蔵機能を有するために、1000℃以上の温度における理論空燃比近傍条件下において、酸素バッファー効果、即ち、燃料の燃焼排ガス中の酸素濃度が変動したときに、触媒の成分から酸素を予め、供給し、又は触媒の成分中に酸素を取り込むことによって、触媒反応場における酸素濃度の変動を緩和する効果を示して、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造中のPd2+及びPd4+の還元を抑制することによりもたらされるものである。
本発明による第1の触媒から第3の触媒において、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体中のパラジウム含有率は、好ましくは、0.1〜6重量%の範囲であり、最も好ましくは、1〜4重量%の範囲である。また、本発明による第1の触媒から第3の触媒において、Pr/(Zr+Pr)原子比は、0.05〜0.6の範囲であり、好ましくは、0.08〜0.55の範囲であり、最も好ましくは、0.09〜0.5の範囲である。
上記固溶体中のパラジウム含有率が0.05重量%よりも少ないときは、上記固溶体からなる触媒の三元成分の浄化性能が低く、一方、7重量%よりも多くしても、そのようなパラジウムの含有率の増加に見合って、三元成分の浄化性能が向上しない。また、上記固溶体におけるPr/(Zr+Pr)原子比が0.05よりも小さいときは、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体の結晶構造が不安定となり、過酷な条件下において、三元成分の浄化性能が低下する。しかし、0.6よりも多いときは、触媒の三元成分浄化性能が低下すると共に、耐久性も低下する。
上述した本発明による固溶体成分ZrαPrβPdγ2-δは、通常、ミラー指数が(1,1,1)である格子面の面間隔が2.95〜3.15Åであり、比表面積が20〜90m/gの範囲であり、メジアン細孔径が20〜200nmの範囲である。
本発明による第1の触媒は、例えば、以下のような方法によって調製することができる。酸化物重量基準で固溶体中のジルコニアの含有率が適当量、例えば、40〜90重量%となるように、ジルコニウムとプラセオジムの元素の酸化物の前駆体、例えば、硝酸ジルコニウムと硝酸プラセオジウムをイオン交換水中に投入し、攪拌しながら、加熱加圧下に加水分解し、又はアンモニアや水酸化ナトリウム等のアルカリ性水溶液を加え、前駆体を中和加水分解してスラリーを得る。
次いで、このようにして得られたスラリーを、例えば、20〜150℃の温度で適宜時間、例えば、1〜24時間、常圧下又は水熱条件下で熟成し、濾過、水洗、乾燥した後、場合によっては、空気中、200〜400℃で適宜時間、例えば、1〜24時間焼成して、結晶性の低いZrO−Pr11固溶体を得る。
次いで、含浸法や中和沈着法等の通常の方法によって硝酸パラジウム等のパラジウム塩を上記ZrO−Pr11固溶体の細孔内に沈着させた後、酸化雰囲気下、300〜500℃の温度で適宜時間、例えば、1〜24時間、焼成して、パラジウムをPdO及び/又はPdOとして上記固溶体に担持させる。
更に、このようにして得られた上記PdO及び/又はPdOを担持させた固溶体を酸化雰囲気下で800〜1100℃の温度で適宜時間、例えば、10〜100時間焼成することによって、本発明によるパラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であって、上述した特性を有するZrαPrβPdγ2-δ固溶体を粉体として得ることができる。
また、本発明による第1の触媒は、以下のような方法によっても調製することができる。即ち、オキシ塩化ジルコニウム8水和物をイオン交換水に溶解し、これに35%塩酸とイオン交換水を加え、得られた水溶液を例えば、常圧下、100℃程度から、水熱条件下にオートクレーブ中、200℃程度までの温度で、更に、適宜時間、例えば、10〜30時間保持し、その後、室温まで放冷して、細孔構造を調節した含水酸化ジルコニウム含有スラリーを得る。次に、この含水酸化ジルコニウム含有スラリーを濾過、水洗した後、乾燥し、場合によっては、約400℃以上、例えば、300℃で敵時間、例えば、3〜5時間焼成して、低結晶性ジルコニアを得る。
次いで、上記低結晶性ジルコニアを含有する水性スラリーに攪拌しながら、所定量の硝酸プラセオジム水溶液と硝酸パラジウム水溶液を加え、20〜60℃で保持して、攪拌しながら、これに水酸化ナトリウム水溶液をスラリーのpHが9程度となるまで加える。この後、スラリーを濾過し、得られた固形物をそのスラリーのpHが7以下となるまで、濾過、リパルプ及び水洗を繰り返した後、得られたスラリーを濾過し、乾燥し、得られた固形物を空気中、300〜500℃で適宜時間、例えば、1〜3時間、焼成した後、更に、空気中、800〜1100℃で適宜時間、例えば、10〜100時間焼成して、触媒粉体としての本発明によるZrαPrβPdγ2-δ固溶体を得ることができる。
本発明による第2及び第3の触媒は、上述したようなZrαPrβPdγ2-δ固溶体と前記酸化物成分又は前記パラジウムを0.1〜6重量%の範囲で担持した酸化物成分と組み合わせることによって得ることができる。
上記酸化物成分、例えば、CeO−ZrO固溶体は市販品をそのまま、用いることができるし、また、必要に応じて、従来、知られている方法によって調製することができる。また、パラジウムを担持した上記酸化物成分、例えば、パラジウムを担持したCeO−ZrO固溶体は、例えば、CeO−ZrO固溶体をスラリーとし、これに硝酸パラジウム水溶液を加え、加温下に攪拌しながら蒸発乾固させた後、更に、空気中で、例えば、300〜500℃で適宜時間、焼成して得ることができる。
前述した触媒劣化のトリガー現象は、ZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体から酸素が脱離放出され、その結果、ZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体中のPd4+が金属パラジウムとして偏析(セグレゲーション)し、生成した金属パラジウム粒子が結晶構造体上で凝集、焼結し、粒子が粗大化する現象である。本発明によれば、本発明によるZrαPrβPdγ2-δ固溶体20〜80重量%と前記酸化物成分又は前記酸化物成分にパラジウムを0.1〜6重量%の範囲の担持率で担持させたものを20〜80重量を混合し、これをリーン雰囲気下、800〜1100℃で、例えば、10〜100時間焼成することによって、上述した触媒劣化のトリガー現象を抑制することができる。従って、高温リーン条件下で焼成することにより、ZrO−Pr11結晶構造体中にパラジウムが均一にドープしたZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体を形成させることができる。
このように、本発明によって、触媒劣化のトリガー現象を抑制することができるということは、換言すれば、酸素貯蔵機能を有する前記酸化物成分又はパラジウムを担持した前記酸化物成分を上記ZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体と共存させることによって、ZrO−Pr11結晶構造体中にパラジウムが均一にドープしたZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体を得ることができるということである。
