JP2001106527A - セリウム・アルミニウム酸化物および排ガス浄化用触媒 - Google Patents
セリウム・アルミニウム酸化物および排ガス浄化用触媒Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温雰囲気に長時間曝されてもその酸素スト
レージ機能を低下させないセリウム・アルミニウム酸化
物と、このセリウム・アルミニウム酸化物を使用した排
ガス浄化用触媒を提供すること。 【解決手段】 本発明のセリウム・アルミニウム酸化物
は、セリウムと、セリウムを除く希土類元素およびジル
コニウムから選ばれる少なくとも一種以上の元素の混合
溶液に、α−アルミナを分散させて、アルミナ混合スラ
リーを調整し、該アルミナ混合スラリーに塩基性溶液を
添加して生成した沈殿物を乾燥焼成して得られることを
特徴とする。本発明のセリウム・アルミニウム酸化物
は、γ−アルミナ等の他の特定の元素との間に固溶体を
生じることによる酸素ストレージ能の低下が抑えられて
いる。
レージ機能を低下させないセリウム・アルミニウム酸化
物と、このセリウム・アルミニウム酸化物を使用した排
ガス浄化用触媒を提供すること。 【解決手段】 本発明のセリウム・アルミニウム酸化物
は、セリウムと、セリウムを除く希土類元素およびジル
コニウムから選ばれる少なくとも一種以上の元素の混合
溶液に、α−アルミナを分散させて、アルミナ混合スラ
リーを調整し、該アルミナ混合スラリーに塩基性溶液を
添加して生成した沈殿物を乾燥焼成して得られることを
特徴とする。本発明のセリウム・アルミニウム酸化物
は、γ−アルミナ等の他の特定の元素との間に固溶体を
生じることによる酸素ストレージ能の低下が抑えられて
いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス浄化用触媒
として有用な成分であるセリウム・アルミニウム酸化物
と、前記セリウム・アルミニウム酸化物を用いてなる排
ガス浄化用触媒に関する。
として有用な成分であるセリウム・アルミニウム酸化物
と、前記セリウム・アルミニウム酸化物を用いてなる排
ガス浄化用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】排ガス浄化用触媒は、触媒担体と、触媒
担体表面に形成された担持層と、担持層に担持された触
媒金属とからなるものが知られている。従来、排ガス浄
化用触媒の担持層には、担体の熱安定性や浄化性能の低
下の防止のために、添加剤が添加されている。この添加
剤には、希土類元素の酸化物や遷移金属の酸化物等が用
いられている。
担体表面に形成された担持層と、担持層に担持された触
媒金属とからなるものが知られている。従来、排ガス浄
化用触媒の担持層には、担体の熱安定性や浄化性能の低
下の防止のために、添加剤が添加されている。この添加
剤には、希土類元素の酸化物や遷移金属の酸化物等が用
いられている。
【0003】この添加剤として、セリウムの酸化物が広
く使用されている。このセリウムの酸化物は、酸素を放
出あるいは取り込み(酸素ストレージ能)、COおよび
HCの酸化反応およびNOxの還元反応を調整して浄化
効率を高めるために使用されている。
く使用されている。このセリウムの酸化物は、酸素を放
出あるいは取り込み(酸素ストレージ能)、COおよび
HCの酸化反応およびNOxの還元反応を調整して浄化
効率を高めるために使用されている。
【0004】しかし、セリウムの酸化物は、排ガス浄化
触媒に使用されている間に、他の担持層を形成している
物質と固溶体を形成して、その特性を失いやすい。たと
えば、主な担持層の形成材料である活性アルミナ(γ−
アルミナ)とは、固溶体を生じる。そのため、セリウム
の酸化物は、他の特定の元素と複合酸化物または固溶体
などを形成することで安定化が図られている。
触媒に使用されている間に、他の担持層を形成している
物質と固溶体を形成して、その特性を失いやすい。たと
えば、主な担持層の形成材料である活性アルミナ(γ−
アルミナ)とは、固溶体を生じる。そのため、セリウム
の酸化物は、他の特定の元素と複合酸化物または固溶体
などを形成することで安定化が図られている。
【0005】たとえば、特公平6−75675号公報に
は、セリウム酸化物とジルコニウム酸化物の一部を複合
酸化物または固溶体として存在せしめ、その原子数比を
特定の範囲にする開示がある。
は、セリウム酸化物とジルコニウム酸化物の一部を複合
酸化物または固溶体として存在せしめ、その原子数比を
特定の範囲にする開示がある。
【0006】さらに、特公平6−44999号公報に
は、セリウム酸化物、ジルコニウム酸化物、希土類元素
酸化物を含み、前記酸化物の少なくとも一部を複合酸化
物または固溶体として存在させた排ガス浄化用触媒が開
示されている。
は、セリウム酸化物、ジルコニウム酸化物、希土類元素
酸化物を含み、前記酸化物の少なくとも一部を複合酸化
物または固溶体として存在させた排ガス浄化用触媒が開
示されている。
【0007】しかしながら、上述したように、排ガス浄
化用触媒の触媒担体に触媒貴金属を担持させる担持層に
は、活性アルミナが使用されている。この排ガス浄化用
触媒を用いて排ガスを浄化したときには、担持層が高温
の排気ガスにさらされることで、セリウムの酸化物に活
性アルミナが固溶して、固溶体を生じるようになる。セ