その理由は、酸素の昇温脱離試験によって、ZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体が酸素を脱離する温度で上記酸化物成分又はパラジウムを担持した前記酸化物成分が酸素を脱離するという知見を得たことから、ZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体から酸素が脱離する場合、前記酸化物成分又はパラジウムを担持した前記酸化物成分から脱離する酸素によってZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体の酸素の欠陥部が補充されるために、ZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体からの酸素脱離が抑制されるとみられる。
かくして、本発明に従って、ZrO−Pr11結晶構造体中にパラジウムが均一にドープした結晶構造を有するZrαPrβPdγ2-δ固溶体によれば、理論空燃比近傍条件下、1000℃以上の温度においても、ZrαPrβPdγ2-δ結晶構造体からの酸素脱離が抑制されるので、三元成分浄化性能が損なわれることがなく、厳しい条件下において、一層、高い性能を発揮することができる。
本発明による第1、第2及び第3の触媒のいずれについても、一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する排ガスをこれら触媒に接触させて、前記3成分を接触的に浄化するためには、空気と燃料の量論混合比近傍で燃料を燃焼させることが好ましい。例えば、排ガス中の成分が一酸化炭素0.2〜0.75%、水素0.1〜0.5%、炭化水素(C1換算)0.02〜0.1%及び酸素0.25〜0.75%の範囲となるようにエンジンの燃料燃焼室に燃料を供給し、燃焼させることが望ましい。
また、本発明による排ガス浄化触媒に排ガスを接触させる温度、即ち、反応温度は、排ガスの組成にもよるが、通常、100℃以上であり、好ましくは、200℃以上である。反応温度の上限は、特に限定されるものではないが、通常、1000℃である。このような反応温度において、排ガスは、好ましくは、20000〜200000h-1の範囲の空間速度で処理される。
本発明による第1、第2及び第3のいずれの触媒についても、粉末や粒状物のような種々の形態にて得ることができる。従って、従来からよく知られている任意の方法によって、このような触媒を用いて、例えば、ハニカム、環状物、球状物等のような種々の形状の触媒構造体に成形することができる。また、このような触媒構造体の製造に際して、必要に応じて、適当の添加物、例えば、成形助剤、補強材、無機繊維、有機バインダー等を用いることができる。
しかし、本発明によれば、触媒をバインダー成分と共にスラリーとし、これを任意の形状の支持用の不活性な基材の表面に、例えば、ウォッシュ・コート法によって塗布して、触媒層を有する触媒構造体として用いるのが有利である。
基材上に形成すべき触媒層の厚み、即ち、基材への触媒のコーティング量は、排ガスを触媒層に接触させる際の温度、排ガス中の酸素濃度、排ガスを触媒層に接触させる際の空間速度(SV)等のような反応条件にもよるが、ハニカム基材1L当たり、通常、25〜200gの範囲であり、特に、50〜150gの範囲が好ましい。
上記不活性な基材は、例えば、コージーライトのような粘土鉱物や、また、ステンレス鋼のような金属、好ましくは、Fe−Cr−Alのような耐熱性の金属からなるものであってよく、また、その形状は、ハニカム、環状、球状構造等であってよい。このような触媒構造体はいずれも、ガソリンエンジン自動車排ガス中の一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物浄化のために好適である。
以下に本発明による排ガス浄化触媒を担持した触媒構造体の製造と共に、そのような触媒構造体を用いる一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物の3成分の接触的浄化を実施例として挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
(I)第1の触媒を有する触媒構造体の製造と性能評価
(1)触媒構造体の製造
実施例1−1
オキシ塩化ジルコニウム8水和物18.49g(ZrO2として7.10g)をイオン交換水に溶解し、更に、硝酸プラセオジム水溶液11.60g(Pr611として2.90g)を加えて混合水溶液とした。次に、この混合水溶液に35%塩酸とイオン交換水を加えて、得られる酸化物の濃度が20g/Lとなるように水溶液量を調整した。得られた水溶液をオートクレーブに入れて120℃まで昇温させて、圧力を0.2MPaとし、更に30時間保持した。その後、室温まで放冷して、含水酸化ジルコニウム含有スラリーを得た。
次に、このスラリーに25%アンモニア水を中和剤として加えて、pHが10となるまで60分間かけて加えて、水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム含有スラリーを得た。 このようにして得られた水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム含有スラリーを濾過、水洗した後、120℃で24時間乾燥し、更に、300℃で5時間焼成して酸化物を得た。
得られた酸化物を粒径が20μm以下になるまで乳鉢で粉砕して、低結晶性ジルコニウム/プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr611重量比=71/29)粉体約8gを得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、磁気攪拌子で攪拌しながら、これに硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)5.05gを加えた。得られたスラリーを60℃で保持し、攪拌しながら、1規定水酸化ナトリウム水溶液をスラリーのpHが9となるまで滴下した。スラリーを濾過して固形分を取り出した後、再度、水にリパルプし、得られたスラリーのpHが7以下となるまで、濾過、リパルプ及び水洗を繰り返した後、スラリーを濾過した。
このようにして得られた固形分を100℃で1夜乾燥させ、空気中、500℃で1時間焼成した後、更に、空気中、800℃で20時間焼成して、パラジウム含有率5重量%であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.2290)固溶体を触媒粉体として得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は105nmであった。また、X線としてCuKα線を用いて、X線回折解析を行った結果、ZrαPrβPdγ2-δ複合酸化物のミラー指数が(1,1,1)である格子面の面間隔は3.00Åであり、酸化パラジウム(PdO)と金属パラジウム由来のピークは検出されなかった。更に、XPSによるパラジウムの状態分析を行ったところ、すべてのパラジウムは高酸化状態であるPd4+であり、よって、すべてのパラジウムが構造体中に取り込まれていることが確認された。また、BET法による比表面積は67.2m/gであった。
上記触媒粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例1−2から1−6
パラジウム含有率を0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%とした以外は、実施例1−1と同様にして、パラジウム含有率がそれぞれ0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%である固溶体触媒粉体を得、これらの固溶体触媒粉体をそれぞれ用いて、実施例1−1と同様にして、それぞれハニカム基体1L当たりに上記固溶体触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例2−1
実施例1−1においてオキシ塩化ジルコニウム8水和物(ZrOとして4.70g)と硝酸プラセオジム水溶液(Pr611として5.30g)を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr611重量比=47/53)粉体を得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)5.26gを加えた。得られたスラリーを60℃で保持し、攪拌しながら、蒸発乾固させて後、更に、空気中、500℃で1時間、800℃で20時間焼成して、パラジウム含有率5重量%であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比=0.4506)固溶体を触媒粉体として得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は118nmであった。また、X線としてCuKα線を用いて、X線回折解析を行った結果、ZrαPrβPdγ2-δのミラー指数が(1,1,1)である格子面の面間隔は3.05Åであった。この際に、酸化パラジウム(PdO)と金属パラジウム由来のピークは検出されなかった。更に、BET法による比表面積は51.5m/gであった。また、XPSによるパラジウムの状態分析を行ったところ、すべてのパラジウムは高酸化状態であるPd4+であり、すべてのパラジウムが構造体中に取り込まれていることが確認された。
上記触媒粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たり触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例2−2から2−6
パラジウム含有率を0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%とした以外は、実施例2−1と同様にして、パラジウム含有率がそれぞれ0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%である固溶体触媒粉体を得、これらの固溶体触媒粉体をそれぞれ用いて、実施例2−1と同様にして、それぞれハニカム基体1L当たりに上記固溶体触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例3−1
オキシ塩化ジルコニウム8水和物22.66g(ZrO2として8.70g)をイオン交換水に溶解し、更に、硝酸プラセオジム水溶液5.20g(Pr611として1.30g)を加えて混合水溶液とした。次に、この混合水溶液に35%塩酸とイオン交換水を加えて、得られる酸化物濃度が20g/Lとなるように水溶液量を調整した。
このようにして得られた水溶液をオートクレーブに入れ、120℃まで昇温し、圧力を0.2MPaとし、更に10時間保持した。その後、室温まで放冷して、含水酸化ジルコニウム含有スラリーを得た。次に、このスラリーに25%アンモニア水を中和剤としてpHが10となるまで60分間かけて加えて、水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム含有スラリーを得た。
この水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム含有スラリーを濾過し、水洗した後、120℃で24時間乾燥し、更に、300℃で5時間焼成して酸化物を得た。得られた酸化物を粒径が20μm以下になるまで乳鉢で粉砕して、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr611重量比=87/13)粉体約8gを得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)1.05gを加えた。60℃で保持し、攪拌しながら、蒸発乾固させた後、更に、空気中、500℃で1時間焼成し、次いで、800℃で20時間焼成して、パラジウム含有率が5重量%であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.0980)固溶体を触媒粉体として得た。
この触媒粉末について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は56nmであった。また、X線としてCuKα線を用いて、X線回折解析を行った結果、ジルコニウム/プラセオジム複合酸化物のミラー指数が(1,1,1)である格子面の面間隔は2.96Åであった。更に、BET法による比表面積は69.2m/gであった。
上記触媒粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例3−2から3−6
パラジウム含有率を0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%とした以外は、実施例3−1と同様にして、パラジウム含有率がそれぞれ0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%である固溶体触媒粉体を得、これらの固溶体触媒粉体をそれぞれ用いて、実施例3−1と同様にして、それぞれハニカム基体1L当たりに上記固溶体触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例4−1
オキシ塩化ジルコニウム8水和物21.09g(ZrO2として8.10g)をイオン交換水に溶解し、更に、硝酸プラセオジム水溶液7.60g(Pr611として1.90g)を加え、混合水溶液とした。次に、この混合水溶液に35%塩酸とイオン交換水を加えて、得られる酸化物濃度が20g/Lとなるように水溶液量を調整した。得られた水溶液をオートクレーブに入れて120℃まで昇温させて、圧力を0.2MPaとし、更に、30時間保持した。その後、室温まで放冷して、含水酸化ジルコニウム含有スラリーを得た。
次に、この含水酸化ジルコニウム含有スラリーに25%アンモニア水を中和剤として加えて、pHが10となるまで60分間かけて加えて、水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム含有スラリーを得た。