リウムの酸化物に固溶が生じると、セリウムの酸化物の
酸素ストレージ能が低下あるいは消失するという不具合
があった。
化用触媒の触媒担体に触媒貴金属を担持させる担持層に
は、活性アルミナが使用されている。この排ガス浄化用
触媒を用いて排ガスを浄化したときには、担持層が高温
の排気ガスにさらされることで、セリウムの酸化物に活
性アルミナが固溶して、固溶体を生じるようになる。セ
リウムの酸化物に固溶が生じると、セリウムの酸化物の
酸素ストレージ能が低下あるいは消失するという不具合
があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたもので、高温雰囲気に長時間曝されても
その酸素ストレージ機能を低下させないセリウム・アル
ミニウム酸化物と、このセリウム・アルミニウム酸化物
を使用した排ガス浄化用触媒を提供することを課題とす
る。
鑑みてなされたもので、高温雰囲気に長時間曝されても
その酸素ストレージ機能を低下させないセリウム・アル
ミニウム酸化物と、このセリウム・アルミニウム酸化物
を使用した排ガス浄化用触媒を提供することを課題とす
る。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明のセリウム・アルミニウ
ム酸化物は、セリウムと、セリウムを除く希土類元素お
よびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種以上の元
素の混合溶液に、α−アルミナを分散させて、アルミナ
混合スラリーを調整し、アルミナ混合スラリーに塩基性
溶液を添加して生成した沈殿物を乾燥焼成して得られる
ことを特徴とする。
ム酸化物は、セリウムと、セリウムを除く希土類元素お
よびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種以上の元
素の混合溶液に、α−アルミナを分散させて、アルミナ
混合スラリーを調整し、アルミナ混合スラリーに塩基性
溶液を添加して生成した沈殿物を乾燥焼成して得られる
ことを特徴とする。
【0010】本発明の排ガス浄化用触媒は、触媒担体
と、触媒担体表面に形成された担持層と、担持層に担持
された触媒金属と、からなる排ガス浄化用触媒におい
て、担持層は、セリウムと、セリウムを除く希土類元素
およびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種以上の
元素の混合溶液に、α−アルミナを分散させて、アルミ
ナ混合スラリーを調整し、アルミナ混合スラリーに塩基
性溶液を添加して生成した沈殿物を乾燥焼成して得られ
るセリウム・アルミニウム酸化物を含むことを特徴とす
る。
と、触媒担体表面に形成された担持層と、担持層に担持
された触媒金属と、からなる排ガス浄化用触媒におい
て、担持層は、セリウムと、セリウムを除く希土類元素
およびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種以上の
元素の混合溶液に、α−アルミナを分散させて、アルミ
ナ混合スラリーを調整し、アルミナ混合スラリーに塩基
性溶液を添加して生成した沈殿物を乾燥焼成して得られ
るセリウム・アルミニウム酸化物を含むことを特徴とす
る。
【0011】本発明のセリウム・アルミニウム酸化物
は、α−アルミナの表面にセリウム酸化物が形成された
構造を有するため、排ガス浄化用触媒に用いられたとき
に、担持層の活性アルミナとの接触が抑えられる。この
ため、セリウム酸化物と活性アルミナの固溶体の形成が
抑えられ、酸素ストレージ機能が低下しなくなり、高い
浄化性能を長時間保持できる。
は、α−アルミナの表面にセリウム酸化物が形成された
構造を有するため、排ガス浄化用触媒に用いられたとき
に、担持層の活性アルミナとの接触が抑えられる。この
ため、セリウム酸化物と活性アルミナの固溶体の形成が
抑えられ、酸素ストレージ機能が低下しなくなり、高い
浄化性能を長時間保持できる。
【0012】本発明の排ガス浄化用触媒は、上述した効
果を有するセリウム・アルミニウム酸化物を用いること
から、浄化性能に優れるとともに、その浄化性能を長時
間維持できる効果を有する。
果を有するセリウム・アルミニウム酸化物を用いること
から、浄化性能に優れるとともに、その浄化性能を長時
間維持できる効果を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】(セリウム・アルミニウム酸化
物)本発明のセリウム・アルミニウム酸化物は、セリウ
ムと、セリウムを除く希土類元素およびジルコニウムか
ら選ばれる少なくとも一種の元素と、の混合溶液にα−
アルミナを分散させたアルミナ混合スラリーを調整し、
このアルミナ混合スラリーに塩基性溶液を加えて沈殿物
を沈澱させ、この沈殿物を乾燥焼成して形成される。
物)本発明のセリウム・アルミニウム酸化物は、セリウ
ムと、セリウムを除く希土類元素およびジルコニウムか
ら選ばれる少なくとも一種の元素と、の混合溶液にα−
アルミナを分散させたアルミナ混合スラリーを調整し、
このアルミナ混合スラリーに塩基性溶液を加えて沈殿物
を沈澱させ、この沈殿物を乾燥焼成して形成される。
【0014】本発明のセリウム・アルミニウム酸化物
は、セリウムの酸化物および、セリウムを除く希土類元