このようにして得られた水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム含有スラリーを濾過、水洗した後、120℃で24時間乾燥し、更に、300℃で5時間焼成して酸化物を得た。 このようにして得られた酸化物を粒径が20μm以下になるまで乳鉢で粉砕して、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr611重量比19/81)粉体約8gを得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)5.05gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら、1規定水酸化ナトリウム水溶液をpHが9となるまで滴下した。得られたスラリーを濾過し、得られた固形分を再度、水にリパルプして、スラリーのpHが7以下となるまで、濾過、リパルプ及び水洗を繰り返した後、スラリーを濾過し、得られた固形分を100℃で1夜乾燥させ、空気中、500℃で1時間焼成した後、更に、空気中、800℃で20時間焼成して、パラジウム含有率5重量%であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.1457)固溶体を触媒粉体として得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は99nmであった。また、X線としてCuKα線を用い、X線回折解析を行った結果、ZrαPrβPdγ2-δ複合酸化物のミラー指数が(1,1,1)である格子面の面間隔は2.98Åであり、酸化パラジウム(PdO)と金属パラジウム由来のピークはいずれも検出されなかった。更に、XPSによるパラジウムの状態分析を行ったところ、すべてのパラジウムは高酸化状態であるPd4+であり、従って、すべてのパラジウムが構造体中に取り込まれていることが確認された。また、BET法による比表面積は85.6m/gであった。
上記触媒粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例4−2から4−6
パラジウム含有率を0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%とした以外は、実施例4−1と同様にして、パラジウム含有率がそれぞれ0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%である固溶体触媒粉体を得、これらの固溶体触媒粉体をそれぞれ用いて、実施例4−1と同様にして、それぞれハニカム基体1L当たりに上記固溶体触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例5−1
実施例1−1においてオキシ塩化ジルコニウム10.25gと硝酸プラセオジウム24.52gを用いた以外は、実施例1−1と同様にして、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr611重量比57/43)粉体を得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)5.26gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら、蒸発乾固させた後、更に、空気中、500℃で1時間、次いで、800℃で20時間焼成して、パラジウム含有率が5重量%であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.3543)固溶体を触媒粉体として得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は114nmであった。また、X線としてCuKα線を用い、X線回折解析を行った結果、ZrαPrβPdγ2-δのミラー指数が(1,1,1)である格子面の面間隔は3.03Åであった。この際に、酸化パラジウム(PdO)と金属パラジウム由来のピークはいずれも検出されなかった。また、BET法による比表面積は53.1m/gであった。更に、XPSによるパラジウムの状態分析を行ったところ、すべてのパラジウムは高酸化状態であるPd4+であり、従って、すべてのパラジウムが構造体中に取り込まれていることが確認された。
上記触媒粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たり触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例5−2から5−6
パラジウム含有率を0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%とした以外は、実施例5−1と同様にして、パラジウム含有率がそれぞれ0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%である固溶体触媒粉体を得、これらの固溶体触媒粉体をそれぞれ用いて、実施例5−1と同様にして、それぞれハニカム基体1L当たりに上記固溶体触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例6−1から6−6
実施例1−1から1−6において調製したパラジウムを5重量%、0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%含有するZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.2290)固溶体触媒粉体それぞれ1.5gとセリア粉末(比表面積48.4m/g)1.5gを乳棒にて瑪瑙製乳鉢で均一に混合した。
得られた混合物3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体をそれぞれ得た。
実施例7−1から7−6
実施例2−1から2−6において調製したパラジウムを5重量%、0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%含有するZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.4506)固溶体触媒粉体それぞれ1.5gとセリア粉末(比表面積48.4 m/g)1.5gを瑪瑙製乳棒にて瑪瑙製乳鉢で均一に混合し、得られた混合物を空気雰囲気下、1000℃で40時間焼成して、焼成物粉体を得た。
上記焼成物粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体をそれぞれ得た。
実施例8−1から8−6
実施例3−1から3−6において調製したパラジウムを5重量%、0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%含有するZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.0980)固溶体触媒粉体それぞれ1.5gとセリア粉末(比表面積48.4 m/g)1.5gを瑪瑙製乳棒にて瑪瑙製乳鉢で均一に混合し、得られた混合物を空気雰囲気下、1000℃で40時間焼成して、焼成物粉体を得た。
上記焼成物粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体それぞれを得た。
実施例9−1から9−6
実施例4−1から4−6において調製したパラジウムを5重量%、0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%含有するZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.1457)固溶体触媒粉体それぞれ1.5gとセリア粉末(比表面積48.4 m/g)1.5gを瑪瑙製乳棒にて瑪瑙製乳鉢で均一に混合し、得られた混合物を空気雰囲気下で1000℃40時間焼成して、焼成物粉体を得た。