素およびジルコニウムから選ばれる一種以上の元素の酸
化物がα−アルミナの表面に形成されている。セリウム
・アルミニウム酸化物は、排ガス浄化用触媒の担持層に
用いられたときに、表面のセリウム酸化物が活性アルミ
ナ等の特定の担体物質と接触しなくなっている。このた
め、高温にさらされても、セリウムの酸素ストレージ能
の低下を招く特定の担体物質との反応が抑えられる。ま
た、α−アルミナは、高温にさらされても、セリウムの
酸化物の酸素ストレージ能を低下させない化合物であ
る。
は、セリウムの酸化物および、セリウムを除く希土類元
素およびジルコニウムから選ばれる一種以上の元素の酸
化物がα−アルミナの表面に形成されている。セリウム
・アルミニウム酸化物は、排ガス浄化用触媒の担持層に
用いられたときに、表面のセリウム酸化物が活性アルミ
ナ等の特定の担体物質と接触しなくなっている。このた
め、高温にさらされても、セリウムの酸素ストレージ能
の低下を招く特定の担体物質との反応が抑えられる。ま
た、α−アルミナは、高温にさらされても、セリウムの
酸化物の酸素ストレージ能を低下させない化合物であ
る。
【0015】また、希土類元素およびジルコニウムの酸
化物は、排気ガス浄化用触媒の担持層に用いられると、
触媒の浄化特性を改善する。たとえば、ジルコニウムを
添加することで、貴金属の触媒浄化能を高めるとともに
その安定性や耐久性を向上させる。
化物は、排気ガス浄化用触媒の担持層に用いられると、
触媒の浄化特性を改善する。たとえば、ジルコニウムを
添加することで、貴金属の触媒浄化能を高めるとともに
その安定性や耐久性を向上させる。
【0016】セリウムと、希土類元素、ジルコニウムか
ら選ばれる少なくとも一種以上の元素と、の混合溶液に
α−アルミナを分散させて調整されたアルミナ混合スラ
リーに塩基性溶液を添加することで、α−アルミナ粒子
の表面に、混合溶液に溶解していたセリウム、希土類元
素、ジルコニウム等の元素が析出してくる。すなわち、
混合溶液中の金属イオンが還元され、α−アルミナの表
面に析出する。このセリウム等の金属元素が表面に析出
したα−アルミナ粒子は、溶液中に分散したスラリーか
ら沈殿物となり、溶液中に沈澱する。その後、この沈澱
物を乾燥、焼成させることにより表面に析出した金属元
素を酸化させ、セリウム・アルミニウム酸化物が形成で
きる。
ら選ばれる少なくとも一種以上の元素と、の混合溶液に
α−アルミナを分散させて調整されたアルミナ混合スラ
リーに塩基性溶液を添加することで、α−アルミナ粒子
の表面に、混合溶液に溶解していたセリウム、希土類元
素、ジルコニウム等の元素が析出してくる。すなわち、
混合溶液中の金属イオンが還元され、α−アルミナの表
面に析出する。このセリウム等の金属元素が表面に析出
したα−アルミナ粒子は、溶液中に分散したスラリーか
ら沈殿物となり、溶液中に沈澱する。その後、この沈澱
物を乾燥、焼成させることにより表面に析出した金属元
素を酸化させ、セリウム・アルミニウム酸化物が形成で
きる。
【0017】セリウムと、希土類元素、ジルコニウムか
ら選ばれる少なくとも一種以上の元素と、の混合溶液
は、セリウムの溶解液と、セリウムを除く希土類元素お
よびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素の
溶解液とを混合させて調整される混合溶液であることが
好ましい。
ら選ばれる少なくとも一種以上の元素と、の混合溶液
は、セリウムの溶解液と、セリウムを除く希土類元素お
よびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種の元素の
溶解液とを混合させて調整される混合溶液であることが
好ましい。
【0018】セリウムの溶解液とは、セリウムがイオン
状態で溶解している溶液をいい、このような溶液として
は、たとえば、硝酸セリウム水溶液、塩化セリウム水溶
液等の水溶液をあげることができる。
状態で溶解している溶液をいい、このような溶液として
は、たとえば、硝酸セリウム水溶液、塩化セリウム水溶
液等の水溶液をあげることができる。
【0019】セリウムを除く希土類元素およびジルコニ
ウムから選ばれる少なくとも一種の元素の溶解液は、こ
れらの元素の溶解した溶液をいう。これらの元素として
は、たとえば、ジルコニウム、イットリウム、プラセオ
ジム、ネオジム等の元素をあげることができ、溶液とし
ては、たとえば、硝酸ジルコニウム、硝酸イットリウ
ム、硝酸プラセオジム、硝酸ネオジム等の水溶液をあげ
ることができる。
ウムから選ばれる少なくとも一種の元素の溶解液は、こ
れらの元素の溶解した溶液をいう。これらの元素として
は、たとえば、ジルコニウム、イットリウム、プラセオ
ジム、ネオジム等の元素をあげることができ、溶液とし
ては、たとえば、硝酸ジルコニウム、硝酸イットリウ
ム、硝酸プラセオジム、硝酸ネオジム等の水溶液をあげ
ることができる。
【0020】α−アルミナは、その平均粒径が2μm以
上の範囲にある粒子であることが好ましい。この平均粒
径が2μmより小さくなると、α−アルミナ表面上のセ
リウム酸化物の厚みが増し、セリウムの添加量に対する
セリウムの添加の効果が小さくなる。
上の範囲にある粒子であることが好ましい。この平均粒
径が2μmより小さくなると、α−アルミナ表面上のセ
リウム酸化物の厚みが増し、セリウムの添加量に対する
セリウムの添加の効果が小さくなる。
【0021】α−アルミナの混合溶液への分散量は、ア
ルミナ混合スラリー中で10〜60wt%の範囲にある
ことが好ましい。α−アルミナの分散量が10wt%よ
り少ないと、混合溶液中のセリウム等の元素にロスが生
じるようになり、60wt%より多くなると、セリウム
の析出がα−アルミナの表面に対して少なくなり、セリ
ウムの酸素ストレージ能が低下する。
ルミナ混合スラリー中で10〜60wt%の範囲にある
ことが好ましい。α−アルミナの分散量が10wt%よ
り少ないと、混合溶液中のセリウム等の元素にロスが生
じるようになり、60wt%より多くなると、セリウム
の析出がα−アルミナの表面に対して少なくなり、セリ
ウムの酸素ストレージ能が低下する。
【0022】塩基性溶液は、アルミナ混合スラリーに溶
解したセリウム、希土類元素、ジルコニウムを析出させ
る。塩基性溶液は析出するセリウム、希土類元素、ジル
コニウム以外の金属元素が混入しない溶液であることが
好ましい。また、塩基性溶液は、pHが10以上の範囲
であることが好ましい。このような溶液としては、たと
えば、アンモニア、あるいは有機アミン溶液をあげるこ
とができる。
解したセリウム、希土類元素、ジルコニウムを析出させ
る。塩基性溶液は析出するセリウム、希土類元素、ジル
コニウム以外の金属元素が混入しない溶液であることが
好ましい。また、塩基性溶液は、pHが10以上の範囲
であることが好ましい。このような溶液としては、たと
えば、アンモニア、あるいは有機アミン溶液をあげるこ
とができる。
【0023】塩基性溶液の混合スラリーへの添加は、混
合スラリーのpHが8程度となるように添加混合するの
が好ましい。すなわち、スラリーのpHが8程度となる
ように添加混合するのが、α−アルミナの表面に均一に
セリウム等の金属元素を析出させることができるので好
ましい。
合スラリーのpHが8程度となるように添加混合するの
が好ましい。すなわち、スラリーのpHが8程度となる
ように添加混合するのが、α−アルミナの表面に均一に
セリウム等の金属元素を析出させることができるので好
ましい。
【0024】塩基性溶液による析出工程後の焼成温度
は、350℃以上の範囲で行うことが好ましい。焼成に
よりセリウム・アルミニウム酸化物が形成される。すな
わち、α−アルミナの表面にセリウムが析出した状態で
焼成を行うことで、セリウムが酸化され、酸化物を形成
する。このとき、セリウムはその一部がα−アルミナと
固溶体を生じることでα−アルミナ表面に固定される。
このとき、同時にα−アルミナに析出したジルコニウ
ム、希土類元素も酸化され、固定される。
は、350℃以上の範囲で行うことが好ましい。焼成に
よりセリウム・アルミニウム酸化物が形成される。すな
わち、α−アルミナの表面にセリウムが析出した状態で
焼成を行うことで、セリウムが酸化され、酸化物を形成
する。このとき、セリウムはその一部がα−アルミナと
固溶体を生じることでα−アルミナ表面に固定される。
このとき、同時にα−アルミナに析出したジルコニウ
ム、希土類元素も酸化され、固定される。
【0025】セリウム・アルミニウム酸化物の組成は、
α−アルミナ100重量部に対してセリア140重量
部、希土類元素およびジルコニア150重量部の比率で
担持するのが好ましい。
α−アルミナ100重量部に対してセリア140重量
部、希土類元素およびジルコニア150重量部の比率で
担持するのが好ましい。
【0026】(排ガス浄化用触媒)本発明の排ガス浄化
用触媒は、担持層に添加されるセリウム・アルミニウム
酸化物が上記の浄化特性を有しているので、長時間にわ
たる排ガス浄化性が付与できる。
用触媒は、担持層に添加されるセリウム・アルミニウム
酸化物が上記の浄化特性を有しているので、長時間にわ
たる排ガス浄化性が付与できる。
【0027】本発明の排ガス浄化用触媒は、担持層がセ
リウム・アルミニウム酸化物を含むことを特徴とする。
詳しくは、担持層にセリウム・アルミニウム酸化物を含
むこと以外は、通常の排ガス浄化用触媒と同様の排ガス
浄化用触媒である。すなわち、本発明の排ガス浄化用触
媒は、触媒担体と、触媒担体表面に形成されかつセリウ
ム・アルミニウム酸化物を含む担持層と、担持層に担持
された排ガス浄化用の触媒金属と、から構成される。
リウム・アルミニウム酸化物を含むことを特徴とする。
詳しくは、担持層にセリウム・アルミニウム酸化物を含
むこと以外は、通常の排ガス浄化用触媒と同様の排ガス
浄化用触媒である。すなわち、本発明の排ガス浄化用触
媒は、触媒担体と、触媒担体表面に形成されかつセリウ
ム・アルミニウム酸化物を含む担持層と、担持層に担持
された排ガス浄化用の触媒金属と、から構成される。
【0028】セリウム・アルミニウム酸化物は、セリウ
ムと、セリウムを除く希土類元素およびジルコニウムか
ら選ばれる少なくとも一種以上の元素の混合溶液に、α
−アルミナを分散させて、アルミナ混合スラリーを調整
し、アルミナ混合スラリーに塩基性溶液を添加して生成
した沈殿物を乾燥焼成して得られる。このセリウム・ア
ルミニウム酸化物は、上述したように、α−アルミナの
表面にセリウムおよび希土類元素、ジルコニウムの酸化
物が形成されており、担持層の活性アルミナ等の元素と
の間で複合酸化物を形成しなくなっている。このため、
セリウムの酸化物の酸素ストレージ能の低下が抑えられ