上記焼成物粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体をそれぞれ得た。
実施例10−1
イオン交換水20mLにCeO−ZrO(酸化物重量比50/50)固溶体粉末(第一稀元素化学工業(株)製Z―2140、比表面積79.9m2/g)5gを加えてスラリーとした。磁気攪拌子で攪拌しながら、このスラリーに硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)5.26gを加えた。得られたスラリーを60℃に保ち、これを攪拌しながら蒸発乾固させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、パラジウムを5重量%担持したCeO−ZrO固溶体粉体0.9gを得た。
この固溶体粉体と実施例2−1において得たパラジウムを5重量%含有するZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.4506)固溶体触媒粉体2.1gを混合して、混合粉体を得た。
この混合粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例10−2
実施例2−1において調製したパラジウムを5重量%含有するZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.4506)固溶体触媒粉体1.5gと実施例10−1において調製したパラジウム担持率5重量%のCeO−ZrO固溶体(酸化物重量比50/50)粉体1.5gを用いて、以下、実施例10−1と同様にして、ハニカム触媒構造体を得た。
実施例10−3
実施例2−1において調製したパラジウムを5重量%含有するZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.4506)固溶体触媒粉体0.9gと実施例10−1において調製したパラジウム担持率5重量%のCeO−ZrO固溶体(重量比50/50)粉体2.1gを用いて、以下、実施例10−1と同様にしてハニカム触媒構造体を得た。
実施例11
オキシ塩化ジルコニウム8水和物18.23g(ZrO2として7.00g)をイオン交換水に溶解した。得られた水溶液に35%塩酸とイオン交換水を加えて、得られる酸化物濃度が20g/Lとなるように水溶液量を調整した。得られた水溶液をオートクレーブに入れて120℃まで昇温させて、圧力を0.2MPaとし、更に30時間保持した。その後、室温まで放冷して、含水酸化ジルコニウム含有スラリーを得た。
この含水酸化ジルコニウム含有スラリーを濾過、水洗した後、120℃で24時間乾燥し、更に、300℃で5時間焼成して酸化物を得た。この酸化物を粒径が20μm以下になるまで乳鉢で粉砕して、低結晶性ジルコニア粉体約6gを得た。
イオン交換水20mLに上記低結晶性ジルコニア粉体5.00gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸プラセオジム水溶液4.10g(Pr611として1.02g)と硝酸パラジウム水溶液(Pdとして1重量%)6.08gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら、スラリーに1規定水酸化ナトリウム水溶液をpHが9となるまで滴下した。スラリーを濾過し、得られた固形物を再度、水にリパルプし、得られたスラリーをpHが7以下となるまで、濾過、リパルプ及び水洗を繰り返した。得られたスラリーを濾過し、得られた固形物を100℃で1夜乾燥させ、空気中、500℃で1時間焼成した後、更に、空気中、800℃で20時間焼成して、パラジウム含有率が1重量%であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.1286)固溶体を触媒粉体として得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は93nmであった。また、X線としてCuKα線を用い、X線回折解析を行った結果、ZrαPrβPdγ2-δ複合酸化物のミラー指数が(1,1,1)である格子面の面間隔は、2.96Åであり、金属パラジウム由来のピークは検出されなかった。また、XPSによるパラジウムの状態分析を行ったところ、すべてのパラジウムは酸化状態であるPd2+及びPd4+であり、かくして、すべてのパラジウムが構造体中に取り込まれていることが確認された。また、BET法による比表面積は59.7m/gであった。
更に、このようにして得た固溶体触媒粉体1.5gとセリア粉末(比表面積48.4m/g)1.5gを瑪瑙製乳棒にて瑪瑙製乳鉢で混合し、得られた混合物を空気雰囲気下、1000℃で40時間焼成して、焼成物粉体を得た。
上記焼成物粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
実施例12
イオン交換水100mLに硝酸ジルコニル(ZrO(NO3)3・2H2O)17.35g(ZrOとして6.66g)と硝酸プラセオジム(Pr(NO3)3・6H2O)5.10g(Pr611として1.275g)とを溶解させて、水溶液を調製した。この水溶液に0.1規定のアンモニア水を加え、上記ジルコニウム塩とプラセオジム塩を中和加水分解した後、得られた溶液をオートクレーブに入れて圧力を120℃まで昇温させて、0.2MPaとし、更に60時間保持した。その後、室温になるまで放冷し、含水酸化ジルコニウム−含水酸化プラセオジム含有スラリーを得た。
得られたスラリーから生成物を濾過にて分離し、これを120℃で24時間乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、ジルコニウム−プラセオジム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比84/16、比表面積73m2/g)10gを得た。イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸パラジウム水溶液(Pdとして1重量%)5.05gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら蒸発乾固させ、空気中、900℃で20時間焼成して、パラジウム含有率が5重量%であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、Pr/(Zr+Pr)原子比0.1225)固溶体触媒粉体を得た。
この触媒粉体を用いて、BJH法による細孔分布曲線を求めた。その結果、メジアン細孔径は197nmであった。更に、X線としてCuKα線を用い、X線回折解析を行った。その結果、ジルコニウム−プラセオジム複合酸化物のミラー指数が(1,1,1)である格子面の面間隔は、2.99オングストロームであった。また、BET法による比表面積は、55.7m2/gであった。
上記触媒粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、500℃で1時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
比較例1