ている。
ムと、セリウムを除く希土類元素およびジルコニウムか
ら選ばれる少なくとも一種以上の元素の混合溶液に、α
−アルミナを分散させて、アルミナ混合スラリーを調整
し、アルミナ混合スラリーに塩基性溶液を添加して生成
した沈殿物を乾燥焼成して得られる。このセリウム・ア
ルミニウム酸化物は、上述したように、α−アルミナの
表面にセリウムおよび希土類元素、ジルコニウムの酸化
物が形成されており、担持層の活性アルミナ等の元素と
の間で複合酸化物を形成しなくなっている。このため、
セリウムの酸化物の酸素ストレージ能の低下が抑えられ
ている。
【0029】担持層は、セリウム・アルミニウム酸化物
を含む以外は、従来の触媒担体に用いられていた物質を
用いることができる。たとえば、活性アルミナ(γ−ア
ルミナ)、ゼオライト等をあげることができる。
を含む以外は、従来の触媒担体に用いられていた物質を
用いることができる。たとえば、活性アルミナ(γ−ア
ルミナ)、ゼオライト等をあげることができる。
【0030】担持層に担持される触媒金属としては、通
常の排ガス浄化用触媒に用いられる触媒金属を用いるこ
とができる。このような触媒金属としては、たとえば、
Pt、Pd、Rh等の金属をあげることができる。ま
た、触媒金属の担持量についても、従来の排ガス浄化用
触媒に担持されたときの担持量とすればよい。
常の排ガス浄化用触媒に用いられる触媒金属を用いるこ
とができる。このような触媒金属としては、たとえば、
Pt、Pd、Rh等の金属をあげることができる。ま
た、触媒金属の担持量についても、従来の排ガス浄化用
触媒に担持されたときの担持量とすればよい。
【0031】触媒担体は、通常の排ガス浄化用触媒に用
いられる触媒担体を用いることができ、このような触媒
担体としては、たとえば、コーディエライト等のセラミ
ックス、耐熱性金属等の耐熱性材料により形成された、
モノリス状のハニカム担体をあげることができる。
いられる触媒担体を用いることができ、このような触媒
担体としては、たとえば、コーディエライト等のセラミ
ックス、耐熱性金属等の耐熱性材料により形成された、
モノリス状のハニカム担体をあげることができる。
【0032】本発明の排ガス浄化用触媒は、担持層にセ
リウム・アルミニウム酸化物を配合させた以外は、通常
の排ガス浄化用触媒と同様の手段により製造することが
できる。すなわち、触媒担体表面にセリウム・アルミニ
ウム酸化物を有する担持層を形成したのちに、触媒金属
を担持させることにより製造される。
リウム・アルミニウム酸化物を配合させた以外は、通常
の排ガス浄化用触媒と同様の手段により製造することが
できる。すなわち、触媒担体表面にセリウム・アルミニ
ウム酸化物を有する担持層を形成したのちに、触媒金属
を担持させることにより製造される。
【0033】詳しくは、まず、触媒担体にセリウム・ア
ルミニウム酸化物を有する担持層を形成する。担持層の
形成は、触媒用スラリーにセリウム・アルミニウム酸化
物を混合し、このスラリーを触媒担体表面にコートした
のちに、乾燥させる。
ルミニウム酸化物を有する担持層を形成する。担持層の
形成は、触媒用スラリーにセリウム・アルミニウム酸化
物を混合し、このスラリーを触媒担体表面にコートした
のちに、乾燥させる。
【0034】その後、この乾燥させた担持層に触媒金属
を担持させる。触媒金属の担持は、担持層が形成された
触媒担体を、触媒金属が含まれる溶液に浸漬させること
で行われる。担持層に触媒金属を供給した触媒担体は乾
燥、焼成されて排ガス浄化用触媒となる。
を担持させる。触媒金属の担持は、担持層が形成された
触媒担体を、触媒金属が含まれる溶液に浸漬させること
で行われる。担持層に触媒金属を供給した触媒担体は乾
燥、焼成されて排ガス浄化用触媒となる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。
【0036】実施例として、セリウム・アルミニウム酸
化物、およびこの酸化物を担持層に有する排ガス浄化用
触媒を作製した。
化物、およびこの酸化物を担持層に有する排ガス浄化用
触媒を作製した。
【0037】(酸化物の作製) (実施例1)実施例1は、α−アルミナの表面にセリウ
ムおよびジルコニウムの酸化物が形成された酸化物Aで
ある。ここで、酸化物Aは、Ce/Zr/Al=1/1
/1(モル比)の元素比を有する。
ムおよびジルコニウムの酸化物が形成された酸化物Aで
ある。ここで、酸化物Aは、Ce/Zr/Al=1/1
/1(モル比)の元素比を有する。
【0038】酸化物Aは、以下の手段により調整され
た。
た。
【0039】まず、23wt%硝酸セリウム水溶液と、
18wt%硝酸ジルコニウム水溶液と、平均粒径10μ
mのα−アルミナと、からなるアルミナスラリーを調整
した。つづいて、このアルミナスラリーに18%アンモ
ニア水を加えて沈殿物を沈澱させた。この沈殿物を濾別
して、自然乾燥させた後、500℃で5時間焼成して酸
化物Aが調整された。
18wt%硝酸ジルコニウム水溶液と、平均粒径10μ
mのα−アルミナと、からなるアルミナスラリーを調整
した。つづいて、このアルミナスラリーに18%アンモ
ニア水を加えて沈殿物を沈澱させた。この沈殿物を濾別
して、自然乾燥させた後、500℃で5時間焼成して酸
化物Aが調整された。
【0040】(実施例2)実施例2は、各元素の組成を
Ce/Zr/Al=1/2/2(モル比)に変化させた
以外は、実施例1と同様な方法により作成された酸化物
Bである。
Ce/Zr/Al=1/2/2(モル比)に変化させた
以外は、実施例1と同様な方法により作成された酸化物
Bである。
【0041】この酸化物Bは、酸化物Aの調製方法にお
いて、硝酸ジルコニウム水溶液およびα−アルミナの添
加量を実施例1のときの2倍量とすることで調整され
た。
いて、硝酸ジルコニウム水溶液およびα−アルミナの添
加量を実施例1のときの2倍量とすることで調整され
た。
【0042】(実施例3)実施例3は、実施例1におい
て用いられたα−アルミナの平均粒径を2μmに変えた
以外は実施例1と同様な方法で作成された酸化物Cであ
る。ここで、各元素の組成はCe/Zr/Al=1/1
/1(モル比)であった。
て用いられたα−アルミナの平均粒径を2μmに変えた
以外は実施例1と同様な方法で作成された酸化物Cであ
る。ここで、各元素の組成はCe/Zr/Al=1/1
/1(モル比)であった。
【0043】(実施例4)実施例1にイットリウムを加
えた酸化物Dである。
えた酸化物Dである。
【0044】すなわち、実施例1において混合された混
合溶液に10wt%硝酸イットリウム水溶液を加え、こ
の混合液にα−アルミナを分散させたアルミナ混合スラ
リーに、アンモニア水を加えて沈殿物を沈澱させた。生
成した沈殿物を乾燥後、500℃で5時間焼成すること
で各元素の組成をCe/Zr/Al/Y=1/1/1/
0.1(モル比)とした酸化物Dを得た。
合溶液に10wt%硝酸イットリウム水溶液を加え、こ
の混合液にα−アルミナを分散させたアルミナ混合スラ
リーに、アンモニア水を加えて沈殿物を沈澱させた。生
成した沈殿物を乾燥後、500℃で5時間焼成すること
で各元素の組成をCe/Zr/Al/Y=1/1/1/
0.1(モル比)とした酸化物Dを得た。
【0045】(実施例5)実施例4において、硝酸イッ
トリウム溶液を硝酸プラセオジム水溶液に変えた他は実
施例4と同様の方法で、各元素の組成をCe/Zr/A
l/Pr=1/1/1/0.2(モル比)に変化させた
酸化物Eを得た。
トリウム溶液を硝酸プラセオジム水溶液に変えた他は実
施例4と同様の方法で、各元素の組成をCe/Zr/A
l/Pr=1/1/1/0.2(モル比)に変化させた
酸化物Eを得た。
【0046】(実施例6)実施例4において、硝酸イッ
トリウム溶液を硝酸ネオジム水溶液に変えた他は実施例
4と同様の方法で、各元素の組成をCe/Zr/Al/
Nd=1/1/1/0.2(モル比)に変化させた酸化
物Fを得た。
トリウム溶液を硝酸ネオジム水溶液に変えた他は実施例
4と同様の方法で、各元素の組成をCe/Zr/Al/
Nd=1/1/1/0.2(モル比)に変化させた酸化
物Fを得た。
【0047】(比較例1)比較例1は、実施例1と同様
な方法において、α−アルミナのかわりに平均粒径が1
0μmのγ−アルミナを用いて作製された酸化物Gであ
る。なお、この酸化物Gに含まれる元素の比は、Ce/
Zr/Al=1/1/1(モル比)であった。
な方法において、α−アルミナのかわりに平均粒径が1
0μmのγ−アルミナを用いて作製された酸化物Gであ
る。なお、この酸化物Gに含まれる元素の比は、Ce/
Zr/Al=1/1/1(モル比)であった。
【0048】(比較例2)比較例2は、α−アルミナを
使用しない例である。すなわち、セリウム酸化物(Ce
O2)とジルコニウム酸化物(ZrO2)との混合物であ
る。なお、CeO 2とZrO2との混合比は、Ce/Zr
=1/1(モル比)であった。この混合物を酸化物Hと
した。
使用しない例である。すなわち、セリウム酸化物(Ce
O2)とジルコニウム酸化物(ZrO2)との混合物であ
る。なお、CeO 2とZrO2との混合比は、Ce/Zr
=1/1(モル比)であった。この混合物を酸化物Hと
した。
【0049】(比較例3)比較例3は、実施例1と同様
な方法において、ジルコニウムを使用しない他は実施例
1と同様な方法で作製された酸化物Iである。なお、こ
の酸化物Iに含まれる元素の比は、Ce/Zr/Al=
1/0/1(モル比)であった。
な方法において、ジルコニウムを使用しない他は実施例
1と同様な方法で作製された酸化物Iである。なお、こ
の酸化物Iに含まれる元素の比は、Ce/Zr/Al=
1/0/1(モル比)であった。
【0050】(排ガス浄化用触媒の作製)上記で得られ
たA〜Iの各酸化物に対して、活性アルミナ(γ−アル
ミナ)、水、バインダーを加えてスラリーを作製し、体
積が0.5lのハニカム担体にコートした後、貴金属を
担持させて排ガス浄化用触媒a〜iを得た。
たA〜Iの各酸化物に対して、活性アルミナ(γ−アル
ミナ)、水、バインダーを加えてスラリーを作製し、体
積が0.5lのハニカム担体にコートした後、貴金属を
担持させて排ガス浄化用触媒a〜iを得た。
【0051】詳しくは、まず、A〜Iの各酸化物、活性
アルミナ、バインダー、水を所定量となるように秤量
し、均一に混合したスラリーを調整した。調整されたス
ラリーをスラリーコート装置を用いてハニカム担体にコ
ートし、乾燥させた。つづいて、貴金属溶液を、この乾
燥したスラリーコート担体に含浸させ、担持層に貴金属
を付着させた。その後、このコート担体を400℃、1
時間焼成して製造した。