25%硫酸ナトリウム溶液94gを65℃に昇温し、これに予め75℃に加温したZr0換算16%のオキシ塩化ジルコニウム溶液250gを添加した後、遊離酸濃度が1.5規定になるように塩酸を加え、0.5時間保持して、塩基性硫酸ジルコニウムを生成させた(低温反応液)。25%硫酸ナトリウム溶液141gを85℃に昇温し、これに予め85℃に加温したZr0換算16%のオキシ塩化ジルコニウム水溶液375gを加えた後、遊離酸濃度が1.5規定になるように塩酸を加え、0.5時間保持して、塩基性硫酸ジルコニウムを生成させた(高温反応液)。
上記の低温反応液と高温反応液とを混合し、95℃に加熱後、0.5時間保持して、熟成した。得られた混合溶液に25%水酸化ナトリウムを添加し、pHが13以上になるまで中和し、水酸化物沈殿を生成させた。得られた水酸化物沈殿を濾過し、十分に水洗し、水酸化物を105℃で24時間乾燥した。乾燥した水酸化物を大気中600℃で3時間焼成して、酸化ジルコニウム粉体を得た。
イオン交換水20mLに上記酸化ジルコニウム粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)5.26gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら、蒸発乾固させ、更に、空気中、600℃で3時間焼成して、主として金属パラジウムであると推定されるが、パラジウムを金属パラジウム換算で5重量%酸化ジルコニウムに担持させた触媒粉体を得た。
この触媒粉末について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は47nmであった。また、X線としてCuKα線を用い、X線回折解析を行った結果、その結晶構造は単斜晶系であった。また、BET法による比表面積は58.5m/であった。この触媒粉体を用いて、実施例1と同様にして、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持させたハニカム触媒構造体を得た。
比較例2
実施例3−1と同様にして、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr611重量比=87/13)を得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、ジニトロジアミン白金硝酸水溶液(Ptとして5重量%)5.26gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら蒸発乾固させ、更に、空気中、500℃で1時間、次いで、600℃で20時間焼成して、白金を酸化白金(PtO)及び金属白金として金属白金換算で5重量%を含有するジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr611重量比87/13)触媒粉体を得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は131nmであった。また、BET法による比表面積は73.9m/gであった。
上記触媒粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、600℃で3時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
比較例3
オキシ塩化ジルコニウム8水和物15.63g(ZrOとして6.00g)をイオン交換水に溶解し、得られた水溶液に更に硝酸プラセオジム水溶液5.20g(Pr611として1.30g)と硝酸ランタン6水和物7.14g(Laとして2.70g)を加えて混合水溶液とした。この混合水溶液に35%塩酸とイオン交換水を加えて、酸化物濃度が20g/Lとなるように調整した。
得られた水溶液水をオートクレーブに入れて120℃まで昇温し、圧力を0.2MPaとし、更に10時間保持した。その後、室温まで放冷して、含水酸化ジルコニウム含有スラリーを得た。
この含水酸化ジルコニウム含有スラリーに25%アンモニア水を中和剤としてスラリーのpHが10となるまで60分間かけて加えて、水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム−水酸化ランタン含有スラリーを得た。
次に、この水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム−水酸化ランタン含有スラリーを濾過、水洗した後、120℃で24時間乾燥し、更に、300℃で5時間焼成して酸化物を得た。この酸化物を粒径が20μm以下になるまで乳鉢で粉砕して、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム−ランタン複合酸化物(ZrO/Pr11/La3重量比60/13/27)粉体約8gを得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5.26gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)5.05gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら蒸発乾固させ、空気中、600℃で3時間焼成して、パラジウムを主として金属パラジウムとして金属パラジウム換算で5重量%を上記ジルコニウム−プラセオジム−ランタン複合酸化物に担持させた触媒粉体を得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は277nmであった。また、BET法による比表面積は78.5m/であった。
この触媒粉体を用いて、実施例1−1と同様にして、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持させたハニカム触媒構造体を得た。
比較例4
オキシ塩化ジルコニウム8水和物20.53g(ZrOとして7.88g)をイオン交換水に溶解し、これに更に硝酸プラセオジム水溶液5.28g(Pr611として1.32g)と硝酸イットリウム6水和物2.71g(Laとして0.80g)を加えて、混合水溶液とした。この混合水溶液に35%塩酸とイオン交換水を加えて、酸化物濃度が20g/Lとなるように調整した。得られた水溶液をオートクレーブに入れて120℃まで昇温し、圧力を0.2MPaとし、更に10時間保持した。その後、室温まで放冷して、含水酸化ジルコニウム含有スラリーを得た。
この含水酸化ジルコニウム含有スラリーに25%アンモニア水を中和剤としてスラリーのpHが10となるまで60分間かけて加えて、水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム−水酸化イットリウム含有スラリーを得た。
次に、このようにして得られた水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム−水酸化イットリウム含有スラリーを濾過、水洗した後、120℃で24時間乾燥し、更に300℃で5時間焼成して酸化物を得た。この酸化物を粒径が20μm以下になるまで乳鉢で粉砕して、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム−イットリウム複合酸化物(ZrO/Pr11/Y重量比60/13/27)粉体約8gを得た。 イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)5.26gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら蒸発乾固させた後、空気中、600℃で3時間焼成して、パラジウムを主として金属パラジウムとして金属パラジウム換算で5重量%を上記ジルコニウム−プラセオジム−イットリウム複合酸化物に担持させた触媒粉体を得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は280nmであった。また、BET法による比表面積は66.8m/gであった。
この触媒粉体を用いて、実施例1と同様にして、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持させたハニカム触媒構造体を得た。
比較例5
オキシ塩化ジルコニウム8水和物20.82g(ZrOとして7.99g)をイオン交換水に溶解し、これに硝酸プラセオジム水溶液2.04g(Pr611として0.51g)と硝酸セリウム6水和物3.78g(CeOとして1.50g)を加えた。得られた混合水溶液に35%塩酸とイオン交換水を加えて、酸化物濃度が20g/Lとなるように水溶液量を調整した。得られた水溶液をオートクレーブに入れて120℃まで昇温し、圧力を0.2MPaとし、更に30時間保持した。その後、室温まで放冷して、含水酸化ジルコニウム含有スラリーを得た。
この含水酸化ジルコニウム含有スラリーに25%アンモニア水を中和剤としてスラリーのpHが10となるまで60分間かけて加えて、水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム−水酸化セリウム含有スラリーを得た。
次いで、このようにして得られた水酸化ジルコニウム−水酸化プラセオジム−水酸化セリウム含有スラリーを濾過、水洗した後、120℃で24時間乾燥し、更に、300℃で5時間焼成して酸化物を得た。この酸化物を粒径が20μm以下になるまで乳鉢で粉砕して、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム−セリウム複合酸化物(ZrO/Pr11/CeO重量比79.9/5.1/15)粉体約8gを得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸パラジウム水溶液(Pdとして5重量%)5.26gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら蒸発乾固させた後、空気中、600℃で3時間焼成して、パラジウムを主として金属パラジウムとして金属パラジウム換算で5重量%を上記ジルコニウム−プラセオジム−セリウム複合酸化物に担持させた触媒粉体を得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は136nmであった。また、BET法による比表面積は66.8m/gであった。
この触媒粉体を用いて、実施例1と同様にして、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持させたハニカム触媒構造体B−5を得た。
比較例6
実施例3−1と同様にして、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr11重量比87/13)粉体を得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸ロジウム水溶液(Rhとして0.5重量%)0.526gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら蒸発乾固させた後、空気中、500℃で1時間、次いで、800℃で20時間焼成して、ロジウムを酸化ロジウム(Rh23)及び金属ロジウムとして金属ロジウム換算で0.5重量%を含有させたジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr11重量比87/13)触媒粉体を得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ、メジアン細孔径は127nmであった。また、BET法による比表面積は74.5m/gであった。
上記触媒粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、600℃で3時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
比較例7
実施例2−1と同様にして、低結晶性ジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr11重量比47/53)粉体を得た。
イオン交換水20mLに上記複合酸化物粉体5gを加えてスラリーとし、これに磁気攪拌子で攪拌しながら、硝酸ロジウム水溶液(Rhとして0.5重量%)0.526gを加えた。60℃で保持して、攪拌しながら蒸発乾固させた後、空気中、500℃で1時間、次いで、800℃で20時間焼成して、ロジウムを酸化ロジウム(Rh23)及び金属ロジウムとして金属ロジウム換算で0.5重量%を含有させたジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr11重量比47/53)触媒粉体を得た。
この触媒粉体について、水銀圧入法による細孔分布曲線を求めたところ。メジアン細孔径は132nmであった。また、BET法による比表面積は64.2m/gであった。
上記触媒粉体3gとアルミナゾル0.6gとシリカゾル0.8gと適量の水を混合した。ジルコニアボール数gを粉砕媒体として用いて、手で振盪し、凝集粉体を解して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布し、乾燥させた後、空気中、600℃で3時間焼成して、ハニカム基体1L当たりに触媒100gを担持したハニカム触媒構造体を得た。
(2)窒素酸化物、一酸化炭素及びプロピレンの浄化試験
上記実施例1〜12と比較例1〜7において得られた触媒構造体をそれぞれ用いて、以下の窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)及びプロピレン(C36)の浄化試験を行った。即ち、触媒構造体を100℃から600℃まで昇温速度10℃/分の割合にて昇温させながら、空間速度50000h-1にて下記組成の混合ガスを通じて浄化試験を行った。測定温度域は50℃から450℃とした。窒素酸化物、一酸化炭素及びプロピレンの変換率(除去率)は、ガスメット社製FTTRガス分析計にて一酸化炭素、プロピレン、NO及びNO2の濃度分析を行い、これに基づいて算出した。三元成分の浄化性能は、窒素酸化物、一酸化炭素及びプロピレンの変換率がそれぞれ75%を示す温度T75にて評価した。
(混合ガス組成)
NO:500ppm
2:0.5%
CO:5000ppm
2:1700ppm
36:400ppm(C1換算)
CO2:14%
2O:6%
実施例1〜12及び比較例1〜7による触媒構造体のT75を表1から表3に示す。尚、表1及び表2において、例えば、実施例1−1から1−6のように、実施例が6つに分けて記載されているときは、実施例1−1から1−6において、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体のパラジウム含有量がこの順序で5重量%、0.1重量%、1重量%、2重量%、4重量%及び6重量%である。
更に、空気とほぼ同じ窒素/酸素混合ガスを通じた石英管中、980℃で20時間にわたって触媒構造体をエージングして、そのエージングの前後の触媒構造体のT75の差(ΔT75)にて触媒構造体の耐熱性を評価した。実施例1〜12及び比較例1〜7による触媒構造体のエージング前後のT75の差(ΔT75)を表1から表3に示す。