アルミナ、バインダー、水を所定量となるように秤量
し、均一に混合したスラリーを調整した。調整されたス
ラリーをスラリーコート装置を用いてハニカム担体にコ
ートし、乾燥させた。つづいて、貴金属溶液を、この乾
燥したスラリーコート担体に含浸させ、担持層に貴金属
を付着させた。その後、このコート担体を400℃、1
時間焼成して製造した。
【0052】なお、調整した触媒を分析したところ、い
ずれの排ガス浄化用触媒も触媒一個当たりCe=0.1
モル、Pt=0.5g、Pd=0.2g、Rh=0.2
gが含有されていた。
ずれの排ガス浄化用触媒も触媒一個当たりCe=0.1
モル、Pt=0.5g、Pd=0.2g、Rh=0.2
gが含有されていた。
【0053】(触媒の評価)調整された排ガス浄化用触
媒a〜iをエンジンベンチを用いて触媒床内温度が10
00℃、100時間のストイキ耐久試験を行い、エンジ
ンベンチでの入りガス460℃でのストイキ浄化率を測
定し、結果を表1にまとめた。
媒a〜iをエンジンベンチを用いて触媒床内温度が10
00℃、100時間のストイキ耐久試験を行い、エンジ
ンベンチでの入りガス460℃でのストイキ浄化率を測
定し、結果を表1にまとめた。
【0054】
【表1】 上記の表1に示すように、セリウム・アルミニウム酸化
物を担持層に有する排ガス浄化用触媒a〜fは、いずれ
も、HC浄化能、CO浄化能およびNOx浄化能が高い
値を示している。このため、排ガス浄化用触媒a〜f
は、ストイキ耐久試験後においても、高い浄化特性を示
している。
物を担持層に有する排ガス浄化用触媒a〜fは、いずれ
も、HC浄化能、CO浄化能およびNOx浄化能が高い
値を示している。このため、排ガス浄化用触媒a〜f
は、ストイキ耐久試験後においても、高い浄化特性を示
している。
【0055】また、α−アルミナのかわりにγ−アルミ
ナを用いた排ガス浄化用触媒gでは浄化率が低下してい
る。また、アルミナ類を使用しない排ガス浄化用触媒h
では、浄化率は向上しない。さらに、ジルコニウムを加
えない排ガス浄化用触媒iの場合も同様に浄化率が低
い。
ナを用いた排ガス浄化用触媒gでは浄化率が低下してい
る。また、アルミナ類を使用しない排ガス浄化用触媒h
では、浄化率は向上しない。さらに、ジルコニウムを加
えない排ガス浄化用触媒iの場合も同様に浄化率が低
い。
【0056】このことから、排ガス浄化用触媒a〜f
は、耐久試験後においても、高い浄化特性を示している
ことから、浄化能を低減させる酸素ストレージ能の低下
が抑えられていることがわかる。このことから、排ガス
浄化用触媒の担持層に含まれるセリウム・アルミニウム
酸化物は、担持層を形成する活性アルミナとの間に固溶
体を生じていないことがわかる。
は、耐久試験後においても、高い浄化特性を示している
ことから、浄化能を低減させる酸素ストレージ能の低下
が抑えられていることがわかる。このことから、排ガス
浄化用触媒の担持層に含まれるセリウム・アルミニウム
酸化物は、担持層を形成する活性アルミナとの間に固溶
体を生じていないことがわかる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のセリウム・
アルミニウム酸化物は、α−アルミナ粒子の表面にセリ
ウム、希土類元素、ジルコニウムの酸化物が形成されて
いる。このとき、セリウム等の酸化物は、γ−アルミナ
等の他の特定の元素との間に固溶体を生じることによる
酸素ストレージ能の低下が抑えられている。
アルミニウム酸化物は、α−アルミナ粒子の表面にセリ
ウム、希土類元素、ジルコニウムの酸化物が形成されて
いる。このとき、セリウム等の酸化物は、γ−アルミナ
等の他の特定の元素との間に固溶体を生じることによる
酸素ストレージ能の低下が抑えられている。
【0058】このため、本発明のセリウム・アルミニウ
ム酸化物を担持層に含む排ガス浄化用触媒は、セリウム
・アルミニウム酸化物が担持層を形成する活性アルミナ
と反応しないため、その浄化特性を保持しながら、長寿
命となる効果を有する。
ム酸化物を担持層に含む排ガス浄化用触媒は、セリウム
・アルミニウム酸化物が担持層を形成する活性アルミナ
と反応しないため、その浄化特性を保持しながら、長寿
命となる効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G048 AA03 AB02 AB05 AB08 AC08 AE05 4G069 AA01 AA03 AA08 BA05A BB06A BB06B BB12B BB12C BC38A BC38B BC40B BC43A BC43B BC51A BC51B BE17B BE17C CA03 FB15 FC03 4G076 AA02 AA18 AB07 BA13 BA38 BC02 DA01
Claims (2)
- 【請求項1】 セリウムと、セリウムを除く希土類元素
およびジルコニウムから選ばれる少なくとも一種以上の
元素の混合溶液に、α−アルミナを分散させて、アルミ
ナ混合スラリーを調整し、該アルミナ混合スラリーに塩
基性溶液を添加して生成した沈殿物を乾燥焼成して得ら
れることを特徴とするセリウム・アルミニウム酸化物。 - 【請求項2】 触媒担体と、該触媒担体表面に形成され
た担持層と、該担持層に担持された触媒金属と、からな
る排ガス浄化用触媒において、 担持層は、セリウムと、セリウムを除く希土類元素およ