Figure 2013166130
Figure 2013166130
Figure 2013166130
比較例1による触媒構造体の有する触媒は、パラジウム5重量%を含有する酸化ジルコニウムであり、この触媒構造体のT75は281℃である。これに対して、パラジウム含有率がいずれも5重量%である実施例1−1、2−1、3−1、4−1及び5−1による触媒構造体のT75はいずれも、上記281℃よりも高い。しかし、比較例1による触媒構造体は、エージング前後のT75の差(ΔT75)が113℃もあって、実施例1−1、2−1、3−1、4−1及び5−1による触媒構造体のΔT75はいずれも、これよりも低い。従って、本発明による触媒構造体はいずれも、エージング後の耐熱性にすぐれている。
比較例2による触媒構造体の有する触媒は、白金を5重量%含有するジルコニウム−プラセオジム複合酸化物(ZrO/Pr611重量比87/13)であって、この触媒構造体のT75は336℃である。これに対して、パラジウム含有率がいずれも5重量%である実施例1−1、2−1、3−1、4−1及び5−1のT75はいずれも、上記比較例2の触媒構造体のT75よりも低い。従って、本発明による触媒構造体は、浄化性能にすぐれている。また、比較例2による触媒構造体のΔT75は非常に高く、耐熱性に劣っている。
比較例3による触媒構造体は、パラジウム5重量%をジルコニウム−プラセオジム−ランタン複合酸化物に担持させた触媒を有し、比較例4による触媒構造体は、パラジウム5重量%をジルコニウム−プラセオジム−イットリウム複合酸化物に担持させた触媒を有し、比較例5による触媒構造体は、パラジウム5重量%をジルコニウム−プラセオジム−セリウム複合酸化物に担持させた触媒を有し、比較例6による触媒構造体は、0.5重量%のロジウムを含有させたジルコニウム−プラセオジム複合酸化物かあなる触媒を有し、比較例7による触媒構造体は、0.5重量%のロジウムを含有させたジルコニウム−プラセオジム複合酸化物を触媒として有する。
比較例3〜7による触媒構造体も、比較例1及び2による触媒構造体と同じく、ΔT75が高く、耐熱性に劣っている。本発明による触媒構造体は、比較例1〜7による触媒構造体と比較して、いずれもΔT75が小さく、耐熱性にすぐれている。
次に、ZrαPrβPdγ2-δ固溶体のフレッシュ触媒とエージング後の触媒のパラジウム含有率をパラメーターとした三元成分のそれぞれのT75の平均値のPr/(Zr+Pr)原子比依存性を実施例1−1から実施例1−6(Pr/(Zr+Pr)原子比0.2290)、実施例2−1から実施例2−6(Pr/(Zr+Pr)原子比0.4506)、実施例3−1から実施例3−6(Pr/(Zr+Pr)原子比0.0980)、実施例4−1から実施例4−6(Pr/(Zr+Pr)原子比0.1457)及び実施例5−1から実施例5−6(Pr/(Zr+Pr)原子比0.3543)について、図1及び図2に示す。
実施例1−1から実施例5−6による触媒構造体はいずれも、低温域からNOx、一酸化炭素及びプロピレンの三元成分を浄化しており、エージング後においても、上記三元成分を低温域から浄化していて、エージングによる触媒性能の劣化も小さいことが示されている。
ZrαPrβPdγ2-δ固溶体とセリアの等重量混合物からなるフレッシュ触媒とエージング後の触媒について、パラジウム含有率をパラメーターとした三元成分のそれぞれのT75の平均値のPr/(Zr+Pr)原子比依存性を実施例6−1から実施例6−6(Pr/(Zr+Pr)原子比0.2290)、実施例7−1から実施例7−6(Pr/(Zr+Pr)原子比0.4506)、実施例8−1から実施例8−6(Pr/(Zr+Pr)原子比0.0980)及び実施例9−1から実施例9−6(Pr/(Zr+Pr)原子比0.1457)について、図3及び図4に示す。
ZrαPrβPdγ2-δ固溶体とセリアを含む実施例6−1から実施例9−6の触媒構造体は、ΔT75が表1及び2に示すように小さいことと対応して、エージングによる触媒性能の劣化が殆ど認められず、耐久性が格段に改善されていることが示されている。

Claims (8)

  1. 空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)固溶体成分からなることを特徴とする排ガス浄化三元触媒。
  2. 空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、
    (A)パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)固溶体成分20〜80重量%と、
    (B)(a)セリウム酸化物と、(b)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる複合酸化物と、(c)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる混合酸化物とから選ばれる少なくとも1種の酸化物成分20〜80重量%とからなることを特徴とする排ガス浄化三元触媒。
  3. 空気と燃料の量論比近傍における燃料の燃焼によって生成する一酸化炭素、炭化水素類及び窒素酸化物を含有する燃焼排ガスを接触させて、上記3成分を接触的に浄化するための排ガス浄化三元触媒であって、
    (A)パラジウム含有率が0.05〜7重量%の範囲であり、Pr/(Zr+Pr)原子比が0.05〜0.6の範囲であるZrαPrβPdγ2-δ(但し、α+β+γ=1.000であり、δは電荷中性条件を満たすように定まる値である。)固溶体成分20〜80重量%と、
    (B)(a)セリウム酸化物と、(b)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる複合酸化物と、(c)ジルコニウムとプラセオジムから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物とセリウム酸化物からなる混合酸化物とから選ばれる少なくとも1種であって、パラジウムを0.1〜6重量%の範囲で担持している酸化物成分20〜80重量%とからなることを特徴とする排ガス浄化三元触媒。
  4. 固溶体成分のパラジウム含有率が0.1〜6重量%の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス浄化三元触媒。
  5. 固溶体成分のパラジウム含有率が1〜4重量%の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の排ガス浄化三元触媒。
  6. 固溶体成分におけるPr/(Zr+Pr)原子比が0.08〜0.55の範囲である請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス浄化三元触媒。
  7. 固溶体成分におけるPr/(Zr+Pr)原子比が0.09〜0.5の範囲である請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス浄化三元触媒。
  8. パラジウムを担持している酸化物成分がパラジウムを1〜5重量%の範囲で担持している請求項3に記載の排ガス浄化三元触媒。


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