びジルコニウムから選ばれる少なくとも一種以上の元素
の混合溶液に、α−アルミナを分散させてアルミナ混合
スラリーを調整し、該アルミナ混合スラリーに塩基性溶
液を添加して生成した沈殿物を乾燥焼成して得られるセ
リウム・アルミニウム酸化物を含むことを特徴とする排
ガス浄化用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28448499A JP2001106527A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | セリウム・アルミニウム酸化物および排ガス浄化用触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28448499A JP2001106527A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | セリウム・アルミニウム酸化物および排ガス浄化用触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001106527A true JP2001106527A (ja) | 2001-04-17 |
Family
ID=17679128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28448499A Pending JP2001106527A (ja) | 1999-10-05 | 1999-10-05 | セリウム・アルミニウム酸化物および排ガス浄化用触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001106527A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006160578A (ja) * | 2004-12-09 | 2006-06-22 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 複合酸化物及び排ガス浄化用触媒 |
JP2007022835A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 酸化アルミニウム含有希土類元素添加酸化セリウム粉体 |
CN101954277A (zh) * | 2010-08-26 | 2011-01-26 | 宁波科森净化器制造有限公司 | 汽车三效催化剂涂层料的制备工艺 |
WO2013188664A1 (en) | 2012-06-15 | 2013-12-19 | Basf Corporation | Composites of mixed metal oxides for oxygen storage |
WO2022090404A1 (en) * | 2020-10-29 | 2022-05-05 | Basf Corporation | Three-way diesel catalyst for cold start technology |
-
1999
- 1999-10-05 JP JP28448499A patent/JP2001106527A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006160578A (ja) * | 2004-12-09 | 2006-06-22 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 複合酸化物及び排ガス浄化用触媒 |
JP4677779B2 (ja) * | 2004-12-09 | 2011-04-27 | 株式会社豊田中央研究所 | 複合酸化物及び排ガス浄化用触媒 |
JP2007022835A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 酸化アルミニウム含有希土類元素添加酸化セリウム粉体 |
CN101954277A (zh) * | 2010-08-26 | 2011-01-26 | 宁波科森净化器制造有限公司 | 汽车三效催化剂涂层料的制备工艺 |
CN101954277B (zh) * | 2010-08-26 | 2012-07-11 | 宁波科森净化器制造有限公司 | 汽车三效催化剂涂层料的制备工艺 |
WO2013188664A1 (en) | 2012-06-15 | 2013-12-19 | Basf Corporation | Composites of mixed metal oxides for oxygen storage |
EP2861533A4 (en) * | 2012-06-15 | 2016-02-17 | Basf Corp | COMPOUNDS OF MIXED METAL OXIDES FOR OXYGEN STORAGE |
WO2022090404A1 (en) * | 2020-10-29 | 2022-05-05 | Basf Corporation | Three-way diesel catalyst for cold start technology |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |